1レスだけのエヴァ小説を書いてみて欲しいat EVA
1レスだけのエヴァ小説を書いてみて欲しい - 暇つぶし2ch20:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/12/30 21:17:21
「この国から秋が無くなったのは実に悲しむべきことだな。」
「秋……ですか。」
「ふはは、君を見ていると、ふとそんなことを言いたくなってな。」
風のたなびく草原に立っている二人。NERVの冬月副司令、その隣に居るのは綾波レイ。

「私を見ていると……?」
「いや、何でもないんだ。気にしないでくれ。」
「私は……」
「ん?」
「私は秋を知らない。だから、その悲しみは知らないけど……でも判る気がする。」
「……」
「今、この瞬間は失いたくない……そんな思いと似ているような……」
「そう……そうだな。」

二人が見下ろした先。そこには思い思いに散らばるNERVスタッフ達の姿があった。
少し強い夏の日差しに光り輝く草原の中、大の字に寝そべる者や、酒を飲み大声で歌う者。
それに合わせてある者はギターを弾き、大はしゃぎで踊り騒ぎ……
それは使徒殲滅における作戦行動の兼ね合いで生まれた、
忙しいスタッフにありえないNERV総出のピクニックであったのだ。

冬月は思う。そうだった、この子は碇ユイではない。
ユイは失われた。しかし過去というものは、もともと失われていく物なのだ。
過去は失われた。しかし、新たに訪れた輝かしいこの瞬間。

ここで冬月は初めて疑問に思う。
人類を一つとする補完計画、いわば過去を求める回帰が本当に正しい道なのか、と……



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