1レスだけのエヴァ小説を書いてみて欲しいat EVA
1レスだけのエヴァ小説を書いてみて欲しい - 暇つぶし2ch345:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/01/11 11:02:01
殺風景な石碑の前で、私は昔に思いを馳せる。


ずいぶん前の話だ。
あれはネルフが出来て間もない、冬の頃の出来事だった。
私はユイに、予定外に早く帰宅することと冬月先生もご一緒だということを電話した。
家に向かうバスの中。冬月先生ととりとめのないことを話していると、
車窓から、必死の形相で自転車こいでいるユイを発見した。
自転車の前かごにねぎ二本その他、鹿の角のようにさしてすっぴんジャージ。
私達の乗ったバスを追い抜こうと猛チャージしてる姿を先生に見られた。
二人でできるだけゆっくり歩いて家に入ると、
化粧ばっちりで、さも何事もなかったように玄関に出て来たユイ。
挨拶を済ませ、台所へと戻っていく後姿を見て驚いた。
スカートの後がめくれて膝までまくったジャージがあらわだった。
「ちょうどよかったですわ。今夜はお鍋だったんですよ」(いや、必死でねぎ買ってたの見たってば)
三人でつつがなく鍋も終わり、冬月先生をバス停までお見送りした。
「いい妻をもったな。大事にするのだぞ、碇。
 今度はきちんと約束してからお邪魔するよ。
 …ところで玄関の傘たてに、大根、ささってたぞ」
と先生はちょっと申し訳なさそうに、そして微笑しながら帰っていった。
急なことでもユイは全く怒らず、いつも通りの笑顔をみせてくれた。
しかし、傘たての大根だけは笑わせてもらった。


私は今、シンジと二人だけでここに来ている。
シンジとここへ来たのは三年ぶりだ。
ユイ、かけがえのないことを私に教えてくれて、ありがとう。
いつか、この話をシンジにしても構わんよな?
でも、今はその時期ではない。
だから私はシンジに向かって言う。

「全ては心の中だ。今はそれでいい」


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