07/12/22 03:26:18 +lSJbWTY
やぁ、こんばんは。
僕は佐々木だ。
今キミ達は何をしているのだろうか?
僕はお風呂に入って(変な想像はしないでおくれ)一日の疲れを流し落として、今日一日の事を思い出している。
皆さんは僕の事を完璧人間と思っている節があるけれど、僕も人の子であり、その場その場に於いて判らなかった、あるいは思い出せ
なかった事がいくつかあり、それをメモして勉強して、次の機会に備えようとしている時間だ。
自分で解決法が見付かる事は自分自身で解決するし、自分で解決出来ない事は人に尋ねて解決法を探したりする。
もちろん理解しているさ。企業のコンプライアンスに関しては僕自身も話をしないし、相手の相談でも聞き糾したりはしない。
判らない事があればお互い尋ね合い、色々と議論する相手はおのずと決まってくる。それがキョンなのさ。
今日はせっかくのクリスマスをはさんだ三連休だから、キョンと何をしようかと考えていたらキョンから短いメールが来た。
「佐々木よ。俺は会社をやめるぞ」
いつものキョンは会社の愚痴をメールで書くだけだが、こんな言い切りの、しかも後ろ向きな事を言う人ではない。
よもやと思った僕が、深夜にもかかわらずキョンに電話をした事は誰に責められようか?
「・・・・・・佐々木か」
「メールを貰った以上、何かを答えなければいけないのだけどキョンよ。
君に何があったのか僕に教えて欲しい」
大抵の場合はキョンは素直に白状する事になるのだが、この時はずっと返答が無かった。
「・・・・・・」
「僕はね、今まで色んな事があって君に相談して助けて貰った事が多々あるのだけど、僕がその役に成れないのは悔しいよ・・・・」
少し反則じみた言い方だけど、僕はキョンの役に立ちたいと思ったから少しでも話を聞いて彼の役に立ちたかった。
「お前に隠し事は出来ないよな。
あのさ、今日は会社の先輩が自分の失敗を俺の責任にすり替えて、それを何を考えたか全社布告しやがった。
凄く悔しいけれど、立場上何とも言えない立場なんだよ。俺の立場は地の底に落ちて、あいつの立場はそのままなんだ」
僕はそんな立場になった事はないしなりたいとも思わないけど、そんな時に自分はどう考えるだろうかと思うと、とてもじゃないけ
ど冷静にはいられないと思った。
キョンは何を考えて、そんな境遇に耐えているのだろうかと思うと、1つだけ思い当たる節があった。
「ねぇ、キョン。
君は本当にお客さんが好きなんだね」
「そうだな、お客さんは好きだね。
色んな事を教えてくれて楽しいし、俺がした事に満足して貰えると嬉しいな」
キョンはいつだってそうだ。自分の事よりも他人の事を気にしている。おべっかをついている訳ではない。
彼は想像を超える程のお人好しであって、逆にその事で苦労をする事も多い。今回だってそうだ。
お客さんに迷惑を掛けたくないので自分ですべてを受け止めようとして苦労しているのだ。
そんな苦労をキョンに掛ける人物を許したくないけど、これは彼自身が解決すべき問題であろう。
ただ、やりきれない思いが僕に来ただけの話さ。
「ねぇ、キョン。
もうすぐクリスマスだけれど、僕に何かプレゼントを貰えないかい?くっくっくっ・・・・」
「んなっ!」
それが最善かは知らないけれど、キョンの気分を変えてやろうと僕は思ったんだよ。