涼宮ハルヒ【いじめSOS団】第八弾at ANICHARA2
涼宮ハルヒ【いじめSOS団】第八弾 - 暇つぶし2ch2:まとめサイト”管理”人 ◆8cSQWJfJYQ
08/02/13 04:00:55 DQVk5nGK
【諸注意】

Q.ハルヒSSを投下するぞ!
A.「ちょっと待ちなさいあなた!ちゃんと原作を読んだ?キャラの特徴掴んでる?
  ただキャラの名前を使っただけの原作無視したSSを投下したら死刑なんだからね!」

Q.よーし、SS以外でもコテつけて雑談するぞー^^
A.「あー悪いがここはコテが集う場所じゃないんでな。こういう所でコテをつけて雑談すると
  出しゃばっているようにしか思えんからな。ハルヒじゃないんだから遠慮してくれ」

Q.「がんばれ、そして俺みたいになるなよ」「もう俺このスレ来ないことにするわ 」
A.「あのぉ…あなたは謙遜しているつもりかもしれないですが、
  『そんな事は無い、お前は立派だ!』って言ってほしいようにも見えましゅ…
  過度の謙遜はやめてくださいー」

Q.「SSを考えたんですが、誰か書き込みの許可をお願いします」
  「皆さんに質問、俺は切腹したほうがいいか? SS完成させるべきか?」
A.「そのような責任転嫁とも言える行為は推奨しない。投下は飽く迄自分の責任。
  他人の許可を取らなければ投下できないような場合は投下の自粛を推奨する」

Q.「貴重な意見をありがとうございました。今後の参考にしたいと思います」
A.「おいオメーさっきからうるせえぞ『参考にする』『参考にする』ってよォ~~~~
  どういうつもりだてめー、そういう言葉はオレたちの世界には必要ねーんだぜ…
  そんな人に媚売って厨房ぶりを許してもらおうなんて考える厨房の言葉はな…
  『参考にします』…そんな言葉は使う必要がねーんだ。 なぜなら、このスレや他スレの書き手は
  その言葉を頭の中に思い浮かべたときにはちゃんと原作を読んで自分の何が悪かったかを反省して周りを参考にして
  もうすでに終わっちまってるからだ! だから使った事がねぇ。
  お前もそうなるよな…書き手の一人ならな…オレの言ってる事が分かるな?え?
  『前回の意見を参考にしたつもりです』なら使っていい」


3:まとめサイト”管理”人 ◆8cSQWJfJYQ
08/02/13 04:10:34 DQVk5nGK
第六弾スレ更新の件ですが、二月の後半に行う予定です。
第八弾が全盛期以上に盛り上がることを願います。
オチそうになったら定期的に保守しますw

4:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/13 13:43:26 suak0ofz
乙です

5:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/13 17:11:06 aTa9f4SP
>>3
まさか、管理人さんが立てるとは思わなかったです
乙です

6:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/14 07:59:10 Y0MNc7eC
即死回避

7:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/14 22:50:53 Nm5NExqg
>>3
管理人さん
第五弾SSスレの「お姫様だっこ」が開いても話が出てきません
あとまだ、他にも第五弾のSSはあります
そこもやってくれたら幸いです

8:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/15 22:06:42 4OhX4XaN
過疎だね

9:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/16 09:42:31 XKYtorKV
誰かいませんか?

10:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/16 13:55:23 7w+WRq+f
                              ,.イ      ,イ    \ヽ,\rv-,
                             ヾイ    /{ { ヽ、ト、  \Y <ノノ\   さっさと食べなさいよ!
                             {  .ト{\ヽ',  メ __\  } ⌒ヽ }へ
                              ゝ  |"ひ)  \  イびゞ \ ヽ- 、ノ   // >=
                              ノ  ト、"´,.     ー ノ ///\/ /    \
                             /.  {   ゝ     /  レ//  } Y´      \
                             {   ヽ  ヽ⌒>  /    レ´TTア⌒>、_    \
                             V{   \ └ ´  / ,.イ/  /ll |   /≦__    }
                               V{   >ー┬|/  ! ,.イノ || |  /   ̄ ̄ ̄  /
                                リヽイ|   /:| l _|' '´  || |  |     _/
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     ,, -ー" _,,..   _,,._  ,,.._  ,,.._  _,,.. ゙ ヽ、  .   /し|| |   |== /   // | /,.イ
   /   /,,r"i/ ,r"i/,,r"i/,,r"i/,,r"i  、 ヽ  /  ヽヽ  l==|  / /    l
  / ./  /#; / /#.; / /#; / ,/#; / ,/#; / .,"  i      . イ\  \=|  ///    〃
  i  i. /#; / ,/#; ./ /#; / ,/#; / ,/#; / .,'   / /    /    ミ  ヾ| //      ト
  ヘ.  |〃/ ,|〃/ ,|〃/ .,|〃/ , |〃/ .,"..;;/ /   /      \>∠、     /\

11:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/16 17:15:36 XKYtorKV
>>10
吹いたwwwwwww

12:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/17 15:39:25 VqXeZIIK
>>10
自重汁!

13:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/17 20:21:13 Th9sA3bE
いじめSSを書こうと思うんだけどターゲットを誰にしようか迷うな

14:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/18 17:24:00 In3unKjB
誰か書き込んでくれ~!!

15:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/18 17:39:14 4zFd2EZO
>>13
とりあえず、みくるは?
最近書かれてないみたいだし

16:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/18 18:28:54 bz6PJafV
>>15
おお、参考にしてみる
確かにみくるSS少ないな

17:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/19 17:06:23 6210XzU6
みくるはリアルでハルヒに苛められてるからSS少ないのでは?

18:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/20 16:45:15 I8X9M2wn
保守

19:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/22 00:45:17 6JyJovNB
たまにはage

20:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/23 22:56:04 ctvKk8ED
age

21:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/25 22:42:30 zvUPW+le
やれやれ

22:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/26 00:51:06 i1+NTGPh
そろそろみくる主体のハルヒいじめ書くぜ。

23:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/26 00:52:31 LktE093K
wktk

24:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/26 00:57:57 hSgbpBvK
tktk

25:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/26 01:14:47 Q+zvFmKm
wktkせざるを得ない

古泉いじめでも書こうかな

26:SOS団の終焉
08/02/28 01:32:16 CNF/mQjt
そろそろみくる主体のハルヒいじめ始めます。
っていうか、先にネタバレすると某アニメのSSを更にSOS団風にアレンジした
だけだが・・・。とりあえず今日はプロローグだけで。

【プロローグ ハルヒ視点】
高校2年の秋。私たちの北高生活も半分を過ぎ、受験だ何だと慌しくなりだす時期。
みくるちゃんは3年だから5人揃ったSOS団はあと数ヶ月で終わる。
 ・・・って、もう関係ないか私たちにとっては。卒業とかそういうの抜きにして
SOS団は終わろうとしてるんだから。ううん、むしろ崩壊って言った方が適切ね。
本当はそろそろ文化祭だし『朝比奈ミクルの冒険』の続編の撮影とか
いろいろやるつもりだったんだけど、こんな状況で出来る訳無いしね。
 窓の外を見る。夕方から雨が降っていたがいつの間にか本降りになってきた。
ぼんやりと眺めながら入学して間もない頃、キョンを強引に巻き込んで
SOS団を結成した頃を思い出す。有希、みくるちゃん、古泉君・・・。
5人でいろんなことやったなあ。中学校の時、友達がいなかった私にとっては夢のような楽しい日々。
だけど・・・もうあの楽しかった時には戻れない・・・。いつしか目から流れるものがあった。
 視線をパソコンに戻す。私の部屋を照らすのはディスプレイの光だけ。
映し出されるのは数々の自殺サイト。
リストカットって思ってた程楽でもないみたいね。練炭自殺ってどうなのかしら?
今日は家に帰ってから一切部屋の外へ出ていない。一番楽に死ねる方法を捜し求めネットにべったり。
唯一の私の拠り所だったSOS団があんな状態になってるんだもん。
もう私が生きてる意味なんて無いんだ。
 何でこんなことになっちゃったのかなあ?1週間前までいつも通りだったのに・・・。
やっぱり私が悪いんだよね。私が今まで身勝手なことばっかやってたツケなんだろう・・・。
再び視線を窓の外に向け、1週間前の件を思い浮かべた。


27:名無しさん@お腹いっぱい。
08/02/29 21:44:44 ZTm++aOY
保守

やばいやばい

28:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/01 12:56:07 jRy3TK1S
wkwktktk

29:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/02 15:11:55 KuGsFwWY
wt

30:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/02 18:18:57 +ZEmzW/5
wktk

ところで管理人さん更新まだかな?

31:SOS団の終焉
08/03/02 22:08:35 WhoI/uVr
【キョン視点】
「うーっす」今日も今日とて放課後SOS団の巣食う文芸部室に顔を出す俺。
特に用事があるわけでも無いのに勝手に足が向かってしまう。日頃の癖というのは恐ろしい。
部室にはニヤケ顔で会釈する古泉と奥の椅子で本を読む長門、
そしてメイド服で出迎える我がエンジェル朝比奈さん。
ちなみに我等が団長様は用事があるとかで今日は不在だ。いつもと変わらぬSOS団の日常風景。
だったのだが、朝比奈さんの様子が妙だな。椅子に座り込み何やら顔を赤らめもじもじと。
「ああ、ちょうどいいところにいらっしゃいました。今朝比奈さんから相談を受けていたんです。」
何だって古泉?お前が朝比奈さんから相談だと?聞き捨てならんな。
マイスウィートエンジェルと2人きりで相談だと!?
「いえいえ、朝比奈さんはSOS団みんなに相談しようとなさってたんですよ。
たまたま僕が最初に部室にいたので話を聞いただけで。」
「あの・・・キョン君。キョン君も聞いてもらえますか?」
もちろんです!朝比奈さんのお悩みになることなら全身全霊をかけてお聞き致しますよ!
「(くすっ)ありがとうがざいます。実は・・・・・・」
長門(さっきから私の存在が空気扱いな件について)


32:SOS団の終焉
08/03/02 22:11:56 WhoI/uVr
「なっ、なんですとおおおおお!!朝比奈さんに恋人が出来たですとお!??」
突如朝比奈さんから告げられた驚天動地の事実。俺は思わず大声で立ち上がってしまった。
「キョ・・・キョン君、声が大きいですよお。」
ああすみません。しかしこんな重大な事大声の一つでも出さずにはいられませんよ。
「それにまだ付き合ってる訳じゃないんです。私の片思いっていうか・・・。」
なんだ付き合ってるんじゃないのですね。
それにしても、我が校一のアイドルであらせられる朝比奈さんに恋心を抱かせるとは・・・なんという果報者だ!
北高中の男子から命を狙われかねんぞ?一体どこのどいつだ?古泉、お前の機関の関係者とかか?
「いえ機関は全く無関係です。これは純粋な朝比奈さんの初恋ですよ。」
「はい・・・。3年から同じクラスで隣の席になった人なんですけど、
優しくって勉強も分からないとことか教えてもらったりしたこともあって、
気付いたらその男性のことが頭から離れなくなっちゃったんです。
その・・・OKしてくれるか分からないですけど、思い切って告白しようと思うんです。」
はあ・・・何て羨ましい野郎だ。だが朝比奈さんの初恋とあらば全力をもって応援させて頂きますよ。
「僕も出来ることならご協力を惜しみませんよ。」
「私も。」
朝比奈さんは嬉しそうに礼をいってからふと表情を曇らせた。
「あの・・・でも、この件なんですけど、涼宮さんにはまだ黙っていて欲しいんです。」
「涼宮さんにですか?」と古泉。
「はい。言い方は悪いんですけど涼宮さんは・・・」
ああ、言わなくても分かりますよ朝比奈さん。空気読めないって事ですよね。
「キョン君もそう思いますか?」
まああいつが自己中でKYなのは昔からですけど、最近は暴走ぶりに拍車がかかってますからね。
「朝比奈みくるが高校にいる期間が残り少ないのも原因と思われる。」
「涼宮さんは悪い人ではないのですが、もう少し我々にも配慮してもらいたいと思う時はありますね。」
長門古泉も同意する。ここで朝比奈さんに彼氏が出来たら、SOS団に参加する機会は確実に減るだろう。

33:SOS団の終焉
08/03/02 22:13:13 WhoI/uVr
ハルヒがそれを容認するかどうか。確かに今は黙っていた方が得策かもしれん。
分かりましたよ。とりあえず今度の文化祭が終了するまではハルヒには言わないでおきましょう。
「あ、ありがとうございますキョン君!」

その日は4人でまとまって下校した。
「しかし難しいかも知れませんね。朝比奈さんはご覧の通り内気な性格、
1人で告白出来るか微妙です。加えて涼宮さんに内緒ですから。」
顔が近いぞ古泉。だが確かに難関は多いな。ここは俺達も手伝った方が良さそうだな。
「作戦を練るなら私の部屋に来るといい。」
おっ、助かるぜ長門。
という訳で俺達は朝比奈さんの告白の段取りを決めるべく長門の部屋に赴いた。


34:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/02 22:23:04 7VPch46X
続きwktk

35:SOS団の終焉
08/03/03 01:20:27 Bu729B5H
【みくる視点】
いよいよ今日が告白の日です。今は放課後、私は人気の少ない図書館の裏にいます。
ここで彼に告白するの。う~~・・・駄目です、緊張して足が震えます・・・。
でもっ、キョン君達SOS団のみんながいろいろ協力してくれたんだし頑張らなくちゃ。
古泉君が機関の人脈を使って彼とコンタクトし、
長門さんと同じTEFIの喜緑えみりさんも協力して今日ここで彼に告白する段取りを作ってくれた。
問題の涼宮さんはキョン君が引き受けてくれました。
今日金曜日は涼宮さんとキョン君は掃除当番。
涼宮さんが掃除で部室に来るのが遅れるので、その間なら告白しても見つからないはず。
キョン君は万一涼宮さんが抜け出したりしない様に見ててくれるそうです。
みんなが私の初恋を押してくれている。
私の上司である未来人組織も私の告白を容認してくれました。
タイムパラドックスを防ぐ為に、本来なら別の時代の人間と恋愛は禁止なの。
でも今回は私が北校を卒業するまでの残り数ヶ月限定で特例で許可が下りました。
今まで涼宮さんの観察で大きく貢献したご褒美みたいなものですって。
絶対に告白成功させます!
キョン君、長門さん、古泉君、ありがとう。それから涼宮さん、隠したりしてごめんなさい・・・。

そうこうしてる内に彼との待ち合わせの時間になりました。
どきどきするよ。ちゃんと好きですって言えるかな・・・。
ザクッザクッ・・・
後ろから足音が。彼が来たんだ!そう思って振り向いた先には・・・
「みくるちゃん、こんなとこで何やってんのよ?」
どうして・・・・・・どうして涼宮さんがここに??


36:SOS団の終焉
08/03/03 01:41:53 Bu729B5H
【ハルヒ視点】
ああむかつく!何であたしが掃除やんなきゃなんないのよ!?
キョンの奴、いつもは私が掃除抜け出しても何も言わないのに、
今日に限って掃除当番なんだからちゃんとやれですって。
ヒラ団員の癖に団長に掃除しろなんて無礼にも程があるわ!
おまけに頭にくるのは私とキョンと同じ今日掃除当番のはずのアホ谷口がサボって先に帰った事よ!
でもいっか、あのアホがいないから今日はキョンと2人きりで掃除。
ベ、別にキョンと一緒が嬉しい訳じゃないんだからね!

さてと、あとはこのゴミをゴミ捨て場に出せばいいだけね。キョン、私が捨ててくわ!
「おう悪いな。」
キョン(今日はハルヒを見張ってなきゃだめだが、
ゴミ捨て場と朝比奈さんの告白の場所は離れてるし大丈夫だろ。)

さあてゴミも捨て終わった事だし・・・ってあれは!教室に戻る途中私が見たのは・・・。
「ふ~急に腹痛くなっちまって、急がねーと間に合わねーぞ。」
谷口!!掃除サボったと思ったらトイレにいたのね!オマケにチャック全開で!!
「ゲッ!涼宮・・・。」「このアホ谷口!私に掃除させて逃げるとはいい度胸ね!」
「ま、待ってくれ。今日はこの前ナンパに成功した女の子と初デートの約束なんだ。
急がねーと待ち合わせに遅れちまう!頼む、今回だけは見逃してくれ!」
はあ?デート?谷口の癖に生意気ね!
「見逃すわけ無いでしょ!さあ、とっとと教室戻るわよ!」「かんべんしてくれ~」
あっ逃げた!こら待てー!!


37:SOS団の終焉
08/03/03 01:43:41 Bu729B5H
学校中追い回したけど、結局谷口には逃げられた。
いつもなら余裕で捕まえられるんだけど、ゴミ箱かかえたまんまじゃ無理だったか・・・。
しょうがないわ、谷口に制裁加えるのは月曜にしよ。教室からだいぶ離れちゃったわね。

そして教室に戻ろうと廊下を歩いてると、窓の外に見えたのは・・・。
「あれ?みくるちゃん?」
図書館の外、人気の無い場所にみくるちゃんが1人たたずんでいる。
しかもそわそわと落ち着きが無い。あんなとこで何やってんのかしら?怪しいわね。
私は外に出るとみくるちゃんに声をかける。「みくるちゃん、こんなとこで何やってんのよ?」
普通に声かけたつもりだった。
なのにみくるちゃんは「ひっ・・・す・・・涼宮さん!」
露骨にびっくりして飛びのく。何よ??
「ど、どうしてここに・・・?」
「掃除当番でゴミ捨てに行ってたのよ。そしたらアホの谷口が・・・って、
そんなことよりみくるちゃんこそこんな人気のない校舎裏で何してんの?
まるで意中の男に告白する前みたいにモジモジして。」
告白という単語を私が口にした途端、みくるちゃんは見る見る顔が真っ赤になってガクガク震えだした。
「ち、ち、ち、違います・・・告白なんかしないでしゅ!片想いの男性に告白するんじゃないでしゅ・・・。」
「え?え?まさか・・・本当に告白すんの?みくるちゃんが!?」
私そんなの全然聞いてないよ。これはどういう・・・
「やあ朝比奈さんお待たせ!で、僕に用って・・・?」
不意に後ろからの声に振り向くと、そこには割とイケメソな男子がいた。

38:SOS団の終焉
08/03/03 01:45:06 Bu729B5H
初めて見るわね。みくるちゃんのクラスメイトかしら?
もしかして!「みくるちゃん、こいつがみくるちゃんの彼氏になんの?」
「・・・・・・」みくるちゃんの顔が今度は青ざめてくる。
「え?彼氏??な、何を言ってんだ?」相手の男子は唖然としてる。
「何ってあんた達付き合うんでしょ?んで、これからデートでいちゃついて・・・」
「さっきから何訳の分からないこと言ってんだよ?君確か2年の涼宮さんだっけ?
SOS団とか言う変な団にいる。」
変な団って失礼な奴ね。ま、みくるちゃんの彼氏なんだしここは穏便にしてあげるか。
「そうよ。で、みくるちゃんはSOS団の専属メイドって訳。」
「はっ、そうかい!SOS団って怪しい活動してるって聞いたけど、
要は僕をおちょくる為にこんなとこに呼び出したって事かよ!
朝比奈さん、君とは隣同士の席だし仲良くやってきたけど、
それをいい事に告白のマネして僕をからかうのかよ。マジ頭にくるな。
もう話しかけないでくれ!」
そういうとそいつは去っていった。
「何よあいつ?勝手に1人で決めつけて。ねえみくるちゃ・・・」
「・・・最低っ」
声を震わせながら、搾り出すようなみくるちゃんの声。
「あ、あの~みくるちゃん?私ひょっとしていたらまずかったとか・・・っつ!!」
私は思わず声をのんだ。みくるちゃんが今まで見たことも無いような物凄い形相でこっちを睨んだからだ。
「え?あ・・・みくるちゃん・・・その、ごめ」
ダッ!!
みくるちゃんは何も答えず走り去ってしまった。
私は追うことも出来ずに、ただゴミ箱をかかえて立ちすくむしかなかった。

39:SOS団の終焉
08/03/03 01:46:51 Bu729B5H
続きはまた今度。思ったように進まない・・・。
次回からいよいよいじめに突入します。

40:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/03 06:26:22 sH2ZnjXl
お疲れー
楽しみにしてる!

41:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/03 10:49:09 lxSeIDml
wktk

42:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/03 11:23:28 vE2fOXu2
>>39
乙だ
期待して待ってるぜ

43:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/03 12:18:15 UeNXFUfj
コレは期待大w
さすがにみくるヤンギレ化しても仕方ないなこりゃw

44:SOS団の終焉
08/03/03 23:20:15 Bu729B5H
【引き続きハルヒ視点】
すっかり辺りは暗くなり夜。私は学校から帰ってずっとベッドに転がったままだ。
普段なら予習とかするんだけど、今日はとてもそんな気になれない。
原因はもちろん放課後の一件。
状況からみて間違いなくみくるちゃんはあの男子に告白しようとしていた。そして・・・
私がそれをぶち壊した・・・・・・。
「何さ!元はと言えばみくるちゃんが今まで何にも私に伝えないからいけないんじゃないの!
片想いの男がいるなんて重大なこと、団長であるこの私に知らせないなんて背任行為だわ!
みくるちゃんこそすぐに私に謝るべきだわ!!」
私は部屋の壁に向かって1人まくし立てた。それはエコーとなって部屋にキンキンと虚しく響く。
口で幾ら自己弁護しても気休めにすらならないわ・・・。
誰がどうみてもあれは私が悪い。
気弱なみくるちゃんのことだから、きっと一生懸命勇気を振り絞っての告白だったんだろう。
きっとずっと溜め続けてた想いだったんだろう。
私の無神経な振る舞いがそれを全て台無しにした。
あの時のみくるちゃんの涙を浮かべた目・・・
普段おどおどしてるみくるちゃんからは創造も出来ない怒りがむき出しになってたな。
すごく怒ってたな、すごく悲しそうだったな・・・。
私のせいで・・・・・・。
謝ろう。みくるちゃんに心から悪かったって謝ろう。

電話を取ってみくるちゃんにかけようとした。
「・・・・・・。」
やめよう。電話なんかじゃ私の気持ちがきちんと伝わらない。
ちゃんとみくるちゃんに直接会って謝るのがすじだろう。
明日は土曜日。本来なら不思議探索の日だけど、
たまたま明日用事があった私は不思議探索は無しとこの前団員みんなに伝えたばかりだった。
本当に間が悪い。みくるちゃんに謝るのは月曜までおあずけか・・・。
1人で抱えるのは辛い。キョンに相談しようかな?
ううん、駄目ね!これは私とみくるちゃんだけの問題よ。
ヒラ団員のあいつを巻き込むのは悪いわよね。うん月曜までの我慢我慢!


後々私は後悔することになる。
あの時すぐキョンに相談していれば・・・
素直にキョンに全部打ち明けていれば・・・
ここまで問題はこじれなかっただろうに・・・・・・。


45:SOS団の終焉
08/03/04 00:06:29 ClElKaai
月曜日。
私にとって憂鬱で長い土日が終わった。私はいつもより早く家を出ていた。
今日みくるちゃんに会ってしっかり謝ろう。その思いが私の足を否応にも速める。
周りの迷惑を省みないで行動してる自覚はある。団員にも迷惑は散々かけてきただろう。
今まではそれを気にした事など無かった。でもそれだけじゃ駄目なんだということを思い知らされた。
みくるちゃん、有希、古泉君、そしてキョン。みんな私の大切な仲間。
これからも、ずっと仲良くしていたい。

学校に着いた。下駄箱に行くと、そこにはちょうどみくるちゃんの姿があった。
よかった、すぐ会えた!早く謝って仲直りしよう。そして放課後にSOS団みんなでカラオケにでも行こう。
「み、みくるちゃん、おはよう・・・。その・・・この前は(ry」
もしかしたら、すぐに仲直りできるかもしれない。・・・という私の淡い期待は、
みくるちゃんが振り返った瞬間粉々に砕け散った。
「・・・・・・っ!」
金曜のあの時と全く変わらない表情。
私を見るその目は憎悪の固まりだった。
あのみくるちゃんにこんな恐ろしい顔が出来るのかと疑うくらいの・・・。
みくるちゃんはすぐに踵を返すと廊下を去っていった。
「やっぱり、相当怒ってるんだ。早く謝りたい。でもどうしたら・・・イタッ!!」
上履きに足を入れた瞬間、足の裏に鋭い痛みが走った。なんだろう?上履きの底を覗いて私は目を疑った。
なかには画鋲が入っていた。しかもテープで丁寧に固定されて。
私は震える手で画鋲を外し上履きを履きなおす。
「一体誰がこんなこと・・・。」教室に向かう足が重い・・・・・・。


46:SOS団の終焉
08/03/04 00:35:00 ClElKaai
キョンが学校に来たのは私より30分以上も後。相変わらず遅刻ギリギリねこいつは。
団長であるこの私が悩んでるっていうのに!まあいいわキョンと話してれば少しは気分も晴れるかもね。
「ねえキョ・・・」「おっす谷口。金曜のデートどうだったんだ?」
「聞かねーでくれよキョン!あの女デートすっぽかしやがって・・・
おまけに携帯の番号繋がらねーんだよ!!ううっ。」
「やっぱりね、僕は最初から予想してたけどね。」「国木田!お前まで!」
ギャアギャア騒がしい3人。
谷口で思い出したわ!こいつが掃除さぼった件、早くとっちめてやらないと!
にしてもキョンの奴、団長である私への挨拶も無しに、谷口なんかと談笑とはいい度胸ね。

・・・私への挨拶も無しに?
私の頭に疑問が浮かんだ。おかしい。キョンは元気な日、ダレてる日とその日によって違いはあるけど、
いつも教室に入ったら必ず真っ先に私のとこにきて声をかけてたわ。
なのに今日は私に目も合わさず・・・。
たまたま谷口と先に話がしたかっただけなのだろうか?
何か嫌な予感がする・・・。

47:SOS団の終焉
08/03/04 00:36:39 ClElKaai
中途半端だが今日はここまで。次回から本格的に黒みくるのいじめとなります。


48:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/04 10:18:58 HP5K6hCT
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +

49:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/04 17:49:40 BMiaJcrr
wktktktk

50:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/04 20:07:33 64vr6lOx
>>47
続き頼む
wktk

51:SOS団の終焉
08/03/05 01:39:51 dkuqkJFs
授業中もキョンは1度も私の方を振り向かない。
いつもならシャーペンで背中つついたりするんだけど、何故か今日は出来ない。
キョンの背中が私に話しかけるなというオーラを発してるような、そんな錯覚に陥ってしまう。
休み時間になるとキョンはさっさと谷口や国木田の席に行ってしまう。
私がキョンに話しかけるタイミングが全く無い。
これはたまたまなの?それとも・・・。胸の奥がもやもやと嫌な痛みをともなう。

昼休み。キョンはやはり私に顔を合わせようともせず教室を出て行った。
弁当箱を持って。いつものあいつは教室で食べるのに・・・。
やっぱり何かキョンの様子がおかしい。
キョンの向かった方角、多分部室に向かう気ね。私は教室を飛び出し後を追った。
部室のドアから声が聞こえる。キョンだけじゃないみたいね。
ドアを開けるとそこには弁当を食べてるキョン以外に古泉君と有希、そして、みくるちゃんがいた。
「・・・・・・。」
私の姿を見た途端それまでの部室の喧騒が一瞬にして静まり返った。
みくるちゃんの変わらない嫌悪の視線と、キョン古泉君の冷たい視線。
有希は無表情だがそれさえも敵意があるように思えてしまう。
「や、やっほー、みんなそろってるのね・・・。えっと・・・みくるちゃん。少し話が・・・」
「そろそろ新しい紅茶買おうと思うんでしゅけど、みんなの希望も聞きたいから4人全員で
デパートに行きましぇんか?」
「いいですね!喜んでお供しますよ朝比奈さん。」
「僕も御同行致します。長門さんはどうなさいますか?」
「・・・行く。」
「ひゃーい、ありがとうごじゃいましゅ♪じゃあ今日4人全員で行きましょう!」

「・・・・・・!!」朝、キョンから感じた嫌な予感は確信に変わった。
私はハブられてる・・・・・・。
「ねえ、みくるちゃん!みんなも、話しを聞いてよ!お願い・・・謝りたい事があるから・・・」
「もうすぐ関西も紅葉が見頃になりますね。どうです?SOS団4人で紅葉ツアーといきませんか?」
「おお、いいな古泉。京都なんか良くねーか?」
「いいでしゅね!私とキョン君と長門さんと古泉君の4人で京都に紅葉観に行きましょう!」
みくるちゃんの口からは殊更に”4人”という部分が強調される。
「じゃあ今日は4人でデパートでしゅ。放課後校門に集合でしゅ。」
みんなはまるで私が存在しないかの様な振る舞いで部室を出て行った。
団長席の前で立ちすくんだままの私。心臓がキリキリする。
みくるちゃんが怒ってるのは分かる。けど何でキョン達まで私のこと無視しようとするの?

・・・・・・みくるちゃんがみんなに根回ししたんじゃないか?


52:SOS団の終焉
08/03/05 01:43:12 dkuqkJFs
教室に戻ったのは午後の授業が始まる直前。
このまま授業さぼって部室に残ってようかとも考えたけどね。まるで逃げてるみたいだから戻ってきた。
真正面から向き合わなきゃいつまで経ってもみんなと仲直りなんて出来ない。
次の授業は英語だったわね。教科書・・・あれ?無い?
机の横にかけてあった私の鞄が無くなっていた。
そんなはずないわ!昼休み部室に行く前、確かに鞄に触れていた。
私が部室に行ってた1時間弱の間に消えた?鞄が勝手に無くなる訳が無い。
誰かが持ち去ったとしか考えられない。でも一体誰が?
そこで私はハッと前の席に視線を移す。相変わらず私を見ようとしないキョン。
キョンやみくるちゃんが部室を出たのは私が戻る30分以上前。
その間に・・・まさか・・・・・・。

授業が終わって私は鞄を探しに教室を出た。前に座ってるキョンを問い詰めるのは簡単。
けど出来なかった。怖かった。キョンの反応が。
俺がやったなんてキョンが言ったらと想像すると震えが止まらない。
SOS団のみんなが嫌がらせで私の鞄を盗ったなんて信じたくない・・・。
1時間校舎を探し回って見つけたのは、ゴミ捨て場の中だった。
鞄はあちこち傷だらけになっていた。カッターか何かで切りつけたのだろう。
中には私の教科書やノートが入っていた。盗まれた物は無かった。
けど・・・私の教科書やノートにはマジックの落書きが大量に書かれていた。
「死ね」「生ゴミ」「むかつく」「電波女」
胃の中から熱いものがこみ上げてくる。口の中が酸っぱい。
この手の嫌がらせは中学時代にも1・2回経験している。
その時はどうせ下らない馬鹿の愚行程度にしか思わなかった。けど、今回は違う。
それが私の最も信頼していた身近な人間の犯行であることを落書きの筆跡が証明していた。
SOS団の会議で私が案を出してる時、隣で黒板に一生懸命書き込んでいた人の字。
そう、これは間違いなくみくるちゃんの字だった。
これは別の人間の仕業だ!という私の最後の望みを打ち砕いたのはこの落書き。
「何が映画撮影だ池沼」
文化祭で再び映画撮影をするのを知っているのはSOS団のメンバーだけ・・・。
「うっ・・・ううう・・・。」
耐え切れず流れ出る涙は頬を伝い落書きだらけのノートに跡をつくる。
「どうして、どうして・・・キョン・・・みくるちゃん・・・
わたし、わたしどうしたらいいの・・・」
いじめられたから悲しいんじゃない。
それが私の大切な仲間だったSOS団のみんなという事実が私の胸を引き裂く。
みくるちゃんの恋心を傷つけた私が悪いのは分かってる。
でも・・・何でこんなことされなきゃいけないの?
「酷いよ・・・酷いよ・・・うああああああああ!!!!」


53:SOS団の終焉
08/03/05 01:44:46 dkuqkJFs
【キョン視点】
「あの・・・朝比奈さん。もう止めにしませんか?」
デパートで大量の紅茶を買った帰り、北口で古泉長門と別れてから俺は朝比奈さんにきりだした。
「ふえ?何の事でしゅか?」朝比奈さんは可愛らしい笑顔で振り返る。
しかしその目は、俺が何について止めようと言ったのか既にお察しの様だ。
「いやですからハルヒへのシカトですよ。もう許してやりましょうよ。明日からまた普通に接しましょう。」
「何言ってるんでしゅかキョン君?無視は今週いっぱいって話しだったでしょ。」
「そうでしたけど・・・俺今日1日中とてもハルヒの顔見られませんでしたよ。
ちょっとこれはやりすぎです。」
金曜日、ハルヒは朝比奈さんの告白をぶち壊した。
その日の晩、朝比奈さん本人からこの事実を聞いた時、俺は憤慨した。
ハルヒよ、いくらなんでもやっていい事と悪いことがあるだろうと。
翌日俺達はハルヒ抜きで集合して朝比奈さんを慰めた。同時にハルヒは少し懲らしめた方がいいと。
その結果として出た結論が「1週間ハルヒを無視する」という案だった。
言い出したのは朝比奈さんだった。もちろん最初俺達は反対した。けれど
「このままでは涼宮さんは他人への配慮を知らない最低な人間になってしまいます。
それは涼宮さん自身にもこの世界の安定にも絶対に良くないです。
友達の絆の大切さを教える為にも、一度涼宮さんを突き放す事も必要だと思います!」
という朝比奈さんの説得で実行することとなった。
古泉は閉鎖空間を生み出す危険が大きいと最後まで難色を示してたが。

54:SOS団の終焉
08/03/05 01:47:38 dkuqkJFs
俺自身、この作戦を深く考えてなかった気がする。初日はてっきり
「何よ、団長を無視するなんていい根性してんじゃないの!」
とか言ってアヒル顔して拗ねる程度だと思った。
しかし昼休みの部室で無視した時のハルヒの表情にはショックを覚えた。
今まで見たことの無い戸惑い、不安、怯えがはっきり見て取れたのだから。
これじゃただのいじめじゃないか!いくら懲らしめる為だからってここまで傷つけていいはずは無い。
朝比奈さんもそろそろ許してやるべきだ。
「キョン君だって前に言ったじゃないでしゅか。涼宮さんは最近は暴走ぶりに拍車がかかってるって。
それに、私がどんな酷いことされたか・・・。」
「それはそうなんですが・・・。」
「私、生まれて初めて好きな人に告白しようとしたのに・・・それを涼宮さんが全て壊した。
絶対に許せない!キョン君は私の味方でしゅよね?」
「いやもちろん朝比奈さんの見方ですけど(ry」
「そ・れ・に♪」
不意に朝比奈さんの顔が俺の耳元に近づいた。
「私が告白した時、キョン君が涼宮さんをちゃんと見張ってれば・・・
こんなことにはならなかったですよね♪」
耳元にかかる甘い吐息、目の前にある可愛らしい笑顔。普段ならヘロヘロになる場面だが・・・
その笑顔には有無を言わせない圧力を感じた。
『私の告白が失敗して、大きな傷を負ったのはキョン君せいでもあるんですよ。』
朝比奈さんの笑顔はそう言って俺を責めてる様にも見えた。いや実際そうなんだろう。
確かにあれは俺の油断だった。俺は何も言い返せなかった。
「ふふっ・・・キョン君は私の味方になってくれますよね♪」
「・・・・・・分かりました。」
「ありがとうがざいます!やっぱりキョン君は優しいなあ。」
朝比奈さんの顔がすっと下がる。
「じゃあまた明日ね。明日以降もお願いしましゅよ。」
笑顔のまま朝比奈さんは去っていった。俺は何も言えず、駅前を立ちすくんだままだった。

おいそこ!ネットごしに俺のことヘタレとか言ってる奴!ああ悪かったなどうせヘタレだよ。
俺には・・・朝比奈さんは止められないんだよ・・・・・・。
あの可愛らしいエンジェルの朝比奈さんにこんな強情な一面が、
そしてこんな残酷な一面があった。その事実が俺を立ちすくませていた。

55:SOS団の終焉
08/03/05 01:52:18 dkuqkJFs
本当はもう2レス投下する予定だったが、原本コピペしようとして間違えて削除しちゃった。
どうしよう・・・・・・。

56:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/05 03:01:33 AGb4JTGv
そこをなんとか

57:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/05 07:50:09 XyAXTcN6
>>55
いつでも待ってますので
次にやってください
wktk

58:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/05 13:12:05 Az8AiSvp
GJ

復元ソフト使えば何とかならないかねぇ。

59:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/06 20:01:24 vDOKvtFN
保守

60:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/07 09:10:41 eXNfNx0V
鬱ハルヒいいよぉー

61:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/07 15:07:17 OooDDXwG
どうしてもみくるのでしゅましゅ調に違和感がありまくりなんだが…

62:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/07 19:57:05 fzHQ9mVZ
よくギャグSSだとでしゅましゅ調によくされてるんだよな
鬱展開の最後にどんでん返しがあるんじゃないかと心配しているw


あと因果応報型の話なんで鬱な中にも微妙な爽快感があるね。

63:SOS団の終焉
08/03/08 00:27:41 mj2h5+pe
記憶を頼りに削除してしまった部分を何とか書き直した。
消えたのが20行程度だったので、大体元の文章にもどったと思う。

>>61>>62
みくるのでしゅましゅ調は黒いみくる限定にしている。
本来のみくると区別しようとやったが、やはり不自然だったか・・・。

64:SOS団の終焉
08/03/08 00:30:12 mj2h5+pe
【古泉視点】
家に帰り、風呂からあがっても気分は晴れないままだった。
原因は何か?勿論涼宮さんの件です。
僕は生まれて初めていじめというものに加担しました。最悪な気分です。
どうしてこの様な最低な行為を好き好んで行う人間が世の中には大勢いるのでしょうか?
朝比奈さんには失望しました。
「一度涼宮さんを突き放す事も必要だと思います!」というのが無視する理由だそうですが、
それが朝比奈さんの本心とは思えません。明らかに涼宮さんへのいじめを彼女は楽しんでいます。
長門さんもそれは気付いてるでしょう。朝比奈さんにはいつも甘い彼はどうでしょうね?

告白の一件以来朝比奈さんの表情には常に邪悪な影が付きまとうようになりました。
普段のおっとりした正確が完全な演技とは言いませんが、
何かこう今まで隠れてた潜在的な負の心が表面に出るようになったとでも申しましょうか。
現に朝比奈さんは涼宮さんへの懲らしめの件で2つ僕らに嘘をついてる事が分かりました。
まず告白時の涼宮さんについて。
先日僕らが朝比奈さんから聞いた話では、涼宮さんは告白相手の男子に
「あんた何うちのマスコットキャラ誑かしてんのよ!?とっとと失せなさい!
今度みくるちゃんに近づいたら死刑だからね!!」等、
恫喝や罵声を飛ばし追い出したという事でした。
ところが今日機関所属の3年生をつてに当の男子生徒とコンタクトを取れたのですが、
「涼宮さんが一緒で何か企んでるかと思ったから帰った。罵声?それは無かった。」と言いました。
朝比奈さんの主張と全く異なりますが、状況から察するに涼宮さんを完全な悪者にする為に
朝比奈さんが嘘を言った可能性が高いです。
もう1つの嘘は更に深刻です。

65:SOS団の終焉
08/03/08 00:32:37 mj2h5+pe
これは長門さんから聞いた事実なのですが、朝比奈さんはどうも僕達のいない時に
涼宮さんの上履きに画鋲を入れたり、鞄や教科書を盗んで落書きしたりしてるそうです。
当初の約束では涼宮さんへの懲らしめは1週間の無視だけに留めるはずだったのに・・・。
幾らなんでもこれは度が過ぎてます。早く止めないと涼宮さんが不安です。
しかし僕が口で言ったとこで朝比奈さんが止めるとは思えません。
僕達SOS団の仲間を騙すくらいですから。
となると、残る手段は機関の力を借りて強引に止めるしか無い。
ところが先程電話で森さんにこの件を話したのですが、
機関は手助けできないという冷たい回答が返ってきました。
朝比奈さんに下手に機関が手を出すと朝比奈さんの背後の未来人組織と
敵対してしまう可能性が捨て切れない。今機関が存続するには未来人組織は外せない。
だから涼宮さんが閉鎖空間を出さない内は一切朝比奈さんに手は出さない・・・だそうです。
涼宮さんという神を守り観察するのが機関の役目のはずなのに、
その涼宮さんが傷ついていくのを黙ってみてろという。

「ふんもっふ!!」ガンッ!!
失礼。思わず壁を殴ってしまいました。そうでもしないとこの理不尽さに耐え切れません。
もしかした朝比奈さんは機関が手を出さないことまで計算していじめてるのでは?
そんな疑念も起こります。それほどまでに朝比奈さんは変わってしまった。
かつて僕は彼に朝比奈さんを信用しすぎない方がと忠告した事がありました(陰謀で)。
しかし彼女の内面の黒い部分がここまでとはさすがに予想出来ませんでした。
一体SOS団はどうなるのでしょうか?


66:SOS団の終焉
08/03/08 00:33:43 mj2h5+pe
今日はここまで。明日から大量に投下・・・したい。

67:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 04:05:17 jIsdCsTK
>>66
乙! 期待してますー

68:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 08:11:10 4bnXIfGC
>>66
乙です


69:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 09:42:03 rywY/L+q
乙です!
続きが気になります^^


70:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 14:04:18 GVO0iTd1
ふんもっふw

おつかれー

71:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 15:21:18 h+HyIHxJ
乙ww

みくるUZEEEEEeeeeee

72:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 17:41:22 PlcNqmyd
乙!
やっぱハルヒがしょんぼりしてるのは萌える

73:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 18:04:24 m7RTbE+u
シリアスな感じだったのでまじめに読んでたら突然ふんもっふで笑ったw

74:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 18:27:55 Qg8ravtH
ハルヒのコスプレソープ
見つけたよ。」
URLリンク(www.soap-orihime.com)

75:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 20:04:35 jxtzvuuh
乙。
文章力、というか表現力だろうな、それの高さに感動した
続きをかなり期待して待ってる、楽しみだわ

76:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/08 22:20:48 4bnXIfGC
新ジャンル朝倉にいじめられるハルヒ
スレリンク(news4vip板)

77:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/09 02:22:11 15PRuh0m
>>76
保管庫に行けば大量にそのジャンルのSSがあるぞ

78:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/09 22:33:32 laTbAErR
続き期待

79:SOS団の終焉
08/03/10 01:50:09 66DBd8cT
応援ありがとう。そろそろ続きを。

80:SOS団の終焉
08/03/10 01:52:02 66DBd8cT
【ハルヒ視点】
金曜の授業を終えて、今日も部室に寄らず家に帰ってきた私。ただいまの挨拶も無しにベッドに横たわる。
みくるちゃんによるいじめが始まって1週間が経とうとしている。
私にとってはとんでもなく長く重い一週間だった。
みくるちゃんは執拗にいじめを続けてくる。それは収まるどころか日に日に酷くなっていく。
初日にあった無視、画鋲、落書きのいじめの定番は毎日の様に受ける。
持ち物は私がちょっと目を離した隙に無くなったりする。
この前はトイレに入ってたらいきなりホースで水をかけられた。
「やめて!!」思いっきり叫んだら
「キャー」なんてはしゃぎ声がしてかけた主がトイレから飛び出す音がした。
あの声は間違いなくみくるちゃんだった。私の大声にびっくりして思わず出たのか?
あるいは自分が嫌がらせしてるとアピールする為にわざと叫んだのだろうか?
学校では誰とも会話しない。一人で勉強し、一人でお弁当を食べ、一人で帰る。
部室にはSOS団のみんながいる。けど怖くて行けない。
私の大切な仲間達に話しかけても空気のように無視される。そんな現実に耐えられる程私は強くない。
考えてみれば、私SOS団のみんな以外に親しい人っていないんだ・・・。
中学校の頃の孤独な毎日がフラッシュバックし始めた。
授業中に何度も泣き叫びまくって暴れたくなる衝動に駆られただろう。
最近じゃ食べ物を食べても味がしなくなったわ。それどころか吐きそうになる時だってある。
私はもう精神的にボロボロ。もう・・・限界だわ・・・・・・。


81:SOS団の終焉
08/03/10 01:55:04 66DBd8cT
けれどまだ希望は残っている。それはみくるちゃん以外の3人。連日私は陰湿ないじめに晒されているけど、
やってるのはみくるちゃん1人だけみたいだと最近になって気付いた。
他のみんなも私を無視してはいるけど、それ以上は何もしてこない。
それだけじゃなく、日を追うにつれて罰のわるそうな顔になってるわ。
特にキョンを見てるとそれが分かる。
最初私はキョンが私に顔を合わせようとしないのは怒ってるからだとばかり思ってた。
でも昨日キョンが私にそっぽを向いた時、初めてその表情に気付いた。
キョンの顔に出ているのは罪悪感と悲しみ。私を見るのが辛い。そんな表情だったわ。
それは古泉君にも当てはまる。
この前、廊下で偶然古泉君に会った。その時彼はそっぽを向いて無視したけど、
何か申し訳なさそうな雰囲気が感じられたの。
有希とは月曜日部室で無視されてから1度も会っていない。
けど考えてみればあの娘は元から無口。有希も私を無視してたのかどうか、あれだけじゃ分からない。
「もしかしたら、みくるちゃん以外は本当は嫌がってるんじゃないのかしら?
私を好きでいじめてるんじゃない。ただみくるちゃんに言いくるめられて、
あるいは何か脅されて仕方なくやってるんじゃ?」
急にそんな考えが頭をよぎる。幾らなんでも楽観的過ぎるかな?
でもみんなの表情見てるとそれしか考えられないよ。
私は決心した。もう1回だけ話し合おうと。
学校じゃどこにみくるちゃんの目があるか分からないから話しかけられない。
話すなら今、電話で伝えるしかない!
私は受話器を取った。こんな時まっ先に話せるのはあいつしかいない。

プルルルルル・・・
『はい。』
「キョン、私。ごめんね、夜遅くに・・・今いいかな?」
『ハルヒ・・・・・・。』
「今から会えないかな?ちゃんと話をしたいの、みくるちゃんの事。」
沈黙が流れる。怖い。無視されるのが怖い。拒絶されるのが怖い。
「お願いキョン!一度だけでいいから・・・会って。お願い・・・・・・。」
『・・・わかった。何処で会えばいい?』
良かった!今私をどう思ってるかははっきり分からないけど、話だけは聞いてくれる。
たったそれだけの返答で私の不安が薄れていくのが自分でも分かる。
私はキョンに待ち合わせ場所を伝えて電話を切るとすぐに家を出た。
ほんの少しだけ希望の光が見えてきた。キョンに全て説明すればSOS団のみんなと
・・・みくるちゃんとも仲直り出来るかも知れない。


82:SOS団の終焉
08/03/10 01:56:54 66DBd8cT
待ち合わせ場所は甲陽園駅の近くにある大きな池のある公園。木の下にあるベンチでキョンを待つ。
キョンが会ってくれると言った時は本当に嬉しかった。
けど同時に思う。みくるちゃんが告白し、それを私が邪魔したあの日。
あの後すぐにキョンに相談してればこんな辛い思いしないで済んだのかなあ・・・。

キョンはまだ来ない。私が着いてから10分も経ってないのに怖くなる。
来るって言ったのに来なかったらどうしよう?
キョンにまで見放されたら、私はもう誰も味方がいなくなる。
私のいられる場所はどこにも無くなる。怖い。独りで待つのが怖い・・・・・・。
「すまん待たせたな。」
突然後ろからした声に振り向くと、
そこには自転車から降りてこっちに駆け足でやってくるキョンがいた。
両手に缶コーヒーを二本持って。
「遅いよ・・・団長を待たせるなんて、許されると思ってるの?」
違う!私が言いたいのはそうじゃない!キョンが来たのが嬉しいはずなのにいつもの憎まれ口が出てしまう。
「悪い悪い。コンビニでコーヒー買ってて遅れちまって。寒かっただろ?あったかいぞ、ほら。」
熱い缶コーヒーが手に乗る。冷えた私の身体と心が温められる感覚。
私の為に買ってきてくれた。私を心配してくれる人がまだいる・・・。
なのに心と裏腹に口から出るのは文句ばかり。
「何よ・・・遅刻は罰金だって言ってるでしょ?こんな缶コーヒー1つじゃ許さないんだから・・・。」
何でこんな言葉が出るの?駄目、もう涙が止まらない。
「あんたはいつもそう・・・いつもいっつも遅れてばかりで・・・このバカァァァ!!」
私はキョンの胸に飛び込んで泣いた。今まで我慢してきた苦しさ悲しさが一気にあふれ出る。
キョンは何も言わず私を抱きしめた。

83:SOS団の終焉
08/03/10 01:58:41 66DBd8cT
【キョン視点】
コンビニで缶コーヒーを買ってハルヒとの待ち合わせ場所にチャリで向かう。
場所は以前長門に呼び出された時に行ってたあの公園。
電話で聞いたハルヒの声はもうSOS団団長様の尊大さはどこにも無かった。
ただひたすら何かに怯えるか細い声。
「ごめんね、夜遅くに・・・今いいかな?」
今までのハルヒなら死んでも言わない台詞。それだけあいつは追い詰められてたんだろう。
今まで気付いてやれないなんてな。
いや、そんな言い訳してどうする俺!?
ハルヒが追い詰められて弱ってたのは知っていた。ただ知らぬ振りをしてきただけじゃねーか!
朝比奈さんへの負い目から何もしなかっただけだ馬鹿野郎!!

公園についた。ベンチに座ってるハルヒはあまりにも小さく見えた。
「遅いよ・・・団長を待たせるなんて、許されると思ってるの?」
いつもの威勢の良い罵声なんかじゃない。怯えた声、そして表情。
缶コーヒーを差し出すと、ハルヒは泣きながら俺に飛びついてきた。
ハルヒが泣く。俺は初めてこいつの泣くのを見た。いや、北高の誰も見たこと無いだろうな。
今までハルヒは怖いもの知らずの唯我独尊の団長様とばかり思っていた。
しかし、こいつはやっぱり女の子だと胸の中で泣きじゃくるハルヒを抱きしめて感じる。
本当に怖かったんだろう。俺や朝比奈さんや長門や古泉から見放されるのが。
俺はこの1週間自分のした事を振り返る。
ただ相手にしない、いじめる側からすればそれだけでもされる相手がどれだけ傷つくか。
俺達は最低のことをやったんだ。
「ハルヒ・・・ハルヒ・・・許してくれ。こんなに苦しむなんて思わなくて・・・。」
涙を流し、震えが止まらないハルヒの体を、俺は強く抱きしめた。


84:SOS団の終焉
08/03/10 02:01:00 66DBd8cT
ようやくハルヒの震えが収まって、俺はハルヒから全ての経緯を聞いた。俺は愕然とした。
ハルヒが教科書に落書きされたりトイレで水かけられたり?俺はそんなの初めて聞いたぞ?
恐らく全部朝比奈さんの仕業だろう。それだけ告白の件の怒りが大きいという事か。
だけどこれは無いだろ?何でここまでやらなきゃいけないんだよ?ハルヒの存在全て否定するみたじゃねーか!
いや、悪いのは朝比奈さんだけじゃない。無視だけとは言え、俺たちも加担したんだからな。
「俺たちみんなどうかしちまってたんだ・・・。みんな長所短所あるのに、
お前だけ全部悪いみたく決めつけて・・・。本当にすまなかった!」
「ううん、いいよ。やっぱり私が悪いよ。今までみんなの迷惑省みないで、いっぱい好き勝手やっちゃったなあって・・・。
特にみくるちゃんは一生の思い出になるはずの初恋だったのに私がぶち壊しちゃったもん。
こんな目に遭っても仕方ないよ。」
力なく笑うハルヒ。こいつはこんなにも自分のことを反省してる。
なのにこれ以上ハルヒを突き放していい事なんか1つも無い。
「ねえキョン。月曜に私みくるちゃんにちゃんと謝ろうと思うんだ。
私仲直りしたい、元のSOS団に戻りたい。私も悪いとこ直すから・・・。
だから・・・謝るとき一緒についてくれるかな?」
「当たり前だ。お前が元通り仲良くなりたいなら喜んで協力するさ。
朝比奈さんもきっと分かってくれる。また5人で楽しくやろう!」
「キョン、ありがとう。ウウッ・・・」
ハルヒからまた涙が溢れる。俺はもう1度ハルヒの身体を抱きしめた。

「古泉と長門には今日中に言っとく。あいつらも本心じゃこんないじめ望んでるはず無いからな。
朝比奈さんには・・・月曜みんなで説得しようぜ。」
帰り際俺はハルヒにそう言った。
「ありがとう。キョンがいて助かったわ・・・。アンタに相談して良かった。」
「ま、何の取り得も無い雑用だがな。こんな時くらい団長様のお役に立てるなら幸いだぜ。」
俺の軽口にハルヒは笑う。こいつの笑う顔見たのはいつ以来だ?
やっぱりお前には笑顔が一番似合うぞハルヒ。
「・・・ふふっ、バーカ」

その時俺は全く気付いてなかった。
俺達が話をしてるベンチの後の茂みに、
ピンクの髪の小柄な影がじっと聞いていたのを・・・・・・。


85:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/10 08:09:12 5fs1ulWn
>>84

続き頼む

86:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/10 11:14:50 d+BB0044
wktk

87:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/11 00:59:46 DMoqm7CL
なんか最近怖いもの見たさにこのスレを開いてる気がする。
支援

88:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/11 01:52:02 UtvE+ZE3
wkwktktk

89:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/11 02:05:22 hgAl45VR
>>83-84乙
ただ気になるのは「ピンクの髪」という部分で
ハルヒキャラにはそんな奴いなかったような…

ちなみに訂正するなら
みくるは栗色だ。

90:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/11 23:20:51 KYaAY+9E
みwikiと勘違いしたんじゃないか?

91:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/12 14:37:19 DwfwBbLG
だとしたらみくる無惨w

92:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/13 21:37:14 DQp/gb8q
あらら

93:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/14 08:25:23 XR3pQLfa
続きはまだなのか?

94:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/14 22:24:17 gdu3zGNn
更新もまだだね…

95:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/14 23:17:40 V3S9p3J9
>>84
乙!毎回楽しみにしてるz。
下手な小説なんかよりずっと良い!

96:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/14 23:20:05 V3S9p3J9
ピンクの髪・・・みwikiかヒナギクだな・・・。

97:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/14 23:53:13 9rwYJ9lF
ハマーン

98:SOS団の終焉
08/03/15 01:36:03 5LQDBRvb
最後の影の描写について。
はい朝比奈さんです。栗色とピンクの区別もつかないアホな俺を笑ってくれスマソ・・・。

最近集中が途切れてきたのとやや忙しかったので話が進まなくなってきたorz
とりあえず書き上げたとこだけ投下。

99:SOS団の終焉
08/03/15 01:40:13 5LQDBRvb
【引き続きキョン視点】
ハルヒと別れ帰宅してからすぐに、俺はすぐに電話をかけることにした。善は急げってやつだ。
まずは万能宇宙人から電話することにした。

「てな訳でだ長門。朝比奈さんにもうハルヒを許してやろうとみんなで説得しようと思うんだ。
月曜の昼休みにでも朝比奈さんを全員で説得したいから、お前もその時来てくれないか?」
「わかった。」
いつも通り簡潔な返事で了承する長門。
そういや、こいつはいじめには関与しようとしてないが、止めようともしてないな。
長門までハルヒを憎んでるとは思えないのだが、
ひょっとして親玉の情報なんたらに何か言われてるのか?
「なあ長門。思ったんだが、お前の主の情報なんたらはこの状況をどう思ってるんだ?
お前達の鍵であるハルヒが苦しんでるのに助けようとか思わないのか?」
「情報統合思念体は今回の事態に対し静観を通している。」
静観だと?ハルヒが苦しんでるのを知ってて傍観を決め込むのか!?
「涼宮ハルヒはいじめと呼ばれる排外的行為を親しい人間から受け、
精神面で大きな苦痛を負っている。彼女にこれほどの揺らぎは今まで観測されなかった。
これは永い間探求し続けた進化の可能性に繋がる可能性もあると情報統合思念体は結論付けた。
私たちインターフェイスが受けた役割は、涼宮ハルヒがいじめを受け
どの様に変化するのか観察する事のみ。いじめの阻止は現在許可されていない。」
つくづく情報なんたらの非道さを思い知らされる。
要はハルヒがいじめられて傷つく様をよく見とけって意味だろ?それでも人間か!?
と怒鳴りたいのだが、実際人間じゃないしな。
長門の親玉にはそもそも喜怒哀楽という感情すら無いみたいだし。
「・・・・・・。」
それに怒鳴ったら長門が可哀想だ。こいつは親玉と違い感情がある。
多分俺にしか分からないだろうがな。長門だって本心ではハルヒを助けたいに決まってるんだ!
上からハルヒがいじめられるのを止めるなって命令されて、
逆らえずに傍観してるだけなんだ。長門もきっと苦しんでるはずだ。
あまり過大な協力は求めない方がいいな・・・。
「わかった、お前には無理強いしないよ。お前の立場じゃ何もしないのが限度だろうし・・・。
ただ、朝比奈さんに俺達が説得する時に一緒にいて欲しいんだ。
お前がいるだけでハルヒも安心するだろうし、SOS団全員でそろって朝比奈さんに訴えたいんだ。」
「・・・わかった。」
「そうか、ありがとな長門。助かるぜ。」
「いい。」
本当はハルヒをいじめから助ける場面に同行するだけでも、
情報なんたらへの背任になる可能性だってあるのに長門は協力してくれた。
それだけでも感謝しよう。
「大丈夫だ。朝比奈さんもきっと分かってくれるさ。」
「気をつけて。」
「何がだ?」
「朝比奈みくるは貴方が思ってる以上に狡猾で冷酷。中途半端な説得では失敗する可能性が高い。」

長門との電話を切ってから俺は溜息をついた。やれやれ・・・狡猾で冷酷ねえ。
確かにあんな非道な一面が朝比奈さんにあったなんて未だに信じがたい位なんだが、
それは言い過ぎってもんじゃないか長門よ。
所属してる立場は宇宙人に未来人と全く異なるが、それでもSOS団という同じ釜の飯を食ってきた仲だろ。
もう少し朝比奈さんを信じてやれ。とりあえず長門が参加してくれて良かった。
さて、次は超能力者にかけるとするか。


100:SOS団の終焉
08/03/15 01:42:12 5LQDBRvb
100get
【みくる視点】
「ミッ♪ミッ♪ミラクル♪みっくるんるん♪」
鼻歌交じりに自宅に戻る私。
コンビニで買い物した帰り道、面白いもの見せて貰っちゃいました。
キョン君が自転車で近くの公園に走っていったの。
何だろうと思って公園のしげみからのぞたら誰かと話してる。
よく見たらそれ、私の最も忌み嫌う女、涼宮ハルヒだったんです。
最後まで全部見ちゃいました。涼宮がキモ面してギャアギャア泣き叫んでたっけ♪
さすがの電波女も相当私のいじめが堪えたみたいです。ふふふっ、嬉しいなあ。
けどキョン君ったら可愛い♪涼宮を抱きしめて「朝比奈さんをみんなで説得しよう!」だって。
熱血丸出しなんて今時流行らないですよ。
けど、やっぱり最初に私を裏切って涼宮に肩入れしたのはキョン君だったなあ。
キョン君は何だかんだ言って涼宮が好きだもんね。傍目から見ればバレバレw

私は部屋の押入れを漁る。今頃キョン君は古泉君や長門さんに電話してるはず。
SOS団全員で私にいじめを止めさせる為に。けど・・・
「ふふふ・・・そうはさせませんよキョン君♪涼宮ハルヒには徹底的に地獄を味合わせるんですから・・・・・・。」
私は押入れの奥にあった金属バットを取り出して1人笑った。


101:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/15 09:12:24 tM0Wn9Cr
うわー、この展開、何だか凄いな。

102:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/15 11:09:22 mdFzplJU
wktk

103:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/15 12:38:12 8Olt3D+p
>>100

104:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/16 10:27:44 o38LhHzT
あれ?

105:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/16 13:48:46 9lz5QvV2
続きをお願いします。

106:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/17 13:38:14 3Weiar+4
落ちませんように

107:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/17 13:59:53 +EFgXmUy
続き希望

108:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/17 16:19:01 2NL278S7
涼宮ハルヒ消失までしか読んでなくても
SS書いていいですか?

109:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/17 16:45:54 3Weiar+4
>>108
ご自分の判断で

110:俺バージョン
08/03/17 18:44:53 cNCebrQP
【みくる視点】

バットを手に持つがふと閃く

「涼宮さん、今までとても辛かっただろうし、もうやめにしようかな…」
とみくるは言い自宅を出た。

どこに行ったかと思えば、着いた先は………ホームセンターだった。

早速、店内に入り品定めをする。

「ん~、これは高いな~。ん~諦めよう…」
「そうだ!これにしよう♪」
手に取ったのは…


鉈だった。
(ちなみに最初に見てたのはチェーンソー)

「5980円になります。ありがとございました」
店員からお釣りを受け取ると、店を出て帰宅する。

「えへへ、ちょっと高いけどいろいろ割引してたから定価より安く買えちゃった~♪」
帰り道はルンルンだった。鉈を持ちながら鼻歌を奏でる。はたからみればかなり狂乱している様にみえる。


シャッシャッシャ…
家に着くなり、研石と水を用意し買ってきた鉈を研ぐ。

「涼宮さん私が全部終らせてあげる。あなたの人生を(ニヤリ)」

みっみみらくるみ~くるんるん♪と言う歌と共に研ぐ音がこだまする不思議な夜だった。


どうでしょうか?かなりベタベタな展開です。批判の嵐が来る事は覚悟してます。

111:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/17 20:40:39 feBffevq
なんかギャグSSみたいなフレーズがたまに入るけど、
笑顔のまま狂ってく演出として秀逸だとおもう

112:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/17 21:39:36 cuyWw5Yk
他の未来人たちは何やってるんだよw

113:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/17 23:32:19 +tVwfNoV
病んでるかと思ったら、ギャップがすごいな(w

>>100までのと>>110はそれぞれ別の人だよね?

114:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 00:33:31 rr2Y3UqS
どうも》110です(^-^)/

ここに来てからまだ三日なのでSSとはなんですか?

》111さん
ありがとう。

》113さん
全くの別人だよ。見比べる時は俺の方が改行が多い所を注意して見てね。(携帯から投稿してるからPCでどう表示されてるかわかりませんが…)


スク○ズの言○とひぐ○しの○ナを足して2で割った感じに仕上がりましたね…ほ~んとベタベタ…

俺が投稿したのは、あくまで
アニメでいうとOVA的な物です
(本編と関係無いっていうか、パラレル的な)


好評だったらまた更新したいと思います。

115:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 00:40:22 rr2Y3UqS
どうも》110です(^-^)/

ここに来てからまだ三日なのでSSとはなんですか?

》111さん
ありがとう。

》113さん
全くの別人だよ。見比べる時は俺の方が改行が多い所を注意して見てね。(携帯から投稿してるからPCでどう表示されてるかわかりませんが…)


スク○ズの言○とひぐ○しの○ナを足して2で割った感じに仕上がりましたね…ほ~んとベタベタ…

俺が投稿したのは、あくまで
アニメでいうとOVA的な物です
(本編と関係無いっていうか、パラレル的な)


好評だったらまた更新したいと思います。

116:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 01:20:42 NUB9Pi+E
人の書きかけの作品勝手に続き書いて台無しにすんな、アホ。

117:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 02:11:00 qAzHWHTF
過疎ってる手前、人はどんどん来て欲しい所だけど、お前みたいなのが来ると
なると考え物だし、何だか悲しくなるな…
わざとやってるにしても、本気でやってるにしても、幾ら何でも酷すぎだろ…
出来れば前者である事を願う。
とにかく貴様はこのスレに二度と書き込みをしないでくれ。お願いだから。

118:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 02:19:58 rr2Y3UqS
110です(^-^)/

》116 お前俺のレス見たか?
「あくまでパラレル的な物」って書いたよな?

まぁ俺が書いた奴なら誰でも書けるけどな。
まぁ後は来ねぇからなんとでも言えるけど…
まさか「荒らし」って、叩かれるかねぇ~別にいいけど


》117 わかった。二度と書き込みしません(^-^)/

119:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 02:28:27 k1/SKqmD
病んでるスレだな・・・

120:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 07:53:56 YRKLJoOL
おいおい…

121:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 08:35:35 vtwlxTc/
何かこのスレ空気悪い


122:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 13:40:45 vzgGfQv4
>>118
貴方は2ちゃん自体初めてかい?

出来れば>>2をよく読んでから来てほしかった所だが。
SS投稿のマナーや、基本事項は、ぐぐれば必ず出てくるはずなのでそこを見ておくれ。
他人の作品を引用して書く場合、書き手の許可を得てからやるもんなんだよ。
勝手にヘソ曲げてるようだが、「批判を覚悟してます」って自分で言うてるじゃないか・・・。

それからアンカーレスは 》じゃなくて、>> ね。

123:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 16:41:38 M8ZZM7X4
当初執筆していた人はどうしたの?

124:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 17:45:24 YWM+0m/U
いつからここは住人が勝手に続きを更新しあっていいスレになったんだかw
元の投稿者がきちんと話をまとめてから一気に書いてくれればこうはならんのに。つうかそれが出来ないなら投稿すんな。

125:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 17:55:56 J1ti3Zy9
閉鎖空間が発生したようですね

126:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/18 22:03:44 tBlV9V/J
投下中?まだ未完のものがあるみたいだけど投下大丈夫か。
長門いじめの書いたんだけどさ。



127:長門いじめ
08/03/18 23:31:37 tBlV9V/J
迷ったんだが、いーや。投下するぞ。
初めてだったんでちょっと甘いかもな。機会があったら救いのない奴が書きたい


放課後、普段のわたしなら真っ直ぐに部活に向かう所をお手洗いへと足を運んだ。情報総合思念体のわたしには必要ないものだけれど、ヒューマノイド・インターフェースであるわたしの体は生理的にそれを訴えていた。
用を足し終え、扉を開こうをすると、扉が開かない。壊れた訳ではない、とわたしは推測する。
扉のノブを掴むがガチャガチャと鳴るだけで、開かないのは人為的な理由に拠ることが分かったから。扉の向こうでは人の手によって扉が開かないようにノブが固定されている。また、『いじめ』というものかとわたしは悟る。


128:長門いじめ
08/03/18 23:32:35 tBlV9V/J
またかと言うのはこれが初めてではなく、前にもこういった事を認識しているから。

初めは学校に登校すると、机の中にぎっしりとゴミが詰まっていた。休み時間に席を外すと鞄の中にしまってあった筈のノートや教科書に「根暗」、「調子に乗ってるんじゃねーよSOS団」とマジックペンででかでかと書かれていた。
授業中、消しゴム等の小さな獲物がわたしの頭を目掛けて飛んでくる。飛ばした相手へと視線を向けると、クラスメートの女子達がにやにやと笑って「本当にうざいよね、SOS団。特に涼宮!」と陰口を小声で叩いていた。
わたしは、推測する。彼女達はSOS団、特に涼宮ハルヒに不満を持っているものも本人には言えず、比較的大人しく見える外見をしているわたしをいじめのターゲットにしたもよう。
しかし、そう推測したものも彼女達を理解は出来なかった。何故SOS団や涼宮ハルヒを気に入らないのか、そしてその結果わたしをいじめようと思ったのか。涼宮ハルヒに直接手を下さないのは分かる。報復が怖いからだ。
けれどいじめというのは相手に嫌悪の情を抱いたりして、発生するものだとわたしは認識している。 わたしは彼女達に何もしていない。それなのに彼女達はわたしをいじめる。預かり知れぬ所でわたしが彼女達に危害を加えたというのか。
そんな風に色々と推測を立てる事も出来るけれど、わたしは彼女達の事を理解しようとは思わなくなった。それは情報総合思念体としてのわたしじゃなく、わたしという個体が拒否しているからだ。理由はこれもまた不明。




129:長門いじめ
08/03/18 23:36:04 tBlV9V/J
ばしゃり。
その音ともに頭上から大量の水が降ってきた。バケツいっぱいに満たされた水を向こう側から掛けられたのだ。
一回で終わる事もなく、合計六回ほど水浴びをした。そしてわたしは濡れ鼠となる。セーラー服はたっぷりと水を吸って重くなり、下着までもその被害にあいびしょびしょとなった。
ようやく開放された扉を出るともう彼女達は出て行った後で、わたしも同様にお手洗いから外に出る。すると廊下には水が滴って私が歩いた跡が出来る。
出来た小道を眺めがらわたしは予定通りに部室に行くかを悩む。
今までのいじめはわたしひとりで対処(例えばごみはゴミ箱に投じ、教科書の落書きは消せるものは消しゴムをかけて)をしてきたからSOS団のメンバー達に知られることもなかった。わたしには友達というものもなかったので他のクラスに伝わることもなかったのだ。
しかし、今のずぶ濡れのわたしを見たら何かしら気付かれるに違いない。鋭い涼宮ハルヒはいじめを察するかもしれないし、それに、あなたに気付かれたりしたら。わたしは、何を、とは言えないが説明が出来ない。




130:長門いじめ
08/03/18 23:37:52 tBlV9V/J
その時、丁度、わたしの目の前にあなたが現れた。わたしが使ったお手洗いは部室に行くまでの途中にあるものだったから、部室に行こうとしたあなたは此処を通る。よぉとあなたはわたしに挨拶をして、直ぐにわたしの異変に気が付いて慌てて駆け寄ってきた。
「どうしたんだ!?長門」何もない「何もないじゃないだろう!さ、寒くはないのか」(そう言われれば寒いかも知れなかった。今の季節は冬というもの。廊下を通り抜ける北風が私の身体に鞭を打つ)平気。問題ない。
「そんな訳ないだろう!」
真剣に怒るあなたを目の前に見るのは久しぶりの事だった。本当に私は平気で、そう言ってるのに、わたしはあなたに怒られてしまった。
「とにかく寒いだろ。今日はお前、帰れ」

わたしが言うことに耳を傾けず無理矢理手を掴んで来た道を戻ろうとする。それはわたしの意志を聞かんとするものだったが、わたしは抵抗しない。
あなたが何故肩を震わす程に怒っているのか、それもまた未知なことだったのだが不思議と彼女たちの事とは違い、理解したいと思ったから。

あなたの手のひらが特別にあたたかく感じる理由をわたしは知りたい。


終わり

131:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/19 17:15:39 slorptTJ
>>130


132:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/19 17:33:22 slorptTJ
タイトル「虫歯」

ハルヒ「痛っ、痛たたたっ!!」
キョン「?、どうしたんだ?、ハルヒ」
ハルヒ「うん、左の奥歯のほうが痛いの。虫歯かな…」
キョン「だったら、その虫歯、歯医者に行かずに、俺が治してやるぜ!!」
ハルヒ「え?ほんと!?」
キョン「あぁ、まかせと・け!!」バキッ!!

キョンはハルヒの顔の左の奥のほうにアッパーカット。
その衝撃にハルヒはテーブルの角に頭をぶつけて倒れ、また、左の歯が3本ほど飛んだ。

ドサッ

倒れた直後、キョンは飛んでいった歯のほうにいった
そこで1本の穴のあいた歯を見つけこう言った。
キョン「ハルヒ、良かったな!!虫歯が取れたぜ!!」
しかし、ハルヒの返事はない。

キョン「おい、何寝たふりしてんだよ!!」
何度揺さぶってもハルヒは起きない
キョン「ウ…、ウソだろ?俺がハルヒを殺したっていうのか?
う、う……、うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

キョンは部室から飛び出して逃げていった

BAD END

みんなも虫歯には気をつけような~

落ちが思い浮かばない

133:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/19 18:34:57 rnQ4late
わけわからんw

134:SOS団の終焉
08/03/20 00:14:40 mPcoGSp4
え~・・・しばらくぶりに来たら荒れ気味だが申し訳ないです・・・。
文章表現に神経使いすぎて思うように進まなかったので。
今日は一気に投下します。

その前に>>130>>132乙です。

135:SOS団の終焉
08/03/20 00:17:22 mPcoGSp4
【古泉視点】
「そうですね。では月曜日の昼休みに屋上で集合しましょう。
念の為、当日朝打ちあわせしてもいいかも知れませんね。はい、では。」
彼からの電話を切る。内容は無論涼宮さんへのいじめの件。
SOS団みんなで朝比奈さんを説得しようという彼の提案には僕も賛成です。
もっとも、もう少し早く決断して頂きたかった気もしますが。
僕も長門さんも朝比奈さんに口をはさめないので、
彼に先頭に立って説得してもらうより他手段は無かったのですから。
何はともあれ、この1週間続いた涼宮さんへのいじめにピリオドが打てそうです。
素直に嬉しいです。機関の一員としてではなく、SOS団副団長として。
北校に転校してSOS団に入った当初はあくまで機関から派遣された監視役でした。
しかしそれからすごした1年半の歳月はSOS団を僕にとって機関以上の大切な存在に変えていました。
そのSOS団が今崩壊の危機にあります。何としてもそれは避けたい、いえ避けなければなりません。
僕や長門さんと違いごく一般人の彼に頼ってばかりなのは心苦しいのですが、
これでSOS団も涼宮さんも救われると僕は信じています。
そう考えると、この1週間溜まっていた憂鬱な気分が解消されるのが分かります。
明日土曜日に行く予定だったデート、こんな時に行くのは不謹慎と彼女に断っていたのですが、
事態が解決に向かいだした以上行ってみるのもいいかも知れませんね。

おっと、すみません。みなさんに今まで伝えていませんでしたね。
実は僕はつい最近恋人が出来ました。
誤解なさらないで下さいね。男性同士ハッテン場に出掛けるわけではありませんので。
ちゃんとした女性ですよ。
近頃掲示板でも動画でも僕がガチホモだというのが定説となっていますが、
勘違いも甚だしいと申し上げておきます。
僕は確かに超能力者ですが、それ以外はごく普通の健全な男子高校生です。
恋愛の1つくらいしますよ。
さて、というわけで彼女に改めて土曜日デートの申込みをしましょう。


136:SOS団の終焉
08/03/20 00:20:00 mPcoGSp4
【ハルヒ視点】
土日が過ぎてまた月曜日。私は1人家を出る。正直まだ怖い。
土曜日キョンが電話で有希も古泉君も仲直りしたがってると聞いたわ。
みんなでみくるちゃんを説得していじめを止めようって。
これまでの様な酷い仕打ちが無くなるのは嬉しい。
でも、いじめが無くなったとしても、SOS団のみんなと元通りやっていけるのかしら?
特にみくるちゃん。卒業まで後半年で忙しくなる時期なのに仲直りできるのか心配。
他の団員にしても、今回のことが尾を引いてぎこちなくなるかも・・・。
そんなの嫌だ!

「ようハルヒ」
学校への坂道にさしかかる手前で声がした。振り返るとそこにキョンがいた。
「あ、あんた随分早いわね。」いつものこいつなら遅刻ギリギリ。
私と同じ時間に登校することは無かったのに?
「い、いや。たまたま早起きしちまってな。家にいてもすること無いからこんな早く出ちまったよ。
んで坂道でお前の後姿が見えたから、なんとなーく声かけた、と。」
やけにあたふたとするキョン。何赤くなってんのよ?大体早起きしたって言う割には寝癖残ってるし、
制服も慌てて着たって感じがする。しかも坂道の手前でまるで待ち構えてた様に声かけて・・・ん?
待ち構えて?もしかして・・・・・・。
「えーっとだ、朝早くいきなりお前のやかましさに付き合わされるのも癪だが、
会っちまった以上仕方ない。一緒に行くか?」
キョン・・・私が1人でいるのが不安なの分かってこんな早くに待ってた?
「何よやかましいって!団長に対して無礼の極みだわ!しょうがないわね、お供させてやるわ!!」
「へいへい団長様。」 ありがとう・・・キョン・・・。

1時間目の授業が終わるとキョンが振り返り話しかける。
こんな今まで当たり前だった日常すら久しぶりだ。
「ハルヒ。古泉に朝比奈さんを呼び出すときの打ち合わせとかしたいから、ちょっと古泉の教室に行ってくる。」
「あ、私も行く。」
「いやお前はいいよ。2人で話がしたいからな。」
そう言ってキョンは教室を出て行った。
普段の私なら団長に隠し事なんてと怒るんだけど、今はキョンに任せておこう。


137:SOS団の終焉
08/03/20 00:22:04 mPcoGSp4
【キョン視点】
俺は今朝普段より1時間早く家を出て坂道でハルヒを待っていた。もうハルヒを1人にしないと決めたからな。
あいつ会った瞬間安心しきった顔してたな。やっぱり今まで1人でいたのが相当心細かったんだろう。
その癖、口では「お供させてやる」なんてえばり散らしてたがな。もう少し素直になれないものかハルヒよ。
もっともあいつはあの位偉そうなのが丁度いいのだが。

今俺は古泉の教室の前にいる。今日ハルヒと朝比奈さんを和解させるんだが、
朝比奈さんの怒りは相当なものだろうから念を入れて打ち合わせたい。
ハルヒを連れて来なかったのは閉鎖空間の話題とか本人に聞かれたらまずい内容もあるからだ。
しかし・・・古泉の席ってどこだ?あいつの姿が全く見えないんだがトイレか?
「すみません、古泉に会いたいんだけど席どこかな?」
たまたま近くにいた女子生徒に聞いてみる。
「古泉君?今日は来てないわよ?」
え・・・?古泉がいない??
馬鹿な!あいつ金曜電話した時は必ず参加するみたいなこと言ってたぞ。
「今朝先生が欠席って言ってたわ。本人から連絡なかったみたいだけど・・・」
学校にも言わずに?どういう事だ?何か緊急事態でも発生したのか?閉鎖空間とか?
いやしかし、今のハルヒはいじめから開放されて心底安心しきってるはず。
大体何か起きたのなら俺に電話の1つでもくれていいはず。
俺はとっさに携帯を取り出し古泉に電話する。
プルルルルル・・・プルルルルル・・・
出ない。電波が届いてるから閉鎖空間ではない。しかし待っても古泉は出ない。
仕方なく俺は電話を切りハルヒの待つ教室に戻っていった。
「キョン、古泉君何だって?」「今日あいつは欠席だと。」
俺は簡略に答えて話しを打ち切る。後で「休み?なんで風邪?」と聞いてくる声がしたが
答える気にはならなかった。またハルヒを不安にさせ兼ねんが、俺自身が動揺していたからだ。
古泉、一体どうしたんだよ・・・・・・。


138:SOS団の終焉
08/03/20 00:25:31 mPcoGSp4
ハルヒと普通に話せるようになった最初の日。良かった事と悪かった事が1つずつあった。
まず良かった事。今日1日朝比奈さんによるハルヒへのいじめは無かった。
今までの様な上履きに画鋲だの教科書に落書きだのは一切無かった。
これは朝比奈さんの方もいい加減ハルヒと仲直りしたいという意思の表れか、
それとも単に俺がずっとハルヒのそばにいるので手を出さなかったのか?
楽観的に前者だと思いたいのだが、これまでの朝比奈さんの冷徹さからして多分後者だろう。
だとしても、ハルヒに一切害が及ばなかったのは幸いである。
おかげでハルヒにもわずかだが笑顔が見られるようになった。

次に悪い事、と言うべきだろう。古泉と連絡がつかない。
あれから何度も電話してるのに1度も出ない。着信はしてるんだから気付いてるはずなんだが、
返事さえよこさないってのは幾らなんでも変じゃないか?
あいつの身に何かあったのではと不安になる。とにかく、朝比奈さんにはSOS団全員で説得しようという話だったので、
古泉がいない以上明日以降に説得はお預けとなった。
仕方ない。今日は帰ろう。

下校もハルヒと一緒だ。朝比奈さんと仲直りするまでは出来るだけハルヒのそばにいることにしたからな。
本当は久々に部室にも寄りたかったが、朝比奈さんがいるかも知れない今ハルヒを連れていかない方がいい。
「ねえキョン、古泉君どうしちゃったんだろうね。」
不意にハルヒが口を開く。
「今まで無断欠席なんて一度も無かったのにね。SOS団のミーティングや不思議探索でも、
あんたと違って1度も遅刻しなかったのに・・・心配だよ。」
一言余計だが、ハルヒの顔に再び不安が浮かぶ。
「大丈夫だ。明日になればきっと古泉も来るよ。」
確証は何も無いが、ハルヒを元気付けてやる。
「早くみんなと仲直りしたいのに・・・。」
やれやれ古泉よ。ハルヒがこんなに不安そうなのにお前は一体何をやってんだ?おい。
その晩もう1度だけ古泉にかけた。やはり返事は無かった。

火曜日。1時間目が実験なので教室を移動した。その帰り道の事だった。
「ねえキョン、今日も古泉君来てないのかしら?」
「わからん。次の授業が終わったらまた古泉の教室に・・・」「キョン!あれって!」
突然ハルヒが指差した方向。そこには廊下を1人歩く古泉の後姿があった!
「古泉君!」ハルヒが駆け寄る。俺も後に続く。
あの野郎、全然連絡取れないから何があったのかと心配したじゃねーか!
古泉が俺たちに気付き振り向く。「おい古泉、昨日なんで電話に・・・」次の瞬間、
ドカッ!!「キャッ!」
ハルヒが勢い良く倒れる。あまりの出来事に俺は息を呑んだ。
古泉が思い切りハルヒの腹に蹴りを入れたのだ。
いきなり蹴りを食らったハルヒは腹を押さえて倒れこむ。辺りが静まり返る。
「お、おい古泉!何を!?」
そう言って古泉を見て俺はギョッとした。倒れたハルヒを見下ろす古泉の目。
いつものさわやかスマイルは消えて、そこには怒りに満ちた表情があった。
「・・・・・・。」
古泉は俺に一瞥くれると何も言わず立ち去っていく。追いかけようと思ったがやめる。まずはハルヒだ。
大の男に、しかも仮にも超能力者野郎に全力で蹴りを入れられたハルヒは倒れたまま咳き込んでいる。
「ハルヒ!大丈夫か?」
「な・・・なにこれ・・・何で古泉君が私を蹴るの?何がどうなってるのよ・・・?」
分からん、分からねえ!こっちが聞きたいくらいだ!
一緒にいじめを止めて元のSOS団に戻ろうと話してた古泉が何故?
1つだけ分かること。金曜の晩最後に古泉に電話してから今日までの間に何かあったのだ。
それも俺達にとって良くない何かが・・・。


139:SOS団の終焉
08/03/20 00:34:14 mPcoGSp4
【ハルヒ視点】
昼休みになってもお腹の痛みが残る。蹴られた行為そのものよりも、
蹴った相手が古泉君だという事実が私を苦しめてる。
どうして?古泉君はいじめには反対してたって、
みくるちゃんと仲直りすることにも協力してくれるってキョンが言ってたじゃない!
当のキョン自身も古泉君の豹変に動揺してる。もう訳が分からない!
私が教室でうずくまってるとキョンが教室に戻ってきた。
「ハルヒ、今廊下で朝比奈さんに出くわした。いや多分俺を待ち伏せしてたんだろう。
ハルヒと一緒に屋上に来てって言ってた。」
「みくるちゃんが?どういう事?」
「俺にも分からん。とにかく行こう。古泉の件も何か知ってるのかも知れないし。」
行きたくない。こんな時に向こうから呼び出すんだ。絶対何かみくるちゃんは企んでる。
でも行かなきゃ。これをのり越えなくちゃSOS団は元にもどらないから・・・。

屋上にはみくるちゃんだけでなく古泉君も有希も、SOS団全員がそろっていた。
かつて親友の絆で結ばれていた5人が今睨み合っている。
みくるちゃんだけは薄笑いを 浮かべているけど・・・。
「どういう事だ古泉!?お前もハルヒと仲直りしたいって言ってたじゃねーか!!」
キョンが激しくまくしたてる。
「ええ確かに電話した時はそのつもりでしたが、気が変わりました。僕は朝比奈さんを支持します。
いえ、言い方が悪いですね。正確にはここにいる最低な女、涼宮ハルヒを僕は絶対に許さないということです!」
そういう古泉君の表情はさっきと変わらない怒りが露になったまま。
「そんな・・・なんでだよ?何で急に!?はっきり説明しろ!」
みくるちゃんだけでなく古泉君まで私に敵意をむき出す状況に1人必死で食い下がるキョン。
私はそんなキョンが可哀想に思えてくる。私の為に・・・。
「そこまでおっしゃるのなら御説明しましょう。この女は・・・
僕の・・・僕の彼女に暴行を加えたんですよ!それも金属バットで!!」
えっ・・・・・・?

140:SOS団の終焉
08/03/20 00:37:03 mPcoGSp4
「あの日、と言えば勿論貴方も分かりますよね?金曜の晩に貴方が僕に電話した日です。
その日の夜、涼宮ハルヒは僕の彼女を人気の無いところに誘い込んでバットで殴打しました。
彼女は手足と肋骨を折る重傷です。」
何それ・・・私そんなことやってない!大体古泉君に彼女がいたこと自体初めて聞いたわよ。
それにその日の夜なら私・・・。
「何言ってんだ古泉!ハルヒがそんな酷いことするはず無いだろ!だいいち金曜の晩、ハルヒは俺と会って・・・あっ」
キョンはそこまで言ってからしまったと言うように口をつぐむ。
それを聞いてみくるちゃんが冷たい笑みを浮かべた。
「へえ~・・・キョン君、私に隠れて勝手にその女に会ってたんでしゅね~♪」
「違うよ!古泉君、私そんなことしてないよ!」
これは絶対罠よ。私を陥れる目的で・・・。
けれどかつて無い怒りが全面に押し出された顔の古泉君は聞く耳を持ってくれない。
「だまれ!!僕がただの憶測で言ってると思ってるんですか!?
僕は彼女自身から貴方の犯行だと聞いたんです!」
彼女自身?誰なのそれって??
「意識を取り戻した彼女から全て聞きましたよ。11時頃に予備校からの帰りで夙川の土手沿いを歩いてたら
涼宮ハルヒに出会った。話があるからと土手の人気の無い場所に連れてこられて、
いきなり背後からバットで足を殴られた。倒れたところへ更にバットで身体を何度も殴打され動けなくなった。
そしてこの女は最後にこう言ったそうですよ。『あんたの彼氏の古泉君に私はいじめられている。
これはその復讐よ。SOS団団長に逆らった見せしめ。恨むなら古泉君を恨みなさい。』ってね!
彼女は涼宮ハルヒをよく知ってる人物です。間違いはありませんね。」
最後に古泉君は私をはっきりと睨みつけて言った。
「確かにこの1週間貴方を無視したのは悪いです。
しかし・・・だからといって無関係の僕の彼女に手をかけるなんて・・・貴方はそれでも人間なのか!!」
頭の中がぐるぐる回る。のどの奥がピリピリする。みんなの顔が歪んで見える。
まともに立ってられない・・・。

141:SOS団の終焉
08/03/20 00:39:28 mPcoGSp4
何もかも狂ってる。今まで聞かされてる事は全て見に覚えの無い事ばかり。
なのに、あたかもそれが真実であるかのような雰囲気。
もう私には反論する力も消えていた。そんな私をただ1人かばい続けるキョン。
「ま、待て。何て言うか・・・その話おかしくないか?
大体、ハルヒを良く知ってるって、お前の彼女って誰・・・」
「そんなことどうでもいいでしょう!
それより貴方はさっき涼宮ハルヒに当日の晩に会ったとおっしゃいましたよね?」
「それがどうした?」
「貴方が僕に電話したのが9時でしたから、涼宮に会ったのはそれより前、
つまり事件より2時間以上前になる。涼宮ハルヒにアリバイはありませんよ。」
キョンも言い返せなくなっていた。横でやり取りを聞いてたみくるちゃんがクスクス笑う。
「本当に酷い人でしゅね涼宮さんは♪私達への仕返しに何の関係も無い女の子に暴力振るって
見せしめなんて♪私の告白相手には罵声を浴びせて追い出すし、人間として最低の種類でしゅね♪
こんな屑人間、生きてる価値ないと思いまーしゅ♪」
「全くですね。僕はこの女は絶対許しません。SOS団の副団長は今日限りで辞任します。
いえ、そんなもん最初から無しにしたいくらいですよ。」
私は屋上のフェンスにもたれかかる。今朝まではやっとみんなと仲直りできると信じていたのに・・・
結果はより悪く、最悪の方向に向かってるじゃないの・・・。キョンが私に駆け寄る。
「ハルヒ・・・」
「私じゃないよ・・・私そんなことやってないよ・・・。」
「分かってる!俺はお前を信じてる。」
そう言ってるキョンだけど、明らかに動揺を隠せないでいる。

キーンコーンカーンコーン♪チャイムが屋上にも鳴り響く。
「みなさん、そろそろお昼休み終わりでしゅよ、教室に帰らなきゃ♪」
笑顔のみくるちゃんはスキップしながら去っていった。
「それでは僕もこれで失礼します。ああ、それと最後に・・・」
そう言うと古泉君はキョンの胸倉をつかんだ。
「これ以上涼宮ハルヒの肩を持つなら、貴方も僕の敵として扱います。それでは。」

142:SOS団の終焉
08/03/20 00:40:56 mPcoGSp4
【キョン視点】
俺は何も言い返せなかった。有り得ないハルヒの暴力。それが真実かの様に振舞う朝比奈さんと古泉。
古泉は乱暴に手を離すと階段を降りていった。
胸倉をつかんでだあいつの目、あれはハルヒに向けていた目と全く同じだった。
憎しみだけに支配された目。ハルヒは座り込んだままだった。
「ハルヒ、大丈夫だ!俺が絶対誤解を解くから!な!」「もういいよキョン・・・。」
そう呟いたハルヒの目を見て愕然とした。今までの悲しみや寂しさといった感情が消えたうつろな目。
それは全てに絶望した目だった。立ち尽くす俺を横目にハルヒは階段を降りていった。
くそっ!どうして、どうしてこんなことに!?屋上に残ってるのは長門だけ。
「長門!俺にはもう訳が分からねえ!何がどうなってるんだ!?」
「私は忠告した。朝比奈みくるに中途半端な説得では失敗する可能性が高いと。」
「説得すら出来なかったじゃねーか!何で古泉までが敵対するんだ?」
「・・・・・・。」長門は答えない。
そういや、こいつも親玉に手を貸すなと言われてたな。だがこのままではハルヒが危ない。
SOS団の存続どころか、ハルヒ自身が自殺しかねない。助けられるのはもう俺しかいないんだ!
だが、俺には分からないことだらけだ。こいつは俺の知らない事も知ってるはずだ。
「長門・・・最後の頼みだ。ハルヒを助けるのを急力しろとは言わない。
せめて、今回の事件の正体だけでいい、教えてくれ!」
しばらくの沈黙の後、長門は静かに頷いた。
手は貸せないが、こいつも本心ではハルヒを助けたいのだろう。それから長門は事件の真相を語り始めた。
「今回の事件は全て朝比奈みくるが仕組んだもの・・・。」


143:SOS団の終焉
08/03/20 00:42:30 mPcoGSp4
【古泉視点】
事実上のSOS団脱退宣言をした僕は、帰り道まっすぐに病院に向かいました。
面会した時、丁度彼女は眠っていました。起こすのも可哀想なので傍らに腰掛け寝顔を眺めます。
僕の最愛の女性、橘京子を・・・。

彼女と初めて会ったのはいつだったでしょう?初めは敵同士でした。いや、厳密には今もそうなのですが。
僕は涼宮ハルヒを世界の神とする機関、彼女は佐々木という女性を神とする組織に所属。
両組織は互いに相反しており、全く相手の主張を受け入れない冷戦状態が続いています。
そんな敵対組織の幹部の中で唯一と言っていい話が通じる相手が京子でした。
僕は何度か敵対組織との交渉役として派遣され京子と対話しましたが、
彼女は他の幹部と違い、いつもこちらの主張を丁寧に聞いてくれていました。
双方の溝が埋まる事はありませんでしたが、そんな彼女の優しさに次第に僕の心は揺り動かされました。
まあ、その彼女の優しさが天蓋領域やポンジーをまとめられない一因とも言えるのですが・・・。
そして何度か会うにつれお互い惹かれあうようになり、今年の夏頃に交際する様になりました。
SOS団にも機関にも秘密で。それからの数ヶ月間僕は幸せの頂点だった。
それなのに・・・・・・あの女、涼宮ハルヒがそれを壊した。
脳裏に金曜の事件の事が蘇る。


144:SOS団の終焉
08/03/20 00:43:43 mPcoGSp4
あの晩、彼との電話を終えてから京子にデートの電話をした僕。
その時出た彼女の消え入りそうな悲痛な声が今も耳に残る。
『苦しい・・・助けて・・・。夙川の土手にいるの・・・動けない・・・。』
僕が取るものもとりあえず家を飛び出し夙川に着いた時、京子は全身傷だらけで意識を失っていた。
敵対組織の幹部という彼女の立場も忘れ僕は機関所属の病院に彼女を運んでいった。
当然両組織に僕達の交際はばれた。
機関は敵対組織に治療費は全面こちらで工面するかわりに一切警察には口外しないという条件で折り合いをつけた。
警察が関わると互いの組織の事まで調べられる恐れがあったからだ。
敵対組織の中には闇討ちしたのは機関じゃないかと疑う者もいて、機関とは緊張関係が続く。
「貴方も辛いでしょうけど、橘さんはきっと助かるわ。」
森さんの一言にどれだけ救われたか・・・。元は僕達が隠れて交際したのが原因だ。
機関の立場を危うくしたと怒られても仕方ないのに、僕の事を気遣ってくれたのだ。

145:SOS団の終焉
08/03/20 00:45:12 mPcoGSp4
一晩の集中治療でようやく京子は意識をとりもどした。
当分入院が必要だが、命には問題ないと聞き涙が流れた。
しかし翌朝目を覚ました彼女から聞いた事実はショック以外の何物でもなかった。
襲ったのは涼宮ハルヒ、原因は僕のいじめに対する報復。
普通なら信じられない。しかしかつて機関の調査の際、涼宮も調べ顔を良く知ってる京子が見間違えるはずはない。
何より僕の最愛の女性が嘘をつくはずもない。
考えたくも無い現実が僕を襲う。
京子に重傷を負わせたのは涼宮ハルヒ。
確かに僕は彼女を無視した。しかしだからといって無関係な京子をこんな目に遭わせるのが許されるのか?
僕はこんな最低な女の下で楽しんでいたのか?SOS団の副団長として過ごした結末がこれか?
そう考えるとSOS団でのうのうとしてた自分自身にも怒りが湧く。
その夜、僕は自室で1人酒を食らった。

土日が過ぎ月曜になったが、学校に行く気にはならず1日病院で過ごした。
全身包帯の京子はそれでも優しく微笑み「またデート行きたいね」と言ってくれた。
僕らSOS団が原因でこうなったのに、僕を責める素振りは全く見られなかった。
夜気付いたら、携帯に彼の着信が散々あった。
どうせ今日来なかった事と涼宮ハルヒの件だろう。
知ったことか。もうSOS団などどうでもいい。いや、むしろ関わりたくもない。
僕の京子をこんなにした元凶。そうだ明日はっきり脱退すると伝えよう。
涼宮の監視が出来なくなるが、それは他の北校にいる機関の人間で十分だ。
脱退の際、涼宮に一発蹴りくらいはいれてやろう・・・。


146:SOS団の終焉
08/03/20 00:46:30 mPcoGSp4
延々続いたが、次回で最終回。土曜日までに必ず投下します。

147:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/20 00:54:16 fU5ShJWL
>146
乙。
リアルタイムで読めて嬉しいな。とても良かった。
金属バットをこう使ってくると思わんで、良い意味で期待裏切られたw
まだ気になることもあるし、最終楽しみにしてる

148:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/20 09:23:26 c4ksKszn
>>146
乙です

149:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/20 13:07:41 Akadcw2D
>>146

まさか古泉がここまで豹変するとは。
予想外でキャラがたくさん出て来たし

それにしても、弱々しいハルヒがここまで萌えるもんだとは思わなかった・・・。

150:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/20 17:10:52 mrF9pxLG
>>146
乙です。今後の展開に期待します。

151:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 06:57:43 nHLvo4cY
古泉(というか橘)をどうやって騙したんだろ?
続きが気になって仕方が無いぜ!
乙!

152:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 19:07:04 757/mtOO
泉こなたがバットで殴打したんじゃね?
声で判ったとか

153:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:12:12 NvjdFwme
>>146
続き頼む

154:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:42:28 iIn+Fr+q
>>152
不覚にも吹いてしまったw

155:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:43:29 H5kmFvRI
(≡ω≡.)あんたの彼氏の古泉君に私はいじめられている。
    これはその復讐よ。SOS団団長に逆らった見せしめ。
    恨むなら古泉君を恨みなさい。

156:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:46:16 H5kmFvRI
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
ある意味最強のハルヒいじめ?

157:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:44:51 U4vQeoJe
>>155
春日部からご苦労です
電車賃かさんだでしょう

158:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 05:06:27 CmVoQYNV
ラストは、ぶち切れたキョンが朝比奈さんをバットで殴り倒すんだけど、
なぜか間違えてハルヒを殴ってしまい、ハルヒ死亡。キョン少年院行きぐらいの奴で頼むね。

159:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 20:40:49 xyQA0oPj
久々に来てみた。というわけで作品投下してみる
一気に投下するわけじゃないから、気長に待って暇つぶし程度に読んでくれると嬉しい
じゃ、始めるわ


 あぁ、めんどくせぇ。ったくやってられっかよ。
 俺は今、誰もいない放課後の教室で一人黄昏ている。普段ならSOS団本部もとい文芸部室へ赴かなければならないのだ
が、とてもそんな気にはなれなかった。部室に行ったとしてもロクな事が無いしな。あいつに話してつくづく身に染みたぜ。
 良い事と言ったらただ一つ。朝比奈さんのメイドコス姿ぐらいだ。こんな所で自分の性癖を語るのも変なのだが、どうや
ら俺はポニーテール萌えだけでは無く、メイド萌えの気もあるらしい。恐らくメイド萌えは後天的なものだ。朝比奈さんの
あんなに可愛らしいメイド姿を目の当たりにして、メイド属性が付加されないハズがない。
 今日も俺の荒みきったこの心に潤いを与えたいのだが、その潤いも僅かな時間しか得られない。なぜなら文芸部室にはSOS
団の団長様こと、涼宮ハルヒがいるからだ。ハルヒの手に掛かれば、朝比奈さんから得た聖水も、瞬時にヘドロと化してし
まうからな。
 まったく、俺はいつまでハルヒの放埒に付き合わされねばならんのだ。大体こういう役目は谷口が受け持つべきなんだ。
本来なら俺はこんなマヌケじゃなくて、もっとこうクールでニヒルなキャラのハズなのだが…。
「やっと見つけたわ! あんたここで何油売ってんのよ。はやくきなさい! 今日は大事な会議があるって事を忘れたの!?」
 噂をすれば何とやらという奴か。畜生、俺には安らぎの時間も与えちゃくれないと言うのか。
「ちょっとアンタ聞いてるの! 馬鹿みたいにぼけっとしてないで、こっちにきなさいよ!」
 ったく偉そうにしやがって。俺をあんまり見くびるなよ。いくら俺が仏のキョンと呼ばれていたりいなかったりするから
と言って思い上がりやがって、さすがに今回は堪忍袋の尾が切れたぞ。
「うるせーんだよ! あんまり俺を怒らせんじゃねぇ!」
 俺だって言うときゃ言うんだ。いつまでもハルヒのオモチャじゃない。馬鹿にされちゃ困る。
「誰に向かってそんな口利いてんのよ」
 当然のことだがハルヒはこれでもかと言うぐらいに目をつり上げ雄叫びを上げた。
「は? お前は自分の名前もわかんねぇのかよ! ハルヒだよハルヒ、涼宮ハルヒ様に言ってんだよ!」
「そんなこと聞いてんじゃないわよ! アンタ、SOS団の団長であるこのあたしにそんな偉そうな口利いていいの? って聞いてるのよ!」
 顔全体を真っ赤にしてハルヒが反論する。
「だったら最初からそう言えよ。そんな遠回しに言われても困る。第一、SOS団なんていうお遊びクラブの団長にそんな権力あるわけねーだろ。
つけあがるのも大概にしろ!」
「ちょっと何よ! キョンのクセに!」
 ハルヒは手の先まで真っ赤にしてヤカンみたいな声を出した。

160:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 20:41:38 xyQA0oPj
 なんか知らんが気分がいい。やはり不満を貯めておくのは体に良くないな。
「とにかくだ。俺はもうこんな下らん部活は二度と行かないからな! なんなら退部届だって出してやってもいいぞ」
「待ちなさい。アンタは大事な雑用係りなの! SOS団を止めることはこのあたしが許さないわ!」
 ハルヒの口調はいつも通りの威勢の良さだったが、表情は微かに不安げだった。
「許してくれなくて結構だ」
 俺はそう言い放ち、教室を立ち去ろうとハルヒから身を翻しドアへ歩み出す。
 ハルヒの罵声が背中に突き刺さる。しかし俺は振り返らなかった。ここで振り返ったらハルヒの思う壷だ。あいつもガキ
と一緒だ。放っておけばそのうち静かになるさ。
 と、その時だった。俺の袖が急に鉄アレイをくくりつけられたかのように荷重が加えられた。さすがの俺もなんだとばか
りに後ろを振り向いた。
「待ちなさいよ…」
 その荷重と声の主は無論ハルヒだった。しかも目には涙を溜めてやがる。
 俺は敢えて沈黙を保ち、前を向き直した。泣き脅しなんか通用するものか、俺は今までこいつに散々な目に遭わされたん
だ。もう二度とあんな思いはしたくない。毎日毎日奴隷のように扱いやがって。俺が生徒会長になったら、まず第一にする
事は奴隷解放宣言だ。って、そんな必要はもう無いな。ここで俺がハルヒに掴まれた袖を思いっきり振りほどき、再び歩き
出せばけば、晴れて自由の身だ。このご様子だと、そんな事をされたら、いくらこの猪突猛進唯我独尊女だろうと、俺を追
いかけることは出来ないだろう。
 よし、これほど脳内で次に行うべき行動を吟味したんだ。後は行動に移すだけさ。
 俺は前述通りに袖を思いっきり振りほどき、さっきの歩調を崩さぬような歩き出した。
 どうやらハルヒもここまでされたら追ってこないらしいな。
 俺は階段を登り、屋上まで向かった。なぜ屋上に行くのか。と言えばあいつに会うためだ。そう、俺のSOS団への不満
を親身になって聞いてくれたあいつに会うためにな。
 俺はいつもなら鍵が掛かって開くことが無い屋上へ繋がるドアを開けた。

「どうだった?」
 端正なその顔に澄ました笑顔を浮かべて佇む少女が、透き通るような声で屋上の床と共に夕映えに照らされながらそう聞いてきた。
「一応、あいつらからは離れられそうだ。だが、ハルヒの事だから明日になったらコロッと態度が変わってまたしつこく、
部活に来い。とか言われるかもしれん…」
 しかも今日よりドギツイ説得が待っている事だろう…。
「そっか…。でも良かった。いつまでも苦労してばかりじゃ、キョンくんが可哀想だもんね」
「ありがとよ。朝倉」

 と、ここで疑問が浮かぶであろう。なぜ長門によって消されてしまった朝倉がここにいるのか。それに俺がなぜ朝倉に恐
怖せず会話が出来るのか。なぜ俺を殺そうとした朝倉と、朝倉に殺されそうになった俺が共にいるのか。という疑問が。
 その疑問を解決するのには昨日に遡らなければならない。そう、俺が朝倉と再会した昨日。日曜日に。

161:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 20:42:40 xyQA0oPj
 では、しばし記憶遡航の旅を満喫してみてくれ。

 ………
 ……
 …

 SOS団恒例行事の終日市内散策ツアーを終え、身も心もクタクタになりながら、まるでサービス残業に明け暮れるリス
トラ寸前の窓際サラリーマンのように、夕焼けが地面を赤く照らす黄昏の街をノロノロとチャリを押して歩きながら帰路に
ついていた。チャリに跨る気力さえない。
 しかし今日も大変だった。どんな神のいたずらか知らんが、午前の部も午後の部もなぜかハルヒとペアで市内を巡る事に
なってしまったからだ。しかもハルヒはここぞとばかりに俺に無理難題を押しつけて来やがる。今日ほど両手に華を抱えて
楽しそうに市内散策をしていたであろう古泉に殺意を芽生えさせたこともない。ナイフを所持していたなら切りかかってい
た所だぜ。良かったな古泉、俺が急進派のヒューマノイドインターフェースじゃなくて。
 それにつけてもハルヒには人を思いやる気持ちは無いのだろうか。普通の人間なら、12000円もする商品を120円にまでまけ
るよう店員に頼め。だの、マンホールをこじ開けて下水道の中に何か不思議は無いか調べて来い。だの言わないはずだ。あ
いつは世の中の不思議を探す前に、自分から欠落した思いやりの気持ちを探してもらいたい。
 いつまで俺はこんな生活を送らにゃならんのだ。朝比奈さんのいれてくれるお茶だけでは割に合わんぞ。
「じゃあ、わたしがいれてあげようか?」
 突如背中に聞き覚えのある声が突き刺さった。それと同時に俺の体は激しい拒否反応を起こし、歩く事が出来なくなった。
恐怖から来るものか、そいつが何かしたのか知らんが体、主に足が異様に重たい。それに全身をロウで固められたみたいに動かない。これじゃあ平伏す事だって出来ないじゃないか…。
「ねぇ、聞いてるの?」
 再び背後から音声の追い討ちがかかった。
 聞こえているに決まってる。今の俺はお前のせいで逃げる事すら出来ないんだよ。
「キョンくん?」
 俺の名を呼んだと同時に、そいつの顔がいきなり俺の前に現れた。そう、俺を恐怖のどん底に陥れてくれた忘れもしない
あいつの顔が。
「なんで、お前が…」
 そう、こいつは長門に倒され光になったはずだろ? どうしてここにいるんだよ…。
「知りたい? じゃあ、簡単に教えてあげる。わたしはあの時長門さんに情報連結を解除されてチリみたいに消えちゃった
んだけど、わたしは情報統合思念体にそのチリを集められて再構成されたの。簡単に言えば復活したって言うこと」
 非常に簡単なご説明ありがとう。ちっ、結合思念体も余計な事をしてくれるな…。
「で、また俺を殺しにきたのか…」
 朝倉は後ろ手に組み俺をのぞき込むように、
「そんな事しないわよ。わたしはあなたに罪滅ぼしをしにきたの」
「別に罪滅ぼしなんかしてくれなくても構わん。だから悪いが帰ってくれ…」
 たとえこいつに罪滅ぼしをされたとしても、俺の体はこいつがそばにいるだけで麻薬中毒者の禁断症状に近い状態に陥っ
てしまうんだ…。だから何もしてくれなくていい。ただ俺の前から姿を消してくれるだけでいいんだ。
「そういうわけにはいかないわよ。とにかくこっちに来て」
 朝倉はそう言い、俺の袖を掴んでどこかへ歩き始めた。
 ガシャンと自転車が倒れる音を背中に浴びて、俺は為す術も無く連行される。
 盗難被害に遭わないことを願おう。

 俺が連れて行かれた場所は、よりにもよって、いつもSOS団が根城としている喫茶店だった。
「で、こんなところに連れ込んできてどうするつもりなんだ?」
 こっちは今すぐにでも家に帰って、愛しのベッドに心も体も癒されたいんだ。
 こんな苦しみしか無い空間に俺はいたくない。

162:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 20:43:54 xyQA0oPj
「どうするもこうするも無いわよ。わたしはただ、あなたに罪滅ぼしがしたいだけなの」
 だから、その罪滅ぼしとやらで俺をどんな目に合わせてくれるんだ?
「あなた、最近悩みがあるでしょ?」
 朝倉は少し首を曲げ、何でもお見通しですよ。と言いたげな眼差しを俺に向けた。
「あ、ああ確かにな。だが、お前にその悩みを打ち明ける気は無いね」
 少し困ったような表情を浮かべる朝倉。しかし朝倉はすぐ、いつものように人当たりの良さMAXの微笑みを俺に向けて
こう続けた。
「でも、一人で悩みを抱えるより誰かに打ち明けたほうが気が楽になると思うの。だから、ね?」
 なんなんだ一体、メンタルカウンセラーにでもなったつもりのか? 
「だから、なんでお前にその悩みを打ち明けなきゃならないんだよ。お前に打ち明けるくらいだったら、猫にでも打ち明け
た方がまだマシだ。とにかく、俺はもう帰らせてもらうぞ…」
 さすがに言い過ぎたかな。心なしか朝倉が寂しげな表情を浮かべているように見える。
 だが、こいつは俺を殺そうとしたんだ。こんな奴に慈悲など無用。今更謝られても許してやれるものか。しかも何が悩み
相談だ。ふざけるのも対外にしてもらいたい。
 俺は自分が頼んだアイスティーを一気に飲み干し席を立った。
 背後から朝倉が俺を呼び止める声が聞こえる。正直止めてほしい。他の客やら店員やらが俺を冷たい目で見ているような
気すら起きる。これじゃまるで俺が悪者のみたいじゃないか、確かに今回は俺が悪者なのかもしれないが…。
 ここまで第三者に恐怖したのは初めてだぜ。早いとこ店を出よう。
 会計ぐらい払ってやればよかったかな…。

 店を出た俺は、星空を見上げ溜め息を漏らした。
 今思えばあんな冷たく当たらなくても良かったのかもしれない。あいつだって一応反省していたみたいだし、少しは悩み
を打ち明けても良かったのではなかろうか。
 どうして人間は一人になると、こう色々と弱気になったり後悔したりしてしまうのだろうか。それとも他の誰かがいると
強気になってしまうだけなのであろうか、しかしもうすべて終わってしまったことだ。今更悔やんでも仕方がない。今はこ
の言葉ですべて片付けよう。それでいいんだ。
「やれやれ」

「待ってよ、キョンくん」
 遠くのほうで声が聞こえた。朝倉の声だ。
 あいつも律儀な奴だな。ここまでしつこく構ってくるなんて、まさに委員長という肩書きが似合う性格をしている。
 俺は後ろを振り向かず。近づいてくる駆け足の音を耳でよく捉え、少しずつ歩む速度を落としていく。
「ねぇ、待ってよ」
 服の裾に重みが加わった。
 驚いた俺はつい後ろを振り向く。
 そこには俺の裾を掴み、少しかがみ具合に、荒げる息を胸に手を当て落ち着かせようとしている朝倉がいた。
 ここまでされるとさすがの俺でも勘違いしてしまうじゃないか…。
「な、なんだよ…」
 朝倉は息を落ち着けながら、
「まだ話は終わってないよ。悩み事があるならわたしにもわけてよ…ね?」
 上目遣いにそう言ってくる朝倉の頼みを、俺は断る事が出来なかった。
「ああ、わかったよ…。話せばいいんだろ、話せば…」

163:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 20:45:14 xyQA0oPj
 その言葉を聞いた朝倉は、満面の笑顔を俺に向けこう言った。
「ありがとう。キョンくん」
 この時からかもしれない、俺の心にある変化が起きたのは。

 俺は正直に悩みを打ち明けた。大体はSOS団というかハルヒへの不満。その他は特に語るような事もない下らない悩み
ばかり。というか、ハルヒへの不満に比べたら、他のことなんか雛鳥のように可愛い不満ばかりだからな。まあ、その不満
はここでは自粛させて貰う。好きに想像してくれ。
 朝倉は俺の悩みを真摯に聞いてくれた。今なら朝倉に対する愚行の数々を詫びる代わりに刺されたっていい。
 朝倉と会話する中で、俺は一つの答えを導き出した。
 SOS団との縁を断ち切ろう、と。
 世界の破滅なんか知るか。大体俺は、古泉が以前言ってたように、普通の高校生であり人間だ。朝比奈さんや長門や古泉
のような特殊な人間ならまだわかる。だが、俺はあくまでただの人間、そう普遍的な凡人なんだ。なのに、どうして世界の
崩壊を防ぐなんて重たい指命を背負いこまされねばならんのだ。それも強制的に、だ。こんな理不尽な事があってたまるか。
今ならまだ引き返せるはずさ。俺はまだきっと片足首までを底無し沼に沈めたぐらいに過ぎないハズだ。いや、もっとかも
しれない…。だが、まだ助かる。てか、助からなきゃ困る。助かるさ。きっと。俺だってそこらにいる高校生みたい自由に
暮らしたいし、自由に生きたいんだよ。この支配から卒業したいんだ。
 ただそれだけなんだ。
「ねぇ、キョンくん。キョンくんってば…」
「あ、わりぃ朝倉、なんだ?」
「あのね。わたし、明日から学校に戻ろうと思うの。だから、よかったら明日も話してくれない?」
「ああ、もちろんだよ」
 その返事を聞いた朝倉は小指を出し、
「じゃあ、ちゃんと約束。指きりして?」
「わかった」
 俺もすかさず小指を出し、朝倉の小指を俺の小指に絡めた。
 この時、俺の心に恐怖はまったく無かった。あるのは安堵感、ただそれだけだった。

 …
 ……
 ………

 とまあこんな感じだ。笑いたいなら笑ってくれ。
「キョンくん。じゃあ、帰ろっか」
 それもそうだな。今日もいろいろと疲れたし、それにあいつらともあまり会いたい気分じゃないからな。あいつらが活動
を終える前にさっさと学校をふけるとするか。

 しかし、今日は大変だったな。さっきのSOS団の件はもちろんだが、朝倉が戻ってきた時のハルヒときたら「これは事
件だわ。今日の放課後は会議よ!」とか言って張り切りやがって。まあ結局俺は会議などには参加せずに、こうやって朝倉
と肩を並べて帰っているのだが、今頃あいつらはハルヒの下らん戯れ事に付き合わされているんだろうな。つくづく可哀相
だ。まあ、それがあいつらの任務だから別にとやかく言う気は無いが。

 ちょっと小腹が空いた俺は、朝倉を誘ってコンビニに寄ることにした。
 今になって思う。素直に帰っておけばよかったと。
「キョンくん。そんなに食べちゃうと、晩御飯食べられなくなっちゃうよ?」
 ウチの親が妹へ口癖のように言ってるような事を言う奴である。
 カレーパンとソーセージサンドぐらいじゃ、俺の腹の容量は微動だにしないのさ。
「朝倉は何か買わないのか?」
「ううん、わたしはいい」
「悪いな。付き合わせちまって」
 お詫びとしてジュースの一本ぐらい買ってやろうと思ったのだが、今の懐のぬくもりではそれをしてやる事すら困難だ。


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