08/07/23 00:32:02
テストの一週間前から部活動は休止になるということで、今日はヒカリと一緒に下校。
いつもこうだったらいいのに、と私は思う。
色々しゃべるうちに、あの怪しい転校生の話になった。
「どう思う、渚君って」
「あいつ絶対おかしいわよ」
憤然となるのはどうしようもない。
「何で?」
ヒカリは首をかしげた。私がヤツと会話していたときはいなかったからだ。
私はヒカリに詳細を話した。
「ふーん。ちょっとヘンな人だね」
「でしょ! まったく参っちゃうわよ。付きまとってきたらどうなるか見てなさいよってカンジ」
「ちょ、ちょっと。暴力行為はダメよ、アスカ」
「やらないわよ。多分ね。ヒカリはどうなの? ああいうタイプは」
ヒカリは眉をひそめた。
「あのね。こういうこと言うの、どうかと思うんだけど……」
それきり語尾を濁す。私は促した。
「何?」
ヒカリは小声で呟いた。
「渚君って……人間じゃないみたい」