あの作品のキャラがルイズに召喚されました part154at ANICHARA
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part154 - 暇つぶし2ch32:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 20:04:38 ZMjJlB/0
>>23
・あんたのご主人様を敬え = 無理

33:鷲と虚無 ◆I3um5htGcs
08/07/15 20:47:29 C8x7mADC
投下してよろしいでしょうか?

34:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 20:49:47 Jq5CRIiC
よろしゅうござりまする

35:鷲と虚無 ◆lSxRZP20Bc
08/07/15 20:53:32 C8x7mADC
ヴァリエール公爵家の三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは貴族でありながら生まれてからただの一度も魔法を成功させた事がない。
トリステイン魔法学院に入学して、魔法が使えない事が露呈して周りから「ゼロ」というあだなをつけられて1年経つ。
周りから見れば彼女はそんなあだなの事など大して気にしてないかの様に振舞うが、実際はその名で呼ばれるたびに腸を引きずり出される様な気持ちになっている。

貴族は単純に言ってしまえば魔法が使えるからこそ貴族を名乗れ、魔法を使えない平民の上に立つ事を許されている。魔法を使えない貴族がいるなら平民と同じ、いや貴族の名を持つ分、平民以下の役立たずのクズになってしまう。
そしてその汚名はクズ本人だけでなくそんな出来損ないを生み出した家にまで及ぶ。

自分だけならまだ良い。だが由緒正しく、王家の傍系ですらある公爵家の名に傷をつけ家族までもが侮蔑の対象になるのだけは耐えられない。
そして当然ながら「ゼロのルイズ」等という呼び名は彼女にとっては侮辱と自分の無能の証明でしかない。

だからこそ人一倍勉学に打ち込み、実技以外の成績も学院でも上から数えた方が早い位に上達した。
だが肝心の魔法がどうやっても成功しない。どれだけ理論を暗記し、完璧なタイミングで杖を振り呪文を詠唱しても起こるのはいつも爆発。
そうこうしてる内に二年生になってしまい、召喚の儀式の日がやってきた。
もしこれに失敗すればよくて留年、下手すれば退学になってしまうだろう。

退学になる。今のルイズにとってこれ以上の恐れは存在しなかった。
それだけでもとてつもない恥だが、単に何かの問題を起こして退学になるのではない。
使い魔を召喚できなかった為に退学になると言う前代未聞の理由で学院から放逐されてしまうかもしれないのだ。

だからこそ彼女は何週間も前から夜な夜な儀式に使われるサモン・サーヴァント、コントラクト・サーヴァントの呪文について予習を繰り返し、万全を期した。
そうして儀式に望んだが、何回やっても起こるのはいつも通り、爆発だけ。
他の生徒たちの嘲りも無視し何回も繰り返すが成功しない。
今まで必死に抑えてきた不安、もしかしたら自分は本当に周りの言う様な「ゼロ」、魔法が使えないクズなのかもしれない。
その恐れは召喚を失敗するごとにルイズの中で大きくなっていった。


36:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 20:54:10 J3Oc4XLe
支援だ

37:鷲と虚無 ◆REogsUQHvU
08/07/15 20:54:46 C8x7mADC
彼女はもう既に何百回もの間、サモン・サーヴァントを失敗し続けていた。
日はもう暮れかかっている。
他の生徒達はとっくに帰っており、残っているのは教師のミスタ・コルベールのみである。

そのコルベールも
「ミス・ヴァリエール。あなたが非常に真剣にこの儀式に取り組んでるのは解ります。ですがもう夜が近い。例え今日失敗しても落第する様な事はありません。私も協力しますからまた明日と言う事にしてはどうですか?」
と言い出した。
「お願いですミスタ・コルベール!後一回、あと一回だけやらせて下さい!」ルイズは必死の形相になって頼み込む。
彼女もコルベールが、例え今日はたまたま午後に受け持つ授業が無かったとは言えここまで付き合ってくれ、なんとか自分を成功させようといろいろとアドバイスをしてくれた事には(例えそれが何の役にも立たなくても)感謝していた。

もし逆の立場なら自分は何かもっともらしい理由をつけて強引にやめさせたかもしれない。
他の生徒たちは殆ど一発で成功させているんだから、もう何百回も失敗している自分は明らかに異常だ。

そして今日だろうと明日だろうと恐らく違いは無い。それも解っている。
だが、いま諦めてしまったら本当に「ゼロ」になってしまうのではないか。もう魔法が使えないと決定してしまうのではないか。彼女はその考えに取り付かれていた。
だからその恐れを打ち消す為に彼女は盲目的に詠唱に打ち込んだ。それに集中すればその恐れを少しの間忘れる事が出来るからだ。

そしてもし今日止めてしまったら明日、他の生徒たちは思う存分自分を嘲り、わざとらしく自分たちの使い魔を見せ付けるだろう。
既に彼らは何回も召喚を失敗した自分に対して思い出すのもいやになる程嘲っている。
それも嫌だった。特にあのツェルプストーの女は自分が召喚したご立派なサラマンダーをここぞと自慢するのは目に見えてる。
そんな事は耐えられない。

コルベールは、ルイズの哀願を聞き入れ「解りました。ですがこれが最後ですよ?これが失敗したら明日の放課後にまたやる事になりますからね」と言った。

これが最後の機会だ。失敗は許されない。
ルイズはそう強く自分に言い聞かせ、全神経を杖に集中させ、頭の中で呪文をイメージする。
呪文を詠唱し、杖に魔力を送り込んだ。


38:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 20:54:58 QumKAaaI
支援

39:鷲と虚無 ◆REogsUQHvU
08/07/15 20:55:32 C8x7mADC
それまでの二倍はある巨大な爆発が起こり、土と草を巻き上げ轟音を轟かせた。
爆発が起こった場所は濃い煙で覆われ何が起こったか良く見えない。

傍目には大失敗にしか見えなかったが、ルイズは成功を確信していた。
手ごたえが明らかに今までと違う。
今回ははっきりとイメージしたままに魔力が杖に送られたのが解った。

生まれて初めて自分の魔法が成功した!その興奮で体の震えが止まらなかった。
(お願いだから他の人から見ても恥ずかしくない使い魔であって!ドラゴンだなんて高望みはしないからせめて鷲かなにかを。
でもおかしいわ……魔力を杖に送った時二回放出された様な気がしたんだけど……でも魔法が成功したのは初めてだからそれが普通なのかも……)
ルイズは自分が召喚した使い魔をいまかいまかと待ちわびていた。

煙が晴れ始める。少しずつだが煙の中心にいる者の姿が見え始めた。
獣ではなく、者である。輪郭と背格好からして人間である事は恐らく間違いない。
どうも地面に倒れている様だ。
しかも三つ。
つまり―使い魔を召喚する筈の儀式で、人間が召喚された。しかも三人。
(亜人にしては小さすぎる……まさか人間なの?なんでサモンサーヴァントで人間が現れるのよ!で、でももしかしたら凄いメイジを召喚しちゃったとか?でもそんな偉い貴族の人を召喚したら大問題になるんじゃ……?そもそもこれって成功なの?)
ルイズは顔をコルベールの方を振り向いたが、彼も困惑しているようだ。

煙が無くなり、三人の姿が明らかになった。
三人とも男の様だ。
一人は黒い髪を持った少年。
奇妙な格好をしているがとても高価な服装には見えない。
杖も持ってない。これはどう見ても平民だろう。

もう二人は少年よりずっと奇抜な格好をしていた。
一人は頭には大きな毛飾りが水平につけられた兜をしている。
体には胸に様々なメダルがつけられ、肩の部分が二重になっている鎖帷子。
腰には剣と短刀の鞘をさしてあるベルト。
左手には何かの模様が描かれ中心が丸い金属で出来た大盾を持ち、右手には剣を握っている。
足にはズボンではなく何故かスカートの様な物を履いていた。
もう一人はほぼ同じ格好だが兜は馬の毛の飾りがついているだけで、鎧にはメダルがついていなかった。

40:4/9 鷲と虚無 ◆I3um5htGcs
08/07/15 20:56:59 C8x7mADC
(マントをつけていないし杖も持って無い上に、剣をつけている。だからメイジじゃないわね。じゃあ平民の兵士?でもなんで男がスカートをつけているのかしら?
数々のメダルや兜の飾りを見る限り、ただの兵士じゃないみたいね。傭兵の隊長か何かかしら?)
そこまで考えてルイズは二人が血にまみれているのに気づいた。

(ち、血!?まさか死んでるの?)
「ああ、ミス・ヴァリエール。おめでとうございます。とうとう成功しましたね……ただいささか奇妙な結果になったようですが……」
「ミ、ミスタコルベール!あの傭兵、血まみれです!い、生きてるんでしょうか?」
「えっ!?ちょ、ちょっと待って下さい。私が見てきましょう」

コルベールは二人に近づき彼らの体を見た後に、ルイズに返答した。
「いえ、これは返り血です。彼らは無傷のようです……血はまだ乾いていませんから恐らくこの二人は今さっきまでどこかで戦っていたのかもしれません」
そう聞いてルイズは安心した。死体を召喚するなんてシャレにもならない。

だがこれは一体どうすればいいのだろう。
人間が召喚された事を抜きにしてもサモン・サーヴァントで一度に三体も召喚されるなんて聞いた事が無い。
そもそもこれは成功と言えるのかどうか。

ルイズはコルベールに振り向いた。
恐らく彼にとってもこれは予想外の事態だ。
「あの……先生はサモン・サーヴァントで人間が召喚されたり一度に複数の生物が呼び出される例を知っていますか?」
「ごく稀に複数の動物が召喚されると言うのは聞いた事がありますが、人間、しかも三人とは……」
やはり彼も何が起こっているのかわからないらしい。
その時、黒髪の少年がむっくりと起き上がった。

少年は阿呆の様な顔をしながら周りをキョロキョロと見渡している。
「これは成功、なんですよね……?」
「サモン・サーヴァントによってゲートが開き、生物が召喚される。そう見れば成功したとは言えますが……これは果たして……」


そう言ってコルベールは思索に耽り出した。
そしてルイズはある事を思い出した。契約だ。生物を召喚したのだから契約して使い魔にしなければならない。
それが召喚の儀式の規則だった。

「あの……契約……しなきゃいけないんですよね。あれと。と言うか契約って複数の生物と出来るんですか?」
「はい。複数の動物が召喚される例でも一体と契約すれば残りの動物にもルーンが刻まれ契約された筈です。」
正直言って嫌だった。ファーストキスを見ず知らずの平民に捧げると言う屈辱もさる事ながら、平民を使い魔なんかにしたら更にクラスメートから馬鹿にされるに決まっている。
下手をすれば召喚に失敗した時よりなまじ成功してる分嘲りは強くなるかも知れない。

41:5/9 鷲と虚無 ◆I3um5htGcs
08/07/15 20:58:33 C8x7mADC
そもそも平民の使い魔なんて何の役にも立たない。傭兵の二人なら用心棒位には使えるかもしれないがそれだけだ。
「あの、召喚をやり直す事は出来ませんか?お願いです!今回も一応成功したから次はきっと……」
ルイズはコルベールに哀願する。
「無理ですね」
コルベールは申し訳なさそうに答えた。
「召喚した使い魔と契約しなければならないのがこの神聖な儀式の規則です。そもそも彼らが召喚されている以上、サモン・サーヴァントの効果は持続していますからやり直す事は物理的に不可能なんですよ」

あれだけ予習をしていたのに忘れてしまっていた。
確かにサモン・サーヴァントで既に生物を召喚してしまった以上、契約しようとしまいと、その生物を殺さない限りもうゲートを開く事は出来ない。
(もう諦めるしかないみたいね……)
その時、少年が口を開いた。
「あの~、あんたらは一体誰?つーかここはどこ?」


……頭に靄がかかったみたい様に何も考えられない。
自分が誰でさっきまで何をしていたのかよく解らない。朝に、目は開いているのに夢を見ているあの状態に似ている。
何か声が聞こえてきた。頭がボヤっとしているからよく聞こえないが、口論の様だ。

「……もう一度聞くぞ。なんなんだよお前は!ここはどこなんだ!一体何をしたのか説明しろ!あれは一体なんのつもりだ」
少年の声だ。それを聞いた時、ウォレヌスは手の甲に一瞬鋭い痛みを感じ全てを思い出した。
自分はあのとき光る鏡の様な物に吸い込まれたんだった。
「使い魔とか契約とか意味不明すぎるぞ!何を訳のわからない事を…………」
「訳がわからないのはあんたよ!大体なんでサモン・サーヴァントで平民が召喚されちゃうのよ!」
「まあまあ、ミス・ヴァリエール、まずは落ち着いて……」
この二人は一体何を話しているのだろう。そもそも何が起こったのか、自分達がまだタプススにいるのかどうかすら解らない。

ウォレヌスは身をゆっくりと起こした。
目の前には三人の人影がいた。
一人は黒髪の少年。
もう一人は桃色がかった金髪の少女。随分と変な色に染めているなとウォレヌスは思った。
もう一人は頭が禿げた中年の男。ウォレヌスはその見事な頭を見てカエサルを連想した。
奥には石造りの壁と幾つかの巨大な塔があり、そしてその周りには大きな森があった。

全員見た事も無い様な奇怪な服装をしている。そして周りの景色を見たとき、ウォレヌスは絶対に何かがおかしいと察知した。
木々が鬱蒼と生い茂るここはどう見たってタプスス、いや、それどころかアフリカですらない。
気温もアフリカが嘘の様に涼しい。
ガリアに似ていない事も無いが、ガリアにはこんな巨大な建造物は無かった。いや、ガリア以外でもこんな巨大な塔が存在するかどうか。
存在したとしてもこんな立派な建築物の名が知られていない筈がない。


42:6/9 鷲と虚無 ◆I3um5htGcs
08/07/15 20:59:51 C8x7mADC
一瞬あの鏡がどこぞの神の仕業で、目の前の三人が神々だと言う考えが頭をよぎったが、その考えはすぐに破棄した。
目の前の三人からはどう見たってそう言う雰囲気が全く感じられないし、神々がこんな事をするとは聞いた事が無い。
神々が人間に手を出す時はもっと直接的にするか、全く悟られないようにする筈だ。

だとすればこれは一体どう言う事なのか。
そこまで考えてウォレヌスはプッロの事を思い出した。
そして隣にプッロが自分と同じく身を起こして怪訝な表情で三人を見ているのを発見した。
どうも目の前の三人は口論に夢中で自分達が起きた事には気づいていないようだ。
プッロを見つけウォレヌスは安堵し、ウォレヌスはプッロの耳に小声で呼びかけた。

プッロはウォレヌスに気づき、小声で話し返した。
「あぁ、隊長もここにきたんですね。一体なんなんですかここは?訳がわかりませんよ」
「聞け、プッロ。見ての通りここはどう見てもアフリカじゃない。これが神々のイタズラじゃないとするならこれは異常だ」

そう、自分で言って気がついたのだがこれは明らかに異常だ。
もし神々の所業でないとするならば自分達は何らかの理由でどう見てもタプススから少なくとも数百マイルは離れた場所に運ばれたのだ。
「目の前の連中が恐らく我々をここに連れてきたんだろう。少なくとも我々の言葉をしゃべっているのだから話は通じる筈だ。プッロ、剣を構えろ」
「え、もう殺っちまうんですか?ちょっと性急なんじゃ……」
「馬鹿め!殺しては意味が無いだろうが。捕縛して尋問するんだ。こちらに一体どう言う害意を持っているのか解らないからな。私が合図を出した後に少年を羽交い絞めにし、喉に剣を突きつけろ。私は男をやる」
「はい、解りました。殺しは無し、ですね」
「連中はまだこちらに気がついていない。機は今だ」
二人はスッと立ち上がり、剣を構えた。
盾は邪魔なので地面に置いたままだ。
そしてウォレヌスが「行け!」と叫ぶと二人は脱兎の如く駆けだし、男と少年は反応できる前に羽交い絞めにされた。


43:7/9 鷲と虚無 ◆I3um5htGcs
08/07/15 21:00:48 C8x7mADC
ウォレヌスは素早く男の喉に剣を押し付け、もう片方の手で男の握っていた杖を叩き落し、彼の耳に囁いた。
「よく聞くんだ。貴様に質問が幾つかある。速やかに答えなければ私の部下が少年の喉を掻き切る。解ったな?」
男は狼狽しながら言った。
「お、落ち着いて下さい。あなたたちは……」
「黙れ。質問に答えろと言った筈だ。余計な事を言っても少年の命は無い。解ったら頷くんだ。質問に答えればお前も少年も危険は及ばない」
男は抵抗するのは不可能と悟ったのか、おとなしく頷いた。

「ミ、ミスタ・コルベール……!あ、あんた達自分が何をやってるのか解ってるの?先生を今すぐ放しなさい!」
少女が目を見開いて叫び、杖を取り出した。
それを聞いて高々に笑ったのはプッロだ。
「ハハハ、こりゃまた威勢の良いお嬢ちゃんだ。いいかい、お嬢ちゃん。武器を持ってるのはこっちだ。あまりそんな態度を取らん方が良いんじゃないか?それにそんな棒切れで一体何をしようってんだ?」
ウォレヌスも少女が取り出した棒を見ていぶかしんだ。
あんな棒切れで一体何をしようと良いのだろう。
少女は棒をこちらに突きつけてるが何もしようとしていない。まさかあれで脅しだとは思えないが念を押す事にした。

「娘。その棒切れをゆっくりと地面に置き、そして手を頭上に掲げてこちらが聞くまで何も言うな。少しでもおかしな動きを見せたら両方の命は無いと思え」
少女は歯軋りをしながらもウォレヌスの指示に従った。
「よし。では、えーと、コルベールだったな?私の質問に答えて貰おう」
だがコルベールが返事をする前に少年が声をあげた。
「な、なあ。誰かは知らないけどあんたらも俺と同じくあの光の鏡を通ってきたんだろ?俺も被害者なんだよ!俺を人質に取るのはおかしいって!放してくれ!」
喉元に剣を突きつけられた経験など無いのだろう。少年の額には汗が滲んでおり、顔は青ざめていた。
「ふーん。口は達者な方だな、坊主。だがそんなバレバレな嘘で……」
そこにウォレヌスが口を挟んだ。

「彼の言う事は多分正しいぞ、プッロ」
プッロは驚いた様子で抗議の声を上げた。
「あんた、こんなあからさまな嘘を信じるってんですか?」
「理由は二つ。第一に彼は娘と口論をしていた。第二に彼の服装は他の二人とまるで違う。これらを考えれば彼の言う事と辻褄がある。だが」
とウォレヌスは少年の方を向き、「君の言う事には証拠が無い。よって解放はしない。そして娘と同じく許可が出るまで口を開かないでくれたまえ」と言った。
少年は諦めた様子で「わ、わかりましたよ……」と答える。


44:8/9 鷲と虚無 ◆I3um5htGcs
08/07/15 21:01:42 C8x7mADC
「さて、コルベール氏。質問に答えて貰おう。第一にここはどこなのか?第二にお前達は何者なのか?第三に我々に何をしたのか?少年とあなた自身の命の為にも速やかに答えた方がいい」
「こ、ここはトリステインの魔法学院。私はここの教師のコルベールで、彼女は生徒のルイズ・ラ・ヴァリエール。少年の名前は知らない……彼はあなたたちと同じく先ほど召喚されたんですよ」
ウォレヌスは剣を更にコルベールの喉に押し付けた。
剣の刃が皮膚を薄く切り、血が滲んだ。

「トリステインの魔法学院だと?トリステインと言うのは一体どこだ!?」
ウォレヌスにとって全く聞いた事が無い地名だ。
魔法学院と言うのもわからない。魔術師と呼ばれる連中は大抵何かの教団に属している。ここはその類の場所なのだろうか?
コルベールはこの質問に驚いた様だった。
「ト、トリステインはトリステインだ。ハルケギニアの北方にあるトリステイン王国だよ!まさか知らないのかね!?」
「もし貴様が訳のわからない事を言ってこちらを煙に巻けると思っているなら大間違いだぞ?もう一度聞こう。ここはどこだ。もし本当にトリステインとやらならハルケギニアはどこに位置する?ローマからどれ位な距離だ?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ……君はトリステイン王国もハルケギニア大陸も知らない。そう言う事なのか?ローマ?そんな場所は知らない。ロマリアと関係があるのか?」
それを聞いたプッロが呆れた様に言った。

「そいつの親指でも切り落としたらどうです?そうすりゃ目が覚めて少しはマトモな事を言い出すかも知れませんよ」
「お前はそのうるさい口を閉じていろ!コルベール氏、もしあなたが我々を謀ろうとしているならフリアイの名にかけて少年も娘もお前も殺す。解ったか?もう一度聞く。ユピテルの石に誓って言え。ここはハルケギニアのトリステイン。間違いないんだな?」
「ユピテルというのが何かは解らないが、始祖ブリミルの名に誓って言おう。私は嘘は何一つついていない。ここはハルケギニア大陸、トリステイン王国の魔法学院だ。そしてローマと言う場所がロマリアに関係ないのなら私は何一つ知らない。」

コルベールははっきりと答えた。
剣を喉に突きつけられていると言うのにもう落ち着いている。
貧相な見かけによらず中々肝が据わった男らしい。

とても嘘をついている様には見えない。無論そう見えない様にうまく嘘をつける人間はいるがこの男はそう言うタイプではないとウォレヌスには思えた。
「解った。信じよう。では三番目の質問だ。我々に何をした?」
そしてコルベールはウォレヌス達に召喚の儀式について説明をし始めた。

「あなた達はミス・ヴァリーエルに召喚されたんです。使い魔召喚の儀式で。サモン・サーヴァントと言う呪文でゲートを開いてそこから……」
コルベールが説明し終わる前にプッロは吹き出し、馬鹿笑いを始めた。そして突然笑うのをやめた。
「おいおっさん。あんたはつまり自分たちが何かの魔術を使って俺たちをここに呼び寄せたと、そう言いたいのか?」
「え、ええ、その通りです」
「てめえ、ふざけてるのか?そんな事が出来る筈がねえ。嘘をつくんならもうちょっとマトモな嘘をついた方がいいぞ?」

ウォレヌスは呆れていた。
コルベールに対してでなくプッロにだ。
(少しは理性を使え、馬鹿者め)

「プッロ」
「ん?なんですか?」
「周りを見てみろ。何が見える」
「周り?木が沢山あって馬鹿でかい塔がありますね」
「我々はどこにいた?」
「タプススです」
「ここがタプススに見えるか?」
「見えませんね」
「つまり我々はどう見てもタプススから数百マイルは離れた場所に一瞬で連れて来られたのだ。この時点でもう馬鹿げてると思わんか?」
「まあそりゃそうですが……」
「この男の話を全面的に信じる訳ではない。例えば我々の事を知らない彼がなぜ我々の言葉をしゃべっているのかは判らない。だが話の筋は通っている」


45:9/9 鷲と虚無 ◆I3um5htGcs
08/07/15 21:02:34 C8x7mADC
ウォレヌスは何とかして事態を冷静に把握しようと努めていた。
確かにプッロが言った通りこれはどう考えても馬鹿げた話しでしかない。
謎の魔術師が魔法を使って何百マイルも離れた人間を呼び寄せるなんて子供でも信じなさそうな荒唐無稽な話だが、
現にこの意味不明の場所にいる以上、ウォレヌスには他にこの現象を説明出来る話が思い浮かばなかった。

「そうだ。学院の中に入って学院長、ここの責任者と話してみませんか。ここで何時まで話をしていてもラチがあきませんし、彼ならあなた達に私が嘘をついていない証拠を見せる事が出来ます。それに正直言って事態は私一人の手で負える段階じゃなくなっているので……」
コルベールは相変わらず落ち着いた声で言った。
これはどうした物だろうか。

罠である可能性もあるが、もし害意を持って自分達を「召喚」したならとうに襲われている筈だ。
だが彼らには警戒心は全く無くあっさりと我々に捕縛された。
そして彼の言う通り何時までもここで押し問答を繰り返していても進展は無いだろう。

「……解った」
「ちょ、ちょっと、正気ですかあんた!?どうせ罠に決まってる……」
「もし殺したり捕まえるつもりだったんなら我々はとうに死んでるか牢に入ってるだろう?こっちに現れた時、我々は呑気に寝ていたんだから」
「そ、そりゃそうですが……」
「それに彼の言う通りこのままじゃどうにもならん。ここの責任者に話を直接つけた方が早いだろう。もちろん彼らが妙な事をしたらすぐに遠慮なく叩き切れ。だが今は押さえるんだ。解ったな?」
プッロは納得いかない様子だったが、頷いた。

「では行きましょうかコルベール氏。先にどうぞ。娘、お前ももう動いて構わん。プッロ、その少年も離してやれ」
そう言ってウォレヌスはコルベールを解放し、歩く様に促した。
剣は鞘に収めたが用心深く柄は握ったままだ。
「あんた達、自分が何したか自覚してる?平民が貴族二人に剣を向けたのよ?良くて縛り首、悪ければ釜茹でよ!?」
ルイズが血相を変えて叫んだ。
ウォレヌスにとって二人が貴族だと言うのは少し意外だった。

だがそう言われればこの二人は見慣れない物だが高価そうな服装をしていた。
「貴族?あなたがたは貴種だったのですか。それは失礼を致しました。あなたの口の利き方は貴族と言えど娘が大人の男にする物ではないのでまったく予想がつきませんでした」
ウォレヌスは露骨な皮肉を含ませて返した。
「へっ、平民の傭兵が私に礼儀を教えようっていいの!?なんと恥知らずな……だいたい魔法学院の生徒なんだから貴族なのは当たり前でしょ!」
「おいお嬢ちゃん、ぎゃあぎゃあ騒ぐのはそれ位にしてくれ。うるさくてかなわん。それに剣を持ってるのはこっちだって事をまた忘れてないかい?」
プッロがうんざりとした様子でルイズに言った。
ルイズはプッロをにらみつけたがそれ以上何も言わなかった。




46:鷲と虚無 ◆I3um5htGcs
08/07/15 21:03:42 C8x7mADC
以上です。
最初の数レスはトリップの後に話数を入れてしまったのでトリップがメチャクチャになってしまいました。
すみません。

47:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:05:43 CnYex/lt
投下乙ですー

48:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:07:54 7TOZGs7z
>>46
お疲れ様、なんだけど……
できれば元ネタとキャラ名を教えてくれるといろいろとうれしかったり

49:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:13:31 nJ6dhvX5
確か避難所の新人投下スレで見たことあるが、遂に本格的に連載か

50:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:17:23 Gne/Z16F
投下乙です

51:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:20:35 1ElSELtr
乙したー。
クオリティ高いと思いますよ。
期待期待。

>>48
海外ドラマ「Rome」からウォレヌスとプッロ。
これ2話目なんで、まとめサイトを見るが吉。

52:ゼロ・HiME
08/07/15 21:21:31 yzq+KLJy
鷲と虚無さん、投下乙でした。
さて第16話書きあがったので、21:20ぐらいから投下しようと思いますが、進路クリア?

53:ゼロ・HiME
08/07/15 21:22:19 yzq+KLJy
22:30の間違いですた・・・orz

54:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:22:53 7TOZGs7z
>>51
うお、マジで?
情報サンクス

>>52
おk

55:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:23:16 PASCEywI
>>53
1時間も待たなくても十分開いてるよ

56:ゼロ・HiME
08/07/15 21:26:10 yzq+KLJy
うい。それでは投下はじめようと思います

57:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:27:39 UIasNCVz
ふむ、予約がありますな。
では明日にしましょう。

元ネタは、ドラゴンボールのあの人で

58:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:28:34 n/Hl0Lxc
>>57
そんなああああ

59:ゼロ・HiME~嬌嫣の使い魔~ 第十六話(1/3)
08/07/15 21:30:32 yzq+KLJy
 宿から出たルイズたちは裏路地から続く長い長い階段を上がって桟橋のある丘にたどりついた。

 「へえ、こらまた凄い眺めやねえ」

 丘の上から見える光景に、静留が感嘆の声を上げる。
 そこには四方八方に枝を伸ばした高さが数百mはありそうな巨大な樹が鎮座しており、その枝にまるで木の実のように何隻ものフネがぶら下がっていた。

 「……なるほど、確かに『桟橋』どすなあ」
 「いや、そんな普通のことを感心されても……」

 そんな会話を交わしながら静留とルイズはワルドに先導され、樹の根元に開いた裂け目を潜り抜けて、その内部へと入り込んだ。
 そこは吹き抜けのような空洞になっていて、各枝に通じる階段が縦横に張り巡らされていた。
 その中からワルドが目当ての階段を見つけると、三人はその階段を駆け上り始めた。
 足場の悪い階段きしむ音を聞きながら、途中の踊り場に差し掛かった時、静留は何者かの気配を感じて背後をふりかえった。
 黒い影が頭上を飛び越え、のっぺらぼうな白い仮面を被った黒装束の男がルイズの側面に降り立った。
 静留はデルフを鞘から引き抜くと同時にルイズに怒鳴る。

 「ルイズ様!」

 ルイズが振り向く。一瞬で男はルイズを抱え上げると何の躊躇もなくその身を空中へと躍らせた。

 「ルイズは渡さんぞ!」

 即座にワルドが杖を振り、風の鎚(エア・ハンマー)の呪文を叩きつける。それに打ち据えられた仮面の男は思わずルイズから手を離す。

 「きゃあああっ!!」
 「ルイズ!!」

 ワルドは踊場から飛び出すと、ルイズ目掛けて急降下した。そのまま落下中のルイズを抱きとめ、空中に浮かぶ。
 仮面の男は身を翻して踊り場へと引き返すと、デルフを構えた静留と対峙した。

「どこの回し者かしらんけど、しつこい男は嫌われますえ」

 ワルドと同じぐらいの背格好をした男は静留の言葉には答えず、無言で突き出すように杖を構えた。
 とたんに周囲に冷気が漂い男の方へと収束していく。男が呪文を放とうとしているのに気づいた静留が阻止しようとデルフを振り上げた瞬間、デルフが叫んだ。

 「姐さん! 俺を突き出せ!」

 静留がデルフを突き出した瞬間、男の杖から放たれた稲妻の束がデルフを持った静留の左腕に直撃した。
 
 「こんの、くっそたれが~~~~!」

 デルフの絶叫と共にほとんどの稲妻がデルフに吸い込まれるが、わずかに残った電流が静留の体を貫く。

 「―くっ!」


60:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:30:50 4zsfGR5M
>56
支援!

61:ゼロ・HiME~嬌嫣の使い魔~ 第十六話(2/3)
08/07/15 21:31:59 yzq+KLJy
 心臓を貫くような痛みに静留は意識を手放しそうになるが、歯を食いしばってそれに耐え、男に向かってデルフを袈裟懸けに振り下す。
 男は弾き飛ばされるようにして踊場から足を踏み外し、地面に向かって真っ逆さまに落ちていった。

 「シズル!」

 ワルドに抱えられて踊場に戻ってきたルイズが、しゃがみ込んだ静留に駆け寄る。

 「痛っ……心配せんでも大丈夫どす。ルイズ様の方こそ怪我とかありまへんか?」
 「この馬鹿っ、私より自分の心配しなさいよ! 服の左袖が肩の方まで焼け焦げてボロボロじゃないの!」

 ルイズはそう言うと服の袖を引き裂き、静留の腕に怪我がないか調べる。幸い袖のコゲで汚れたぐらいで左腕には何の外傷もなかった

 「しかし、いきなり風系の上位のライトニング・クラウドを撃ってくるとはな。あいつ、相当の使い手だぜ」

 デルフの言葉にワルドが驚いた表情を浮かべる

 「それは本当か? 本来なら死ぬほどの威力があるはずだが……ふむ、この剣が魔法を中和したというところか。ところで君の材質は金属ではないのか?」
 「知らん、忘れた」

 デルフが不機嫌そうにワルドに答える。

 「インテリジェンスソードか、いささか口が悪いがいい品のようだ」
 「まあ、うちに相手してもらえんでスネとるだけなんで、口が悪いのは堪忍したってや」
 「ちょっ、姐さん! 俺は別に……」

 静留は自分の言葉に反論しようとするデルフを鞘に押し込んで黙らせると、ルイズの手を借りて立ち上がった。

 「ほな、邪魔もいなくなったことやし、一気にフネのとこまでいきますか」


 階段を駆け上った先は、一本の枝が伸びており、一隻のフネが係留されていた。ワルドたちがフネに乗り込むと、甲板で酒を呑んでいた船員が邪魔するように立ちふさがる。

 「なんでえ、おめえら! 用があるなら、明日の朝改めて来な!」

 船員は酔いの回った表情で、酒くさい息を吐きながらそう言い放った。

 「僕は貴族だ。死にたくなければ、僕が杖を振るう前に急いで船長を呼ぶんだな」
 「ひぃっ、き、貴族!」

 杖を振り上げたワルドの脅しに船員は顔を真っ青にして、船長室にすっ飛んでいった。

 「何の御用ですかな?」

 睡眠中だったらしい初老の船長は寝ぼけ眼で、うさんくさげにワルドを見つめる。
 
 「女王陛下の魔法衛士隊隊長、ワルド子爵だ」
 「これはこれは……して、当船へどういったご用向きで?」

  相手が身分の高い貴族と知った船長は態度を一変させると、揉み手をしながらワルドに尋ねる。


62:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:35:12 Gne/Z16F
しえん

63:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:36:03 yzq+KLJy
 今すぐにアルビオンへと向かうと言われた船長は最初難色を示したが、ワルドが王家の勅命だと宣言し、積荷の倍に相当する報酬を保障すると言ったら、あっさりと出航することに同意した。

 「アルビオンにはいつ着く?」

 ワルドが尋ねると、

 「明日の昼過ぎには、スカボローの港に到着しまさあ」

 と船長が答えた。

 静留は舷側から地面を見下ろした。『桟橋』である大樹の枝の隙間から見えるラ・ロシェールの街の明かりがぐんぐん遠くなってゆく。結構な速さのようだ。
 ルイズは静留の隣に並ぶと、同じように地面の方をじっと見つめて呟く。

 「いよいよアルビオンにつくわね」
 「……そうどすな」

 そのまま無言で佇む二人の元に、ワルドが近寄ってきた。

 「船長の話では、ニューカッスル付近に陣を配置した王軍は、攻囲されて苦戦中のようだ。」

 ルイズがはっとした顔になった。
 
 「ウェールズ皇太子は?」
 「わからん。生きてはいるようだが……」

 ワルドの答えにルイズは困ったという表情を浮かべた。

 「どうやって、連絡を取ればいいかしら」
 「……危険だが陣中突破しかあるまい」

 ルイズは緊張した顔で頷いた。それかなら尋ねる。

 「そういえば、あなたのグリフォンはどうしたの?」
 
 その言葉にワルドが微笑んで、口笛を吹くと、グリフォンが甲板に着地し、船員達を驚かせる。

 「ほな、うちは先に寝かせてもらいますわ」

 静留はそう言って舷側に座り込むと、まだ続いているルイズとワルドの会話を聞くこともなく、深い眠りについた。


64:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:37:10 yzq+KLJy
以上で投下終了です
あ、タイトル抜けてしまったorz

65:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 21:52:48 pSgO3HbL
HIMEの人乙でした

66:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:08:09 qLyiDTHf
HiMEさん乙です
いざ麗しのアルビオンへ

>>57
この後予約もないみたいだから投下したら?
ドラゴンボールキャラなら見てみたいんだけど

67:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:17:44 UIasNCVz
 では、寝る前に行きましょうか。

タイトル:ゼロの使い魔~純白の騎士団~

ネタ元:ドラゴンボール

召喚キャラ:原作者が一番好きだというあの人

話数:全十八話

投下間隔:不定期

68:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:20:15 UIasNCVz
  プロローグ
 彼には、何が起こっているのかすぐには理解できなかった。
 どうも周りが騒がしい。幻聴が聞こえるまでに衰えてきたか、と思ったが多数の人間の
“気”を感じた。
 これは幻聴などではない。
 カッと目を見開き周囲を見渡すと、黒いマントを着た十代くらいの子供たちがじっとこっち
を見ていた。
 ここはどこだ?
 彼は一緒に暮らしている人物に頼まれて、ある店に行った。そこの女主人と話をしている
うちに、こんな場所に来てしまったのだ。周りの連中が何を言っているのかわからない。
それでも自分に注目していることだけはわかった。
 不意に桃色の髪の少女が彼に近付いてきた。そしてわけのわからぬ呪文らしき言葉を言い、
そして彼に口づけをした。


「悪魔だああ!ルイズが悪魔を召喚したぞおおお!」
「うるさい!落ち着け」
「みなさん、落ち着いてください」
 桃色の髪をした少女と口づけをした瞬間、なぜか彼には周りの少年たちの言葉がわかるよう
になった。左手が、熱い。
「くっ」彼が自分の左手の甲を見ると、何やら見たこともない文字のようなものが浮かび上がっ
ていた。
「私の名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。あなたを使い魔として召喚
しました」
「なに、使い魔だと?」
「あなた、喋れるの」
 彼が声を出すと、桃色の髪の少女は目を丸くして驚いていた。
「喋ったら悪いか」
「まあ、態度悪いわね。使い魔のくせに」
「だから使い魔ってなんだ」
「おい、なんかルイズが使い魔とケンカしてるぞ!」
「あいつでけええ!」
「緑色だ」
 外野がガヤガヤと煩い。
「キミキミ、ちょっとその左手を見せてくれないか」
 彼の苛立ちをよそに、頭の禿げあがった茶色のローブを着た男が彼の左手を見た。
「こ、これは…」
「どうされたんですか、コルベール先生」
「いや、何でもない」
 そう言うと男はそそくさとその場を離れた。
「しかし何だありゃあ」
「あんなの見たことないわ」
 こちらを見て口ぐちに勝ってな事を言う集団を彼がキッと睨みつけると、その眼光に恐れをなした
のか、すぐに静かになった。
「あなた、名前は」
「俺の名は…、ピッコロだ」

69:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:21:59 UIasNCVz
第一話 緑色の悪魔

 ピッコロと名乗るその使い魔を召喚したルイズは、正直恐れていた。
 何者なの?こいつ。ピッコロは二本足で立ち、人の形をしているけれども、明らかに人
間ではない。なぜなら皮膚が緑色だからだ。ルイズやほかの生徒たちが黒いマントを羽織
っているのに対し、ピッコロは純白のマントをまとい、頭にはターバンのようなものを巻いて
いる。背が異様に高い。そして何よりも、わいわい騒いでいた生徒たちを一瞬で黙らせる
その眼光の鋭さ。
 私はもしかして、とんでもない使い魔を召喚しちゃったのかしら。ルイズは心臓の高鳴りを
抑えつつ、ピッコロと向き合った。
「一体どういう状況なのか説明しろ」緑色の悪魔はそう言ってルイズを睨みつけた。
「主人に命令するって、どういうことよ」とルイズは一応反論してみる。
「主人だと?」
「ひっ」
 外見の不気味さもさることながら、その存在そのものが持つ威圧感はルイズにとっていつも
厳しい姉、エレオノールと同等かそれ以上であった。
「と、とにかく。私は使い魔召喚の儀式であなたを召喚したの。左手にルーンが刻まれている
でしょう?それが私の使い魔である証拠よ」
「俺が、使い魔だと?」ピッコロは自分の左手を見ながら言った。まだ納得した様子はない。
「とにかく、私が主人であなたは使い魔なんだから、言うこときかないとだめなの」
「誰が決めた」
「そういう決まりなの、昔から」
「昔とはいつだ」
「いつだっていいじゃないのよ、そんなの」
「ここは地球なのか?俺はどうやってここに連れてこられた」
「知らないわよそんなの。それに地球ってなに?」
「俺が住んでいた星のことだ」
「星?星ってあの夜空に浮かんでいる光る星?」
「そうだ」
「そんなのにどうやって住むのよ」
「・・・・」
 ルイズはピッコロが明らかに可哀想な人を見るような目で自分を見ていることに気づいて
激怒した。
「なによ!あたし何か変なこと言った?」
「いや…」
「何よ、言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ!」
「うるさい!」
「ひっ!」
 ルイズが黙り込むと、ピッコロはしばらく考え込んでいるように見えた。
「ここは地球ではない。ではどこか。どこかの星か・・・・」
 何やらブツブツと独り言を言っているピッコロに対して、ルイズは言った。
「こんな所で言い合いをしてても仕方ないわ。中に行きましょう」るいずはそう言って建物に向
かった。

70:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:24:09 UIasNCVz
   *

 ピッコロは建物の中を見回すが、電気や水道などが設置してあるような形跡はない。目
の前を歩く桃色髪の少女、ルイズはこちらを警戒するように歩いていた。なぜか言葉その
ものはわかるようになったピッコロだが、その内容はあまり理解できない。
 なぜ自分が使い魔になったのか。なぜこの少女が主人なのか。そしてこの左手に刻まれ
た文字のようなものはなんなのか。
「あれがゼロのルイズが召喚した悪魔?」
「すごい、本当に緑色」
「なんか怖い」
「白いマントが何とも…」
 聴覚が人間よりも数倍発達しているピッコロには、室内にいれば誰のささやき声も聞くこと
ができた。自分に関する話はどれもあまり気分のいいものではない。かつて地上で暮らして
いた時も、こういう陰口は何度も聞いた。サイヤ人や人造人間と命がけで戦ったとしても、
一般の人間がそれを知ることはない。ゆえに彼は自らの力を封印し、天上にある神殿でデンデ
やミスターポポと静かに暮らす道を選んだのだった。
 ルイズと同じような服を着ている子供たちがこちらを見て何やらヒソヒソと話している。ピッコロ
は鬱陶しいので一睨みすると、彼らは慌ててどこかへ走って行った。
「どこの世界でも人間という者の本質は変わらんようだな」走り去っていく生徒たちを見ながらピッ
コロはつぶやいた。
「あなた、本当にこの世界の存在じゃないの?」
「少なくともここは俺のいた世界とは違う。もしくは俺の知らない場所かもしれんが。それより小娘、
これからどこへ行くんだ」
「小娘じゃない。私はルイズ。ヴァリエール家の三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・
ヴァリエール。あんたみたいな悪魔とは違うんだから」
「俺は…、悪魔じゃない」
「じゃあ何よ」
「ん…。別の星からきた、とでも言っておくか」
「はあ?だから星に人が住めるわけないじゃない。何度言わせるのよ」
「世の中にはわからないことはたくさんある。勉強することだな」ピッコロはそう言うと、悟飯の事を
思い出した。あいつ、ちゃんと勉強しているかな。
「何よ、使い魔のくせに偉そうに」
「偉そうなのはお前だろう」
「あたしはヴァリエール家の三女、ルイズ…」
「もういい、もういい」そう言うとピッコロはルイズの頭をポンとおさえた。
 若いころの自分なら、殴り飛ばしてやるところだが、丸くなったものだな。とピッコロは自身の行動
に心の中で苦笑した。
「それで、これからどうするんだ」
「これから昼食よ。それで午後の授業。言っとくけどアンタの昼食は…」
「少し周りの様子を見てこよう」そう言うとピッコロはルイズから離れた。
「あ、ちょっと。使い魔が主人の傍を離れるってどういうことよ」
「ここがどこか確かめる必要がある」
 騒ぐルイズをよそに、ピッコロは建物の外に出た。

71:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:24:47 0EAunQTG
支援ぬ

72:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:27:07 UIasNCVz
 空の様子は地球と変わらないようだな。ピッコロが庭で空を眺めていると、何者かが近
付く気配がした。
「これはこれは、ミス・ヴァリエールの使い魔殿ですか」先ほどピッコロの左手を見ていた
男だった。周りからは“先生”と呼ばれていた。
「あんたは」
「あはは、申し遅れました。わたくし、当トリステイン魔法学院で教師をやっております、ジャン・
コルベールと申します。ちゃんと我々と同じ言葉が喋れるとは驚きました。あ、失礼ですが、
お名前は」先ほどの生徒たちと違い、ピッコロに対しても礼儀正しく接する彼に対し、ピッコロ
は多少の好感は持ったものの、警戒はとかなかった。
「ピッコロだ」
「ああ、ピッコロくんですね」
「あんたは、俺を見て驚かないようだな」
「まあ、色々見ておりますからね。それでもあなたのような使い魔を見るのははじめてですけども」
「悪いが、色々と聞きたいことがあるのだが」
「私でよろしければ、わかる範囲でお答えいたしますよ」
「ここはどこだ」
「ここはトリステイン王国、魔法学院です。貴族の子弟が通っております」
聞いたことのない国の名前。
「ここで何を学ぶのだ」
「魔法全般と一般的な教養、それから貴族としての心得などを」
「この世界には貴族というものがまだいるのだな」
「あなたの住んでいた世界にはいないのですか?」
「ああ、少なくとも魔法とやらが使える貴族を、俺は知らない」
「ほう、それは」
「ここは電気も水道もないようだが」
「電気?水道?それは何ですか?」一瞬コルベールの目が輝くのをピッコロは見た。
「俺の住んでいる世界では普通にあったものだ。もっとも、最近は神殿で暮らしていたんでわか
らん」
「あなたの住んでいる世界には、色々と興味深いものがありそうですねえ」
 この男、年のわりに随分子供っぽいところがあるな、とピッコロは感じた。けれども、そういう
人間は嫌いではない。何より自分を差別しない。
 時計台の鐘が鳴ると、コルベールは何か用事があるらしく、そそくさと歩いて行った。
 魔法、それは“気”を使うことと何か関係があるのか。色々考えながらピッコロは、とりあえず周り
の様子を確認するため舞空術で空に飛びあがった。
 誰かが見ていたら騒ぎになっていたかもしれないが、ちょうどその時ルイズが教室で錬金の魔法
に失敗して大爆発を起こしていたので、生徒や教職員たちはそちらの方に意識が行っており、誰も
彼の飛行には気がつかなかったようである。
 ピッコロは更に上昇して周囲を見回した。魔法学院の近くに民家はない。森と草原が広がっている。
遠くには山もある。鉄道や舗装された道路などは見当たらなかった。
 しばらく西や東に飛んでみると、町のようなものが見えた。それでも自分が住んでいた世界の町に
比べたら各段に小さく人も少ない。降りたって様子を見ようかとも思ったが、魔法学院の時のように
いらぬ混乱を招く可能性もあったので、遠くから眺めるだけにした。
 それにしても自然以外は何もない世界だ。
 ピッコロは、自分の親の故郷であるナメック星のことを思い出した。確かあの星も、地球と違って
ゴチャゴチャとしたものはほとんどなかったはずだ。
 更に飛んでいると、大きな石の壁に守られた城のような建物を発見した。よく見ると、高い石の壁の
内側では人々が行きかっている。これがこの世界の都市というものか。ピッコロは千里眼で街の様子
を眺めた。やはり服も生活様式も大きく異なる。それだけを確認すると、元きた道を戻ることにした。
なぜか左手が痛む。心のどこかで、桃色の髪をした少女の元へ戻らなければならない、と訴えかけて
いるようだった。

73:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:29:21 eEV50L5o
さっさと腕を切り落とす作業に入るんだ、支援

74:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:30:46 UIasNCVz
 魔法学院に戻るためしばらく飛んでいると、道の真中に馬車が止まっているのが見えた。
よく見るとその馬車は数人の男たちに囲まれている。盗賊の類か。どこの世にもいるもの
だな、とピッコロは思い通り過ぎようかと思った。
 だがしかし、見てしまったからには無視するわけにもいかない。なぜかわからないが、かつて
の“神”と融合して以来そう考えることが多くなった。本来なら人間のやりとりにむやみに干渉
してはならない、とミスターポポからも常々言われていた。だがここは地球ではない。
だったら、多少は自分の思い通りに動いても、迷惑はかからないだろう。そう思いピッコロは
地上に降り立った。
「助けてください、命ばかりは」年の頃十代後半くらいの少女が叫ぶ。
「金はもうほとんどありません。我々は町で買い物をして、これから戻るところなんです」と
一緒にいた五十代くらいの男も言った。
「うるせえ、だったら馬車ごといただくまでよ。ついでにその女もな」盗賊一味の男の一人が
言った。
「お願いします。この子だけは!」馬車を下りて集団の前に立つ男。
「男は殺せ!女と馬車は奪い取れ!」盗賊のリーダーらしき男が剣を抜いて叫んだ。
「待て」
 ピッコロは、馬車のすぐ近くに腕を組んだまま降り立った。
「てめえ、どっから現れた」
「あ、悪魔だ」
「バカ、化粧に決まってるだろう。どこかの異民族だ」
 意外な場所から意外な者が登場したので、盗賊たちは動揺した。
「そんな事はどうでもいい。貴様ら、武器を捨ててこの場から立ち去れ」ピッコロは盗賊に対し
睨みつけながら言った。
「ああ?」
「誰に向かって口聞いとんのやワレ!」
 自分の実力もわからぬ阿呆どもか。ピッコロは心の中でつぶやく。
盗賊の一人が剣を振り上げてピッコロに斬りかかるも、彼はよけようともしなかった。
「きゃあああ!」そんな様子を見て、馬車に乗っていた少女は目を伏せた。
 だが、剣は二つに折れていた。
「なにいいい?」
「おい、矢だ!矢を撃て」
 接近戦では不利と悟ったのか、子分は弓矢を放った。
 かわしてもよかったのだが、後には少女と男がいる。
「ふう!」ピッコロがひと吹きすると、矢だけでなく盗賊一味も一気に吹き飛ばされた。
「何者だ!?」
「や、やっぱり悪魔だああ!」
「ひゃああああ」
 圧倒的な戦力差に恐れをなした盗賊どもは、武器を捨てて森の中に逃亡していった。
「怪我はないか」
 ピッコロは一応そう言ってみたが、男の方には反応がなかった。盗賊を圧倒する自分の姿を見て
驚かない者はいないだろう。半ばあきらめのような気持ちで、再び飛ぼうとしたとき、少女が声を
かけてきた。
「あの、待ってください」
「ん?」
「た、助けていただいてありがとうございます」
「お前」
「はい」
「俺が怖くないのか」
「あの…、少しは」
「正直だな」
「でも、悪い人ではないと思います」
「ん…」ピッコロは、自分をじっと見つめる少女の瞳に戸惑いつつ再び飛び立った。

75:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:32:08 gk9uC6i8
御飯!支援を吹けーっ!

76:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:33:51 k5Ymb7mz
ピッコロさぁぁぁぁぁんんん!!支援

77:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:36:09 UIasNCVz
「どこへ行ってたのよ!」もうすっかり日の暮れた魔法学院の宿舎で桃色の髪をした少女
の怒声が響く。
 暗い部屋の中ではろうそくが灯されていた。やはりこの世界には電気というものがないの
だな、とピッコロは思った。
「少し、外の様子を見てきた」
「勝手に外に出ちゃいけないんだから」
「なぜだ」
「なぜって、学院の決まりなの」
「決まり?俺はこの学校の生徒でもないのに、なぜそれに従う必要がある」
「べ、別にそれはそうだけど。使い魔が主人を置いてどこかに行くなんて考えられないわ」
「俺はまだお前の使い魔になることを了承したわけではないぞ」とピッコロはやり返す。
「もう、なんて強情な使い魔なの?そんなんじゃ、食事食べさせてあげないわよ!」
「別にいい」
「ちょっと、どこ行くのよ」
「寝る」
「寝るってどこで」
「女と同じ部屋で寝るわけにはいかんだろう」
 そう言うとピッコロは部屋を後にした。
 中庭に出ると、月が見えた。二つの月が見える。ピッコロがいた世界の月は亀仙人が破壊して
なかったはずだから、改めてこの星は自分にいた地球ではない、と納得した。
 それにしてもここはどこだ。
 適当な木を見つけ、その下で座禅を組んだ。数メートル浮かび上がり、瞑想に入る。この学院の
生徒たちの好奇な目は嫌いだが、じきに飽きるだろう。
 それより元の世界に帰る方法を探さなければ。
 そんな事を考えていると、不意に何者かの気配がした。
「きゅい」
「ん?」
 竜であった。それも青い竜だ。いつの間にかピッコロのすぐ傍に青色をした竜がきていた。そういえ
ば彼の最初にして最後の弟子である悟飯も竜を飼っていた。
「お前は何者だ」
「きゅい、きゅい」
「そうか、お前も誰かの使い魔なのか」
「きゅい」
 なぜかピッコロには、竜の考えていることがわかった。これも魔法の力というやつだろうか。
「ん?」
 不意に青い髪でめがねをした少女がやってきた。今度は微かな気を感じたので、ピッコロにもわ
かった。
「何をしているの」少女は、特に警戒する様子もなく無表情で聞いてきた。
「それはこっちの台詞だ」とピッコロは言い返した。
「散歩」
「こんな夜中にか」
「ええ」
 青い髪の少女は小柄で、右手に杖を、左手に大きな本を持っていた。ピッコロはメガネをかけた
その瞳の奥に、自分と同じような憂いがあるような気がした。

78:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:38:20 n/Hl0Lxc
ピッコロさああああん
支援

79:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:38:44 hPY5KUw4
支援

80:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:38:51 UIasNCVz
「俺を、怖がらないのか」
「どうして」
「周りはみんな言ってるぞ。悪魔だ悪魔だって」
「そう…」
 そう言うと、少女はピッコロの隣に来てちょこんと座った。その横に青い竜が座る。
「あなたは悪魔なの?」こちらを見ず、遠くを眺めながら少女は聞いてきた。
「いや、違う…」ピッコロも少女の方を見ずに答えた。
「だったら平気」
「そうか…」ピッコロは少女のことが少し気になり、横目で彼女を見た。
 すると、少女はじっとこちらの方向を見上げていあ。
「どうした」
「いえ」
 少女はマントの奥から何やらごそごそと取り出している。
「ん?」
「これ」彼女が差し出したのはパンだった。
「なんだ」
「パン」
「それはわかるが」
「何も食べていないんじゃないかと思って」
「あ、そうか…」
 ピッコロは水さえあれば、何も食べなくても平気である。それでも食べられないことは
ない。彼は少女の好意を受け取ることにした。少女は、ピッコロがパンを受け取ったのを
確認すると、立ちあがった。
「おい…」
「私は、タバサ」
「ん?」
「名前」
「ああ。俺はピッコロだ。そう呼ばれている」
「そう…。この子はシルフィード」そう言って彼女は隣にいる竜を軽く撫でた。
「そうか、シルフィードか」
 タバサと名乗る少女は、そう言うと歩いて立ち去って行った。後にはしっかりシルフィー
ドがついていき、時々ピッコロの方を振り返って見ていた。
 ピッコロは、タバサから貰ったパンを口にする。決して悪い味ではなかったが、水がない
のがちと辛いな、と思いつつ飲み込んだ。

81:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:39:34 MvCNXmiE
丸くなったピッコロさんに魔Jr.としてトンガッていた頃の映像を見せて悶絶させてみたい支援w

82:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:40:34 UIasNCVz
「ああもう、何やってんのよ、こんな所で」聞き覚えのある声が聞こえた。
 次に姿を現したのは、桃色の髪の少女であった。ネグリジェ姿に黒いマントを羽織って
いる。
「どうした」
「どうしたって、アンタ。本当にここで寝るつもり?」
「そうだ」
「春って言ってもまだ夜は冷えるわよ。部屋にきなさい」
「いいのか」
「私がいいって言ってるんだからいいの」
「そうか…」
「ってか、何でアンタ浮かんでるの」
「それは気にするな」そう言うとピッコロは浮遊をやめ、二本足で立った。
「まあいいわ。行きましょう」そう言ってピッコロに背を向けるルイズ。
「ルイズ…」
「なによ」
「ありがとう…」
「か、勘違いしないでよ。使い魔が風邪をひいたらあたしが困るから、それで部屋に寝かして
あげるんだからね!」ルイズは顔を真っ赤にして言った。
「そうだな」
 ピッコロがトリステインに来た最初の夜は、こうして更けていくのであった。


 つづく

83:純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
08/07/15 22:41:47 UIasNCVz
第一話終わり。

個人的にはルイズの「ひっ」が気に入っている。

以上でございます。

84:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:43:25 n/Hl0Lxc
俺がこの世で一番好きなキャラはピッコロさん
保育士の才能もあるし多分一番の常識人

85:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:43:25 PpMCRQgT
乙、だけど月は直したんじゃなかったっけ、


神様がさ

86:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:44:44 93d8fG9q
乙でした。
しかしピッコロに挑むギーシュが想像できないww
ワルドでも一矢報いることが出来るかどうか…

87:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:45:25 zQCO1d+L
乙ー
DB世界の月は
亀仙人が壊す→神様が直す→ピッコロが壊す→以降放置
だった気がする
自分で壊しておいて亀仙人のせいにするピッコロさん・・・

88:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:46:51 CYwvrbSt
たしかその後、ゴハンを大猿から戻すためピッコロが消したはず。


89:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:48:35 iAidlFU/
乙。
ピッコロさんは何も無いところから服とか剣とか作れる便利な人なんだよな。
悪魔より先住魔法を使う亜人と思われそうな気がする。

90:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:49:26 gk9uC6i8
分身したり巨大化したりな

91:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:50:29 AzwNmk6r
ピッコロでも地球割りがたやすいレベルだと思うが、

DBレギュラー陣まで突き抜けるともはや俺TUEEEどころの騒ぎじゃないので楽しみだ

GJ!

92:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:51:33 D2tII9jw
>>86
もはや何秒頑張れるかが注目の対決ですな。ダイアグラム10:0の極致。
まぁ丸くなった頃だから殺される事はないだろうけど。

93:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:54:48 Q20tYUds
>>純白の騎士団 ◆937OxU5ygs
乙です。
>>86
どう少なく見積もっても惑星を簡単に破壊出来るフリーザの数倍は強いからな。
ワルドでもかすり傷一つ負わせられないんじゃないか?

94:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:55:28 tRCsOah1
劇場版でよく使われる腕伸ばしで軽く脅したりして決闘時間自体は長いんじゃないのかな
あと目からビームも出せるんだよな…

95:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:57:59 dQLN5PRV
>>94
ほんとに怪物だな・・・一番好きだけど

96:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 22:59:17 4R2mSlMF
あられトナッパが同じくらいお強さとかいう話をどっかで・・
とりあえず天下一の時みたいに巨大化してもらいたいなw
DBじゃピッコロ一番好きだったんで楽しみにしてます

97:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:00:00 93d8fG9q
>>94
サイバイマンに対しては口からビーム出してたな
ちなみにFCの強襲!サイヤ人だとそれぞれ
『めからかいこうせん』『くちからかいこうせん』って名前だった。

98:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:00:00 b6B5FsJ1
>>94
そこでサイバイマン爆誕ですよ。(大笑)

99:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:03:17 iAidlFU/
ピッコロさんは戦闘で苦労しないから他の事で苦労するんだろうね。
ルイズとの人間関係か? でも、悟飯鍛えた頃のことから考えてルイズ相手に、
魔法が使えないなら死ぬ気でやってみろ!
って本気で魔法使わないと死ぬようなスパルタをやりそうな気もする。

100:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:04:31 kgmfMD3H
おいおい、ワルドが本気を出せば超サイヤ人3の悟空だって一蹴できるんだぞ
セルゲーム編後のピッコロじゃ勝負にならないだろ

101:98
08/07/15 23:06:26 b6B5FsJ1
ごめん。
ピッコロ大魔王が産むのは
シンバル、タンバリン、ドラムとマジュニアだった。orz

102:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:06:50 qLyiDTHf
ピッコロ召喚とは予想外でしたよ、乙です
ただ俺は空気が読めなくてな

犬が国王をやってるような世界でピッコロの容姿を気にする人間がいるのかな
うろ覚えだけど、アニメの免許の話は皆普通にピッコロに接していたような・・・
それと悪魔と言ってるけど、あの世界じゃ人間は亜人じゃないかな
悪魔が何かの伏線になっているならいいけど

すぐに現地の調査に赴いたのはピッコロを感じたよ
いろいろ書いたけど、良き師であるピッコロ召喚は楽しみだ
今後の展開に期待しています

103:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:08:05 D2tII9jw
考えてみれば悟飯を育てたのは彼なんだよな。
潜在能力を眠らせている奴へのスパルタ教育はお手の物か。

でも「悪を絶やすな」と父から遺言された彼が、その父の仇の息子を育てる事になるとは。
人生はつくづく皮肉に満ちている。

104:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:08:58 n/Hl0Lxc
>>102
帽子被って触覚だしてないからじゃね

105:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:09:15 Z4pFZNvY
         / /      '" /    / ,,-、 /、ヽ\  ゙i;,-''"   / ./  /─''''" ̄ ,,/
        /  ./ /   ,,,-‐'"-/   / ./ ゙" "\  ゙i;,  | 、// /   "    ,,,/
       / ,-''/ /    ,,-''"_ /   //       ヽ  l /  レ'/~       /‐/
      / /  | l|  ,,-'"/゙/,」|    /    ..::;;;,,,  }  /   |~ ,,-‐,,,-'''  //~
      / /-'''''| | /l /‐'''/'' .人   i'    .:: :;'" / / l  ノ゙i// ,,-‐'"─==
     //'"   ゙i;: | /‐' ./,, ,,ノ ゙i;,.  |     _,,-ヾ.// ノ ,-''" l |  ‐'"   ,,,-‐二
     レ'     ヽl:i' ./  )'、‐,\゙i;: | ,,,-‐二-┬ナ" /‐'"‐ 〉 ,i'──'''" ̄~-''"
          ,-‐',ヽ|'"  ./゙ヽ-ゝ='\゙i,'''ヽ -゙=‐'   '" ,‐'ノ,, /‐''" ,,-‐'''"~
         / / ;;:.  ─ヽ, ゙i;'''''' , ゙ "-‐'''''"""    〔_,/ ゙ヽ'-'"~   >>100、おめえ
        / /   / ,; ,,_}_  ゙、 ./__,,  _,,       /      \
      ,;'  / ,;;;:;:/;: ,,   ~ ヽ ヽ.  ヽニ‐'、     / /       ゙i,_    ココおかしいんじゃねぇか?
     ./        ''  ,l,,,,,,/ 〉  ゙ヽ、 '''' :;l  ,,-''" /        ゙i.\

106:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:15:07 5a3HQV2f
ピッコロさんって口笛に弱いんだっけ?

107:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:16:51 eEV50L5o
地球割りはラディッツと同レベルのアラレちゃんでも出来るからな

108:よくある攻略法
08/07/15 23:17:29 7G0D2TYb
「えええ!そんな裏技があるんですか?だってここ序盤でしょ」
「ええワルドを相手に無限upって裏技ですよ」
「デルフは取ったし、もぐらはスルーしたし、後は宿屋で決闘をするだけですね」


ワルド「よく来たね」
サイト「なんかよくある噛ませ犬っぽいせりふですね」

 ”戦闘開始”

解説「ここで大事なのがワルドを半殺しにしてしばらく放って置く事です」
  「ほら一定のパターンで襲ってくるでしょう」

ワルド「何故当たらない!」

「まぁこのパターンを三回繰り返すと大技を出してこようとするので、それをデルフで吸い込むんです」

 ワルドがエアハンマーを出した後、旋回しながら近づいてブレイドで斬りかかって来る
 それを半身動かして見切るこれが意外と難しい

ワルド「な、なに!魔法を吸い込んだだとぅ!」

解説「そして偏在を出してくるので一体だけ残して、またパターンを三回繰り返すのを延々続ければ楽にレベル100ですよ」
  「ね、簡単でしょ」
デルフ「簡単じゃねーよ」

109:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:20:09 qLyiDTHf
>>104
少し見返してみた
教習所に堂々と居座る犬人間(当然耳が出ている)とハイヤードラゴンを見てもまだそう言えるか

110:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:20:12 cQHwC3M8
>>106
ピッコロさんが悶絶するキャラ損があるw

111:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:20:53 dQLN5PRV
>>108
wwwwwww

112:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:23:20 HW3vR9oY
ぴっころ乙
完結までプロット組んでくれてるのが嬉しいね
描き逃げが多すぎて困るからなぁ……

ところでふと思ったんだが
スレ建て直後にすぐさま誰かが作品投下したら
さすがにテンプレ粘着してるアフォも自重してくれるのだろうか……

113:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:24:37 /aVKlVBv
>>112
そんなので自重する奴が粘着すると思うか?

114:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:29:58 4R2mSlMF
>>112
その物言いはどうかと思うが、途中までであれ読者を楽しませてくれる作家に言う言葉じゃないぞ。

115:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:33:24 iAidlFU/
悪魔でふと思いついた
エンジェル伝説から北野誠一郎
「ミミミ、ミスタ・コルベール。悪魔を召喚しちゃいました。さすがにあれとコントラクト・サーヴァントしろなんて言いませんよね?」
「うぅむ。しかしなんという恐ろしい形相だ。あの悪魔は今までに何千と人の命を奪ったにちがいない」

116:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:34:58 9BkcjW95
せっかくだから俺はピッコロの代わりに
ニコチャン大王を召喚してうわきさまなにをあwせdふじこ……

117:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:36:52 cX9Te5OF
ピッコロさん乙
ルイズよりタバサとの関係の方に悶えてくるのは俺だけでいい

118:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:39:18 XzC2YQ4d
北野君召喚の問題点は、1歩間違えるとご立派2号になってしまうこと。
かれは目が悪く髪が癖毛なこと。

119:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:40:14 D2tII9jw
>>115
> 「うぅむ。しかしなんという恐ろしい形相だ。あの悪魔は今までに何千と人の命を奪ったにちがいない」
 あ・ん・た・が・言・う・な!w

「きぇええええええっ!!」(ここは何処ですかーっ!)
「きゃあーっ!」

120:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:43:15 QumKAaaI
>>115 >>119
北野君はヴィンダが似合うような気がするなぁ

121:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:48:28 7hvUGotL
北野君いい奴なんだけどなぁ

122:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:49:55 McyqKLSp
>>120
ドラゴンだとかオーガーだとか物騒なモンスターに妙になつかれるわけですねわかります

123:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/15 23:52:29 iAidlFU/
北野くんと決闘することになったギーシュ
ああああ、なんでぼくは悪魔と決闘することになったんだ!?
そうだ謝ろう。泣いて土下座でもなんでもすれば命だけは許してくれるに違いな……。
「ごめんね。待たせちゃったね」
ダメだー殺る気の目だーっ!
殺されるー。

124:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:01:58 dhq6BR8s
竹久ポジションに納まるギーシュが幻視できる

125:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:02:29 ERvrhOty
>>94
たしかに
天下一武道会でおとこ狼とかでできたし、ウーロン、プーアルとかも
いるしな

126:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:04:01 gEx+Mr/S
>>123
でも北野くんはきちんと話し合って決闘を止めようと思っていると

127:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:04:45 tRCsOah1
>>120
OVAでは北野君の顔を見た猫が驚いて逃げてたが、>>122で納得

>>123
あの顔を見て決闘を挑めるんだろうか…てことはギーシュはあさっての方を見ながら北野君に決闘を挑んだわけか


序盤、寝てるルイズを「朝だよ、起きて」って起こしたら北野君の顔を見たルイズが悲鳴を上げて気絶する姿が見えた
そして悲鳴を聞きつけてやってきたキュルケが攻撃しようとするも気が動転して自爆して気絶したりタバサが部屋を覗いて気絶したり寮から次々と人が集まって気絶し続け
「ただルイズを起こそうとしただけなのに、起きれない生徒を増やし続けてしまった北野君だった」というところまで見えた

128:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:07:00 2pb2EXCz
北野君はキュルケ見たとたん襲いかかりそうなのだが。
(たたたた大変だ、血だ…血まみれだ、頭から血がふきだしてるぞ)
「きええええええええええ!!」(大丈夫ですか~!!)

129:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:09:25 FLV8ZUkN
北野君はテファに召喚させたら一番面白いかも試練。
心優しいのに悪魔として怖がられるコンビ。

130:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:10:24 xyYqK1yH
>>127
気絶した人をそのままにしておけないと、ちゃんと並べてあげるんですね。
そしてそれを見た誰かが
「この数のメイジを一方的に!?」
こうですね。

131:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:12:44 gfibsrlF
>>127
「そこのお前、決闘だー」
指差した先に北野君がいたんだよ。

132:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:15:36 D0AasQHa
話題変わるが。そろそろゼロ魔龍が投下されるころかな?

133:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:16:49 UZuLgeLc
比較的珍しい男気溢れるギーシュが決闘

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ! 悪魔あぁぁぁぁぁぁ!」
「絹を引き裂くモンモランシーの悲鳴!?
 待ってろギーシュが今行くぞ!
 そこの平民、この青銅の怒りを受けてみろ!」

こうして北野君との決闘にだな。

134:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:18:24 dmbZlxu1
やべえ、みんなの書き込み見てたら北野君召喚やってみたくなった(w

135:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:20:10 wCfqlcJN
顔が怖いというだけで戦乱を収めてしまったミス・ヴァリエールの最恐の使い魔伝説。

136:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:22:05 xHGNiNIm
>>128
無論、寝癖Verだから余計悪魔っぽいだろうからこうなるかもな!

キュルケ「きゃああああ!」
フレイムにつまずいて頭を打って気絶
北野くん「だ…大丈夫ですか? あ、なぁんだ血じゃなくって髪の毛だったのか…大きい声を出しちゃったから、びっくりして気絶しちゃったのかなぁ…」
タバサ「……」
北野くん「あ、ちょっと君…この人を…どこに連れて行ったらいいのかな?」
タバサEYE(悪魔「あ、ちょっと君…この人を…どこに連れて行って埋めればいいのかな?」)
バタン
北野くん「あ、また気絶しちゃった…どうしたのかなぁ…」
そして同様のケースが続き>>130
モンモン「ひっ…」
北野くん「あ、そこの」
モン「きゃあーっ! あ、悪魔がーーーっ! 悪魔が次は私を狙ってるーーっ!」
バタン
そして>>133

オスマン「ふう…今日もいい天気じゃのう…さーて、こんな気分のいい日はミス・ロングビルの下着でも覗き…」
キャーッ!
オスマン「な、なんじゃ?」
コッパゲ「た、大変です! ミ、ミス・ヴァリエールの使い魔が!」

オスマン「忘れておったーっ! 昨日召喚されたコントラクト・サーヴァントによる精神支配を無効化できる悪魔の存在をーーーっ!」
オスマン「あの悪魔がいる限りワシに安息の日々はない…!」

137:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:26:31 PAOTVfzL
>>136
そして悪魔祓いに魔法衛視隊から派遣されてくるワルド。
あれ?
学院だけで話が収まりそうな。

138:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:34:42 D0AasQHa
エンジェル伝説の北野。アニメ版の声は飛田展男だったな。

139:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:40:38 Lg2JkEpI
SEX連呼の人であり、
看護婦で実験する人でもあり、
ズバリの小学生であったり、
サイボーグだったり、
不老不死のエスパーだったり・・・の人か

140:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:41:08 +tYRFBx7
>>138
マジか?
あの人も多才すぎてもはや何が何だかw

141:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:43:11 2JIBfZpR
>>139
テッカマンダガーだったり這いよる混沌を体に宿す男だったりもする

142:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:45:50 xyYqK1yH
あれ・・・実は北野君って召喚すると結構面白くなる?

143:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:48:47 pfL5DXV7
メンヌヴィルが壁だ
奴は盲目だから顔がわからん

体温が悪魔だとかないよな……?
デーモン小暮閣下ならパーフェクト悪魔なんだが

144:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 00:50:33 CLnLYHFi
>>143
叫び声でいこう


145:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:07:20 IWf/qmz2
>>142
原作知っている人からは展開モロバレだろうけれど、様式美として確立しているので面白く読めるかとw

146:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:09:35 gfibsrlF
>>143
「ふう危ない、危うくやられる所だった」
「こいつ俺の殺気を読んだのか」蜂を掴んだのを勘違いする手もある。

147:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:11:10 /J8EHzGD
起きぬけの北野君はまさに怒髪天を衝いているわけで
早々にポマードを調合しないと凄いことになるぞ

148:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:12:04 s0aCCKg3
北野君って実際身体能力がすごかったような。

149:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:12:28 nrwLakwB
エンジェル伝説好きが多くて、すごくうれしい俺がいるww

150:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:16:02 xB+XgsTZ
そういえばイレーネさん召喚ものでも外見でエルフと誤解されてたなww

151:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:18:46 8o9L1k5j
シモン・ベルモンド召喚

152:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:23:41 dmbZlxu1
とりあえず本気で北野君召喚を書いてみている。
文章で北野君の恐怖を表現するのが難しすぎるぜwww

153:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:25:54 Vnb3VXcC
>>152
wktkしながらお待ちしてます

154:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:29:23 nrwLakwB
>>136
さらに調子に乗って続けてみるw

オスマン「よく来てくれたね、グリフォン隊隊長のワルド君」
ワルド「僕にかかれば、ライトニングクラウドで一撃です!!」

そうして北野君を部屋へ呼び出すワルド。
やってきた北野君を見てワルド、ビビる!!

ワルド(な、なんて凶悪な顔をしているんだ、コイツは~~~~!!!
    まさしく悪魔以外の何者でもないじゃないか!!)

北野君「あの、僕に何の用でしょうか?」

おもむろに立ち上がり、ワルドは杖を引き抜く。

ワルド「そ、そんな顔だからって、僕は怖くないぞ。
    こ、こんな奴に限って、見掛け倒しが多いんだ。
    来い、決闘だ!!」

北野君、レイピア型の杖を見てビックリするが、心は天使。
ワルドの杖が手首の近くにあるのを見て、仰天する。
そして思わず飛び掛ってしまう。

北野君「きえええええ~~~~~~~~~~~っっ!!(じ、自殺なんかしちゃだめだよ!!)」

ワルド「う、うわぁぁあああああぁぁぁああああ~~~~~~~~~~!!!!」

ワルドは奇声を上げて迫り来る北野君にビビりまくり、詠唱を行うことも忘れてのけぞってしまう。
…が、のけぞった先は窓。
その上、足を滑らし、派手に窓をぶち割って飛び出してしまう。


それを目撃した生徒達は口を揃えて証言した。

「北野君が怒りのあまりに、魔法衛士隊グリフォン隊隊長のワルド子爵を窓から突き飛ばした」と。



オスマン「魔法衛士隊の隊長でも駄目か…」

懲りることのないオスマン学院長の陰謀は、まだまだ続きそうである。

155:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:39:02 xYLomLWy
このワルドはルイズと結婚できないな……。

156:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:39:22 urx9U90a
とりあえず誰でもいいから北野くんの理解者にしろよ

157:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:40:45 11hrleUi
シエスタしか適役がいないような気がするぜ・・・

158:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:41:39 urx9U90a
>>157
マルトーも分かってくれるかな

159:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:41:44 Q5IbLN3b
>>156
シエスタと見せかけてきゅいきゅい
・・・駄目だ、タバサはきっと信じてくれない

160:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:41:58 dmbZlxu1
北野君の理解者…
ゼロ魔世界だとテファかカトレアってところだろうか。
この二人なら外見で人を判断しないだろうし…でも登場が遅いからなぁ。

161:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:44:01 O9L1XaLb
理解者はルイズでいいだろ

北野君がごく普通の、心優しい人間だと気付いて周囲の誤解を解いてあげたいと思う、
でもそれを明かしてしまっては、自分はただの平民を召喚したことがバレてしまう。
そんなジレンマ。

162:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:44:08 V6XTzNFs
ビダさんが北野君をシャイターンと呼ぶのですね、分かります

163:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:44:24 pfL5DXV7
あれだ、口裂け女の恋人になった人をおっぱいに呼んでもらうんだ
彼なら容姿に惑わされずに北野君の心のやさしさをわかってくれるはずだ

164:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:45:31 PAOTVfzL
ルイズは理解者じゃないほうが面白そうなんだよね
「ねえルイズちゃん」(ラインとかトライアングルってなんだろう?)
「ひぃっ!! なにかしら?」(あああ、朝の食事が気に入らなかったのかしら)

165:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:45:34 xyYqK1yH
シエスタはあれだ、生徒手帳落としたのを拾ってくれた北野君が実は良い人じゃないかと思うものの、顔の怖さに泣き叫んだ女生徒のポジションだろ。

166:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:47:32 nrwLakwB
>>158
シエスタを理解者にして、マルトーは誤解したままにすれば良いんじゃね?

シエスタ「北野さんは悪い人じゃありません!!」

マルトー「いいや、あいつは悪魔だ!!
     俺の長年の人生経験が、そう言っている。
     あの顔は悪人…否、悪魔そのものだ。
     シエスタ、お前は騙されているんだよ…」

167:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:53:42 UZuLgeLc
とりあえず北野君がアニエスの凍てついた心を溶かして幾乃ポジションに。
あとギーシュは決闘の後親友(本人的には舎弟)として頑張ってもらいたいな。

168:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:56:06 GPPZpiId
だれか地獄戦士田中魔王君を召喚してあげて

169:152
08/07/16 01:58:02 dmbZlxu1
よし、とりあえずかけたので投下してみるぜ!
タイトルは『ゼロのエンジェル』で。

170:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:59:22 nrwLakwB
支援する!!

171:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 01:59:45 s0aCCKg3
支援

172:ゼロのエンジェル(1/4)
08/07/16 02:01:10 dmbZlxu1
トリステイン魔法学院、春の召喚儀式。
その日、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは本当の恐怖というものを味わった。

「やったわ! ついに……!?」

何度やっても成功しなかった魔法。
いくら頑張っても爆発しかしなかった魔法。
それがついに成功の目を見た。
本来ならば喜ぶべきところである。
否、最初は喜んだ。
確かな手ごたえと共に生まれた爆音と煙幕の中に一つの影を見た。
その時のルイズの歓喜はいかほどのものだったのか、それを観察していたキュルケにはよくわかっていた。
煙の中の影が微かに蠢く。
動くということはそれは生物。
つまり、コントラクト・サーヴァントによって呼び出された何かが。
自分の使い魔になるべき何かがそこにいる。
そう確信したルイズは目を皿のようにして煙の中を凝視する。
永遠とも感じるような長い長い数秒。
やがて、ゆっくりと煙が晴れていく。
己の使い魔の姿を見るべくルイズは一歩踏み込む。
周囲の者たちも興味津々に視線を集中させる。
そしてその瞬間、突風が吹いた。

『へっ――』

その場にいた全ての人間がその姿を目にし、そして一斉に唱和した。
突風がまるで煙幕を嵐のように一纏めにし、上空へと吹き上げる。
その中から現れたのは、人影だった。

「な、なななななな……」

ルイズの声にならない動揺が周囲へと響く。
そこにいたのはピッチリとした黒い衣に身を包んだ一人の人間だった。
否、その者を人間と定義したのは『彼』の後ろにいた者だけだった。
彼らはゼロのルイズが平民を召喚したことを察し、嘲りの声を上げようとする。

173:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:02:08 wqQTsnw6
まさか・・・あいつか!!!!

174:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:02:16 PAOTVfzL
支援
なんという執筆速度

175:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:02:40 UZuLgeLc
サラマンダーより仕事はやーい!
支援するぜ

176:ゼロのエンジェル(2/4)
08/07/16 02:04:29 dmbZlxu1
しかし、その声はついに音としてあがることはなかった。
何故なら、見てしまったのだ。
『彼』の顔を。
ゆっくりと周囲を見回す……まるで獲物を物色するように目を走らせる『悪魔』の姿を!

「う、うわああああああああ!!」
「ゼロのルイズが悪魔を召喚したぞーっ!」
「に、逃げろー!」
「喰われるぞぉぉぉぉ!」

脱兎のように『彼』の姿を見た生徒たちが我先にと四散していく。
ある者はフライで飛行をし、ある者は自らの足で。
十秒後、その場に残っていた人間は――
教師としての矜持と責任感、そして今まで送ってきた人生で培ってきた恐怖への耐性故に踏みとどまった教師コルベール。
あまりの恐怖に漏らしてしまい、なおかつ腰が抜けて歩くところか立ち上がることもできないモンモランシー。
そんな彼女を見捨てるに見捨てられず、かといってゴーレムを作ってその場を離脱することすら思いつかずにおろおろするギーシュ。
あまりの意外な展開に、恐怖よりも先に呆然としてしまったキュルケ。
一見、微動だにせず冷静さを保っているように見えるが立ったまま気絶しているタバサ。
『彼』を至近距離で正面から直視してしまったが故に逃げる機会を逸したルイズ。
そして、一通り周囲を見回した後、ルイズに焦点を定めた『彼』。
以上の七名だった。

「……ミス・ヴァリエール」
「は、はははははははい!」
「コントラクト・サーヴァントを」
「ええええええーっ!?」

何事もなかったかのように冷静に。
否、一応その何もない頭から滝のような汗を流しながらとんでもない言葉を言い放った教師に対し、ルイズは淑女らしからぬ声を上げてしまう。
だがそれも当然だった。
何せ相手は普通の生物ではない。
ドラゴンやオーガならまだいい。
人間の平民でも我慢はしよう。
しかし、今目の前にいるのは
ビッシリ固められた黒髪に物凄く薄い眉毛、悪魔の様な三白眼。
その下には濃いクマが浮かんでいてその表情はピクリとも動かないという、まるで、否、悪魔としかいいようがない容貌の生物なのだ。
しかも、服装も黒一色とこれで彼が悪魔であることを否定するほうが難しい。
こんな奴にコントラクト・サーヴァントを、キスをしてしまったら魂を取られるのではないか。
そう考えてしまったルイズの足は一歩も動かない。

177:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:05:32 urx9U90a
わくわくを100倍にして支援

178:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:05:45 Z0mCmnsB
エンジェル伝説は知らんがこれは酷い、いい意味で
支援

179:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:06:25 gfibsrlF
えひゃい!支援

180:ゼロのエンジェル(3/4)
08/07/16 02:07:45 dmbZlxu1
目の前の悪魔に動きはなかった。
突然の召喚に混乱しているのか、はたまた自分を品定めしているのか。
その細く小さい瞳からは何も読み取れない。
ルイズは魂を鷲づかみされているような気分だった。
しかし、しかしである。
この悪魔を召喚してしまったのは自分なのだ。
召喚してしまった以上は召喚者である自分に全ての責任がある。
この場を逃げ出してこの悪魔に好き勝手動かれたらトリステインは、この世界はどうなるのだ。
自分を親友と呼んでくれる姫様は首から生き血を吸われて干乾び死んでしまうかもしれない。
病弱なのにも関わらず、女性として豊満な肢体を持つ一つ上の優しい姉は丸ごと食べられてしまうかもしれない。
婚約者のワルドが、母親である烈風のカリンが決死の覚悟で立ち向かうが、あえなく返り討ちにされて殺されてしまうかもしれない。
それだけは防がなければならない。
幸い、悪魔に動きはない。
チャンスは今だけだった。
いかに目の前の悪魔が強大な力を秘めていたとしても、コントラクト・サーヴァントの前には無力なはずだ。
何せ始祖ブリミルの魔法なのだ、たかが一介の悪魔ごときがかなうはずがない。
そう、自分はこの悪魔を従えることができるのだ、できるはずなのだ。
……できるはずですよね? ブリミル様!

「わ、わわわわわわわ我が名は」

微妙に始祖への信仰を揺らがせながらルイズは決死の覚悟で悪魔の両頬を掴んだ。
ひんやりとして人間のものとは思えない体温が手に伝わってくる。
その感覚に更なる恐怖を覚えながらもルイズは必死に噛みそうになる口をどうにか動かした。

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせぇっ!」
「!!」

半分ヤケクソ気味に詠唱をしながらルイズは目を瞑って『彼』の唇に自分のそれを落とした。
驚愕に眼を見開く『彼』の表情は彼女には見えない。
清水の舞台から飛び降りている真っ最中の一少女にそんな余裕があるはずがない。

「―ぷはぁっ!!」

キスの間、というよりも詠唱後からひたすら息を止めていたルイズは儀式を終えると脱兎の勢いで身体ごと顔を離す。
その視界に眼を見開いたままの悪魔の顔が映る。
怒らせてしまっただろうか?
そんな不安を感じながらもルイズは自分の身体をペタペタと触る。
悪魔に何かを吸い取られてしまった可能性を捨て切れなかったのだ。

181:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:07:59 G1NMW6ug
SANがゲリゲリ削れるなwww支援だぜ!!

182:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:11:49 xyYqK1yH
きえええええええーーー(訳:支援ーーー)

183:ゼロのエンジェル(4/4)
08/07/16 02:11:48 dmbZlxu1
(手、足、顔、胴体……うん、全部ちゃんとあるわね。声もちゃんと出るし。ってああ!? むむむむ胸がなくなってるー!?)

驚愕に眼を見開くルイズ。
手に伝わってくる寂しい感触が自分の胸の悲惨さを伝えてくる。
なんということだろう、悪魔は命の代わりにとんでもないものを奪ってしまった。
悲嘆にくれるルイズ、だがそれはぶっちゃけ現実逃避にすぎなかった。
最初から彼女の胸はないのだから。
その瞬間。
ルイズの視界の片隅で『彼』が動いた。
半座りだった『彼』はゆらり、と陽炎のような動きでゆっくりと立ち上がろうとしていた。
その動きにコルベールは反射的とも言える反応で杖を構える。
ルイズにも、残って意識を保っていた面々にも緊張が走る。

(そ、そうだわ。ルーンは…)

使い魔の証であるルーンを確認しようとルイズは視線を走らせた。
コントラクト・サーヴァントが成功していれば仮にこの悪魔が今から暴れだそうとも止められるはずなのだ。
きっと、多分、そうだといいな。
そんな風に思いつつルイズは恐る恐る己の使い魔(仮)の全身に目を向ける。
と、その時。
『彼』の体が震えだした。
見れば『彼』の両手が微かに発光しているように見える。

「え?」
「む、むうっ!?」
「ヒィーッ!?」

突如発生した異常事態に各々はそれぞれの反応を見せる。
『彼』は足を一瞬たわませたかと思うと一気に立ち上がり――そして、両手を天に突き上げた!

「きえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
『わああああああああああっ!?』

それは正に悪魔の咆哮だった。
トリステイン、いや、ハルケギニア全土に響きわたりそうなその声にルイズを初めとするその場にいた人間は全員恐怖に身を竦ませてしまう。
彼らの目に映っているのは禍々しく、それでいてどこか神々しさを兼ね備えた一人の少年の姿だった。
両手に刻まれたルーンを天に見せ付けるように振り上げている『彼』の名は北野誠一郎。
天使の心と悪魔の顔を持つ――ただの人間の少年であった。

184:ゼロのエンジェル
08/07/16 02:13:39 dmbZlxu1
北野君視点は次回から入れる予定。
最初は入れようかと思ってたんですが、最初は入れないほうがインパクトがあるかな、と。

185:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:14:07 2JIBfZpR
な、両手だと!?これからどうなってしまうんだ
乙ー!

186:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:15:17 Vnb3VXcC
む、むしろ胸じゃねえかルイズの胸的に
しかし仕事早いな、GJ!

187:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:15:25 PAOTVfzL
乙ー!
いかん。面白すぎだ。

188:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:17:53 urx9U90a

デルフは北野くんの理解者になるかな

189:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:17:55 pfL5DXV7
少し前に来たピッコロよか凄い扱いだな
北野君一般人なのにw

190:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:18:12 Q5IbLN3b
GJ!!て、両手ーーーー!?

191:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:22:24 pfL5DXV7
神の左手 悪魔の右手
北野君なら両手ルーンも納得ってか
むしろ当然じゃあるまいか

192:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:32:37 nrwLakwB
GJ!!
こいつは続きが楽しみだぜw

193:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:47:00 wCfqlcJN
>>189
ピッコロさんは容姿が人間とかなりかけ離れているから却って「そういう種族なんだ」と割り切れるのでは。
北野君は人間の枠内にいるから逆に怖くなってしまうとか。

194:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 02:54:29 yeOmcS71
北野君GJ
次も期待してるぜ

195:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 04:00:13 depXQX4B
GJ!
北野君はいかにして原作の勘違い系雰囲気(と絶妙の"間"の取り方)をかもし出せるかに掛かってるガンバレ、超ガンバレ


196:ゼロのエンジェル
08/07/16 04:24:33 dmbZlxu1
なんか気がついたら続きができあがっていたので投下しますぜ!
あと記載を忘れていたので追記。
これはエンジェル伝説とのクロスです。

197:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 04:25:32 m44dCw1J
こんな時間に!
しえんだ!

198:ゼロのエンジェル(1/4)
08/07/16 04:26:36 dmbZlxu1
さて、ここで少しばかり時間を戻してみようと思う。
ルイズによって召喚されてしまった北野誠一郎。
彼はその数分前、碧空高校の校門の前に立っていた。
転校初日であるため、初めて潜ることになる門を見ながら、彼はこれからの生活に思いを馳せる。

(皆仲良くしてくれるかなぁ)

ぼーっと校舎を眺めている彼は一見するとおのぼりさんのように見える。
だが、実際に彼を見た人間の中にそう感じる者はいない。
誰もが彼に近寄らず、目を合わせることすら恐れてそそくさと立ち去っていくばかり。
たった一人で碧空高校に殴りこみ!?
いや、抗争の復讐で放火しに来たんだ!
女を攫いにきたのでは?
道行く人々にそんな風に思われているなど露知らず、彼は新生活への一歩を踏み出そうと足に力を込める。

(あれ? こんなところに鏡が)

その時、彼の三白眼が目の前に鎮座している鏡を発見した。
人一人分くらいの大き目の鏡が無用心にも校門のど真ん中に置き捨てられている。
こんなものが人が近くにいるときに倒れたりしたら大変だ。
そう考えた心優しき少年は直ちに撤去するべく鏡へと手を伸ばす。

(え?)

ずぶり。
伸ばした手が鏡に吸い込まれるのを見て、北野君は驚いた。
それはそうであろう、手を吸い込む鏡など見たことも聞いたこともない。
しかし彼の動揺を他所に鏡は容赦なく彼の身体を引き込んでいく。
気がついたときには既に半身が鏡の中に埋まっていた。

「きええええええーっ!?(訳:な、なんだこの鏡ーっ!?)」

叫んではみるものの彼の周囲に人はなく、助ける者はいない。
そうこうしているうちに彼は抵抗の甲斐なく鏡の中へと吸い込まれてしまった。
残された鏡も少年を吸い込み終えると跡形もなく姿を消してしまう。
こうして、本日碧空高校に転校するはずだった北野誠一郎は失踪することとなった。
なお、北野誠一郎は優秀な生徒だと聞かされていた碧空高校の校長はこのことを知り、酷くガッカリすることとなるのだがそれは余談である。

199:ゼロのエンジェル(2/4)
08/07/16 04:29:26 dmbZlxu1
目を覚ました北野君はまず状況を把握するために周囲を見回した。
目の前には桃色の髪の可愛らしい少女が。
そのすぐ傍には髪の毛が寂しい人のよさそうな中年の男性がいる。
そして自分たちを取り囲むようにしているのは少女と同じくらいの、自分と同年代と思われる少年少女たちだ。
中にはチラホラとカエルだの巨大モグラだのドラゴンだのといった生物たちもいる。

(暖かくなってきたって言うのに、大変そうだなぁ)

純正地球育ちの北野君は見慣れぬ生物たちをあっさりと着ぐるみだと断じた。
遠目だったから、という点もあるが、彼からすれば今はそんなことよりも状況の把握のほうが先だったのだ。

(資料はあんまり見ていなかったけど…ユニバーサルな学校なんだなぁ、碧空高校って)

首を傾げる。
少年少女たちは統一されたデザインの制服を纏っていたが、目の前の少女を初めとして髪の色はてんでバラバラだった。
金、青、赤、緑などと日本ではおよそお目にかかれない色ばかりだ。
肌もびっくりするほど白い女の子もいれば今時ガングロ? と首を傾げたくなるほど黒い肌の女性もいる。

(もしかしてドッキリ? クラス総出の仮装でぼくを歓迎してくれてるのかな?)

そう考えればこの奇妙な面々にもしっくりくる。
だとすれば、なんと暖かな学校だろうか。
一介の転校生に過ぎない自分にここまでのイベントを用意し、歓迎してくれるなんて!
良い意味で予想外すぎる展開に感激する北野君。
ちなみに感激している間にほとんどの生徒たちは逃げ去っていたりする。
だが、歓迎(?)はそれで終わりではなかった。
なんと目の前に立っていた桃色の髪の少女がゆっくりと近づいてきて、キスをしてきたのだ!

(えーっ!?)

これにはビックリする北野君。
外見のせいで母親以外の女性に好意をもたれたためしなどなかった彼からすればこの事態は青天の霹靂だった。
髪の色からして外国の少女なのだろうから積極的なのも当然なのだろうか。
実際キスを終えた彼女は顔を赤らめることもなく平然(実際は考え込んでるだけ)としているし。
いや、それにしても唇にキスとは大胆すぎるような…
混乱した思考の中、北野君は自分にキスをしてきた少女を凝視する。
ピンクの髪にばかり注目していたが、少女はかなりの美少女だった。
やや自分よりも幼いが、人には個体差というものがあるのだからそこは気にするほどのことではないだろう。
そんなことよりも、こんな美少女が歓迎にキスまでしてくれるとは…
面食らいながらも、このイベントの責任者であろう少女と中年男性にお礼を言うべく彼はゆっくりと立ち上がろうとし。

200:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 04:30:37 m44dCw1J
しえんんんんん

201:ゼロのエンジェル(3/4)
08/07/16 04:31:14 dmbZlxu1
(い、痛っ!?)

ズキン。
両の掌に走った痛みに顔を顰める。
ズキン、ズキン。
全身を駆け巡り、両の掌に集中するあまりの痛みに北野君はたまらず身を震わせる。
見れば掌にぼんやりと光る文字が浮かび上がりはじめているではないか。
同時に、痛みも増してくる。
彼はもう辛抱たまらないとばかりに立ち上がり――そして叫んだ。

「きえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!(訳:なんなんだこれは!)」
『わああああああああああっ!?』

痛みを紛らわせるための叫び声に周囲に残っていた人たちが吃驚した様子を見せる。
歓迎してくれた面々を驚かせてしまったことに心が痛むが彼とて悪気があったわけではなかった。
ただ、痛みに耐えられなかっただけなのだから。

(あ、痛みが治まってきた)

やがて、文字の発光が治まり。
それに伴い痛みが消えてきた北野君はようやく一息ついたとばかりに息を吐いた。
途端にビクリと震える少女と中年男性。
そうだ、自分は彼らを驚かせてしまったのだ。
落ち着けば、自分が如何に無作法なことをしてしまったのかと自己嫌悪が襲ってくる。
ただ歓迎してくれただけの彼らを驚かすように叫んでしまうなんて。
謝らなければ。
即座に彼はそう決断する。
しかし気がつけば中年男性は少女を庇うようにして持っていた杖を構えていた。
その表情は鬼気迫っており、明らかに彼が怒っている事を示している。

(ま、まずい…怒らせちゃった)

不可抗力とはいえ目上の人を怒らせてしまったことに北野君は落ち込んでしまう。
しかしだからといって何もしないというわけにはいかない。
とにかく皆に謝らねば。
謝罪のため、彼らに一歩近づく。

「クッ!?」

だが、彼らは間合いを取るように大きく後退し、なかなか近づかせてくれない。

202:ゼロのエンジェル(4/4)
08/07/16 04:34:25 dmbZlxu1
別にこの位置から謝っていいのだが、それでは誠意が足りない。
謝罪は至近距離でやるものだ。
そう考えた北野君は一気に間を詰めるべく足をたわませ――そして飛翔!

「きえええええええっ!(訳:すみませんでした!)」
「うおおおおおおおっ!?」
「きゃああああああっ!?」

空中から迫り来る悪魔少年に少女はひきつったような悲鳴を。
中年男性は驚愕の声を上げる。
同時に中年男性によって振られた杖から炎が噴き出した。
だが動揺していたせいで狙いと制御が甘かったのか、紅蓮の炎はまるで北野君だけを避けるように二手に分かれ
彼の両頬を掠めるだけで終わってしまう。

「ひきええええ!?(訳:あ、熱い!?)」

白い頬を掠める熱波に北野君は悲鳴をあげる。
たまらず火炎放射器らしき杖を下げてもらおうと彼は中年男性へと手を伸ばす。
はたして、不意をつかれたハゲ中年はあっさりと杖を奪われてしまう。
ハゲ中年――コルベールとて油断をしていたわけではないが、北野君の動作速度は予測を上回っていたのだ。

「は、速い!?」
「こ…コルベール先生…!」
「だ、大丈夫です、ミス・ヴァリエール」

基本的にメイジは杖がなければ平民と変わりはない。
つまりは、襲い来る暴力に対抗する術がないのだ。
だがコルベールはそれでもルイズの前からどかなかった。
教師として、一人の大人として危害を加えられようとしている少女を見捨てることなどできるはずがないのだから。
だが北野君からすればそんな感動的な場面など関係なかった。
というよりは状況を理解できていないのだ。
故に、彼はその場にいた誰もが予測しなかった行動にでる。

「危ないですから、気をつけてくださいね」
「しゃ、喋った!?」

ニコォッ…!
北野君は不気味に微笑み、杖を差し出していた。

203:ゼロのエンジェル
08/07/16 04:36:45 dmbZlxu1
というわけで北野君視点です。
地の文で彼を表現する時は北野君しか思い浮かばなかった罠。
北野とか誠一郎はないよなぁ…

204:ゼロのエンジェル
08/07/16 04:43:05 dmbZlxu1
……あ、コルベールに魔法使わせてしまった(汗
ま、まあ動揺しまくってて反射的に使ったってことで一つ。

205:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 05:40:13 3TeUhnQ7
エンジェルの人、乙!

となりの屁怒絽さん思い出した!!

206:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 08:44:51 fSUKJNXp
乙なのじゃ。 しかし、なんという執筆速度…見習わねばならぬな。

207:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:03:07 E4B5qyPf
なんと言う速度、なんという乙。まさにGJ。

>「危ないですから、気をつけてくださいね」
微笑みとともに返される杖。……コルベール先生の心の中は恐怖で占められているに違いない。

208:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:21:45 nrwLakwB
まことにもって乙!
ヤヴァイ、これは面白すぎるwwww
差し出された杖をみて、コルベールや生徒たちの反応が楽しみだww

そうそう、北野君は北野君という表現で良いと思うぜ。
原作のナレーションも北野君だったし。

209:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:24:36 CLnLYHFi
>>207
北野くんが杖を返したことに対してお前なんか何時でも殺れるぞとの意思表示だと勘違いしてるかもしれん

210:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:36:27 Y3pUMeB/
>>203
GJ!見事に原作の味が出てますね。
北野君は、北野君以外無いと思います。



211:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:41:01 Y3pUMeB/
顔が怖い繋がりだと、とらドラ!の高須竜児?
竜児は北野君と違って身体能力は人並みだけど、家事能力はシェスタをも凌駕するし、
料理の腕前もマルトーに恐らく匹敵する上に、超世話好きときてるから、ある意味
ルイズにぴったりではないだろうか。

あと谷仮面の谷なら、運動能力は北野君に匹敵するよね。

212:ゼロの括約筋
08/07/16 09:41:57 /vZKtL+S
初投稿になります。
12時ごろに投下いたしますね。

213:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:42:16 KTQWACbg
乙ー。



でも人間に向かって「喋った!?」ってひでぇよwww
まあ北野君ならしかたない。

214:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:47:47 lUids1wB
ちょっくら漫画喫茶でエンジェル伝説読んでくる

>>212
遠いなw

215:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:48:45 S5ePm63O
>>211
谷召喚の最大の問題点:『ハルケギニアには島さんがいない』

216:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 09:59:45 Y3pUMeB/
>>215
確かに。

あ、もう一つ大きな問題が。
コントラクト・サーヴァントの時、仮面を外さないといけないじゃないか!
仮面越しのキスだと、仮面が使い魔になってしまうんだろうか?という問題が。

217:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 10:03:17 okPIkP+s
>>北野君召喚
谷仮面を思い出したのは俺だけでいい

218:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 10:27:16 okPIkP+s
あと顔が怖いといえば・・・・・・「れでぃ×ばと」の日野秋晴とか

………まったく持って普通に執事してしまうな

219:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 10:31:58 Z0mCmnsB
顔が怖いといったら川村ヒデオだな
戦闘力は皆無だが

220:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 10:36:19 Y9V7OrQF
最近ネギま!にも顔が怖いもとい骨そのものでいかにも高位の魔族らしい喋り方しながら
やっぱり顔かな顔が悪いのかな
とか悩んでる奴がいたな

221:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 11:14:56 nrwLakwB
エンジェル伝説、ニコにあがってるなw

222:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 11:25:29 D3gg+eBP
>>221
ニコニコ動画の話はやめろ
死ね死ねとウザいやつらが来るから

223:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 11:34:57 pghmUv39
>>219
そこはほら、魔眼もどきと負のオーラとハッタリで。
ルーンがあっても体力が保たなそうだがなw

224:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 11:59:28 QXWd/biC
>>203
超GJでしたw
そういえば、エンジェル伝説で始めてみた話は北野君がジョギングしている話だったなぁ…。



225:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 12:02:51 okPIkP+s
そういやウザ……もといスザク召喚っつーのもないな
スタンダードな能力と(以前は)素直で親切で面倒見のいい性格
以外にルイズと相性良いかも

問題はびっくりサプライズな展開が無いのと頭脳スキルが無くて考えるという事が出来ないので
ワルドのような「能力的に上」な相手には絶対に勝てない事。
あとジョゼフのような頭脳派とはとことん相性が悪い事かな。

226:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 12:12:35 UUUxoNnf
コードギアスか……
ナナリーを召喚した場合、自暴自棄になるか、親身になるか両極端なルイズが見られそうだ。
でもそのナナリーは、ナイトメア・オブ・ナナリーの主人公で……

227:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 12:16:40 jndUCLt+
>>226
ナナリーが消えててんぱっているゼロさんが目に浮かぶw

228:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 12:21:02 IVRRmM4e
悪夢のゼロさんなら異世界でも行き来できそうだから困るww

229:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 12:21:17 BabMEjjB
>>225
ギアスの世界だとウザクと言われてしまうほどの押し付け正義漢になってしまうからな。
そうなる前に別の世界に送られるのは悪くない

230:ゼロの括約筋
08/07/16 12:24:55 /vZKtL+S
投下しようと思いましたけどやめました。
さすがにTDNとクロスさせるのはまずいと思いました。


231:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 12:26:59 CLnLYHFi
>>230
たまげたなあ
実在の人物は駄目だから止めておいて正解

232:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 12:29:21 qB+0nJB2
>>230
タイトルの時点で避難所逝き決定だろが

233:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 12:39:37 okPIkP+s
>>229
ユーフェミア失ったことで押し付けがましい正義感無くして
一方的な思い込み正義の権化になったみたい
学校の知人(テロリスト)な捕虜を麻薬漬けにしようとしてるし
それは絶対「正しい方法」じゃないよなぁ

234:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:08:46 fR3HqevC
そもそもあんなヒョロヒョロな手足でハルケギニアの重力に耐えられるのか?バルサスやナウシカのようにはならないだろうけど。

235:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:12:18 okPIkP+s
>>234
銃弾を見切る反応速度と、KNFの装甲を素手で(あるいは蹴りで)破壊する
パワーを持ち合わせているそうです

そういえば元の世界と重力ないし大気成分が異なるって作品見た事無いな

236:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:16:45 X6tU6+yF
何かモジャ公思い出した

237:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:19:39 Q5IbLN3b
>>233
リリなのシリーズのなのは達も同じ事。主人公補正というか都築補正がかかってる上に
上から見た態度で脅迫と殲滅だけ。あいつら警察官僚以下のクズだろ

238:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:25:00 Y9V7OrQF
>>235
つまりガンダールヴルルーシュとミョズニトニルンスザクで宝の持ち腐れコンビですね
でもルルーシュは普通に有効活用しそうだな

239:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:43:13 QcoyLy1A
前スレで原作読んでない発言で叩かれた者だけど、原作買って出直してきました
投下してもいいですか?

240:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:44:33 jndUCLt+
>>239
全部読んでから避難所で頼む。

241:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:45:58 QcoyLy1A
駄目ですか……

242:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:51:20 xyYqK1yH
買っただけじゃあ駄目だ、熟読してからにしなさい。

243:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 13:51:25 fM7jy/fM
っていうか、余計なこと言わないで黙って投下すればいいんだよ
面白ければ評価されるし、詰まんなければ……ってなるだけだから

244:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/16 14:00:15 U37PiE9k
>>237
まあ、ここの魔砲とかは都築補正切れて、作者の人補正になってるからややましに見えるが。
基本「話を聞く」=「一発撃つ」なキャラだし。


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