18/08/07 20:31:15.05 CAP_USER9.net
☆ たまたまスレです
◆「東のクリミア」と化す南シナ海 強まる中国の実効支配、米の封じ込め効果なし
中国の南シナ海の軍事拠点化の動きが止まらない。
域内の人工島に対艦巡航ミサイル・地対空ミサイルを展開、長距離爆撃機を配備したのに続き、電子戦兵器の運用も開始したことが先月、明らかになった。
アメリカや領有権を争う周辺諸国は有効な対抗策が取れず、中国の実効支配は強化されるばかりだ。
米メディアは「中国が南シナ海を手中に収めつつある」(ウォール・ストリート・ジャーナル紙=WSJ)などと危機感を強めている。
◆米中が場外で火花散らす
中国は、電子戦兵器の展開と運用試験を実施していることについて、事実関係を照会したフィリピンに対して否定しなかったという。
ただし、それはフィリピンを含む南シナ海の領有権を主張する当事国に向けたものではなく、周辺で「航行の自由作戦」を展開するなど軍事的圧力をかけるアメリカを念頭に置いた措置だと説明した。
中国の王毅外相とアメリカのポンペオ国務長官は4日までシンガポールで開かれていた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の外相会議で、南シナ海問題を巡って火花を散らした。
ポンペオ国務長官が中国の南シナ海の軍事拠点化にあらためて懸念を表明したのに対し、王外相はアメリカこそが南シナ海を侵略している最大の国で、中国が展開するミサイルや電子戦兵器はあくまで「防衛的な設備」だと強調。
米側が勝手に「軍事化」のレッテルを貼っているだけだと強弁した。
南シナ海を巡るこの中国側の強い反米感情は、今月初めまで行われていたアメリカを中心とした環太平洋合同演習(RIMPAC)を意識したものでもあるようだ。
RIMPACは、米海軍主催で環太平洋諸国を招いて毎年開かれている。
オバマ政権時代には中国も招待されていたが、25ヶ国が参加した今年は、南シナ海の軍事化を理由に招待されなかった。
しかし、ハワイ・カリフォルニア沖で展開された演習には、“招かれざる客”として中国の情報収集艦の姿が見られたという。
◆南シナ海は「東のクリミア」
このような“場外乱闘”が散見される状態を背景に、米シンクタンク、ヘンリー・ジャクソン・ソサエティのアジア研究員、ジェームズ・アメデオ氏は、米側は「緩やかな封じ込め作戦」を行っていると指摘する(ナショナル・インタレスト誌)。
とはいえ、中国が着々と実効支配を固めている現状を見れば、それが全く効果を上げていないことは明らかだとしている。
同氏は、アメリカがこのままの姿勢でいけば、「最終的に、独裁国家が南シナ海を支配することになるだろう」と懸念する。
これに代わるアメリカのオプションの一つは、軍事作戦を伴う「巻き返し」だ。
ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、南シナ海問題の軍事的解決も視野に入れていると見られているが、アメデオ氏は、ボルトン氏に同調する勢力はホワイトハウスでは少数派だとしている。
米識者には、既に中国の軍事的進出を許し、西側が有効な対策が取れていない現状を指して、南シナ海を「東のクリミア」と呼ぶ者もいる。
中国と南シナ海の領有権を争うベトナム、フィリピンといった東南アジア諸国も、中国の軍事的圧力と経済援助という餌を前に声を上げられなくなってきている。
ベトナムは、昨年7月に中国の圧力で南シナ海での石油・天然ガスの掘削を中止。
今年に入ってから再開を試みたが、やはり中国が軍事力の行使をちらつかせたため断念した。
当初は南シナ海の領有権の主張に積極的だったフィリピンのドゥテルテ大統領も、経済的利益を優先して親中路線に転換。
現在は南シナ海問題でもむしろ中国の主張を支持する姿勢を見せている。
◆国際法の遵守を求める道はあるが……
このまま中国の思惑通りに進むのか。
米シンクタンク国際戦略研究所と英ケンブリッジ大学で南シナ海問題を研究するリン・クオック氏は、WSJにオピニオン記事を寄せ、事態は中国有利に進んでいるものの、米側にまだわずかに逆転のチャンスはあるとしている。
同氏が拠り所にするのは、2016年の常設仲裁裁判所(PCA)による国際判決だ。
同法廷は、中国が南シナ海全域の領有の根拠にしている中華民国時代の「九段線」を元にした歴史的権利を「国際法上の根拠がなく、国際法に違反する」と却下。
NewSphere 2018年8月7日
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※続きます