07/12/20 21:01:41 ARnG259y
数日後、本復したらしい佐々木と橘の二人連れに駅前で出くわした。
「やあキョン。お見舞いありがとう。ようやく元通りという所だよ」
そいつは何よりだ佐々木……って、何橘に耳打ちされてるんだオイ。
「ところでキョン、この前は殆ど喋れなかったのに、僕の言いたいことを
ことごとく当てていたね。まあ、前もそんな感じで、喋らなくとも
大体理解してくれていたことがあったけど」
まあ、一年間つるんでたからなあ、なんとなく分かるもんだろ?
あの状況だと想定される言葉なんてそんなにないし。
「じゃあ、僕が今何を考えてるかわかるかい?」
そう言って佐々木は目を閉じた。
病み上がりのせいか、わずかに上向いた頬は、まだわずかに上気しているが、
そこにはイタズラっぽい微笑みが浮かんでいる。
まーた何をいきなり。
……。
……き、
「「き!?」」
はもるな。飛び跳ねてまで驚くなバナ。
今日は体力が戻ってきていい気分だ、とかそんなところか?
何故そこで腹を抱えて笑う橘。
その古泉ばりの「やれやれ」のポーズはなんだ佐々木。
くそ、二人して人をからかいやがって。
「ね、これが我らがキョンという人物の人となりなのだよ」
「す、凄いです佐々木さん、大当たりです。
さすがキョンさんを完璧に理解しているのです!」
キミタチ、なんか凄い失礼なことやってませんか、ねえ。
まったく。やれやれ。
おしまい