08/06/11 20:47:35 etryjdiV0
本紙朝刊で4コマ漫画『アサッテ君』を連載している東海林さだおさんが、
ストーリー漫画『夜、海へ還るバス』(双葉社)を刊行した。大阪を舞台に、
自分がホモセクシャルなのではないかと悩む男性が主人公の異色作だ。
森下さんといえば『アサッテ君』のほか、サラーリマンのタンマくんが活躍する
『タンマ君』や『サラリーマン専科』などの4コマや短編漫画がすぐ思い浮かぶ。
しかしデビュー当初は石ノ森章太郎顔負けの重厚なストーリー漫画を描いていた。
「登場人物の気持ちに入っていったり、自分の心情を当てはめて描くのですが、
それがつらかった」。趣味で描いた4コマが好評で、4コマの仕事が多くなって
いったという。
4コマを描き続けるうちにストーリー漫画で描くべきテーマが生まれてきた。
「家族」だ。「テーマが頭の片隅に積まれ、消化されず重荷のようになっていた」
と語る。
『夜、海へ還るバス』は「家族」というテーマの中でもとくに「母と娘」に絞った。
自身の抱える問題でもあった。「人に見せられる形で物語を作り共感してもらうことが、
自分の解決につながると思った」という。
主人公は結婚間近のナツオ。男性とセックスする夢は見るのに女とセックスする夢は見ない。
ナツオは、男性と浮気させてくれと婚約者に申し出る。おろおろしながらも協力する婚約者、
成金の豪傑母など、さまざまな人たちがナツオの自己探求にかかわる。