08/05/11 03:06:55 XUOou2mzO
ハアハアという息遣いは更に顔に近付いてきて恐怖は最高潮に。
もう駄目だ！いっそ気を失いたい！！
と思いながら何故か飼犬の名前を頭の中で叫んだ。
その瞬間、頭の上でパン！と誰かが手を叩いたような音がして、
はやく足を引っ込めて！
という文字が頭に浮かんだ。
はっとして足に力を込めると右足が跳ね上がるように動いて、金縛りが解けた。
うわっと叫んで起き上がって慌てて部屋を見回した。
部屋は誰もいなかった。
時計を見たらベッドにダイブしてから大して時間もたっていない。
あ、何だ。やっぱり夢じゃんと額に手をやったら汗がびっしょり。
うわー嫌な夢を見たもんだと、ふと足元に置いていた羽布団を見た。
誰かが乗っかったみたいに凹んだ跡がついていた。
おそるおそる触ってみたら、さっきまで人がいたみたいに暖かかった。
ちなみに名前を呼んだ飼犬は20年も前に死んでいる。