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40代になっても低賃金…誰が「絶望の就職氷河期世代」を生んだのか?
文=小林拓矢/フリーライター2018.03.18
1990年代中頃から2005年頃まで続いた就職氷河期に就職活動をした人の賃金は、上がっていない―。
2月13日付日本経済新聞電子版記事『賃上げ、取り残される団塊ジュニア 若い世代優先で』は、40代の賃金が2016年では12年に比べて減り、正社員でも賃上げの流れに取り残されていると分析している。また、非正社員のままの氷河期世代の苦境については、さまざまな角度から取り上げられることも多い。
なぜ、氷河期世代は苦境に追い込まれているのか。「正社員になれなかったのは運が悪かった」ということではない。「自己責任」でも、もちろんない。正社員になっても給料は上がりにくいのだ。若い世代の賃上げのほうが、優先されるのだ。
もちろん採用難の今、新卒初任給を上げなければいけないというのは、わからなくもない。 そんななかで、氷河期世代の給料は増えない。不本意な仕事に就き転職を繰り返し、そのプロセスのなかで給料が下がっていくケースも多い。氷河期世代は安く使い倒せる。そんな仕組みが、できあがっている。
その究極のかたちが、派遣社員や契約社員だ。5年で無期転換をしなければ雇用打ち切り、多くの場合は無期転換がなされない。正社員化は名ばかりで、なれないことも多い。しかも時給制の場合が多い。
なぜ、氷河期世代は低賃金のままなのか。正社員にはなれないのか。
意図的に低賃金労働者はつくられた
就職氷河期に、企業の採用は少