08/04/04 23:23:27 aZkXS4PA
ちょいと妄想貼り付けます。
アニメ最終回後、ちょっと経った頃のSSだと思ってくれい。
「おはようございま……あれ?」
道場の隅っこに転がっているものを見て、キリノは声を飲み込んだ。
剣道部の顧問であるところの石田虎侍、通称コジローが大の字で引っくり返っていたのである。
「先生、どーしたんですか? 先生ってば」
「う、ん……ぐぅ……」
どうやらご就寝中らしい。朝稽古のために剣道場を開けて、部員が集まるのを待つ内にいつの間にか……といったところか。
中間テストも終わり、疲れが溜まっていたのだろう。そうでなくとも、四月からこっち何かと忙しかったようだし。
部員が集まるまではもうしばらくかかる。それまでは休ませてあげよう……などと仏心を出しながら、キリノはコジローの寝顔を覗いてみた。
「……ふふ。ちょっとかわいいかも♪」
美形と呼べる顔ではないが、スヤスヤと無防備に眠りこける姿は不思議と愛嬌がある。不意にイタズラしたい気持ちが湧いた。
でもこんなに気持ちよさそうに寝てるのに、起こすのはかわいそうだし……と悩んで、閃いて、コジローの隣にゴロンと横になってみた。
「♪」
大きく左右に広がっているコジローの腕を枕にして、彼の寝顔を見上げる。どんな夢を見ているのか、穏やかに緩んだその表情は……やっぱりなんだかかわいかった。
(こーゆーのを、萌えっていうのかなぁ……?)
季節は初夏。一年で一番過ごしやすい時期。
コジローの寝顔を眺める内に……キリノも、いつの間にかウトウトし始めた。