18/06/01 22:28:05.24 CAP_USER9.net
和歌山県にある無人の寺や神社で、3年半ほどの間に仏像や木像など少なくとも100点が盗まれる被害にあっていることが警察などへの取材で分かりました。
警察は仏像を狙った窃盗グループによる犯行の疑いがあるとみて捜査しています。
警察によりますと和歌山県内では平成27年からことし5月31日までの3年半ほどの間に、寺の仏像や神社の木像少なくとも98点が、盗まれているのが確認されたということです。
多くが無人の寺や神社だったということです。
特に集中しているのが県北部の岩出市や紀の川市で、全体の8割にあたる79点が被害にあっていました。
このうち、紀の川市ではいずれも平安時代の作とされ市の文化財に指定されている▽知足院の「木造天部形立像」がおととし3月から4月までの間に、▽西山観音堂の「木造十一面観音立像」がことし3月に盗まれていました。
警察は仏像を狙った窃盗グループによる犯行の疑いがあるとみて捜査するとともに自治体などと協力し地域の人たちに防犯カメラの設置なども呼びかけています。
【3年前から被害増える】
警察によりますと和歌山県内の寺や神社から仏像などが盗まれる被害は平成27年から増えています。
▽平成26年は被害の届け出はありませんでしたが、▽平成27年には5つの市と町であわせて19点が、▽おととしには2つの市で15点が盗まれていました。
とくに去年は届け出件数が急増し、4つの市と町で52点と、前の年のおよそ3.5倍にふくれあがりました。
ことしも5月31日までの段階で4つの市と町で12点が盗まれています。
【ふだん無人のお堂で盗難】
ことし3月に盗まれていたことがわかった紀の川市の「木造十一面観音立像」は高さ1メートル80センチ、重さが数十キロあります。
平安時代に作られたとされ市の文化財にも指定されています。
仏像が安置されていた西山観音堂では、ふだんは無人ですが、寺の行事にあわせて、毎年3月に地域の人たちが掃除をしています。
ことしも18日に、檀家の高田光造さん(69)がお堂に入ったところ、仏像などがなくなっているのに気付いたということです。
現在、檀家の総代をつとめる西川泰弘さん(71)によりますと、近年は、高齢化や人口減少によって、お堂の維持管理は難しくなってきているということです。
西川さんは「市や県がある程度支援に力を入れてもらわないと、地域だけで文化財を守りきるのは難しくなっている。盗まれた仏像は早く見つけてもらいたい」と話しています。
NHK 06月01日 14時04分
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