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徴用工「衝撃の判決」に文在寅の意向はどこまで働いたか
李相哲(龍谷大学教授)
旧朝鮮半島出身労働者(以下「徴用工」)による訴訟で韓国大法院(日本の最高裁判所に相当)は新日鉄住金に一人当たり1億ウォン(約1000万円)の損害賠償を命じた。これに対し、安倍晋三総理は「ありえない判断だ」と切り捨て、河野太郎外相は11月6日の記者会見で「暴挙だ」「国際法に基づく国際秩序への挑戦だ」と批判した。
一方の韓国政府は、日本政府の反応について李洛淵(イ・ナギョン)首相が「妥当でなく賢明ではない」と応酬、日本が問題を外交的な紛争に追い込もうとするとして「遺憾」の意を表明した。
そもそも、この問題に一番熱心だったのは文在寅氏だ。文氏は、法務法人「釜山」に弁護士として在籍していた2000年頃から徴用工問題にかかわった。三菱重工業広島機械製作所の労働者として強制的に徴用されたとする6人の代理人の一人として訴状、準備書面、証拠資料を集め裁判所に提出した。
大統領就任100日記者会見で文氏は、徴用工問題について次のように述べている。「両国間で合意(65年の日韓請求権協定を指すものとみられる)があったとしても強制徴用者個人が三菱をはじめとする日本の会社に対して有する民事的な権利(請求権)はそのまま残っているというのが韓国法院の判断だ。政府はそのような立場で過去史問題に臨んでいる」(2017年8月17日の記者会見)。
文氏は大統領就任前に、徴用工問題の訴訟を起こした張本人なのだ。大統領就任後もこの問題を追及し続け、司法判断にガイドラインを提示したといってもよかろう。
文政権発足後、韓国では政府の各部署に積弊清算(それまでに蓄積されてきた様々な弊害を一掃する)を目的とする作業部会がつくられ、過去の政府の「過ち」をあぶり出している。
大法院で徴用工判決が出る直前に韓国検察は当該裁判を遅延させるため「裁判取引」を企てたとして朴槿恵(パク・クネ)政権時代の法院行政処や大法院などに対する捜査を行ったのもその一環だった。
朴槿恵政権下に裁判所は外交摩擦を懸念し、徴用工裁判を故意に遅延させ、その「代価」として、外交部に裁判官の海外派遣枠を増やしてもらおうとしたとして、検察が法院行政処長の逮捕に踏み切ったのは10月27日。韓国大法院が新日鉄住金に対し元徴用工への損害賠償を命じる判決を出したのは30日だ。
今回の裁判を担当したのは文政権発足後の2017年9月に大法院院長に任命された金命洙(キム・ミョンス)氏だ。金氏は、進歩左派傾向の強い判事の集まりとして知られる「ウリ(わが)法研究会」の会長を歴任し、文氏と同じ人権問題に取り組んできた法曹人として知られ、文氏が抜擢(ばってき)した人物だ。
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徴用工判決が下されるまでの一連の過程を見ると裁判に文氏が直接介入はしていないとしても、司法部が大統領の考えに影響されなかったとは言い難い。韓国の司法部が三権分立の原則を守れるほどの勇気があったかは疑問だ。
判決は、二つ深刻な問題をはらんでいる。
植民地時代に不法行為に相当するものと判断されれば訴訟を起こし、勝訴する可能性が高いということだ。
次に、日本植民地統治時代の「不法行為」に対する裁判は、韓国司法管轄の問題であると「確認」されてしまったことだ。例えるなら、フランス植民地統治を受けたアフリカの某国が、植民地時代のフランスの植民地統治時代の不法行為を裁くことが可能になったのと同じだ。
つまり、韓国大法院の判決はパンドラの箱を開けたといってもよい。
今回の徴用工判決で日韓関係がギクシャクし、この問題が原因で日韓が協力しなくなれば、喜ぶのは北朝鮮だ。このような判断は決して韓国の国益にはならない。
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