07/12/07 22:00:43 1e8EEqNU
ところで
ミステリックサインの最後、
部室で二人きりだったキョンと長門は
一緒に帰ったと思う?
「長門」
「…何」
本を読んでいる最中だったので、てっきり反応はないかと思っていたが
意外にも長門は返事をしてくれた。
無視されたなら諦めようとも思ったがやはり実行することにしよう。
「今日、一緒に帰るか?」
「…何故」
「ん…なんとなくだよ。嫌なら別に構わないんだが」
さっきまで思っていたことはなんとなく言いづらい。
半ばごまかす感じになったのはしかたがないだろう。
パタン
そんなことを考えていたら本を閉じる音が聞こえた。
「なんだ、今日はもういいのか?」
「いい」
「そうか。じゃあ先に帰っていいぞ。鍵はかけておくから」
あいつ等は用事があるとかでもう帰っちまったしな。
誘いの返事が貰えなかったのは少々残念だが。
そう思って長門を見送ろうとした俺を長門は見つめ返してくる。
一拍ほどおいて首を何故?というかのように数ミリ傾げる。もしかして…
「一緒に帰ってくれるのか?」
「(コクリ)」
「そうか。すまん、今したくするから少し待ってくれ」
「わかった」
帰り支度をすませ、部室の鍵をかける。
カチリ
「それじゃあ、行くか」
「(コクリ)」
俺の台詞に一度だけうなづき、歩き出した俺の後ろをついてくる長門の顔が
どことなく嬉しそうに見えたのは俺の気のせいだろう。