08/05/10 17:51:56 r2ojJmHi0
数年前、友達と2人でとある山中に行った。
当時、友と私は歴史ジャンルしてて、「旅行」というのも大抵史跡巡りの類だった。
その時行った山中には、メインで扱っている人物が住んだ(と言われてる)城跡
がある。既に石碑がポツンとあるだけらしいけど、どうしても行きたかった。
レンタカーで砂利道をずっと登って行き、途中で降りた。
杉が植林され、腰ほどまである雑草低木に覆われた中にかろうじて獣道らしきものが。
地図で見て「たぶんここを行くんだよ」とか言いつつ10分ほど進んだ時、友達が
「帰ろう」と小声で言い出した。
「後ろから変な人がついてきてる」
足元の草をはらうフリして見ると、斜め後ろ、杉の幹から半分ほど顔を覗かせてる男がいた。
青っぽいシャツ(作業服?)着てて、腰の辺りまでは雑草に隠れた状態でニヤニヤしながら
コッチを見てた。シャツの胸元が泥で汚れてる。
気味が悪いし、ヤバイかもしれないと思い、私たちは車のところまで引き返した。
ところが車のエンジンがかからない。友達が何度やってもすぐ止まってしまう。
助手席から後ろを見たら、やっぱりいる。茂る木のむこうから、薄笑い浮かべてじっと見てた。
どうしようと思ってる時、車が何度か通りかかり、そのうちの一台に何とか止まってもらえた。
その運転手さんがアレコレ見てくれて、やっと動くようになり町まで戻れた。