08/02/02 01:13:18 PPax63wM0
296の続き。
戦前の日本に大本教というのがあった。これは一種の週末思想を掲げて、世界が滅び、大本教団が
世界を建て直すというスローガンを掲げていたという話を聞いたことがある。そして、その信徒らは、
建て直しの時期には、自分が英国の太守だとか、アフリカの太守だとか言い合っていたという。
今から考えると、あるいは当時としても、なんかずれていると思われるが、彼らの多くは大真面目
だったと思う。
ガーゴイルは、アトランティス人が人間を管理しなければ、滅んでしまうということを言っていた。
とすると、これまた大本教団と同じように、一種の終末信仰に囚われていたのではないかと推測する。
もしかしたらアトランティス人が、先細っていなくなってしまうのではないかという強烈な恐怖心
を抱いていたのではないか?クーデター当時、アトラス人は人間に比べ圧倒的小数であった。
従って、アトラス人が生き残るためには、人間を管理支配しなければならない、でないと人間に
やられてしまう。丁度、チベットに漢民族が移住させられ、強制的な同化政策が取られている
ため、チベット民族が将来いなくなってしまうおそれがある。同じように、国王であるネモが
人間との「融和」(38話参照)を図ることは、こうした傾向を加速させてしまう。だったら、
座して消滅を待つよりは、逆に支配者となって打って出るべきではないか?とガーゴイルが
考えたとは言えないだろうか?
それほど、ガーゴイルはアトランティス人としての誇りと自意識をとてつもなく強く抱いていた
タルテソス王国の宰相だったと思う。