08/05/05 02:15:34 pifkrj+u
>>216謹呈
「どう?この柏餅・・・」
「ん?美味いよ 愛・・・どうしたの?にやにやしてる」
「それ、わたしが作ったんだもん」
午後のやわらかい日差しの差し込む縁側
まだ春先で寒さが残っている中
この空間だけは、ぽかぽかした暖かさに包まれている
「へっ? これそうなの?」
「何驚いてるの?まこと まこともお料理上手でしょ?」
「そりゃ・・ 作るけどさ 和菓子なんて作らないよ
せいぜいババロアとかケーキくらいだから」
「わたしはケーキは作れないから」
「和菓子の方が難しい・・・ と思う」
「そんなことないよ なれれば簡単」
「そっか・・ ってなんで作れるんだ?」
「だって・・ 海外生活長かったでしょ?」
「ぁぁ・・ 知ってる 離島っていってたよな?」
「うん、でもね全く人がいないわけじゃないの」
「原住民さん?」
「違うよ 現地の人も居るけど 主に他の国の研究者のひととその家族」
「そう・・ そうなんだ」
「ん・・ だからね、日本人らしくってお父さんがね
これは、お客さんを招くとき用なの」
「・・・・・なっとく」
手に取った柏餅をもうひとつ口に入れる
「だから着物も一人で着られるんだよ」
「もしかしてそれって一人で着たの?お母さんじゃなくって?」
「うん そうだよ」
「だったらさ・・ その・・ 脱いでもまた着られるわけ?」
「ん でもこれ脱いだら面倒だから普通の服にしちゃうよ」
「そ‥ まぁいいや わかった」
愛のひざの上では愛猫が丸くなっている
こいつが居なければもっと触れるのになぁ・・と妄想中なんだが
目が会うとプイっとしらばっくれてまた眠ってしまった
(クっ・・・・ この野郎)
「お茶 おいしいね」
「ぁぁ・・」
「愛の家ってなんだか落ち着くんだよね
なんか純日本風でさぁ
それもお父さんお母さんの趣味ってわけか・・・」
「そうだね、でも古臭いでしょ?」
「そんなことない だから着物姿の愛もすごく似合うし」
「そう?」
「ぁぁ」
「一休みしたらさ・・」
「ん・・」
「普通の服に着替えて遊びにいくか?」
「ぇ?いいの」
「ぁぁ その代わり『一休み』してからだぞ」
「・・・・・・誠のえっち(ポ」
__________終わり