08/06/21 10:07:03 Dw4B8mxr
「は?」
「だから、もう人間でいることに飽きた訳。私には一人が似合うってことよ」
「いいの?」
「何で」
「ぼっち脱出したいんならまだ判るけどね。何で敢えてのようにぼっちになりた
いのさ」
「私にはぼっちが一番似合うからよ。第一ぼっちでいる事に既に快感を覚えてい
る。もう人間という重荷に決別したいのよ」
「人間であることから逃げるわけね」
「私は野性に生きるわ。人目を気にすることなくね」
「判った。もう人間には戻れないからね」
そうして魔女が呪文を唱えると、たちまち私は鳥になった
鳥になった私は、既に東から昇りつつある太陽へ人間だった頃の思い出を振り返
りながらアパートの柵から飛び立った
いい気持ちねー
やっぱり人間やめてよかった
これからは自由気ままに一人で生きてくわ
しかしお腹空いたわね
何か獲物を…あれ?
しまった…
どうやって捕ればいいか判らない…
(終)