あの作品のキャラがルイズに召喚されました part140at ANICHARA
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part140 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:28:40 I1NdDNpY

テンプレここまで

3:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:29:04 I1NdDNpY
立てた。


あの作品のキャラがルイズに召喚されました part140
スレリンク(anichara板)l50


4:3
08/05/30 16:30:33 I1NdDNpY
うわ、ミスッた。
前スレに書こうとしてここに書いちまった(恥

5:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:30:41 21h/fFIG
これも一応

ルールじゃないけどマナー上しておく方が良い事・システム上の注意事項

1時間に一定量超える投下は「さるさん」規制に遭うので注意
連投規制には有効な支援レスもこれには何の役にも立たない
文章量(kB)と分割予定数の事前申告をしておけば、規制に伴う代理投下をしてもらいやすい
投稿量カウントも規制も正時(00分)にリセットと言われている
他スレでの実験により規制ボーダーは8.5kBらしいという未確認情報あり

投下時はタイトルをコテハンとする、トリップ推奨
予告でクロス元他必ず説明する(一発ネタ等でばらすと面白くないならその旨明示)
 ※過去「投下してもいい?・投下します」等の予告から
  最低の荒らし投稿を強行した馬鹿者が居たため同類認定されるリスク極大



6:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:31:13 x0uKztqg
>>1 乙でありんす

7:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:31:25 hzRwy8Q3
乙ー。

8:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:35:30 YaEKwmUa
1乙!

9:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:45:44 r0upwbk1
>>1乙ですとも!

10:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:51:33 Q18w0IN4


毎度の蛆が湧きませんように

11:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:53:46 0HT2kD1k
お美事でござる・・・・。

12:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 16:56:45 mxYWVVRx
大分前にあった姉妹スレ一覧。あれもテンプレに含めて欲しい。
とはいえスレ立て乙です。

13:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 17:00:36 Fn3Tu9XT
>>1さん乙でした。

14:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 17:15:26 j3HhkNUK
乙一作品ないすか?

15:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 17:28:34 PLrv3xeY
乙!

16:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 17:40:50 9SFjli6a
乙でありますー

17:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 17:52:43 BF7wcDcO
>>1

乙であります!

18:名無しさん@お腹いっぱい。名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:30:58 XJEoGcyJ
乙であります
このまま1,000まで乙で終わったらどうしようとか思う今日この頃…

19:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:33:36 SR9by2mR
まぁ奴にレス番早いうちに張られたくないからだろうけどw
ここで誰か投稿してくれたら完璧

20:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:33:54 RFDBW56H
待ってくれたまえ、乙の洪水を一度にワッと浴びせかけるのは

21:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:34:22 jdEokzp5


>>18
名前なげぇw

22:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:34:34 BKU87o+x
>>1
おつー。

>>18の言うような事態を避けるためにも、
小ネタっつーか短編投下したいんだけどいい?
元ネタはまだ一応伏せとく。や、はじめればすぐわかるんだけど。

23:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:40:14 PXy/qXGP
157 :削除申請:2008/02/14(木) 20:56:50 ID:kMFXiYvI
管理人様
以下自作品の削除をお願いします。
(本人証明として、自ブログの方も削除致しました)

長編:1編
「ゼロのgrandma」
短編:2編
「色鮮やかな空へ」
「四系統だけど」

色々とご迷惑をお掛けしました。以降、忘却願います。






夜天の使い魔 第一部
夜天の使い魔 第二部

URLリンク(rein4t.blog123.fc2.com)

24:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:40:48 PXy/qXGP
やる夫が小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

完結:やる夫が小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

やる夫が「売れっ子」ラノベ作家を目指すそうです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

やる夫が同人小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

25:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:40:52 2BoDXaf1
>>22
カマ~~~~ン!

26:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:41:09 PXy/qXGP
ヘイトが目的の人はこちらへどうぞ

現実の日本だったら犯罪者のキャラ
スレリンク(anichara板)

現実にいたらいじめられるキャラ総合
スレリンク(anichara板)

おまいらが嫌いなキャラを倒すスレ
スレリンク(anichara板)

時津風部屋で根性を叩き倒して欲しいキャラ
スレリンク(anichara板)

現実に存在してほしくないアニメキャラ
スレリンク(anichara板)

こいつだけは許せないと思うアニメキャラ2
スレリンク(anichara板)

どのアニメキャラを四肢切断して肉ダルマにしたい?
スレリンク(anichara板)

イージス艦に衝突されるべきアニメキャラ
スレリンク(anichara板)

キチガイの可能性が高いと思うアニメキャラ
スレリンク(anichara板)

KYだと思うアニメキャラ
スレリンク(anichara板)

数人でオモチャにして、飽きたらポイ捨てする女キャラ
スレリンク(anichara板)

27:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:41:34 PXy/qXGP
サイトを送り帰したと皆に説明するルイズ。

周囲から集中非難。教皇の真意にやっと気が付いたアン様ファビョりだす

サイトいないのに耐え切れなくなったルイズがサイトの記憶を消してくれとテファに懇願

消して聖女化(かなりウザイ)。ルイズの変貌ぶりと自身のやった事にテファ涙目。

サイト、夢でブリミルとサーシャ(初代ガンダールブ)と出会う。過去には真の敵が!?

サイトが起きたら世界扉が目の前にあり教皇とジュリオに帰るか帰られないか迫られる。
→・帰らない
 ・帰る(ジュリオが背後からサイトを銃で殺して使い魔枠を空ける気だった)

ヨルムンの猛攻をタイガー戦車で秒殺するサイト。ハゲ戦車でノリノリ。タバサ弾充填役

ルイズにキスしたら消えた記憶が回復。カーチャンに近況報告メール送って終わり

ノボル執筆遅れてる

以上14巻の流れ

28:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:41:48 9ebI6EXq
ID:PXy/qXGPはどこのブタだ?

29:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:41:55 PXy/qXGP
姉妹スレ一覧

【アニキャラ総合】
【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚81人目】
スレリンク(anichara板)l50

ソードワールドのキャラがルイズに召還されました
スレリンク(anichara板)l50

ダイの大冒険のキャラがルイズに召喚されました
スレリンク(anichara板)l50

ハガレンのエドがルイズに召喚されたようです
スレリンク(anichara板)l50

型月のキャラがルイズに召喚されましたpart5
スレリンク(anichara板)l50

【カオス】ゼロのルイズが以下略【召喚70002人目】 SEED
スレリンク(anichara板)l50

  東方のキャラがルイズに召還されました  
スレリンク(anichara板)l50

【漫画サロン】
HELLSINGのキャラがルイズに召喚されました part6
スレリンク(csaloon板)l50

【旧シャア専用】
ガンダムキャラがルイズに召還されました 2人目
スレリンク(x3板)

【エヴァ】
もしルイズが召喚したのがシンジだったら 第弐話
スレリンク(eva板)l50

各スレまとめ一覧

ゼロの奇妙な使い魔 まとめ
URLリンク(www22.atwiki.jp)
ゼロ使×型月クロスSSスレまとめwiki
URLリンク(www13.atwiki.jp)
ハガレンのエドがルイズに召還されたようですまとめサイト@wiki
URLリンク(www34.atwiki.jp)
新世紀エヴァンゲリオン×ゼロの使い魔 ~想いは時を越えて~@ ウィキ
URLリンク(www10.atwiki.jp)

30:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:41:58 JgUn4Rsa
いったそばからアホがわきおった(泣

31:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:42:16 PXy/qXGP
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

爆発召喚
キス契約
「ゼロ」の由来判明(教室で爆発)
使い魔の能力が明らかに(ギーシュ戦)
デルフ購入
フーケ戦
舞踏会

最近はその流れでいかに飽きない話を作るかに凝りがち>>16

爆発
平民プゲラ
コルベール問答無用さっさと汁
キス契約
フライに唖然とする
説明はぁどこの田舎者?
何者であろうと今日からあんたは奴隷
二つの月にびっくり
洗濯シエスタと接触
キュロケフレイム顔見見せ
みすぼらしい食事厨房でマルトー
教室で爆発片付け
昼食シエスタの手伝い香水イベント
オスマンコルベール覗き見
ギーシュフルボッコ場合によって使い魔に弟子入り
キュルケセクロスの誘いしかし使い魔はインポテンツか童貞w
ルイズ寝取られの歴史を切々と語る
休日街でデルフ入手 キュルケタバサがついてくる
ルイズが爆破訓練宝物庫破壊フーケ侵入お宝げっと
この段階でフーケは絶対つかまらない
翌朝捜索隊保身に走る教師一同
教育者オスマン犯罪捜索を未熟な子供にマル投げ
小屋で破壊の杖ゲットフーケフルボッコしかし絶対死なない
オスマンから褒章 舞踏会 終わり

途中飛ばすけど、

 対7万戦と再召喚(一度使い魔契約が切れ、まっさらな状態からルイズとの関係を再構築)

32:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:42:46 PXy/qXGP
これも一応

ルールじゃないけどマナー上しておく方が良い事・システム上の注意事項

1時間に一定量超える投下は「さるさん」規制に遭うので注意
連投規制には有効な支援レスもこれには何の役にも立たない
文章量(kB)と分割予定数の事前申告をしておけば、規制に伴う代理投下をしてもらいやすい
投稿量カウントも規制も正時(00分)にリセットと言われている
他スレでの実験により規制ボーダーは8.5kBらしいという未確認情報あり

投下時はタイトルをコテハンとする、トリップ推奨
予告でクロス元他必ず説明する(一発ネタ等でばらすと面白くないならその旨明示)
 ※過去「投下してもいい?・投下します」等の予告から
  最低の荒らし投稿を強行した馬鹿者が居たため同類認定されるリスク極大

33:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:43:21 9ebI6EXq
ID:PXy/qXGP
ID:PXy/qXGP
ID:PXy/qXGP
ID:PXy/qXGP
ID:PXy/qXGP
ID:PXy/qXGP
ID:PXy/qXGP
ID:PXy/qXGP
ID:PXy/qXGP

34:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:43:59 PXy/qXGP
>>10
社会人なんで君たちみたいに好きな時間に2chができないんっスよw

35:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:44:52 2BoDXaf1
>>32
>>5で書かれてるのを二度も書いてんじゃねえよドアホ

36:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:47:08 PXy/qXGP
●     「こっ、こっ、こっ、こっ、こっ、この…バカ犬っ!!!」
┠~~~┐ちゃんとここにいてぇ、わたしのちかくでぇ
┃  ●  ∫ ずっとわたしをい~んつもい~んつもみ~んつめてなぁさぁ~い
┠~~~┘  よそみしてたでしょ、ほかのおんなのこぉ~
┃         おしおきするのふぅ~らりふぅ~らりふぅ~らちなやつうは
┃          (ん、ちゃちゃちゃちゃちゃちゃ)
┃           どんたーちきかないからねいーいーわ~けは
┃            たちみーつ~んかれたかぁ~ら
┃             ね・え・かたをっかしてよっ
┃              す~き~よ~ンなんてうそ~よっ
┃               き~ら~い~ンこれもうそだわん
┃                ないないないぃだめよかんちがいぃ~~~~~っ
┃                 だからすぅきぃよっなんていわない
┃                  のんのんのんどっこかへいったら
┃                   ぜえったいにっゆるさないからねぇ~~~~ん  ・・・だぁって
┃                    ほんと~はだれ~よ~りそンばンにンいンたあ~いの
┃                     あ~い~の~く~さ~り~でっさんっぽっしましょ
敬礼 (`・ω・´)ゞ

37:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:48:09 AVyh34KK
>>34
ここにいる時点で真っ当な社会人じゃねーな…
はっ、釣られた?!

38:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:50:53 vvTaIrWq
って、待て。
>>23>>34は社会人なのか?


39:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:56:46 RFDBW56H
普通態々主張しないどうでもいいことを態々主張してる時点で察しておあげなさい
そうやって自分に暗示かけないと不安なんだろ

40:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 18:59:23 9ebI6EXq
捨怪人
社壊塵
謝灰燼

41:22
08/05/30 19:04:44 BKU87o+x
……収まったっぽいので投下始めますね。
久々にこのスレ来たんだけど、まぁなんつーか、色々あるなぁ。

42:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:05:32 PXy/qXGP
>>38
家にいても暇じゃん

>>39
だから俺が出勤してる間に学生かニートたちがスレ立てすればいいんじゃねw?
基本8時半から18時半、けど残業で23時とか休日出勤がざらだから
学生かニートたちの勝率が高いな

43:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:07:16 eK6QwChR
荒らしは触らない相手にしないが一番だと思うぞ

>>41
支援

44:1/15
08/05/30 19:07:36 BKU87o+x
 
たんたんたたたん、たたたん、たたたん、

「ようこそ、ハルケギニア―魔法と剣が交わる、ファンタジーの世界へ」

たんたんたたたん、たたたん、たたたん、

「この世界の法則は、私たちの知るそれとは余りに異なっています」

たーんたたーん、たんたんたんたたたんたんたん、

「彼女らからすれば、私たちの世界こそがまさにファンタジーなのでしょう」

たんたんたんたんたたたんたん、

「果たして、どちらの世界が正しいのか―決して、そんな疑問を持ってはいけません」

たんたんたんたたたんたんたん、

「答えの無い問い。その果てに行き着く先は―現実でも幻想でもない、
『奇妙な世界』に他ならないからです」

たんたんたんたんたんたたたんたんたん、

「ゲートをくぐった先。そこが、
恋と冒険に満ち溢れた素晴らしい世界である―そんな保障は、どこにもありません」

たんたんたたたん、たたたん、たたたん、

「おや。今も一人―可愛い可愛い少女が、『奇妙な世界』へと、迷い込んでしまったようです」

たんたんたたたん、たたたん、たたたん、

「ほら。あなたのことですよ」

だん。たんたんた、たららん。






―ハルケギニアにも奇妙な物語―




45:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:08:03 jedumkUw
『謝 會仁』と書くとどこか大陸系っぽい

46:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:09:02 NqkPLo54
七万止めて紋章消えたサイトが一巻冒頭のルイズにデル公込みで喚ばれるとか
ネタとして逆行系とかあったっけ?

47:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:09:03 JgUn4Rsa
タモさんだーーーっ!

48:ハルケギニアにも奇妙な物語 2/15
08/05/30 19:09:41 BKU87o+x

「なんなのよ、もう」

 ルイズは自室の寝台の上、枕に顔を沈めていた。
 今にも泣き出してしまいそうな、弱々しい声で呟く。

「使い魔が、居なくなっちゃうなんて」

 使い魔召喚の儀式。
 一生のパートナーとなる使い魔を選ぶそれは、二年次への進級試験というだけでない、
メイジにとって極めて重大な意味を持つものである。
 それまで魔法に成功したことの無いルイズは、この儀式のために、それはもう頑張った。
 とにかく頑張った。
 その努力っぷりたるや、天敵であるツェルプストー家の同級生が
思わず応援してしまうほどのものであったという。
 文字通り寝食を惜しみ、心身を削って、
ルイズは死に物狂いでこの儀式のために準備をしていた。

 その成果、と言うべきなのか。
 結論を言えば、使い魔召喚の儀式は成功した。
 その瞬間、準備を手伝った級友たちの歓声と砂埃に包まれながら、ルイズは胸を高鳴らせる。
 やった。ついにやったのだ。もう誰にも『ゼロ』なんて呼ばせない。
だって自分は、魔法を―そう! 魔法を成功させたのだから!
 どんな使い魔なのだろう。何せこの自分の使い魔なのだ、強く、美しく、気高くて、
そう、グリフォンとか、マンティコアとか、ケルベロスとか、ユニコーンとか、
ももも、もしかしてドラゴン―韻竜とか!
 いや、いい。どんな使い魔だろうといい。自分の召喚に応じてくれたのだ、
たとえそれがオケラだって、ミミズだって、モグラだって―流石にちょっと嫌だけど、
でもどんな使い魔でも、ぜったいぜったい大事にしよう。


49:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:10:12 LBZNpKE8
タモさん支援w

50:ハルケギニアにも奇妙な物語 3/15
08/05/30 19:11:44 BKU87o+x

 晴れゆく砂埃の向こうに姿を現したのは、黒い礼服に身を包み、
奇妙な黒い眼鏡を着けた中年男性だった。
 

 この刹那、確かにルイズの時は止まった。


 そしてあろうことか、その中年男性は何やらわけのわからないことを勝手に喋り倒した挙句、
居なくなってしまったのである。
 そこに居合わせた誰もが注目していたにも関わらず、気がついたら『居なくなっていた』。
 去ったのでも、消えたのでもなく、ただ『居なくなった』としか形容出来ない。
 それは、まさしく『奇妙な』現象だった。


51:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:14:04 t8k/0xth
月が二つあって地球の月より見かけの大きさが二倍
そして日食?を予測出来るくらいには発達した天体観測技術
置時計くらいは出てきてたと思うが

大砲やら攻撃魔法があるから
弾道計算くらいありそう
保険制度がなさそうだから統計表は作られていない希ガス

船は木造
モノコック構造の金属船体くらい作れそうだが
錬金は効果時間を過ぎると崩れる?から使えない?


52:ハルケギニアにも奇妙な物語 4/15
08/05/30 19:14:45 BKU87o+x

「…………」

 ルイズは現状を確認し、ますますその鬱っぷりを加速させていた。
 そう。彼女は『サモン・サーヴァント』にこそ成功していたが、
使い魔召喚儀式の重要なもう一段階を―『コントラクト・サーヴァント』を達成出来ずに居る。
 使い魔が居なけりゃ、使い魔にキスなんぞ出来る筈も無い。
 当たり前の話だ。
 ……そんな前代未聞の事例を前に、学院は一つの選択を迫られる。
 ルイズを進級させるか。
 それとも―ダブらせるかだ。

 ダブり。
 そのおぞましい単語を思い浮かべただけで、ルイズは首を絞められるような気分になる。
 もしも、仮定、仮の話として、万が一ダブってしまったら。
 ……両親や姉達は、どういった反応をするだろう。
 元々、魔法を使えない落ちこぼれだった自分。
 だ、ダブりなんかしたら。
 ……考えることすら脳が拒否した。

「…………」

 空腹と乾きを自覚する。わずかな水以外、丸一日何も口にしていない。
 ルイズの処遇を決めるのにも、あと数日は必要だろう。
 それまで、ここでひたすらじっとしているわけにもいかない。 
 ……厨房に行って、何か貰ってこようか。
 ルイズは重い体を引きずり、部屋を出た。



53:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:14:57 9ebI6EXq
投下中雑談やめ! 支援!

54:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:16:25 UZzow2F/
157 :削除申請:2008/02/14(木) 20:56:50 ID:kMFXiYvI
管理人様
以下自作品の削除をお願いします。
(本人証明として、自ブログの方も削除致しました)

長編:1編
「ゼロのgrandma」
短編:2編
「色鮮やかな空へ」
「四系統だけど」

色々とご迷惑をお掛けしました。以降、忘却願います。






夜天の使い魔 第一部
夜天の使い魔 第二部

URLリンク(rein4t.blog123.fc2.com)

55:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:17:11 UZzow2F/
やる夫が小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

完結:やる夫が小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

やる夫が「売れっ子」ラノベ作家を目指すそうです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

やる夫が同人小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

56:ハルケギニアにも奇妙な物語 5/15
08/05/30 19:17:14 BKU87o+x

「あ」
「ん?」

 部屋を出たところで、ばったりキュルケと対面してしまった。
 ルイズは、自分の顔が醜く歪むのを自覚する。
 ―こんな時に、ツェルプストーの娘と顔をあわせてしまうなんて。
 何を言われるか、予想はつく。

「ルイズ! やっと出てきたのね。ちょうど今、呼びに行こうと思ってたのよ」
「……何よ」

 妙に明るい様子のキュルケ。それはそうだろう、とルイズは思う。
 天敵のヴァリエールがこんな無様を晒しているのだ。
 ツェルプストーの娘にとって、こんな嬉しいこともないだろう。
 大体、大して親しくもない自分を呼び出してどうするつもりだったのか。
 サラマンダーでも見せ付けるつもりか。

「まったく、ずっと部屋に篭って何をしてたの? 聞いたわよ、あの話」

 ほら、やっぱり。
 やたらと親しげに話しかけてくるキュルケに、ルイズは顔をしかめる。
 どうせ、自分の使い魔を自慢して、バカにしてくるに違いな―


 
「あんた、『くぎみやりえ』なんですってね!」




57:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:17:39 UZzow2F/
【書き手の方々ヘ】
・作品投下時はコテトリ推奨。トリップは「名前#任意の文字列」で付きます。
・レスは60行、1行につき全角128文字まで。
・一度に書き込めるのは4096Byts、全角だと2048文字分。
・先頭行が改行だけで22行を超えると、投下した文章がエラー無しに削除されます。空白だけでも入れて下さい。
・専用ブラウザなら文字数、行数表示機能付きです。推奨。
・専用ブラウザはこちらのリンクからどうぞ
・ギコナビ(フリーソフト)
 URLリンク(gikonavi.sourceforge.jp)
・Jane Style(フリーソフト)
 URLリンク(janestyle.s11.xrea.com)
・投下時以外のコテトリでの発言は自己責任で、当局は一切の関与を致しません 。
・投下の際には予約を確認してダブルブッキングなどの問題が無いかどうかを前もって確認する事。

【読み手の方々ヘ】
・リアルタイム投下に遭遇したら、支援レスで援護しよう。
・投下直後以外の感想は感想・雑談スレ、もしくはまとめwikiのweb拍手へどうぞ。
・気に入らない作品・職人はスルーしよう。そのためのNG機能です。
・度を過ぎた展開予測・要望レスは控えましょう。
・作品の投下は前の投下作品の感想レスが一通り終わった後にしてください。
 前の作品投下終了から30分以上が目安です 。
・過度の本編叩きはご法度なの。口で言って分からない人は悪魔らしいやり方で分かってもらうの。

【注意】
・運営に関する案が出た場合皆積極的に議論に参加しましょう。雑談で流すのはもってのほか。
 議論が起こった際には必ず誘導があり、意見がまとまったらその旨の告知があるので、
 皆さま是非ご参加ください。
・書き込みの際、とくにコテハンを付けての発言の際には、この場が衆目の前に在ることを自覚しましょう。
・youtubeやニコ動に代表される動画投稿サイトに嫌悪感を持つ方は多数いらっしゃいます。
 著作権を侵害する動画もあり、スレが荒れる元になるのでリンクは止めましょう。
・盗作は卑劣な犯罪行為であり。物書きとして当然超えてはならぬ一線です。一切を固く禁じます。
 いかなるソースからであっても、文章を無断でそのままコピーすることは盗作に当たります。
・盗作者は言わずもがな、盗作を助長・許容する類の発言もまた、断固としてこれを禁じます。
・盗作ではないかと証拠もなく無責任に疑う発言は、盗作と同じく罪深い行為です。
 追及する際は必ず該当部分を併記して、誰もが納得する発言を心掛けてください。

58:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:17:41 vvTaIrWq
支援!

59:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:18:34 UZzow2F/
【警告】
・以下のコテは下記の問題行動のためスレの総意により追放が確定しました。

【作者】スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI
【問題の作品】「スーパーロボット大戦X」「スーパーロボット大戦E」「魔法少女(チェンジ!!)リリカルなのはA'S 次元世界最後の日」
【問題行為】盗作及び誠意の見られない謝罪

【作者】StS+ライダー ◆W2/fRICvcs
【問題の作品】なのはStS+仮面ライダー(第2部) 
【問題行為】Wikipediaからの無断盗用

【作者】リリカルスクライド ◆etxgK549B2
【問題行動】盗作擁護発言
【問題行為】盗作の擁護(と見られる発言)及び、その後の自作削除の願いの乱用

【作者】はぴねす!
【問題の作品】はぴねす!
【問題行為】外部サイトからの盗作

【作者】リリカラー劇場
【問題の作品】魔法少女リリカルなのはFullcolor'S
【問題行為】盗作、該当作品の外部サイト投稿及び誠意のない謝罪

60:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:19:26 9ebI6EXq
ID:UZzow2F/
ID:UZzow2F/
ID:UZzow2F/
ID:UZzow2F/
ID:UZzow2F/

61:ハルケギニアにも奇妙な物語 6/15
08/05/30 19:19:31 BKU87o+x

「……は?」

 ルイズの目が点になった。
 なにそれ。
 
「まったくもー、それっぽいとは思ってたけど、まさか本当にそうだとはねー」

 ルイズの肩をバシバシ叩くキュルケ。いてーよ。馴れ馴れしいんだよ。

「ほら、行くわよ。ギーシュたちが今、宴会の準備してるから」
「……え? 宴会?」

 混乱するルイズ。

「なんで?」
「決まってるじゃない。あんたが、『くぎみやりえ』な記念よ」
「な、何それ?」

 そうだ。なによそれ。その『くぎみやりえ』って何だ。
 キュルケはニヤニヤしながら答える。

「またまた、惚けちゃって。ほら、とっとと行くわよ」
「ちょ、惚けてなんか……!」
「ほらほら、歩く歩く!」

 キュルケに背中を押され、食堂の方に誘導される。

「だだ、だからその『くぎみやりえ』って何なのよ!」
「もー、バレバレなんだから惚けないの」



62:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:20:12 HQqhBut9
海亀のスープ支援

63:ハルケギニアにも奇妙な物語 7/15
08/05/30 19:21:11 BKU87o+x

 結局、『くぎみやりえ』とは何なのか。わからないまま食堂に着く。
 扉を開けると、

「「「ルイズ、ばんざあああああああああああいい!」」」

 歓声に包まれ、ルイズは目を丸くした。
 タバサ、ギーシュ、モンモランシー、マルコリヌ……クラスメイトはもちろん全員、
他の顔も知らないような奴さえ集まっている。百人以上は居るようだ。

「やぁルイズ、まさか君が『くぎみやりえ』だったとはね!」
「……聞いてみれば明らか。今まで気づかなかった方が『奇妙』」
「とにかくこっち座れよ、ルイズ!」

「な……」

 呆然とするルイズを数人があっという間に取り囲み、中心に座らせる。
 食卓には、豪勢な食事や高価なワインなど。普段の食事よりも更に豪華なものが並んでいた。

「な、何よこれ一体! 何なの!」

 ギーシュが薔薇を振り、ポージングしながら答える。

「何、って……。祝賀会に決まっているじゃないか」
「何の!?」
「君が『くぎみやりえ』だったことがわかったんだ。当たり前じゃないか!」

 わけが、わから、ない。

「だからその、ああああもう、わけわかんない! 何なのよあんたら!」

 一人錯乱するルイズ。
 その声を聞いて、その場に居る全員がどよめく。

「おお、『くぎみやりえ』だ……」
「『くぎみやりえ』ね……」
「なんという『くぎみやりえ』……」
「これぞ『くぎみやりえ』、ツンデレの極地、ツンデレの行き着く終焉にして究極!」
「く、くぎゅうううううううううう!」
「くぎゅうううううううううううううう! もっと、もっと罵倒を!」

 だから、本当に、わけが、わから、ない。

「だから―」
「さぁ、乾杯だ! 僕たちの友、ルイズと!」

 ギーシュが杯を高く捧げる。ルイズもキュルケに杯を無理やり持たされてしまった。

「「「その『くぎみやりえ』に!」」」

 他の者たちが続いて唱和。そして、

「「「かんぱあああああああああああああああああああいい!」」」




64:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:22:39 k2X/DHS5
…アホや、良い意味で支援

65:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:22:55 D/HV3EVe
読み手の俺らからすれば笑えるけど、何も知らないルイズ本人にとってみればかなりの恐怖だよね支援

66:ハルケギニアにも奇妙な物語 8/15
08/05/30 19:23:09 BKU87o+x

 その後のことは、ルイズの記憶には残っていない。
 窓から差し込む朝日で目を覚ますと、そこは自室の寝台の上だった。

「う……」

 軽く二日酔い気味。頭が重い。飲みすぎたのか。昨日は―

「っ!」

 そこで昨日の出来事を思い出す。そうだ。結局あのわけのわからない宴会はなんだったんだ。
 一体、

「『くぎみやりえ』ってなんなの?」

 一人呟く。もちろん、返事は無い。
 ……取り敢えず、部屋から出て誰かに問いただすべきよね。
 身なりを整え、部屋を出る。
 廊下を足早に歩き、誰か居ないかと周りを見回していると―
 
「きゃっ!」
「あっ!」

 前方への注意がそれてしまっていたのか。誰かにぶつかってしまった。
 慌てて倒れた黒髪のメイドを抱き起こす。

「だ、大丈夫かしら? 悪いわね、ちょっと考え事をしてて」
「た、大変申し訳ありません! 私の方こそ不注意で―!」

 恐縮していたメイドがルイズを見て、何かに気づいたような顔になった。



67:ハルケギニアにも奇妙な物語 9/15
08/05/30 19:24:39 BKU87o+x


「失礼ですが、ミス・ヴァリエールでしょうか?」
「? そうだけど?」
「ちょうど今、部屋に伺おうと思っていたんです。
学院長がお呼びですので、学院長室までお願いします」
「学院長が?」

 学院長に呼び出される用事なんて―

「あ」

 あった。思いっきりあった。昨日の出来事ですっかり忘れてしまっていたが、
間違いなく、あの件だろう。
 口に出すのも、頭に思い浮かべるのも忌まわしいあの件。
 つまり、だ、だだ、ダブり。
 ……ルイズの処遇をどうするのか、決定したようだ。

「……だ、大丈夫ですか?」

 急に顔を真っ青に染めたルイズを見て、心配そうに声をあっけるメイド。

「だだだだだ、大丈夫よ。ありがとう。……すぐ行くわ」

 ややふらつきながら歩き出すルイズ。
 それを不思議そうに見送りながら、メイドはポツリと漏らした。
 
「……すごい。本当にあの人、『くぎみやりえ』だ」



68:ハルケギニアにも奇妙な物語 10/15
08/05/30 19:26:30 BKU87o+x


「…………」
「…………」


 気まずい。


「…………」
「…………」


 学院長室に入ると、そこにはオスマンだけでなく、
ギトーやコルベール……主要な教員全員が集まっていた。
 オスマンも誰も、何一つ喋らず。沈黙が部屋を支配している。


「…………」
「…………」


 ルイズが重い空気に耐え切れず、顔をうつむける。
 ……やはり、留年なのか。ダブりか。そうなのか。
 勇気を振り絞り、口を開こうとした瞬間。
 オスマンの言葉が、重く響く。

「ふむ……ミス・ヴァリエール」
「……はい」

 何故か、どよめきが起こった。
 ルイズは覚悟を決め、顔を上げる。

「今からわしが言う言葉を、そのまま繰り返しなさい」
「……はい?」

 なに?

「そのまま、繰り返すんじゃ。いいかの?」
「は、はい。わかりましたけど……」

 なんだ。何をやらせるつもりだ。処分を言い渡すんじゃないのか。
 不意に、猛烈に嫌な予感がルイズを襲った。
 そして、それは的中する。



69:ハルケギニアにも奇妙な物語 11/15
08/05/30 19:28:13 BKU87o+x

「では、ゆくぞ。……『べ、べつに、あんたのために作ってあげたんじゃないからね!』」
「……………………べ、べつに、あんたのために作ってあげたんじゃないからね!」

 再びどよめく室内。
 ルイズの脳裏を駆け巡る、昨夜の宴会の記憶。

「『か、勘違いしないでよね! あ、あんたのことなんか何とも思ってないんだから!』」
「……………………か、勘違いしないでよね!
あ、あんたのことなんか何とも思ってないんだから!」

 まさか。

「『ぎ、義理よ義理! ざ、材料が余ったし、誰にも貰えないあんたが哀れだったから、
ほんと、それだけなんだから!』」
「……………………ぎ、義理よ義理!
ざ、材料が余ったし、誰にも貰えないあんたが哀れだったから、ほんと、それだけなんだから!」


「これは……」
「ややぎこちなさはあるが……」
「なんという……なんというツンデレ……」
「テンプレ通りの陳腐さ……だがそれがいいっ……!」
「く、くぎゅうううううううううううう!」
「くぎゅううううううううううう! 罵って! 変態って罵って!」



70:ハルケギニアにも奇妙な物語 12/15
08/05/30 19:30:12 BKU87o+x

 まさか、また、なのか。またなのか。
 ルイズはオスマンの顔を何気なく見て、目をひん剥く。
 泣いてる! こいつ泣いてるよ!

「まさか、生きているうちにこれほどのツンデレに会えるとはの……長生きはするもんじゃ」
「オールド・オスマン! 私は今、猛烈に感動しています……!」
 
 マジ泣きだ! み、ミスタ・コルベールもマジ泣きだ! なんだこいつら!

「ミス・ヴァリエール。……そなたは、『くぎみやりえ』なのだな」
「だから、その、『くぎみやりえ』? っていったい―」
「わかっておる。言わずとも全てわかっておる。おめでとう。本当におめでとう」

 ルイズの胸には殺意。
 わかってねぇだろクソジジイ。殺すぞ。

「本当におめでとう。そして、ありがとう。もう、戻って宜しい」
「あ、あの、私の進級の件は……?」
「んなもん決定じゃ。進級に決まっておる」

 嘘ぉ!

「ほほ、本当ですか、オールド・オスマン……!」
「当たり前じゃ。一体誰が、『くぎみやりえ』を留年なぞさせるものかっ!」

 オスマンの言葉に、揃ってうんうんと頷く教師陣。
 え、そのおかげなの?

「ご苦労じゃった。戻りなさい」



 閉められた学院長室の扉を背に、息を吐くルイズ。
 呟く。

「だから、『くぎみやりえ』って一体なんなのよ……!」



 その夜は、学院中の全員が宴会に参加した。


71:ハルケギニアにも奇妙な物語 13/15
08/05/30 19:32:03 BKU87o+x

 翌日。
 もはや状況は完全にカオス化していた。


「ミス・ヴァリエール!
アンリエッタ女王とマザリーニ卿が、あなたに会うため学院にいらっしゃるようです!
あと数時間で到着するとのことで―」

「やぁ愛しいルイズ! 僕だよ、ワルドだ!
きみが『くぎみやりえ』だと聞いて、飛んできたよ! さぁ早速今すぐ婚姻を―」

「ジュール・ド・モット伯爵が、君に会いに―」

「アルビオンのウェールズ皇太子が―」

「クロムウェル大司教―」

「が、ガリアのジョゼフ一世から親書が―」

「ジェリオ・チェザーレと申します。聖エイジス二十三世の使いで―」

「ゲルマニアのアルブレヒト三世が―」

「え、エルフ? エルフだって!?」

 大騒ぎの渦中の中、呆然と立つルイズ。
 何なの、一昨日からのこの騒ぎ。
 『くぎみやりえ』ってなに。


 一体、この『奇妙』な出来事は―なんなの。



72:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:32:28 dRb3NJ5s
支援

73:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:32:30 AIGs1+A9
ひ~~~腹いてえよ、支援

74:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:32:34 Pa5k2k9z
これは怪作の予感!

支援!

75:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:33:58 9ebI6EXq
おめでとう釘宮さん
支援

76:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:34:07 UZzow2F/
支援


姉妹スレ一覧

【アニキャラ総合】
【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚81人目】
スレリンク(anichara板)l50

ソードワールドのキャラがルイズに召還されました
スレリンク(anichara板)l50

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ハガレンのエドがルイズに召喚されたようです
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型月のキャラがルイズに召喚されましたpart5
スレリンク(anichara板)l50

【カオス】ゼロのルイズが以下略【召喚70002人目】 SEED
スレリンク(anichara板)l50

  東方のキャラがルイズに召還されました  
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【漫画サロン】
HELLSINGのキャラがルイズに召喚されました part6
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【旧シャア専用】
ガンダムキャラがルイズに召還されました 2人目
スレリンク(x3板)

【エヴァ】
もしルイズが召喚したのがシンジだったら 第弐話
スレリンク(eva板)l50

各スレまとめ一覧

ゼロの奇妙な使い魔 まとめ
URLリンク(www22.atwiki.jp)
ゼロ使×型月クロスSSスレまとめwiki
URLリンク(www13.atwiki.jp)
ハガレンのエドがルイズに召還されたようですまとめサイト@wiki
URLリンク(www34.atwiki.jp)
新世紀エヴァンゲリオン×ゼロの使い魔 ~想いは時を越えて~@ ウィキ
URLリンク(www10.atwiki.jp)

77:ハルケギニアにも奇妙な物語 14/15
08/05/30 19:34:12 BKU87o+x

「ああ、ああ、ルイズ、ルイズ・フランソワーズ、私の懐かしいお友達!
どうかその声を聞かせてちょうだい! そう、『くぎみやりえ』を!」

「ルイズ、僕のルイズ、さぁこの婚姻届にサインを、そして『くぎみやりえ』を―」

 ルイズは、学院の中庭、中心に立ち尽くす。
 それに群がる大勢の人々。
 次々に到着する馬車、グリフォン、ヒッポグリフ―。
 混乱の中、口にされる言葉は揃いも揃ってひとつ。
 『くぎみやりえ』『くぎみやりえ』『くぎみやりえ』―。

 
 キレた。
 しらない。もうしらない。何が起きようがかまうものか。
 差し出された婚姻届けを地面に叩きつけ、差し出される手をはねのけ、
群がる人々を押しのけ、ルイズは絶叫!


「だから! 『くぎみやりえ』って何なのよ!! もおおおおおおおおおおおおおおおお!」



 世界が、止まった。



78:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:34:49 UZzow2F/
支援

もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part139
スレリンク(anichara板)

まとめwiki
URLリンク(www35.atwiki.jp)
避難所
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

--------------------------------------------------------------------------------

    ___            ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃  `ヽ  .   ・ここはあの作品の人物がゼロ魔の世界にやってくるifを語るスレッドよ!
    l lf小从} l /   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'     ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   ヽ_/ィヘ_)~′    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
              ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!

--------------------------------------------------------------------------------

     _        ・議論や、荒らしへの反応は、避難所でやるの。約束よ?
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は本スレへの投下で問題ないわ。
    J{  ハ从{_,     ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず本スレではなく避難所への投下をお願いね。
    ノルノー゚ノjし     ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。
   /く{ {丈} }つ      やめておいてね。
   l く/_jlム! |     ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。
   レ-ヘじフ~l       ・作者も読者も閲覧には専用ブラウザの使用を推奨するわ。負荷軽減に協力してね。

--------------------------------------------------------------------------------

   ,ィ =个=、      ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。
    { {_jイ」/j」j〉     これ以上は投下出来ません。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|     ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
   ⊂j{不}lつ     ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   く7 {_}ハ>     ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
    ‘ーrtァー’      ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。
             ・クロス先に姉妹スレがある作品については、そちらへ投下して盛り上げてあげると喜ばれますよ。
              姉妹スレについては、まとめwikiのリンクを見て下さいね。
             ・一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えます。
              SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイです。
              レイアウト上一行目に改行入れる時はスペースを入れて改行しましょう。


79:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:35:09 dRb3NJ5s
支援

80:ハルケギニアにも奇妙な物語 15/15
08/05/30 19:36:26 BKU87o+x




 キュルケが呆然としてこっちを見ている。

 タバサの本が手からずり落ちた。

 ギーシュの口に咥えていた薔薇が地に落ちた。

 モンモランシーが香水の瓶を取り落とす。

 マルコリヌが食いかけのピザを口から離す。

 アンリエッタの王冠は頭からずり落ちそうで、ワルドの帽子の羽がはらりと宙を舞う。

 そこに居る全員の頬を風が撫ぜ、草木は緩やかに揺れた。
 雲は流れ、光が差し込み、鮮烈な緑を映し出す。
 ルイズの荒い息だけが、そこに響いていた。
 



 ルイズは、退学になった。




81:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:37:22 l+7v1uRp
支援

82:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:37:36 bzYpX9cZ
ずんどこべろんちょ支援

83:ハルケギニアにも奇妙な物語
08/05/30 19:38:21 BKU87o+x
上で、前編が終了です。
元ネタは、有名な『ずんどこべろんちょ』。
わけのわからん言葉に戸惑う主人公、という点では一緒ですが、
「主人公にはわけわからんけど、読者にはわかる言葉だと面白いんじゃね?」と思ったのでその辺変更。
ちなみに私は原作派なのでアニメは殆ど見ていなかったり。でもツンデレカルタは面白かった。
描写不足は明らかですが、無駄に引き伸ばしてもなぁ、という感じなので短めにサクッと。
後編では他の話を元ネタにするつもりです。

んでは、後編もよろしく。

84:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:38:54 dRb3NJ5s


85:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:39:41 l+7v1uRp
乙です。

86:ウルトラ5番目の使い魔
08/05/30 19:39:47 Z3U2aJGh
>>1 >>83 乙です。
それでは2番手、4話が出来上がりましたので5分後から投下いたします。
この時点じゃ14巻の設定なんか全然関係ないので書きやすいです。

87:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:40:41 e4ToT11V
奇妙な物語のかた、乙です こいつぁすごいぜ!!

88:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:41:54 UZzow2F/
支援

今はほとんど息も絶え絶えにあらわな姿をさらしている銀髪の美女がさらしていた先ほどまでの痴態を見て、アンリエッタは顔を真っ赤にしていた。今まで姫として、閨のことはある程度まではもちろん学んでいる。

が、ハルケギニアという世界の、土壌を魔法によって改良することですべての国が豊かな実りを約束されている世界の姫であるがゆえに、アンリエッタは砂糖菓子のような姫だった。
基本的に貧しい国が豊かな国に戦争を仕掛ける、ということもなくアンリエッタが生まれてからは差ほど大きな争いもなかったので、やさしさに包まれて育ったアンリエッタは
気さくに臣下と交わり、正義を信じ、国民の苦しみに涙を流し、そして、政略によってではなく愛によって結ばれることを望んでいた。

そんな彼女にとって、いきなり自分の言葉も聞かずに押し倒してきた挙句に、その直後に他の女性を自分のペットなどといい、
それに加えて第三者が見ているにもかかわらず、しかも自らの知っているようなものではない荒々しい獣のような交わりをかわすようなことは理解の範囲外のことだった。
それでもここまで来た自らの使命のことをおもうとここから逃げ出すことも出来ずに、真っ赤になりながらずっとブラッドとルクルの交わりを見せ付けられていたアンリエッタだ。だが
ルクル倒れたことで、ブラッドの目線がこちらに向いたことに気付き、びくりと身を震わせ、先ほどいきなり襲われかけたときの恐怖を思い出した。



ゆえに、どういったわけかは理解できないものの自身の身代わりになって散っていったこの女性が果ててしまった以上、次は自分の番だとカタカタと震えるしかない。

先ほどまでは、眼前まで竜が迫ってきてもまだ大丈夫だった。育ちのよさから来る想像力の欠如があったからだ。彼女の想像できるだけの惨いこと、というレベルが低すぎたということである。
だが、眼前で行われた性行為は、そんな幻想を完全に木っ端微塵にした。

それを見て、いかにもお姫様らしいそのしぐさにそそられるブラッド。基本的にルクルは現実主義過ぎるので、いわゆるファンタジー世界のお姫様、という感じはしないのだ。そのため

ついさっき五発ほどルクルの中に打ち込んだにもかかわらず、じわり、じわりと進んでいく。もはや悲鳴を上げることすら出来なくなるアンリエッタ。


89:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:46:34 UZzow2F/
支援ありがとう。
意味がわかんねーよって言う人は正常に脳が働いている証です。
書いている本人するわかんなかったのだから。

90:ウルトラ5番目の使い魔 4話
08/05/30 19:47:25 Z3U2aJGh
 第4話 奪われた『破壊の光』

 大蛍超獣ホタルンガ 登場!


「それで、君達3人がその現場を目撃したというのだね」
 破壊され、内部を荒らされた宝物庫に学院長オールド・オスマン、教師のコルベール、ルイズ、タバサ、キュルケの3人プラス才人が集まっていた。
「はい、フーケはゴーレムを使って宝物庫を破壊しようとしていましたので、わたしとタバサはそれを止めようとしました。
恥ずかしながら……返り討ちにあって危ないところでしたけど、間一髪ウルトラマンAが現れて助けてくれましたの」
「その後はわたしたちも見ていました。フーケはエースを見るや、ゴーレムを別の怪物に変えてエースと戦わせました。
ですがフーケは怪物で宝物庫を破壊すると、怪物を解体して時間を稼いでいるうちに『破壊の光』を盗み去ってしまいました」
 キュルケとルイズが先程まで学院の中庭で起きていた戦いの顛末をそれぞれ説明した。
 なお、フーケの作り出したアングロスが才人の世界の怪獣で、恐らくヤプールがからんでいるであろうことは伏せていた。
 言っても信じてもらえないだろうし、そこから怪しまれてふたりの正体がばれても一大事である。
「概要は分かった。土くれのフーケ、手だれとは聞いていたがウルトラマンをも出し抜くとは……しかし、ほかの宝物ならともかく、よりによって『破壊の光』を盗んでいくとはな……」
 オスマンは、壁の書置きと破壊された壁を見て苦々しげにつぶやいた。
「それで、学院長、『破壊の光』とは一体なんなのですか? 私も一度も見たことがないのですが」
 話を聞いていたコルベールが興味を抑えられずにオスマンに聞いた。
 『破壊の光』、それはコルベールが学院に赴任する以前より魔法学院に保管されている門外不出の代物であったが、普段はトランクほどの頑丈なケースに収められていて誰も実物を見た者はいなかった。
 オスマンは少し考え込むと、昔を懐かしむようにしみじみと語りだした。
「わしが昔とある人物から譲り受けたものなのじゃが、そこからほとばしる光はワイバーンを一撃で倒すほどの威力を持っていた。
本当の名前も、どうやって作られたのかも分からないが、万一悪用されては危険すぎる代物ゆえ、『破壊の光』と名づけて厳重に保管しておいたのじゃ」
「では、フーケはそれを利用しようと? そんなものが盗賊の手にわたっては大変なことに!!」
「いや、しばらくは大丈夫じゃろう。あのケースは元々頑丈な上にわしが固定化を入念にかけてある。スクウェアクラスの錬金や、たとえゴーレムで踏みつけても壊れはしない。
鍵はわしが肌身離さず持っておるしな。ただし、時間をかければ話は別じゃが……」

91:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:47:33 t8k/0xth
天上天下から高柳

92:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:48:34 kMD8bT05
何か今日の荒れようは酷い支援

93:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:48:37 HQqhBut9
ぶっ続けで『ウルトラ~』だと!?

支援せざるを得ない!!

94:ウルトラ5番目の使い魔 4話
08/05/30 19:48:44 Z3U2aJGh
 部屋を陰鬱な空気が包んだ。
 要するに、とんでもない爆弾を持ち去られてしまったようなものだ。しかしフーケの所在が分からない以上、手の打ち様がない。
 この学院のまわりは手つかずの自然で包まれており、危険な魔物や動物を別にすれば隠れる場所はいくらでもある。
 と、そのとき壊れた壁から一匹の鳩が飛び込んできてオスマンの肩に止まり、足につけていた紙切れを残して土くれに変わった。
「これは……フーケからの手紙? なんて書いてあるんですか?」
「うむ……『『破壊の光』の鍵、持ちて地図の場所まで来るべし。なお、夜明けまでに現れない。
もしくは小細工をろうしたる場合は、魔法学院の名声は地に落ち、ならびにトリステインにとって非常に不幸な結果になることを想像されたし。土くれのフーケ』」
 手紙には学院周辺の簡単な地図が書かれ、北東の森の中に×印がつけられていた。
 どうやらフーケはそこまで気の長い性格ではないのか、もしくは何か急をようする事態があるらしかった。
「なめられてますな。すぐに王室に連絡して衛士隊に応援を……」
「ばかもの、連絡をしているうちに夜が明けてしまう。ここから地図の場所まではおよそ4時間ほど、夜明けまではあと5時間しかない。第一、これは我ら学院の問題、我らで解決するのが筋というもの」
 それを聞いてコルベールは目を丸くした。
「では、我らだけで奪還すると? しかし誰が!?」
 だが、コルベールは一瞬後にさらに目を丸くすることになった。
 なんとキュルケ、タバサ、それにルイズの3人が同時に杖を高く掲げて捜索隊に立候補していたのだ。
「き、君達!?」
「フーケには借りがありますわ、ここでおめおめ引き下がったらツェルプストー家の恥。手の内が分かった以上、同じ手は二度と食いませんわ」
「……右に同じ」
 キュルケとタバサは雪辱に燃えている。ふたりがかりで惨敗したことがよほどの屈辱だったのは想像にかたくない。
「フーケの犯行を阻止できなかったのはわたしの責任でもあります。貴族の誇りをあの盗賊めに知らしめてやります」
 ルイズの目にも、眼前で盗まれた上に逃げおおされた屈辱がありありとある。
 オスマンとコルベールは止めても無駄だということを悟った。
「わかった。ではすぐに出発したまえ、夜明けまでには時間が無い。『破壊の光』必ず奪還してくれよ」
 3人は「杖にかけて!」と同時に唱和した。
 
 

95:ウルトラ5番目の使い魔 4話
08/05/30 19:50:06 Z3U2aJGh
 ルイズ達は馬車を用意している暇が無かったので、そのまま馬にまたがって出発した。
 オスマンはコルベールといっしょに学院長室から遠ざかっていく馬を見つめていたが、やがてその姿が砂粒ほどに小さくなるとコルベールにおもむろに言った。
「さて、わしらも行くとするか」
「えっ!? い、今なんと?」
 コルベールはオスマンの言う意味を理解できずに、思わず間抜けな返事をするにとどまった。
 学院長は貴族としてミス・ヴァリエール達に『破壊の光』の奪還を指名したはずだ。ここで手を貸したりすれば彼女達の誇りを傷つけることになる、これは授業ではないのだぞ。
 コルベールはついに学院長はボケたのかとまで思ったが、オスマンの顔はあくまで真剣であった。
「君は子供達だけでヤプールと戦わせる気かね?」
「……な、なんですって!?」
 想像だにしなかった答えにコルベールは愕然とした。
 今我々は土くれのフーケを追っているはずだ、なぜここでヤプールの話が出てくるのだ。
「わしは直接見てはおらんが、騒ぎはわしのモートソグニルが見ておった。途中からじゃがな、フーケはゴーレムを巨大な怪物に変化させおった。
しかもウルトラマンと互角に戦えるほどの強さを持ったやつにな。あんな魔法は少なくとも人間には不可能じゃ、しかもこのところのフーケの豹変と人間離れした事件の数々」
「それが、ヤプールがフーケに何かしたせいだと言うのですか?」
 メイジは使い魔と感覚を共有できる。ルイズたちは気づいていなかったが、オスマンは間接的にあの戦いを見ていたのだった。
 だが、あまりに飛躍した考えに、コルベールには到底納得できなかった。
「物的証拠は無い。しかし今人間をそこまで悪魔的な存在に変えられるとしたらヤプールくらいしか考えられん」
「そんな、まさか……」
「まさかと言うが、もしフーケが人間を超えた力を得ていたとしたら、この先どうなるか想像してみたまえ」
 オスマンの問いかけにコルベールは口ごもるしか無かった。
 ウルトラマンと互角に戦えるほどの相手に挑めば、結果は考えるまでもなく皆殺ししかない。
 ガンダールヴの力に期待するという考えも一瞬浮かんだが、万一ヤプールが絡んでいたら超獣が現れる可能性が大だ。勝ち目は皆無に等しい。
「もしフーケがただのトライアングルクラスなら彼女達だけでも対処は可能じゃろう。そのときは我らはただ見守っておればよい。
しかし、もしそうでなければ、彼女達はまだ誇りより命を大事にすべき年頃じゃ、死ぬのは年寄りからと思わんかね?」
「わかりました。まあ、何も無ければそのまま帰ってくればよいだけですしね。及ばずながらお手伝いいたします」
 コルベールが理解してくれたおかげで、ようやくオスマンも相貌を崩した。
「よし、そうとなれば急いであとを追うぞ。ミス・ロングビル、留守を……ミス・ロングビル、おかしいな、こんなときに現れないような人ではないのじゃが?」
 オスマンは、留守を任そうと秘書のミス・ロングビルの姿を探したが、いつもならそこにいるはずの端正な姿が無くて怪訝な顔をした。
「夜逃げしたのでは?」
「馬鹿言いたまえ! 自慢じゃないがこんないい職場はトリステイン中探しても無いぞ。それに給料日は来週なのにその前に逃げてどうする?」
 自分が女なら3日で辞表を出しますよと、コルベールは言いたいのを我慢した。
 オスマン学院長のセクハラ癖は学院にいる者で知らない者はいない。
 そして秘書としてもっとも近くにいるミス・ロングビルが最大の被害者となっているのも自明の理で、コルベールはつねづね彼女の境遇に同情していたのだった。
「はぁ、それはともかく急がなくては追いつけなくなりますよ。駿馬はまだありますから早く行きましょう」



96:ウルトラ5番目の使い魔 4話
08/05/30 19:51:12 Z3U2aJGh
 それから早くも3時間が過ぎ、ルイズたちはうっそうとした森の中を走っていた。
 もちろんその後ろからサイレントの魔法で足音を消したオスマンとコルベールがあとをつけていたが、彼女達には知るよしも無い。
「いてて、やれやれいいかげんケツが痛くなってきやがった。車と違って馬ってやつはどうしてこう」
「馬車を用意している暇が無かったんだからしょうがないでしょう。本来ならあんたなんか馬どころか歩いてついて来るのが筋ってものよ、犬のくせに」
 馬に乗れない才人はルイズと同乗していた。はたから見ればうらやましい状況に見えなくも無いが、本人達にそんな気持ちは微塵も無かった。
 いつ敵の奇襲があるかもしれない状況だというのに、ルイズと才人は例によって埒も無い言い合いをしている。
 いや、才人の背中のデルフリンガーも合わせれば3人乗りかもしれないが、やがてふたりの言い合いが一段落したころ、それまで黙っていたデルフリンガーが突然ふたりに話しかけてきた。
「なあ、相棒。それに娘っ子」
 なんだ、と、なによのふたつの声が同時に答える。
「おめえら、ウルトラマンAだろ?」
 ふたりの心臓がいきなり人間に出しうる最大の心拍数まで上昇した。
 否定する言葉を出すべきなのだろうが、頭が茹で上がり、口は鯉のようにパクパクするだけで声が出てこない。
 そして、それはふたりの意思とは真逆に肯定の意味をなにより雄弁にデルフリンガーに与えることになった。
「ふーん、やっぱりな。最初から妙なふたりだとは思っていたが、さすがにそこまでとは思わなかったぜ」
「い、いつ気づいた?」
「阿呆、さっきウルトラマンAが現れたとき、俺を背中に背負ってたのはどこの誰だ? その後しっかり回収しておいて、鞘の中だから気づかれないとでも思ったか?」
 才人は、このときほど自分の楽天主義を後悔したことは無かった。正体がばれたというよりも、まだ顔は見えないが、とてつもない殺気を放ってくる鬼に。
「心配するな、誰にも言いやしねえよ。言っても誰も信じねえだろうしな。しかしそれにしても、お前らいったい何者だい?」
 ふたりは、観念してデルフにこれまでのことを説明しだした。幸いキュルケとタバサは少し前を走っており、小声で話せばひづめの音にかき消されて聞かれる心配はない。
 召喚の際のことから、一度死んでエースに命を救われ、エースと同化したこと、その代わりにヤプールと戦うことを承諾したことなど。
「ふーん、なるほど。違う世界の戦いねえ、おめえらの10倍以上はゆうに生きてるが、長生きはするもんだねぇ。
まあ、超獣が出てきたとしたら俺は役に立たないだろうし、踏み潰さないように隅っこに置いてから変身してくれよな」
 ルイズと才人は、ようやく安心して息をついた。
 考えてみれば、ずっと身に着けて歩く以上デルフに正体がばれるのは時間の問題でしかない。
 ふたりともあの武器屋のときにそれに気づくべきだったと思ったが、すでに後の祭り。
 当のデルフは才人の背中でカタカタと音を立てて笑っていた。
(やれやれ……だが、さっきの戦いのときにエースが太刀筋を乱したのは、まさかとは思うけど……)
 才人はふいに思いついた仮説に、思わず自分の左手のルーンを見ていた。



97:ウルトラ5番目の使い魔 4話
08/05/30 19:52:16 Z3U2aJGh
 やがて、急に森が開けた。
 学院の中庭ほどの広さの空き地の中に小さな掘っ立て小屋がある。地図の場所はここだ。
「ついたみたいね。しかしまあ待ち伏せには打って付けの場所ねぇ、フーケさんお待ちかねかしら」
 そのとき、小屋の扉がさびた音を立てて開き、中から黒いローブと仮面で姿を隠した人物が現れた。
 彼女たちとの距離はおよそ30メイルほど。
「あんたが土くれのフーケかしら!?」
「ああ……」
 ルイズの問いかけにフーケは短く答えた。感情も何も無い機械的な声だった。
 鍵は? というフーケの問いにルイズは金色の鍵を示して見せた。ここで鍵を持ってきていないことが知れたら逃げられてしまう可能性が大だからだ。
 だが、これは取引ではない。
 ルイズ達にとってはフーケを捕まえることができる唯一のチャンス、フーケはそれを見越してわざわざ自分の居場所をさらした、いわば駆け引きだ。
 さらに、彼女達のプライドの高さからして偽物を持ってくるような小細工をするような確立は低く、合わせて制限時間をもうけることで判断の時間を奪うことまで考えに入れている。
 勝負は、鍵をフーケが手に入れ、逃げおおせるか否かにかかっている。
「投げろ」
「わかったわよ、ほら!!」
 ルイズは鍵を放り投げた。
 フーケの視線が一瞬、鍵に集中する。4人は一斉に駆け出した。
「行くぞデルフ!!」
「あいよ相棒!!」
 まずはデルフリンガーを抜いて身軽になった才人が正面から先陣を切った。
 投げられた鍵を追い抜くほどの勢いにフーケは一瞬たじろいだが、すぐに正面に高さ3メイルはある土の壁を作り出して防御した。
 だが、正面からの攻撃は果たして囮である。
「『ファイヤーボール』!!」
「『ウィンディ・アイシクル』」
 キュルケとタバサの得意の攻撃呪文が左右から同時に襲う。
 しかしこれも土の壁で防御されてしまった。
 この壁を超えるにしても迂回するにしても5、6秒はかかるし、飛んで超えるにしても飛びながら魔法は使えない。
 フーケは勝利を確信して鍵に手を伸ばしたが。
「『錬金!!』」
 突然鍵がフーケの眼前で爆発を起こした。
 爆発の閃光と轟音に視覚と聴覚を奪われたフーケはたじろぐ。
「今よ!!」
 なんと、真正面の土壁からルイズを抱えた才人が飛び出してきた。先の爆発はルイズが鍵に錬金をかけたせいだ。
 実は最初の囮こそが本命だったのだ。才人の身体能力とルイズの存在を計算に入れていなかったのがフーケの敗因である。
「うぉぉっ!!」
 右手にルイズを抱えて、左手にデルフリンガーをかざした才人は動けないフーケに切りかかる。
 だが、そのときフーケのそばにあのときの小さな光が現れた。
「見るな!!」
 ふたりはとっさに目をつぶった。
 同時にフーケの姿も見えなくなるが、あとは勘を信じるしかない。
 デルフリンガーを峰に反すと才人は思いっきり振り下ろした。手ごたえあり。



98:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:53:09 OuCe+MbR
>>83
投下乙
そういえば今日誕生日だったな

99:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:53:19 kMD8bT05
うぉっ!まぶし!!支援

100:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:53:21 xAwu9P2G
支援だ!

101:ウルトラ5番目の使い魔 4話
08/05/30 19:53:27 Z3U2aJGh
「……やったの?」
 地面に横たわったフーケの周りに皆が集まってくる。頭部を強打されたフーケは身動きしない。
「いや、殺してはいない。と思うが」
 才人は不安げに言ったが、耳を澄ますとフーケの息遣いが聞こえてきたのでほっとした。
「なあ、それよりもそれは?」
 フーケのそばには、あの小さな光を入れた籠のようなものがまだ残っている。
 タバサが杖の先にそれを引っ掛けて持ち上げると、それの正体がわかった。
 それは臀部を緑色に光らせた小さな虫、蛍であった。
 ただし、普通の蛍と違って全身がささくれ立っていて気味が悪いことこの上ない。
「恐らく魔法生物の一種ね。そいつの光で人間を動けなくして餌食にしていたのね」
 キュルケが吐き捨てるように言った。種が分かればなんということはない。
「ねえ、そんなことよりフーケでしょう」
「あ、ええ、そうね」
 ルイズに言われてキュルケも意識をフーケに戻した。
 まだフーケの素顔は仮面に隠れて分からない。
 誰にも知られていない怪盗の素顔をこれから暴いてやろうとして、彼女たちの心音は自然に高鳴っていった。
 だが、その仮面を外したとき、期待は驚愕に変わった。
「なっ!?」
「こ、この人は!?」
「……!」
「ミ、ミス・ロングビル!?」
 あまりに意外な事実に、彼らは皆立ち尽くすしかなかった。

 だが、暗い森の奥からその一部始終を見守っていた者がまだいたのである。
「やれやれ、見破られてしまったか。これではもう使えんな。仕方ない、ホタルンガよ、巨大化して暴れろ!! 皆まとめて踏み潰してしまえい!!」



102:ウルトラ5番目の使い魔 4話
08/05/30 19:55:33 Z3U2aJGh
 呆然としている皆の目の前で、突然あの蛍が強く輝きだした。
「えっ、な、なに!?」
「まずい、捨てろ!!」
 才人の叫びにタバサは籠を思い切り魔法で吹き飛ばした。
 地面に落ちた籠は砕け、中から蛍が飛び出して、みるみるうちに巨大化していく。
 やがて、昆虫の姿ながら二足歩行に、緑色に爛々と光る目、尻尾の付け根に巨大な緑色の発光体を持つ超獣へと変化した。
「大蛍超獣ホタルンガ……って逃げろーっ!!」
 かん高い鳴き声を上げて向かってくるホタルンガから才人は全員を抱えて全速力で逃げ出した。
 途中でルイズやキュルケが何か言っているが、聞いている暇は無い。
 だが、ルイズはなおも暴れていた。
「この、サイト離しなさいよ! あいつはわたしが倒してやるんだから!」
「馬鹿か! 超獣がどれほど強いかお前だって知ってるだろう、軍隊でも敵わないやつにお前ひとりでなにができる」
 才人は、あれだけ見てきてまだ超獣の怖さを理解していないのかとルイズを怒鳴りつけた。
「やってみなきゃわからないじゃない! 相手がどんなに強大だろうと、敵に後ろを見せない者を貴族と言うのよ!!」
「逃げても恥にならない相手っていうのもいるんだよ!! お前のは勇気でもなんでもない、犬死にの蛮勇って言うんだ」
 才人にも、それなりに付き合っているだけあって、誇りを何より重んじるルイズの気持ちは少しは分からなくもない。
 しかし、それでも何の策も無く超獣に挑むような自殺行為を黙認することはできなかった。
 目の前の森に飛び込めば身を隠す場所もあるだろう、才人は必死で走った。
 だが、タバサが杖で無言のまま才人の足を引っ掛けたので彼は盛大に転んでしまった。
「いってえ!! な、なにするん……!?」
 怒鳴ろうとした才人の頭上を白い煙が猛烈な勢いで通り過ぎていった。
 煙は、ホタルンガの頭から噴射され、才人が逃げ込もうとしていた森の一角を包み込むと、一瞬のうちに草木はボロボロに腐り果て、森が消滅してしまった。
 彼らは瞬時に理解した。こいつだ、こいつが人間を溶かして喰っていたのだ。
「サ、サンキュー、タバサ」
 もしタバサが足払いをかけてくれていなかったらもろに直撃されていただろう。
 彼女は、それよりも逃げたほうがいいと、短く言っただけだったが、一応謝意は通じたようだった。
 だが、どうも走ったくらいで逃げられる相手ではなさそうだ。
 しかし、ホタルンガがもう一度溶解霧の発射口を彼らに向けようとしたとき、突然ホタルンガの左側面からキュルケのものより数段大きい火炎弾がホタルンガに命中して、炎で全身を包み込んだ。
「今のうちです!! 早く逃げなさい!!」
「オスマン学院長、それにミスタ・コルベール!?」
 思わぬところからの援軍だった。ホタルンガは炎を振り払うと怒りを込めてふたりのほうへ向かっていく。
 超獣の注意が自分達から逸れたことを確認すると、タバサは短く口笛を吹いた。
 空からタバサの風竜シルフィードがやってきて目の前に着地する。
「乗って」
 まずタバサが、続けてキュルケが乗り込む。
 才人は、ルイズを抱えたままシルフィードに乗り込もうとしたが、手を伸ばした瞬間ルイズが腕の中からすり落ちてしまった。
「ルイズっ!? よせ!!」
 さっきの忠告にも耳を貸さず、ルイズはホタルンガに向かっていく。
 ホタルンガはオスマンとコルベールに気を取られてこちらに背を向けているが、そのくらいでどうにかなる相手ではない。
 案の定、ルイズの魔法はホタルンガの外骨格にはじかれて派手な爆発をあげただけにとどまった。
 第一プロのメイジであるコルベールの攻撃もまったく通用しないのに、学生のルイズの魔法が通用するはずがない。
「くっ、このっ、このっ!!」
 なおもあきらめずに攻撃を続けるが、やはりまったく効果は無く、むしろ連続する爆発にいらだったホタルンガの注意を引く結果となってしまった。
 ホタルンガの尾部の発光体が怪しく光る。
「なっ、きゃあぁぁっ!!」
「しまった……ルイズ!!」
 才人の目に飛び込んできたのは、ホタルンガの半透明の発光体の中に吸い込まれてしまったルイズの姿であった。

 続く

103:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:55:39 dRb3NJ5s
支援

104:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:55:59 xAwu9P2G
ホタルンガ!? 支援!

105:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:56:20 ekDBdssj
スレリンク(anichara板)
話題のSS書きのスレだよ。応援してやってね!!!


106:ウルトラ5番目の使い魔
08/05/30 19:56:29 Z3U2aJGh
支援ありがとうございました。今回はここまでです。

次回予告
暴虐に暴れまわる超獣ホタルンガ。
囚われの身となってしまったルイズを救うために決死の戦いを挑む才人、ふたりのリングが闇を切る!!
さあ、来週もみんなで見よう!!


なんちゃって。

107:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:57:19 UZzow2F/
乙です

108:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 19:58:12 xAwu9P2G
Aの方、乙です!

ルイズ、相変わらずおバカだw

109:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 20:02:59 t8k/0xth
ブレイドってコモンマジックだからルイズにも使えるんじゃないの?

110:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 20:03:16 bCxY+Nrh
パンツァーフロントbisからアルフレート・シュトライバーを召喚

ヨルムンにドイツ戦車兵魂を教育するシュトライバー。
すげえ読みたいが、一番活躍できるのが14巻あたりだから、そこに
到達するまでに絶対投げ出すだろうな。


111:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 20:30:10 eK6QwChR
>>109
基本的なコモンマジックすら使えないから
『ゼロ』なんて二つ名で呼ばれてたんじゃなかったっけ?

112:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 20:35:04 pnx+ZYr3
虚無覚醒以降のルイズも使えてもおかしくはないっちゃおかしくはない。

虚無属性の刃って発生と同時に消えてそうな気もするけど、
デルフにディスペル食わせてたから魔法消去を行う何かが出るのかも。

113:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 20:38:04 ooQoAYc6
>109
使えない
虚無に覚醒してからやっとコモンは普通に使えるようになった

114:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 20:56:45 SXGwLv4y
>>112
虚無のブレイドを出そうとしたら何かの間違いでラグナ・ブレードにw

115:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:01:55 sQQJ/Tqp
ルイズが白髪になっちまうのか

116:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:11:36 sMOMPwLo
燃え尽きたな…

117:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:20:35 OrLCw2nK
ID:t8k/0xthは原作も知らないのになんでこのスレにいるの?
ルイズは一切の魔法が使えなかったって、最も基本的な部分を知らないで。

118:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:23:14 TeainLha
>>110
つまりタイガーではなく、ティーガーと呼べということですか。

119:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:24:30 sMOMPwLo
どうせならハウニヴにしなよ

120:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:26:18 GuMYi+Yo
ガンダールブの力が発動してもワルキューレにすら勝てず
なおかつ直ぐに挫折して他人に頭を下げることに何とも思わない、力あるものには弱く力なきものに強いキャラを召喚
ゼロ魔キャラTUeeeeeeeができるぞ

121:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:28:52 ooQoAYc6
そんなのどこにでもいるじゃないか
ほら、モニターの前の俺たちだよ

122:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:31:10 bQKaX/5/
>>113
>>117

大分前の考察スレか何かで、ルイズはコモンを「たまに」成功させていたらしいという話がありました。
1巻「成功の確率、ほとんどゼロじゃないかよ」
4巻「コモンマジックは大体成功するようになったわね。今だに4系統魔法は失敗するけど。」
あと、どこかは忘れましたが、回想シーンでコモンが成功していると思える箇所があったとか…

コモンは100回に1回くらいは成功してたんじゃないでしょうか。

123:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:31:13 ooQoAYc6
>117
>51みたいなこと言ってる時点で悟れ
特に最後の一行、「錬金は効果時間を過ぎると崩れる」らしいぞ
多分俺たちが知るゼロ魔とはまったく別の代物だ

124:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:32:50 ooQoAYc6
>122
>1巻「成功の確率、ほとんどゼロじゃないかよ」
つ[サモン・サーヴァント][コントラクト・サーヴァント]
4巻のセリフは虚無に目醒めた後の練習中だから何の傍証にもならん

125:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:33:51 WaL6jpGq
>>114
そして、術の制御に失敗すると

126:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:34:24 c2xMOlg5
>>121
俺ならギーシュと決闘しようなんて思わないし、難癖付けられたら土下座する覚悟もある
腕の骨を折られたら泣いて命乞いをするし、全長30mのゴーレムが出てきたら我先に逃げ出す
戦場への大使なんて相思相愛ならまだしも、ただ惚れた女の為になんて絶対に行かない

サイトってすごいよな

127:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:36:54 h4bhTxza
>126
ハルケギニアに召喚された事で現実感を喪失していた。としても、流石にゴーレム相手に戦えば痛みで現実だと納得するはずだし……確かにあそこまで意地を張るのは無理ですね。

128:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:37:14 ooQoAYc6
まったくだ
ただの一般人ヲタ工房だからほとんどのクロス先主人公に比べて弱いと言われるが、奴は間違いなく勇者

129:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:38:03 GuMYi+Yo
じゃあ、ひたすらサイトやルイズ、ギーシュたちをヨイショするというかそれしかしないキャラを召喚

130:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:38:37 c2xMOlg5
>>128
精神面なら並のバトル物主人公以上だと思うんだけどなあ

131:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:39:36 GuMYi+Yo
>>130
でも馬鹿

132:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:42:40 IFWIN3EU
>>131
だが、それがいい(AA略)

133:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:43:13 JgUn4Rsa
フカヒレしか浮かばねーw
存在そのものが負け犬フラグwww

134:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:43:27 ooQoAYc6
強力な力振り翳して敵をボコり「ざまーみろ、この俺様が負けるかよ」みたいな態度を取ってるくせに、ちょっと躓いたらウダウダと自分を正当化しはじめるヘタレが増えてるからな>バトル物主人公

135:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 21:43:48 ICHbEy74
>>129
ドラえもんの世界から嘘つき鏡召喚ですね

136:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:05:25 0p4vMvAP
はやて×ブレードの宝田りおなでも呼ぶべ。
「この馬鹿犬ーっ!!」
「ナイスなツッコミのキレだわルイズっ! 流石私の相方!!」
とりあえず、殴られても蔑まれても利用されても気にしない、
存在自体がアレだが精神的には最強かもしれんキャラだ。

137:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:08:49 bhXa1Oc2
真に「主を守る使い魔」が召喚されるなら

最初から主を危地に向かわせないとか
事前に災いの芽を摘むとか
争い以外の方法で解決するとか

そういう人間が召喚されると思うんだが・・・
サイトは、ひたすら主が起こしたトラブルに突っ込んでいく

奴隷としては、それでいいんだろうなぁ

138:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:11:13 9ebI6EXq
14巻に出てくるブリミルとサーシャを見てみたまえよ

139:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:13:29 ooQoAYc6
まあ実際に「君子危うきに近寄らず」を体現したら話が盛り上がらないからな

140:割れぬなら……(0/4)
08/05/30 22:15:21 EmSHk0hE
投下予告

もしも蒼天版曹操を召喚したら

予定通り10時30分になったら作品を投下いたします。

141:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:16:44 e9Ogv/Od
>>135
シャドウリフレクターを召喚しよう。
ルイズのシャドウってどんな性格だ?

142:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:17:24 0p4vMvAP
>>137
つまり「魔法の国ザンス」からビンクを召喚ですね!

しかし「偶然の魔法」がビンクに不利益なハルケギニアへの召喚魔法を偶然阻止するのだった。

143:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:25:06 6KaCq+ew
>>142
話がはじまらねぇぇぇ。

ヨイショならタイラー(初期)だろJK。

144:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:26:01 R1yQjeDv
これはひどいw

145:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:26:59 bQKaX/5/
支援用意

146:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:28:30 6KaCq+ew
在庫処分だ、MLRS用のクラスター弾あるだけ支援にぶちこむぞ!

147:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:28:56 LBZNpKE8
よいしょなら磯野カツオだろ


148:割れぬなら……(1/4)
08/05/30 22:30:14 EmSHk0hE
「聖地奪還が天下万民の願いだとは初耳だ。司教の深遠なる考えを伺いたい」

ざわ……と、一瞬ではあるがレコン・キスタの軍勢が怯んだ。
背後に居る兵達の不穏な空気を読み取ってか、クロムウェルがさらに大きく声を張り上げる。

「始祖ブリミルは混迷の世を一つにまとめ、秩序をもたらし、さらに魔法をもたらした。その素晴らしき偉業を貴公は否定するのかね?」

対する曹操少しも慌てず、

「兵は不祥の器にして君子の器にあらず! 戦上手だったことで始祖を偉大だというなら司教は君子を理解せぬ愚か者だ」

と返す。
わからない人はいないと思うが、『君子』とは偉い人、あるいは偉大な人、とでも考えていただきたい。
(本当はもう少し難解かつ崇高なものなのだが、今はその程度の認識でかまわない)

「魔法は我々が生きていく上で必要不可欠なものだ。それを人間にもたらした始祖は偉大なる存在だ!」

「魔法が不可欠だとは片腹痛い。己の背後を見てみるがいい! 魔法を使わずとも日々の糧を得ている者達が見えないのか?」

……ぐぅ、とクロムウェルが息を詰まらせ、たじろいだ。

「ウェールズ皇太子、クロムウェルは墓穴を掘るぞ」

曹操は勝利を確信しているのか、既に表情に余裕があった。
むしろ見ているだけの兵達の方がハラハラしている風もある。

「クロムウェル司教、まだ遠い! 司教は始祖の本質を全く見落としているのだ!」

おおおおおおおおお……歓声とも驚愕ともとれる声が戦場に響き渡る。


149:割れぬなら……(2/4)
08/05/30 22:31:34 EmSHk0hE
「私には始祖のみが扱えるという虚無の力がある!」

クロムウェルは、切り札を使った。
それがクロムウェルにとっては最後の砦であり、本来ならばもう少しの間は隠しておくべきものであった。
それほどまでに曹操はクロムウェルを追い詰めていたのだ。
大義名分……それは時として万の兵よりも重く、強い。

「私が虚無の力を授かった事こそ、始祖が理想としていた世界を再び蘇らせよという天からの采配である!」

「語るに落ちたり、クロムウェル!
 何人の真似もしなかったことこそ始祖の『始』たるゆえん。
 レコン・キスタ代表クロムウェル! 
 やること全て始祖の猿真似に過ぎぬ貴様には、始祖を語る資格は無い!
 すなわちレコン・キスタの存在を、天が許してはおらぬ!!」

虚無に驚く間も無く、曹操は断じた。
おそらく兵達には何が起きたのかわかっていまい。
だがしかし、クロムウェルの滝のような汗と曹操の鷹のような眼光を見れば、その勝敗は誰の目からも明らかだった。

「馬をあおれ。10騎で威圧できる」

あっけにとられていたアルビオンの兵達が、慌てて背筋を伸ばした。
レコンキスタの軍勢はじりじりと後退を始め、10騎に対してだんだんと遠巻きになっていった。
クロムウェルはそれに気づき、気づいていながらも何も言えなかった。
切り札にと温存していた虚無が一蹴され、一種の恐慌状態になっていた。
最も冷静であるべき司令官が、最も自我を失っていた。
そして曹操が指の一本を天高く突き出すと、兵達は訳もわからずに狼狽する。


150:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:32:26 ldWwwAsA
>>137
>最初から主を危地に向かわせないとか
>事前に災いの芽を摘むとか
>争い以外の方法で解決するとか

なんかかなり難しい気がする。
主を危地に向かわせないのは、結構いるだろうが、
後の二つはかなり難しいんじゃないか?


151:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:32:51 t8k/0xth
ルイズが虚無属性だったら
虚無僧が呼ばれるだろ 常考

152:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:32:58 ldWwwAsA
失礼、支援

153:割れぬなら……(3/4)
08/05/30 22:32:59 EmSHk0hE

「全軍! 曹操孟徳の指を見よ!」

この状況下で彼の言葉に逆らえる者はいない。
その場にいた全員が曹操を見た。
誰一人として逆らえなかった、誰もがここが戦場である事を忘れた。

 ……天空で、一匹の竜が降下を始めた。

砂塵が間近にまで迫っていた。
曹操が指を傾けると、砂と風が戦場に舞った。

 ……高空で、一匹の竜が加速した。

曹操が指をゆっくりと降ろすと、それに呼応するかのように風が強まった。
「魔法だ!」と誰かが言った。
「あれが虚無なのか!?」と誰かが言った。

 ……上空で、一匹の竜の周囲に氷柱が生じた。

誰もが叫び声をあげていた。
あらゆる人間が視界を奪われていた。
ドスンッ、という音がした。
誰もが恐怖を感じていた。
あらゆる人間が自己の生存を祈っていた。

「よし、今こそ勝機だ。全員! これより我らはレコン・キスタ勢へと突入する。狙うはクロムウェルの首だ!」

「応っ!!」

砂塵の中でウェールズが叫び、兵達が意気を挙げる。


154:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:33:29 ldWwwAsA
支援

155:割れぬなら……(4/4)
08/05/30 22:34:19 EmSHk0hE
「早まるな!」

しかし曹操がそれを止めた。
この戦場において兵達はもちろん、ウェールズさえも曹操に逆らう事はできなかった。

「これより完璧な勝利を迎える」

「完璧な……勝利だって!?」

再び曹操は天空に指を突き出す。

「まだ曹操孟徳の指を信じぬか」

巻き起こる砂塵の中で、レコン・キスタの全員が懸命に眼を見開き、曹操の指を注視した。
ゆっくりと曹操は指を下げる。
すると今度は指の動きと共に砂塵が弱まった。
冷静に周りを見ていれば、この砂塵が規模の大きなものではないと気づけただろう。
冷静に周りを見ていれば、この砂塵が止まる時期を見抜けただろう。
だがしかし、この戦場において冷静だったのは曹操一人だった。
曹操の指が完全に止まった頃には、砂塵は完全に通り過ぎた後だった。
そしてその指の先には、複数の氷柱に貫かれたクロムウェルの姿があった。
しん……と、さっきまでの恐慌が嘘だったかのように静まりかえった。
レコン・キスタ軍はもちろん、アルビオン軍の全員も固まっていた。

「よし!」

曹操の声が戦場にいる全員の耳に届いた。

「両軍ごくわずかの犠牲をもち、この無意味な戦いを終結とする」

戦場から遥か上空、地上から見ればゴマ粒程度にしか見えない位置、雲と雲の切れ目に一匹の竜が舞っていた。


156:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:34:21 6KaCq+ew
ふん、馬鹿め。とりあえず支援だけはしておいてやるか。

157:割れぬなら……(5/4)
08/05/30 22:35:41 EmSHk0hE
いろいろと無理があるかな……

正直、甘く考えていた。
とりあえず後戻りができない状況を作ればなんとかなるだろう、なんて。
あまり褒められた内容ではないとは思うが、頭骨をえぐりたくないので頑張りました。
でも曹操っぽくないよな。
クロムウェルっぽさもイマイチ。

寛なれば即ち衆を得る
……と孔子先生が言っていましたよ。

それはそうと見切り発車部分は全て通過。
後は事前に用意したレールを突っ走るだけです。

土日忙しい、たぶん執筆ムリ。


158:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:36:36 9ebI6EXq
お 乙刑に処す

159:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:37:40 6KaCq+ew
乙したー。
詭弁とはったりだけど、こういうくそ度胸の持ち主や
弁の立つ人間ってゼロ魔世界には見受けられんから、
中々に面白い。

160:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:41:58 LBZNpKE8
曹操乙
キュイキュイも乙

>>156
司馬慰か?

161:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:44:41 Tpra0Xtn
>「紅」より、むらさき召喚
>誰も勝てない愛らしさでルイズもワルドもハァハァハァ

実の兄が顔面ボコボコになるまで殴ってレイプしようとしてたけどな

162:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:47:11 6KaCq+ew
司馬懿だ。
……いや、蒼天航路読んだことなくてね。

163:割れぬなら……(忘れてた)
08/05/30 22:47:23 EmSHk0hE

ここから先はどの程度の作業量で書き終わるか予測できるので、今のうちに投下を予告しておきます。

次回はおそらく、月曜日の夜10時ごろに投下できるかと思います。
また10分前になったら再び投下予告を入れます。

万が一駄目だったらごめんなさい。


164:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:49:27 t8k/0xth
ごめんですんだらけいさつはいらん

165:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:50:22 e9Ogv/Od
>>142
タイラーはどう考えても記すことすらはばかれるやつだと思う。
初期タイラーと時系列を一致させるということで、キッズ以降は考えないとすると……
ニョズはヒラガーでヴィンはアザリンかな?
ガンダは……ドムを出さないわけにはいかないので彼で。

166:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:52:24 e0YUenK9
史実では首が180度曲がるリアル妖怪人間だったそうで>司馬懿

横光三国志での最期の台詞が個人的には好き

167:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 22:58:50 +fzYdOFy
>>157
原作(蒼天の方ね)久しく読んでないが、ぶっちゃけ原作の曹操だってとんでも理論で相手を論破してるしねw
そこはむしろ原作通りってことで開き直っちゃえばいいんじゃね?
何はともあれ投下乙でした。

168:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:03:40 PlrzvVJo
>165
初期タイラーは
宇宙ヨット・海上ヨット共に操船は超絶的技量

改造軍用犬の扱いも見事だし
改造軍用犬ドッグレースの常勝予想屋でもある

獣を操り、移動手段に長ける

ヴィンダールヴ?

169:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:12:02 9z2o7iOb
うえきの法則より植木耕助召喚

170:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:18:41 tjei7FwR
タイラー召喚するならアニメ版が一番無難な気がする。
超絶的な幸運と、色んな意味で常人には理解できない知謀の持ち主なのは変わらずだが
宇宙レベルの災害ってレベルじゃないし、艦内の女性クルーがこぞって求愛に来ても振り向かず(つか気付かない)、
あのアザリンが全裸で迫ってきても自制出来るという実に女関係じゃ真面目な奴だし。

171:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:19:04 7yoypKbr
うしおととらより
ヒョウさん召還

172:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:19:42 iSZuSpFB
まんゆうきから娘々を召喚したはずが、
娘々がピンチになるたびに
「なにさぼってんだてめーーーーーーー!!!」
と天から巨大なばばあ現れが敵と娘々に天誅。
しばらくするとズタボロになった娘々がルイズのもとに帰って来るのだった。

173:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:20:43 j3HhkNUK
俺は初期タイラー→無責任三国志までしかしらんのだが真・タイラーってそんなに地雷?



174:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:23:25 ldWwwAsA
>>169
人に能力を使うたびに才が減っていって、原作後になるとギーシュとフーケを倒した時点で消滅するわけですね。

175:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:24:34 ypq7D368
作品としてはそんなにむちゃくちゃひどいというほどではない、が―
五巻かかって元のタイラーの一巻分のエピソードしか消化できてない。
むしろ初期タイラーの二巻まで(人によっては三巻まで)の密度は尋常じゃないレベル。

176:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:24:47 2BoDXaf1
>>169
原作の関係でどの時期に召喚するかで展開が大きく異なるぞ。
天界編の時にしても能力ない人には力使えないし。
あ、でも+後なら丁度いいかもな。

177:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:27:43 j3HhkNUK
ダーティーペア召喚とかどうかね?
ラストでハルケギニア滅亡だが

178:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:30:31 eK6QwChR
真タイラーは元ファンとしては最終巻だけみれば満足できたような。
ラストでやっとタイラーが死ぬからな。

なんかだいぶ先にクローンになって復活するっぽいけど。

179:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:33:10 E4170RKJ
MOTHER2よりネス召喚

ルイズ「今日からアンタは私の使い魔よ!」
ネス「OK!!」

勢いで書いた
反省はしていない


180:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:33:29 Tpra0Xtn
>ダーティーペア召喚とかどうかね?
彼女ら自身に否がある事があんまないんだよな実は
アニメ版なら擁護のしようもない破壊大帝なんだが

181:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:35:23 /1HlLXkD
>>177
どうやって二人召喚するんだね

182:ゼロのミーディアム
08/05/30 23:38:11 BF7wcDcO
投下予約をしたいのですがいいでしょうか?
よろしけれ45分ごろを目処で。
…ちょっと長いです

183:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:39:04 fXBu/AQ6
こ・こ・こ・こしあんルーレットの歌のやつか・・
あれ歌ってた人って今どうしてんだろ

184:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:39:09 0HT2kD1k
いいですとも!

185:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:39:50 PSuFFcil
赤木しげるを呼びたいと思っているのだがやっぱり時期が
問題なんだよね。若アカギだと尖りすぎててルイズと
なじまなそうだし、老アカギだとアルツハイマーで自殺しちゃうし。

186:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:40:29 YLZaXBEv
>>182
よし来いッ!

187:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:42:01 Fn3Tu9XT
うぇるかむ!来たれませい銀様の人!

188:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:42:49 2BoDXaf1
ヤクルトは! ヤクルトはないのか!
なに!? もう切れた!?
よし、買ってくる!!

189:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:44:12 eK6QwChR
ヨーグルトじゃダメなのかな?

支援

190:ゼロのミーディアム
08/05/30 23:44:29 BF7wcDcO
ちょっと早いけど始めちゃいますぜ


絶好の洗濯日和といえる晴れ渡る空の下。そんなすがすがしい気候とは裏腹に、学舎裏の水場に、苛ついた声が響き渡る。 

「ああっ!腹立つ!腹立つ!腹立つぅ!!」
「そんなに力入れると布地が痛んじゃいますよ?」

恨み言を言いながら、女物のパンツを乱暴に洗う小柄な黒翼のメイドと、ハルケギニアでは珍しい黒い髪のメイドの二人である。


「そうは言うけどね大佐。私の愚痴聞いてよぉ!」
「は…はぁ。私で良ければ」
水銀燈はシエスタに昨日及び今朝の騒動について愚痴り出した。

忙しなく口を動かしながらも洗い終わったパンツを背後の籠に放り投げ、二枚目を手に取りゴシゴシやりはじめる水銀燈。
ルイズに文句を言いながら、現在進行形でその彼女のお世話をしているのだから何とも奇妙な話だ。

習慣化し過ぎて、彼女自身もその事に気づいてないのではなかろうか?

「はぁ…それは災難でしたね」
横暴だの我が侭だの洗濯板だの言うお人形に、頬にタラリと汗を垂らしシエスタは曖昧に返す。
怒りに任せルイズをボロクソに言う水銀燈だが、ルイズの最も嫌う『ゼロ』の言葉は絶対に口にしないのは彼女なりの良心か、あるいは同じ悩みの彼女に自分を重ねた故の事か。

「えらく簡素な反応ね。私すっごく苦労してるのよぉ?」
今一つわからないと言った表情のシエスタに水銀燈が不満を漏らした。

「貴族の方と言うのは大概自尊心の強いお方ばかりですからね。特に、そのお世話をする仕事に付けば慣れっこになっちゃって」
魔法学院で働いていれば相手にするのは、もっぱらプライドの高いメイジ連中ばかり。

シエスタもそこまで長く勤めている訳では無いが、ここに居ればメイジ達の理不尽さは理解できるし、その対処の仕方は嫌でも身に付くのだろう。
何より、彼女が言った通り慣れてしまうのだ。

「貴女我慢強いわねぇ…」
呆れと感心半々の意味をこめ水銀燈は感慨深げにシエスタを見つめた。
このお人形もミーディアムとの持ちつ持たれつの生活を始めてそこそこ経つが、この黒髪のメイドの境地にはまだまだ程遠い。

そもそも水銀燈、本来なら人の世話をするような性格では無い。むしろ普通にルイズの使い魔やってること事態が奇跡なのだ。


…え?何?「声だけ聞いてりゃ引きこもりとさんじゅうななさいだからだろ?」って?

191:ゼロのミーディアム
08/05/30 23:45:59 BF7wcDcO
「…そうよ!貴女がいたじゃない!」

水銀燈は手の平をパン!と合わせ、何かに気付いたかのようにハッとした顔をシエスタに向けた。

「ねえシエスタ!貴族にモーニングコールを頼まれた事ない?」
「モーニングコール?貴族の方を朝起こして差し上げる事ですか?」
「そう!それそれぇ!」

一応は水銀燈は使い魔なのだ。
なまじキュルケやタバサと言ったルイズと同じ貴族・メイジの意見を聞いていたのがまずかった。

水銀燈は認めないだろうが目上の者を起こす事になるのだから、それを聞くなら学院でメイドやってるシエスタに尋ねた方がいいに決まっている。

「ね、ね。どう言う風に起こしてるのか私に教えてぇ」
「そうですね…。気分を害されないように、どんなに起きてくださらなくても、根気よく丁寧に呼びかける事でしょうか?」
「ほほう、それでそれでぇ?」
人差し指を頬に当て上を見上げながら言うシエスタに、水銀燈は腕組みして相づちを打つ。

「えーと、それだけ…かなぁ…」
「……それだけ?」
満足な答えでは無かったのか、水銀燈はガッカリと肩を落とした。

「あっ、だけど、どんな方でも長く呼びかけ続ければちゃんと起きて貰えますよ?」
「う~ん…起きてくれないからと強行手段に出たのが裏目にでたのかしらぁ…。いやいや!相手はあのルイズだもの!」
「ミス・ヴァリエールだってきっと起きてくれますよ」
シエスタは言うが水銀燈は顔をしかめて即座に否定する。

「甘い!甘いわぁシエスタ!あの子の自分勝手ぶりは寝てたって変わらないの!貴女ルイズに甘過ぎ!!」
「あら、私から見ればあなたもミス・ヴァリエールもモット伯から救って頂いた恩人ですもの。素晴らしいお方だと思いますわ」

そうしてシエスタはにこやかに微笑んだ。
貴族の邸宅に殴りこみをかけた際、ルイズもまた駆けつけてくれたのだ。それを思い出すと、今のとこ悪いイメージしか無かった水銀燈のルイズに対する認識も改まる。

「そうね…あの子我が侭だけど心根は悪い子じゃないものね」
シエスタの言う通り誠意を示せばそれは伝わるだろう、ミーディアムの根っこの部分に賭けてみようと彼女は一つ頷いてシエスタを見据えた。

「ありがと、シエスタ。これであの子を起こしてみせるわぁ!」
「その意気です。頑張って下さいね」



192:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:46:29 YLZaXBEv
支援

193:ゼロのミーディアム
08/05/30 23:47:48 BF7wcDcO
そして黒衣の天使は三度、眠り姫に挑む。
翌日の朝、使い魔は寝息立てるミーディアムの傍らに浮かび、その寝顔を見つめていた。

「さあ、ルイズ!決戦の時よ!」
「ただの目覚ましに何マジになってんのさ…姐さん……」
とりあえずデルフリンガーのツッコミは華麗にスルー。

三度目の正直とするため意気揚々とルイズを指さす水銀燈だが、眠り続ける彼女が気づくはずもない。
そもそも、この程度で起きてくれるのなら水銀燈も苦労しない。
……あっ、このお嬢様、鼻提灯出し始めたぞ。水銀燈の神経を逆撫でするルイズの無意識の反撃である。

「や、やるじゃなぁい…!」
「いや、むしろな~んもやってねーから。で、今度の作戦は何なんだ?」
指をさしたまま顔をヒクヒクひきつらせる水銀燈にデルフが尋ねた。

「今度のはシエスタ直伝の作戦よ」
「へぇ、メイドの嬢ちゃんだっけか?その道の奴に聞くたあ、やるじゃん!」
デルフリンガーの好意的な意見に水銀燈も満足する。
「シエスタは言ってたわぁ…心を込めればちゃんと相手に伝わるって!」
「何となく分かるけど、姐さんあんたにゃ似合わねぇ言葉だな」
「失礼しちゃうわぁ…。私だってやるときはやるわよぉ」

あくまで今回は荒事にならないように努めるのが先決。
故にゆっくりとルイズの肩をさすって呼びかける。

「ルイズ…朝よ。起きて。今日も気持の良い朝よ」
「うわ、マジ似合わね」
「やかましいわね、ほっといてよ」
後ろの剣はとことん無視して使い魔はミーディアムに呼びかけた。
それも懇切丁寧に呼びかけた。

背後にお淑やかそうな水色の髪のメイドさんと、猫耳つけた侍女長さんと、
老け顔のメイドさんじゅうななさいの姿が見えるくらい丁寧に呼び続けた。

中々起きなくてイライラしだすと、一瞬だけ怖い顔したピンクの歌姫っぽい人や、銀髪黒翼のお人形の姿が…って本人じゃんこれ。
ああ、あと全部分かった人は僕と握手。


それでも我慢して地道にそれを続けた末、ルイズは確かに起きてくれた。


「こんな時間になるまで何やってんのよ!ご飯食べられないじゃないのよバカーっ!」
「シエスタの嘘つきぃぃぃー!」

……でも結果はご覧の通り『三度目の正直』ではなく、『二度ある事は三度ある』。
三戦中三敗と言う惨めな結果を迎えてしまった水銀燈。アドバイスをくれたシエスタを恨もうとは別段思わない。
それでもルイズに追われて必死こいて逃げる彼女は、そう叫ばずにはいられなかった。

194:ゼロのミーディアム
08/05/30 23:48:55 BF7wcDcO
「あああああ!やってられないわよぉぉぉーーーー!!」
水銀燈は、中庭で塔の壁をげしげし蹴りながらこの三日間で一番の憤慨っぷりを見せていた。
色々な方法でルイズの起床を促すも、物の見事に失敗。
つまり堕天使さんもうお手上げ。

「落ち着きたまえ水銀燈。麗しき乙女がそんなに声を荒げるのは良くないよ」
そんな彼女の後ろで、涼しげな顔して杖をいじっているのはギーシュ。

彼は開けた広場で偶然水銀燈に会い、壁に向かって八つ当たり中の彼女の愚痴を聞いていたのだ。

「シエスタの案を一日目…いや、せめて二日目にやればここまで酷くはならなかったと思うんだけどね」
「どう言う事よぉ」
意味深げなギーシュの言葉に水銀燈は壁キックを中断して振り向いた。

「言葉通りだよ。せめて二日目に優しく起こしていれば、今日程ルイズも怒らなかったと思うんだ。一日目と二日目のツケが今日回ってきたのさ」

ルイズのストレスを短期間に続けて蓄積させたのが問題だったのだとギーシュは言っているのだ。

彼は香りを楽しむように薔薇の杖を顔の前に掲げ、言葉を続ける。
「でも一番手っ取り早く、確実だったのは、ルイズ本人に聞く事だったんじゃないのかい?」
「はうっ!?」

ギーシュのあまりに的確な正論に水銀燈は自分の胸を押さえて驚愕の表情を浮かべた。
「貴方…何者!?ギーシュがこんなマトモな事言うはず無いわぁ!?」

ふるふる指を震わせて水銀燈はギーシュに人差し指を突きつける。

「酷いなぁ。僕はただ思った事をそのまま言っただけなのに」
指差された彼は一つため息をついて苦笑した。
こう見えてギーシュは、トリステイン指折りの武門の嫡男である。
同時に好色とも知られるグラモン家だが、戦況の分析や敵の攻め落とし方はお手のもの。

ギーシュは水銀燈の言った状況を簡単に分析して客観的に述べたに過ぎない。

浮気癖のお陰で女の子にしょっちゅう逃げられる彼だが、言い替えれば何度も逃げられるくらい女の子を口説き落としているのだ。
彼らグラモン家のメイジにとっては意中の女性も、倒すべき敵も両方『落とす』ものに違いは無いのだから。

(そう言えば舞踏会前に会った時は私の悩みを解決してくれたのよね、この子)
話してみれば意外に頼れる男なのかもしれない青銅のメイジ、ギーシュ・ド・グラモン。
水銀燈は彼にに対する評価を『ヘタレ』から『やればできる子…?』へとランクアップさせた。


195:ゼロのミーディアム
08/05/30 23:49:55 BF7wcDcO
そんな風に水銀燈は感心しつギーシュを見ていたのだが、ふとその後ろに妙な物が映った。

頭に馬鹿でかいロールをした金髪のカツラを被り、ローブのいたるところにレースや刺繍をつけ、おめかしした中年の男性だ。
彼は緊張した顔つきで忙しそうに中庭を走っている。
そして水銀燈とギーシュに気づくと方向転換してこちらへ走ってきた。

近づいてくる顔を見ればそれは水銀燈も良く知る人間。

「これはこれはミスタ・コルベール。どうかしたのですか?」
「忙しそうねぇ。おまけに、そんなにめかし込んじゃって」
コルベールは二人の真ん前までくると膝に手をつきぜぇぜぇ息を整える。
そして慌てるようにして、のほほんとしている水銀燈とギーシュに返答した。

「二人とも一大事ですぞ!今日は学院にとって最良の日となるでしょう!なんと!この学院にあのアンリエッタ様が来られるのです!!」

「アンリエッタぁ?誰よそれ…」
「アンリエッタ姫殿下が!?」
ギーシュはパッと顔を満身の笑みで輝かせ水銀燈の言葉を遮る程の声をあげた。
そのギーシュの驚きと喜び具合、そして姫殿下と言う言葉から水銀燈は察した。
つまりはこのトリステインの、それもこの二人の浮かれっぷりからしてとっても綺麗なお姫様が学院を訪問するのだろう。


「そうです!したがって粗相があってはいけません。急な事ですが、今から全力を挙げて歓迎の儀の準備を行います!」
「素晴らしい!アンリエッタ様に僕の名を覚えて頂くチャンスじゃないか!」

相当急な、しかもこの国で最高クラスのお偉いさんの訪問であるのに、コルベールもギーシュも嫌な顔どころか大歓喜している。
この調子ではこの二人だけではなく他の人間達も同じような物だろう。
そのアンリエッタ姫殿下とやらが、いかに人気者なのか伺い知る事ができる。

「その通り!姫殿下に諸君らが立派な貴族に成長した事をお見せする絶好の機会と言えるでしょう!生徒は正装したのち、門に整列するように!」
「こうしちゃおれない!水銀燈!悪いけど僕は失礼させてもらうよ!!」
「では私も他の者にも伝えねばならんのでね。ごきげんよう!ああ忙しい!忙しい!」
二人は大慌てかつ、大はしゃぎで走り去る。


「何だか大変な騒ぎのようねぇ…。でも、何しに来るのかしら?そのお姫様とやらは…」
そう考えながら、黒衣の天使は二人の後ろ姿をは生暖かく見送った。

196:名無しさん@お腹いっぱい。
08/05/30 23:50:34 OrLCw2nK
>>183
92年に歌手活動は休止してる。
その後も他の歌手に楽曲提供はしてたみたいだが。

197:ゼロのミーディアム
08/05/30 23:51:04 BF7wcDcO
学院総出でお出迎えする程のゲスト、アンリエッタ姫殿下。
本物のお姫様を見るチャンスと言うこともあってか、水銀燈も少し興味を惹かれたのだろう。

正門に行ってみれば、ルイズ・キュルケ・タバサ、といつもの面々もそこに来ていた。

「……」
「何よぉ、何か文句あるの?」
今朝の騒ぎをまだ許していないルイズが使い魔を無言で睨み付け、水銀燈はミーディアムを苛立たしげに睨み返す。

まさに一触即発の状況だが、正門をくぐって王女を乗せているのであろう馬車が入ってくると、ルイズは水銀燈を無視してそちらへと視線を移した。

頭に角を生やした馬、ユニコーンに引かれた馬車を、整列した生徒達は一斉に杖を掲げて出迎える。
しゃん!と小気味よく杖の音が重なった。

止まった馬車に召使いが駆け寄り、前に豪華な絨毯を敷き詰めた。
最後に呼び出しの衛士が緊張した声で王女の到来を告げる。

「トリステイン王国王女、アンリエッタ姫殿下のおなーーーーりーーーーッ!」
だが、がちゃりと馬車の扉より出てきたのは、お坊さんみたいな丸い帽子をかぶり、灰色のローブに身を包んだ痩せぎすの男だった。

生徒達は思わず顔をしかめる。
皆の気持ちを総じて表せば、こうなるだろう。

「「「(誰だよお前……)」」」

露骨に嫌がられる彼はマザリーニ枢機卿。現トリステインの内政と外交を担うこの国の苦労人であった。
日々、国の為に力を尽くしている御仁に、この扱いはあんまりだと思われるが、等の本人は別段意に介した風も無い。

そんな沈黙の中で黒いお人形が驚愕の表情で小さく呟いた。
「あれが、……アンリエッタ姫殿下!!」
「んな訳無いでしょうがぁぁぁぁぁぁぁーーーーッ!!」
ボソッと呟いた水銀燈の独り言にルイズの地獄耳が反応し、使い魔の耳元で大声を張り上げる。

敬愛する姫殿下を『鳥の骨』と勘違いされたのだから仕方がないが、
己の耳をつんざく甲高い声を受けた水銀燈、両耳押さえて大抗議。

「ちょっとした冗談じゃないのよぉぉぉぉーーーーッ!」
ルイズの耳元に怒鳴ってやり返した。
そのまま取っ組み合いになると、互いの頬の引っ張り合いを始める。

周囲の人間が人差し指立ててしーっ!と、注意を促した。
それで渋々、双方手を離すが、それでも小声で口喧嘩が続く。

「あんたのせいで怒られちゃったじゃない…」
「冗談真に受ける貴女が悪い…」

どうやら二人の仲直りはまだまだ先となりそうだ。


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