あの作品のキャラがルイズに召喚されました part122at ANICHARA
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part122 - 暇つぶし2ch550:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 19:48:25 kFWPM5HY
sien

551:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 19:50:18 LOxg5eE5
支援

552:チキの人
08/03/21 19:50:52 zMJLtzvq
>>545
確認、了解です。
というわけで投下終了。ここで少しでも新参な自分が頑張って、
過去に書いていた方が続きを書けるような雰囲気になりますように。
負けてらんねーな、みたいなの希望……です

553:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 19:54:53 NyYSY+f4
乙です。

唾と鼻水まみれのタバサか…それは、悪くない。
いや―いい!

554:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 19:56:56 LOxg5eE5
ルイズがかわいそう(w
でもそれもまたよし!
つか竜石無駄遣いして大丈夫なのか!?

555:LFO
08/03/21 20:00:04 yX557EKC
5分から投下しますが予約は誰も入っていませんか?
無ければ投下したいと思います。

556:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:02:08 PXJap0zY
ゴーゴーファイブ

557:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:04:00 K6CcJyHo
チキの方乙です。
そして支援

558:LFO
08/03/21 20:05:11 yX557EKC
では投下します。

寮塔に程近い場所に水汲み場がある。
メイド達が毎朝定時に行なう洗濯はいつもそこで行われていた。
しかも生徒全員分となると、交代制にしなければ上手く回る事は無い。
洗濯をしにやって来たミーとシエスタは、列の後ろで大人しく自分の順番を待つ。
その間もミーはシエスタと同じメイド達から常に注目されていた。
人間の、それも平民の子供が使い魔として召喚されたという事実は、噂好きな者達の口によって広まっていったと思われる。
しかもそれは、昨晩ミーが厨房に貴族と一緒にやって来たという事実によって勢いに拍車がかかった状態になっていた。
メイド達はミーに優しい口調で自己紹介したり握手を求める。
そうされるのを嫌がるという人は少ないだろうし、事実ミーの表情も、始めは知らない人に囲まれておどおどしていたが、数分もすると部屋を出る時より幾分か和らいだ感じがした。
その様子を見てシエスタもやっと破顔出来た。
そしてやっと自分達の番になり、二人は洗濯を始める。
が、当然の事ながらミーはこの世界における具体的な洗濯の方法を知らない。
いや、元の世界でもそれは同じ事だったろう。
洗濯はシエスタと同じ様な役職の者がやってくれている、一切の服なんて、気付いたらいつの間にかクローゼットの中に収まっているという感覚を持っていれば尚更の事だった。
そこでシエスタが手取り足取り教える事になった。
気候的には未だ春になって直ぐの時期なため水がかなり冷たい。
あっという間にミーの小さな手が真っ赤になり、上手く動かなくなってしまう。
そんな彼女の手をシエスタは時折優しく呼気で温めてやる。
何度か、代わりにやってあげようか?と言ってみるものの、ミーは頑として、ミーがやると言って聞かない。
どうして?と訊くとメイドさんと二人でやりなさいって言われたから、と答えた。
そこでシエスタはミーの頑なな姿勢の意味が分かった。
恐らく自分は何もせず、シエスタが全部やる事になるのに後ろめたい物を感じているのだろう。
とは言え道具は洗濯板と石鹸しかない為に、時間も手間もかなりかかる物になる。
また強く擦ったりすれば忽ち生地が痛んでしまう。
そうなれば主人であるルイズに叱られる事は必至だろう。
シエスタは洗濯に手馴れているので、自分の分を次々に片付けていくが、一方のミーは小さな物を選んでかなりゆっくりとした調子で進めていた。
この分では終わるのが昼間になりそうだと思ったシエスタはミーの手に自分の手をそっと添えた。
これなら手伝っているだけだし、ミーの感情を害する事も無いだろうと考えた末の行動だった。
案の定、ミーは何も言わずにシエスタの手の動きに合わせてきた。
二人の周りで時間はゆっくりと流れていく。
結果かなり遅くなってしまったが、洗濯は和やかな空気の中で終わった。
洗濯物を干しきった時には既に山の稜線から朝日が昇りきっていた。
しかしルイズに言われた通り、翩翻と翻る洗濯物には染み一つ無い。

「綺麗になったねぇ~。さてと!そろそろ朝食にしましょうか?」
「うん!」

シエスタに手を引かれてミーはとことこと可愛らしい足取りで厨房へと向かった。

Louise and Little Familiar’s Order 「Terror of the whip sound」

「おう、シエスタ。今戻ったのか?大分遅かったなぁ?」

厨房に入ると、コック長のマルトーがフライパンを振りながら威勢の良い声でシエスタを迎える。
朝食時の山場とも言える時間は過ぎていたが、厨房の中は未だ戦場の様に多くのコック、そして使用人達が行き交っていた。
マルトーは直ぐにシエスタの背後で隠れる様に立っているミーにも声をかける。

「おっ?昨日のお嬢ちゃんじゃないか。そう言やあ、昨日ここに来た貴族は朝ごはんをここで貰う様に言ってたな、確か?」
「ええ。自分もそうして欲しいと言われました。」
「ったく!貴族の奴らはこっちに面倒事しかよこさねえ!大体、使い魔の飯くらい自分達でどうにかしろってんだ、まったく……
おっと嬢ちゃん、恐がらなくても良いぞ。おじさんを含めてここにいる皆は嬢ちゃんの味方だからな!」

豪快に笑うマルトーはミーにとって多少なりと好印象だったらしい。
彼女の顔から零れる様な笑みが出て来たのを見て、マルトーはまるで教師の様な口調で続けた。



559:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:05:53 49oCYaiY
支援支援!

560:LFO
08/03/21 20:06:29 yX557EKC
「そうそう!そうやって笑う事が大事なんだ。どんなに苦しくて辛くたって夜寝る前にでも一日一回笑えりゃ大抵の事は乗り切れるもんさ。それに笑うってのは体にも良さそうだしな。
色々な事をあーだこーだと考えすぎるのが一番良くないんだぞ。」

その間にもミーの前にはパンやシチュー、サラダが出て来る。
それは元いた世界、自分の家で食べているのと殆ど遜色無い量だった。

「さ、嬢ちゃん。俺たち厨房の面々が作った賄い朝食だ。今日はおかわりを幾らでも受け付けるからどんどん食べてくれ!」

しかし、ミーにとってそれは正に御馳走の様な物であった。
今朝は洗濯仕事があったという事で、余計にお腹が減っていた事もあり、手を付け始めると皿は見る見るうちに空になっていった。
シチューなんか3回はおかわりをしたぐらいだ。
そしてその間はマルトーにとっても至福の時とも言えた。
自分達が作った料理を文句一つ言わず残さずに食べてくれるなぞ、料理人冥利に尽きるという物だ。

「どうだ?美味しいか?」
「うんっ!」
「そうかそうか。それなら良いんだ。しかし、やっぱり子供は元気に飯喰って笑って遊ぶのが仕事みたいなもんだからなぁ。
それにしてもシエスタ、この嬢ちゃんこれから毎日三食ともここで喰う事になってるのか?」
「まだこの子の主人、ミス・ヴァリエールには確認を取っていないのですが恐らくは……何しろアルヴィーズの食堂には貴族以外は入れない事になっていますから……」

シエスタがそう言うと、マルトーはふん、と鼻息を荒くした。

「そんなこったろうと思ってたよ!なあ、嬢ちゃん。これから朝昼晩の三回、御飯が食べたくなった時はここへ来るんだぞ。主人の貴族様が何と言おうと構わずここに来い。
そしたら美味しい物一杯食べさせてやるからな!」
「うんっ!ありがとう、おじさん!」

それからまたミーの口元に絶え間無くスプーンが運ばれていく。
その側に居たシエスタは口元が汚れていると言って、近くにあったナプキンでミーの口を拭いた。
それは見ていて微笑ましい光景だった。
マルトーもシエスタも、そして他の料理人や使用人達も、その内ミーがここ、厨房のマスコットになるかもしれないと思えてくる。
そして最後に二切れのパイがお菓子として出て来る。
それを一口口に入れると、とても甘く美味しかった。

「美味しい!」
「そう?良かった!これはね、クックベリーパイっていうのよ。貴族の方々の中でも特別気に入ってるっていう方が多いの。
いつもは滅多には出さないんだけど今日は偶々出す日だったし、ちょっと作りすぎて余っちゃったのよ……貴族様には冷めた物なんて出せないからね。」

シエスタも味を知っているのか、幾分物欲しそうな顔をしてパイを見つめる。
やがて二切れの内の片方を食べたミーは、暫く残った一切れのパイを見ながらシエスタに訊いた。

「これ部屋まで持って行って良い?」
「え?ええ、良いわよ。お部屋で食べたいの?」

シエスタからの質問にミーは首を軽く振って答える

「ううん。御主人様にあげるの。だってこんなに美味しいんだもん!」



561:LFO
08/03/21 20:08:31 yX557EKC
さて食事を終え、一通り乾いた洗濯物を畳んでミーはシエスタと共にルイズの部屋に向かう。
扉を開けると、しっかり換気されていたらしく、窓から入った新緑の匂いが部屋の中に満ちていた。
窓を開けっ放しにするのは流石に無用心とも思えたが、しっかり換気するにはそれしか方法が無かった。
シエスタは仕事がまだあるらしく、面倒を見てあげられないのを残念そうにして部屋を後にする。
一時的にせよシエスタと別れるのは嫌だったが、部屋に残ったミーは段々と嬉しい気持ちになってきた。
まあ寝覚めは悪かったし洗濯も大変だったが、それでもそれに見合うものを得たのだ。
それと……『笑えば大抵の事は乗り切れる。』いい事を聞いた。
そう思えば少しは頑張れそうな気もしてくる。
父親も母親もいないこの世界、そして自身が好きなポケモンもいない世界でずっと生きていく事になったとしても。
そう思いつつ椅子に座っていると、突然扉がすっと開いた。
そこに立っていたのは無表情のルイズだった。
ミーの心にさっと暗い何かが射すが、マルトーに言われた事を思い出し努めて笑顔でいるようにした。
ルイズは部屋の中に入ると、椅子に座ったまま動こうともせず、ただ笑顔を浮かべているミーをさっと一瞥し、続いてテーブルの上に置かれている畳まれた衣類に目線を移した。
その目の動きに対しミーは慌てて報告をする。

「洗濯しておきました、御主人様!」
「そう。」

感謝の言葉が出るわけでも無く、無味乾燥な声のトーンでルイズはミーの言葉を受け流す。
それから鼻をひくつかせたルイズにミーは慌てて話しかけた。

「あ、あと、換気もきちんとしておきました、御主人様!」
「そう。」

相変わらず変わる事の無い静かで抑揚無き声。
その場を重苦しい空気が支配し始める。
するとルイズは部屋の内鍵を閉め、更に表情一つ変える事無く部屋の壁に面した机の引き出しから一つの物を取り出す。
それは一本の鞭だった。革製の、それも乗馬等に使われる本格的な物だ。
ミーはそれが何なのかを知らない。
だがルイズが鞭で床を思いっきり叩いた時、ミーは全てを把握した。
御主人様はあれで自分を叩くのだと。
そう思ったミーの顔から一瞬で笑顔が消えた。

「御主人様!ミーは言われた事をやりました!お願いです、許して下さ……」

しかしルイズは反論なぞ認めないとばかりに鞭をもう一振りし、声を震わせて叫んだ。

「許す訳無いでしょっ!しておきました、しておきましたって何よ、その態度!時間は沢山あったんだから私が戻ってくるまでに出来てて当たり前なのよ!使い魔なんだから当然の事なのよ!
そんなにやけた顔して威張ったような調子で言う事じゃないのよ!私を起こしもしなかったくせに!それに!それが出来てなかった時の御仕置きとベッドの粗相の御仕置きは別よ!」

その剣幕は凄まじいの一言に尽きた。
形の良い眉は吊り上がったまま。
両目は思い切り見開かれ、唇はこれ以上固く出来ないほどに真一文字に結ばれている。
あまりの恐怖感に声も出せなくなったミーは転がる様に椅子から落ち、壁に向かって後退りをした。
ルイズは彼女に対し獲物を追い詰めた猛禽類の如く、ゆっくりとした動作で近付きながら怒鳴った。

「逃げるんじゃないわよ!そこに這い蹲ってお尻をこっちに向けなさい!大体何様のつもりなのよ?!部屋に入った時からへらへら笑って!……こっちはそんな気分じゃないのに馬鹿にしてるの?!
いい?!あんたは御主人様のベッドを、それも貴族のベッドを汚したのよ。犬だってそんな事しやしないわ!あんたなんて犬以下よ!……だから御仕置きをするのよ……躾をするのよっ!」

そして舌の根が乾ききらない内に、鞭は威勢の良い音と共に空中を舞った。
その手つきに未練だとか未酌だとかいった物は無い。
尻っぺたを直撃した最初の一撃の激痛にミーは絶叫してしまう。
その声は寮塔のたっぷり一階分をカバーするほどだった。
しかしルイズの手が休まる事は無い。
ミーが気絶してしまいそうだとか、体の彼方此方が傷や痣だらけになりそうだとかそんな事はお構い無しだ。
そんな調子で3回目にさしかかろうとした時だった。
扉の外から声がかかった。

562:LFO
08/03/21 20:11:09 yX557EKC
「ルイズ。そろそろ授業の時間よ。さっきの朝食みたいにまた遅れるわよ?って言うか、さっきの悲鳴は何なのよ?」
「五月蝿い!邪魔しないで!ツェルプストーの癖に余計な口出しするんじゃないわよ!授業はきちんと時間までに行くわ!今使い魔に躾をしてるのよ!」

ルイズはそうぶっきらぼうに答え、再び鞭を振り上げる。
しかし、その時『アン・ロック』の魔法が唱えられたか、部屋の扉が突然に開き、外の廊下からキュルケとタバサが入って来た。
中の様子を一目見たキュルケは、ルイズに向かって杖を一振りする。
すると、いきなりルイズの手から鞭が離れた。
そしてそれはそのまま床に落とされ、滑る様にして部屋の奥へと飛ばされる。
いきなりの出来事にルイズは血走った目を戸口に立ち二人に向け、烈火の如き怒りを顕にした。

「何するのよ!!」

その言葉に対して、キュルケの後ろにいたタバサが手にしている本から目を離す事も無く言った。

「逆効果」
「な、何ですって?!もう一度言ってごらんなさいよ!」

しかしタバサは相変わらずの無反応。
その続きを彼女の前にいるキュルケが引き取った。

「もう一度言う必要も無いわ。いい、ルイズ?あなたのやってるのは躾じゃないわ。それともう一つ。あなた勘違いしてるわ。「甘やかす」のと「必要に応じて甘えさせる」のは全然違うのよ?」
「黙りなさい!あんたみたいなお熱な色ボケが男を騙すのとは訳が違うのよ!これは私の使い魔なのよ!どうしようが私の勝手でしょ!
立派な使い魔にさせるって決心したけど、あんたやあのメイドみたいな接し方をやってたら、きっと直ぐに図に乗り始めて駄目になるわ!そうならない保証でもあるの?!」
「……よくも言ってくれたわね。あたしは最小限の忠告をしているのよ。少なくとも、この子が先々あなたの様にならない為によ!」

流石のキュルケも、お熱な色ボケと言われて黙ったままでいるほど温厚ではない。
それから彼女はテーブルの上の皿に乗った一切れのクックベリーパイを手にし、ルイズに詰め寄った。


563:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:12:27 VZAXpYMM
支援支援

564:LFO
08/03/21 20:12:28 yX557EKC
「これあなたがこの子のために持ってきたの?」
「は?そんな事あるわけ無いでしょ。確かに私の好きな物だけど……」

そこまで言ってルイズはハッとなった。
昨日の晩、ミーは厨房で食事を取ったとの事。
そして今日の朝食時に彼女の姿はアルヴィーズの食堂には無かった。そもそもあそこは貴族以外入る事が出来ない。
だとすれば、今朝仕事を終えた後にまた厨房へ行ったのだろう。
そこでこのパイを出されたと言うのなら……

「ねえ、これあんたが持ってきたの?」

ミーは何も言わない。ただ上下に頭を僅かばかり振るだけだった。
今朝出ていたであろうこのパイをルイズは食べていなかった。いや正確には食べられなかった。
寝坊をし、食堂にいつもより遅く行った事がその原因だった。
食べ損なった事でルイズは余計にがっかりしてしまった。
美味しい事で人気のクックベリーパイは、乗せられている銀のトレーから無くなるのも早いものだ。
気になったルイズは更に訊ねる。

「何で持ってきたの?」
「……だって……だって、美味しかったから……御主人様が喜ぶと思ったから……だから……」

それ以上は声にならないらしく、ミーはただただ泣くだけだ。
その様子を見たキュルケは、後はルイズ次第とばかりにタバサを連れ立って部屋を出て行く。
そしてその去り際にそっと言った。

「ルイズ、あなたに怒鳴られたり叩かれたりしてもその子はそんな事が出来るのよ。あなたを喜ばせようとしてね。
なら、それに最大限答えてあげるのがあなたの役目じゃなくって?少なくとも私はそう思うわ。」

静かに扉が閉まる。
ルイズはそれから暫くただ黙ったままミーの前に立っていたが、いきなりすっとしゃがみこんだ。
彼女のスカートとニーソックスの間や短い袖から伸びる腕には、赤く腫れた鞭の痕が残っている。
ルイズはそれに触れた後、そっとミーを抱き締めた。
そしてなかなか素直になれない彼女がやっとの事で言葉を紡いだ。

「薬……授業が終わったら友達の所から持って来るわ……」


565:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:16:26 IF/PmUce
日本だったら虐待で新聞に載るな。支援。

566:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:17:43 UtCw4Bzx
どう見ても児童虐待、中世世界観とは言え犯罪一歩手前ってか人間のクズ一歩手前ですありがとうございます支援

567:LFO
08/03/21 20:18:07 yX557EKC
投下終了します。最後のシーンは捻り出すの苦労しました。まあ、ウチのは俺Yoeee!になるのでどうしようもなかったのですが。
次くらいで‘力’が何なのか描こうと思います(‘手の甲にルーンが’とは書きましたが、刻まれたのがどちらかというのを明確にしてなかったので)。
ではまた近い内にお会いしましょう。

前回投下ミスがあった事をお詫びします。すみませんでした。
まとめwikiにて補完してあります。

568:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:19:21 qw+GQt9H
虐待だwこのルイズ外道也

569:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:21:05 UtCw4Bzx
ふと思ったんだが、このルイズはお母様からこんな教育を受けていたのだろうか?
…うん、虐待されて育ってしまった子供は己の子供を虐待する確立あがるって言うしな

570:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:21:10 IF/PmUce
こういう設定のルイズなんだと言われれば文句はないけど、相対的にキュルケがかなりいい人に見える。

571:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:22:01 LsunFNc0
投下乙です。

まぁ、ルイズの場合、姉と母親が厳しかったからなぁ・・・
厳しく育てられた女性ほど子供を虐待しやすいって説もあるし・・・

まぁそれでも明らかに人間失格だけどな!

572:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:26:30 +F2rtqNP
最後はおためごかしか
ルイズ外道也

573:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:31:05 uAL0cvQ7
チキの次にLFOを読むとルイズが鬼畜母のように見えるけど、
ここから関係改善するフラグも十分に立ってるのがまた。
なんだかんだで続きを楽しみにしてますよ。

574:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:35:01 F8okml3/
しかし原作でもサイトに似たようなことをしてるからねー
ギャグ分を抽出しちゃうと酷いことになるなw

575:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:36:14 qw+GQt9H
こういうルイズは屈辱と絶望のどん底に突き落としたくなるyo

576:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:40:18 4XMNRfT6
自分の劣等感が歪んだ形で出ちゃったんでしょう。張春華なんて使用人殺していますし、人権思想なんてたかだか数百年前にはありませんでした。
我々の国にも子を殺す親はいますし、決して他人事じゃない。気をつけましょう。

577:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:47:23 52Jrnss2
すげぇな。所詮作り物ってわかっててもマジで殺したいって思ったわ。やっぱりルイズ生きる価値ねぇな。

578:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:49:07 DQPLAtpr
春休みだから投下数は増えそうだ

最近嫌われてるけど強いキャラ召喚も悪くない
強い=ガキ大将じゃないからな
結局は職人さんたちの腕次第だからキャラの強さだけで判断したくない

強いキャラBEST10を考えたりすれば、誰でも好きな作品が何個か混ざってるはずだよな

579:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:49:31 uAL0cvQ7
>>574
特に序盤が酷いよなー。
改めて読み返すとルイズは酷い女だったんだと思ってしまう。

580:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:56:21 OL9G1rua
例えばルイズがギルティギアのソルを召喚してガンダールヴのルーンを刻んだとする

戦闘時はルーン発動で常時ドラゴンインストール状態
ギア細胞の暴走を押さえるべく全力で戦える時間はごく僅か、とか


やっぱり強い力ってのは何かしらの制約があると格好よく見える気がするんだよな
中2思考的に

581:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 20:57:48 gp97kFw3
境遇を考えればルイズにも同情できるけどなー。
ただ幼い子をいじめるのは許せん。

582:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:00:25 4rtQ53o0
結局ルイズがしていることは、彼女の育ってきた環境を考えると当然とも言える。
しかしキュルケという、我々の考え方に比較的近いキャラクターが存在することでトリステインが思想的な後進国に見え、ルイズが人権思想すらない野蛮人に見えてしまう。

何が言いたいのかというと、ルイズがヘイトっぽく見えてももう少しだけ温かい目で見てあげて、と。

583:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:03:11 QAxRgt9k
何でもかんでも俺TUEEで括るなとか言ってる奴がいるけど、
まあ当の作者なんだろうが、
どれだけ強さを持ってようが、それを上手くオブラートに包んでしまえば楽しめるんだよ。

俺TUEEってのは単にキャラが強いってことじゃなくて、
「このキャラ凄げえだろ!」って書き手の意識がダダ漏れになってるもののことなんだよ。

584:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:04:53 vlpjSSJV
LFO作者のルイズしねばいいのに

585:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:05:23 l/XLMcjM
原作のルイズとSSのルイズを同一視するのって馬鹿じゃねーの?

586:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:07:13 t1ZmVKiu
そういやエロゲーとかだと、ヒロインに元カレがいるってだけでビッチ扱いされたりするけど
キュルケはあまりそういう言われ方されないな。

某王女というシャレにならんキャラがいるからかね?w

587:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:09:02 T8XQF0Br
>>586
キュルケは尻軽がキャラとして確定してるからいいんじゃないか、とか思ってた

588:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:09:19 qwHDR+Aw
ビッチっぽいキャラは実際ビッチでもかまわないわけだ。

589:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:09:57 LOxg5eE5
なんか書いていて半分くらいしかSSに使えてねえなあ、
没の割合が多いなあ、と思う今日この頃。

まああれだ。
読者の予想とか雑談とかをどんどん取り入れる執筆スタイルだから
予定から外れて書くものがずれていく事が多いんだよな。

それはそれで楽しいのだが没原稿の山がかわいそうでかわいそうで。

590:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:11:19 W/v322ox
そういう時はボツ投稿同士を組み合わせて新しい原稿を…

591:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:16:14 DQPLAtpr
>>589
一次創作を書けばいいんじゃないか?

592:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:17:55 uJBhL6ed
チキの人、LFOの人、乙でございます。

>>570
そもそもキュルケが悪く描かれる作品は少ないよな。
若干狂った感じに描かれたり、被害者A的な位置に置かれてる作品は見た事有るけど、
悪人キュルケはまだ見た事ない。(俺が見てないだけかも知れんが)

593:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:18:51 YUP3Nhv4
>>589
プロットの段階で削れれば作業早くなるぞ

594:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:19:44 oNUMf1wb
出し抜けに聞いて悪いのだが。
このスレに黄算哲こと荒山徹先生のファンっている?

595:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:19:48 c6W44BsU
>>592
何だかんだ言って、やっぱり巨乳はそれだけでいけない魔法使いということでここはひとつ。

596:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:24:49 ABIdRU04
初期登場ステータスがビッチ全開で本編中ほとんど超低空飛行でも
最終的に成長して大偉人みたいなパターンならそれもアリだろ
流石に例が極端だが方向性としてはそんな感じなのに
初期状態のビッチやヘイトっぽい側面要素の存在すら許さんって
一体何様?としか言いようの無い短絡思考のオンパレードってドウヨ?

597:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:26:32 LOxg5eE5
ご助言感謝です。
アルビオン行きでレコンキスタ壊滅、とは行かないまでも大打撃系に
変更したため、破壊の杖事件のプロットそのものが没になりました(w

なんとか出来ないか検討中です(w

いやまあ、本来書きたかった戦記部分に移れるのでグッジョブなんですが。
数多くのギャグプロットが軒並み没です(w

598:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:32:31 6KcbfmFS
>>594
・「魔法の起源は朝鮮にあり。始祖ブリミルは韓人にござる。」
・始祖の祈祷書の捏造を嬉々として語る実は朝鮮人オールド・オスマン。
・ハルケギニアを襲う朝鮮妖術の嵐。大武仏やらゾンビ数千体やら。
・実はノッカラノウムされていたアンリエッタ。
・実は柳生新陰流の達人だったカトレア姉さまの薔薇剣。
・ルイズとサイトが百合剣。
こういうのを期待している人間もいるぜ。

599:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:34:59 qw+GQt9H
そういえば春だもんな変なのが沸いてきても相手にしないように気をつけないと

600:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:35:44 6/GDB6PA
LFOの人乙

しかしぶち殺したいほど嫌なルイズだ・・・

筆力の高い人が書くとこういう展開は本当に堪える

601:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:38:26 lM70O3bD
>>596
初期状態のビッチやヘイトっぽい側面要素だけを書いて、
使い魔が大活躍するところだけ書いて、
後は放置ってのが容易に想像できるからな。

これまで投下されたSSの中で、最終的に成長した所まで話を進めてるものは数少ない。

602:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:39:18 t1JgPPkQ
LFO支援!!
ギャグ抜きで鞭を振るうとこうなるんですね。
しかし、いくらカリンママやエレオノールでも5歳児には鞭で叩かないでしょ。

603:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:44:07 IF/PmUce
自分の使い魔がかわいくてかわいくて仕方がないってご主人ばかりの中で、
ただ一人だけ自分の使い魔を道具扱いし怒り狂いムチを振るうルイズ。
その相手は柔らかい肌しか持たない人間の小さな女の子。
これはインパクトでかいわ。

604:異世界BASARA
08/03/21 21:50:29 UQcsZwix
今晩は、もうちょっとしたらSSを投下します。

605:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:52:18 K6CcJyHo
紫煙

606:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:52:40 Z+P4Dkyg
これは……いくらなんでもやりすぎだね。
これでやり直そうよ。

つ[タイムベント]
つ[ハイパーゼクター]
つ[タイムマシン]

どれを使うかは作者氏に任せます。

607:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:53:37 e9LIVrCB
>606
だが、断る。

それはそうと支援

608:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:53:54 IF/PmUce
支援

609:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:55:46 ABIdRU04
>容易に想像できるからな。
そう言ってその想像を超える可能性も見定めようとする事も無く
芽すら許さん発狂叩きが非常に多い事が問題
本当に内容を叩くなら、向上無く続きが放り出された時
もしくは最低エンドに達した時にするべきだ
もしくはsage進行すら守れないとかの本当に救いようの無い事が
初めから一目瞭然な代物(直近例>>517~)
まだ静観すべき時点での火病発症が多過ぎる

610:名無しさん@お腹いっぱい。:
08/03/21 21:56:44 Vce+D/oO
LFOのルイズのやり方、鞭で叩くだけ叩いて後からやさしくするって
やくざの手法だろ。引くわ、このルイズ


611:異世界BASARA 1/7
08/03/21 21:57:03 UQcsZwix
では投下、今回は忠勝が中心です。


幸村がゴーレムの腕に叩き潰される少し前。
酒場の1階は修羅場と化していた。
玄関から現れた傭兵の一隊が、酒を飲んでいたワルド達を襲ったのである。
一同は大理石で作られたテーブルの足を折り、それを盾にして矢から身を守っていた。

「しええぇっ!い、いいか若造!わしの前後左右と、ついでに頭上も守るのじゃ!!」
「どれか1つぐらい自分で何とかしてくれ!」

浴びせ掛けられる矢の攻撃をテーブルで防ぎながら、ギーシュと氏政は言い合っている。
こんな状況でも口喧嘩する2人はある意味大したものである。

「キュルケ殿、あいつ等キュルケ殿との戦い方に慣れているぞ」
「そうね、ちょっとマズイかも」

利家の言う通り、傭兵達はメイジとの戦いに手馴れているようだった。
先ず、1度、2度の応酬で魔法の射程を見極め、その 範囲外から矢を射かけてくる。
そして立ち上がり、魔法を唱えようとした所へすかさず矢を放ってくるのだ。
「連中は我々に魔法を使わせ、精神力が切れた所に突撃するつもりだな」
ワルドは髭を弄りながら言った。
「さて、どうしたものか……」
「ええい忠勝は何をしておる!!何故来んのじゃ!!」
氏政がタバサに向かって喚き散らす。
タバサは本から目を離さず、「分からない」と呟いた。


実は、忠勝もフーケのゴーレムには気づいていた。
「!!」グオオォン!プルル!!
切り立った崖の上からゴーレムを見つけた忠勝は右手を真っ直ぐ伸ばす。
すると、地面に亀裂が走り、轟音と共に巨大な槍が飛び出してきた。
いや、槍というよりはドリルに近い代物である。

『機巧槍 黒王』……

あらゆる物質を貫き通す鋼鉄の巨大槍。
本田忠勝しか扱えず、止まろうとしたトンボが真っ二つどころか粉々になった槍である。

612:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:59:03 e9LIVrCB
投下中にできることはただ淡々と支援するだけだ。

613:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 21:59:48 Z+P4Dkyg
いけ、ホンダム!
支援。

614:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:00:06 Wdte90nY
>>586
そりゃあ
  エロゲの主人公 = カッコイイor何故かモテル 理想の俺
  エロゲのヒロイン = 理想の彼女
だから、理想の彼女に元彼が居てはいけないんだよ
寝取られ系も自分が寝取る側が大半で、寝取られるのは殆ど無いしね

615:異世界BASARA 2/7
08/03/21 22:00:17 UQcsZwix
「……!」ガシィン!!
忠勝は黒王を握ると、フーケのゴーレム目掛けて飛び立った。
黒王の穂先をゴーレムに向け、忠勝は上空から急降下する。

ビュオオオオオォォ!!!

だが突如竜巻が起こり、空中の忠勝に襲い掛かってきた。
「!!??」ギギ、ボシュルル!!
衝撃により、忠勝はバランスを失って岩の壁面に激突する。
忠勝は竜巻が飛んできた方に目を向けた。すると……


仮面を被った3人の男がこちらを見ていた。


一方、酒場ではキュルケ達が身動き取れずにいた。
キュルケ以外にも他の貴族の客達がカウンターの下で隠れて震えている。
しかし店の主人はたまったものではない。
いきなり自分の店を滅茶苦茶にされてしまい、遂に我慢の限界に達してしまった。
「お前等わしの店が何をし……」
店の主人が立ち上がって叫ぼうとした。丁度その時であった。


「ぐあああぁぁぁぁぁっ!!」
「ほげぇっ!!」


天井を突き破って男が落ちてきた。
店の主人は落ちてきた男の下敷きになり、短い悲鳴を上げて地面に倒れた。

「ユキムラ?ユキムラじゃない!?」
「あだだ……これは一体、何の騒ぎにござるか?」
そう、落ちてきたのは2階でゴーレムの腕に叩き伏せられた幸村だった。
彼はそのまま床を突き抜け、1階まで落ちてきたのである。

616:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:02:01 Z+P4Dkyg
幸村も頑丈だねぇ。支援。

617:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:02:06 VlIjEXq8
支援

618:異世界BASARA 3/7
08/03/21 22:03:26 UQcsZwix
一足遅れて、ルイズが2階から降りてきた。
「ルイズ!良かった、無事だったんだね」
ワルドが安堵の息を漏らした。
と、ルイズは今しがた天井から落ちてきたであろう幸村を見つけた。
「おおルイズ殿!ご無事で何よりであります!」
「生きていたのね……馬鹿、潰されちゃったかと思ったじゃない!」
ルイズはピンピンしている幸村を見て怒鳴る。
だが、心の内では生きていて安心していた。

「いいか諸君」
と、忠勝を除く全員が揃ったのを確認したワルドが低い声で言った。
「このような任務は半数が目的地に辿り着ければ成功とされる」
こんな状況でも本を読んでいたタバサが、本を閉じてワルドの方を向いた。自分、キュルケ、ギーシュを指差して「囮」と呟いた。
それからタバサはワルドとルイズを指して「桟橋へ」と言った。
「時間は?」
「今すぐ」
ワルドが尋ねると、タバサは短くそう言った。
「聞いての通りだ、裏口へ向かうぞ」
「で、でも……」
ルイズはまだ訳が分からないという顔をしている。
するとキュルケがその赤い髪をかきあげながら言った。
「いいから早く行きなさい。勘違いしないでよルイズ、あなたの為に囮になるわけじゃないから」
タバサもルイズ達を見て「言って」と促した。


「じゃあおっぱじめますか。ギーシュ、ちょっと頼みたいんだけど」
傭兵達の動きをテーブルの影から見ながら、キュルケは振り返ってギーシュに命令……

しようとした。

「あら?」
ギーシュと、氏政の姿がいつの間にか消えていた。

619:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:03:27 +F2rtqNP
>>610
監禁王子の手法だと思う

620:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:05:39 Z+P4Dkyg
ギーシュ遁走?支援。

621:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:05:52 IF/PmUce
投稿中に他の作品のことを話題にするのは上品じゃないよ。支援。

622:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:06:01 fxDQiGdr
>>606
TPDDと妙な味のプリンも作れる時空転移装置も追加よろしく

623:異世界BASARA 4/7
08/03/21 22:06:34 UQcsZwix
ワルドはぴったりとドアに身を寄せ、向こうの様子を探っている。
「誰もいないようだな」
ドアを開け、3人はラ・ロシェールの街へと躍り出た。
「桟橋はこっちだ」
ワルドが先頭を行き、ルイズが続く。幸村が殿を務める。

「待つのじゃ!」

その筈だったが、さらに幸村の後ろから年老いた声がした。
「氏政殿、囮を受け持ったのではなかったか!?」
現れたのは、残る筈だった北条氏政。
「や、やぁ」
その背後からさらにギーシュが顔をだす。
「何で付いて来たのよ。自分達の役目分かってる?」
「僕は止めたんだよ?だけどウジマサが勝手に……」
「お主等だけに手柄を渡してたまるか!わしが手柄をたてるんじゃぁ~!」
「仕方ない、彼等も連れて行こう。桟橋へ急ぐぞ」
結局、ギーシュと氏政も連れて行くことにした。
月が照らす中、5つの影法師が遠く、低く延びた。


その頃、忠勝は仮面を被った3人の謎の男と対峙していた。
「……………」オオオォォォン…
「「「……………」」」
双方一言も喋らず、お互いに出方を伺う。

先に動いたのは男達だった。
それぞれが呪文を唱え、杖を忠勝に向けて振るうと、その杖から風の刃……「エア・カッター」が放たれる。
「!!」キュィーン!!
素早く攻撃を察知した忠勝は「起動形態」から「防御形態」に移行。
盾を肩に装着し、風の刃を防いだ。
攻撃を防がれた仮面の男達は飛び上がる。
上空から2人が青白く光った杖を振り上げ、忠勝に向かって振り下ろした。
黒王を振り上げ、その杖を防ぐ。
忠勝の槍と、仮面の男達の杖がぶつかり合い、火花が飛び散った。

624:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:08:56 RV5BLcje BE:578794447-2BP(30)
おお・・・BASARAのゲーム映像で忠勝と3人のワルドの対決が頭に浮かぶ・・・支援だ!

625:異世界BASARA 5/7
08/03/21 22:10:48 UQcsZwix
だが鍔迫り合いの最中、残った1人が呪文「ウィンド・ブレイク」を完成させてそれを放った。
杖を振り下ろしていた2人はすぐさま飛び退く。
「!?……」ウィィー!ギュルギュルギュル!!
至近距離で受けた忠勝の巨体は吹き飛び、岩の壁面に激突した。
土埃が巻き上がり、岩がボロボロと崩れ落ちていく。
仮面の3人は杖を降ろさず、警戒しながら近づいて行った。

と、土埃の中から忠勝が凄まじい速さで飛び出してきた。
突撃する騎馬兵のように黒王を構え、高速で突進して行く。
そのあまりのスピードに1人は反応が遅れて避ける事が出来なかった。
仮面の男に忠勝の槍が直撃し、消滅する。
残った2人が舌打ちすると、杖から竜巻を放った。
忠勝は再び「起動形態」に変形し、そのまま空中に飛び立った。
しかし、放たれた竜巻は蛇のように伸び、飛んでいる忠勝を追尾する。
忠勝は追いかけてくる竜巻を体を回転させて躱す。
だがそれでも駄目であった。一度避けたものの、再び方向を変えて向かってくるのだ。

「……!…!!」ガガ、コオォォォォ!!

忠勝は高速で飛んでくる竜巻を何度も飛行しながら左右、上下にと避け続ける。
ところが、次に見た光景に目を見開いた。
今まで2つだった竜巻が分裂し、一気に8つに増え、速度がさらに上がったのである。
負けじと忠勝もバーニアを噴射させて距離を取ろうとする。
しかし1つの竜巻が忠勝の背中に命中した。その衝撃で忠勝の動きが遅れる。
その隙に残り7つが一斉にぶち当たった。
竜巻はまるで蜘蛛の糸のように絡め取り、忠勝の体を覆い隠して上空で爆発した。

しばらくして風が晴れ、忠勝が落下していくのが仮面の男の目に入る。
忠勝を倒したと考えた2人は杖を下ろし、傭兵達が囲っている酒場に目を向ける。


だがあと少しで地面に激突するという時


忠勝の背中が光り輝いた。

626:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:13:07 Z+P4Dkyg
翔べ!ホンダム
支援

627:異世界BASARA 6/7
08/03/21 22:13:57 UQcsZwix
自分達の背後から突如聞こえた爆音に、仮面の男は振り返った。
見ると、倒したと思った忠勝が「起動形態」となって迫ってきている。

いや、よく見ると肩には盾が装着されており、「防御形態」にもなっているではないか。

「…!?…」グオオオォォ!?
忠勝自身、自分の体の変化に戸惑っていた。
本来、体に負担をかけ過ぎないように形態変化は1つしか出来ない。
今の自分は2つの形態を同時に展開していた。
しかし、体に痛みがあったり、動きに問題は出ていない。
自分の背中が眩く光った事が関係しているのかと忠勝は考えた。
「…!……」ルオォォン!!
だが忠勝はその疑問を考えるのを止め、自分の敵を睨みつけた。
今やるべきはあの2人を倒し、自分の主の元に駆けつける事だ。

仮面の男は突進してくる忠勝に向かって呪文を唱える。空気の鉄槌「エア・ハンマー」だ。
エア・ハンマーは命中した。が、防御形態の忠勝は気にも止めず、さらにスピードを上げる。
次に忠勝は中腰になり、肩の盾でタックルした。

「「ぐほぉっ!!」」

あまりの速さに避けきれず、2人の男は衝撃で空中に舞い上がった。
だが忠勝の攻撃はまだ終わらない。さらに背中から長い筒状の物が飛び出す。
そしてフライの呪文で態勢を立て直そうとした2人の眼前に向けられる。それは大砲の砲身であった。

「攻撃形態」

背中から大砲を取り出し、遠距離の敵に砲撃を行う攻撃に特化した形態である。
これで忠勝は3つの形態を同時に展開した事になった。

628:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:15:08 RUHHGOEn
支援するでござる

629:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:17:09 RV5BLcje BE:330739744-2BP(30)
ああああああ、ホンダムが本当に最強に・・・・これでファンネルまで出しちゃったら・・・・
とにかく支援だ!

630:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:18:00 dQjM9hbY
ここで忠勝TUEEEEE!!とは読めなかった、支援!

631:異世界BASARA 7/7
08/03/21 22:19:11 UQcsZwix
「!!!」ガシャン!!キュイイーッ!!
忠勝は吹き飛んだ仮面の男に対し、砲弾を発射した。
至近距離で発射された砲弾は外れることなく2人に直撃し、高熱の火炎と爆風によって四散した。

「……………」ドスン…プルルル

背中の光がどんどん弱くなり、消えていく。
すると、自分の意志とは関係なく通常形態に戻ってしまった。
敵を倒した忠勝は、酒場の方を見る。
何時の間にか巨大なゴーレムの姿は無くなっていた。
忠勝は槍を握り締め、主の元へと急行した。



投下終了です。
よく考えたら忠勝ってロボットがハルケギニアで一番問題になる燃料の心配がないような気が…
それはまぁ置いといて、次回はキュルケと、フーケ戦の時に噛ませ犬になっちゃった利家でお送りします!

632:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:20:08 Z+P4Dkyg
ホンダム自身が知らない機能があるというのか?
つまり、成長する機動兵器?
支援

633:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:20:59 dQjM9hbY
スーパー忠勝タイム乙!
上でTUEEEなんて安易な言葉使ってしまったけど貴方のSS嫌いじゃないんだ、これが。

634:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:21:25 Z+P4Dkyg
>>631
大儀でござった。
利家の汚名返上なるか?
次回もこのスレッドにスイッチ・オン!

635:異世界BASARA
08/03/21 22:24:47 UQcsZwix
>632
ネタバレすると、タバサと契約した時のルーンの力。
召喚された生き物が特殊な能力を持つ事があるっていうのを利用したんです。

636:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:25:40 K6CcJyHo
忠勝乙

637:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:26:10 Z+P4Dkyg
>>635
あぁ、なるほど!
見抜けなかった、このリハクの目を以てしても!

638:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:28:47 pxb59LdY
投下乙そしてGJでした
忠勝強いよ忠勝さすがは僕らのホンダム!

639:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:30:48 NKZkwGDy
>>570
キュルケが隣の部屋じゃなければ、更に欝な展開になってたんだろーな
日に日に表情から明るさを失っていくミー
シエスタがミーの服の隙間から見える痣に気づいて、服を脱がせたら
ミーの身体は鞭の跡だらけだった……とか

640:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:32:25 RV5BLcje BE:248055326-2BP(30)
乙!
こんなシーンを想像してしまった

戦 国 最 強

本田忠勝

起動!!!



 閃 光

ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド

推参!!!

641:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:35:34 DQPLAtpr
乙!
ワルド5人衆が「戦国最強連隊、五本槍!」と名乗る姿が浮かんで困るw

642:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:43:40 K6CcJyHo
贅沢を言えば折角ワな人が三人いるんだからジェットストリー・・・・・・・ ゲフンゲッフン

643:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:45:41 sGqU08EZ
ワルドA「俺を踏み台にしたぁ~!? 」

644:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:47:10 +F2rtqNP
>>637
リハクの目じゃしょうがないぜ

645:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:47:25 o8ly2f0E
死神部隊と聞いて

646:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:49:39 elqO5GOZ
>>594
柳生一族出身のスーパー陰陽師とか
デレデレでラヴラヴな家光×友矩とか
朝鮮がショッカーも真っ青な変態王国になってる作家なんて知りません

647:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:54:53 2FcUoeCU
>>570
せめて薬持ってくるとか言う前にごめんなさいの一言でも言えよと
虚空に突っ込み入れたのは私だ

648:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 22:57:09 PXJap0zY
フラッシュ
ミラクル
ストロング

649:虚無と最後の希望
08/03/21 22:59:36 ZYuj8h+8
盛り上がってるとこで申し訳ないけど一ヶ月と11日ぶりに投下予約ゥゥ!
良さそうなら2305に逝きます


650:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:03:52 qLPMGhvQ
支援させてくれい!
WELCOME!

651:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:05:52 NKZkwGDy
>>567
もしミーを召喚したのがギーシュだったら……
召喚当日
ギーシュ「いくら平民とはいえ女の子を床に寝させるわけにはいかないか。
      仕方ないから今日はこのベッドに寝たまえ。 
      僕はソファで寝よう。」
ミー   「……ありがとう、ギーシュお兄ちゃん。」
ギーシュ「か、可愛い……
      馬鹿な!? 僕にはそんな趣味など無いはずだ!!」
数日後
ギーシュ「ああ、なんて可愛いらしいんだ、僕のミー!!」
モンモン・ケティ「「このペド野郎が!!」」

そしてギーシュの二つ名は『青銅』から『ロリ』になり、女性達や友人からも見放されました。
しかし二人は仲の良い兄と妹のように仲睦まじく幸せだったそうです。

という展開には無理があるかw

652:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:07:00 elqO5GOZ
妹萌えという概念をハルケギニアに広めた先駆者として歴史に名が残るかもよ>「ロリ」のギーシュ

653:虚無と最後の希望
08/03/21 23:07:17 ZYuj8h+8
level-11 「想い」

 『女神の杵』、ラ・ロシェールで一等と言う宿
 一歩足を踏み入れると広がるのは中々豪華な酒場
 流石に貴族を客に取るだけあって豪華なことこの上ない
 勿論、そこが貴族たちに気に入られたのだろうが

 また、気に入られた理由は他にもある
 女神の杵宿はハルケギニアでもかなり珍しいらしい巨大な一枚岩の中にあり、床やテーブルは勿論、削り出された岩で出来ている
 鏡の如く光を反射するように磨かれたテーブルはチーフたちの姿を映していた
 反射した光を視界に捉えながら入り口、窓、二階への階段、カウンターの隣にある裏口への扉に視線をやる
 理由は勿論、敵の襲撃に際してどう行動するかの判断材料にするため

「へぇ、中々良い作りじゃない」

 宿内を見渡すチーフをよそに、キュルケはハルケギニアでも結構珍しい岩作りの宿を見て感嘆の声を漏らす
 それを発端に3人は内装の話をし始める
 「装飾が疎ら」「統一感が無い」「二流品だね」などと酷評、先ほどまでの評価とは裏返っていた
 子供と言えど貴族と言うものは対面を気にするので仕方が無いのかもしれない
 そこへ、乗船の交渉へ行っていたワルドとルイズが現れる

「あら、どこへ行ってたの?」

 ワルドは羽帽子を近くのテーブルに置きながら、椅子に座る
 その表情から見るに、結果はあまり芳しくなかったようだ

「乗る船を捜してたんだが、どうやら出発は明後日にならないと駄目な様だ」
「急ぎの任務なのに……」

 口と尖らせるルイズを見て、キュルケは疑問を口にする

「あたしアルビオンに行ったこと無いんだけど、どうしてすぐに出せないの?」
「明日の夜は『スヴェルの月夜』さ、その翌日の朝にアルビオンが最もラ・ロシェールに近づくんだ」
「へぇ~、その時が一番効率がいいから明後日と言うわけね」
「そう言う事だね」

 言いながらワルドは懐から鍵束を取り出し、テーブルの上に置く

654:虚無と最後の希望
08/03/21 23:08:38 ZYuj8h+8
「部屋を取っておいたが、一部屋に3人は厳しいかな?」

 キュルケ・タバサ・モンモランシーを見てワルドが聞いてくる
 3人は、正確には2人だが問題ないと言った

「それじゃあ、ギーシュとチーフが相部屋」
「そして、僕とルイズが同室だ」
「え、ちょ、ちょっと待って!」

 予想もしていなかったと声を上げるのはルイズ
 『使い魔は常に主人と共に在るべき』と常々思っている
 同じ考えを持つメイジはたくさん居る、それを裏付けるようにメイジは召喚した使い魔を常に傍に置いている者が多い

「だ、だめよ! 私達結婚してないじゃない! それに……」

 チーフを横目で見つめる、それに答えるようにチーフは口を開く

「ルイズとは同室が好ましい」

 護衛の関係上、安全ではない場所で離れるのは出来るだけ避けたい
 守るにしても逃げるにしても、すぐに近くに居なければ意味がない
 駆けつけている間に死を招くこともあるが故にこれだけは譲れなかった



「ワルド、大事な話ってなに?」

 先ほどの部屋割りの提案、チーフと同室がいいと言ったルイズは
『とても真剣な話があるんだ、二人っきりで話したい』
 と真剣な表情で言われ、渋々その提案を呑みワルドと同室に相成った
 この決定にチーフは何も言わなかった、不服そうな感じだったけど
 ギーシュと同室になっていたが、その部屋で寝ることは無いと思う
 私とワルドの部屋の前で一晩中立ち続けるだろうから、後で一言言っておかなくちゃ

「ねぇ、ワルドったら」

 女神の杵で一番上等な部屋、室内は一般の宿と比べかなり広く複数人入っても広々していると感じられる
 部屋に置かれた調度品も質の高い物ばかり、その中で一際目を引くのは天蓋付きのベッド
 見るからに豪華なレースの飾りが付いたベッドに座るルイズは問いかけた
 それを聞いていたワルドはワインのコルクを開け、一つの椅子を引いた

「こっちに腰掛けて、一杯やらないかい?」

655:虚無と最後の希望
08/03/21 23:09:15 ZYuj8h+8
 屈託の無い笑みを浮かべたワルドは二つのグラスを並べてワインを注いだ
 返事で答えず、ルイズは椅子に腰掛ける
 先ほどと同じような笑みを浮かべてワインを手渡すワルド、それを受け取るルイズ

「二人に」

 その言葉に戸惑いながらもグラスを軽くあわせた

「ルイズ、姫殿下から預かった手紙はきちんと持っているかい?」

 手紙が入っているポケットを押さえて頷く
 思い出せば手紙を書き綴っているアンリエッタの表情は憂いを帯びた悲しそうな
 それでいて、少しだけ熱を持った瞳で書き認めていた
 あの表情は王女としてではなく、恋する─

「─イズ、ルイズ?」
「あ、ええ。 ちゃんと持ってるわ」
「心配なのかい? 無事アルビオンのウェールズ皇太子に会えるかどうか、手紙を取り返せるのか」

 身の安全が心配かと言われれば、別にそうでもない
 いまや疑うことの出来ないチーフの力を信じている、ただ守られているだけなのは我慢できないけど
 ワルドだって居るし、失敗なんて事態を想像することが出来ない

「………」
「大丈夫さ、きっと上手く行くよ。 僕が居るし、君の使い魔だって居る」
「それに他の4人もそこそこ出来るんだろう? 並みのメイジが来たってすぐに撃退出来るさ」

 ワルドは自信満々で『何も危険なことは無い』と言い放った

「……そうね、皆居るしきっと大丈夫よね」
「ああ、ルイズを必ずウェールス皇太子のもとに送り届けよう」
「貴方は昔から頼もしかったもの、全員無事に戻ってこれるわよね」

 ワルドはにっこりと笑う、ルイズも釣られて笑った

「ワルド、これが話したいことじゃないわよね?」
「ああ、これからが君と二人で話したかったことだ……」

 ワルドは一呼吸、ルイズを見つめる瞳に炎が宿る

656:虚無と最後の希望
08/03/21 23:10:20 ZYuj8h+8
「ルイズ、この任務が終わったら僕と結婚しよう」
「ワ、ワルド、本気だったの?」
「勿論さ、ラ・ロシェールへの道中で言っただろう?」
「で、でも。 わたしまだ……」
「ルイズ、君はもう子供じゃない。 自分の意思を持って自分の事を決めれる歳だろう? きっとお父上だって認めてくださる」
「ワルド……」
「僕は君を何年もほったらかしにしてきた、これはどう考えても僕が悪い、謝るよ」
「婚約者と言えた義理じゃない事も分かってる、でも僕には君が必要なんだ、ルイズ」
「待ってワルド……私はまだ、ちゃんとしたメイジじゃないの。 いつも失敗ばかりして、まともな魔法は一度しか使えていないの」
「私ね、立派なメイジになりたいの。 いつか皆に認めてもらいたいの、ただ口先だけじゃないメイジになりたいの」
「私は貴方のような立派なメイジに相応しくないと思うの、だから……」
「……違う、違うんだルイズ」
「え?」
「君はもう立派なメイジだ、それも並の奴らとは違うんだよ」
「まさか、そんなわけ……」
「君は他人にはない特別な力を持っているんだ、今はまだその使い方が分からないだけなんだよ」
「買いかぶりすぎよ、私にそんな力……」
「いや、君は特別なんだ。 その証拠が君の使い魔だ」
「チーフのこと?」

 浮かんだのは常に身を持って守ってくれる使い魔
 その巨躯で自分を包み込んでくれる、頼もしいチーフ

「そうだ、彼が武器を握った時に浮き上がった左手にルーンはね、とても特別な物なんだよ」
「特別……?」
「ああそうだ、あれは伝説の使い魔のルーンなんだよ」
「伝説の使い魔?」
「そう、あれは『ガンダールヴ』、始祖ブリミルが用いたと言われる伝説の使い魔の印さ」

 語るワルドの瞳には力強い光を放っている
 始祖ブリミルといえば、誰もが知る偉大なメイジ
 従えていた使い魔はいずれも強大な力を持っていたと言われている

「そんな、信じられないわ」
「確かに、信じられないかもしれないが、彼が伝説の使い魔であり、君の使い魔と言う現実なんだよ」
「さっき君が言っていたように、今は立派なメイジではないかもしれない、だがいずれは歴史に名を残すような偉大なメイジになるに違いない」
「きっと、誰もが君の名を偉大な、素晴らしいメイジとして知る日が来る、僕はそう予感している」
「……ごめんなさい、ワルド。 私、なんて答えればいいのか分からない」
「……わかった、今返事をくれとは言わないよ」

 ワルドは背もたれに背を預け、ワインを呷る

「任務中にこんな話をしてすまない、でも僕は本気なんだ。 それだけは覚えておいてくれ」

 ルイズはそれを聞いて頷く、その真剣な瞳を前に頷く事しか出来なかった

657:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:10:25 xw90Zu5d
支援

658:虚無と最後の希望
08/03/21 23:11:48 ZYuj8h+8
以上で投下終了です、かなり短かった・・・次は長くなる予定(次投稿間隔ではなく内容的な意味で)

659:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:21:14 qw+GQt9H
乙~

660:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:27:28 V22cLw9b
乙。

俺YOEEEといえばDTBの銀とか召喚したらどうなんだべ?
俺YOEEEってレベルじゃねーかな、潜伏か調査くらいしかできねぇwしかも水場のみ

661:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:28:26 PXJap0zY
バイオライダー呼ぼうぜ

662:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:30:17 u0dWv00j
もうあいつ一人でいいんじゃないかな

663:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:31:10 dkZxN43U
チーフの人乙です。

そういやあぶデカからタカ&ユージはまだ召喚されてないな。
ギーシュは間違いなくトオルポジションになるだろうけどw





664:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:36:36 evYAvEo4
>>614
あるよ。最近は。
幼馴染から電話がきたと思ったら、
見知らぬオジさんに調教されてる真っ最中、
しかも幼馴染がことこまかに実況してくれるときた。

665:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:39:07 vlpjSSJV
>>664
(*´Д`)'`ァ'`ァ'`ァ'`ァハァハァ八ァ八ァノヽァノヽァノヽァノ \ァ/ \ァ/ \ァ
買ってくるのでタイトルを教(ry

>>665エロゲ厨自重

666:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:39:10 l16voRsK
>>644
まてまて
リハクの目は節穴じゃねぇかwww

667:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:40:14 E70J3f2R
「帰るぞ>>549。ハン板…徹板のもとに」

スレ住人全員が荒山ファンである
なまあたたかく心地よい世界であるところの徹板でもない限り、
荒山ネタ(朝鮮・柳生・妖術・特撮・男色の混在)は刺激が強すぎる。
自重すれ。

668:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:40:36 +F2rtqNP
某○級生の続編では幼馴染がすでにやっちまってたことが発覚してDVD叩き割るやつまで出る始末

669:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:48:15 LQ3fhj4N
支援

670:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:49:05 MtNZ8I85
お・り・が・みのキャラを召還するルイズとか見てみたいなぁ。
魔王鈴蘭召還とかみーこ様召還とかドクター召還とか沙穂召還とか…
本当に文才が欲しい。何度自分で書こうと思って挫折したことか

671:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:50:56 jY866WxY
>>664
NTRマジ苦手だから、そんな状況聞くだけで鬱になるわ……。

672:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/21 23:55:33 PXJap0zY
ところでヤンって陸戦の指揮って執れるの?

673:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:02:27 QCFVisIC
流れ星銀牙の犬っ子を呼んで
ヴィンダールヴ

674:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:05:07 8fdWjPj7
>>672
 古代中国の戦史まで知ってるような人ですからね。
 ちょっと経験を積めば間違いなくできるようになるだろうし、経験を積まなくても、
作戦の立案は間違いなくできるだろうな。

675:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:06:46 qVR9XKjj
>>673
犬召喚出来たらルイズ満足しそう

676:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:07:32 WgIgoON4
さげろ!

677:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:08:42 dvZHmtbI
>>672
とれるんじゃね
銀英伝世界の戦闘は規模が違うだけで、古代中国とかと同じ感覚でやれるもんらしいし
普通なら魔法戦の知識がなくて一回くらいボロ負けすることもあるだろうが
ヤンは主役補正が凄いからな、無様な戦いにはならんだろう

678:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:09:27 A2hzpMyr
>>670
ルイズがE0召喚して学院が関東機関化するとか
聖地にアウター勢揃いor神器(使ったら死ぬ)沢山とか
リップルラップル召喚で契約時に制御に失敗してドラゴン大暴れとか
ウィル子召喚双方涙目とか
ルイーゼ社長召喚ルイズ大歓喜とか

679:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:09:41 qVR9XKjj
すまぬ

680:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:13:32 yWua7hph
>>677
逆に、魔法戦の常識に囚われてる連中の盲点突いたりして
原作からしてヤンはそういう戦い方が十八番だし

681:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:15:14 vsB4Fxo4
>>673
言う事聞かなくても犬呼ばわりも出来んなw
「そのとおりですが何か?」な状態だから

682:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:15:38 x8S/lQjU
>>672
どのランクかが問題だと思う。

最前線は無理だろうねぇ。

683:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:16:48 DUMxg7dT
命令の伝達に苦労しそうだな。

684:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:19:02 YgJfAdvu
>>673
ガリア王が赤カブトを召喚。
使い魔特典で知力が大幅にうpです、はい。

ジョセフ「どないせーちゅうねん……」

685:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:22:28 Jr106old
7万人にはハルケギニア中の犬で軍団作って立ち向かうのかw

686:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:23:04 igyqvRQk
>>683
鏡を使ったモールスが一番手軽かな?
ゴーレムをどれくらい遠距離で使えるか知らんが、小さいゴーレムを連絡用に使うとか――
手のひら大のゴーレムが命令を紙に書きます。
命令を受け取ったら、次の紙をセットしてください。

687:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:24:54 qVR9XKjj
>>683
オスマンが使ってた鏡の魔法と飛ぶ使い魔で代用
てか作戦とかの伝達って逐次なんですかね?

688:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:25:01 zoNEemoB
腕木通信という手もあるぞ


設置が大変そうだけど

689:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:26:01 7dd4VAqi
>>チキの人 亀だが投下乙。
誰も突っ込まないから言っておきますね。
第六話でボルガノンがボルカノンになってます
速さ20の司祭に持たせると敵司祭でもウォーム持ちとかなら倒せるからいいですよね。

690:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:31:30 7/xziTVK
LFOを読んでると世界名作劇場を思い出す

691:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:34:46 oSdhwjgD
ふと思ったんだがメイドガイってルイズが召還するのにぴったりな存在ではなかろうか?
お仕置き的に

692:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:35:14 d0cheyA0
>>678
トビノフスキー召還dead endとか
ドクター召還でギーシュにモテモテ回路を内蔵とか
ほむら召還でルイズ歓喜するも従ってくれなくて涙目とか
マリーチ召還で新宗教立ち上げとか
夢はふくらむけど肝心の文章が…

693:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:37:06 x8S/lQjU
>>691
既に呼ばれているぞ。

694:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:41:11 igyqvRQk
>>687
随時連絡が取れればかなり柔軟な戦闘ができるであろうが、
ゼロ魔の世界はあまり攻撃の射程も部隊の機動性もないから、
そこまで気にしなくてもいいとは思う。
極端な話、個人でも部隊でも、そのユニットが壊滅する前に、
隣のユニットの救援を受けられる程度の通信速度があれば問題ないわけで。

そもそも、戦場全体を見て命令を下すような人が、大雑把な命令さえしておけば、
あとは現場の判断で何とかしてくれるし、その程度は臨機応変に動けるように、
下士官とかそういう人がいるわけですよ。
軍がピラミッド状の組織体制になっているのは理由があるのだよ。


まぁ、ヤンが工夫して、高速機動部隊や大火力の砲戦部隊などを作った場合は、
それに応じて命令伝達の方法を見直す必要があると思うが。

695:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:47:21 oqar/bmG
つまり、プチネウスみたいなゴーレムがたくさん
命令書持って走り回ってるんですね。わかります。

696:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:48:03 Hsya5/Ym
てかヤンって現状レコン・キスタ側の立場の人間と誤解されてなかったっけ。

697:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:54:53 4Xgndmrv
>>671
なんという俺

698:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 00:57:08 rNBPHt0I
流れ星時代なのかWEED世代なのかそれが問題だ
>>696
ゼロ魔世界の常識以上の科学力を有する国家の将って認識じゃないの?

699:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:08:34 MsB6GD4h
ところで帝国側から呼ばれたら誰が当たり障り無いか?
一番衝突少なそうなのはキルヒアイスだと思うが。

700:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:10:43 bFpxFLTT
敗戦直後のファーレンハイトとか。
…いや、貧乏貴族の出だし、とことんルイズにむかつくかもしれん。

701:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:16:37 PwP7objP
原作の展開でキルヒアイスの死体が消えたら、話変わりそうだしなあ。
むしろ、衝突があった方が面白そうだから、
ロイエンタールかオーベルシュタインの方がいいのかも。
援軍方面ならシェーンコップとか。それこそ完品のバトルアックス持ちで。

702:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:22:33 bkEUt2mZ
>>474
一応ギーシュとマリコルヌ(+ルイズの使い魔)が決闘して「結果的に」ギーシュが勝ったのもあるよ
さらに決闘無し(でも使い魔に一撃喰らった)な奴もあるし

703:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:25:53 BjkSyEfQ
>>670
マスラヲが終わって情報出尽くしたらヒデオ&ウィル子召喚を書いてみたいな。
ウィル子の能力なら武器弾薬燃料なんでも生成できるし。

ヒデオの知名度は銀河を超えてるから、ちょっと通信機を作成して送信すれば
ハルゲキニア発展途上文明を監視してるであろうグレイともコンタクトできそうだ。

704:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:25:58 rNBPHt0I
疾風ウォルフも相性よさそうではあるが
フォン・メルカッツもよさそう

705:戦場での指揮伝達方法
08/03/22 01:27:27 1DFaxRuG
古代においても、「視覚」という光学知覚(約30万km/s)による意思伝達方法なら、
かがり火・煙(ほぼ日中限定だが)・凧(風があり視界がある時限定だが)・火矢と
数多くあったことが、各国の文献資料で明らかになっている。

音声(約340m/s)なら、それこそ銅鑼・太鼓・鐘・法螺貝といろいろ使われた。また
いわゆる「軍楽隊」の任務として、単なる士気鼓舞・戦意高揚のみならず、音楽による
指揮内容の伝達というものがあった(オスマントルコの場合)ことを忘れてはならない。

706:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:33:12 gYivAKxj
>>702
なんか久々にとあるコールをしたくなるような事を言うな
スレチだが

707:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:37:39 qVR9XKjj
素朴な疑問なんだがゼロ魔の世界に戦術 戦略 云々の概念あるのかな?物量任せの人海戦術が主流みたいだしルイズパパの考え方もそれだし

708:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:43:39 d0cheyA0
>>703
やべぇ、その日を楽しみに待ってるよ。
マジで楽しみにしてるから頼んだ。

709:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:45:57 BOFHLgyK
>>707
「戦国時代に戦術 戦略 云々の概念あるのかな?」と言うのとほぼ同義だぞ、それ

710:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:46:21 pB41Xidr
>>698
流れ星世代がいいなあ…
顧厨乙って言われそうだけど、あのころの方が渋くてかっこいい漢が多かった。
草世代ならジェロムがいいな。

711:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:49:40 yWua7hph
>>707
ノボルが以下略

712:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:51:39 gYivAKxj
>>707
まぁ日本でも戦国時代ぐらいまでは結局戦いになったら物量が物を言うって所が合ったからな
それまでの駆け引きはあれどもな
人海戦術をひっくり返せるだけの大きな何かがないと中々その辺の思想は変わらない

713:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:53:06 FWTiPPMH
カポニエールに落として機銃掃射で無問題

714:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 01:58:30 jr4enrn+
>>707
物量任せの人海戦術がメインって事はまともな戦略が存在するって事だよ。
多少の技術力の差、兵士の練度、攻めと守りの優位性。
それら全部が圧倒的物量があれば覆せるものだからなぁ。

715:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:03:33 dvZHmtbI
300人の相手に7万で攻めてくる世界だしな

716:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:04:09 qVR9XKjj
>>709
詳しく知りませが三國志の時代も戦国時代も現代と然程変わらないと聞いた事あるのですが・・・・・・・・・
>>711
納得。まぁミリタリーな話は本筋ではないですもんね

717:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:13:12 0tmXXsbZ
遅いレスだけど、ヤンは陸戦の指揮はとれると思う…というか、これいうたらアレだけど、銀英伝の戦術とか戦略は宇宙空間なのに二次元平面のものなので、な…。
宇宙と地上は違うとかいうことは考えなくてもいいと思う…よ。

718:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:13:15 F82MB6Xe
>>715
それでもレオニダスなら…… レオニダスならやってくれるっ!
URLリンク(ja.wikipedia.org)(%E6%98%A0%E7%94%BB)

719:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:14:41 1DFaxRuG
>>707

まぁ、数量差があっても、相手側に付け入る隙がなけりゃ逆転は極めて困難ってとこだな。
一例として、桶狭間の合戦なんて、2万の大軍にわずか3・4千の織田軍が勝てたとかいう
のも、

1.今川方が、数の優位に奢り、油断しきっていたため。
2.主戦力を、織田側の随所の砦攻めに回していたため、義元の本隊自体は手薄だったため。
3.そして何より、(以下、織田側/今川川で記述)
  (1)土地勘があった/なかったか、あっても希薄だった
  (2)切迫感(負ければ後がない)濃い/比較的薄い(比較したら大国ゆえに)

という要素があればこそ、武器性能や兵員の技量にさほど差があるは考えられない戦闘で
少ない側が多い側に勝てたといえる(これ以上の議論は板違いと思えるのでやめときます)。

720:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:14:42 FWTiPPMH
>>718
スパルタじゃあ仕方が無いな

いや、史実でも無双だからなぁ…
おそろしか

721:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:16:39 dvZHmtbI
まあ、大航海時代のヨーロッパなんかは鬼のように強くて
100倍の敵にも余裕で勝ってたなんて話も聞くがな

それを考えると魔法によって戦力の質が大きく変わる世界では
一般的な軍事常識が通用しない部分もあるかもな

722:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:17:52 pB41Xidr
歴史上最大のあれって言ったら赤壁だよな。
百万が五万(だったっけ?)に敗れるカタルシス。

723:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:20:33 0tmXXsbZ
中国では史実はてきとーにしてるみたいだから、あんまりそこら気にしても…。
というか赤壁の戦いが何処で行われたのか解らないと某小説で書いてあって、なんか逆に納得した俺。

724:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:26:16 L57gdlFN
とりあえずLFOの屑作者は氏んだほうがいいと思った
回線切ってチラシの裏でやれ

725:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:28:34 zmtfezSU
実際は、火計での被害よりも慣れない南の気候で疫病が蔓延して撤退したんだっけ?
そそ様も内政基盤をきっちりしようと再度攻めようとしなかったっていうのもあったみたい。
赤壁でめぼしい武将が討ち取られていないことからもわかる。

726:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:31:46 pB41Xidr
数にしても百万は眉唾でせいぜい半分程度だろって説もあると聞いた気がする。
ロマンがあるから百万だったと信じてはいるが。

727:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:31:47 MkhflLYA
ここがチラシの裏じゃないのか

728:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:32:28 +PPcUa4R
こーきん「今私を笑った奴ぁ誰だ!」

729:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:33:47 igyqvRQk
というか、現代でも戦闘は数だぞ。
戦術や戦略というものは、敵をかく乱して各個撃破するためのものなんだから。

要するに、100の軍隊を10の軍隊10個に分断して、50の軍隊で順番に撃破するためのもの。
敵よりたくさんの兵をそろえたのなら、力押しでせん滅するのが正しい。

戦術とか戦略というとかっこいいけど、しょせんは小細工でしかない。
力押しの正攻法こそが、小細工にとっては天敵なんだからな。

730:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:37:37 FWTiPPMH
数も大事だけど、物資も大事だしなあ
腹が減っては戦も昼寝も出来ん

封鎖作戦をすべきだってルイズのとっつあんも言ってたし

731:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:44:15 TeNqq3Sx
兵法の賢しきこと、
ただ進み押し潰し殺すべき也ってことか

732:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:44:52 dvZHmtbI
>>729
魔法の壁とか、産業革命の壁とかがあると小細工とか言ってられんよ

733:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:47:22 fOo2BnAZ
>>726
スルーの魔法が使えないおちこぼれリアルメイジの歴史がまたひとつ…
自分はこういうルイズも面白くてアリだと思うけどな、なんつっても二次創作なんだす

734:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:54:33 pB41Xidr
確かに数が多すぎると補給面で頭痛の種ができるな。
>>733
安価ミス?

735:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 02:59:00 fOo2BnAZ
>>734
安価ミスだw本当は>>724に向けてのレスだったんだ、教えてくれてありがとうw

736:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:02:58 igyqvRQk
>>732
まぁ、冷戦初期の戦闘機と冷戦末期の戦闘機のキルレキシオは1:1000だと聞いたことがあるが――
それだって、敵の1000ばいの数をぶつければ勝てるわけで。
弓矢と槍しか持たない原住民の部隊が、機銃を持つ宗主国の部隊を押し切った例だってないわけじゃない。

結局、100発100中の砲が一門あるより、100発1中の砲が100門あった方が絶対に使いやすいわけで。

737:ゼロのエルクゥ 0/6 ◆yxbMPy6fic
08/03/22 03:04:30 8ILSl5U3
キリのいいところまで書くとまたさるさんに引っかかりそうなので、半分ほどで投下したいと思います。
5分後に始めますー。

738:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:06:12 igyqvRQk
しえーん。

739:ゼロのエルクゥ 1/6 ◆yxbMPy6fic
08/03/22 03:08:05 8ILSl5U3
「はは。見たか? 驚いて目を剥いてたぞ」
「ぜーっ、ぜーっ、ぜーっ……うう、そんなの、見てる余裕なんかあるわけないじゃない……はぁ、はぁ、はぁっ……」

 目的地らしき石の壁に囲まれた建物に到着したのでルイズを下ろすと、ルイズはそのまま地面にへたりこんでしまった。
 荒い息をつきながら反論する口も、どこか勢いがない。

 エルクゥの驚異的な動体視力ならともかく、時速100キロ超で駆け抜けていく人の表情なんて、通常の人間に観察できるわけもないのだが……。

「……ねえ。あなた、もしかして、亜人なの?」
「あじん?」

 息を整えながら、ルイズはそんな疑問を口にした。
 なんかさっきも聞いたような言葉だな、と耕一は首をひねった。

「人の形をしてるけど、人じゃない種族よ。エルフとか、翼人とか、獣人とか、オーク鬼とか。あんな非常識なスピードで走ったり、『フライ』で飛んでる人のところまでジャンプだけで跳んだりなんて真似、メイジでもできないもの」

 よどみなく解説を返す様子に、馬鹿にされてたわりには、結構頭いいんじゃないのかなこの子。などと場違いな感想を頭に浮かべつつ。

「ふぅむ……」

 ひとつ唸って、考える。
 亜人。人の亜種。
 ニュアンス的には間違いではないかもしれない。『鬼』という生き物も、そのカテゴリーに入るようだし。

 ――それに、まあ、この身が純粋なホモ=サピエンスだ、とは、お世辞にも言えないからなぁ。
 いや、魔法使いが純粋なホモ=サピエンスと言えるかどうかはわからないけど。

 事件の直後はちょっとその辺哲学的な意味で悩んだりもしたのだが、耕一よりはるか昔にエルクゥとして目覚めていた楓に心体共に慰められて、今ではそんな悩みもあったなぁ、程度のものだった。

 貴方は貴方です。
 愛する者からのその絶対の承認は、人をとても強くする。鬼を飼いならせるほどに、だ。

740:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:08:09 yWua7hph
>>734
ゼロ魔世界の農業生産力がどの程度なのかよくわからんから難しいな
現実世界の中世ヨーロッパだと、フランス首都のパリでさえ人口10万前後だったというし


そして支援

741:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:08:52 YgJfAdvu
ID:igyqvRQk



厨二の黒歴史がまた1ページ……w

742:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:10:01 igyqvRQk
しえん

743:ゼロのエルクゥ 2/6 ◆yxbMPy6fic
08/03/22 03:10:02 8ILSl5U3
「まあ、厳密には違いそうだけど、そう思ってくれていいんじゃないかな」
「……そう、なの?」

 答えを返すと、ルイズはどこかぼんやりした表情を浮かべた。
 もしかしたらすごい使い魔を引き当てたのかもしれないという劣等生の期待と、得体の知れない力を振るう亜人に対する畏怖とが入り混じった、微妙な心境を表していた。

「と聞かれてもね……こっちの世界の生態系なんて俺にはわからないし、どうにも」
「……こっちの、世界?」
「ああ。たぶん、俺はこの世界の人間じゃないから」

 ……しかしそれは、すぐに不機嫌な表情にとって変わってしまった。

「……なによ、それ」
「俺が住んでいたところじゃ、魔法なんて架空の存在だったんだよ」
「意味がわからないわ。ハルケギニアの人間じゃないって事?」
「うーん、この星というか、いや、星が違っても魔法なんか使えないか……この次元というか……ともかく、こことはまったく違うところ、というか……」
「…………」

 首をひねりながら言葉を搾り出す耕一に、ルイズの眼が、どこかアレな人を見るようなソレに変わっていく。
 一般相対性理論すらまったく知らない耕一には、次元やら空間やらを、ゲーム用語以上の言葉で語る事は出来なかった。
 ……まあ、よしんば、真の統一場理論が完成していて耕一がそれを朗々と語れたとしても、
 それがこの世界でも通用するものなのか、そしてルイズが納得してくれるのかどうかは、まったくの別問題であるが……。

「……まあ、とにかく、俺はその『亜人』のようなもので、すごく遠いところから来たと思ってくれればいい。だから、魔法も含めて、この辺の事は何もわからないんだ。その、はるけ? なんたらって言うのも、全然聞いた事がない」
「……ふぅん」

 今のところは、それで納得してもらうのが妥当だろう。
 ルイズは胡散臭げな視線だったが、それ以上追及する気はなさそうだった。

「あー、それで、ちょっと聞きたい……っていうか、さっきコルベールさんに言いそびれた事なんだけど」
「なぁに?」

 塩粒ほどだった『フライ』で帰ってくる組が豆粒ほどに近付いてくるのを見やりながら、ルイズは、ぱんぱん、とスカートの砂を払いつつ立ち上がった。
 ショックからはとりあえず立ち直ったらしい。変な話を聞かされて機嫌がナナメに傾いて、ショックどころの話じゃなくなった、というのも小さくない要因だったが。

744:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:10:51 LyAFWMJe
>>741
その労力を支援に使え。

支援態勢、ガンホー!!

745:ゼロのエルクゥ 3/6 ◆yxbMPy6fic
08/03/22 03:11:15 8ILSl5U3
「俺を元の場所に送り帰してくれないか?」
「へ?」

 ルイズは、きょとん、と耕一を見つめた。

「いや、たぶんその、『サモン・サーヴァント』の魔法だと思うんだけど、変な鏡みたいなのが目の前に出てきてさ。 それに吸い込まれかけてどう引っぱっても抜けられなかったから、近くにいた家族にすぐ戻るって言って鏡に飛び込んだらあそこに居た、というわけなもんで……」
「だ、ダメよ!」

 できれば早く帰りたいんだけど、と続ける前に、ルイズが叫んだ。

「あ、あんたは私の使い魔として召喚されて、もう契約したのよ。さっきも、やり直しのできない神聖な儀式って言ってたでしょ?」
「……契約ってのは、お互いに同意があって成立するもんなんだけどね。まあ、そういう様子だったから言いそびれたんだけどね」

 一応、空気は読めるほうだと自負している。この場合まったくありがたくなかったが。

「だ、だからよ。使い魔は主人を守るもの。ご主人様を置いてどこかに行っちゃうなんて許さないわ」

 精一杯威厳があるように胸を張り、傲慢な言葉を口にしても……それが、せっかく召喚成功したのに逃げられでもしたらまた馬鹿にされる、という劣等感に満ちた震える声では、効果は半分以下だった。
 同い年ぐらいの少年であれば売り言葉に買い言葉で有耶無耶になったかもしれないが、幸か不幸か、耕一は一応、少女の虚勢や我侭を受け入れてやるぐらいの、青年と呼べるメンタリティは持っていた。

「……ね、君、家族はいるかい?」
「い、いるわよ。それがどうしたの?」
「どんな人がいるんだい? 聞かせて欲しいな」
「な、なによ、気持ち悪いわね。……両親と、姉様が二人いるけど」
「そうなんだ。その中で一番好きな人は?」
「……なんでそんな事答えなくちゃいけないのよ」

 病弱ながらとても優しかった下の姉を思い浮かべながら、ルイズは不審がる。

746:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:11:39 igyqvRQk
支援

747:ゼロのエルクゥ 4/6 ◆yxbMPy6fic
08/03/22 03:12:48 8ILSl5U3
「『今からお前とそいつを永遠に会えなくしてやる』」
「っ!?」
「『お前は今から見知らぬ土地でどこかの誰かに一生奉仕しろ。お前の一番好きなそいつは、お前に二度と会えない』」
「…………っ!」

 少し迫力を込めた声色に、想像してしまったのだろう、ルイズの顔が蒼白になっていく。

「そう命令されたら、どうする?」
「ど、どうするって……そんな」

 そんな横暴な命令聞けるわけないじゃない、と言おうとして、ルイズははっと口に手を当てた。
 うん。気付いたか。やっぱり頭がいいし、いい子だな。と、耕一は頷く。

「そう。今君が言った事だよ」
「で、でも、平民は貴族に奉仕するのを喜ぶべきで」
「家族を好きな事に、好きな人と離れ離れになる悲しみに、貴族だの平民だのが関係あると思うのかい?」
「あ、あるわよっ! 平民なんて何よりも貴族への奉仕を喜びにすべきで、自分の悲しみなんて二の次でしょう!」
「じゃあ、貴族より偉い王様が君に命令しよう。『お前ごときの悲しみなんて二の次でくだらない事だ。王への奉仕に喜べ』」
「~~~っ! ヴァ、ヴァリエール公爵家の名誉にかけて、姫殿下の命は果たしてみせるわ!」

 目尻に涙を浮かべて、声をあげるルイズ。
 耕一は少し後悔した。このルイズという少女、予想以上に意地っぱりだった。こいつは梓以上だ。
 自分で気付いてすら反発するタイプか……根はいい子っぽいんだけどな。よっぽど深く掘らないと根は見えなさそうだ。

「……とまあ、そういう事を言われると、今ルイズちゃんが感じているような心境になるわけだよ。ごめんな、変な事言って」
「べ、別に変な事なんて言ってないわ。下の者は上の者に従う。当然の事よ」

 ……とはいえ、ルイズの根を包む土であるこれまでの言葉は、ここの社会では真っ当な常識なのだろう、とも思った。
 それを異邦人である耕一が取り除けてしまったら、ルイズは社会に溶け込めなくなってしまわないだろうか。
 鬼の血を引く柏木の者が、いかに人間社会に溶け込む事に尽力しているか。祖父や叔父、親父に、遥か昔のご先祖様、代々の表裏に至る努力を千鶴や楓から聞いている耕一は、ついそんな事を考えてしまった。
 いっそ、そんな事に気付かない少年ならば、まっすぐにルイズの根まで掘り起こしてしまうのかもしれなかったが。

748:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:13:07 jr4enrn+
支援

749:ゼロのエルクゥ 5/6 ◆yxbMPy6fic
08/03/22 03:13:50 8ILSl5U3
「それに……そもそも無理なのよ」
「何が?」
「あんたを……召喚したものを、元の場所に戻す魔法なんてないもの」
「…………マジで?」
「マジよ」

 それは予想外だった。いくら神聖な儀式と言っても、緊急の手段ぐらいはあってしかるべきじゃないのだろうか。

「それは、君が使えない、というだけ……じゃないよな」
「ええ。そんなのがあるなんて、先生だって知らないと思うわ」
「マジか……」
「マジよ」

 彼女が嘘を言っているようには見えない。
 ……うーむ。あのコルベールさんの態度からして、生徒には隠されているだけ、という線もない気がしないではないけど。
 呼べるなら戻せるだろう、と楽観的だった考えが覆されて、耕一もさすがに焦り始めた。

「わかった? あんたは私の使い魔をするしかないの」
「……うーむ」

 悩み出す耕一に、有利に立ったと思ったのか、少女の虚勢が貴族の矜持に変わり、ルイズの言葉に余裕が出てくる。
 逃げるのは簡単だろうが、剣と魔法のファンタジー世界に逃げてどうするというアテがあるわけでもない。
 自然は多そうだし、身体能力を駆使すれば狩猟採集で生きていけるかもしれないが……それでは逃げる意味がないし、野良エルクゥとか洒落にもならない。

「……ぬー」

 ……とにかく、彼女より知識のある人に話を聞かなければ。
 元の世界への送還魔法なんて本当に存在せず、まったくのイレギュラーで呼び出されたのか。それとも何らかの関わりはあるのか。

「はぁ」

 とりあえずのところは、彼女についていって、機会を見つけて責任者に掛けあってみるしかないか。学院というぐらいなら、校長先生ぐらいはいるだろう。
 『平民風情がこの校長に向かって軽々しく口を利くなど無礼者め』などと無礼討ちされそうになったら、その時にはエルクゥ全開で逃げ出せばいい。
 当面の方針をそう結論付けて、耕一は、ごめんよ楓ちゃん、ちょっとすぐには戻れなさそうだ、と空に向かって懺悔をすると、ひとつため息をついた。

750:ゼロのエルクゥ 6/6 ◆yxbMPy6fic
08/03/22 03:14:55 8ILSl5U3
「わかったよ。帰るのを諦めるつもりはないけど、手がかりが見つかるまでは君に従おう」
「……態度が気に入らないけど、まあいいわ。ゆっくり上下関係を思い知らせてあげるから」
「王様にそう言われて心から忠誠を誓えるなら、そうするといい。子曰く、天下は恐怖でなく仁徳にて治めるべし、ってね」
「……ふん。もうその手は喰わないんだから」

 物騒な事を口走るルイズに苦笑しながら、お手柔らかに、と握手を求めると、見事に無視されてしまった。
 代わりに、手の甲を差し出される。一瞬意味がわからなかったが、昔見た演劇を思い出して、もう1回嘆息。
 そして、膝をつき、せいぜい精一杯恭しく、その甲に口付けた。

「そうそう、あんた、君とかルイズちゃんとか呼ぶのやめてよね。ご主人様に向かって馴れ馴れしいわよ」
「ふむ。じゃあ……ミス・ヴァリエール?」
「……あんたに言われると、なんかムズムズするわね」
「ルイズ?」
「気安く呼ばないで」
「じゃあ、ルイズちゃんで」
「……うー。なんか納得いかないけど、それが一番マシな気がするわ」

 そんな会話をしている内に、他の生徒たちが次々と到着して、門をくぐっていく。

「はあ。私たちも教室に行くわよ。えっと……カシワギコーイチ?」
「耕一、でいいよ。柏木が苗字で、耕一が名前だ」
「そう。まあ……ありがと。あんたのおかげで授業に間に合ったわ。あのまま歩いてたら、きっと間に合わなかったもの」

 それだけ言うと、ぷいっと踵を返して、門に向かって歩き出してしまう。

 ルイズちゃんの方はこれで様子を見て、とりあえずコルベールさんと話してみるか……と、これから取るべき手段を考えつつ、耕一は少しだけ微笑ましい気分でルイズの後についていった。

751:ゼロのエルクゥ ◆yxbMPy6fic
08/03/22 03:15:25 8ILSl5U3
以上です。楽しんでいただければ幸い。
支援ありがとうございました。

752:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:18:02 igyqvRQk
乙~

753:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:18:52 jr4enrn+
乙。
頑固なルイズを見てると何故か安心してくるw

754:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:19:23 x8S/lQjU



755:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:21:25 7566qMyG
乙!

756:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:31:59 TeNqq3Sx
乙!

>「『今からお前とそいつを永遠に会えなくしてやる』」
>「『お前は今から見知らぬ土地でどこかの誰かに一生奉仕しろ。お前の一番好きなそいつは、お前に二度と会えない』」

改めて言葉に出されると本当にぞっとしない話よのぅ。
真っ向から本人に突きつけたのってコレが初めてな気がするぜ

757:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:37:17 KRjZlFpS
北朝鮮の拉致の様だ

『今からお前とそいつを永遠に会えなくしてやる』
『お前は今から見知らぬ土地で将軍様に一生奉仕しろ。お前の一番好きなそいつは、お前に二度と会えない』



758:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 03:42:08 gV9lXPbm
乙です
面白いSSは原作に興味を持ってしまうから困る

759:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 04:00:15 fOo2BnAZ
エルクゥの職人さん乙!耕一の例え話の切り出し方が上手いなぁと思ったら
それに対するルイズの強引な返しが実にルイズらしくて吹きますたw

760:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 04:00:34 jrQcNBIz
乙です。

さすが耕一、小さい娘の相手は慣れてるなあ
これから初音ちゃん相手みたく
ルイズへセクハラ三昧なのだろうか

761:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 04:32:05 qVR9XKjj
乙です!
う~ん 手慣れてるなぁw

762:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 04:56:24 PwP7objP
おつー>エルクゥのひと

 しかし、こうしてあらためて書かれてみると、
召喚者に無条件に服従する(=洗脳)って効果は
或る意味、被召喚者にとって救いなのかもしれんな。
まともな精神だったら、こんな悪夢みたいな状況にそうそう耐えられんぞ。
まあ、逆にいえば、だからこそ、そういう効果が付与されたのかもしれんが。
(力ある存在が一方的に呼び出されて戻れないとなったら、
 怒りの矛先は真っ先に召喚者に向かうだろうし)
「狂気こそが救い」とでもいうことなのかね。

 そう思うと、随分と綱渡りな儀式だよな。使い魔召喚って。
この効果なしだったら、危険すぎて昇級試験如きに使う儀式にはならんかっただろうし。
変な言い方だが、そういう意味では原作でも今回でもルイズって幸運なのかもな。

763:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 05:05:53 Z/TCz/M5
エルクゥ氏乙&GJっした。
耕介といいチキといいサララといい耕一といい温厚な人物が呼び出される話は見てて和むから好きだ。今後に期待してます。

764:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 05:26:48 h78jwcIe
エルクゥ氏乙&GJ

765:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 06:24:04 BxD1HToH
エルクゥ氏おつー
例えばルイズが、別の身分社会の、例えばゲルマニアの皇帝なんかに呼び出されて同じこと言われた場合従えるかは甚だ疑問ですね。

766:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 07:19:32 7kMWMtqn
>>719
最近今川義元が愚将であったというのは否定されてるぞ?桶狭間で酒宴なんてしてない。
織田信長が奇襲かけて勝ったのは確かだが。
後の創作で勝手にイメージを作られてしまった故の悲劇。

767:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 07:24:44 tg7YEcBL
みなさんおはようございました

ウルトラマンシリーズからウルトラマン達が超人化した原因である
人工太陽プラズマスパークを召還したら?



768:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 07:36:13 f/IDu2R0
>>767
間違いなくウルトラマンキングが取り返しにやってくるだろうな
あれがないと光の国は滅ぶ

というか、イーヴィルティガの群れが出現するようなものだぞ

769:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 07:46:00 FKQy/EUU
真の東海一の弓取りだからなー。
桶狭間の二万は明らかに多すぎってのが最近の通説らしいが

770:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:05:18 YGnNfiW4
>エルクゥの人

ついついエルルウの人と読みたく…
秘薬集めとか戦闘時の治療には役立ってくれそうだな

宝物庫にあるのは「破壊のキノコ」か「破壊のガチャピン」か…

771:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:16:36 tg7YEcBL
破壊のキノコ…?

赤い帽子と青いつなぎのMr.テレビゲームですか?

772:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:20:59 yWua7hph
>>770
つ【破壊のフォーク】

773:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:22:26 rFM2DAjv
>>707
戦争のために政略結婚を考えたり、国同士の関係とパワーバランスを考えたりする行動の
全てが「戦略」だよ。

774:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:24:22 sfoihce0
支援

775:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:25:10 skcO0bsW
でっかくなるキノコ食ったガチャピン(中の人付き)か。

七万も鎧袖一触、エルフも裸足で逃げ出すなwww

776:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:42:23 rs9rphcl
ツンデレが性格反転茸食べるとどうなるんだろう?

777:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:49:48 H2Rfq1MI
それはもうでれでれになるのですよ!

778:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:50:22 tg7YEcBL
ヤンデレになる

ごめん言ってみただけ

779:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 08:51:43 0e/UHK6V
普段デレ、二人きりでツン。
……ルイズが自分のサディスト振りを隠したい場合に発生しそうだ。無論デレはカモフラージュ。

780:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 09:20:07 psw2UjN9
人前では周囲も疎ましく思うほどのバカップルだが
二人きりになると途端に冷たくなる

世間でおしどり夫婦と言われてたけど実はアレだった芸能人夫妻とか
舞台を降りるとお互い一言も口をきかない漫才の名コンビみたいなもんか

781:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 09:31:59 rbXQwijj
性格反転キノコか・・・
タバサママにあげたら一時的に正気に戻ったりしてw



ガチャピンと聞くと最近見た某同人誌の傭兵なガチャピンを思い出してしまいました・・・orz

782:チキの人
08/03/22 09:35:36 NhqWJlK7
投下予約は入っていないでしょうか、それで無ければ第八話、投下します。

783:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 09:40:37 H2Rfq1MI
支援砲撃、開始!
弾種、キャンデー!
ッテーー!!

784:ゼロのルイズとマムクートプリンセス 第八話
08/03/22 09:43:24 NhqWJlK7
 ふと気がつくと、私の手を握りながらチキが眠っている。
 暑いくらいの陽射しで徐々に意識が覚醒して来る、それと同時に昨日の出来事を思いだして背中がぞっとした。
 タバサの顔に鼻水を……!
 いや、そっちじゃない。
 と、心の中で彼女に突っ込まれた気がして辺りを見回す。
 うん、普通の自分の部屋だ。筋肉の痛みもないし健康状態は良好。
 これならすぐに起き上がっても大丈夫そうと思うけど……。
 チキの寝顔可愛い、可愛すぎる。
 ルイズのお姉ちゃんとしてあるまじき、私が先に寝て早く起きる生活をしてたから、寝顔を見るのは初めてだ。
 運んできてくれたのはタバサかキュルケか。
 どっちでも良いんだけど、チキにうまい事話してくれたかなあ?
 デルフをいっぱい振ってたら、筋肉痛になって動けなくなった。
 それだけならまだしも、キュルケの謀略によってゴーレムの近くに飛ばされ、肝を冷やす事態に陥ったなんて。
 あんな頭悪そうな姿、チキに見られてたら……だめ、だめよ。
 きちんと誤魔化さなくちゃね、
「ん……ぅ、んー?」
 と、考えている所に身動ぎをするチキ。
 このまま起きるかな? 背筋が無駄に緊張した所で、
「んぁ、あ、おねー……ルイズのおねえちゃんだ」
 まだ寝ぼけてると見える。
 しばらく右を見て左を見て、そして繋がれた手を見て。 
 チキはがばっといった勢いで私に抱きついてきた。
「ルイズのおねえちゃん! よかったよぉ!」
「え?」
「周りの人が皆寝ているのに、ルイズのおねえちゃんは泥棒に立ち向かって。動けなくなるまで戦ったんだってね!」
 違う違う。その泥棒に立ち向かう前に、筋肉痛で動けなかった。
 と、口の寸前まで、“ち”まで出た所でごまかそうとしたのを思い出す。
「……あー、誰から聞いたの、それ」
 キュルケか、はたまたタバサか。
 しかし、私が聞いてみると途端にチキは困ったような表情を浮かべる。
 何か、真実は知ってるんだけど、言ったらお姉ちゃん傷ついちゃうね!
 そんな声が聞こえる。被害妄想かな?
「シ……シ……シルエスタ」
「シルエスタ?」
 確かにトリステインの城下町で、そういった名前の舞台俳優のポスターを見た気がするけど。
 私が首を傾げていると、チキは大げさに手を顔の前で振った。
「シ、シエスタだよ、シエスタ」
 ああ、あの変わった使用人の。
 前まで学院に務めている使用人と変わらないと思ってたけど、なかなかに度胸があるし腕っ節も強いし。
 何よりチキを怖がらない、それだけで好感が持てる。
 しかし、ゴーレムが現れたのに逃げずに私の姿を確認するなんて。
 すぐに逃げたキュルケとは大違いね、まったく。
「でも、昨日の朝にシエスタはこの学院を辞めちゃったんだ」
「昨日の朝?」
 あれ? 昨日の夜にゴーレムに殺されかけたんだから。
 いやいや、この体調の戻り具合と今の発言から察するに。
 もしかして一日中眠りこけていたとか! 筋肉痛で?
「そうなの……ま、シエスタなら他の所でもやっていけるでしょう」
 仮に彼女が事実を知ってるとして、鉢合わせをした時に憐憫の表情でも浮かべられたら……いけない、筋肉痛で倒れたなんて事がチキにバレる。
 シエスタには悪いけど、このままフェードアウトしてもらわなくちゃ。
「うん、ところでルイズのおねえちゃん、デルフはどうしたの?」

785:ゼロのルイズとマムクートプリンセス 第八話
08/03/22 09:44:08 NhqWJlK7
「デルフ?」
 どうも静かだと思ったら部屋の何処にもデルフの姿が無い。
 そういえばあいつも事実を知ってるのよね。
「えと、デルフ……は」
 考えるんだルイズ。
 どうにかしてシエスタを亡き者にしたみたいに。
 そうだ。
「うぅ!?」
「お、おねえちゃん、どうしたの」
「デルフはね、私がゴーレムに立ち向かった際に、うぅ、折れて! 最期に剣としての仕事が良かったぜお嬢って! おのれゴーレムめ!」 
 泣いたフリをしながらデルフの死を悼む。
 あいつは良い奴だった、もし目の前に現れたらへし折ってくれる。
 しかし悲しきかなチキの目は、どうしてそんな嘘をつくんだろう、私はすべて知ってるのに、ごまかしたほうが良いのかな? 
 いけない、さっきから被害妄想が過ぎる、チキに嘘をついているからか?
「そっかぁ、だからタバサのお部屋にあったんだね」
「タバサの?」
 確か、タバサにぶん殴られて永遠の借しだって。
 てことは、ここに運んで来てくれたのはタバサなのか、また一つ借しが。
 膝と手をついて四つん這いになって、私は一生タバサの犬ですって宣言したい。
「でも、タバサはすごいね、折れたデルフを直しちゃうんだね」
「はは、すごいね……」
 あー、こりゃ青い髪の彼女に頭が上がらないわ。
 とてもとても顔を拝見できない、もういっそ忘れたいくらい。
 そしてチキの無邪気な驚きが心に痛いなあ、あと一日くらい休めないかな。
「そういえば、チキ、声は聞こえなかった?」
 デルフの最期の……もとい、魔法によって私の声が学院中に響いた夜。
 当然チキにもその声が聞こえてるはず、あの声はなぁに? なんて聞かれてしまえば自分にマイナスになるのは確実。
「うん、聞こえたよ。でもアレは、学院の皆に危険を知らせるためにしたって」
 わー、誰がそんな都合よく解釈してくれたんだろう。シエスタ?
 やっぱりあの子には消えてもらうしか、少なくとも目に見える範囲で。
 しかし、もう今の話の範囲でゴーレムに立ち向かったけど、デルフをへし折られて自身は動けなくなり、挙句の果てに助けを求めたって考えられない?
 妙にチキが私の言葉を好意的に解釈しているような……気がする。
「まあ、いいや」
 変に口を開いてボロを出すよりも、チキの素直な心に感謝しよう。

786:ゼロのルイズとマムクートプリンセス 第八話
08/03/22 09:45:54 NhqWJlK7
 虚無の曜日ではないので、当然のように授業はある。
 休んだ方がいいんじゃないかな、とチキは言ってくれたけど。
 あいにく体調はすこぶる良かったので、気が引けた。
 どうにも暑いと思ったら、私が目を覚ましたのは昼過ぎだったらしい。
 食堂で食事を採った後、チキを連れて教室に入る。
 まだ大多数の生徒は警戒感を持っていているのが癪だけど、口にするのは憚られた。
 チキも自分が原因で喧嘩なんてされたくないだろうしね。
 ただ、キュルケとタバサの姿が無い、どうしたんだろう? 
 疑問に思うけど、ボロは出したくないのでそのまま一緒に席に着いた。
「はい、皆さんごきげんよう」
 ミセス・シュヴルーズの授業が始まる、ただ若干元気がないな。
 なんとなく声に張りが無いし、やつれてる気がする。
「今日の授業は土……いえ、風に関する授業を」
 風? それはミスタ・ギトーの分担じゃなくて? 
 あの、なんか陰気で風に自信持ってる先生よりはマシか。
 と、思い直して授業に臨む。
 ただ、多くの生徒より私のパートナーのほうが真面目に取り組んでるって。
 魔法学院の生徒としてそんな態度で良いの? 
 クラスメート達を見ながらそう思う、私のチキはこんなにノートも取って、しかも可愛らしいのよ?
 ぽっかりと周りが開いた席で、私はそんな事を考えていた。
「そういえば今日はフリッグの舞踏会ですね」
 授業も少し退屈になっていた頃、ミセス・シュヴルーズが雑談の種を蒔いた。
 ここの所の騒ぎで忘れていたけど、そんな行事もあったっけ……。
 特に興味も無いなあ、チキがドレスを着て私と一緒に踊ってくれるんなら参加しなくもないんだけど。
「一昨日の晩盗まれた破壊の杖も無事に戻り、開催できてよかったですね」
 そうなんだ、戻って来たんだ……。
 私が眠りこけてる間に誰かが取り戻してくれたのかな。
 もしかしたら今いないキュルケとタバサだったりして、それで二人は授業をサボることを許されたとか。
 うーん、無茶だけど納得はできる理由かも、キュルケがいないのはいつものことだけど。
「やはり今日の舞踏会の主役は、ミス・ツェルプストーと、ミス・タバサですね。爵位を与えられるほどの活躍をした……」
 しかし、ミセス・シュルヴーズはさっきから自慢してばっかりだなあ。
 よほど怪盗が捕まったことが嬉しかったのか、教えている生徒が活躍したのが良かったのか。
 ただ、キュルケたちが自慢してるんなら喜んで聞くんだけども。
 ああでも二人であのゴーレムを打ち破ったのか、私とは大違いだ。
 チキも私じゃなくって、あの二人の内どっちかが主人だったら肩身の狭い思いもせずに済んだのかな?

787:ゼロのルイズとマムクートプリンセス 第八話
08/03/22 09:46:26 NhqWJlK7
 いかんいかん、思考がマイナスの方に向かってる。
「ねえ、チキ」
「うーん?」
 雑談に花が咲いてしまっているので、すっかり手持ち無沙汰になってたチキに声をかける。
「もっと魔法が使えるお姉ちゃんの方が格好良かった?」
「ううん」
 意外にも即答だった。
 あまりに早い答えに思わず、チキは優しいからそう答えるに決まってる。
 何を聞いているのだ私はと反省してしまうほどに。
「私は、ルイズのおねえちゃんの使い魔で、良かったと思うよ」
「そう……」
 たぶん、紛れも無い本音だと思う。
 そうなんだけど、違う。このままじゃダメ。
 チキは使い魔だと言った。
 でも、私はチキをパートナーだと思ってる。使い魔じゃない。
 私はチキを使役したりなんかしない。
 先の事は分からないけど、一緒にいたい。
 そう、私とちいねえさまのような関係になりたいのだ。
 ちいねえさまは身体は弱いけど、トライアングルクラスの魔法が使える。
 お父様やお母さま、エレオノール姉様だけじゃなく、動物にも慕われて、温和で綺麗でスタイルも良くて。
 私なんてちんちくりんで、魔法も使えなくて、口も悪いし。
「だめ、ダメよチキ……」
「る、ルイズのおねえちゃん、授業中だよ」
「いけないわ! やっぱりね! お姉ちゃんはスクウェアメイジになるまで旅に出るわ!」

788:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 09:48:13 COR0ehql
支援!

789:チキの人
08/03/22 09:48:18 NhqWJlK7
投下終了です。
シエスタorz ですが。たぶん、ま、まだ出る機会は……

790:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 10:12:09 7eewP+oD
コイツは嫌な展開だ・・・

791:549
08/03/22 10:14:29 C+ge85FZ
>>667
ですよねー。構想はあったので残念。

792:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 10:29:44 H2Rfq1MI
チキの人、投下乙でした。
見せ場をまるっきりカットした英断に拍手(w
これでほのぼの路線(?)続けられますね。

793:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 10:35:07 /8y21Y+b
>>789GJ!
シエスタはモット伯かね?仮にそうだとしてもほのぼの路線で何とかなる
と信じつつ次回を待ってますー。

794:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 10:50:32 BOFHLgyK
だがほのぼのレイプ

795:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 11:27:38 qVR9XKjj
チキの方乙です
シエスタがwwでもキュルケが暗躍して戻ってくるんだろうなぁ~チキへのポイント稼ぎ&ルイズへの嫌がらせで

796:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 13:36:26 3YUycUq7
ゼロの世界って黒人ていないのかな?

797:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 13:38:48 fOo2BnAZ
ハルケギニアの南方にいるんじゃないかな?
ゲルマニアも色黒な人がいるし、そっち方面からの混血だったりするのかもしれん。

798:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 13:40:56 fkQUe3nE
女神転生ifから教師オオツキを召喚

フーケに負けて自分を改造
ワルドに負けて自分を改造
タルブ戦で負けて自分を改造

そして七万人戦
そこには既に元の姿がわからない程に魔改造が施された改造教師オオツキの姿が!

「お前達が、この街道を通ってもいい科学的根拠はないのだ!」

でもたぶんやっぱり負ける。

799:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 14:11:56 fZdww9qh
虚無魔法がプラズマで説明できると申すか

800:名無しさん@お腹いっぱい。
08/03/22 14:40:21 oRiIP0CF
誰もいないようなので、小ネタをば投下させていただきます

801:無敵で不死身の使い魔
08/03/22 14:42:21 oRiIP0CF
 せまる七万の大軍勢を目前にしながら、ルイズは考えていた。
 どんなピンチにもいかなる強大な敵にも打ち勝つ、絶対無敵の英雄。
 それはおとぎ話や空想の世界には実にありがちな存在だ。
 男の子はそんな存在に憧れて英雄ごっこをし、女の子はそんな英雄に助けられるヒロインになれたらと夢想する。
 しかし、そう長くはない時間の中で、子供はそれがあくまで空想の中の存在であることを知る。
 英雄と呼ばれている人間も、その実は傷つけば血を流し、命を落とせばそのまま土に還る、そんな当たり前の人間でしかないことに気づく。
 それでも、そんな英雄の伝説や神話が語り継がれるのは、はかない現世でのせめてもの慰みなのかもしれない。
 (そんな風に思っていた時期が、私にもありました)
 ルイズはため息をつく。
 こんなことがあればいいな、こんな英雄がいてくれたら。
 人は誰でもそんなことを思う時がある。
 でも? もしも、そんな空想だけの存在が、実在するとすれば、人ははたして素直に喜べるのだろうか?
 やったあ、ラッキー!! で、すむものだろうか?
 否。断じて否である、と今のルイズは断言できる。
 不気味な怪物のようにせまってくる敵軍を見ながら、ルイズは初めてあいつに出会った時のこと、サモン・サーヴァントの儀式を思い出す。
 最初は絶望した。
 何故なら、そいつはどう見ても死体だったからだ。
 何らかの処置がされているのか、ボロボロに腐っているということはなかったが、顔はもはや生前の様子すらわからない骸骨となっていた。
 その格好や全身に施されている黄金の装飾からして、どうも生前はメイジのように思われた。
 もしかすると王族かもしれぬ。
 だが、死体ではどうしようもない。
 それでも、規則は規則ということで、ルイズは泣く泣く死体に契約のキスをした。
 胸に使い魔にルーンが刻まれると同時に、死体だと思っていたそれはむくりと起き上がった。
 「お化け?」
 「幽霊?」
 そんな声がこだましたのをおぼえている。
 驚く中、そいつはマントをなびかせ、高笑いと共に空高く飛び去っていき、そのままどこかへ消えてしまった。
 あのおかしな骸骨を使い魔にしなくてラッキーだったのか、使い魔に逃げられたのを悲しむべきか、正直微妙だった。
 多分二度と会うことはない、と思っていたのだが、そいつは思わぬ時に戻ってきた。
 土くれのフーケが、学院を襲った時である。
 使い魔召喚にすら失敗した今、ここで名誉を挽回するしかないとルイズは無謀にも巨大なゴーレムに向かっていった。
 あわやつぶされそうなになった時、あの使い魔が高笑いと共にやってきたのだ。
 使い魔は縦横無尽にそれを飛び回り、その銀色の杖でゴーレムを破壊した上、フーケを捕らえた。
 フーケの正体ことミス・ロングビルはよほどショックだったのか、すっかりダメな人になっていたそうだ。
 その代わり、寛大な措置とかで、死刑は免れたらしい。
 その後も、アルビオン、タルブの村、とルイズがピンチになった時には、使い魔はどこからともなく飛んできて、悪を蹴散らしていった。
 まさにおとぎ話の英雄が実在化したようだ。
 顔が骸骨というのはどうにもいただけないが。
 そこでルイズは思考を迫る軍勢に戻した。
 ここまでは、確実にやられるどころか、勝負にすらなるまい。
 しかし。
 「いつものやつね」
 いつの間にか自分の周辺を飛び回っている金色に輝くコウモリに、ルイズはため息をつく。
 あの使い魔の現れる前兆。
 そして、当然のように使い魔は高笑いと共にやってきた。
 銀の杖を手に、黒いマントをなびかせて。
 そして、やっぱり当然のように敵軍に向かっていくが、ルイズは心配などしない。
 あいつはフーケのゴーレムに踏み潰されようが、ワルドの魔法を食らおうが、戦艦の砲撃が直撃しようが、何事もなく復活し、恐怖する敵をなぎ倒したのだから。
 今も、敵兵たちは阿鼻叫喚の騒ぎになっている。
 何をやっても通じず、疲れさえ欠片も見せない使い魔に、それはもうボコボコにされていくのが遠目にもよく見える。
 あ、大砲の弾を受けて墜落した。
 一瞬敵は沸いたようだが、歓声はすぐにそれ以上の悲鳴となる。
 使い魔は何事もなかったように復活し、また敵に向かっていたのだから。
 もはやルイズにさえトラウマになりつつある、おなじみの台詞を叫んで。

 「黄金バットは無敵だ!!」


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