あの作品のキャラがルイズに召喚されました part106at ANICHARA
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part106 - 暇つぶし2ch644:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 02:05:25 vBVho5fp
タイトルをどうぞプリーズ

645:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 02:07:03 onxa25ZZ
だからいっぺん死んでこいやボケ。
お前みたいなクズくるんじゃねーよ。

646:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 02:08:13 vBVho5fp
つーか、また貴様か!
「実在の、なおかつ存命の人物」はダメだってんだろ!
しかもカ○ワとかもろ差別用語しれっと使ってんじゃねぇ

647:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 02:11:41 BvbKNoCF
ヒント:コモンマジック・スルー

648:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 02:15:31 EEOOEA47
なんか無性にガロードとティファを召喚したくなった

649:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 02:41:34 D6Ij4n2o
>>648
止せ、ハルケギニアを砂糖漬けにするつもりか

650:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 02:45:58 EEOOEA47
>>649
セットで召喚された時点で
・着替え→彼女いるからNG
・キュルケ誘惑→彼女いるからNG
・ワルド→好きなら結婚でよくね

あれー。やつら、どこでも二人だけの世界作っちゃうからなー

651:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 02:54:20 GuvJVLi6
ワードナー召喚 乙です。
此処でもダンジョンを造るんですか・・・
あの人らしいと言えばらしいが・・・まさかダンジョンの中に例の兎も放つのですか?(((゜д゜;)))ガクガクブル

しかし、ワードナーがパートナーになったおかげでウィズ世界の呪文を会得して『ゼロ』から脱出の可能性が出てきてる事にルイズは気が付いてるかな?

そういやダンジョンで思い出しましたが、迷宮職人さん最近来てない・・・ (´・ω・`)

652:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:00:01 awRc5k/A
>>650
それどころか
・契約のキス→彼女いるからNG
と言う罠

大変だ、話そのものが成り立たない

653:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:02:54 EEOOEA47
>>652
そこはティファとルイズのキスで。


……想像したらwktkがとまらなくなった

654:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:05:21 6Ict7876
>>652>>650
そこはホラ、アレだ、ハルケギニアに来た時点で気絶してたことにすればおk

655:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:05:36 E8SP33gK
本編前のティファ召喚

……だめだ。剣振ってるところが想像できない

656:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:06:13 6Ict7876
>>652>>650
そこはホラ、アレだ、ハルケギニアに来た時点で気絶してたことにすればおk


そして二人に刻まれるルーン

657:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:08:37 BvbKNoCF
ガンダールヴだからって剣を振る必要はない
話を進められるなら始祖の使い魔のルーン完スルーでもできんこたないんじゃないか?


658:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:18:27 E8SP33gK
>>657
完全スルーは新しいかもしれない

ガロにガンダールヴつけたら
何を持たせても武器になっちまう気がするぜ!

ルイズもガロに惹かれるだろうが、目の前の砂糖漬け空間には対応できまい…

659:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:22:27 h0lZx3er
ティファなんか召喚されたら、正体隠してるフーケとかワルドとかたまったもんじゃないな。
実はかなりのバランスブレイカーじゃないか?

660:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:31:08 BWLOkSb9
>>659
いやほら、最終回後だったらNT能力なくなってるし。
「召喚されたら能力戻ってました」みたいなのでも面白そうではあるが。


661:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:44:55 k381qCG/
ティファとテファがごっちゃになってきた
えーっと、召喚されるのはNTの胸革命だっけ?
で、アルビオンにいるのがかないボイスのロリロリエルフでいいんだよな?

662:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 03:49:58 LrKzyC16
まぜるなwwwwwwww

663:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 04:12:47 KR37NQBS
>>660
なくなったというよりは、NT能力があっても単にそういうものとして気にしなくなっただけなんじゃないかな?

クロスボーンとXはマジ名作。アストレイXも好き。
Xのつくガンダムは不遇だけど名作が多いんじゃよー

664:閑人A
08/01/30 05:06:07 zb0rGuxx
え~~、またまたこんな時間ですけど、一応投下予約します。

665:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:08:38 zb0rGuxx
.
「カザミ……本当なの? サイトが生きてるって……信じていいのねっ!?」

 先程まで悪鬼のような形相で、風見の腹筋にグーパンチを打ち込んでいたルイズが、いきなりふにゃっと歓喜に緩んだ。―この使い魔は、愛想こそ無いが、嘘はつかないという事を知っていたからだ。

「ああ。いま奴は、この学校から南南西の方角に約5kmのポイントを馬車で移動中だ。目的地がどこかまでは、分からんがな」
「5……“きろ”?」
「ああ、こっちの言い方だと5“リーグ”と言った方がいいのか」
「サイトは?」
「ロープで縛られて、荷台に転がされている。……無事だよ。呼吸も顔色も変化は無い」

「でっ、でも、何で分かるのよ、そんな事まで……!? まるで、見てきたような言い方じゃない!?」
 風見の正体を知らないキュルケが、ルイズやコルベールを振り返る。

 コルベールは思わず、その視線を躱したが、彼やオスマンほどに『カイゾーニンゲン』の詳細を理解していないルイズは、キュルケの視線を受けて風見を見上げた。
 その眼差しに、説明しろという意思を込めて。そして、キュルケに説明するふりをしながら、わたしにも理解できるように言いなさい、という意思も込めて。
 風見は溜め息をついた。

「コルベール先生、アンタにいつか話した、V3ホッパーの話を覚えているか?」
「ああ……確か、私の記憶が間違ってなければ……上空高く打ち上げて、そこから“敵”の位置やアジトやらを探るための『目』だとか?」
「そうだ。つまり……この世界流に言えば、俺の“使い魔”のようなものだ。それが今、この学校の遥か上空から、女を見張っている」
「使い魔ぁ!?」
 
 キュルケとルイズは、その単語に驚いて、目を見合わせる。
「カザミ、あなたってメイジだったのっ!?」
「ちょっと待ちなさいよっ! あんた言ってたじゃないのっ! 魔法の無い国から来たって!?」
「だから言ったろう、『のようなものだ』と。俺はメイジじゃないし貴族でもない。だが、俺の意思で自在に操作できる“物体”を持っていることは、間違いない。―それを便宜上“使い魔”と呼んだだけだ」


666:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:10:07 zb0rGuxx
.
 ルイズは納得のいかないという顔をし続ける。
 キュルケは、全く以って意味が分からないという表情を崩さない。

「まあいい。君がそういう“しもべ”を所持している事は聞いておった」
 オスマンがその一言で、なおも説明を要求する気配が濃厚な、二人の少女を抑える。
「それで、カザミ君、―君は一体、どうしたいのかね?」
「馬を一頭、お貸し願いたい」
 風見の視線が、さらに硬くなった。

 オスマンは、風見とゴーレムとの戦闘模様を目撃してはいない。
 だが、それでも、この老人には分かる。
 コルベールが言うように、眼前の青年が、その毅然とした表情の裏に、どれほどの苦痛を封じ込めているのかも。
 馬を一頭、ということは……それほどの全身の悲鳴をこらえながら、なおも独りで行く気だというのか……!!

「死ぬ気か……カザミ君?」
「まさか」
「ならば、―少々メイジを甘く見過ぎてはおらんかの?」
 風見は答えない。
 もっとも、その質問に答えるには、風見にとっては、対メイジの戦闘経験が、余りにも少なすぎるせいもあるのだが……。

「悪いが……君の申し出は、断らせてもらうしかないようじゃ」

 オスマンは言った。
「悪く思わんでくれよ。君を行かせて、結局人質の少年もろとも死なせるような事になれば、わしは―」
 そう言って、オスマンはルイズをちらりと見ると、
「わしは、ミス・ヴァリエールから、使い魔を全て取り上げてしまう事になるでな」
「……そう、か」
 風見はうつむいた。

 あるいは、この老人ならばとも思ったが、……やはり、予想は覆らなかった。


667:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:12:25 zb0rGuxx
,
(どうする……!?)

 いまの体調では、おそらく変身したとしても、フルパワーの6割ほどしか動けまい。
 いや、それは問題ではない。
 おそらく困難なのは、戦うことではなく、殺さぬように手加減する事だ。
 全身を、絶え間ない電流のような激痛が走っている。
 だが、それでも、まだ状態はマシだというしかない。
 おそらく、ルーンが刻まれる前だったら、この改造強化された身体でさえ、立てるようになるまで二日はかかっただろう。―あのゴーレムの蹴りは、それほどのダメージだったのだ。
 それはいい。動けるならば、それに越した事は無い。
 だが、痛覚を中途半端に遮断されたおかげで、ボディの状態が正確に把握しづらい。それが困る。
 この体調で、山道を駆ける馬車を追うのは、かなり厳しい。
 だが、……どのみち、休養を取る気など無い。
 女の顔と嘲笑、そして才人の失神した姿が頭にこびりついて、とても寝てなどいられない。
 ならば、するべき事は決まっている。

「では―失礼する」
「待ちたまえ」
 オスマンが、行こうとする風見を呼び止める。
「念のために訊くが……これからどうするつもりかね?」
 知れた事、と言わんばかりの表情で、風見はオスマンに目を向ける

「馬が使えなければ、二本の足を使うまでだ」

 そう言って、振り返ろうとした瞬間だった。―“それ”が視界に入ったのは。

「カザミ君、君の気持ちも分かる。分かるが、もう少し落ち着いたらどうじゃ」
「カザミさん、いまの体調で、フーケのゴーレムと戦えると、君も本気で思っているわけじゃないだろう?」
「何カッコつけてるのよカザミっ!! 怪我人のあんた一人で行かせたら、御主人様が笑われちゃうでしょっ!!」
「―って、ルイズ、あんた行く気なのっ!?」

 風見の周囲で、老人・中年・少女二人の、四つの声が錯綜する。
 しかし、いま彼の耳には、そのいずれの声も届いてはいなかった。


668:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:14:49 zb0rGuxx
「カザミ……君……!?」
 オスマンが最初に、彼の異変に気付いた。
 風見の見開かれた目が、宝物庫の一角に向けられ、全く微動だにしていないことに。
「……どうしたんじゃ?」
 そのオスマンの問いには答えず、風見の脚は、引き寄せられるように、“それ”に向かって踏み出していた。
 一歩、また一歩、……まるで夢遊病のようなおぼつかない足取りは、決して、彼の身体に残留した深いダメージのせいだけではない。
 そして、とうとう風見は、“それ”に触れた。

 ルーンが輝くのが分かる。
 たしかにコイツは、ある意味『兵器』だ。あらゆる武器を使いこなすと言われた、このルーンなら、“これ”を『武器』の延長線上にある存在と認知しても、何ら不思議ではない。
 そして、輝くルーンから流入してくる圧倒的な情報は、“それ”がまだ『生きている』ことを教える。

「Mr.オスマン……確かここは、マジックアイテムとやらの保管所だったな」
「ああ、そうじゃが……」
「ならば、何故こんなものがここにある?」
「“こんなもの”とは、それか? その『黒金の馬』の事かね?」
.
「くろがねの……うま……」
 
 コルベールが、思わず口を差し挟む。
「カザミさん、それは、かつてロマリアから送られた、『場違いな工芸品』と呼ばれる存在の一つだよ。いつ、誰が、どこで、何のために作ったのかサッパリ分からない。構造を調べようにも分解すら出来ない」
「……」
「君が何故その物体に、そんな表情を向けるのか分からないが……一体どうしたんだね?」

 風見は答えなかった。
 ただ、全身から込み上げる震えを、ガマンできなかった。
 もはや、指先から爪先まで駆け巡る痛みすら、気にならない。それほど有り得ない事だったのだ。―こんなところで、こんな異世界で、自分の分身にめぐり合おうとは!!

「『黒金の馬』、か……。上手いネーミングをつけたものだな、全く……」

「君は、知っておるのか、まさか、それを……!?」
 滅多に動じぬオスマンが、信じられないものを見る目で、風見を見る。
「ああ、知っている」
 風見は、さっきまでの苦渋の表情が嘘のような、むしろ誇らしげな顔で答えた。


「コイツの名はハリケーン。俺の相棒だ」



669:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 05:15:13 k381qCG/
馬がないなら当然足だな支援

670:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:17:45 zb0rGuxx
.
「あいぼう……?」
「はりけーん……?」
 4人はぽかんとなった。
 
 相棒とは、我ながら上手く言ったものだな。
 風見は、心中苦笑する。
 たしかに―相棒だ。仮面ライダーが“ライダー”と呼称される由縁。
 このマシンを、まさに分身のごとく自由自在に、あらゆる場所で乗りこなす。
 そのライディングテクニックがあればこそ、俺たちは“仮面ライダー”なのだ。

「ちょっ、ちょっと待ちなさいよ……あんた何言ってんの? これは王宮から魔法学院に預けられたマジックアイテムなのよ。まさか、わたしたちが知らないと思って、デタラメ並べてネコババしようなんて―」
「ハリケーンっ!!」
 風見が、ルイズの声を遮るように叫んだ。

―ドルン!! ドルンドルン!! 

 風見の一喝と同時にそのマシン……ハリケーンのエンジンに火が入る。
 オスマン、コルベール、ルイズ、キュルケの4人は……もはや声もない。
 彼は、そうするのが当然である、と言わんばかりの自然さで、ハリケーンに跨った。
 変わらない。
 たとえ、世界が入れ替わっても、コイツの乗り心地だけは変わらない。

「Mr.オスマン、馬はもう要らなくなった。代わりにコイツを返して貰う」


671:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:19:48 zb0rGuxx
.
「返してもらうって……こいつはたまげたわい……!!」

「学院長」
 呆気にとられるオスマンに、ルイズが駆け寄る。
「カザミを行かせてあげてください。いま、サイトを救えるのは、彼だけなんです! お願いします!!」
「ルイズ!?」
「ミス・ヴァリエール!?」
 キュルケとコルベールが、驚きの声を上げる。
 この少女は、自分の使い魔が、どういうコンディションか聞いていなかったのか?

「確かにカザミは、無愛想だし、目付き悪いし、言うこと聞かないし、いま大怪我してるかも知れないけど、それでも、こいつが」
 そこでルイズは、一度言葉を切り、
「―いえ、わたしたちが行かなきゃ始まらないんです! カザミが危なくなったら、わたしが助けます! だから、行かせてください、お願いしますっ!!」

 オスマンの深い目が、必死になってそう訴える少女を見つめる。
「……その言葉の結果が、いかなる結末を迎える事になっても、誰も責任は取れんのじゃぞ、ミス・ヴァリエール。それでも良いのじゃな?」
 その問いに、ルイズは答える言葉を持たない。―だが、ルイズはもう、うつむかなかった。
 彼女には分かっていた。自分がこのまま、何も為さず、まんじりと座して夜明けを待つことなど、到底出来そうもないことを。

「仕方ない、かの……」
 オスマンが、何かを諦めたかのように、何かを吹っ切ったかのように、微笑んだ。

「―あっ、ありがとうございますっ!!」
 そうだ、それでいいんだ。 何を迷っていたんだろう。 使い魔を助けるのは主の勤め! わたしがサイトを助けてあげなくて、一体誰が、あのばか犬を救い出せるっていうのよっ!!
 その思いは、悲壮感に沈みこんでいたルイズの心を、鎖から解き放つカンフルとなった。

「さあ、行くわよカザミ、準備はいい!?」


672:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 05:19:58 k381qCG/
ハリケーンって時速何kmくらいでるんじゃろ? 支援

673:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:21:23 zb0rGuxx
.
「ちょっ、ちょっと待ちなさいルイズ!」
 キュルケが、ハリケーンのタンデムシートに座ろうとするルイズを引き止める。

「宜しいんですか学院長!?―いや、カザミの体調じゃなくて、あの『黒金の馬』のことですわ!!」
 さすがのキュルケも、うろたえた声を出す。
「あたしはゲルマニアからの留学生ですが、失礼ですけど、いま学院長がなさった決断が、トリステインにとって、取り返しのつかない事態を招きかねないのは分かりますわ!!」
「取り返しのつかない事態?」
「あの『黒金の馬』は、確か、ロマリアから送られた国宝なんでしょう!? それを平民に勝手に与えてしまうなんて、……下手したら外交問題ですわよっ!!」
 
 そう、確かにキュルケの言う事は正しい。だが、オスマンは深沈たる眼差しでかぶりを振った
「『勝手に与えた』と言うならば、そもそもあれは、我々が“勝手に”所有権を主張し、使い方さえ理解できず、ついには“勝手に”蔵に放置するしか出来なかった代物じゃぞ?」
「しっ、しかし!!」
 オスマンは、なだめるようにキュルケに言う。
「ミス・ツェルプストー、あの『馬』のいななきを聞きたまえ。まるで喜んどるようじゃないか? 久しぶりに主に出会うて、喜び勇んどるようじゃないか?」
「学院長……」
「『黒金の馬』はフーケに盗られて、永久に失われたことにしておこう。ここにあるのは、彼の愛馬『ハリケーン』じゃ。よいな?」

 そう言って、オスマンは、キュルケを見、ルイズとコルベールを見、そして、風見を見た。
「Mr.オスマン……済まない」
「やれやれ、若い者にはかなわんの」
 老人のその目は、笑っているように見えた。
 その老熟と寛容を併せ持った眼差しは、風見の知るある人物にそっくりであった。


「ありがとう。―おやっさん」


 風見は、そう照れ臭げに呟くと、そのままハリケーンのアクセルを吹かし、壁の穴から闇の中に飛び出していった。
 一緒について行く気満々だったルイズを取り残して。

「こら~~!! 何で御主人様を置いて行くのよ、ばかばかばか~~~!!」



674:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 05:22:39 k381qCG/
流石にメットも無しにタンデムは危ないよなあw 支援

675:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:23:05 zb0rGuxx
.
「目が覚めたかい? 坊や」
 風の冷たさで、才人が意識を取り戻した瞬間、つやっぽい女性の声が聞こえた。
 
「ここは……?」
 体を起こそうとした途端、“床”がガタンと地震のような振動を起こした。肩が捻り上げられるような衝撃が才人を襲う。
「いででっ!!」
 その時になって、ようやく才人は、自分が後ろ手に縛り上げられている事、また、“床”だと思っていたのが、荷馬車の荷台だという事、さらには、馬車が走っているのが、石ころだらけの暗い林道である事に気付いた。
 そして、御者席に座り、その馬車を猛烈なスピードで走らせる女性……!

「あんた、一体何者なんだ……!?」

 女は、御者台からちらりと振り返ると、フードを取った。
「そういや、お互い自己紹介がまだだったねえ」
「あんた、……ミス・ロングビル、じゃない……のか?」
 すでに捨てたはずの名で呼ばれ、女はくくくっ、と笑った。


「わたしの名は『土くれ』のフーケ。ロングビルってのは、むかし近所に住んでた行き遅れのオバサンから借りた名前さ。よろしくね―ガンダールヴ」


「ガン、ダム……?」
「おや、まだコルベールやオスマンのエロジジイから、何も聞いてないのかい?」
「おれはヒラガサイトだっ! そんなモビルスーツみたいな名前じゃ―ぐむっ!?」
 才人はだんご虫のように、いきなりうずくまり、丸くなった。
「くくくっ ―舌噛んじまったかい? 山道の馬車は揺れるからねえ」


676:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 05:24:38 zb0rGuxx
.
 むかついた。
 この女が、自分をゴーレムで握り殺しかけたという事以上に、自分について自分以上に何か知っているらしいという態度が、才人には非常に気に食わなかった。
 だが―、

「安心しな、そんなに怯えなくても殺しやしないよ」

 そう言われた瞬間に、恐ろしいほどの恐怖が背筋に這い登ってきた。
 そうだ、おれは、―この女の顔を、はっきり見てる。
 普通、こういう場合って、くっ、くっ、くっ、……口封じに……!!

「きえええええぇぇぇぇっっっ!!!」

 悲鳴にもならない悲鳴が、才人の口から迸った。
 そして、自分がどういう体勢なのかも省みず、馬車から飛び降りて脱出を図ろうとしたが……、
「えっ、えっ、ええ~~~!!?」
 後ろ手に縛られたロープが、なんと馬車の荷台に結びつけられていたらしい。両肩が脱臼せんばかりの激痛が走った。そして、そのまま荷台に置いてあった、細長い木箱に、いやというほど脳天をぶつける。
 才人は、再び失神した。

「まったく、……あんた馬鹿じゃないの?」

 再び意識が戻った時、才人は山小屋の中で、床に転がされていた。
 それをフーケが呆れたような顔をして、見下ろしている。
「感謝して欲しいもんだわね、命を救ってあげたんだから」
「へ?」
 その言い草の、あまりの意外さに、才人はキョトンとなった。
「分からないのかい? もしアンタ、あのまま馬車から飛び降りてたら、受身も取れずに、石に頭ぶつけて死んでたよ」
 才人はそう言われて、―馬車の荷台から見た、街灯一本ない暗闇の眺めや、5秒に1度は、石を踏んでゴツンゴツンに揺れていたデコボコの山道を思い出し、ぞっとした。

「あんたみたいな向こう見ずなガキが、ガンダールヴなんて……信じられないよ、まったく」
 そう言いながらフーケは、背中に回された才人の両手のロープを解き、
「ホラ、食いな」
 と、パンを差し出す。
「え?」
「いらないのかい?」
「え、あ、いや、―ありがとう」


677:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 05:28:23 k381qCG/
あ、姐さん優しいw 支援

678:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 05:49:35 CTGvWBR/
支援

679:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:12:42 FYMgdE0r
ん、規制入ったかな?

680:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 06:21:05 zb0rGuxx
はい。規制喰らっちまいました。避難所行きます。


681:u^
08/01/30 06:21:56 ZdTm3YSg
良いところで規制が・・・・・;;
とにかく支援を!

682:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 06:24:33 zb0rGuxx
と思ったら、書き込めるようなんで、また続き投下します。


 そのパンは、半ば硬くなっており、ろくに味もしなかったが、それでも才人は、貪るように食い尽くした。思い返せば、彼は夕飯を食べていなかった。
 例の『使い魔品評会』の出場問題で、ルイズを怒らせて、抜かれてしまったのだ。
 しかし……。

「あの―?」
「なんだい」
「わざわざロープを解いたのは、おれにこのパンをくれるため、なのか?」
 そう、おずおずと訊く才人に、フーケはフンと鼻を鳴らして、
「当たり前だろ? それともあんた、犬食いがしたかったのかい?」
 と言った。
 才人は数瞬、あっけにとられたが、―どうやら、メイジである彼女は、現役高校生の腕力による逆襲など、全く歯牙にもかけていないらしいと、ようやく理解した。

「さて、それじゃあ、本題に入ろうかね」
 目の前に置かれたのは、1,5mほどの細長い木箱。
 
「アンタは、自分が“ガンダールヴ”だという事実を、まだ認識していないらしいけど……少し試させてもらうよ」
 そういうと、『練金』で小さなナイフを錬成し、才人の傍らの床に投げ刺した。
「抜きな。左手の甲のルーンが見えるようにしながらね」
 
 才人は未だに何の事か分からない。
 しかし、こんなナイフ一本で、巨大ゴーレムを自在に錬成し、操作する女に逆らう気は起きない。
 そして、ナイフを―言われた通り左手の甲を見せながら―抜いた瞬間、ルーンが煌煌と輝いた。
「なっ!?」
 いや、それだけではない。
 ルーンが輝いた瞬間に、いまだ残る両肩の痛みが消え、体が軽くなった……!?



683:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 06:25:46 zb0rGuxx
.
―パチン!!

 フーケが指を弾いた瞬間、ナイフがいきなり土に変化した。
 彼女が『練金』を解いたようだ。
 まるで理科の授業で、物質の腐食と風化の超早送りVTRをみせられたようだった。

「そのルーン……やっぱり本物だったか……わたしは盗賊の神様に感謝すべきだねえ」
 涎をたらさんばかりの笑顔を見せ、
「まさか、どうやって身柄を抑えようか悩んでいた、当の本人が、自分から飛び込んできてくれるなんてねえ……」

「なあ、ちょっと待ってくれよ、説明してくれよ。おれ、あんたが何を言ってるのか全然分からないんだよ」
 さっきの怪現象はなんだったんだ!? そういや、ギーシュとかいうキザ野郎と決闘した時も、剣を握った瞬間に、体から痛みが抜けた。いや、それだけじゃない。その剣で、等身大の金属人形を、真っ二つにした……このおれが……!?
 今まで知らなかった自分自身の情報を突きつけられ、才人は狼狽する。

 そして、フーケは言い放つ。

「もう分かってるんだろ? あんたはあらゆる『武器』を使いこなす。―あんた自身の力じゃない、全部そのルーンの力さ。伝説の使い魔“ガンダールヴ”のルーンのね」

―伝説の、使い魔……? なんだそりゃ……!!?

「さあ、説明は以上だ。その木箱を開けて、『破壊の杖』の使い方を教えてもらおうか? そいつが魔力に反応するタイプの、単なるマジックアイテムじゃないっていうのは、ディティクト・マジックでもう分かってるんだ」
「教えるって、……おれが?」
「分かった事を素直に全部言ってくれれば、―無事、魔法学院まで送ってやるよ」

 つまり、期待通りの情報を言えなければ、命は無い。
 そういう事か……!?
 殺すのか、殺すのか、おれを、殺すのか、おれは、殺されるのか!?


684:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:26:30 FYMgdE0r
W支援だ

685:もう一人の『左手』(その10)
08/01/30 06:27:46 zb0rGuxx
.
 もう、否も応もなかった。
 才人は、眼前の木箱を引っくり返し、夢中で、蓋とおぼしき板を引っぺがした。
 
 中に入っていたのは、長さ1・2m程度の……。
 これって、あの、たしか、―ガンダムで、ザクとかドムが使ってた、アレ?
 でも、たしか『杖』って……。これ、杖でも何でもねえじゃん。

 おそるおそるフーケを見上げる。
「なにグズグズしてるんだいっ!! さっさとしなっ!!」
 その一喝に、才人は反射的にその“物体”をつかむ。
 ルーンが光る。
 その瞬間に、この“物体”に関する、おびただしいデータが彼の脳内に流入してきた。


「ひいいいいいぃぃぃっっっ!!!」


「なっ、なんだいっ! どうしたんだいっ!?」
 目を見開いて、発狂したように取り乱す才人。まるで、白昼に幽霊でも見たような絶叫をあげ、山小屋の隅まで転がって、がたがた震える。
 フーケは、何が起こったのか分からず、目をぱちくりさせた。いくら何でも、この反応は予想の斜め上を行き過ぎている。それともまさか、呪いのアイテムなのか!?
「おいっ! 坊やっ!! 答えるんだ、アレは一体、何だったんだよっ!!?」
「―かっ、かかかか……」
「か?」


「かめ……ばずーか……!!」


 哀れなる『土くれ』のフーケは、……その才人の言葉の正確な意味を、知らなかった。


686:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:29:00 FYMgdE0r
カメバズーカかよっ!?支援

687:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:29:41 BWfyqKqq
カメバズーカかよwwwwwww

688:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:30:55 k381qCG/
カメバズーカの情報が入ってきたらそりゃ混乱するわw

689:閑人A
08/01/30 06:31:20 zb0rGuxx
投下はここまでです。
ものの見事にネタバレされてしまいましたが、
『破壊の杖』=かめ。という図式を思いついて、初めてこれを書き始めたので、
パクリじゃないッス。

690:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:33:04 FYMgdE0r
乙ー。
スピリッツだと虎の人のバズーカの方がまだ覚えが有ったがカメの方はなー。

691:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:42:35 k381qCG/
カメバズーカって単発なんだろうか、それとも何発も撃てるんだろうか、もしくは全く撃てないんだろうか
続きが気になるぜw

692:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:49:34 AflIoSfq
左手さん乙っす!
まさか怪人の類がここにきてこんな風に登場するとはwwwwwwww

何にせよGJ!そして次回も楽しみにしてるぜ!

693:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 06:57:59 QgQnE0cx
サイトが北野君みたいになっとるwww乙

694:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 07:09:09 BWfyqKqq
>>689
GJ!

もうこうなりゃシエスタの曾祖父がヒロシだったとしても驚かんw

695:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 08:04:57 7rDdiQRu
カメバズーカでぐぐってみたが…

なんじゃこりゃwwそら脅えるわwww

696:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 08:11:52 Wd7KZQ+u
このおマチさんはかなり頭が良いな。

697:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 08:26:02 AFRmr75w
やはり聖地にはプルトン爆弾やキングダークが転がっているのだろうか

698:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 08:30:27 nKvjty+J
V3だしカメバズーカなら納得できるな

ただそこに費やされた人体改造や作られた理念、使用法やその結果を
ルーンを通して与えられたら

そりゃ気絶してもおかしくないおぞましさだよなぁ

699:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 08:39:27 FBFKMmAX
>>657-658
> 使い魔のルーン完スルー
使い魔自身が変な能力を持ってる場合、
正体不明の第四の使い魔が召喚されたんだ、
ってことにしちゃうのはいいかもしんない。

んでテファがサイトを召喚。

700:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 08:41:46 nKvjty+J
>>699
サイトからしたらルイズよりも
嬉しいというかアタリなご主人だなそれ

でも巧く立ち回らないと
レコンキスタによって戦火スレ行きになる悪寒

701:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 08:53:10 CXxzM1Z/
昨今、ヒーローというものが量産されまくってる世の中だが、
やはり仮面ライダーってのはヒーローの「オリジナル」と言っていい格好良さだよなぁ。

まぁ、俺はライダー派なだけで人によってはウルトラマンなり悟空なりと色々あるだろうがな。

702:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 09:10:20 QhscYRjy
正義マフラーの原点だしね。
「向かい風に立ち向かいたなびくマフラー」のデザインに故石森氏もいろいろ話してるけど、「向かい風」が何を指すかにもいろいろ解釈できるよな。

703:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 09:35:15 frpXCOcd
>>643
>神の悪戯カタワールヴ

10点

704:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 10:00:26 NgCElyTu
>>691
たしか『つづけて千ぱつもうてる』ぞ
ビルくらいなら簡単に吹っ飛ばす。
東京だって壊滅だ!

705:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 10:22:20 2Kvs6Ew9
>>672
サイクロン号は時速700km 300馬力だそうで

706:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 10:23:43 ziW1lye0
狂う前の平井和正作品が見たいな。
アダルト・ヤングどちらかの犬神明とか8マンとか幻魔大戦…

707:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 10:37:27 E8SP33gK
カメバズーカwwww


ティファなら第4使い魔もいけるか……
戦闘力皆無なバランスブレイカーって素敵

708:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 10:45:53 wYJjhj/h
>>698
大砲バッファローで
「これで危険な発破作業で死ぬ人が居なくなるぞ!」
と喜んでいる結城丈二とかを幻視してショックで気絶

とか…



709:名無しさん@お腹いっぱい
08/01/30 11:05:35 0yowLsw5
聖戦記エルナサーガからエルナが聖短剣と一緒に召喚されました、と妄想。
彼女はハルキゲニア以上に魔法が当たり前(平民でも魔法が使える)の世界にいて、
魔法を全く使えないことで闇の姫御子として忌避される存在だったからルイズとは共感出来るかも。
性格は正反対だけど。


710:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:16:20 5PZ8KZDF
杖と呼ぶからにはカメバズーカの甲羅だけなんだよ!とか言ってみる。
ジジィもおとなしい亜人なら埋葬してやるだろうし

711:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:20:06 fhg7J1Md
バカ野郎!バズーカを甲羅からひっぺがしたに決まってるだろ!!

それにしても、エルナサーガだのおとぎ奉りだの、お前等どんだけマイナーなんだよw

712:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:23:40 QhscYRjy
なんだ、甲羅だけなら核爆弾はついてないじゃん。
大丈夫大丈夫。

713:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:26:48 BvbKNoCF
>>711
つまりカメバズーカの甲羅(バズーカ込み)を装着してガンダールヴのルーンとコルベールの協力による背中だけ改造人間なサイト爆誕か

714:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:28:20 ozZ0YaN2
そこでカメかww

ちょっと前にこのスレ見つけてから続きが楽しみでしょーがない。
閑人A氏に感謝感謝。


まとめにあるドモン召喚とブラックアウト召喚の続きも気になるけど
打ち切り・・・?orz

715:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:35:59 +aQaQBFW
>>713
なぜか「ズゥ~カァ~!」しかしゃべれなくなります

716:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:39:22 ziW1lye0
Gガンねたならあれだな
マンダラガンダム召喚でラスト、ジョセフの召喚したDG細胞にルイズが取り込まれ(ネオ・アルビオンのビッグ・ベン砲とかが見たい)
キラウの一声で色んな世界の使い魔連合が集結し(つまりまとめサイト中の使い魔全部)…

717:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:48:38 KWk22okM
仮面ライダーに登場した数々の破壊兵器。
ロマリアにはそんな物がいっぱいあるじゃないか。

718:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:51:22 v6JPPD0U
原子爆弾!?
ちょ、これヤバイだろカメバズーカw
サイトビビッたの判るわー。

719:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 11:52:43 nKvjty+J
というか
氷漬けになった各組織の怪人が保存されていたりしてな

まるでデビルマンのデーモン一族だwww

720:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 12:02:16 eJRWfK+J
>>718
sageような?
それはともかく、ライダーの敵役は死ねば爆発するからなー…普通に考えると危なすぎる
クウガかアギトでそれを押さえる為に地下で敵倒してた事があったような
どっちの作品だったか忘れたけど
ライダーにばかり目がいきがちだけど、怪人のスペックも洒落にならない事を忘れてはならない

721:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 12:10:57 o7g4lSTQ
戦闘員ですら普通の人間の16倍の身体能力だからなぁ

722:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 12:12:31 3aw2s6im
16倍の戦闘力をもつ戦闘員と無改造生身素手で戦えるやつもいるんだよな。

723:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 12:15:29 GuvJVLi6

この流れだと、タバサが吸血鬼を討伐しに行ったら
相手はブラック将軍だったという展開もあるのか?(^_^;)

724:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 12:23:13 wYJjhj/h
まあ戦闘員なんて
ちびっ子二人に不意打ちで絞め殺されたり
正面から女性に負けたり
数人居てもバイク屋の親父に突き飛ばされるわけですが…
プロレスラーには数人居ても勝てない

カタログスペックどおりの奴は10人に一人ぐらいで後は一般人並かそれ以下の虚弱体質なんじゃね?


725:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 12:26:05 BvbKNoCF
>>724
"一般人"の平均が段違いなんだろ

726:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 12:29:13 rAPS2hlW
>>718
あの時代の特撮、SFに原子力は当たり前の装備だぞ。
夢の高出力無限エネルギーとして。

それより前のレンズマンの無慣性装置「バーゲンホルム機関」なんぞ
ウランだかプルトニウムが当たり前のように使われているぐらいだし。

727:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 12:33:22 AkHBPm3Q
でも、大幹部怪人と生身で渡り合った赤心小林拳師範とかいるしなぁ
おやっさんもタイマンなら戦闘員に勝てるらしいし……二人掛かりでは負けるけど

まぁそろそろ、ライダースレに言ったほうがよかんべぇよ

728:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:05:12 bnIEZ3Y5
GODの改造人間は、偉人とかだったりするし、
召喚すると酷い事になりそうだな。
ヒトデの人とか。



729:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:11:46 tl7E6Pko
>>720
たぶんクウガのサソリ怪人の時

730:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:22:34 J5cBV2er
あのさ原子爆弾に固定化かけちゃってたら爆発しないと思うんだよね・・・
いや無視してくれ

731:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:23:08 ME0lczlc
>>725
ライダーの世界にはこの概念が有るんだな?

・―人類皆強大。

732:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:27:53 TDRrtY/y
グロンギより頑丈な一条さんとかな

733:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:44:45 8Vv8C8Nt
固定化の範囲設定があいまいで対象物周辺の空気まで一緒に固定化しちゃうミスとか無いのかな。

734:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:47:39 bsG/urc1
空中元素固定装置と申したか(´・ω・)

735:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:54:25 8S/dis/3
気づいたのは相当あとになってからです。

736:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 13:56:27 pks7EHsV
>>724
定期的に日干ししないとしけってしまう人達もいるしな。

ヤツデンワニとリジェ召喚でも書くかな………。

737:薔薇乙女も使い魔Ⅴ-4
08/01/30 13:56:42 fhg7J1Md
歌:倖田來未だな?


738:薔薇乙女も使い魔Ⅴ-4
08/01/30 13:57:48 fhg7J1Md
ぎゃあああああああああ
名前消し忘れたああああ

夜勤明けに、何やってんだ私は・・・恥ずかしい
早く寝よう

739:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:00:27 BvbKNoCF
>>738
罪なので罰としてズゥーカァーで喋りなさい
なんとなく。

740:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:05:07 6Bd0ceSp
>>738
投下はまさか今夜ですか?
…無茶はしないで下さいね

741:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:11:09 SJ5WgqUk
>>731
ちきしょうもみじ饅頭噴いたw

742:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:22:14 onxa25ZZ
>>729
小型核爆弾並だっけ?
クウガのパワーも上がっていたといえ相当のエネルギーを
蓄えていたんだろうな。

743:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:33:43 8S/dis/3
軽率な行動ばかりとったのはほんとうによく知らなかったからです

744:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:36:00 UrC7+XxL
カメバズーカテラ吹いたwwwwww そりゃあ怯えるわwww

>>709
聖短剣あればデルフいらなくね? と思った。
つか七万の軍勢を前にするのならシャールヴィを…。

745:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:45:40 pks7EHsV
>>743
IDが男帝位乙

746:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:51:21 8S/dis/3
知っている話と知らない話があることは本当です

747:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:55:52 ziW1lye0
どこだったかな…戦闘員の日常を描いているサイトがあって
せっかく出世して怪人になったのにライダーに殺された先輩を思って泣いたり
意外に幹部が部下思いで大事な作戦の戦闘員の母親が病気なんで会わせてやろうとしたり

748:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 14:58:05 fPd70b4w
仮面ライダーになりたかった、でぐぐると泣けます

749:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:00:02 hUTjR+8z
>>747
どっかの絵師の保管庫だったはず
俺ライダー系のやつ

750:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:02:08 ziW1lye0
>>748>>749
そうそう、これっす!
この戦闘員氏にぜひハルケギニアに…

751:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:04:29 QhscYRjy
もうあいつに戦いを強いてやるなよ、もうただの人でいいさ。

752:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:06:16 qR66aSeV
流石にその話はスレ違いだろ。

753:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:07:09 qR66aSeV
書き込む前にリロードするべきだったな。

>>750
二次創作の二次創作になるんで無理じゃね?

754:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:10:55 8S/dis/3
本当にすいませんでした

755:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:11:36 hUTjR+8z
三次創作になりますね

756:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:12:55 fPd70b4w
ルイズと共に戦う姿は死ぬほどかっこよいが、やつは喫茶店のマスターでいてほしいw

やるなら自分のサイトでやろうなw

757:ゼロの夢幻竜
08/01/30 15:21:18 BmmXIBtc
皆さん今日は。
予約が無いのでしたら25分から投下して宜しいでしょうか?

758:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:23:42 vR1RQ3W2
>>757
支援砲撃準備OK
1525より支援砲撃を開始する

759:ゼロの夢幻竜
08/01/30 15:25:29 BmmXIBtc
では投下します。

ゼロの夢幻竜 第二十三話「密会」

ご主人様の様子がおかしい。いつもと違って落ち着きが無い。
そうラティアスが思い始めたのは学院にトリステインの王女様なる人がやって来た時だった。
朝、連絡をするでも無く勝手に学院長先生に会いに行ったかどで叱られるかと思っていたのだ。
しかし、後回しにしていた仕事を終えてから会ったルイズにはそんな雰囲気が少しも見られなかったからである。
いたく上機嫌だったと、良く言えばそうかもしれないが、悪く言えばかなり何かに浮ついた調子で、しかもその度合いはかなり凄い物だった。
昼食の時もフォークから肉が逃げるのに気付かなかったし、午後に自身で取り決めた自習でさえもその進み具合は捗々しくなかった。
あそこまで何かが抜けた主人をラティアスは見た事が無い。
そして夜も更け、彼女達は今部屋にいるわけなのだが、ルイズの調子は相変わらずだ。

「ご主人様。そろそろ消灯の時間ですから着替えたほうが宜しいかと……」

だが、ラティアスの言葉はあっさり聞き流されたようだ。
ルイズは相変わらずベッドの上で枕を抱き締めつつごろごろと転がっている。
およそ二、三時間前からこんな調子だ。
その様子にラティアスはつい溜め息を吐く。
そんな時、部屋の戸がノックされた。

「こんな時間にどなたでしょうか?」

ラティアスはもう一度ルイズに向かって話しかけるが、ルイズの反応は変わる事は無かった。
しかし、次のノック音で彼女の表情は一変した。
長く二回、そして短く三回。
ルイズは枕を放り出してから急いでベッドから身を起こし、椅子にかけてあったブラウスに袖を通す。
その顔は明らかに今までのものとは違っていた。
ラティアスはその代わり映えに驚きつつも、ドアをゆっくりと開ける。
そこには真っ黒な頭巾を被っている何者かがいた。
ラティアスは一見、不審者と思って身構える。
だがそれはルイズの一言で抑えられた。

「待って、ラティアス。この者は……怪しい者じゃないわ!」

では一体誰なのだろうか。
なで肩であるのと身長からして女性である事は違い無さそうであるが。
その人物はルイズとラティアスを戒めるように、口元に伸ばした人差し指を当て、音をたてない様に注意をさせる。
そしてマントの隙間からやや小振りな杖を見せる。
杖を持っているという事は相手が貴族でありメイジであるという証だ。
成程、ルイズが気の立つラティアスを制止した訳である。
杖が振られると細かい光の粒子が部屋の彼方此方に向かって飛び散る。

「ディティクトマジック?」

その魔法の名前はラティアスも知っていた。
とは言っても、ルイズが自室で勉強している傍らで覚えた物に過ぎないが。

「何処に耳があり、目が光っているか分かりませんもの。こうしなければ安心できません。」

それは正に緑地帯に吹く涼やかな風のような女性の声だった。
やがて何も自分達の会話を盗み聞きする者がいないと分かると、彼女は頭巾を取った。
その下から現れたのはアンリエッタ王女であった。
その気品溢れる佇まいは、ラティアスをその場で固まらせるほどであった。

「姫殿下!」



760:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:25:34 vR1RQ3W2
支援

761:ゼロの夢幻竜
08/01/30 15:26:43 BmmXIBtc
ルイズは咄嗟に片膝を着く。
王女はその様子を見て、にっこりと笑ってから言う。

「お久し振りね。ルイズ・フランソワーズ。」

それからアンリエッタは感無量の表情を浮かべてルイズに歩み寄り、ひしと抱きつく。

「ああ、ルイズ、ルイズ!懐かしいルイズ!こうして会えるのが如何ほどの幸せか私には皆目見当がつかない!」
「姫殿下、いけません!こんな時間に、このような下賤な場所に護衛も無しにお越しになられるなど。」

ルイズは頭を下げたまま答える。
しかしアンリエッタはその空気を解す様に柔らかい声で言う。

「ルイズ・フランソワーズ!私達の間にその様な堅苦しい行儀が必要な事などこれまでただの一度も無かったのはあなたが一番良く知っているじゃない!あなたは私にとって、この御世で一番大切なお友達の一人なのに!」
「も、もったいないお言葉で御座います。姫殿下。」
「ああ、お願いだからそんな他人行儀な事は止してちょうだい!そんな事はもう宮廷で沢山なのだから!ここには枢機卿も、母上も、近付こうと寄って来る宮廷貴族もいないのですから!
この御世において私が心を許せる友人はもうあなた一人だけなのよ。あなたにまでそんな余所余所しい態度をされたら私は私でなくなってしまいそうだわ!」
「姫殿下……!」

ルイズはそっと顔を上げる。
アンリエッタはその顔を感慨深げに見つめた。
それから直ぐに近くで滞空しているラティアスの存在に気付き、ルイズに問いかける。

「あれはあなたの使い魔?まあ、竜を召喚したなんて素晴らしいわ、ルイズ。」
「はい。ですがこの竜はただの竜ではありません。ラティアス、王女様に挨拶なさい。」
「分かりました。」

ルイズはそう言ってラティアスを促す。
ラティアスは人間形態になり、最初にルイズが取った姿勢と同じ姿勢をしてから挨拶をする。

「ええと、今晩は、王女様。お会い出来て光栄です。」

その流れにアンリエッタはきょとんとしてラティアスの口元をまじまじと見つめる。
いつもの事だとラティアスは思う。
主人の許可を貰って自身の能力の一端を誰かに明かせば、十中八九同じ反応が返ってくるからだ。
そしてアンリエッタは新しい玩具を与えられた子供の如く、ラティアスの周りを見回してから驚きの声を上げる。

「ルイズ……これは大昔に絶滅したとされる韻竜なのですか?!」
「それが……私にもよく分からないのです。しかし!私には勿体無いくらい有能な使い魔です。
人語を理解するほど聡明、心の声で話しかけ、風竜よりも速く空を駆け、スクウェアメイジも敵わぬ幻術を幾つも使い、強力な技を持つ……ラティアスを使い魔に出来た事は姫様とお友達になれた事の次に幸せな事です!」

次に……かぁ、とラティアスはちょっぴりしょんぼりして思った。
まあ、この場の空気を読めばそう言うしかないだろうけども。
アンリエッタはそれから直ぐにラティアスを眺めるのを止めて挨拶をする。

「こちらこそ。今晩は。使い魔さん。」

ルイズから一応の説明と紹介を受けたアンリエッタは、流石に王女の貫禄という物があるのか、それ以上不躾な質問をしてくる事は無かった(学院の生徒ならば質問攻めに会う)。
ラティアスはかしこまってもう一度お辞儀をする。
頭を上げてすぐに見たアンリエッタの顔は、ほうっと溜め息が出るほど美しかった。
一体ご主人様と王女様はどんな間柄なのだろうか?

「ご主人様。王女様とはどういったお知り合いなんですか?」
「私は姫様が御幼少のみぎり、畏れ多くもお遊び相手を務めさせて頂いたのよ。」

ラティアスの質問に、ルイズは昔を懐かしむように目を瞑って答える。
王族の人間とそれほどまでに身近な付き合いが出来る。
ラティアスは常日頃からルイズの実家、ラ・ヴァリエール家の凄さを聞かされていたが改めてそれが伊達ではない事に気づかされた。
その間にアンリエッタはベッドに腰掛け、低く暗い声で話す。

762:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:26:54 vR1RQ3W2
支援

763:ゼロの夢幻竜
08/01/30 15:27:57 BmmXIBtc
「あの頃は今と違って悩みも制約も無かったから毎日楽しいものだったわ。でも今の私は小さい籠に無理矢理押し込められた鳥の様。何一つ自由な事等無いのだから。」

外の月を見つめながらアンリエッタは小さく溜め息を吐いた。
その物憂げな様子に気付いたルイズはすかさず彼女に質問をする。

「姫様、如何なされたのですか?そんな風に溜め息を吐かれたら私の心も沈んでしまいます。悩みでもお有りなのですか?」
「いえ、何でもないのよ。気にしないで。悩みなど……」

そう言ってアンリエッタは口ごもる。無理にでも隠そうとしているのが明らかだった。

「そんな!私に出来る事なら何でもいたします。例えこの力が微力その物であるにしても、お友達である姫様がお抱えの悩みが解決する一端を担えるのなら、喜んで尽力を尽くします!」
「私をお友達と……ああ、ルイズ・フランソワーズ。有り難う……」

アンリエッタは嬉しさのあまり涙ぐむが、直ぐに気を持ち直して静かに語りだす。

「今から言う事は決して誰にも話してはいけません。……私はゲルマニアの皇帝に嫁ぐ事になったのですが……」
「ゲルマニアですって?!あんな野蛮で成り上がり共の国によりにもよって何故姫様が?!」

いきなりの爆弾発言にルイズは憤慨する。
しかしアンリエッタは別にそれを宥めるわけでもなく続ける。

「仕方ないの。あなたは『白の国』アルビオンが今どうなっているかご存知?」
「はい。確か貴族が力を付け始めて王室を打倒しようとか、共和制を布こうとか……でも何故それが?」
「アルビオン王家が倒れるのは最早時間の問題です。反乱軍が共和制の発布を宣言し共和国が打ち立てられれば、次は私達の国を襲ってくるでしょう。彼らの目標にはハルケギニアの統一という夢があるようですから。」
「ハルケギニアの統一ですって?!」
「そうです。それに対抗するには、トリステインは強大な力を持つゲルマニアと同盟を締結しなければならないのです。そしてその道程の一つに私とゲルマニア皇帝との婚姻があるのです。」
「そうだったのですか……ああ、姫様、国の為とはいえなんと御労しい……」

ルイズは悲しげな表情をして顔を伏せる。

「いいのよ。好きな相手と結婚するなんて王族の娘として生まれた以上、最初から出来ないも同然だもの。ところで……アルビオンの貴族達はトリステインとゲルマニアとの同盟の一歩といえる私の婚姻を妨げようと躍起になっています。」
「まさか、姫様の婚姻を妨げる様な何かがありますの?言って!姫様!」

興奮した調子で問いかけるルイズ。
その様子にアンリエッタは決心したようにはっきりとした口調で話を続けた。

「それは……私が以前したためた一通の手紙なのです。それがアルビオンの貴族の手に渡ったら、彼等は嬉々としてそれをゲルマニア皇室に届けるでしょう。」
「それは一体どのような内容の手紙なのですか?」

婚姻諸共同盟が破綻しかねないという代物だ。
恐らく相当不都合な事が書かれているのであろう。
アンリエッタはゆっくりと目を瞑り、首を振った。

「それはとても言えません。しかしその内容を読めばゲルマニア皇室は私との婚姻を間違い無く反故にするでしょう。そして同盟は成立せず、トリステインは一国でアルビオンに立ち向かわねばならないでしょうね。
いえ、それだけならまだしも、ゲルマニアが我々に対し弓を引く事も考えられます。」
「そんな!」

手紙が齎す壮大なカタストロフィにルイズは絶句する。
敵に回すのがアルビオンだけなら、対抗する手段は幾らでもあるだろう。
だがトリステインに対して十倍近くの国土を持ち、富国強兵の姿勢を取っているゲルマニアまでもが攻撃に加わるとなれば最早絶望的だ。
両国軍に攻め込まれでもしたら、恐らくトリステインはどれだけ粘っても一週間と持たないだろう。
そしてその後は……焦土の中で両国の隷属として生きていかなければならない……
考えるだけでも身の毛がよだった。
ルイズは息せき切ってアンリエッタに訊ねる。



764:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:28:16 vR1RQ3W2
支援

765:ゼロの夢幻竜
08/01/30 15:28:59 BmmXIBtc
「一体、一体その手紙というのは今何処にあるのですか?!」
「今、手紙はアルビオンにあるのです。」
「何ですって?!それではもう……」
「落ち着いて、ルイズ。その手紙を実際に持っているのはアルビオンの反乱勢ではなく、彼等と骨肉の争いを繰り広げているウェールズ皇太子が持っているのです。」
「プリンス・オブ・ウェールズ?あの凛々しき王子様が?」

ルイズの言葉にアンリエッタは頷く。

「そうです。王家が倒れればウェールズ皇太子は息つく間も無く反乱勢に囚われてしまうでしょう。そしてあの恩も、礼儀も、恥も知らない貴族たちの手によって縛り首にされてしまいますわ!
その際にあの手紙も明るみに出てしまったら、我々は破滅の一途を辿る事になるでしょう!」

アンリエッタはそう言ってベッドに身を横たえる。
その顔にはいつも国民に振りまいている笑顔の残滓すらも無かった。
そしてルイズはルイズで暗い面持ちをしていた。
その時事の次第を傍で聞いていたラティアスはもしやと思う。
まさか一国の姫様がこんな所に出てまで、雑談を楽しませてまで自分に頼みたい事というのは……
それが本当の事だとすればとんでもない事だ。
一介の生徒に内乱状態の国に行かせて、決死行をさせるなど。
それも、昔からの友人に同情心を引き出させてからというという、考え付く限りかなり残酷なコネで。
そこまで考えが及んだ時にはラティアスはもうルイズとアンリエッタの間に割って入っていた。

「まぁ、どうしたのです、使い魔さん?」
「王女様。お願いです。ご主人様にそんな危険な事はさせないで下さい!」
「あの、私はまだ何も言っていませんが……」
「横で聞いていても話くらいは分かります!ご主人様にその手紙を取ってきて欲しいと……そうおっしゃりたいんですよね?」
「単刀直入に言えば……そうなります。」

アンリエッタはすまなさそうな表情をしてラティアスを見る。
だがラティアスは彼女を厳しい目で見つめた。
あまりに唐突な横槍に、ルイズはラティアスをどかせる。

「ラティアス!王女様に失礼じゃないの!謝りなさい!」
「いいえ、謝りません。ご主人様の命令でもそれは致しかねます。」
「どうしてよ?!」
「ではその理由についてお話します。アルビオンという国は今争いが起きているんですよね?どうやってそこにこっそり行くんですか?」
「後で考えるわ。」
「じゃあ、上手くいったとしてどうやってその皇太子さんとお会いするんですか?」
「それも後で考えるのよ。」
「それじゃ手紙を上手く手に入れたとしてどうやってそこから脱出するんですか?」
「その時になったら良い案の一つや二つは浮かぶでしょ。」
「それって結局何にも考えてないって事じゃないですか!」

ラティアスはルイズの無為無策ぶりに思わず嘆息してしまう。
例え、これが栄誉ある任務であったとしても、碌に策も立てず実行するなど自殺行為に等しい。
だがルイズは頑として聞かない。

「うるさいわね。あなたは私に黙ってついて来ればいいのよ。メイジと使い魔は一心同体なんだから。それに、メイジの問題に使い魔が首を突っ込んでいいわけないでしょ!」

首を突っ込める使い魔がいるのも考えてみれば不思議な話だが、それは黙っておく。
だが、ラティアスとてそれで言い合いを終えたわけではない。

「だとしても!二つ返事で返すような安請けあいはしないで下さい!これがどれ程危険なのかご主人様は分かっているんですか?!自分に出来る事か出来ない事か弁える事は大事な事ですよ!」
「分かっているからこそ尚の事じゃない!それに姫様は私をここで躊躇う様な者じゃないと判断されたから、私に手紙を取り戻す任をお与えになられたのよ!」
「‘支援’も何も無いんですよ!身一つで行けと言うんですよ!それでもですか?!」
「あんたも一緒よ。そりゃ……私は自分の力をしっかりさせなきゃいけない、あんたに頼ったままの今をどうにかしなきゃいけないってのは分かってるわよ。でもこれは別よ。
分かった?分かったなら‘はい、と言います’と言いなさい。」
「……はい、と言います。」



766:ゼロの夢幻竜
08/01/30 15:29:43 BmmXIBtc
もう何を言っても通じないだろう。
ラティアスはその気迫にたじたじになり、もうそれ以上抗弁するのは止めにした。
それからルイズはラティアスの頭をわっしと掴んで無理矢理アンリエッタに向かって頭を下げさせた。

「申し訳御座いません。使い魔がとんだ無礼を致しまして……」
「いえ、いいのよ。ルイズ・フランソワーズ。その使い魔さんが今言った事は隠しようも無い事実なのだから。私を非情な者と思うかもしれないでしょうけど、どうか、どうか許して。ルイズ。」
「そんな許すも許されないも御座いません。姫様の理解者でありお友達であるこの私が、忠誠に誓ってお力を添えなければ一体誰がこの危機を救えるでしょうか?」
「ああ、素晴らしい物です、忠誠と友情は!王宮に戻れば周りの人間にとって形骸でしかない様な物なのに、あなたはそれをしっかり守っている!この友情と忠誠を私は一生忘れないでしょう!」
「光栄で御座います、姫様。例え地獄の釜の中だろうが、竜のアギトの中だろうが、姫さまの御為とあらば、何処なりと向いますわ!
姫さまとトリステインの危機を、このラ・ヴァリエール公爵家の三女、ルイズ・フランソワーズ、見過ごすわけにはまいりません!急ぎの任とあらば早速明日朝にでも出発致します!」

二人ともすっかり上機嫌だ。
だが悪い言い方をすれば、出来の悪い芝居を見ているようにも見える。
一方、ラティアスは今ではルイズの腕を抜けたので人間形態のまま椅子につき、テーブルに片肘をついて『芝居の見物人』に徹している。
彼女は正直自分の進言が一蹴されたので少々お頭に来ていた。
国の都合で好きでもない人と結ばれるのは、種が違うとはいえ生き物の雌として確かに同情すべき所なのかもしれない。
だが手紙の一件は、内容を幾らでも誤魔化して衛士隊にでも親衛隊にでも、任せる事が出来るからだ。
万が一、その内容が任せた者達に知られたとしても、王女の権限でどうにでも出来るからだ。
ラティアスにとって、最初こそ可愛げがあって気品も溢れるように見えた一国の王女は、もう無責任で我が侭で甘えん坊な一人の少女にしか見えなくなっていた。
問題の内容にしても、そんなに人に読まれるのが不味い手紙なら、最初から出さなければ良い事ではないか。
そして出してしまった事を迂闊にも忘れたどころか、あまつさえこの状況。
全部王女の身から出た錆である。
そんな事を思っていると、部屋の扉がノックも無しに勢い良くバタンと開いた。
そこから二人の人間が折り重なって出てくる。
見ると、あのモンモランシーがギーシュに馬乗りになって彼を殴り続けていた。

「ギーシュ!あんたって人は私にもあの一年生にもお仕置き受けたのに、今度はヴァリエールに近付こうっての?!女の敵ぃ~っ!もう一度私が直々にお仕置きしたげるわ!」
「ぐえっ!ちっ、違うよ、モンモランシー。僕はアンリエッタ姫殿下がこの部屋に入っていくのを見てだなぁ……ギャッ!」
「言い訳を言うんならもっと頭良さそうな事にしなさいよ……って、アラ?」
「ど、どうしたんだい、モンモランシー。」

どうやらモンモランシーの方が先に部屋の中の状態を把握したようだ。
そしてあまりに空気を読んでいない闖入者が、揃って赤面するのに時間はかからなかった。


767:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:30:47 vR1RQ3W2
支援

768:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:31:07 KlIqM1Ce
支援

769:ゼロの夢幻竜
08/01/30 15:35:02 BmmXIBtc
投下終了します。書こう、書こうとやっていると、思いの他長くなりました。
残りの分も近日中に投下出来たらと思います。
ではまた近い内にお会いしましょう。

P.S まとめwikiに行って気付いたのですが、11話と17、18話のタイトルかぶってますね。
編集して宜しいでしょうか?
それとサブタイトルから察した方もいるとは思うのですが21話から二部という事でよろしいでしょうか?

770:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 15:42:13 vR1RQ3W2


771:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 16:50:08 zc5fei4p
おつー

部下の諌言を聞き入れないなんて……上に立つものとして最悪だぞルイズ……
このままじゃマジでエヴァのミサトさんみたいになりかねんぞ

772:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 16:51:39 8S/dis/3
本当にごめんなさい
知らなかったんです

773:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 16:53:13 8S/dis/3
こんなことをしてすいません

774:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 17:37:21 fPd70b4w
上に立つものの諫言のありがたみがわかる歳でもあるまいて……

775:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 17:37:51 fPd70b4w
ごめん。
>>774
部下の諫言、の間違い

なんかボケてた

776:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 17:38:48 yLVSByNa
夢使いの誰か召喚してよ。

777:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 17:51:35 KlIqM1Ce
つまり、語尾に『どり~む』とか付けてしゃべる、
妻からもらった拘束着を普段着とするおっさんを
召喚しろと言ってるのだな?

わしは願い下げじゃわい。

778:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 17:52:24 8S/dis/3
こんなことになるなんて思いませんでした
どう謝っていいのかもろくにわかりません
つまらないことして、何をしたらいいのかわからなくて
もう叫んだりはしません

779:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 17:56:00 qR66aSeV
>>777
ばっか違ぇよほらアレだ、双子の妹が魔物使いの引きこもり少女呼べってことに決まってんだろ?
書かないけどな。

780:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 17:57:43 k381qCG/
>>779
武蔵野で学園長してる幼女(見た目)じゃねーの?
いや、書いても仕方ないけど

781:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 18:05:35 nJhoyAgn
>>777
今は無きEログインのリプレイのアレか・・・アレまだ続いてるんだっけ?

782:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 18:11:16 k381qCG/
>>781
何でそんなピンポイントな情報は覚えてるのに、アニメ化したことは知らないんだよw
マジレスするとゲーム自体のサポートは続いてるし、同じ作品のキャラがこのスレに召喚されてる

783:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 18:18:28 g+VLvQIh
アニメしか知らないけど面白かった、PS2版も買うつもり。
エログインは見てたけど読者参加ゲームとかのページ飛ばしてたからなぁ…

784:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 18:19:05 8S/dis/3
大学で勘違いしました 日本語の正しい使い方ができると思ったからです
人と関わってたのは本当です


785:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 19:53:31 VqrRCfrd
急に止まった?

786:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 19:57:53 8S/dis/3
本当に悪かったと思ってます

787:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 20:02:38 3NK1NJhz
神秘の世界エルハザード



788:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 20:06:02 2K/WyfJf
カメだが1/2の人乙。
しかし、乱馬も良牙も危ない発言が多すぎるw
乱馬が実は水をかぶると女に変身できる男だとばれてしまいそう。
それとも婚約者が女でも、乱馬ならどっちも大丈夫だからとか
ルイズやタバサは考えているのかw

789:ゼロの少女兵器
08/01/30 20:21:02 KlIqM1Ce
投下予約します。

30分ごろより投下します。

790:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 20:23:01 fk2jB4Ga
>>787
陣内殿でも召喚するつもりかえ?

791:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 20:26:54 JnWDzRxR
しーえん

792:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 20:28:23 7Oh4v73A
夢幻竜GJ
もっとよく聞いてよく考えるんだヴァリエール

兵器支援

793:虚無と最後の希望
08/01/30 20:30:14 jyM33Vom
支援支援、少女兵器さんの後に投下予定を入れてみる

794:ゼロの少女兵器6 1/7
08/01/30 20:30:54 KlIqM1Ce
  『食後の一幕』

 ルイズの失敗魔法によりめちゃくちゃになった教室を、
 エグゼリカとルイズは手分けをして片づけていた。
 罰として与えられた片付けは魔法の使用を禁じられていたが、
 エグゼリカはもとより、ルイズはまともに魔法を使えないので、あまり意味はなさなった。

 ルイズはエグゼリカが、
 大人でも動かすのに苦労しそうな机を一人で動かしてしまうのに驚いたりしたが、
 使い魔に付与されるという能力の一部だと納得し、追及はしなかった。
 
「ねえ、エグゼリカ…」
「はい、なんですか?」

 エグゼリカが振り向くと、そこには沈痛な表情をしたルイズがいた。

「貴方は…、笑わないの? 私の事を…」
「何故笑わないといけないんです?」

 エグゼリカは不思議そうな顔をして首をかしげている。

「何故って、貴方の主人様がとんだ無能だってことよ…」

 口元には自嘲の笑み。

「そもそも私には、ルイズさんを笑う理由がありません。
 第一、私は魔法だなんて縁の無いところから来たんですから。
 それに…、ルイズさんは諦めてないでしょう?」
「そ、それは…、当り前じゃない」

 首肯したルイズを見て、エグゼリカは笑顔になり。

「なら大丈夫です。
 私は何があってもどんな事があっても、諦める、なんてしませんでした。
 なら、その私の主たる人も、決して諦めない人だと信じています」

 そんなセリフを言いきる自分の使い魔を見て、ルイズは少し赤くしながら。

「ま、まったく、使い魔に諭されるメイジだなんて…、ぜ、前代未聞もいいところね」

 こ、この子ははずかしいセリフをさらりと言うわね、とルイズは小声で言う。

「と、とりあえず、昼食前までには片づけを終わらせちゃうわよッ!」
「はいッ!」

795:ゼロの少女兵器6 2/7
08/01/30 20:32:48 KlIqM1Ce
 片付けが終わった後、ルイズには先に食堂へと行ってもらい、
 エグゼリカはカルナダインへと来ていた。
 何故であるかというと、この星は思っていたより危険だ、と感じ、
 自衛の為の武装の必要性を感じたからであった。

 物理法則の諸々を馬鹿にするような魔法という特殊技術。
 いや、ある種の血統に左右されるのだから特殊能力ともいえる。
 特に、自らの主のルイズの魔法の失敗によって引き起こされる爆発現象は危険だと思っていた。

「ねえ、カルナダイン。この爆発をどう思う?」

 エグゼリカの視線の先のコンソールには、
 ルイズの失敗魔法による爆発の瞬間が映し出されている。

『直接観測をしていないので断定できませんが、
 物質がエネルギーに直接変換されていると推測されます』
「やっぱりそう思う?」
『しかし、不可解な部分も残ります。
 熱や光などのエネルギーに100%変換されていた場合、
 爆心地にいたルイズが生存していた事が説明できません。
 推論ですが、大部分が熱や光でない、『何か』他のエネルギーに変換されていたのだと思われます』
「まあ、どのみち情報不足は否めないね」

 エグゼリカは立ち上がると、兵装ハンガーへと向かう。

『今後の方針は?』
「私はルイズさんの使い魔をやりながら、足で稼ぐ情報収集。
 カルナダインは空間干渉フィールドを使用してもいいから、
 分かる範囲で魔法の解析をして頂戴」

 そう言いながら、エグゼリカは兵装ハンガーより、手甲状の物を二つ取り出し、
 メイド服のスカート内へと吊るす。

「んじゃ、そういうことでよろしくね」

 そう言い、エグゼリカは食堂へと向かった。

796:ゼロの少女兵器6 3/7
08/01/30 20:34:44 KlIqM1Ce
 コルベールは一冊の古書とエグゼリカの左手に現れた使い魔のルーンのスケッチを携え、
 学院長室へと向かっていた。
 急ぎ足で歩を進めるコルベールの顔には、
 何か新しい発見をした時のような歓喜、
 畏れ多いことに触れてしまった畏怖、
 その二つがない交ぜになったような表情が刻まれていた。

「オールド・オスマン、大変ですッ!」

 コルベールはノックをするのも忘れて、学園長室の扉を開け放った。

「大変なことなど、あるものか。すべては小事じゃよ。
 ふむ…、たしかミスタ・コルベールじゃったかな」

 そう答えたのはセコイアの重厚な机に肘をついて、白い髭と髪をゆらす老人、
 トリステイン魔法学院の学園長のオールド・オスマンであった。
 その隣には秘書のミス・ロングビルが控えている。

「いや、本当に大変なのです。これを見て下さい」

 コルベールは古書とルーンのスケッチを広げる。

「ふむ、『始祖ブリミルの使い魔たち』かの…。
 そんな古書なんぞ漁っている暇があるのなら、ボンクラ貴族どもから…」

 ふと、オールド・オスマンの言葉が止まる。
 視線がルーンのスケッチへと向けられ、その目には厳しい光が宿る。

「ミス・ロングビル。席を外してもらえんかの」

 そう言われ、ミス・ロングビルは部屋から出て行き、
 残された二人はそれを見届ける。

「さてミスタ・コルベール。詳しい話をしてもらおうかのう」

797:ゼロの少女兵器6 4/7
08/01/30 20:37:07 KlIqM1Ce
「んふふ~、美味しぃ~」

 エグゼリカはアルヴィーズの食堂の厨房の隅にて、ケーキを食べつつ幸福そうな顔をしていた。

「しっかし、エグゼリカの嬢ちゃん、さっきのとそのケーキで食い足りるのかい?」

 そう話しかけたのは四十過ぎの太った体形の男、
 このアルヴィーズの食堂のコック長のマルトーであった。

「ええ、もともと小食ですから、あれだけで十分です。
 ああ、でも甘いものは別ですよ」

 周りではシエスタを含めたメイドたちが、うんうん、と頷いている。

「食べておいて言うのもなんですか、私が食べてもいいのですか?
 これ、貴族の方々に出すデザートですよね」
「ああ、いいんだよ。どうせ奴らは食べ物に敬意なんて持ち合わせて無いからよ。
 ちょいとばかし材料をちょろまかしてもバチは当たらないし、
 エグゼリカの嬢ちゃんみたいに幸せそうに食われたら、
 ケーキにとっても本望ってもんよ。だから気にせず食ってくれ」

 マルトーは笑顔で言い放つ。

「でも、もらってばかりじゃ気が引けますから、
 何かお手伝いできることはありませんか?」
「ん~、別に恩を押し売りしてる訳じゃねぇから別にいいんだが……。
 おい、シエスタ! エグゼリカの嬢ちゃんに手伝えることはあるか?」

 声をかけられたシエスタは、軽く考えるそぶりをして。

「なら、デザートの配膳を手伝ってくださないな」

 はい、とエグゼリカは笑顔でうなずき、シエスタの後へと続いた。

798:ゼロの少女兵器5 5/8
08/01/30 20:41:08 KlIqM1Ce
「エグゼリカ。貴方、何をやってるの?」

 ケーキの配膳をしているエグゼリカの姿を見て、ルイズは嘆息混じりにそう言った。

「それはですね。食事として、賄いのご飯を厨房でいただくことになったので、
 その対価としてお手伝いをさせていただこうと思いまして」

 エグゼリカはニコニコしながら説明する。

「ああ、もう。その様子じゃあ、何を言ってもやめそうにないわね。
 とりあえず、私の使い魔としての働きに支障をきたさない範囲でやること!
 いいわね?」
「はい、わかりました」

 そう答え、エグゼリカが配膳を続けていくと、
 金髪巻き髪でフリルのついたシャツを着た、いかにも気障そうなメイジを中心にして、
 男子数人が談話をしていた。

「なあ、ギーシュ。お前、今は誰とつきあっているんだ?」
「誰が恋人なんだ? ギーシュ」

 気障そうなメイジ、ギーシュは男子たちから囃し立てられる。

「つきあう? はは…、僕には特定の女性はいないよ。
 僕という薔薇とは、多くの多くの女性を楽しませるために咲くのだから」

 私は願い下げだなぁ、と思いつつエグゼリカが配膳と続けていると、
 ギーシュのポケットより紫色の液体の入ったガラスの小瓶が落ちていくのを見た。

「歓談中に申し訳ありません。
 ミスタ・ギーシュ、これを落とされたようですが?」

 エグゼリカは小瓶を拾い上げ、ギーシュの視界に入るように机に置く。
 ギーシュは小瓶をちらりと見るが、あとは無視して会話を続けようとする。

 ん、どうやら今は渡すなって事かな? 

「失礼しました。私の勘違いのようです。
 もし持ち主に心当たりがありましたら、厨房に預けておきますので…」

 エグゼリカはギーシュの意を察し、小瓶を持ち上げようとするが、
 ギーシュの周りにいた男子たちは意を察せなかったようだ。

「お? その香水はもしや、モンモランシーの香水じゃないのか?」

 男子の一人が、小瓶をひょいと取り去ってしまう。

「そうだ! その紫色は、モンモランシーが自分のためだけに調合している香水だッ!」
「そいつをギーシュが落としたってことは、つまりお前は今、
 モンモランシーとつきあっているんだな?」
「違う。いいかい? 彼女の名誉のために行っておくが…」

 ギーシュが何かを言いかけた時、それを遮るように栗色の髪の少女が声をかけてきた。

799:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 20:41:45 mESJwJz+
支援

800:ゼロの少女兵器6 6/7
08/01/30 20:42:12 KlIqM1Ce
「ギーシュさま……。やはり、ミス・モンモランシーと」

 その少女は、瞳から涙を溢れさせる。

「ああ、誤解だよケティ。
 いいかい、僕の心に住んでいるのは、君だけ…」

だよ、と言いかけたところで、またしてもギーシュの言葉は遮られる。
頭の上からワインをかけられながら。

「だ、誰だ…」

振り返ると、そこには見事な金髪縦巻きロールの少女がいた。

「ギーシュ。二股って噂は本当だったのね?」
「モ、モンモランシー、違うんだ…。
 こ、これは、なんというか…」
「「最低ッ!!」」

 ギーシュが、モンモランシーとケティとの間に挟まれてしどろもどろにしていると、
 二人の少女はギーシュのほほを挟むように叩き、足早に立ち去ってしまう。
 沈黙が流れた。
 ギーシュはワインを取り出したハンカチで拭きながら立ち上がり、
 芝居がかった仕草で言った。

「ふう…、薔薇の存在の意味を、あのレディたちは理解していないようだ」

 はあ…、こんな人を好きになっちゃうなんて、あの子たちも可哀想だね。

 エグゼリカはそんな事を思いつつ、ケーキの配膳を続けようとするが、ギーシュが呼び止める。

「待ちたまえ。そこのメイド」
「はい、なんでしょうか?」

801:ゼロの少女兵器6 7/7
08/01/30 20:43:26 KlIqM1Ce
 ギーシュはエグゼリカの所までやってくると、見下ろしながら言い放つ。

「君が軽率に香水の瓶を拾うから、二人のレディの名誉が傷ついた。
 どうし…」
「ちょっと、まちなさいよ」

 そこへ割って入る声があった。

「私の使い魔に、因縁を吹っ掛けないでもらえるかしら」

 ルイズがそう言いつつ、エグゼリカとギーシュの間へと割って入る。

「何だい? ミス・ヴァリエール。君には関係無い…、訳ではないか…。
 ああ、すまないな。どこかで見た顔かと思っていたら。
 ゼロのルイズ、君の使い魔だったね。失念していたよ。
 はは、まったく、無能なご主人様と下僕のせいで、僕はとんだ恥をかいてしまったよ」

 ギーシュは大仰な仕草で、ルイズに対して悪意のこもった言葉を浴びせる。

「それはご愁傷さま。エグゼリカ、行くわ…」
「待ちたまえ」

 エグゼリカの手を引き、立ち去ろうしとしたルイズを、ギーシュは呼び止める。

「僕の気がすんでいない。勝手に完結しないでほしいな」
「どうすれば気がすむのよ? まさか決闘とか言うんじゃないでしょうね」
「はは、まさかこの僕が、レディと決闘だなんて…」

 する訳無いだろう、と言いかけたところで、エグゼリカが言葉を挟む。

「私はそれでも構いませんよ」

 柔和な笑顔で、エグゼリカはそんな言葉を言い放った。


802:ゼロの少女兵器
08/01/30 20:44:32 KlIqM1Ce
今回は以上。


あと、まとめサイトを編集してくださってる方へ
URLリンク(kissho.xii.jp)

803:虚無と最後の希望
08/01/30 20:49:09 jyM33Vom
少女兵器さん、乙っす

それでは、投下・・・していいよね?

804:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 20:50:02 KlIqM1Ce
支援砲撃開始します

805:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 20:50:12 7Oh4v73A
少女兵器の人GJ
兵器でも物食べるんだ……

虚無の人支援

806:虚無と最後の希望
08/01/30 20:51:23 jyM33Vom
level-7 「交渉」

 アンリエッタがルイズの部屋を訪れた同時刻、図書館の一角『フェニアのライブラリー』

「あの爺、何が『この本を戻しておいてくれんかのぉ?』よ、自分で戻せっての」

 と毒づいていたのはロングビル、杖を手に取りフライで飛び上がり、数十冊の本を手早く元有った場所に収める
 文句を言いつつも、その雑務を素早く終わらせる器量をロングビルは持ち合わせている
 むしろ、この程度の雑務を手早く終わらせられないとオスマンの秘書を勤められない
 オスマンはその有能ぶりを高く評価し、与える年給は下位貴族のそれを余裕で超える
 ごく最近だが、さらに給与額が上がっている
 それはロングビルの評価がまた上がったと言うことを表していた
 だが評価が上がった理由は、彼女自身見当もついていなかった

「ったく、めんどくさいねぇ」

 給金をあげてもらったんじゃ仕方ない、とその期待にきっちり答えているロングビル
 本を納め終わり、床の上に降り立つと同時に声が響いた

「土くれのフーケ、だな」

 その言葉を聞くと同時に、杖を振り向ける
 杖の先には全身を包むマントを羽織り、顔に仮面をつけた人物、声からしておそらく男
 自分の正体を知るメイジらしき男に、殺気を込めて問いかける

「誰だい、あんた」

 少なくともこの区画には教員か許可をもらった者しか入れない
 ロングビルが聞く限り、このような声の教員を知らない

「誘いに来た、マチルダ・オブ・サウスゴータ」

 それを聞いて顔色が変わる、かつて捨てた、いや、捨てらされた懐かしき名前
 名実共に消えた貴族の一つ、それを知る者は居ないはずだが仮面の男は迷いなく言い切った

807:虚無と最後の希望
08/01/30 20:52:20 jyM33Vom
「もう一度、アルビオンに使える気は無いかね? マチルダ」

 その言葉にロングビルの顔に激情の色が現れる

「お生憎、父を殺し、家名を奪った王家なんかに使える気なんて無いね」
「勘違いするな、誰も今ある王家に仕えろとは言っていない」

 変わらぬ顔のロングビル、男は気にした様子もなく喋り続ける

「無能なアルビオン王家は近々倒れる、我々の手によってね」
「我々?」
「そうだ、我々の名は『レコン・キスタ』、ハルケギニアを統一し、『聖地』を奪還するために国境を越えて集まった貴族連盟だ」
「そして今我々は有能なメイジが一人でも多く欲しい、協力をしてもらえないかね?」

 仮面から覗く瞳は熱に侵され濁っている、掲げた目標に酔い、その難しさを理解していない
 ハルケギニア統一は万が一で出来るかもしれない、だが聖地奪還はそれの何十倍も難しい
 なにせ、あそこには『エルフ』が居るのだ
 歴史上何度も連合軍が侵攻したが、一度として勝利を収めていない
 国でさえ不可能な事を、一組織が出来るとは思えない

「馬鹿かい、あんた。 そんなこと無理だってのがわかってない様だね」
「いいや、我々にはエルフを駆逐する力がある」

 仰々しく腕を広げる、その姿を見て反吐が出る

「知るかってんだい、それにもう私は雇われているんでね。 丁重にお断りさせてもらうよ」

 男が溜息をひとつ、その動作はごく自然に行われた

「……そうか、それは残念だ」

 一瞬、高速で引き抜かれた杖が淡い光を放つ
 瞬間、ロングビルは飛び退き本棚を盾にして駆ける

「我々の事を知られたからには、死んでもらうしかないな」

 切り裂かれる本棚をよそに、男の冷徹な声が響いた

808:虚無と最後の希望
08/01/30 20:53:46 jyM33Vom
─────────────────────

 空気を切り裂き、見えない疾風がロングビルに襲い掛かるが
 身を翻し、その弾道を見切り避ける
 場所はすでに屋外、逃げる為図書室を抜け出したのはいいが攻撃が的確で激しい

「失敗したかね……」

 遮蔽物が少なすぎる、このままでやられかねない
 木の陰に飛び込み、杖を振るう
 人間大のゴーレムが5体、そこから瞬時に錬金を掛け鋼鉄としたが

「やばいね」

 冷や汗を流しながら舌打ち、ゴーレムを壁にしようとした途端難なく切り刻まれ崩れ落ちる
 初級の魔法とはいえ、その威力たるは鋼鉄をも両断する
 逆に言えば、初級なのにこの威力は確実にスクウェアクラス。

 躍り出て、反撃に移れば忽ち切り刻まれるだろう
 さらにこちらの位置を確実に把握して攻撃を仕掛けてきている
 あの気配、やるとは思っていたが強すぎる

「中々機敏なことだ」

 男の姿は見えないが、声が響いてくる

「ッ……」

 危険を感じ取り木陰から飛び出ると同時に、木が両断され音を立てて倒れる

「そろそろお終いにしよう、マチルダ・オブ・サススゴータ」

 たいした感情が込められていない言葉、飽きたと言わんばかり放たれた風の刃
 ロングビルの周囲には遮蔽物がない、避けるのも間に合わない

「ッ!」

 光る杖を見て自分の終わりを覚悟した、一瞬、あの子の笑顔が浮かび詫びてしまった
 パンッと両手を打ち合わせたような軽い音が響いた
 一向に来ない攻撃に疑問を感じ、恐る恐る瞼を開くと壁になる様に立っていた人物が見えた

「あんた……」

 剣に手に持つチーフがそこに居た

809:ゼロの少女兵器
08/01/30 20:54:11 KlIqM1Ce
支援射撃

>>805
エグゼリカは甘党だそうです。
有機部品も有るので、その維持のためです。
なので小食。

810:虚無と最後の希望
08/01/30 20:56:01 jyM33Vom
「おいおい、なんだこのにいちゃんは?」
「さあな」

 カタカタとしゃべるデルフリンガーに軽く返すチーフ

「相棒、さっさと帰らねぇと娘っこがギャーギャーわめくぜ?」
「そうだな」

 暗闇の中に居る男を気にせず、チーフとデルフが喋る

「………」

 予想外の闖入者に、口を歪めた男
 一直線、仮面の男がロングビルを殺すには、先にチーフを何とかしなければならない
 だが簡単な話だ、“両方纏めて潰せばいい”

「───」
「相棒!」
「解っている!」

 淡い光を捉え、小さく呟いた男の声を拾ったチーフは咄嗟にロングビルを引き寄せ、抱き抱える
 途端、チーフとロングビルの周囲が陥没する
 仮面の男が放ったのは『エアハンマー』、その威力は人を簡単に押しつぶす

「チッ」

 何をしたのかわからないが二人は潰れていない
 舌打ちをした男はもう一度杖を振るおうとする

「ッ!?」

 が、それをキャンセルして飛び退く
 ほんの刹那に居た場所から、先が尖った土の槍が穿たんと次々と飛び出す
 その隙は大きく、致命的だった

「終わりだよ」

 杖を構えたロングビルが言い切った時には、小さな閃光を放ちながら剣を振るうチーフが男に肉薄していた

811:虚無と最後の希望
08/01/30 20:58:37 jyM33Vom
「クッ!」

 高速で振るわれたデルフリンガーが男の体を、─捕らえなかった
 薄皮一枚を断つだけに至り、男は避けきる

「お、今の避けるなんてにーちゃんやるじゃねぇか!」

 デルフの褒め言葉を聞き流す男、避けて当然といった感じだった

「やれやれ、今日は付いていないようだ」

 杖をチーフに向けて佇み、軽口を叩く

「そりゃそうだろ、アンタはここで捕まるんだからね」

 不法侵入に傷害、さらには殺人未遂、十分にお咎めを受ける内容
 そんな会話を聞き流すようにチーフがデルフを横に構え、最短距離で詰めてくる
 高速で迫るチーフに向かい杖を振り、鋼鉄を両断した疾風を放つが先ほどと同様に剣で掻き消される。

 ただの剣なら一撃の下、切り落としている筈だが
 そうならないのは強力な「固定化」か特殊な効果を付加されたマジックアイテム類だからか
 その剣を持つ本人については色々推測はできるが確証はできない
 飛び退きながら剣を杖で受け、3メートルほど飛ばされる
 予想以上の腕力に驚き、痺れる手を振りながら一言

「いいや、遠慮させてもらおう」

 高速で回した思考の結果、「この状況はよろしくない」

「逃げれるとでも?」
「勿論だとも」

 烈風が巻き起こると同時に、粉塵も舞い上がり視界が一気に悪化する
 仮面の男は不利と悟り、逃げることを選んだ

「それでは、また会おう」

 チーフは咄嗟に銃を構えるが動体反応が一気に遠ざかっていく、すでにこの距離では当たらないと銃を下ろした
 粉塵が収まると、背後から声が掛かる

812:虚無と最後の希望
08/01/30 21:00:00 jyM33Vom
「はぁ、助かったよ」

 振り返るとロングビル、よく見ると片足で立ち、幾つか切り傷が出来ていた

「大丈夫か」
「何とかね、アンタが来なけりゃ死んでたわ」

 乾いた笑い声で言った

「そうか、それで何があった」

 アンリエッタを送り届け、部屋に戻っているところにあの光景
 音も無く木が倒れ、ロングビルが必死に走っている
 どうみても異常だと思われる光景を目にして駆け出していた

「さあね、私を誘いに来たといってたわ」
「誘い?」
「ああ、少し聞いただけなのに目的をベラベラ話し始めて、誘いを断ったら襲ってきたんだよ」
「『我々の事を知られたからには、死んでもらうしかないな』だって?」
「勝手に聞かせておいて知られたからには死んでもらうとか馬鹿じゃないのさ」

 憤慨してイラついた声を上げる

「これだから貴族は嫌いなんだよ……!」
「いつも勝手に物事を進めて、周りのことなど考えもしやがらない!」

 悔しげに言ったその表情は複雑、過去に相当の出来事が有ったようだが他人が口出しすべき事ではない

「落ち着け、治療が先だ」
「ん? ああ、これくらい何とも無いさ」

 そう言いながらも足を引きずっている、肌の切り傷も深くは無いが浅くも無い

「医療室へ行くべきだ」
「大丈夫だって言ってるじゃないさ、あんたもしつこいね」

 肩で息をしている、服を濡らす血も結構な量だ
 それを気にせず、背を向け歩き出すロングビル

「ねーちゃん、相棒の言うこと聞いた方がいいぜ?」
「ちょッ!?」

 普通に歩くより遅いロングビルを背後から抱え上げる
 勿論お姫様抱っこ、慌てふためくのを無視して走り出す

「お、降ろしなよ!」
「無駄無駄、相棒は頑固だからね」

 ヒヒヒと笑うデルフ

「そういうことだ」

 デルフの答えに肯定したチーフ
 そのロングビルの顔は赤くなっていたとかデルフが言っていたが、事実は闇の中に消えた

813:虚無と最後の希望
08/01/30 21:01:06 jyM33Vom
以上で投下終了です
戦闘シーンは怖い、いろんな意味で

814:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 21:01:14 KlIqM1Ce
しえん

815:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 21:02:11 1Tq+kGTb
GJ!
意外とウブなおマチさんにワロタw

816:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 21:06:04 7Oh4v73A
希望の人GJ

817:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 21:08:03 6Ict7876
私怨

818:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 21:16:12 yLVSByNa
支援狼牙

819:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 21:28:32 mdX2payg
おマチさんw

ぶらいだるおひめさまだっこです?

820:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 21:37:42 BWfyqKqq
>>802
少女兵器の人乙!

>エグゼリカは兵装ハンガーより、手甲状の物を二つ取り出し

ディアフェンドかよ…
室伏だな。ワルキューレが室伏されてギーシュ涙目な結末しか思い浮かばないwww

821:虚無と最後の希望
08/01/30 21:46:02 jyM33Vom
>>819
ブライダルです、お姫様抱っこです

822:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 21:56:00 mdX2payg
>>821
わーいです おつなのです

823:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:13:44 ziW1lye0
>>709
エルナ・サーガとは懐かしいネタですな。この場合、武器屋で埃かぶっとったのはデルフでなく
統魔雷剣(トゥアラテイン)になるんでしょうか?

つかディムロスとアヌビス以外にも他作品のインテリジェンス・ソードもっとないかなあ。
たまには女性系インテリジェンス・ソードにドキドキするデルフとか見たいっす。
十六夜さん(とらは3)×デルフ
天野先輩(久遠の絆)×デルフ

とかで。


しかし、才人が十六夜さんや天野先輩持つとどうなるんだべ?
剣のいろんな情報が頭の中に流れてくるという事は、十六夜さんや天野先輩の3サイズや、経験の有無、体験数、
週に何回するのか、と言った情報もすべて才人の頭に…


824:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:14:57 fPd70b4w
>>823
ちょっとキーボードにおちた鼻血を拭いてくる…

あと、オルディエ(ラグナロク)も追加で

825:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:20:19 fuE6LnND
>>823
ガンダールヴのルーンの力でもインテリジェンスソードとかそれに類する物だと
そこまで詳細には判らないって気がする
つーか、もし判るならゼロ魔原作でも最初からデルフの真価を発揮出来てる筈


826:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:24:44 q7b/AiuR
>>820
この日、マリコルヌという少年がずだ袋を振り回す少女の姿を目撃しているが、
それがギーシュであったと知るのは後のことである。


こうですか! わかりません!

827:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:27:12 ziW1lye0
>>825
ええい、それぐらい根性でなんとかせんか!
私的には十六夜さんの初体験の相手を(耕介が初めてじゃなかったっぽい)
ちなみにとらは3じゃなくてとらは2キャラね。3だと微妙。

ちなみに400歳くらいだから6000年は生きてるデルフが惚れたらロリ?


828:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:34:44 vR1RQ3W2
>>826
この童、要らぬのなら貰うぞ!

829:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:39:39 UnJN2OzI
亀レスだが
>ガロード&ティファ召喚

聖地には、巨大構造物に意識を移した始祖ブリミルがいて、メイジや“虚無”の存在意義
を全否定してくれやがりますか?

830:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:42:55 TPieIxbl
悪魔城ドラキュラXの剣魔とか
あいつツンデレ

831:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:51:33 8S/dis/3
よく話してみました
悪かったのは結局自分だと分かりました
本当にごめんなさい


832:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:55:02 T3sMeA1l
>>827
十六夜さんと聞くと、どうしても木刀片手に何でもできる念法使いを思い浮かべてしまう。
あいつ召喚したらTUEEEEどころじゃないな

ルナ・サーガで思い出したが、エルナ・サーガとエルハザードをどっちがどっちか
わからなくなるのは俺だけでしょうか


833:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:56:49 GuvJVLi6
まとめの更新履歴を覗いたら
少し書き足された『災いのタバサ』があったぞ!

834:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 22:59:16 mdX2payg
>>833
修正が避難所にきてた。
作者さん本人が自力で修正できたっぽい。

ということは5話もいずれくるぜ

835:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:03:25 tFotmFsD
ビューティフル・ドリーマーから夢邪鬼を呼んだら

836:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:05:02 nXfk/H1Q
史上最強の弟子より「叶翔」

アイツに誰かを守り抜かせてやってくれ・・・。

837:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:06:19 B9MWCYPZ
>>835
あれ結局夢オチだっけ?
とりあえずサイトとルイズが冷凍睡眠に入ったけど
ルイズだけ失敗して酷い姿になってる夢を見させられるサイトが

838:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:16:39 fPd70b4w
>>829で妄想してたら変なものができてしまった

839:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:17:36 ztrbs/Cj
20分から投下予約していいですか
初投下で首領パッチいこうと思います
よろしくお願いします

840:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:18:58 CsR6ezfs
おやびんwktk

841:ハジケる使い魔  1/4
08/01/30 23:19:50 ztrbs/Cj
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ! 神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」
失敗すること数回。それでもルイズは諦めることなく高らかに叫んだ。
そしてとうとうルイズの呼びかけに応え、煙の中からそれは姿を現す。

「……何?」

 しなびた、例えでも何でもなく本当にしなびていたその使い魔は、一言つぶやくとその場に仰向けに倒れた。
 それを見たルイズはやるせない気持ちになった。
 珍しい生物を召喚して周りを見返そうと決心して挑んだ『サモン・サーヴァント』。
 確かに見たことも聞いたこともないような生物だが、死にかけでは自慢もできない。
 回りの生徒達はその使い魔の様子を見て、ルイズを囃し立てる。

「なんだあの生物!?初めて見るぞ!」
「でも見ろよ!ピクリとも動かないぜ!」
「さすがはゼロのルイズ!死体を召喚か!」

 その声で我に返ったルイズは、近くで監視している教師に声をかけた。

「ミスタ・コルベール!もう一回召喚させてください!」
 
 コルベールはルイズと、さっきからため息ばかりの珍獣を交互に見て口を開いた。

「それはダメだミス・ヴァリエール。春の使い魔召喚は神聖な儀式だ。好むと好まざるにかかわらず、その生物を使い魔にするしかない」
「でも、こんな今にも死にそうな」

 なおも食い下がろうとするルイズを手で制し、コルベールは続けた。

「これは伝統なんだ。ミス・ヴァリエール。確かにかなり弱まっているようだ。だがそれならはやく契約し、治療してやりたまえ」

 ルイズはがっくりと肩を落とすと、もはやピクリとも動かない使い魔の元へ近づいていった。
 すでに死んでしまってるのでは?なんて思ったが顔を近づけると、弱弱しい呼吸音が聞こえたので生きているようだ。

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
 
 ルイズは自分の唇を、そっとその生物の唇に触れさせた。
 瞬間。

「ううう……ドンパッチ!!」
「きゃあ!」

 それはルイズを押しのけ、2,3メイル近く飛び跳ねると、そのまま綺麗に着地した。コルベールの頭の上に。

842:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:20:06 3NK1NJhz
濃度が高くて発酵が止まってただけなのね納得
水で薄めたら泡が出てきたよ

843:ハジケる使い魔  2/4
08/01/30 23:20:36 ztrbs/Cj
「な、なに!?」
「な、なんだ!?痛!離せ!」

 呆然とするルイズと、慌てるコルベール。当の珍獣の方はというと、残り少ないコルベールの髪の毛を引っ張っている。

「オレ帽子ですから!オレ帽子ですから!」
「しゃ、しゃべった!?」
 
 ルイズが素っ頓狂な声を上げる。
 生物かどうかも怪しいと思っていた使い魔は明らかに人語をしゃべっている。
 とっさのことで状況が呑み込めないルイズに、コルベールが助けを求める。

「痛たたた!ちょっと!ミス・ヴァリエール!降りるよう言ってください!」
「え?あ、スイマセン!ちょっとあんた降りなさい!」

 話は通じるのかしらと不安に思いながら最初の命令を下す。
 声をかけられた使い魔はルイズを見下ろすと目を見開いた。

「もしかしてオレって帽子じゃねーの!!!?」

 コレって話が通じてるって言うのかしら?
 ルイズは滅茶苦茶不安になった。

「ええと、うんそうよ。あんたは私の使い魔になったの。ちょっといいから降りなさい」

 再度告げると、使い魔はピョンとコルベールの頭の上で跳ね、ルイズの目の前に着地した。
 コルベールが頭をさすりながら、恨めしげな目で見つめている。

「初めて見ますが、亜人か何かの一種ですかね」
 
 また暴れるのを警戒してだろう、少し緊張した声だった。

 ルイズは改めてその使い魔を見てみた。
 さっきまでしなびていたのが嘘のように、生き生きとしている。
 体全体が赤く、丸いフォルムにトゲトゲが付いたシンプルな形は、
 小さな子供が「太陽」をお絵かきしたらあんな風になるのではないだろうか。
 さらに大きな目と口、ひょろっと長く飛び出た白い手足もまるで子供の落書きだ。


844:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:20:47 8S/dis/3
知らない話がほとんどなのは本当です
何をしたらいいのか分からないんです

845:ハジケる使い魔  3/4
08/01/30 23:21:21 ztrbs/Cj
「あんた名前は?」
「ピエール!!ピエール!!」
「ピエール?ピエールって名前なのね?」
「いや首領パッチだけど」
「ド……ドンパッチね?」

 ピエールって何?という疑問は残ったが一応素直に応えてきた、やはりかなりの知能を持っているようだ。

「私はあんたの敵じゃないから落ち着いて。言葉通じるのよね?あんた何者?」
「魚!!私は魚!!」

 飛び跳ねる首領パッチを見てルイズは前言撤回した。コイツただのバカかもしれない。

「とりあえずルーンを確認させてくれないか?」

 いまだ警戒を解かずコルベールが首領パッチに近づく。
 ルイズはよくコレに声をかける気になったな~と、人事のように感心していた。
 首領パッチはコルベールが近づくとはねるのをやめて聞き返す。

「ルーン?」
「体のどこかが熱くならなかったかい?そこに『使い魔のルーン』が刻まれているはずなんだが」
「ああ、これ?」

 そう言うと首領パッチは左手を差し出した。
 コルベールが差し出された左手の甲に描かれているルーンを確認する。
 そこにはでかでかと汚い字で……

 「無敵要塞ザイガス」と書かれていた。

「無敵要塞ザイガス!?…………珍しいルーン……ルーン?ていうかコレはルーンなんですか?」
「私に聞かれても」
「ああ後コレ」

 そう言って首領パッチは左手の掌を広げて見せた。
 そこには正真正銘の使い魔のルーンが刻まれている。

「ふむ……こっちが本物か……これはこれで珍しいルーンだな」

 コルベールはスケッチを取ると、一連の騒ぎで若干引き気味の回りの生徒達に帰るように指示した。

846:ハジケる使い魔  4/4
08/01/30 23:22:02 ztrbs/Cj
「ルイズ、お前は歩いてこいよ!」
「あいつ『フライ』はおろか『レビテーション』さえまともにできないんだぜ」

 同級生達から悪口を言われたルイズだったが、今まで感じていた悔しさに比べれば弱くなっていた。
 自分は使い魔召喚の儀を成功させたのだ。
 一旦落ち着くと、ルイズは首領パッチの召喚を、なかなかすごいことなんじゃないかと考え始めていた。
 確かに見た目は悪いし、行動も意味不明だ。だが逆に言うと珍獣だ。しかもしゃべる。
 そうだ、もう自分はゼロではないんだ。
 ルイズは大きく息を吸うと、堂々と使い魔に指示する。

「じゃあ行くわよ」

 返事が無い。
 後ろを向くと確かにさっきまでそこにいた首領パッチの姿が消えている。

「うそ……」
 
 慌てて辺りを見回す。広い草原には首領パッチの姿も隠れれそうな場所も見当たらない。

「ちょっと!どこよ!出てきなさい!」

 ゼロの二つ名を数分で返上なんていくらなんでもそれは酷すぎる。
 ルイズは空を飛んでいる同級生達の方をちら見した。
 青い空に黒いマントのメイジたちがポツポツと浮かんでいる。
 その姿はさほど小さくなっていない、まだ学院に付くまでは時間があるはず。
 気づかれる前に見つけないとまた何て言われるか……と。
 違和感を感じ、再び級友たちのいる空を見つめる。
 黒い点々の中に、一つだけ大きめの赤い点があることに気づく。
 目を凝らしてよく見るとそれは間違いなく、ルイズが呼び出した使い魔首領パッチだった。

「あいつ空も飛べるの!?」
 
 ルイズの呟きを聞くものはそこには誰一人としていなかった。

847:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:22:41 HFETI7mc
チィっ、首領パッチ召喚ネタ先にやられちゃった、じゃ俺は天の助で書くか支援

848:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:22:57 8S/dis/3
間違いがあったと思います

849:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:23:22 CsR6ezfs
コッパゲとルイズよく無敵要塞って読めたな…乙

850:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:23:34 ztrbs/Cj
以上です
こんなの首領パッチじゃねーぬるすぎ
と思われたらスイマセン
もっとハジケつつゼロ魔のキャラたちを食わないようにがんばります

851:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:26:58 wxrdc0to
ドンパッチって今売ってるの?

852:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:29:26 g4LZIgJb


853:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:30:05 BWfyqKqq
>>826
ツカイマグルイの人、お願いだから続き書いて下さい。マジで頼みます。
シグルイをきっかけにゼロ魔を知ったし、あのSSが無ければ多分ずっとこのスレの事も知らず
じまいだった。
>>828
誰が上手い事言えとwwwww

あー、童って会社としては『トリガーハート・エグゼリカ』が初めて作ったゲームだったんだよな?
処女作にもかかわらずこんだけ人気出たんだから『トリガーハート・エグゼリカ2』製作して
くれんかなぁ…

854:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:32:07 6Bd0ceSp
>>853
それ何てオレwww

855:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:34:44 fPd70b4w
具現化した妄想をどう処分すべきか。
形式がト書きだから、まとめページに保管された日には首をつらなきゃならん
かといって、このまま削除も……

856:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:35:44 6Bd0ceSp
>>855
練習用スレに投下してみたら?
あるいは外部サイトの理想郷とか

857:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/30 23:36:23 xgrkQt6/
>>838
一体なにを妄想したんだw

858:もうしったことか! まとめにおくるのは禁止だからな!
08/01/30 23:37:58 fPd70b4w
>>857がリクエストと判断する!

ブリミル  「よくここまで辿り着いたね、ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール
       拒絶した人も、いるようだけど?」
ルイズ   「はい…。真実よりも、戦争を求めているんです」
ブリミル  「『戦争』か…。よくも飽きずに続けるものだ」
       『虚無』を神と等しく崇拝する者。力を利用しようとする者。
       かつて力を持っていた者。それぞれに『虚無』という言葉を捉えている
       そして、それがまた、次の戦争の銃爪となろうとしている……。
       でもそれは、ある意味では仕方が無い事かもしれない。
       僕らは『虚無』という幻想で繋がった世代なのだから……」
エイジスXIII「虚無が幻想だと言うのか!?始祖ブリミル自らが、何故そのようなことを言う!?
       己を幻と定義するなら、この超常はどう説明する!」
ブリミル  「それは、僕にある力によるものだ」
エイジスXIII「その力こそ、『虚無』と呼ばれる力ではないのか!?」
ブリミル  「そう思いたい気持ちは理解出来るけど、残念ながらそれは違う。」

ブリミル  「かつて、僕らは全ての価値観を失っていた。
       そんな世界で戦争が起きて、やがて『僕』が生まれた
       僕に何故力があったのか、それは僕自身にも分からない。
       人が言うように、時代が生んだ突然変異だったのかもしれない。
       だけど、僕の力は、道を失った人々にとって、新たなる価値観となってしまった。
       それが、『虚無』という言葉だ。僕の終わりと共に、『虚無』という言葉も消えるべきだった。
       けれども、それに囚われてしまった人々は、その『次』を求めてしまった」
アンリエッタ「『虚無』は未来を創らないのですね?」
ブリミル  「そうだ。
       それと同時に、過去にしがみつき、それを利用する事しか考えなかった者にも、未来は創れない」
エイジスXIII「うっ……。私にとって『虚無』とは、信じるべきモノなのだ!
        今になって『否定しろ』と言われても、それは不可能だ!」
ブリミル  「君自身がそれに陥っている限り、ロマリアにもハルケギニアにも未来は無い」

ブリミル  「そう、全ては幻≪イリュージョン≫だ。たとえ、どんな未来を垣間見たとしても、
       それを現実のものとしようとしない限り、それは、手には入らないのだから……
       虚無を求めて流離う時代は、もう終わったんだよ。
       そして、君達は新しい未来を創っていかなきゃならない」
アンリエッタ「『新しい未来を創る』…」
ブリミル  「それは、不可能な事ではない。そこにいる少年は、それを繰り返してきた。
       そうだろう? サイト・シュバリエ・ド・ヒラガ。いや、平賀才人君」
サイト   「えっ? 俺?」
ブリミル  「君は、ルイズの危機を、ことごとく救ってきた」
サイト   「俺はただ、ルイズのことを守りたいと思っただけで……。
       特別な力なんてない……わけじゃないけど、そんなのオマケだし」
ブリミル  「その心の強さが、君に未来を切り拓く力を与えたんだ。そして、それは平民の時代に必要な、希望の光だ。
       古い時代に左右されず、新しい時代を生きる力がある」

ブリミル  「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
ルイズ   「はい」
ブリミル  「君はサイトと結ばれて、初めて自分の力を見つめたね。『強くなりたい』とすら思ったろう?」
ルイズ   「サイトと生きる未来を、悲しい時代にしたくなかったから…」
ブリミル  「今も、自分の力を認めているかい?」
ルイズ   「仕方のないことだと思います。でも……出来ることなら、普通のメイジとして暮らしたい」
ブリミル  「ならば、『虚無』という言葉を捨てればいい。それで願いは叶うはずだ」

ブリミル  「これで、『虚無』と呼ぶべき者は、この世界にはいない。そして、僕も元いた場所に帰る」
エイジスXIII「行かないでくれ! 『虚無』が無ければ、我らはどうなる!?」
ジュリオ  「おやめ下さい!」
エイジスXIII「むっ」
ジュリオ  「そんなモノは無かったんですよ! 始めから…。」

ブリミル  「ルイズ、サイト、それにみんな…!古い時代は、これで終わりだ」


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