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【NQNニューヨーク=戸部実華】11日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は3日続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の5月物は、前日比1.31ドル高の1バレル66.82ドルで取引を終えた。一時は67.45ドルと2014年12月上旬以来3年4カ月ぶりの高値を付けた。中東を巡る地政学リスクが高まり、原油供給が細るとの警戒感から買いが優勢となった。
原油供給が細るとの警戒感が広がっている(米オクラホマ州の原油備蓄設備)=ロイター
トランプ米大統領は11日、化学兵器使用の疑惑があるシリアに「ミサイルが来るぞ」とツイッターに投稿した。シリアのアサド政権を支援するロシアに対しても「我々とロシアの関係は最悪だ」とけん制した。米国がシリアへの軍事制裁に動けば、原油供給に影響が出るとの思惑が広がった。
サウジアラビアの首都リヤドと南部に隣国イエメンの反体制派が発射した弾道ミサイル3発が飛来し、サウジが迎撃したと11日に伝わった。中東を巡る地政学リスクへの警戒感が強まり、原油先物の買いが勢いづいた。
11日に米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間の石油在庫統計で、原油在庫は前の週から市場予想に反して増加した。ただ、この日の相場の反応は地政学リスクへの警戒感が上回った。
ガソリンとヒーティングオイルは3日続伸した。
ニューヨーク金先物相場は4日続伸した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である6月物は、前日比14.1ドル高の1トロイオンス1360.0ドルで終えた。一時は1369.4ドルと16年8月上旬以来1年8カ月ぶりの高値を付けた。中東を巡る地政学リスクへの警戒感から、実物資産の裏付けがあり、逃避資金の受け皿となりやすい金先物の買い圧力が強まった。
通常取引終了後、米連邦準備理事会(FRB)が3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。継続的な利上げ観測が意識され、金市場への流入資金が細るとみた売りが出て時間外取引では下げた。
銀は5日続伸し、プラチナは反発した。
2018年4月12日 5:08
日本経済新聞
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