08/01/11 01:06:28
「よお、遅かったじゃないか」
「仕方無いでしょ。仕事が山積みなんだから」
私はそう言って、アイツの隣に腰を降ろしす。
「で?どーしたのよ急に。話しって何?」
「なあ、葛城。シンジ君達はエヴァに乗って戦っている。まだ中学生なのに、命を賭けて」
アイツが珍しく真面目な表情を浮かべている。
「そんなあの子達に、俺達が出来る事ってなんなんだろうな」
「そんなの……分からないわ」
「俺にも分からんさ。だから、俺に出来る事はしてやりたいと思ってる」
「それは私だって――」
「分かってる。……話ってのは、それだけさ。用事があるんでね、そろそろ行くよ」
勝手に呼び出して、喋るだけ喋って、帰ろうとしている。
その背中に、文句を言ってやろうと思ったその時、アイツが少しだけ振り返った。
「もし、俺がいなくなる事があったら、俺の分まであの子達を頼む」
「……?ちょっとそれってどういう―」
「……フッ、単なる冗談さ。じゃあな葛城」
「コラ!待ちなさい!」
エレベーターの動く音が聞こえる。
これで、良かったのよね。
ねぇ、加持君?