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2018.07.20
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万博とカジノは“セット”じゃないか(石井国交相)/(C)日刊ゲンダイ
20日の参院本会議で成立する悪評だらけの「カジノ法案」。実は、カジノとは全く関係のない「大阪万博」のオフィシャルパートナー(公式スポンサー)に、米国カジノ企業が次々に名を連ね、「なぜ」と疑問視されている。
大阪府は、2025年開催の万国博覧会の招致に名乗りを上げており、開催地の正式決定は今年11月。大阪府の計画では、大阪市の人工島「夢洲」で万博を開催し、万博の前年に同地でカジノを開業するとなっている。
万博のオフィシャルパートナーは全188社。オリックスや伊藤忠商事など名だたる日本企業にまぎれて、米国のカジノホテルチェーン「シーザーズ・エンターテインメント」や、トランプ米大統領の大スポンサーであるシェルドン・アデルソン氏が会長を務める「ラスベガス・サンズ」など、米国企業が5社も名を連ねているのだ。
この問題を追及する共産党の辰巳孝太郎議員が17日の参院内閣委員会で、「『いのち輝く未来社会のデザイン』をテーマにする万博とカジノは相いれないのではないか」と指摘すると、石井啓一国交相は「大阪が誘致する万博はIRと関係するものではない」と答弁。ならば、米国カジノ企業がスポンサーに名を連ねているのは明らかにおかしい。
なぜ、カジノ業者が万博のスポンサーになっているのか。一部では、法案成立前に、すでに大阪でカジノを開設することが決まっているのではないか、万博に協力した業者がカジノ運営企業に指名されるのではないか、というウワサが飛び交っている。辰巳議員はこう言う。
「カジノ法案が通っておらず、開設地も決まっていないのに、まるで全てが決まっているかのような状況は非常に不可解です。大阪市の試算では、夢洲周辺の埋め立てや鉄道の整備などに730億円かかるといいます。『カジノ単体』では巨額の税金投入の大義は立たないが、『万博のため』であれば立つでしょう。結果的に、カジノのための万博になりかねない。“カジノありき”の万博など、政府として支援すべきではありません」
このままでは、血税が米国カジノ企業に利用されかねない。