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加戸守行前愛媛県知事「妨害の主役は獣医師会顧問の北村直人氏」「鳩山政権が実現に向けて検討、と表明したら、民主党内に獣医師議員連盟が…」
2017.7.30 10:30
櫻井よしこ氏が毎週金曜日に配信しているインターネットニュース番組「言論テレビ 櫻LIVE」に
加戸守行前愛媛県知事(82)が出演した。加戸氏は「岩盤規制の主役は日本獣医師会顧問の
北村直人・元衆院議員」と断じ、「民主党政権で前に進むと、すぐに議員連盟が民主党内にできて
ブレーキがかかった」と、北村氏の影響力の大きさを表現した。
加戸氏は「安倍晋三首相の濡れ衣を晴らしたい」と前置きし、私が(平成11年に)知事に
なって最初に取り組んだのが今治の新都市開発事業」と述べた。松山大学の誘致が失敗し、
学園都市構想が宙に浮いていたとし、予定地が空き地のままになっていたと述べた。
加戸県政のころは、前半期に鳥インフルエンザが起き、アメリカでは牛海綿状脳症(狂牛病、
BSE)が猛威を振るい、後半も口蹄疫が宮崎県で発生し、四国に上陸させないというのが喫緊の
問題で、公務員獣医師が足りず、獣医師総動員となり、検疫態勢に苦労したことを述べた。その上で
公務員試験を免除してもいいから、公務員になってくださいという状態だったと当時を振り返った。
こうした経緯から「今治に先端研究ができる獣医学部がほしい」という話になり、平成19年に
愛媛県と今治市が共同で国家戦略特区に申請した、と経緯を説明した。
加戸氏の指南役(米ジョージタウン大客員教授の経験者)から「米国では狂牛病以来、最先端の
研究が進んでいる。日本も後れてはいけない」と持ちかけられたのをきっかけに、文部科学省の
官僚出身の加戸氏が文科省に掛け合ったと述べた。
加戸氏は「(私の出身官庁だから)簡単かと思ったら非常に厚い壁にはね返された」と表現し、
福田康夫内閣時に構造改革特区を利用して申請したが、「岩盤のようにはね返された」と表現した。
加戸氏の説明によると、構造改革特区の15回の申請はすべて却下された。
加戸氏は「獣医師会の強力な働きで文科省も農水省も逃げた」と表現し、却下の背後に
日本獣医師会の圧力があったと明言した。
第一次安倍晋三内閣の2年目に国家戦略特区法が平成25年制定され、この特区を利用する
ことになった。国家戦略特区1号は新潟市の獣医学部構想。翌26年に今治市が第2号の名乗りを
上げた。
加戸氏は「構造改革特区は大相撲でいえば15戦全敗。国家戦略特区に乗り換えた。そちらの
方がやってくれそうだなということで名乗りを上げた」と事情を明かした。
だが構造改革特区で安倍内閣時にも5回はねられたと事情を明かし、新潟市の構想が出た後に
「こっちの方が見込みがあるのかな」と、同時並行でありながらも国家戦略特区に「乗り換えた」と述べた。
加戸氏は「民間有識者会議は、獣医学部を自由に作らせようと作業を始めたが、獣医師会が強烈な
反対をした」と述べた。
さらに加戸氏は「平成19年、文科省に(話を持って行ったら)2カ月後、獣医師会から
『大学獣医学部の入学定員は増やしてはいけない』との決議文が出た」と述べ、構造改革特区の
申請を麻生太郎内閣にした際には、北村直人・日本獣医師会顧問(70、元自民党衆院議員)が
「すぐに東京から日大の総長と一緒に飛んでこられて反対をした」と明かした。
加戸氏は「北村さんがすべての主役を演じておられるのかな」と表現。
平成22年2月、民主党の鳩山由紀夫内閣下で民主党議員の働きかけで「実現に向けて検討」と
獣医学部構想がランクアップした。
「(政治が)前向きになり、良かったなと思ったら、民主党内に2週間後に『民主党獣医師議員連盟』が
結成され、68名が加入した」と加戸氏は述べ、執拗な獣医師会のロビー活動を明かした。
愛媛県選出の民主党議員は、議員連盟に入らず、オブザーバー扱いだったが、「(政治連盟結成後)
急に民主党内の雰囲気が変わり、ブレーキがかかった」と述べた。自民党政権に変わると、
今度は自民党獣医師議員連盟が動いたと説明した。
加戸氏は北村氏を「タイミング良く動く人」と表現し、「我々が動いたら石破4条件ができた」
とも述べ、「自民党から新進党に移られるなどしたが、常に獣医師のために動く人」と北村氏を表現した。(WEB編集チーム 三枝玄太郎)
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