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本堂に置かれた役小角奈のパネルと一緒に、記念撮影に応じる山田住職(奈良県御所市で)
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日本古来の山岳信仰と仏教などが融合した修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)(役行者(えんのぎょうじゃ))の生誕地と伝わる奈良県御所市の吉祥草寺(きっしょうそうじ)で、役小角をモチーフにした少女の「萌(も)えキャラ」が神様として祭られ、人気を集めている。
吉祥草寺は修験道の開祖ゆかりの古寺だが、ほとんど檀家(だんか)を持たず、2007年に行った本堂の建て替え費用捻出にも苦労した。このため、多くの人に気軽に寺を訪れてもらおうと、地元のイラストレーター住野秀樹さん(47)が作成したキャラクターを昨年、寺の「公認萌えキャラ」として採用した。
名前は、役小角と奈良から1字をとった「役小角奈(えんのおづな)」。白装束に下駄(げた)、右手に錫杖(しゃくじょう)、左手に独鈷杵(とっこしょ)を手にした山伏姿で、昨年10月には本山修験宗総本山の聖護院門跡(京都市)から山伏を招いて入魂式を行い、本尊の不動明王の下で修行する「良縁守護」の神様となった。現在、本堂には本尊と共に、高さ約40センチのフィギュアが安置されている。
「萌えキャラ神」はSNSなどで話題となり、ツイッターのフォロワー数は4000人以上。全国各地から若者が訪れるようになり、寺はイラスト入り絵馬やキーホルダーなどのグッズを販売。ご朱印も人気で、本堂には写真撮影用のパネルも設置している。11月11日には、御所市の祭りで山田哲寛住職(51)の次女(17)が小角奈に扮(ふん)し、約100人の山伏を率いて街を練り歩く予定。
読売新聞 2018年10月30日
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