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沼津市の水族館・伊豆三津シーパラダイスで１０年にわたって飼育されていたシャチのアスカ＝雌、推定年齢２１歳＝が病気のため急死して３カ月。
今も“海の王者”の死を惜しむ声は絶えず、館内には追悼コーナーも設けられている。
アスカが死んだのは９月１９日朝。直後から飼育プールの前に置いた献花台には、花束を持った人が次々訪れた。
予定した設置期間を過ぎても人気者の死を悼む人が絶えなかったため、土産売り場の一角に追悼コーナーを作った。
展示された在りし日の写真を見て、涙ぐむ人の姿も。「気ままでかわいい姿を見て間もなかったのに」「１番の目的はアスカだった。悲しい」「華麗なジャンプは忘れません」―。
同館のホームページには、これまでに４０通余りのメッセージも届いている。
アスカは平成９年、和歌山県太地沖で捕獲され、当時雄のシャチ一頭を飼育していた同館に移された。
雄が死んだ後は県内で飼育されている唯一のシャチとなり、６・１メートルの大きな体で悠然と泳ぐ姿が人気を集めた。
悲しみは、アスカの飼育を担当していた田原由規さん（４５）も同じ。「シャチは食物連鎖の頂点にいてプライドも高い。
機嫌を損ねないように気を遣ったが、波長が合えば大きな体を寄せてきて触ってほしがった」と振り返り、主を失ったプールを見つめる。
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