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魚も薬物依存症になると判明、治療法研究に期待
1週間で行動が変化、薬物をもっと放出させようと必死に
2017.08.30
【動画】ゼブラフィッシュが黄色い台の上を泳ぐと、オピオイドが投与される
オピオイドが投与される実験では、魚たちが薬物をもっと放出させようと積極的に黄色い台の上を泳ぐ。(解説は英語です)
モルヒネなどの麻薬性鎮痛薬やヘロインといった「オピオイド」の依存症になるのは人間だけではない。(参考記事:「ヘロインという薬物、米俳優の死より」)
米ユタ大学による最新の研究で、人間と似た神経構造を持つ魚、ゼブラフィッシュも、この薬物に対する依存症の兆候を示すらしいことが判明、行動神経科学の学術誌「Behavioral Brain Research」に掲載された。依存症の新たな治療法をテストする期間を短縮できると期待されている。
ユタ大学薬学部長のランドール・ピーターソン氏は、現在の薬物療法ではメサドンやブプレノルフィンといった他のオピオイドを使うため、1つの依存症は治せても、その治療が終わる頃には別の薬物に依存するようになっている可能性があると指摘する。(参考記事:「米国〈医療マリファナ〉本当の話」)
「別のオピオイドに置き換えるだけのやり方とは異なる治療法が、早急に必要とされています」
これまでにない治療法に一歩近づく
ゼブラフィッシュを使った今回の新たな研究により、別のオピオイドを使うのではない、初めての治療法の開発に一歩近づいたとピーターソン氏は話す。ゼブラフィッシュを使って様々な薬をテストする方法はすでに確立されているため、有望な化合物を絞り込むプロセスを早め、コストも抑えられる可能性がある。
オピオイド依存の問題は世界中で深刻になっているものの、研究が不足しているために科学的な解決策が見出せずにいる。現在、オピオイド依存症の一部である薬物探索行動に対して有効な内科的治療はない、と今回の論文は述べている。(参考記事:「依存症は厳罰主義では解決しない」)
ゼブラフィッシュが精神障害の研究に利用される例が増えているのは、生理学的、遺伝学的にヒトとの類似性が高いためだ。過去の研究から、この魚がさまざまな薬物への依存行動をとる可能性があることがわかっている。
「この研究が新しいのは、魚が薬物を摂取するために自ら行動しなければならない自己投与モデルである点です。脳が薬物にどう反応するかという観点が、従来の研究とは根本的に異なります」とピーターソン氏は説明する。「そのため、薬物探索に対する欲求の強さをより完全な方法で測定できます」
この論文の筆頭著者であるユタ大学薬学部の博士研究員、ガブリエル・ボッセ氏は、今回の新たな研究が、多数の薬剤化合物の中から有効そうなものを絞り込むのに役立つだろうと述べている。(参考記事:「なぜ薬物使用疑惑をスクープにしてはいけないのか」)
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