【らき☆すた】こなた×かがみPart20【こなかが】 at ANICHARA2
【らき☆すた】こなた×かがみPart20【こなかが】 - 暇つぶし2ch580:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 05:21:25 G5WOJSZI
頑張れ!こなかがスレフェア2008

勝手に落書きだけ置いておきます(´・ω・`)
URLリンク(konakaga.me.land.to)

日常のひとこま。
ほのぼの一緒にゲーム中シチュです、多分。

581:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 05:54:45 QPfoMLI/
負けた場合、一枚づつ脱衣ですね
わかります

582:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 06:16:57 BqJSaQVG
シレン3のコガタナバチというモンスターをコナカガバチと言い間違えないように注意する日々

583:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 06:38:31 mfa7zn6X
>>580
見える、みえる、俺には見える…
>>581のシチュで、勝負が一向にゆずらず、
同じように脱ぎあっていて、未だに拮抗し続けている二人……
という構図が(≡ω≡.)




そして勝負がついたときは(ここより先かがみのツッコミ跡地

584:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 07:26:45 MzQQ4p/S
>>566
相変わらず可愛い四コマGGJです!

例の小なたですが、実は自分が書いたものだったりします。
その前の方の小なたを見て、自重出来ずに30分ほどで書いたものなんでお恥ずかしいですが、
8-784さんに漫画化してもらえるなんて感動です。
ぜひぜひよろしくお願いします!
昨晩中に素早いレスできなくてすみませんでした(汗)

>>580
GJ!!柔らかい線が素晴らしいですね。

このスレの絵師さんたちくらい素敵な絵が描けていれば、またいろいろ人生も変わっていたのかなぁ…
と日曜日の朝、そんなことをしみじみと考えてしまいました。

585:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 12:36:06 01OYbuYX
>>553
GJ!やっぱり素晴らしいです

586:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 12:38:48 ekEe4PrD
>>553
GJ!
やっぱりかがみは乙女ですなぁ・・・
そしてつかさwwww

587:こなかが大好き
08/06/08 12:42:12 kwf8bkQ4
「だよね~、秋ってついつい食べちゃうわよね」
「そうですね。過ごしやすい季節ですし美味しい物も多いですし、つい食も進んでしまいますね」
「まぁ、おかげであっちの方も大変なことになるのよね……」
「そ、そうですね……。気を付けないといつの間にか、なんてことになりかねませんね……」
「でもやっぱり食べたいよねぇ~。色々食べたいから、私はお姉ちゃんと半分こにしてるよ~」
「食べないようにって思ってはいるんだけどね……」
朝、いつも私は通りつかさのクラスに来ていた。
みゆきやつかさと話しながらも、ちらちらと入り口と時計、そしてある空席を順番に見る。


後1分――。
まさか、遅刻してくるってことはないと思うけど……。


待ってるのに来てくれなかった。
朝からここにいれば絶対会えると思った。
卑怯だけど、どんな手段を使ってでも私は会いたかった。
それなのに、まだ会えていなかった。


もしかして、休みなのかな……。


「そう言えば、こなちゃんまだ来てないね」
「そうですね。どうされたのでしょうか」
不意にその名前を出されて、内心驚いたけれどなんとか平静を保つ。
「め、珍しいわよね」
「そうですね。泉さんが遅刻することはあまりありませんでしたからね」
「どちらかというと、私のほうが多いかもぉ……」



588:こなかが大好き
08/06/08 12:45:12 kwf8bkQ4

チャイムが校舎全体に、そして私の心にも虚しく響き渡る。

「……それじゃ、私は戻るね」
「うん、お姉ちゃん、ばいばーい」
「はい、またお昼に」


結局、私の願いは神様にも、こなたにも届かなかったらしい。

ため息をひとつこぼしながら、私はとぼとぼと教室に戻った。







つかさのクラスでお弁当を食べてる最中、私は2人にそのことを知らされた。
「えっ!?こなた遅刻してきたの!?」
「ええ、3時間目と4時間目の間の休み時間にいらっしゃいましたよ」
「昨日も夜中までゲームやってたんだってさ~」
「な、なら、今はどこいるの?」
「なんかお昼買い忘れたとかで、学食行ったよ」
「そう……なんだ……」



589:こなかが大好き
08/06/08 12:47:18 kwf8bkQ4
 
――本当に……そうなの……?

私に会いたくない……だけじゃないの……?

遅刻したのも、学食にいったのも、全部――。

私はこなたを裏切った……。
初めてのデートの時、こなたに約束したのに……。
それなのに、私はその約束をやぶったんだ………。
あんなにも喜んでくれたこなたを、私は背信したんだ……。




私から誘った最初デート。
こなたはずっと暗そうな顔をしていた。
服やアクセサリーを見てる最中も、ご飯を食べてる最中も、ずっとそれが気になっていた。

いざデートするとなると、女同士で歩いてたらやっぱり周りの視線が気になるのかな……。
………それとも、私だから……?


そんな不安を抱きながら、暗くなってきた道一緒に歩いていると、小さな公園を見つけた。
誰もいない、寂しそうな場所。
あるのは、ちょっとした遊具とベンチだけ。
でも、不思議と雰囲気が気に入った。
『こなた、ちょっと休んでいかない?』
『うん……そうだね』
少し不安だったけど、こなたは小さく頷いてくれた。



590:こなかが大好き
08/06/08 12:49:18 kwf8bkQ4
『違うよかがみ、そんなんじゃないって!』
『えっ……?』
こなたの慌てた顔を驚いて見つめる。
『私、デートとか初めてだから……どんなこと話したり、一緒にしたりすればかがみが喜んでくれるのかわかんなくて……。それでかがみが私に愛想つかしちゃって、嫌われたらって思っちゃって……』


そうだったんだ……。
こなたも不安を抱いてたのね……。
……ごめん、気付いてあげられなくて………。


『バカ……。変わろうなんて思わなくていいのよ……』

『え……?』
こなたは、驚いた顔をしていた。

『私は……今のままのこなたが好き……』

『かがみ――ッ』
こなたは涙を浮かべて、私に抱きついた。
その体は、小さく震えていた。

こんな小さな体の中に、そんな大きな不安を抱えてたんだ……。
教えてもらえてよかった……。
それを払ってあげられてよかった……。

『かがみ……ごめん……私、かがみのこと、信じてなかった……』
『私も気付いてあげられなくて………ごめんね』
『ううん………ありがと………』
『こなたも、私と一緒にいてくれてありがとう』
『うん……。いつもの私に戻るまで、もう少しこうして待っててくれる………?』
『ふふ、いくらでも待ってあげるわよ』
『かがみ……ありがと』
『いえいえ』
『大好き……』
『私もよ……』



591:こなかが大好き
08/06/08 12:51:49 kwf8bkQ4
……こなたは迷惑してるかもしれない。
私みたいな詐欺師からつきまとわれて。


すぐ俯いちゃったからほんの一瞬だったけど、あの時のこなたの顔を忘れられない。
今まで見たことがないくらい驚いていた。
その後、こなたは私と目すら合わせてくれなかった。
そして今、もう会ってくれない。


私は言った。
『私だって、無理してもらってまで一緒にいてもらおうとは思ってないから……』って。
つまりは、そうゆうこと………なんだよね。


「お、お姉ちゃんどうしたの!?」
つかさが驚いたような顔をしている。
「えっ……?」
「ご飯の中に、なんか変なの入ってた!?」
「ううん、そんなことないわよ。ちょっと塩っぽいかなって気はするけど……」
流石に農薬なんかは入ってないだろうし、そんな大げさにすること……?
「かがみさん、お気づきになっていませんか?」
みゆきも心配そうに私を見る。
二人が何をそんなに言っているのか、私には全く分からない。
「どうしたのよ、二人とも――あ……っ」


手の上にぽつんと小さな水滴が落ちた。
それは、昨日の雨のように冷たかった。



「あはは、私どうしたんだろ……。目にゴミでも入ったのかな……」
笑いながら拭う。
誤魔化しきれた自信はない。
声が震えていたから。

でも、二人は何も言わなかった。
だから、私もそのまま気にしないようにした。



592:こなかが大好き
08/06/08 12:55:24 kwf8bkQ4

帰り道、つかさと二人で歩いていた。

こなたは出れなかった分の授業のプリントなどを受け取りに行ったらしい。


『こなちゃんのこと、待つ?』
つかさの言葉に、私は首を横に振った。
『………ううん、帰ろ』
プリントを受け取りにいくなんて大した時間がかかるわけじゃない。
先生がみつからなくても、せいぜい15分程度。
それなのに、先に帰って欲しい、とこなたは言った。



593:こなかが大好き
08/06/08 12:57:01 kwf8bkQ4
それはつまり、私に会いたくないってことなんだよね……。


『無理してもらってまで一緒にいてもらおうとは思ってないから……』。
せめて、これだけは嘘にしないようにしよう……。

『……わかった、じゃあ帰ろっか~』
『うん………』



電車を乗り継いだ、地元の道。
秋の太陽は真っ赤に輝きながら、その身を街へと隠し始めていた。

「ねぇお姉ちゃん、こなちゃんってさ……」
不意につかさがこなたのことを切り出した。
「こなたがどうかした?」
私は少し躊躇いを感じながら、その名前を呼んだ。
「……小さい頃にお母さんが死んじゃったでしょ?」
「そう………ね」
それは、こなたの前では暗黙の了解で禁句とされているもの。
こなた自身、気にしてないって言ってるけど、やっぱり軽々しく話題に出していいものなんかじゃ到底ない。
この場にこなたがいないとしても、この話題を出すというのは普段なら出来ないこと。
でも、この話題を出した。
私にはその意図が汲み取れなかった。


つかさは少し間を置いてから、こう言った。

「こなちゃん……誰かに甘えられた………のかな……」

暮れかかった真っ赤な太陽の逆光になっているつかさの顔は、どこか悲しげだった。


つかさの疑問の答え。
私は知っていた。

「―――」

「そう………なんだ」



594:こなかが大好き
08/06/08 12:59:46 kwf8bkQ4
私たちは少しの間、そのまま黙って歩き続けた。

太陽はもうほとんど暮れていて、あたりは暗かった。
空は群青が広がる中、別れを惜しむような赤が幻想的だった。



「でも、突然どうしたの?」
私の言葉に、不意につかさは立ち止まった。
「ど、どうしたの?」
私も立ち止まりながら振り返る。
その時のつかさの表情は、やけに大人びて見えた。


「ねえ、お姉ちゃんは甘えたこと、ある?」


「甘えたこと……?」
「私がこう言うのもなんなんだけどね、私はいっつもお姉ちゃんに甘えてた。甘えられた。けど、そのせいで、お姉ちゃんって誰にも甘えられてなかった気がして……」


――私、誰かに甘えたっけ……?

――その答えは――。

「………どうかしらね」

私は呟いた
向かい合ったつかさだけがなんとか聞こえるくらいの声で。

「お姉ちゃ――」
「ほら、早く帰るわよ」
つかさの言葉を遮り、背を向けて私は歩き出した。



――それは、【拒否】の意思表示。
これ以上その話はしたくない、という。


「あ、待ってよお姉ちゃん~」
そうよ、つかさ。
私はアンタのお姉ちゃんなの。
だからね、それ以上聞かないで。
私がお姉ちゃんであるために。
私が私であるために。


光のなくなった空。
それは、まるで私の心を表しているようだった――。




595:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 13:05:19 8ORnQSu/
もういいよ

596:こなかが大好き
08/06/08 13:07:35 kwf8bkQ4
「これだけできれば、大丈夫かな」
 答え合わせしたノートの『188』という数字を見て、ほっと一息つく。
 入学試験まで、もう18時間。赤本に残っていた最後の過去問も無事に撃墜した私は、窓から
 陽の傾き始めた空を見やった。

 今頃こなたの奴はどうしてるだろう。
 陵桜祭の夜、頑張って同じ大学に受かる、って約束してくれたこなた。
 本当は凄く嬉しかったのに、無理しなくてもいいのにって誤魔化した私を、こなたは嫌な笑顔で
 からかってくれたっけ。
 でも、あれからこなたは本気で頑張り始めた。好きなネトゲやアニメもやめた。
 行き帰りのバスの中でも世界史の年号を覚えて、休み時間や昼食の間も、自作の英単語帳
 (何故か例文が全部アニメやゲームのネタだったけど)と向き合って……。

「私も、頑張るからね」
 空の向こうのあいつの家に、小さく呟いてから、とっくに冷めてしまった紅茶に手を伸ばす。
 ところが。

「あ、れ……?」

 指先から力が抜けて、飲みかけのティーカップを支えられない。
 それと同時に、頭の中をぐちゃぐちゃにされたような頭重感と、悪寒と熱感が入り混じった嫌な
 震えが、前触れもなく私にのしかかってきた。


       Exam Climbing ~かぜにあそばれて~


「うわっ、凄い熱……」
 体温計を覗き込んだつかさが、不安げにうなだれる。
「何度?」
「えっと、39度6分……」
「そっか……」
 予想より更に高い数値に、私は諦めの微笑を浮かべた。

 突発的な高い熱に、生半可な風邪とは全然違う倦怠感、関節の重々しい痛み。
 どう考えても冬の名物・インフルエンザだ。
 体を起こそうとするが、布団を押しのける力も出ない。
 頭を少し上げようとしただけでも、悪心と頭痛が酷くて、すぐ枕に落ちてしまう。
 ぽふっ、と頭が埋まる感触。普段なら心地良いそれさえ、今では音のない鐘のように体に響く。
 こんな調子では、もう最後の追い込みどころか……。

「だめだよお姉ちゃん、ちゃんと寝てないと」
「みたい、ね」
「うん、私今から、お粥作って……あ、その前に、お母さんにも連絡して……
 だから、お姉ちゃんはしばらく休んでて」

 ハンカチで額の汗を拭うと、つかさは足早に部屋を出て行った。
 横になるには強過ぎる照明が消え、少し遅れてぱたん、とドアの音が聞こえた。
 とたとたと階段を下りていく足音も遠ざかると、後はもう、私一人しかいない、寂しい世界だった。




597:こなかが大好き
08/06/08 13:12:04 kwf8bkQ4
 傾き始めた光からも隔離された、薄暗いベッド。
 いつもは一番落ち着ける筈の場所が、今はこんなに重苦しい。
 目の前をちらつく埃も、淀んだ空気の臭気も、体と心を一層陰鬱にしているようだ。
 ちく、ちく、ちく、ちく……。
 枕元で耳障りに廻る時計の針を、もう何回覗いただろう。
 鉛のような布団の中で、何時間も何日も、治るまでただ目を閉じて横になり続けるだけの時間。
 そんな時間なんて、一人きりで耐えるには酷過ぎる。

 どうして……どうしてこんなに大事な時に、こんな風邪なんかひくんだろう。
 アニメやゲームの世界なら、魔法一つで綺麗に治せるのに……。
 こなたみたいなことを考えてみるけど、楽しくなるどころか、寂しさばかりが募ってしまう。

 ……こなた。
 あんなに頑張って、私との約束に応えようとしてくれたのに、肝心の私はこんな調子。
 あいつ、ちゃんと勉強してるかな。まさかこんな時に、アニメなんか見てたりしないわよね。
 でも、こんなこと言ったら、きっと怒るよね。
 まったりした笑顔で、かがみが私をどういう目で見てるかよくわかったよ、なんて。
 それとも、失礼な、一緒に受かるまで我慢してるんだよ?なんて、むぅっとむくれてくれるかな。
 それで、受かったら二人で、ずっと貯めてたDVDをいっぱい見て……。

「こなた……」
 閉鎖空間のような夢うつつの中に、いつの間にか『その名前』が入り込んできていた。
 何度も面倒ごとを持ってきて、何度も私をからかって、何度も私をむかつかせて……
 その何十倍も、私を幸せにしてくれた、こなた。
 もし、こなたが傍にいたら、こんな時でも幸せだろうな―そう考えかけて、慌てて押し留める。
 受験がもうすぐなのに、私の風邪なんかで勉強時間を取らせちゃ駄目。
 それに、もしこなたにうつして、こなたにまでこんな目に合わせたら……そんなの、絶対駄目。

「こな、……」
 電話くらい、くれないかな。
 ううん、そしたら、自分の体調が悪いの、ばれちゃうかも知れない。
 あいつああ見えて、そういうとこは凄く鋭いから。
 でも、もしかかってきたら、つかさじゃ咄嗟に誤魔化……せないだろうし、私がナントカしなきゃ。
 咳とかがなければ、ありがちだけど『ごめん、ちょっと疲れてて……』で乗り切ろう。
 それで、明日は用事ができたから、入試には一人で行ってて、って。

 ―かがみん。

「こなたぁ……」
 机の上に出しっ放しの携帯が気になって、体を起こして……また頭痛に倒れこむ。
 目を閉じて、嫌な眩暈に耐えた後、そんな自分が哀しくなる。
 私って、いつからこんなに寂しがりになったんだろう。
 これも病気で心細いからなのかなぁ。

 ―かーがみんっ♪

 必死になって否定してるのに、こなたの声ばかり浮かんでくる。 
 こんなにぎゅって目を閉じてるのに、目蓋の裏ではこなたが、眩しい朝みたいに飛び跳ねてて。
 しつこいわねぇ、どうしてそんなに出て来るのよ?
 こなたに会っちゃいけないのに、こなたになんて会いたくないのに……。




598:こなかが大好き
08/06/08 13:13:42 kwf8bkQ4
「かがみんってば」
「えっ!?」
 やけにすぐ傍から聞こえた声に、思わず目を開けて……そこにあった姿に、思考が止まる。
 だぶだぶのコートに、黒い毛糸のマフラーを巻いたままの、小さな姿。
 灰色の部屋の中でも一際明るく見える、エメラルドの瞳。
 それまで夢で求めていた大好きなひとが、すぐ枕元で頬杖をついていた。

「馬鹿、なんで……」
 驚きでフリーズしていた思考が戻ってすぐ、声に出せたかも怪しい呟きで、こなたを睨む。
 どうしてこんな所にいるの。明日入試でしょ?病気、うつったら駄目でしょ?
「つかさから『俺の嫁がインフルエンザ』って聞いたから、特別にご奉仕に来たのだよ。
 病気の恋人を見舞いに行くなんて、こんなイベント滅多にないからね?」
「おい……」
 変な理由で目を輝かせるこなたに、心の中でうなだれる。
 一瞬でも『かがみが病気って聞いたから……』なんてセリフを期待した私が甘かった。
 やっぱりこいつは相変わらずだ。
 いつだってマイペースで、こんな風にオタクちっくな話を振ってきて。
 ……なのに、どうしてだろう。そんな『普段通り』が、余計心に温かく感じるのは。

「けど、あの凶暴なかがみ様が……まさに鬼のかく乱だねぇ」
「あんたは私をどんな風にみてるのよ」
「んーとね、ツンデレ」
「結局それかよ」

 声こそ弱々しいけど、いつもの調子で反発してしまう。
 ああ、やっぱり私って、こんなにこなたに会いたかったんだ。
 頭痛と眩暈は相変わらずで、五感が遠のくくらいに酷いのに、ほら、今は何故か、ちょっとだけ
 笑顔が浮かんでる。それまでずっと苦しくて、寂しい顔だったのが嘘みたいに。

「……と、それよりかがみ、ちょっと来てくれない?」
「どこによ?」
「行き着けの病院。下にお父さんの車が待ってるんだよね。というわけで、ちょっと寒いと思うけど
大人しく拉致られてもらうよ?」
「え……?」
 予想外の展開に戸惑っている間に、こなたは熱を吸って重たくなっていた布団を引っぺがすと、
 羽織っていたコートとマフラーを私に巻きつけてくる。
 汗と締め切られた部屋の臭いが、たちまちこなたの匂いに置き換わる。
 でも……。

「待って」
「ん?やっぱり自分のコートがいい?それとも寒いの?」
「そうじゃ……」
 私を除き込んでくるこなたに、小さく首を振る。
 こなたが来てくれたのは凄く嬉しい。病院に連れて行ってくれるのも、凄く嬉しい。でも。
「こなただって、明日入試でしょ?それに、こんなに……」




599:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 13:15:02 q1HtbIqA
おい、勝手に職人のSSを貼ってる害虫。

お前はさっさと首吊って死ね!お前がいなくなれば、少しは社会に貢献できるだろw

600:こなかが大好き
08/06/08 13:17:05 kwf8bkQ4
「かがみ」
「え、……っ」
 全力で強がろうとする私の言葉は、途中で止められた。
 こなたからの、優しいキスで塞がれて。
「っバカ、あんた……んっ」
「ちゅ……しつれいな、バカなのはかがみだよ?」
 更に言いかけた私を、もう一回唇で妨害して。
「私に心配かけたくないのは分かるけどさ、そんな様子で無理されても、余計心配になるじゃん?
 こういう時くらい、素直にデレてくれないかな?」

 いつもよりほんの少しだけ頬を赤らめて、笑う。ああもう、正直、むかつくほどずるい。
 こんなことされたら、もう断れないじゃない。
「もう、試験で倒れても知らないわよ?」
「平気平気、うつってから症状出るまで1~3日はかかるって婆っちゃも言ってたし、入試終わる
 までは多分セーフだよ。それにほら、大好きな嫁と……同じ風邪、ひいてみたいじゃん?」
「――っ!??!?!?」
「なーんて、本当は予防接種してるから、かがみんと同じ熱に浮かされて一緒にハァハァ悶えるのは
 無理なんだけどね。残念なことに」
「……っ、もう勝手にしなさいっ!」

 根負けして手渡されたコートを手に取る。こなたに手伝ってもらいながら袖を通すと、こなたの
 体温以上に温められているのに気付く。
「これ……」
「ふっふっふ、どうかね、冬コミ用に買い溜めしておいたけど当日持ってくの忘れたホッカイロは」
「威張るな、あとコミケとか言うな!」
 ムードってのを考えないのかな、こいつは。折角最高の気の利かせかたしてるのに。
 でもほんと、何だかんだ言っても、いつもいいとこどりで、ここぞという時にかっこ良いんだから。

「でも、温まってるでしょ……あ、電話だ。 こちらコナーク……了解、これより柊かがみを護送する
 ……お父さんは指一本触るな、ここは『お姫様抱っこ』を使う……以上だ」
「は?」
「心配ない、ゆーちゃんのお陰で慣れている。正月以降のかがみんの体重増加が5キロ以内なら
 耐えられるはずだ」
「バカ……」
「よし、ではいくぞかがみんや、ふんぬらばー」


 小さくて、ヲタクで、本当に受験生なのかって思うくらい自覚なくて。
 でも、実は誰よりも優しくて、誰よりも私を幸せにしてくれる、そんな彼女に抱かれながら。
「こなた、試験の後、もしあんたが風邪引いたら……こんどは私が看病するからね?」
「ありがと。そしたら一緒に病気直して、二人で合格祝いだね」

 二人笑いながら、約束をした。
 こんなに最悪の体調なのに、何故かもう、試験に落ちる不安はどこにもなかった。




601:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 13:20:05 t6e8OfUi
保管庫に持ってくときは、小ネタを抽出したりした方が良いかも

602:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 13:20:21 WEFRne+3
>>599
荒らしの相手をすると削除・アク禁依頼が通りにくくなるのでスルーで

603:11-228
08/06/08 15:01:42 9vjehr/d
空気を読まずに投下ー
URLリンク(konakaga.me.land.to)
>>581
>>583の流れにフイタのでw

604:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 15:07:43 ekEe4PrD
アキバで通り魔事件があったそうだけど…
住人のみんなや職人様は無事?
スレ違いはわかってるけど、もしものことがあったらと思ってしまって…。
スレ汚し申し訳ない

605:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 15:23:58 tnnh+2z5
>>603
GJすぎる
かがみん必死w
そんなに脱がしたいかw

606:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 15:45:16 tRmCgHjt
>>603

おおーーーー!

夏の祭典にも期待!

607:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 15:58:50 qnq35f0d
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      乙
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/



608:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 16:07:35 6O9w3Y4s
先に負けて追い詰められているのに、冷静にカリ梅をかじるこなた

「この格好になっとけば、かがみんは集中できないからねえ」

逆転勝利を狙う計画

609:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 16:11:12 VM9kVJ4L
>>603 チラシの裏にでも描いてろよ。
下手糞。

610:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 16:12:37 NTIa2dx8
>>603
二人とも必死ですね

611:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 16:14:52 hweciomT
>>603
あはは
次に勝った方が実質勝利ですね
ブラかショーツ取られたらゲームどころじゃなくなるw

612:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 16:15:11 zN0eE34q
>>603
GJです。かがみの炎が熱すぎ!

そういえば、かがみは、こなたが秋葉でバイトしてることをどう思っているのだろう
けっこう人気あるって言ってるし、気が気でないのかも

こなたがパティとユニット組んでで販売までしてることは・・・・かがみもバイトに応募してきたりして

613:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 16:15:23 mfa7zn6X
>>603
思わず吹いたwww
そして焦りだすこなたと必死すぎるかがみに萌えたwwww

そして最後の1枚は2人同時に、
そして夜2人は(ここより先こなたの合気道跡地

614:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 16:26:35 bNRrykj2
かがみ燃えすぎw

615:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 17:01:20 hweciomT
>>612
意中の相手が自分の知らないところで人気者って状態は、やっぱり面白くないかと
内心モヤモヤしてるに違いない

で、しばらく悩んだ後に「私・・・こなたのことが好き・・・なのかも?」みたいな感じで
本当の気持ちに気づくと超萌えるw

616:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 17:14:12 mjqwCUIT
実際こなたって主人公だから色んな人と絡むしライバルが多そうだ
結構押しに弱いし意外と真面目だから早く告白した者勝ちのような気がするし
かがみ頑張れ!

617:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 18:40:02 zN0eE34q
まあ、かがみはかがみで友達も多いんだろうけど、接客業のバイトしてると交友関係は広がります
それこそ真面目にこなたを援助しようとする者、援助をたてに関係を迫ろうとする者、
真面目に交際を申し込もうとする者多数だと思う。

618:意外と押しに弱いらしい人
08/06/08 18:45:06 mfa7zn6X
>>616
かがみには是非積極的になっていただかないと
他の人にいっちゃうよ~むふふ~≡ω≡.






つかさ「(こなちゃん、抱きついて顔摺り寄せて胸つんつん
    しながらそういっても説得力ないと思うんだけど……)」

619:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 19:28:37 zN0eE34q
こなたの誕生日を祝おうと思って店にいったら、
常連客やバイト仲間に盛大に祝ってもらってコスプレ衣装で歌を歌うこなた達・・・・・
をみて、トボトボ帰るかがみ

620:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 19:45:07 N33C5aW4
途中で帰ったりなんかしたら

来てくれなかった…と、こなたが泣いちゃうぞ

621:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 19:47:11 mfa7zn6X
帰ろうとしたかがみをみつけ、飛びつくこなた

「どうしたの我が嫁、嫁が来ないと祝いムード半減だヨ(≡ω≡.)」

622:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 19:50:17 QWq5V7Be
実際、こなたはバイト先で人気者って設定だしね。
CD出せるほど人気なのは結構凄い、というか特徴的な外見と相まってちょっとしたアイドルのような?

623:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 19:57:59 Ulc7mm1m
声色が得意(まあ、本人だったけどw)だからあの手の店ではそれも強力な武器だろうな

624:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 19:58:58 r3c/b8vQ
いい雰囲気になってきた
このまま荒らしが居なくなればいい
みんなでがんばろう

625:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 20:00:51 0d+12N/M
そういうのが荒れる原因なんだから自重しろよ。

626:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 20:05:35 Up/6zHOF
ごもっとも

627:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 20:06:52 N33C5aW4
こなたが勝手に嫁アピールしてたせいで、秋葉で
「かがみの姐御!今日はお一人ですか」とか
「かがみ様に失礼があっちゃ、こなちゃんに怒られますからね」とか
気を遣われるかがみん

628:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 20:07:01 bjVmfo7q
>>622
かがみ凄い心配してそう
変な男寄り付かないか

629:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 20:16:52 zN0eE34q
対外的にみれば、こなたと一番仲いいと見えるのは、
趣味も合いユニットも組んでるパティかクラスメイトのつかさだよな

かがみは全然趣味合わないし、けっこうこなたに辛らつなこと言うし、なんでこの人が
こなたと・・・・・みられているのかも

630:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 20:25:47 GOzLpBMk
かがみんが店に来る日は18番のpuppy loveを歌うので

その辺の理解は常連達には浸透している

631:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 20:40:59 wAhsje44
>>629
でも近くで二人のやり取りを聞いていると「ああ、この二人の深い信頼関係の成せる業なんだな」と
納得しそう
で、次回以降二人の容赦の無いやり取りを聞くたびにニヤニヤするハメになるとw

632:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 21:35:03 +Y1i7kpt
クラスメイトにこなた紹介してくれ!って言われたときのかがみの反応が見たい
リアルに一瞬固まるな

633:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 21:51:03 tRmCgHjt
>>631

関西人のメンタリティを持っていれば、こなたとかがみの親密さを見抜きやすいとオモ。
ときおり辛らつなコトをいいつつ丁々発止やってるさまは、どうみても上方漫才だし。

634:フタ☆某
08/06/08 22:03:34 GALtwwk+
こんばんは。
そっと投下…

URLリンク(konakaga.me.land.to)

635:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 22:03:53 mfa7zn6X
>>633
こなた「♪丁々発止、皆必死~♪」
かがみ「ネタが古いっつーの」

こうですね!わかります!

636:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 22:07:07 mfa7zn6X
>>635
きたあっ!
あのプリンセスかがみと、こナイト!
カラーになって鮮やかに見参!

「一生お守り申し上げます、姫」
「…勝手になさいよ……///」

637:636
08/06/08 22:07:52 mfa7zn6X
安価ミス、>>634だorz

とにかくGJ!!


638:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 22:20:40 8WmRXdn4
>>634
GJ!!この季節にあってるイイ絵です、ステキすぐる・・・!

639:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 22:20:50 tQes8/rz
韓災塵とか、アレ人間じゃないし

640:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/08 22:22:41 wAhsje44
>>634
うむGJ
だがSSの方も早く (ry

641:フタ☆某
08/06/08 23:27:37 GALtwwk+
ありがとうございます。
せっかくなんでpixi○に投稿してみましたが… ここの絵師さんも結構投稿されておられるようで、ちょっとビックリでした。
しかし… おえびの方でもそうですが、感想の二言めにはSSの催促されてるな、僕って…w; もう少し時間が取れたら、ちゃんと取り掛かりますから気長にお待ちになって~。

642:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 00:19:54 w1+snIvN
このスレあとどのくらい容量残ってるの?
結構長いSS作ってる最中だけど、次スレに投下した方がいいのかも…

643:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 00:21:50 8xcNjCXT
>>642
あと100Kは残ってるから安心汁。

644:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 01:12:45 mUazHb+k
>>642
あと104K残ってます。

645:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 01:36:41 vzO42gJK
>>642
お前のための104KBだ! さあ!

646:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 03:28:23 pep3xIsb
かなり遅くなったけど、誕生日おめでとうこなた!!

URLリンク(konakaga.me.land.to)

こういうのはこなかが的にはありでしょうか(汗

647:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 03:44:29 6x3DDKrQ
>>646

大いにアリ!!

648:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 04:20:15 5HM9z2RT
むしろ推奨

649:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 05:22:29 p92oikbi
>>643-645
ちょw俺、大人気www
では、早速、仕上げたSS投下したいと思います。


>>646
そして、手をつながれたまま、こなたにいろんなイタズラされるのですね?分かりますw 
GJ!

650:5-974
08/06/09 05:23:39 p92oikbi
しかしてその正体は、自重できない5-974でした。

イカれたネタの多い私めですが。
でも、保管庫にはイカれたSS以外にもちょっとは真面目なSSあるじゃないかー!!

ほんとだって信じてくれよぉ\(`Д´)/ウワァァァァン!!!





では、イカれたSSいきます。

続きが投下されなくなったら、避難所にて。

性格大改変注意。
甘いの通り越してものすごく恥ずかしいです。
糖分過多で死にたい人はお読み下さいw

651:1
08/06/09 05:25:19 p92oikbi
今日もいつもと変わらない日。
こなたと、かがみと、つかさと、みゆきの4人はお昼ご飯を食べながら、いつもの談笑をする。
取り留めもなく続く、些細な出来事の会話。
しかし、彼女たちはそれに終始することが日常であり、また彼女たちにとってはその会話をすることこそ有意義な時間なのであった。

「あはは、愚妻よね~」
「そうですね、愚妻ですね」
「ほんとに愚妻だもんね~」
「愚妻ね~」

一体、どこの嫁の悪口を言ってるのか、ということはさておき。

柊つかさは、その中である異変に気が付き始めていた。
(お姉ちゃんとこなちゃんはすごく仲がいい。…最近は、ますます仲良しになってるように見えるなあ)

でもでも。

「お姉ちゃんとこなちゃんてすごく仲がいいよね!」って言うと、

「な、何言ってんのよ…別にそんなことないわよ…!」

て言う。


「…ふ~ん」

頭ごなしに否定するが、かがみの性格のことだからそれが本意ではないと知っているのはつかさだけではない。


…ここまではいつもの日常だった。ある人達にとっては。



放課後。
つかさの携帯電話に、母・みきから、『かがみと晩ご飯のおかずを買ってきて』との内容のメールが届き、つかさは早速、かがみに会うため、C組のクラスに向かった。

だが、かがみはそこにはいなかった。そういえば、こなたもいつの間にかいない。

そこで、みゆきと一緒に二人を探していると、こなたの従姉妹のゆたかの姿を見つける。同級生のみなみも一緒にいる。
すると、ゆたかが近くに来て聞いてきた。

「あのう…こなたおねえちゃん見ませんでした?」
「ううん。見てない。私もお姉ちゃんとこなちゃん探してるんだけど、見なかったかなあ…?」
「いいえ、見てないです…」
「そっか…」

どこに行ったんだろう。

「ハーイ☆どうシマシタ?」
「こんにちはッス先輩方」
ひよりとパティが来た。

「ねえ、ひよりちゃん、パティちゃん。お姉ちゃん見てない?」
「かがみ先輩っすか…?そういえばさっき見たような…」
「コノ上の階に行くのを見マシタ。コナタも一緒でしたヨ」

そして、6人は上の階に向かう。しかしその階にもこなたとかがみはいなかった。
…となると、あとは屋上しかない。一応、確認してみようかと彼女達は屋上に向かった。


652:2
08/06/09 05:26:41 p92oikbi
屋上への扉を開けると、赤い日の光がまぶしく照らされてくる。
夕日は、沈みかける陽の光の最後の抵抗なのだろうか。


屋上のある一角に、青い髪の背の小さな女の子と、紫色の髪を後ろ二方向にさげている女の子が座っていた。


つかさとゆたかが口を揃えて言った。
「「あ、お姉ちゃんだ~」」

そう言って扉を開いて行こうとする二人を、ひよりが静止した。
「ちょっと待つッス!なんだか、いつもと様子が…」
ひよりは“何か”を察知したようだ。


少し開いた扉から、声を潜めて見ていると、二人の声が聞こえてくる。

『かがみ…』
『こなた…』

夕日の中、二人はお互いに向き合って座っている。
かがみは、こなたの頬にそっと手をあてた。こなたは一瞬目を大きく開いたような表情をして、
顔を赤くしながら恥ずかしそうに微笑んだ。
それに合わせてかがみも優しく微笑む。

「…何してんだろ。お姉ちゃんたち?」
「ちょ、ちょっと…!!!これは、これは、まさかまさかっ…!」
興奮を抑えきれないひより。



その時、かがみが口を開いた。


『こなた……好きよ………』



「「「「「「!!!」」」」」」

「お、お姉ちゃん…!?」
つかさが口を押さえてびっくりしている。
「おおおお……!」
「Humm…これはヨイ“こな×かが”デスネ☆」
「ふぉおお…マジっすか…やっぱりそうだったんすかあの二人…なんだかすごくいい感じっすよ…まさか、この場に居合わせることができようとは……」


ドキドキしながら見守る一同。




653:3
08/06/09 05:28:27 p92oikbi
こなたは、かがみの手を両手でぎゅっと握って、言った。

『…私も………かがみのこと、大好きだよっ!』

これ以上ない可愛らしい笑顔でかがみに微笑んだ。


「「「「「「おおおお~~~~っ!!!」」」」」」

「こ、こんな乙女な泉先輩始めて見たッス…!」
「おねえちゃんとかがみ先輩が…」
「きゃ~!!絶好ノ萌えシチュデスね☆」



屋上の二人は、ぺったりとくっついて手を握りながら、座って話をしている。
どことなく甘い空気が漂う。

それはやがて、いつもの他愛のない話に移っていく。
こなたは最近やったゲームの話を始め、かがみはそれにうんうんとうなづきながら聞いていたが、
やがてかがみの表情に陰りが見え始める。

『でさ~、そのキャラの攻略が難しくてね~』
『…』

ギャルゲーの話ばかりをするこなたに、かがみはぷいっと顔を背けてしまった。

『あれ…かがみどしたの?』

『…なによ!こなたったら他の女の子にデレデレしちゃって…!』


かがみはスネてしまった。

『こなたには…もっと私を見てほしいのに………………ばか……』



『ごめんねかがみ。こんな話して…でもね、私はそのゲームがただ楽しいからしてるだけなんだよ。
それにね。…ツンデレキャラを攻略して…かがみのことをもっとよく知りたいと思ってるからなんだヨ。
私が、リアルでほんとに好きなのは……      …かがみだから……』
こなたが顔を赤くしながら、言った。



654:4
08/06/09 05:30:22 p92oikbi
『…ほんと?』
『うん』

『…ほんとにほんと?』
こなたを見つめ、不安そうな顔をしながら、指を加えて頭を傾けて聞くかがみ。

『うん!私が一番好きなのは…か、が、み、だ、よっ☆』

と言ってかがみの鼻につん、と指を触れた。

かがみの表情がだんだんと嬉しい顔に変わっていき…

『こなたぁ~!』
かがみに抱きしめられるこなた。

『かがみぃ♪』

お互いに愛しい人の名前を呼び合う。


『こ~な~た♪』
つん。

『か~が~み♪』
つん。

お互いの名前を呼びながら、頬をつつきあう。
『えへへ…』
『うふふっ…』



「うわあ…す、すごい仲いいよね…」
「……これは、ちょっと………良すぎじゃないかと…………」
「あ、甘いですね……」
「ねえ、ゆきちゃん。あの二人は恋人さん同士だったの?」
「私は知りませんでした…つかささんはご存じなかったのですか?」
「…うん。最近、お姉ちゃんの部屋の壁や天井のあちこちにこなちゃんの写真が貼ってあって、
毎晩こなちゃんの写真に話し掛けながらおやすみって言ってちゅーしたり、こなちゃんの名前を
叫びながらおっぱいさわってるところは見た事あるけど………………………………………気付かなかったなあ」

「…そうですか(なんでやねんなんでやねん)」



655:5
08/06/09 05:32:36 p92oikbi
『あぁ…』
かがみが、こなたの体に倒れこんできた。
『どうしたの…かがみ?』
『…こなたとの愛が甘すぎて…私、とろけちゃいそう……』
思いっきり可愛らしく言うかがみ。

『もぉう…かがみったら…』
かがみの可愛さに心打たれ、頬をますます夕日に染めるこなた。

『………ねぇ、こなたぁ』
こなたの体に寄り掛かりながら、猫なで声で言うかがみ。
『なぁに?』
『好き…って、言って…。私のこと…だ~い好き、…って言ってぇ、おねがいよぉ…こなたぁ…』
『かがみぃ…』



「お、お姉ちゃん、どんだけ~…」
「す…すごい甘えてるね…」
つかさは、普段見られるクールさが微塵もない姉を。
ゆたかも、頼れる姉として慕っているこなたの、こんな様子を見るのは始めてだった。



『かがみん!』
こなたがかがみの方にずいっと近寄る。
『なあに?』


『だぁい………………………………………………………………………………好きっっっ!!!!!!!!

だよ!かがみん☆…ちゅ』


こなたが、かがみの口にキスをした。




656:6
08/06/09 05:34:33 p92oikbi
「わーっ!わーっ!!こなちゃんどんだけ~……!」
つかさは、目の前のあまりに恥ずかしい光景に耐えきれず、顔を背けてしまった。
ゆたかも、顔を真っ赤にして俯いてしまった。

「パティ…………………ティッシュを……………………ガクガク」
ひよりは鼻からの出血が止まらなかった。だばry



こなたが、唇を離すと、かがみが言った。
『……うふっ、ありがとっ……こなたん♪』

『えへへ…かがみん♪』



ぷーっ、と吹き出すギャラリー一同。
「…こなたん…」



『か~がみん♪』

『こ~なたん♪』

『か~がみん♪』

『こ~なたん♪』

お互いに顔をすりすりしながら、抱き合う二人。

抱き合うと、体の小っちゃいこなたは、かがみにすっぽり包まれる形になる。
『…あ~ん、もう!こなたったらほんとに小っちゃくて可愛いんだからぁ~!!』
そんなこなたを、かがみはぎゅぅと抱きしめて、なでなでする。
こなたは、かがみの胸に顔を埋めて、子供のようにすりすりしてくる。とても嬉しそうに。

『ほんとに子供みたいでかわいいでちゅね~!☆お~よちよち♪』



「…赤ちゃん言葉!!!」
「ふぉおおおおお!!!!たまんねえっすたまんねえっすたまんねえっすたまんねえっす!!!!」
ひよりは床に頭をガンガン打ち付けている。
「ひよりちゃん!!落ち着いて!!落ち着いて!!!」



『もぉ、そんなにかわいいと、お前を食べちゃうゾ!こ・な・た♪』
『あん、こわぁい!…でも、かがみになら…食べられちゃってもいいよ♪』
『…や~ん!!可愛すぎるよぉこなたぁ~~~!!!』

『えへへっ…ねえかがみぃ………こなた、そんなに可愛い?』
こなたは上目使いでかがみを見つめながら言った。

『うん!とぉ~~っても!可愛いでちゅよ!』
かがみは指をくわえながら、ますますでぃーぷな赤ちゃん言葉でこなたに言う。

『だからね…かがみはねぇ、こにゃたのことがぁ~…だあ~いちゅきなの☆』



657:7
08/06/09 05:38:59 p92oikbi
 



「お姉…………ちゃん…………………………」

呆然とするつかさ。その肩に、みゆきの手がぽんと乗せられる。




『えへっ。ありがとかがみん!赤ちゃん言葉のかがみ萌え~!』
こなたは、かがみをぎゅう~っと抱きしめる。

『じゃあ~、こなたはぁ、子猫ちゃんになる!かがみがご主人様ね!』
そう言って、こなたは、どこからともなく猫耳を取り出し、頭につけた。
そして、かがみに擦りよって…

『あ~ん、かがみご主人さまぁ……大好きだ、にゃん♪』




「こなた…………お姉ちゃん…………………………」

呆然とするゆたか。その肩に、みなみの手がぽんと乗せられる。




『こにゃたん、お手♪』
かがみが手を出す。
『にゃん☆』
こなたは、かがみの手に自分の手をのせる。

『じゃあ~、“スキスキ”して?』
こなたはかがみのほっぺをぺろぺろなめた。
『…ちょっと恥ずかしいにゃぁ…』


『こ~にゃた☆』
かがみは、こなたの頭についてる猫耳をふにふにとさわる。

『にゃっ…ぅ~、くすぐったいにゃん、かがみぃ~~………』
『はむっ☆』
『ふにゃっ、…そ、そこは、ほんとの耳だよぅ…………にゃん…』
『あっ、ごめんねぇこなた♪こっちでちゅね☆』

ふにっ。

『あん♪かがみぃ~……おっぱいさわっちゃだめぇ……』
『あっ、ごめんねぇ。やわらかくて耳かと思っちゃったwえへ☆』
『もぅ…かがみのえっちぃ……///』






658:8
08/06/09 05:40:38 p92oikbi
 馬 鹿 す ぎ る 。



だが、それがいい!!!!!!!


とはひよりの談。



『は~い、こなたちゃ~ん、いーこいーこ!』
かがみはこなたの頭をなでなでする。
こなたは気持ちよさそうに、ごろごろとのどを鳴らしながら、かがみの腕を抱きしめて擦り寄る。
『うれしいみゅ~、かがみん☆』

こなたは言う。
『ねえぇ、かがみぃ~ん、私いい子だからぁ…ちゅー…して♪』


こなたは、かがみに抱っこされてるような形になっている。
『じゃ~あ、お薬の時間でちゅよ~』
『え~、こなたおくすりきらぁ~~い!』
『大丈夫!あまぁいお薬でちゅからね~!』

んちゅ…

『んっ…』
『ぷは…』
『ど、どぉ…?こなた…』
『はぁ、はぁ…とっても気持ちいいよ、かがみ…でもね、私、かがみにこうされてるとなぜかドキドキしちゃうの…
私も病気になっちゃったみたい……だから…おくすりもっとちょうだい…』
『いいわよ…いっぱい…いっぱいあげるね…こなた…』

ちゅう…

『んふ、はあ、はあ、私…っ、幸せだよ…かがみ…ん、ちゅっ』



『…ぷは!かっ、かがみに…んっ!……ちゅ、くちゅ、……ん、はぁ、かが、み…に、
ちゅっ、んん…!、ん…はあ…こんな、に…愛して…んむぅ!!んちゅう、んちゅっ、
ちゅっ、………ちゅ………も、もらえて……
ん、んん!!…す、すきぃ……んちゅ!!ん、あっ!好き…好きぃ…』


『こなたあ…ちゅっ、ちゅっ、好きよ……すき……くちゅ、くちゅっ…ちゅぱぁ、んむ、
…っは…すき……すき……大好きっ……ん、ちゅうぅ……ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ…ぷは、
はあはあ…んっ!!んんんっ!!…は、あ、愛してる……わよ…こなたぁ…』




659:9
08/06/09 05:42:45 p92oikbi
 


それからも、二人の濃厚なディープキスがずっと続く。
目を瞑り、顔を夕日より赤く染め、ただひたすら二人の唇や舌の合わさる音が、夕方の屋上に響く。


つかさたちは呆然としてもはや何もできない。
この、どうしようもなく恥ずかしい光景をただ見守ることしかできなかった…





『ぷはぁ…………今日は………これくらいにしとこっか…………』
『はっ、はっ、はあ…はぁ………うん…………』


『…すっかり暗くなっちゃったわね。そろそろ帰ろっか』
『うん…もっとかがみと一緒にいたいけど…帰らなくちゃね』
『また、明日…会えるから大丈夫よ…』
『…そだね♪』



『…はい☆』
こなたがかがみの前に手を伸ばす。

『うん♪』
かがみはその手をぎゅっと握った。

二人は、このまま屋上から去ろうと、扉に手をかけ、開いた。

ぼーっとしてたつかさ達は、二人が突然目の前に現れたことに驚く。

「「「「わああっっ!!!」」」」

突然、目の前に現れた人間に双方が驚く。


「…な、な~んだ、つかさ達か…びっくりしたぁ。どうしたのよ?こんな遅くに」
「ふえっ!!…えっと…その…あのぉ………ぅにゃぁ…」
つかさは、ただもじもじしているだけで何も言えない。

「あれ?ゆーちゃん達もいるじゃん」
「あっ、あの…えーと…えと………………ふにぃ……」
ゆたかも、顔を赤くするだけで、なんと言っていいのか分からなかった。



660:10
08/06/09 05:44:18 p92oikbi
 

こなたとかがみの中に、ざわっ…と、どうしようもない不安が舞い降りてきそうになった時、

ある欧米人女性から必殺の一撃が放たれた。


「さき程ハ、お楽しみデシタネ♪」


「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」


顔色を失う二人。それから一瞬で顔が真っ赤になる二人。
「二人トモとっても可愛かったデス☆こなたん♪かがみん♪ちゅっ☆て。トテモ良いものを見せて頂きマシタ…」
「先輩たち…すごかったっす………!!!こんな甘い空間がこの世に存在するとはっ…ぶはっ」
「オゥ、ひよりんまた出血ネ」

「「あああああああ!!!!!!!!!!」」
頭を抱える二人。後悔先に立たず。

「でっ、でも!お姉ちゃんたち甘えんぼさんで、とっても可愛かったよ!!」
つかさ、フォローになってないぴょん。
「…ええ、お二人の仲の良さがこちらにも大変よく伝わりました。…濃厚なキスも、見ていてこちらまで熱くなってしまいそうでした…」
と、みゆき。

「ぎゃあああああああ!!!」
かがみ絶叫。頭からは湯気。

「うぅ…ゆーちゃんにも…見られてしまったんだね…………姉としての……威厳が……」
「…う…ぅん……あ、でも、かがみ先輩とは……とってもお似合いだと思うから、良かったね、お姉ちゃん!………ね、ねえ?みなみちゃん」
「……(コクリ)」とうなづくみなみ。



「わっ、私は別に……こなたとなんか…………、こなたと…なんか………………ぁぅ…」


どうみても、今の状況でかがみのツンは全くもって通用しない。




661:11
08/06/09 05:46:41 p92oikbi
こうして、頭から湯気を出しながら、どうしようもなく恥ずかしい帰路につく彼女たち。


そして、こなたとかがみは思った。


明日が来なければいいのに、と。


そして、これからもずっと愛しい彼女と一緒に居られますように、と。






ちなみに。
つかさから、『かがみと晩ご飯のおかずを買ってきて』のメールの内容を聞いたかがみは、
早速、こなたを柊家にお持ち帰りになったそうな。





性的かつ卑猥かつ色情的な意味で!!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
完。

タイトルは、「甘過ぎる放課後・どうしようもねえバカップル」


なんだか自分のやってる事に愚かさを感じます。
ストックがなくなったので、しばらく失敬w

662:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 05:51:17 5HM9z2RT
  三           三三     
      /;:"ゝ  三三  f;:二iュ  「GJすぎる!」
三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン    「なんでこんなになるまで放っておいたんだ・・・」
    /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
  〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
  ,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-=>>ID:p92oikbi
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
  };;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄l

663:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 08:54:16 L/DQSWKe
>>650
GJでした。


保管庫さっき見てきたけど5-974氏の作品の注意書きの糖分摂取過多ってなに?
こういう作品をああ言う表現方法で保管していいのか?
前はもっとちゃんとした書きかたされてたように思うんだけど

664:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 09:32:34 dBEkHt37
>>650
朝から鼻血出た

>>663
最近スレごたごたしてたからしょうがないよ。
中の人もお疲れだと思う。
すぐに訂正入るだろうしそれまで待ちましょう。

中の人で思い出したがおやつ氏の
誰が書いたかを見抜く能力異常過ぎる。
絵を書かないからわからないけど結構わかるものなのかな?

665:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 10:08:01 rBYFbcs0
>>664
人によって絵の癖があるから、分るとは思うよ。
最近は俺も、らき☆すた版権限定で作画誰かが分るようになってきたw

それはさておき確定までは出来んだろうから、
メールかなんかで作者から管理人へ連絡いってるんじゃね?

666:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 10:15:59 8xcNjCXT
>>650
な ん だ こ の 甘 す ぎ る 空 間 は。
もっとやれ。
つかさ何故気付かない。
みなみいつからいた。
とかそんなツッコミは瑣末なことだ。超GJ!

667:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 10:30:29 ZCQbgfdE
URLリンク(homepage2.nifty.com)
昨日とらのあな行ったら売ってたから買ってみたけど、凄く素敵な内容だった。


668:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 13:31:58 GBBO0ahl
>>650
俺を殺す気か!
危うくどうにかなっちまうところだった・・・

669:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 14:35:33 47ZbJrJX
>>650
あー、糖尿病が心配なのに止められない!みたいなw

670:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 14:39:37 TOxq5dxk
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671:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 15:30:38 NH8dO1Rx
>>650
どこからともなく猫耳を取り出すこなたwww

672:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 15:41:40 ZCv0cu1v
>>650
なんというバカ話www
でも面白くて萌えるわ~



673:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 15:44:55 LNnbTsUh
>>650
GJwwwちょっと人工透析行って来る。

674:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 16:10:18 aFk43UAI
>>650
こんなに馬鹿を愛しく思ったのは初めてだ…

675:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 17:00:18 m6iJ8ZA3
>>650
超バカップル乙ww

676:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 19:59:03 I2/AUF64
「―それでは本日の議題ですが―…」
議長の淡々と会を進める声と、どこかのクラス委員の意見を交わす声。
そして時折、カツカツと書記が黒板に白い文字を書く音がする。私はそれらを『音』として
聴覚で感じてはいたものの、具体的に『何が』とまでは認識していなかった。
有り体に言えば右から入って左に抜ける状態。
普段の私であれば、よっぽどの事がない限り真面目にも聞くし
決議されたことを事前に渡された資料、あるいはルーズリーフにメモしたりもする。
その、普段ならば出来ているはずのことが手につかない。
逆に言うと今の私には『よっぽどのこと』が起きている、ということになる。


あれから一週間と一日が過ぎた。
こなたに告白したという彼は、こなた程ではないもののゲームも漫画も好きらしく
あいつとも話があうみたいだった。「みたい」というのは、私が直接確認したわけじゃなく
つかさから聞いた話だから。私自身はこなたと、その彼が視界に入るたびに
目を閉じ、耳を塞いで逃げ出していたから。

一週間以上が経った今でも、私の中でも芽を出した感情に名前は付けられていない。
ただ、それは育てているつもりがなくとも、日毎に少しずつ成長しているみたいだった。


何かが決まったらしく、パチパチとひかえめな拍手が普通の教室よりも
幾分か広い視聴覚室に寂しく響く。ふと、ぼんやり資料に落としていた視線を上げ、
夕方といえる時刻になった窓の外の空を見た。
夏の終わりを告げる蜩の鳴き声がどこからか聞こえる。
薄い雲がいくつかふわふわと浮かび、鳶がゆったり上空を旋回している。
こなたが、一人教室で待っていた、あの時程ではないけど
赤く染まった太陽が空を、雲を青や白から橙色に塗り替えていって。
怖いぐらい綺麗だった風景の中、あいつは何を思っていたんだろうかと考える。所詮、私は私で
こなたはこなたなんだから答えなんて出ないのだけれど。




677:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:01:40 I2/AUF64
「―み……ん…か…みさ…かがみさんっ」
「ひあっ!!?」
突然現実へと引っ張り戻した大きめの声に、声帯と肩、そして背中の筋肉が反射的に反応し
ガタッと椅子の揺れる音と共に、私は悲鳴をあげてしまっていた。
余りにも人を引き付ける力を持った風景に、心奪われるうちに
委員会は終わってしまったらしかった。
会が終わった開放感と、それと同時に感じる疲労感で教室が一杯になっている。
私の顔を心配そうに覗き込むB組の委員長―高良みゆきに苦笑を浮かべつつ手を振る。
「ああ、ごめんみゆき。少しぼうっとしてたわ」
「そうですか?それなら良いんですが、具合が悪くなられたのかと思いまして…」
「本当ごめん!大丈夫だから。あ、頼みがあるんだけど…今日の決定事項とか、後で見せてくれない?」
「それは構いませんが……。…かがみさん、この後ご予定とかありますでしょうか」
みゆきの問い掛けに私は首を傾げた。つかさやこなたから、こういう風に言われて
どこかに寄ったりすることはあっても、みゆきから言ってくるのはめったにないことだったからだ。
「ない、けど……どうしたの?」
「それは…あ、少し待って下さいませんか?」
私の疑問に言葉を濁し、さらに返事を聞く前にみゆきは踵を返していた。
他のクラス委員は既に教室から居なくなっていて、
一人ぽつんと取り残された私はまた窓の外を仰ぎ見る。
空は、橙色からあいつの髪の色よりもちょっと濃い群青色に変わりゆく途中だった。


「お待たせしてしまい、申し訳ありません。…ミルクティーで宜しかったですか?」
しばらくしてみゆきが戻って来た。手には二本のミニペットボトルが握られていて
どうやら下の自動販売機で買ってきたらしかった。
「あ、そんな気を遣わなくてもいいのに…」
「いえ、私が呼び止めたんですから。どうかお気になさらずに」
それに、少々長くなりそうですし、と言いながらみゆきが片方のミルクティーを差し出して来て
私は躊躇いつつもそれを受けとる。
パキッと小気味よい音と共にペットボトルの蓋が開けられ、
中身を一口口に含んだみゆきが、間違っていたら申し訳ありません、と
前置きをして話し始めた。




678:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:03:49 I2/AUF64
「……泉さんと何か、あったんですか?」
「!!!」
いきなり、しかもここ数日悩んでいたことの核心に触れられ
驚いた私は、キャップも開けず手の中で弄んでいたペットボトルから目線を外しみゆきの方を凝視した。
「な、んで……」
「…気のせいじゃなかったようですね…。…泉さんの様子も気になっていまして…」
「…………」
こなたの名前が出たことで、私はより一層緊張した。ペットボトルの蓋を開ける乾いた音が
酷く場違いなものに聞こえる。体温で大分温くなった中の液体で唇と喉を湿らす。
喉を通っていった液体に初めて、私の喉がからからに渇いていたことを知らされた。

「泉さんにも…おせっかいだと思われるかもしれませんが…
お話を伺ったんですが、上手くはぐらかされてしまいまして」
ごくん、と知らず唾液を飲み込む。その音がやけに大きく響いて
慌てて、咳込むふりをしてごまかした。
私は先刻から何も話していないけれど、みゆきは意にも介さないように話を続ける。
「―実は、泉さんとかがみさんの様子が以前と違うことには
大分前から気付いていました。かがみさんは、約一ヶ月前から。
泉さんはそれよりもさらに前から」
「最初は何か…小さな諍いがあったのか、とも思いました。
ですが、それはお二人の問題。当人同士が解決しなければいけないものです。
私が口を挟むべきではない、と考えました。
しかし一ヶ月以上が経っても一向に以前のようになる気配がありません。
諍いとは違うのではないか、という思いが生まれました」
そこでみゆきは一度口を閉じ、何かを振り払うみたいに目を閉じ
二、三度首を振ってまた、言葉を紡ぐ。
「私が、介入すべき問題ではないのかもしれませんが……今のお二人を見ているのは
辛いです。また、以前のように楽しそうにお話する泉さんとかがみさんが見たいんです。
…差し出がましいようですが、お二人の間に何が、あったんですか?」

その問いは二度目だ。だけど、私自身何がどうなのかよくわかっていない。

私の中に渦巻くこの気持ちは?
こなたの行動の理由は?

疑問が有りすぎて何から話していいのかわからない。「…断片的でも良いんです。人に話すことで楽になることもありますから。
もし、話したくないのであれば無理に、とはいいません」




679:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:05:44 I2/AUF64
ああ、みゆきは。
この友人は、私たち二人のことをこんなにも思ってくれている。
そう思ったら、両親にも、まして妹には言えなかった言葉が
涙と共に一気に溢れ出していた。

「…っ!!わ…私っ……あいつに…っく、こなたに、告白されて…っ
友達としか思えなかった、のに、拒絶、したのに…それでももやもやしたのが残って……!
どうしたらいいのかわかんなく、て……っ!」
一度崩れてしまった堤防は水を止める術を持たない。胸にあったものを全て吐き出す
私の言葉と言う名の水―いや、しゃくり上げていたせいで単語すら怪しかったかもしれない―を
みゆきは辛抱強く最後まで受け止めてくれた。


すん、と時折鼻をすする私と、時計だけがこの部屋に存在する音源。
私はいつの間にかみゆきに抱き締められていた。こういう風にされるのは
小学生、下手したら幼稚園の時以来だな、と思う。
…訂正。こなたはぺたぺた引っ付いてきてたりしたっけ。
けれど、こなたとは違う、母親が子供をあやすような抱擁。小さい子扱いされてるみたいだけど
不思議と嫌な感じはしなかった。恋人同士のそれの胸の高鳴りの代わりに、
なにもかもを預けられる安心感がある。

「……落ち着き、ましたか?」
「ごめん、みゆき…。…はは、情けないわね」
同級生に縋り付いてわあわあ泣いていた自分の姿を脳裏に描いて
恥ずかしさに、なるべく軽く笑って体を離した。
「いえ、良いんですよ」
にっこり笑うみゆきは、同い年とは思えない程の母性や包容力を持っている。
聖人君子というよりは聖母マリア様。今の私にはそんなイメージが浮かんでいた。
もっとも、どっちも似たようなものなのかもしれないけれど。

「…かがみさんは、泉さんが嫌いですか?」
「嫌いなわけないじゃない」
これは、自信を持って言えること。
「では、好きですか?」
「好き、ではあるんだと思う。ただ…その『好き』の種類がわからないっていうか…。
…近くに居すぎたせいかしらね」
大泣きして落ち着いたおかげか、前よりもすんなり言葉が出て来る。
まだまだ曖昧だけれど、それでも心の中のもやもやの輪郭が見えた気がした。




680:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:07:45 I2/AUF64
「それをそのまま伝えれば良いんですよ。言い方は少々厳しいかもしれませんが、
今のかがみさんは……もちろん泉さんもですが……中途半端に逃げているだけです。
恋人としても、友達としても付き合えていない…」
さっきとは打って変わって、真面目な顔をしたみゆきがじっと私を見つめて来る。
目を逸らしちゃいけない気がして、私も瞬きもせず見返す。
「それでは泉さんもかがみさんも傷付くだけです。
ですからかがみさんは…泉さんともう一度、向き合うべきだと思います。
……なんて、偉そうにすみません」
「ううん…その通り、だから。考えとてみれば、私ずっと気を遣ってた。
普通に接しているつもりでも、どこか腫れ物に触る態度で…。
それは、こなたも同じだと思う。だから、明日こなたと話をしようと思う。
私の気持ちをぶつけてこようと思う」
そう宣言すると、みゆきはまたいつもの優しい笑顔を私に向ける。

「その結果の関係がどうであろうと、お二人なら大丈夫ですよ」


みゆきに何度もお礼を言ってから家路に着く。一ヶ月前とは違い
心はさっぱりしていて、なぜだかとても穏やかな気分。
玄関を開けると、ちょうど台所から出て来たらしいつかさとばったりあった。

「お姉ちゃん、お帰り。今日は遅かったね……って、目、真っ赤だよ!?
どうしたの!?」
「ただいま。あー…これは…色々あって…」
まさかみゆきの胸で大泣きしていたとは言えない。そしてその理由も。
姉としてのささやかなプライドだ。

「…こなちゃんと何か、あったの?」
靴を脱いでいる私につかさが近付いて、少しだけ声のトーンを落として話し掛けてくる。
「違うけど…もしかしてつかさ、私とこなたの様子が変だとか思ってた?」
「……うん。ちょっと前からお姉ちゃんもこなちゃんも
なんか無理して笑ってるみたいだったから…」
…まさか妹にまでバレているとは。ぼんやりしてることが多いつかさだけど
今回はそんな妹にすらはっきり解るほど変だったのか、私たちは。
「さっき、みゆきにもおんなじこと言われたわ。
で、発破かけられちゃった。
大丈夫。明日、こなたと向き合ってくるから。
……心配かけちゃったわね」




681:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:09:28 I2/AUF64
「ううん、私も今のお姉ちゃんとこなちゃんを見てるのは辛いから……頑張ってね」
私たちのことをまるで自分のことのように心配するつかさに、また感謝の涙が滲みそうになる。
それをぐっと抑えて、涙の代わりにありがとう、と呟いた。


その夜。私が寝るには早い時間に部屋のドアがノックされ、
続いて枕を抱えたつかさが入って来た。
「えへへ…お姉ちゃん、今日は久しぶりに一緒に寝てもいい?」
机に向かって明日のことを考えていた私はくす、と苦笑を漏らして立ち上がりベッドに入る。
「全く、しょうがないわね。いいわよ、一緒に寝よ?」

知らない人から見れば姉に甘える妹の図なんだと思う。でも、違う。
本当に甘えているのは私の方だ。つかさは無意識にかもしれないけど、敏感に
不安な私の気持ちを察知して、こうやって支えてくれているんだと思う。
甘えるのが下手な私の代わりに。

電気を消したつかさが私の隣に潜り込んでくる。
ぼそぼそと、そうする必要なんてないのに小声で話す姿は小さい頃に戻ったよう。

「ねぇ、つかさ。好き、ってどういうことなのかな?」
「ふぇ?す、好き?」
「っていうか…友達としての『好き』と恋愛感情としての『好き』の違い、かな」
まだ暗闇に慣れない視覚の中、隣でつかさがもぞりと動く気配がした。
きっと、一生懸命考えてくれているんだろう。
「…んー…全然違うと思うよ?
恋愛感情で好きになると、その人が居るだけでドキドキするし
…毎日が楽しく感じられる、かな」
一つ一つ確かめるように言うつかさの言葉はとても実感が篭っていたけれど、
やっぱり私には、いまひとつピンとこないものだった。

「…つかさは、恋、してるの?」
「うん、してる。大好きな人がいるんだ」
漸く暗さに慣れてきた私の目に映った微笑む妹の顔はもう、雛鳥みたいに私の後を付いてきていた
甘えん坊の表情じゃなかった。




どくん

心臓が高鳴る。自分で決めたことのはずなのに、投げ出してしまいそうになる。
私はB組の教室、こなたの右隣りに座っていた。時刻は12時半。
いつものメンバーでいつもの昼食。違うところは私の心中だけ。
今日はある意味で、私とこなたの関係に終止符を打たなければならない。
そのためには、こなたを誘う必要がある。




682:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:11:40 I2/AUF64
どくん

まただ。口を開こうとする度に心臓がきゅうっと収縮して、臆病な私が顔を覗かせる。
ちらりとみゆきとつかさの方を見ると私を勇気付けるように頷いてくれた。
それに励まされた私は、大きく息を吐いてから、普通を装ってこなたに話し掛けた。

「こなた」
「んー?なにかな?かがみんや」
「……今日の放課後時間、ある?」
「……なんで?」
途端にこなたの顔が強張る。でも、それも今日でおしまいにしないといけない。
私のために。それに、なによりこなたのために。

「大事な話がある、から…。放課後、校舎裏に来てくれない?」
「……わかった……」


瞬く間に時間が過ぎていった。きっとそれは間近に迫る秋という季節のせいだけじゃないはずだ。
みゆきとつかさは邪魔しちゃ悪いから、と一緒に帰っていった。
あの二人も上手くいけばいいな、と思う。昨日のつかさの表情を思い出して
自然にそう考えた自分に驚いた。ちょっと前までは同性同士というだけで
恋愛対象にはならない、と思っていたのに。


「ごめん、待った?」
校舎の影から通学鞄を持った青い髪の小さな少女が小走りでやって来る。
「ちょっとだけね」
「それで、話って何?」
校庭の方からどこかの運動部の掛け声が聞こえて来る。
蜩の鳴き声はもうしない。代わりに鈴虫やキリギリスが季節のメロディを奏で始めている。
夕日が、長い影を私とこなたの足元から作っていた。こなたの表情は
普通ならば逆光のせいで見えないはずなのに、距離のせいか不思議とよく解る。色々考えたけれど、言いたいことは結局上手くまとまらなかった。
だから、思ったことをそのまま伝えよう。
早いリズムを刻む心臓。汗が伝う背中。唾液の出ていない口内。
それらを全部無視して、私は漸く一歩を踏み出した。

「ごめん!私、こなたに謝らなきゃいけないことがある。
いつも通りにする、って言ってて全然出来てなかった。余計にこなたを傷付けた。ごめん…!!」
「そんな…わ、私も…私こそ、かがみに謝りたい…!!」
私が一息つけるのと同時にこなたが叫んだ。




683:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:16:25 I2/AUF64
その姿がいつかのこなたと重なって、目頭が熱くなる。
「私っ……私もかがみに言ったこと出来なかった…!拒絶、されたのに
諦められなく、て。…告白された時、よかったと思った。
付き合っちゃえばかがみのことも忘れられると思った。友達として付き合ってみたけど…だけど
全然、ダメで…。話してても、かがみと比べちゃって…っ。
かがみのこと、もう、友達とは思えないよ…ごめん…っ」

一言喋る度に大きな瞳に涙が溜まり、声には泣き声が混じる。
違う。私はそんな顔を、声をさせるためにここに来たんじゃない。

「…もう一つ、謝りたいことがあるの。私、こなたに告白された時女同士だからとか
そんなことで最初から考えないようにしてた。
あんなにも真剣なこなたにちゃんと向き合ってなかった」
そこで私は一つ息を吸い込んで。私が本当に言いたいのはここからだ。
「こなたと、あの彼が一緒に居る時もやもやした気持ちになった。
…多分、嫉妬。……私はこなたのことが好き、なんだと思う。
だけど正直どういう意味の『好き』なのか私自身よく解ってないの。
……だから、もしあんたが私のことを本気で好きなら……惚れさせてみなさいよ」

―そう。これが私の出した答え。正直な気持ち。そして、後はこなた次第だ。
羞恥も、なにもかもかなぐり捨てて一気に言ってこなたを見つめる。
こなたは涙も引っ込んだみたいで、呆けた顔をして私を見てる。
「……か、がみ。それ、って、私にもまだ可能性はある、ってこと?」
「…ま、そうね。せいぜい頑張って私をときめかせてみなさい?」
「――っ!!かがみぃっ!!」
「な………んっ……」
体を震わせたこなたが飛び付いてきて頬に、不意打ちのキスをされた。
一瞬、触れ合うだけのそれが離れてこなたがくふ、と笑う。
前みたいな、日だまりの中に咲く一輪の花のような本当の笑顔で。

「絶対落としてみせるからっ!覚悟しててよね?」
キスまでしたくせに、恥ずかしいのか
頬を夕焼けよりも赤く染めてあいつは走り去っていった。

「そう簡単に落とされてたまるもんですか」
口調とは裏腹に、笑っている私は端から見れば怪しいことこの上ないに違いない。


この前よりもいきなりのキスなのに
不思議と嫌じゃなかったのは―まだもう少し言わないでおいておこう。




684:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:19:26 I2/AUF64
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685:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:31:13 I2/AUF64
今日もいつもと変わらない日。
こなたと、かがみと、つかさと、みゆきの4人はお昼ご飯を食べながら、いつもの談笑をする。
取り留めもなく続く、些細な出来事の会話。
しかし、彼女たちはそれに終始することが日常であり、また彼女たちにとってはその会話をすることこそ有意義な時間なのであった。

「あはは、愚妻よね~」
「そうですね、愚妻ですね」
「ほんとに愚妻だもんね~」
「愚妻ね~」

一体、どこの嫁の悪口を言ってるのか、ということはさておき。

柊つかさは、その中である異変に気が付き始めていた。
(お姉ちゃんとこなちゃんはすごく仲がいい。…最近は、ますます仲良しになってるように見えるなあ)

でもでも。

「お姉ちゃんとこなちゃんてすごく仲がいいよね!」って言うと、

「な、何言ってんのよ…別にそんなことないわよ…!」

て言う。


「…ふ~ん」

頭ごなしに否定するが、かがみの性格のことだからそれが本意ではないと知っているのはつかさだけではない。


…ここまではいつもの日常だった。ある人達にとっては。



686:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:32:40 I2/AUF64

放課後。
つかさの携帯電話に、母・みきから、『かがみと晩ご飯のおかずを買ってきて』との内容のメールが届き、つかさは早速、かがみに会うため、C組のクラスに向かった。

だが、かがみはそこにはいなかった。そういえば、こなたもいつの間にかいない。

そこで、みゆきと一緒に二人を探していると、こなたの従姉妹のゆたかの姿を見つける。同級生のみなみも一緒にいる。
すると、ゆたかが近くに来て聞いてきた。

「あのう…こなたおねえちゃん見ませんでした?」
「ううん。見てない。私もお姉ちゃんとこなちゃん探してるんだけど、見なかったかなあ…?」
「いいえ、見てないです…」
「そっか…」

どこに行ったんだろう。

「ハーイ☆どうシマシタ?」
「こんにちはッス先輩方」
ひよりとパティが来た。

「ねえ、ひよりちゃん、パティちゃん。お姉ちゃん見てない?」
「かがみ先輩っすか…?そういえばさっき見たような…」
「コノ上の階に行くのを見マシタ。コナタも一緒でしたヨ」

そして、6人は上の階に向かう。しかしその階にもこなたとかがみはいなかった。
…となると、あとは屋上しかない。一応、確認してみようかと彼女達は屋上に向かった。



687:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:34:28 I2/AUF64
屋上への扉を開けると、赤い日の光がまぶしく照らされてくる。
夕日は、沈みかける陽の光の最後の抵抗なのだろうか。


屋上のある一角に、青い髪の背の小さな女の子と、紫色の髪を後ろ二方向にさげている女の子が座っていた。


つかさとゆたかが口を揃えて言った。
「「あ、お姉ちゃんだ~」」

そう言って扉を開いて行こうとする二人を、ひよりが静止した。
「ちょっと待つッス!なんだか、いつもと様子が…」
ひよりは“何か”を察知したようだ。


少し開いた扉から、声を潜めて見ていると、二人の声が聞こえてくる。

『かがみ…』
『こなた…』

夕日の中、二人はお互いに向き合って座っている。
かがみは、こなたの頬にそっと手をあてた。こなたは一瞬目を大きく開いたような表情をして、
顔を赤くしながら恥ずかしそうに微笑んだ。
それに合わせてかがみも優しく微笑む。

「…何してんだろ。お姉ちゃんたち?」
「ちょ、ちょっと…!!!これは、これは、まさかまさかっ…!」
興奮を抑えきれないひより。



688:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:36:34 I2/AUF64

その時、かがみが口を開いた。


『こなた……好きよ………』



「「「「「「!!!」」」」」」

「お、お姉ちゃん…!?」
つかさが口を押さえてびっくりしている。
「おおおお……!」
「Humm…これはヨイ“こな×かが”デスネ☆」
「ふぉおお…マジっすか…やっぱりそうだったんすかあの二人…なんだかすごくいい感じっすよ…まさか、この場に居合わせることができようとは……」


ドキドキしながら見守る一同。





689:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:38:56 I2/AUF64
こなたは、かがみの手を両手でぎゅっと握って、言った。

『…私も………かがみのこと、大好きだよっ!』

これ以上ない可愛らしい笑顔でかがみに微笑んだ。


「「「「「「おおおお~~~~っ!!!」」」」」」

「こ、こんな乙女な泉先輩始めて見たッス…!」
「おねえちゃんとかがみ先輩が…」
「きゃ~!!絶好ノ萌えシチュデスね☆」



屋上の二人は、ぺったりとくっついて手を握りながら、座って話をしている。
どことなく甘い空気が漂う。

それはやがて、いつもの他愛のない話に移っていく。
こなたは最近やったゲームの話を始め、かがみはそれにうんうんとうなづきながら聞いていたが、
やがてかがみの表情に陰りが見え始める。

『でさ~、そのキャラの攻略が難しくてね~』
『…』


690:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:40:52 I2/AUF64
ギャルゲーの話ばかりをするこなたに、かがみはぷいっと顔を背けてしまった。

『あれ…かがみどしたの?』

『…なによ!こなたったら他の女の子にデレデレしちゃって…!』


かがみはスネてしまった。

『こなたには…もっと私を見てほしいのに………………ばか……』



『ごめんねかがみ。こんな話して…でもね、私はそのゲームがただ楽しいからしてるだけなんだよ。
それにね。…ツンデレキャラを攻略して…かがみのことをもっとよく知りたいと思ってるからなんだヨ。
私が、リアルでほんとに好きなのは……      …かがみだから……』
こなたが顔を赤くしながら、言った。



691:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:44:29 I2/AUF64
『あぁ…』
かがみが、こなたの体に倒れこんできた。
『どうしたの…かがみ?』
『…こなたとの愛が甘すぎて…私、とろけちゃいそう……』
思いっきり可愛らしく言うかがみ。

『もぉう…かがみったら…』
かがみの可愛さに心打たれ、頬をますます夕日に染めるこなた。

『………ねぇ、こなたぁ』
こなたの体に寄り掛かりながら、猫なで声で言うかがみ。
『なぁに?』
『好き…って、言って…。私のこと…だ~い好き、…って言ってぇ、おねがいよぉ…こなたぁ…』
『かがみぃ…』

692:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:45:41 I2/AUF64

「お、お姉ちゃん、どんだけ~…」
「す…すごい甘えてるね…」
つかさは、普段見られるクールさが微塵もない姉を。
ゆたかも、頼れる姉として慕っているこなたの、こんな様子を見るのは始めてだった。



『かがみん!』
こなたがかがみの方にずいっと近寄る。
『なあに?』


『だぁい………………………………………………………………………………好きっっっ!!!!!!!!

だよ!かがみん☆…ちゅ』


こなたが、かがみの口にキスをした。



693:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:46:48 I2/AUF64
「わーっ!わーっ!!こなちゃんどんだけ~……!」
つかさは、目の前のあまりに恥ずかしい光景に耐えきれず、顔を背けてしまった。
ゆたかも、顔を真っ赤にして俯いてしまった。

「パティ…………………ティッシュを……………………ガクガク」
ひよりは鼻からの出血が止まらなかった。だばry



こなたが、唇を離すと、かがみが言った。
『……うふっ、ありがとっ……こなたん♪』

『えへへ…かがみん♪』



ぷーっ、と吹き出すギャラリー一同。
「…こなたん…」



『か~がみん♪』

『こ~なたん♪』

『か~がみん♪』

『こ~なたん♪』

お互いに顔をすりすりしながら、抱き合う二人。



694:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:48:46 I2/AUF64
抱き合うと、体の小っちゃいこなたは、かがみにすっぽり包まれる形になる。
『…あ~ん、もう!こなたったらほんとに小っちゃくて可愛いんだからぁ~!!』
そんなこなたを、かがみはぎゅぅと抱きしめて、なでなでする。
こなたは、かがみの胸に顔を埋めて、子供のようにすりすりしてくる。とても嬉しそうに。

『ほんとに子供みたいでかわいいでちゅね~!☆お~よちよち♪』



「…赤ちゃん言葉!!!」
「ふぉおおおおお!!!!たまんねえっすたまんねえっすたまんねえっすたまんねえっす!!!!」
ひよりは床に頭をガンガン打ち付けている。
「ひよりちゃん!!落ち着いて!!落ち着いて!!!」



『もぉ、そんなにかわいいと、お前を食べちゃうゾ!こ・な・た♪』
『あん、こわぁい!…でも、かがみになら…食べられちゃってもいいよ♪』
『…や~ん!!可愛すぎるよぉこなたぁ~~~!!!』

『えへへっ…ねえかがみぃ………こなた、そんなに可愛い?』
こなたは上目使いでかがみを見つめながら言った。

『うん!とぉ~~っても!可愛いでちゅよ!』
かがみは指をくわえながら、ますますでぃーぷな赤ちゃん言葉でこなたに言う。

『だからね…かがみはねぇ、こにゃたのことがぁ~…だあ~いちゅきなの☆』



695:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:49:17 KnfX1g9o
いい加減にしろ!
人の苦労を何だと思ってるんだ!
お前みたいなのが秋葉原で被害者の代わりになればよかったんだよ!

696:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:50:19 I2/AUF64

『こにゃたん、お手♪』
かがみが手を出す。
『にゃん☆』
こなたは、かがみの手に自分の手をのせる。

『じゃあ~、“スキスキ”して?』
こなたはかがみのほっぺをぺろぺろなめた。
『…ちょっと恥ずかしいにゃぁ…』


『こ~にゃた☆』
かがみは、こなたの頭についてる猫耳をふにふにとさわる。

『にゃっ…ぅ~、くすぐったいにゃん、かがみぃ~~………』
『はむっ☆』
『ふにゃっ、…そ、そこは、ほんとの耳だよぅ…………にゃん…』
『あっ、ごめんねぇこなた♪こっちでちゅね☆』

ふにっ。

『あん♪かがみぃ~……おっぱいさわっちゃだめぇ……』
『あっ、ごめんねぇ。やわらかくて耳かと思っちゃったwえへ☆』
『もぅ…かがみのえっちぃ……///』



697:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 20:59:59 eGXiN3fa
>>695
どうして反応しちゃうの?
不謹慎だし

698:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 21:06:21 aq3S4Zhh
いやいや、相手すんなってば、スルースルー

699:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 21:12:23 KnfX1g9o
>>697
すいません・・・
確かに不謹慎でしたね。
申し訳有りません。

700:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 21:15:56 Nmg+FvEU
発作がでて、突発的に描いてしまった。
今では反省している。

ちなみに携帯からなので、絵が汚くてごめんなさい。
URLリンク(konakaga.me.land.to)
※保管不要です。

雨の日のトラブル。
さあどうする、かがみん!

701:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 21:26:14 yv10RvQa
もう不謹慎とかそんな考えなくなってしまったなあああかがみは可愛いなでも駄目だな

702:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 21:40:34 /5F1m+Or
あえて言うならば
周りが騒いで一旦休筆すると言ってらした方に、
再度登場させてしまう闘志と勇気を奮い立たせてしまった時点で、
あらし君は挽回不可能な失敗をしでかしたわけだし、
あらしなりに誇りを持っているというか普通の知的レベルならそこで退いたと思う
あらしとしては恥ずかしいだろうから
それでもまだやってる頭の悪い恥知らずに何を言っても無駄
こんな奴を世に送り出した彼の親もまたやっぱり人として何か欠けてるんだろうか

703:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 21:44:39 eGXiN3fa
>>700
いいねえええええGJ!

704:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 21:45:38 yj6LfXjW
あえて言うならば、じゃねーよ。何を言っても無駄と知りつつ反応してしまうその心は?もう黙っとけ
>>700
滑ったりしたのか?w

705:700
08/06/09 21:57:16 f9uc1dQh
おお、シチュエーション書き忘れました。

湿気の多い日、滑りやすい廊下で転けた
ドジっ子かがみの下敷きになったこなたの運命いかには!?
って感じです。

同僚にこなかが絵(全年齢)を頼んだら、
R-18な絵がリターンしてきたので、ついカッとなって描いちゃいました。

706:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 22:26:07 +4xByN2A
>>700
この後にその同僚さんの絵に繋がるんですね、わかります。

707:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 22:31:20 ZCv0cu1v
>>700
汚くなんてないですよー
いっぱいいっぱいなかがみの表情と余裕のこなたの表情の対比がカワイイw

708:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 23:19:57 p53IfcV/
>>705
そのリターンしてきたR-18な絵を、しかるべき場所にてぜひ。

709:13-351
08/06/09 23:21:00 9zwT2A20
お久しぶりです。
「私を守る人 貴方を守る人」の続きが出来ました。

・シリアス展開です(かがみが精神的に辛い状況です)
・二人とも社会人という設定です。
・最後には必ずハッピーエンドで終わらせます。

URLリンク(blog.livedoor.jp)

710:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 23:46:15 bsVKQMZC
>>709
GJ!
今は辛い展開ですが、きっと幸せへの道は見えるはず!

ところで、前々から思ってたんだけど……
かがみって将来の夢は弁護士!というほどなりたがってるのでしょうか?
アニメだと進路志望の第一希望が法学部だったくらいですよね。
あれも全部法学部だったわけじゃないし、設定集とかで弁護士を熱望してるのがあるのかな、と。

個人的にはかがみって弁護士に向いてない気がしてならず。
生真面目で優しい性格で、意外に脆い面があるから、加害者弁護の仕事とかかなり厳しいと思われ。
みゆきさんやこなただと、結構上手くやれちゃいそうなんだけどね。

いあ、何が言いたかったかというと、この話みたいになっちゃうと思ってたから、先がとても気になるわけでして。

711:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/09 23:59:27 X+zpxrML
お気に入りに登録しました

かがみんはお姉さんだし、いつもしっかり自制してるせいで
内に溜め込む感じだな

こなた「お姉さんも大変だからね…
     そんなかがみが溜まっちゃった時には、私がいじって
     癒してあげる訳だよ」
かがみ「エロい言い方すんな!」
こなた「そうやって抵抗しちゃダメダメ!もっとデレなきゃ」

712:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 00:08:12 g3ZeMcvk
かがみってストレス多そうだしな
こなた+山積みのラノベ+大量のお菓子がある部屋が
かがみにとっての桃源郷だろうな

713:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 01:01:14 gE6vDmhD
>>709
あっちゅう間に読み終わりました。二人には辛いことがあっても、
いつかは本当の幸せな生活をつかんでほしい…

あんまりシリアス…というかシビアなのが苦手な人はその下の柊かがみの悪戯も読むといいwちょっとエロイw

714:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 03:40:12 TmQqGAod
>>709
GJ
プレッシャーとかストレスって降り積もると大変なことになるからね…。
特にかがみみたいな性格の子はきっと、自分の中に溜め込んじゃう。
だからあるとき一気に溢れ出てしまう。
きっと、どこかにかがみが本当の笑顔を取り戻すための何かが…。
それを見つけられるのも、一緒にいるこなただけなんだろうな

715:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 15:56:05 5dnOJXB6
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
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716:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 16:26:08 J9jzHtsZ
>>710
確かにかがみの性格は弁護士向きじゃない気はする
アニメしか知らないから、かがみ=弁護士志望が公式なのかは知らないけど

公式でそういうの明記してるのあれば知りたい
正義感が強いかがみが弁護士志すのは自然のような、色々調べてから決める性格だから避けそうな

717:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 16:53:14 CWMhRywL
規制議論報告アドバイス
スレリンク(anichara2板:454番)

718:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 18:17:48 Est0k7/j
>>709
GJ!
すごく読みやすい文章で、あっという間に読み終えました。

しかし、テーマが重いなあ。
みんながあこがれる弁護士だけど、精神的にタフじゃないと
やっていけない職業だろうね。
特に高い理想を掲げる人間ほど、現実とのギャップに悩み
精神を病みそうだ。
かがみが心の底から笑える日が戻ることを信じてます。

719:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 18:23:21 JXgMl59z
>>717
激しくGJ!!
さすが俺の誕生日レス番号!(関係ないけどw)

一応ここで議論になるのもあれなので、避難所の方にも転載しておくよ。
いい情報サンクスでした!

720:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 18:25:48 v5jy/SUp
>>716
原作四巻58Pで進路の話題が出て、こなたとかがみが

「はぁ~~~……かがみ弁護士希望かぁー」

「ま、まぁ一応ね」

という会話をしてますね。
あれ、この部分アニメではやってないんだっけ?
なんかごっちゃになってるなぁ(汗

721:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 18:38:57 V5W9rkPR
かがみは「弁護士になりたい」というよりも、
文系の学部の中で比較的難しい「法学部」がなんとなく良いかなーっていう感じなんじゃないかと予想。
「法学部=弁護士」っていう風に安直に考えてる気がする。

722:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 18:50:47 ZQkGlvsM
というか法学部を出る頃にはその辺の資格にはアドバンテージがあるし
それらは潰しが効くからな
将来的に考えて、学力が射程に入っているなら法律に特化すべきではある

723:716
08/06/10 19:25:58 1LTyt0N3
>>720
なるほど、ありがとう御座いますw
原作は雑誌とかで読める時しか読まなかったから知らなかった

とすると、一応弁護士志望ってことで
でも、アニメ観る限りだと、721と722みたいに自分も思える
第二、第三志望は経済とか経営とか書いてたし

性格考えると法律関係なら検察官や裁判官の方が向いてるっぽいけど、「まあ、一応」っていうところからして、本当にまだそこまで考えてないのかな?
熱く夢や理想を語るより、その方がかがみっぽいか

724:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 19:46:25 l8sTXK3d
法学部出てなれる職業って
弁護士、検察官、裁判官とかの裁判関係の他にどんなのがあるのかな?

725:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 19:56:23 D0h0yw85
>>724

司法書士、行政書士、その他もろもろ。

726:716
08/06/10 19:57:53 1LTyt0N3
知識や資格はあって困るものじゃないから、裁判関係の仕事じゃなくても有利
政治の記事書くのだって違ってくるし、会社の経営に関わるとしても法律に通じてると何かと便利だよ
雇う方も資格あるならその辺を期待するもの

727:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 20:16:26 o1vo6dv7
持ち前のオタク性とこなたの影響で、将来的にラノベ作家とかになってそうだな>>かがみん。
そんで、ペンネームで誤魔化そうとするけど、こなたにはあっさり見破られてしまうという・・・。

728:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 20:31:55 Est0k7/j
そうか、ラノベ作家は盲点だった
こなたはこなたでゲーム制作の仕事か?
なんというクリエイター一家

729:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 20:38:35 TuOZYVYc
>>727

こなたはそういう方面向きじゃない……とはわかってるんだが、

「ネタ談義とか編集担当の噂で盛り上がる、駆け出しラノベ作家ふたり」

というのが見たくて仕方がない、そんな俺。

730:フタ☆某
08/06/10 21:29:36 w8XsOzfA
そんなこなたは、今日もかがみを追いかけるのでした。
URLリンク(konakaga.me.land.to)

731:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 21:47:06 KkGUaWzn
BIN☆BINじゃないすか

732:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 23:30:28 DFa3XVo+
かがみんは家族思いだし、堅実なので逆風の弁護士業界は回避。
手堅く企業の法務部とか入って、契約書を作る仕事をすることに方針を変更する。

女の子らしく化粧品か服飾関係のメーカーに入社するかがみ。
同僚や先輩も女性ばかりで、おまけにガチだが気にしないことにする。パートナーがいるので。
語学に堪能なかがみんは、すぐに海外の工場とか飛び回ることになる。

一方、出張がちな旦那を見送るのに飽きたこなたは、かがみんを追って渡欧。

かがみ「こなた、元気にしてるかなぁ…」

ピンポーン(ガチャッ)

かがみ「(絶句)…」

こなた「来ちゃった…
     Comment allez-vous?(ご機嫌いかかですか?)」

ヨーロッパ編スタート

733:グレゴリー
08/06/10 23:42:48 OB31D8TV
そういえば、ヨーロッパで思い出したんだが、かの地を舞台にした作品を
構想していたことがあって、漫画化は険しいんで挿絵付きのSSとして送りだそう
と思うんだがいかが?

734:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 23:46:48 Y0AuOUIL
じゃあ私は南米編でも
こなた「Como vai?Kagamin?Meu amar Kagami」(ご機嫌いかが?かがみん。私はかがみを愛してるヨ)
こなた「知ってた?ブラジルではパートナーシップ法があるんだよ」
かがみ「なぁ…!?」

文法間違ってる気がしないでもないけど気にしないでくださいw

735:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 23:52:26 Eos73d/i
かがみって文法的にすっごく綺麗な外国語使いそうだな
逆にこなたはめちゃくちゃだがなぜかコミュニーケションが取れてるタイプ

736:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 23:54:42 2at/Cnxq
>>730
ちょwwかがみ探知アンテナwwwGJww

737:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/10 23:59:39 RjwqlXCo
(=ω=.)いぅろっぷ!
(=ω=.)すうぃっつぁらん!
(=ω=.)あすとれぃりあ!

738:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/11 00:02:57 Est0k7/j
「こなかが in ○○」のネタは書いてみたいが、
旅行なんてここ10年以上行ってないからな
ましてや海外になんて行ったこと無い
せいぜい「こなかが湯けむり紀行 ○○編」ぐらいか

739:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/11 00:58:59 Nyvli5yc
>>733
グレさん、グレさん。
もし『この場(スレ)』で受け入れてもらいたいなら、悪いことは言わないから、とりあえず『グレゴリー』コテと作風を一時封印して、
『読み手(スレ住人)が惹かれる作品』ってのを目指して名無しで書いてみたらいかがかな?

個人的に君の作品から滲み出るルサンチマン的な部分は創作家を志す一人としてはすごく好感を持っているし、
その創作衝動を上手に商業主義のオブラートに包めば作家として大成する気もするとも思ってる。
でも『こなかが好き』(もとい、らき☆すた好き)な読み手としては作風が正直かなりしんどいよ…

スルーされるのは辛いだろうし、こちらとしても偲びないからさ。
挿絵などでコテばれしても『これはキレイなグレゴリーですねw』とか『驚きの白さw』みたいにGJもらえるようにトライしてはいかがかなぁ?

本スレに迷惑かけるのも悪いから、返事くれるなら避難所の該当スレにお願いします。

>>ALL
スルーしてる皆さん、「相手すな馬鹿」とお怒りの方がいらっしゃったとしたらすみませんでした。
万人ウケしないという点では俺と似てる部分があるので他人事とは思えずつい…
以降は自重します。

740:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/11 01:18:06 qLzPmUB6
親切心のつもりかも知れないけどさ
折角スルーして流してた人達の気持ちを踏みにじる行為だと思うぜそれ

741:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/11 01:32:54 Q+Mkwpmy
>>739は本人の自演だろ。まとめてNG指定推奨

742:甘くないけど小ネタ
08/06/11 03:19:41 vjoanp7q
かがみ「…昨日の夜はなにしてたの?」
こなた「ネトゲーと深夜アニメー♪」
かがみ「…これからどうするの?」
こなた「もちろん!かがみんと熱い夜を―ってあれ?かがみ?」
かがみ「…宿題どーすんのよ?」
こなた「うひゃぁ!忘れてた!」
かがみ「まったく…」


全然、ハードボイルドにならねぇ…

743:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/11 06:35:47 LTRAKaiz
でも、その後、しょうがないわね、って言って、宿題を見せるかがみと、それにかがみ様と泣き付くこなた。
それはあまりに日常で、だが、そこがいい。

744:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/11 13:17:40 Fp4CjDIC
こなたの「宿題見せて~」はかがみとの時間を少しでも増やすための、涙ぐましい努力だと思うわけですよ。
みゆきさんに見せて貰うのが悪いったって、いつもかがみに頼るのは、ねぇ?

745:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/11 14:51:10 i+69RBk1
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      乙
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/


746:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/11 16:29:01 CTvVlNtn
良作品のよかん

747:グレゴリー
08/06/11 19:26:02 kGW0wAjk
「羽化した男」


「ねえ、もしもさー、自分を変えたいってのがかなうんなら、どうなりたい?」

帰路につく4人は並んで歩いていた。

泉こなたの問いに3人はしばらく考え込むと、柊かがみはあごに人差し指を当てて
答えた。
「まあ、私は、もっとこう、ウエストとかバストとか...」
「お姉ちゃん、ダイエット失敗したんだよねー」
妹の柊つかさが横槍を入れてくる。

「わたくしは、あなたがたのような面白い人になりたいですねえ」

小競り合いを始める姉妹を横目に、微笑みを絶やさない高良みゆき。

「で、あんたは、どうなのよ?」

妹を制したかがみはこなたのほうを向いた。

「・・・・・」

なぜこのようなモノが存在するのだろう?
これが、自分たちと同じ時間と空間を共有し、そして、何よりも
自分たちと同じ人間であることが信じられないと思う。
こういう負け組みはどこから来るのか?

こなたの視線を感じだ3人は、同時に彼女が見ているモノに顔を向ける。

4人が歩く道路の横に小川が流れていて、そして対岸の土手、傾斜したコンクリート
の真ん中に、全裸の男が張り付いていた。

上ではガードレール越しに人だかりが出来ており、中年のおじさんが両手を膝について
中腰になり、下の全裸男に向けてなにやら説得みたいなことをしている。

「どうしよっか?」

柊かがみは3人に助けを求める。

「関わり合いにならないほうがよろしいのでは?どの道、わたくしたちでは何もできませんし」
「そうだよ、他の人がなんとかしてくれるよ。早く行こう」

みゆきとつかさの意見は一致している。そしてかがみもその意見に同意したかった。

しかし、こなたは全裸男をじっと眺め、そしてハッと何かを思い出すと、手前の橋のほうに駆けていった。

「ちょ、こなたー」

急いで追いかけていく3人。こなたは対岸の道路にたどり着くと、人ごみを掻き分けていき、そして
ガードレールから身を乗り出した。

「ねえーーー!!おじさーーーーん、グレゴリーさんでしょ?」

真下の全裸男は上を見上げた。

748:グレゴリー
08/06/11 19:29:00 kGW0wAjk
いままで説得を続けていた中年おやじはこなたの隣でつぶやいた。「む、やっと反応したぞ!」

コンクリートに張り付く全裸男は上のこなたを見上げて、しゃがれた声を出す。

「お前はなぜ俺の名前を知っているのだ」

やっとこなたに追いついたかがみは、こなたと同じく、下の全裸男を眺める。

ひどい顔だ。適当に作った粘土細工を思わせる顔。

鼻からはなぜか鼻血が流れ、そして目からは涙、口からはよだれ。
頭髪は短く切り詰めているのか、それとも自然に脱毛しているのか
区別がつかないほど、まるで、モグラが掘り起こしたゴルフ場のように
所々、ハゲが出来ている。

こういう負け組みは一体どこからやってくるのか?日々、何を感じて生きているのか?

しばらくの会話のやりとりで、かがみは両者の関係を理解した。

こなたが時々、暇つぶしに訪れるインターネット掲示板。ある日、グレゴリーと名乗る人物
が所々に不気味な書き込みを残し、皆の話題となった。

そして今、目の前でその書き込みを実行しているというわけだ。

「こなた、後は警察に任せて、早く帰ろうよ」

かがみはいい加減、その場を離れたくなった。

しかし、真剣なまなざしのこなたを見て、ハアーっとため息をつく。

後ろをちらりと振り返ると、つかさとみゆきもなぜか真剣な表情で下を見つめている。

(私は苦手だな、こういうの。私にとって世界は整然とした秩序の上に、平和に運営されなければ

ならないのよ。こういう突発事項はなるべく避けたい。ま、分かってるわ。ちょっと冷めてるって

みんな思ってるんでしょうけどね)



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