07/12/09 19:55:55 Ox6aCmz7
…いや、至極ごもっとも…というか、なんだか長門に言われるとなんだか本当にそうであるかのように
思えてきてしまう。長門は詐欺師の才能でもあるのだろうか。
「でも、七万二千円だろ?三千円多いしなあ」
「問題ない」
長門は馬券売り場から繁華街のほうを指差して言った。
「この近隣に、ケーキバイキングのお店があるとクラスメイトたちが言っていた」
ほう。
「そこは女性千円、男性二千円で90分ケーキとコーヒーが食べ放題だという」
ほほう。
「あなたの最近の心理的ストレスの状況から考えると、休日に糖分をたっぷり摂取することは悪いことではない」
ふむ。長門がそう言うのなら、そうかも知れないな。
「そう」
長門はそのちっこい手で俺の手をつかむと、びっくりするくらいの力強さで
ウインズにたむろってるおっさんどもの群れのなかから俺を引っ張っていく。
・・・長門。ホントはその「ケーキ食べ放題」の店にお前がすごく行きたいんじゃないのか?
「……そんなことはない」
ちいさくかすかに震えたその語尾は、なんだかその言葉がホントかどうか怪しくなってしまうが、
まあとにかくこうして長門とデートできるんだから、別に何の問題もあるわけがないだろうさ!
つづかない