あの作品のキャラがルイズに召喚されました part100at ANICHARA
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part100 - 暇つぶし2ch350:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:09:54 cqocaprn
>>348
無理だろ。そういうことも意識できてないんだから。
、だらけになるのがオチ

351:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:11:27 cqocaprn
おまえこれ、プロローグにしても冗談が過ぎるだろ。
ちゃんと書いてから投下しろ。

本人は本気かもしれんが、傍から見れば、冬厨と見分けつかんぞ?

352:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:19:09 9ooz5TQW
音読してみるのがいいかもねぇ。
絶対息切れすると思う。

353:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:21:19 y9oYTIsw
>>350-351
まあまあ
毒吐きでもないし批判はもうちょっと穏やかにどうかひとつ

354:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:23:13 k8Ymt24A
>>350-351
カプランあんた、リッカーに食われたんじゃなかったか?

引き続き夢幻竜の人を支援

355:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:28:13 xLExXp+L
そろそろかな?
夢幻竜支援

356:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:28:15 TvM9c8v0
>347
文章力は
①只管良い作品をたくさん読む
②それを意識しながら自分で書く
③誰かに見てもらい、欠点を指摘してもらいながら推敲する(推敲前Verをちゃんと残しておくこと

で確実に上がる。
あとはゼロ魔クロスの場合、読み手は召喚シーンは読み飽きてる人多いからある程度独自色が出せる一気に書いてから投下しちゃったほうがいい。
少なくとも、それで「お前何がしたいの?」って批判は免れることが出来るはず。
文章作法とか何から始めればいいか分からない場合は「やる夫が小説家になるようです」か「ライトノベル研究所」「美少女ゲームシナリオ教室」あたりを参考にスベシ!

357:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:30:14 azzW3q0G
>>349
熱意はわかるんだが、10kbくらい書いて、三日間寝かせたあとに推敲してみ
そんだけでかなり違うぜ

358:ゼロの夢幻竜
08/01/09 00:30:29 1QarBKXm
では投下します。

ゼロの夢幻竜 第十七話「深海の宝珠(前編)」

一本道を進み続ける屋根無しの馬車。
御者と案内役を買って出たミス・ロングビルを始めとするフーケ捜索隊の姿がそこにあった。
使い魔のラティアスは馬車の速度に合わせつつ5メイルほど上の空を飛んでいる。
その一行の中でキュルケは、ルイズに対して一抹の違和感を持っていた。
こうも静かな状況で自分の次に何かを言おうとするのは彼女ぐらいなものだ。
ところが今は側にいて本を読みふけっているタバサと同じくらい何も喋らなかった。
時々、使い魔の事やナシになった授業の事について話題をふるのだが、返って来るのは愛想の無い言葉ばかりで会話が全くと言っていいほど続かない。
たまに視線をラティアスの方に向けて、何かを聞き取っているように頷いたり目配せをしているがそれが何を意味しているのかが分からない。
何をやっているのか教えてくれと言っても、噛み付かれるような勢いで「黙ってて!」といわれるばかりだ。
朝食の後、学院長室に行った事が原因だとは思っていたが一体学院長に何を吹き込まれたのだろうか?
そうこうしている内に馬車は深い森の中へと進んでいく。
周りの木々がやたら高く鬱蒼としているせいか、道の見通しはいいくせに薄気味悪い感じがしてならない。

「ここから先は徒歩で行きましょう。」

ミス・ロングビルがそう言ったので、全員が馬車から降り森の中を進む事にした。
それから周囲に警戒しつつ暫く進んでいると急に視界が開けた。
丁度学院の中庭と同じくらいの広さを持った空き地といったところだろうか。
その真ん中に確かに廃屋は存在していた。
昔は木こりが使っていた炭焼小屋であったのだろうか、近くには大小様々な薪が散在し、そして小屋の脇には古ぼけた窯がある。
一行は先ずフーケが中にいるかもしれない、悟られては不味いという事で近くの茂みに隠れて小屋の様子を見ることにした。

「私の聞いた情報だと、フーケはあの中にいるという話だそうです。」

ミス・ロングビルは廃屋を指差して言う。
しかし、小屋からはそれらしき感じは全くしない。
ルイズに至ってはあまり聞いていないようでラティアスとの話に熱心になっている。
耐え切れなくなったキュルケはルイズを引っ掴み、少し離れた場所で話しかけた。

「ヴァリエール!あなたねぇ、この泥棒退治自分から名乗り出たのに大事な事そっちのけで使い魔とお喋りしてんじゃないわよ!」
「私は!学院長先生からラティアスと一緒に言いつかった事を確認していただけよ!」
「それにしても限度があるんじゃないの?馬車に乗ってる時からずっとそうだったの?」
「そうよ。でも人に教えちゃいけない、常に連絡を取っていることって言われたからそうしていただけよ!」
「それって一体何なのよ!」

そこまで言って二人の周りが急激に静かになった。
ついでに言うとお互いの声も聞こえず、相手の声はただ口パクを繰り返しているだけになった。
ふと近くを見るとタバサがこちらに向かって杖を向けている。
お得意の『サイレント』を使ったのだろう。
いつの間にか大声で話していたという事だ。
二人は元いた所まで戻り、タバサが作ったという作戦に耳を傾ける事にした。
もし中にフーケがいるのであるとすれば、奇襲を使って不意をつくしかない。
その為には相手に気配を悟られてはお終いなので、不可視化が出来、『技』を繰り出す事の出来るラティアスが偵察兼斥候として赴く。
もしそれが上手くいかなかったなら、フーケを外に誘き出す。
と言うのも、外にはフーケお得意の土ゴーレムを作り出すのに必要な土がそれほど無いからだ。
そしてフーケがゴーレムを作り出そうとまごまごしている隙に、全員で集中砲火を浴びせる、という事になった。
早速ラティアスは自らの姿を消し、小屋の側面にある小窓まで近づいてみる。
そこから中を覗くと大体の様子が見て取れた。
間取りは恐らく一部屋。
部屋の中央には長い事誰も使った事が無さそうなテーブルと、乱雑に置かれた椅子があった。
ちらと見えた暖炉は完全に崩れており、使う事は殆ど不可能と見える。
また部屋の隅に積み上げられた薪の横には大きめの棚があった。
埃の積もり具合と内部の様子からして長く人が使ってはいなかったものの、極最近誰かが使っていた事だけははっきりする。
何度見回しても中に誰もいないことを確認したラティアスは、皆の所まで戻って結果を報告した。



359:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:31:23 azzW3q0G
支援

360:ゼロの夢幻竜
08/01/09 00:31:37 1QarBKXm
「中に誰もいませんよ。入っても大丈夫ではないかと思います。」

それを聞いた全員は恐る恐るドアの近くまで近寄る。
一応タバサはドアに向かって杖を振り、罠の類が仕掛けられていないかどうか調べてみたが、どうやら無いらしい。
そこでドアを開けて中に入ろうとすると、一番後ろに控えていたミス・ロングビルが外に向かおうとしだした。

「私はフーケが近くにいないか、ちょっと辺りを偵察してきます。」

その彼女を前にいたルイズが引き止めた。

「駄目ですよ、ミス・ロングビル。生徒だけを残して偵察なんかに行ったら危ないじゃないですか。ここがフーケの隠れ家なら、もしかしたらここに『深海の宝珠』があるかもしれないんですよ!
フーケに会わずに宝を持ち帰れたらそれだけでも良いじゃないですか!」
「え?え、……ええ。そうね……分かったわ。」

言われて彼女は小屋の中へ歩を戻す。
皆はフーケが何か手懸かりを残していないかあちこちを漁りだす。
そしてルイズが何か無いだろうかと棚の中をごそごそと探っていると、中から質素な作りの木箱が現れた。
そしてその中を開けると……

「あったわ!『深海の宝珠』よ!」

ルイズは木箱の中から青い直径10サント程の宝石を取り出す。
光量が少ない室内にも拘らず、それは非常に鮮やかに輝いていた。

「あっけないわねぇ!」

キュルケはつい拍子抜けした声を上げて反応してしまう。
が、ただ一人、神妙な面持ちで『深海の宝珠』を見つめる者がいた。
入り口の辺りを警戒していたラティアスはルイズが掲げた『深海の宝珠』にふらふらと寄せられていく。
そして夢中になったような表情でそれを見つめた。

「ご主人様、これは本当に『深海の宝珠』なんでしょうか?」
「ええ、そうよ。前に宝物庫を見学した時に見たの。って、どうかしたの?ラティアス。」

ルイズの声はラティアスには聞こえてこなかった。
ラティアスは知っている。
これが一体何でどういった代物なのかを。
その時、一瞬ではあるが頭の中に鋭い痛みを感じた。
それから彼女の視界は一気に暗くなる。
そして幾つもの言葉が断片的に、しかし大量の悪寒のようになって彼女の心を襲いだした。
これは……よく出来た幻想?……それとも、記憶?

―これは『こころのしずく』と呼ばれていて……は守っている……君には……事は無理だ……一族の掟は……お前に出来るわけ無いだろ……人間共に何故……下衆が……だからあれ程……なと言ったろうが!
…………助けて……助けて、兄様(あにさま)!……―

「ラティアス……?!どうしたの?!ラティアス!!」

ルイズの叫び声が聞こえてラティアスははっとする。
気がつくと、自分の身は何故か床に落ちていた。
頭を上げるとタバサやキュルケが自分をぐるっと取り囲んで見下ろしている。
状況が分からないラティアスは取り敢えずルイズに質問した。

「あのぅ……私どうかしましたか?」
「どうかしましたか~?じゃないわよ。急に気を失って床に落ちるんだもの。びっくりしたわ!」
「そ……そうだったんですか。」



361:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:32:10 TvM9c8v0
中に誰もいませんよ支援

362:ゼロの夢幻竜
08/01/09 00:33:15 1QarBKXm
そう言いつつラティアスは空中に戻る。
と、その時、ミス・ロングビルが『深海の宝珠』の入った箱をすっとルイズから取り上げた。

「皆さん素晴らしいですわ。さあ、学院に戻りましょう。あー、これは私が学院に着くまで持っておきます。
ここに置いておいたのに無くなっている事に気づいたフーケが、何時私達を襲うか分かりませんから。」

しかし最後の辺りの言葉は、ラティアスが発した精神感応の声によって掻き消された。

「それは駄目です。私達が持っておきます。」

その言葉と共にラティアスは木箱を上からひょいと取り返す。
そしてそれを部屋の奥にいるルイズに渡した。
事情が飲み込めないのか、ミス・ロングビルは間が抜けた様に訊いた。

「あら、どうして?」
「……あなたが持っていれば何処かに隠してしまうからですよ。違いますか?『土くれ』のフーケさん?」

その言葉でキュルケとタバサがミス・ロングビルの方向を見た。
だが、言われた当の本人は涼しい顔をして冗談混じりに反論する。

「あらあら。私がフーケですって?冗談でしょ?」
「冗談ではありません。あなたがフーケであるというキーワードは幾つかあります。」

その言葉に場の空気がずしりと重くなった。
ミス・ロングビルも表情を固くする。

「先ず一つ。『徒歩で半日、馬で4時間』。あの事件が起きたのは日付が変わろうかとしていたぐらいの夜中です。ご主人様達が現場に呼ばれた時、朝御飯も始まっていないほどの時間でした。
なのにあなたは調査に出たといったにも拘らずあの場にいましたよね?かなりの距離があったのにどうしてですか?
ついでに言うと、学院長の調べでは先日の夕方以降、厩舎の馬を借りた者は誰一人としていないそうです。
二つ。『近在する農民への訊きこみ』。確かにこの近くに農家はありました。でも先程言った事を踏まえれば、訊きこみをするなら普通人が起きている時にやりませんか?
皆が寝静まっているような夜中に無理矢理やる物ではないと思うんです。おまけにそういった時間帯なら目撃情報も物凄く少なくなるか、或いは全く無いと言っても無理はありません。
ましてさっきの事と合わせて考えれば、帰って来る筈の時間が余計遅くなると思いますけど?
三つ。『埃の具合』。あなたはここをフーケの隠れ家だって言いましたけど、見ても触っても分かる通りこの小屋って凄く長いこと使われてない筈なんですよ。
隠れ家にしているんだったらそれなりに生活の痕跡があってもおかしくはないはずです。何でかって言うと、床に転がった酒壜にまで埃が溜まった状態なのは変だと思いましたから。
それとドアの辺りと棚の辺りだけ変に埃の積もり具合が薄いんです。つまり、誰も使っていないこの小屋にはごく最近誰かがやって来て何かをしたって事です。
そして最後の四つ。『偵察』。恐らくあなたは私達に『深海の宝珠』を発見させた後、ゴーレムを使って蹴散らそうという算段を立てていたんでしょう。
ここからそれなりに離れればゴーレムを作る為の土はたくさんありますからね。って言っても、半分学院長先生、半分私とご主人様の推理なんですけどね
……どこか違う所はありますか?『土くれ』のフーケさん?」

ラティアスは取り澄ました表情で言い切る。
ミス・ロングビルは最初こそ笑い混じりに聞いていたが、後になるにつれて段々表情が引き攣っていった。
暫しの沈黙が場を支配する。
それを打ち破ったのはミス・ロングビルの笑い声だった。

「っはははははっ!!こいつは驚いたねえ。あのエロジジイがまさかそこまで考えていたとは思わなかったよ。そしてあんたも。なかなか鋭い観察力じゃないか。そうさ。私が『土くれ』のフーケだよっ!」

言うが速いかミス・ロングビルことフーケは外に飛び出し、地面に杖を向けて詠唱をしだす。
そして数秒の後に、そこには学院を襲ったあの時のゴーレムとほぼ同じ大きさのゴーレムがあった。
フーケはゴーレムの腕伝いでその身に乗り、肩の所に立つと再び杖を振ってゴーレムを操る。
するとゴーレムはその巨大な腕を振り回して、小屋の屋根を吹き飛ばした。



363:ゼロの夢幻竜
08/01/09 00:33:39 1QarBKXm
「きゃあああああっ!!」

ルイズが大きな悲鳴をあげてその場に蹲った。
ばらばらと屋根の木材や暖炉に使われていた煉瓦の破片が降り注ぐ中、タバサはいち早く立ち上がり呪文を詠唱して杖を振る。
あっという間に大きな竜巻が出来、ゴーレムに向かって一直線に進む。
しかし、ゴーレムはまるで微風を受けたかのように平然としていた。
ならば、とばかりに今度はキュルケが胸に差した杖を引き抜いて、タバサと同じく呪文を詠唱して杖を振る。
直径にして1メイルはありそうな火炎の玉がゴーレムを襲ったが、やはりゴーレムは意に介してないかの如く三人に向かって進み続ける。

「無理よ、こんなの!!」
「退却。」

キュルケが叫び、タバサがぼそりと呟くなか、ラティアスは近くにいたルイズに声をかける。

「ご主人様!私に『深海の宝珠』を渡して下さい!」
「どうするの?!」
「説明している時間はありません!早く!」
「わ、分かったわよ!……はいっ!」

そう叫んでルイズは『深海の宝珠』を空中に投げる。
ラティアスはそれを横取りしようと腕を動かしたゴーレムを、辛くも避けながら『深海の宝珠』をキャッチした。
その時である。
体の中に何かが流れ込んできた。
端的に言ってしまえば力その物だが、それだけではない何かも入り込んでくる。
一体これは何なのか。彼女は知っている。
これは彼女が元いた世界では『こころのしずく』と呼ばれる物であり、彼女と同じ姿をした者達の力を高める力を有している事を。
フーケの操るゴーレムは、尚も主人であるルイズとその仲間を踏み潰そうとしていた。
傷つけさせてなるものか!
ラティアスは鋭く嘶くとゴーレムに向かっていった。


364:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:34:46 oaBXLq2d
支援

365:ゼロの夢幻竜
08/01/09 00:35:19 1QarBKXm
以上で投下終了します。
後編もなるべく早く仕上げますので今後とも宜しく。
ではまた近い内にお会いしましょう。



366:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:40:20 OIseCo98
GJ!!
おっとラティアス本気モードか!?

367:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:54:24 xLExXp+L
しずく持ち兄妹の強さは異常
GJ!

368:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 00:58:13 EIuZFaL9
TCGのページもう消えてる?

369:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 01:02:40 xLExXp+L
>>368
本当だ
どうしたんだろ?

370:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 02:10:38 mCA/aojU
>>288
わろた&GJ

まさかNHK大河ドラマから召喚するとはルイズの魔法も節操なしだなww

371:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 06:17:11 LM7hsMCR
デモベネタを考えてると言った>>130なのですが、やはりアナザーブラッドと九朔を両方とも「九朔」と呼称すると、
地の文がかなり訳ワカメな状態になりそうな予感。

「紅朔」でグーグル先生に聞いてみると、一応それなりの市民権を得ているようなので、やはり紅朔と呼ぶ方向で行こうと思います。

372:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 06:31:59 6EuH0/aj
まあ2次創作オリジナルキャラとかじゃなく分類用に使われてるからなあ。
同名でややこしくなるよりは紅でやったほうがいいと思うぜ?

373:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 06:37:20 hHDLiiz2
このスレ見てるとサイトじゃ物足りなくなってくるね

374:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 07:06:54 t5KpQ5kj
スパシンと最強アキトも二次創作じゃ市民権得てるので呼んでいいでしょうか

375:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 07:19:35 6fjxHGgK
オォウ・・・ジャァズ

376:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 07:34:42 azzW3q0G
>>374
ここでは市民権が無いな。 >>1を読んでくれ

> ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。

377:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 07:54:27 ic+tpYmf
ネット上で認められている~に対する皮肉じゃね?

378:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 10:06:24 mHE1zHhx
オリキャラを呼ぼうって話じゃなくて、原作上呼び名が無い奴に、不便だから名前を付けても良いですか?って話だろう。

379:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 10:25:24 8m/1LZ3+
ちょっと表記が変わってるだけで、別に祐一がU-1になるわけじゃないしな。

380:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 10:29:13 LwhAwZ5g
慎一

381:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 10:30:32 B4JdhYJE
名前が無いなら「彼」とか「その男」でいいじゃん。

382:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 10:59:56 c8P6Duq+
名前がないんじゃなくて乱馬とらんまが分裂したようなキャラだったような
互いの性格はまったく違うが

383:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 11:04:10 gzDEFplp
けいやくきん100おくまんえん

384:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 11:10:49 B4JdhYJE
修羅と羅刹みたいなものか。

385:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 11:18:35 9ooz5TQW
一人称を「私」「わたし」「ワタシ」で書き分けるようなもん?

386:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 11:24:54 jvgyKJY2
LOSTのソーヤーやロックを召喚というのはどうだろう。

387:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 11:33:23 U6iBFvwo
なんとなく書いてたら出来てしまった小ネタを投下してもよろしいでしょうか?

388:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 11:47:03 OMbXFcIE
どうぞ。

389:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 11:47:33 +1eFPhcV
おk&支援

390:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 11:48:20 SWGQpFQo
支援

391:やわらかるいず1話?
08/01/09 12:04:50 U6iBFvwo
やわらかるいずOP

ズッタカタン、ズッタカタン ズッタカタンタンタンタン、タン、タタタタン

やわらかるいずの心は一つ、魔法使いたい、魔法使いたい
胸に刻むは貴族たましい 生まれてこの方ぺったんこ
錬金すれば 教室 吹き飛ぶ
(ちょっと失敗したみたいね、たいきゃーく)
ファイヤーボールで壁に穴が開く
(逃げろー)
やわらかるいず やわらかるいず
他のついずいを 許さぬツンデレ
虚無の 曜日には 武器屋でぼったくられる


「あんた・・・・何?」
「僕、やわらか戦車です」

ルイズが やわらか戦車 を召喚しました。

途中経過略

「使い魔の仕事は三つよ」
「はいルイズさん」

「一つ目は意識の共有・・・・でも出来ないわね」
「そうですか」

「二つ目は秘薬の材料の収集だけど」
「お使いなら出来ます!!」
「これも無理と・・・・」

「最後に魔法使いの護衛なんだけど・・・」
「まかせてください!!これでも僕、怖い戦争兵器なんですよ!!」
「そう!!たのもしいじゃないの・・・・で、武器はどこ?」
「ありません!!」
「はぁ?」
「武器はありません」
「じゃ、じゃあ何が出来るの?」
「退却です!!」
「たいきゃく?」
「はい!!退却が出来ます!!」
「駄目じゃん!!」
「ルイズさんが怒った!!たいきゃーーーく」
 
ドカーーーーーーン

ズンズカズンズンチャン ~終われ~

392:やわらかるいず
08/01/09 12:06:52 U6iBFvwo
ごめんなさい これだけです 思いついたらまた書くかもしれません

393:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:18:33 /VpnI3Pt
ちょ・・・今までで最弱かw

394:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:20:03 +avDTd6S
>>391-392
乙w

あれ呼んだらそうなっちゃうよな。w


395:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:20:48 B4JdhYJE
どこで流行ってるのか未だに分からん。
セカンドライフも。

396:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:25:28 TPdYC87n
そんなことより問題は、
ルイズとキスしたら不倫じゃないか、やわらか戦車よ!
GJ

397:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:29:42 B4RbV402
>>371
一応ニトロワではアルとの会話でアナブラ本人が自分を「紅朔」って呼んでた。
アレは終了前の設定だろうけど、一応オフィシャルなモノでもそう呼んでるから「紅朔」でいいのでは?

398:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:36:37 IvV6w+oc
いや、ここはデモンベインのクトゥルーそのものを召喚してハルゲニアを阿鼻叫喚の地獄絵図に……
そして、地球皇帝の登場!!
地球皇帝ばんざーーーい!!!

399:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:38:53 cKQ4U8Dl
地球皇帝の声(若本ヴォイス)は……何故か問答無用で支配者の威厳に満ち溢れていような気がする。

400:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:40:54 VcEZ8mP+
デモベは斬魔大聖と機神咆哮しか知らない俺には、ここ最近のデモベ関連のレス内容がさっぱりだw

>>398-399
地球皇帝の衣装には笑ったw

401:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 12:45:24 oaBXLq2d
地球皇帝?
半裸に王冠と腰パンで強力わかもとな恥丘皇帝?

402:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 13:04:58 zaat1xNA
取り敢えずデモベ信者は一回原作一通り読むことをお勧めする
イクタァいいよイクタァ

403:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 13:14:27 E1pGgOm2
>>400
地球皇帝が好きなら機神飛翔を買って損はないよ

……地球皇帝のあのインパクトで何度も吹いて七回死んだのも今では良い思いで

404:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 13:38:23 B4JdhYJE
ところで、ワルドってフーケのゴーレムに勝てるの?
どうにも無理っぽい気がして仕方がないんだが。

つーか、トライアングルであれほどってことは
オスマンってどんだけ凄いんだよ?


405:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 13:42:31 WZNf/vl4
>>393
ぬいぐるみの柔らかさ
豆腐のもろさ
桃の腐りやすさ
を併せ持つ逸材だからね…

>>404
本体狙えば良くない?

赤…マスクザレッドみたいにゴーレムの中に入ったら外が見えないし。


406:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 13:44:08 9ooz5TQW
風の場合は偏在と遠見で術者殺すしかないぽ

407:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 13:49:33 zEf45kP6
>>244
萌えたw

408:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 13:57:35 RWImsrvQ
RED EYESのミルズをMK-54付で・・・・

素で相手がフルボッコにされる様しか思い浮かばん

409:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 14:31:04 th7OX0tF
>>408
SAAは割とチューニングが必要なイメージがあるのが問題だな
バッテリーは自家発電で何とかなるみたいだし、固定かかければ損傷は抑えられるだろうが、
ブーストの火薬と銃器の弾薬の補給が問題だな
……レールガンの弾頭ってどんなんなのかね?

つーか正直ミルズってSAA使わないほうが強くね?
デルフだけでも相手がフルボッコにされる様しか思い浮かばん……

410:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 14:50:13 ac+AimeE
生身でSAA含む小隊壊滅させてましたからねぇあの人
素でどんな身体能力してるんだかw

411:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 15:26:36 9sXuoxML
精霊の守り人からバルザ姐さんを召喚。
デルフと槍を装備すればまさにガンダールヴだし
ルイズをいい感じに成長させてくれそう。
ただ、守り人世界にも月が二つあるから異世界召喚ではなく
異大陸召喚ってことになるのかな。

412:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 16:19:23 zAaWIOrS
勇者のくせになまいきな。から最強の勇者“ああああ”を召喚
ギーシュ、フーケ、ワルドその他もろもろが簀巻きにされて連れさらわれるな

413:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 16:39:55 DxC/Re7z
>>409
ならばゼップを呼ぶんだ。
林の中を補給無しで戦い続けていた彼なら、いくらでも戦え……
やっぱり生身でも強すぎる……

414:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 16:48:57 B4JdhYJE
強いキャラより弱いキャラの方が読んでても面白いよな。
だからもし強いキャラ呼ぶならギニア側も底上げしたらどうだろうか。


415:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 16:55:26 2xsLT7zz
>>411
ありうるな。つかすげー読みたい。

416:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 16:55:52 i2BrStdk
問題はその底上げ手段をどうするか、だな
よく考えないとあっという間に原作蹂躙とかそう言うレベルの問題に発展する恐れがあるし

417:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 16:57:17 th7OX0tF
原作蹂躙も「あしたのルイズ」くらい徹底してやれば文句も言われない、といいなー

418:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 16:59:18 C92XIusi
じゃあフーケが人造人間、ワルドあたりはスーパーサイヤ人でちょうどいいな

419:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:13:08 B4JdhYJE
いや、底上げって、設定を変えるんじゃなくて、
強いものとして扱うって意味。
つーか、設定的にも本当に強いはずなんだが…
30メートルのゴーレムとかさ、常識的に考えたらありえないくらい強いはずだろ?


420:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:15:18 C92XIusi
でかいものは使いにくいというのが人類の歴史というかドイツ人の歴史ですよ

421:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:17:22 qaUgkyhO
ロボットものは難しいんだよな。
ジェフティなんかきたらショット1発で空船焼け落ちるだろうし
ゴーレムはバーストショットでも撃てば灰も残らないw

422:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:22:30 i2BrStdk
>>419
確かに普通に考えたら相当脅威だ
少なくとも戦車とか引っ張り出すくらいしないと倒せなさそう
しかも物が物だけに戦車砲の一発だけで沈んでくれるかどうか

でも、原作であろう事か手持ちのロケットランチャーの一発で撃沈されてしまってるからな……
底上げを行うにしてもその辺がかなり足を引っ張るのは確実


423:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:23:01 9ooz5TQW
っレイバー
っアームスレイブ
っパワードシンクロプロテクター

424:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:32:25 plLyVRPg
>>420
ドイツ人の友達も言ってたよ、大きすぎると相手もビビっちまってすることもできない、ってNA!

425:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:34:36 2pUA8dBH
弱いキャラより強いキャラのほうが読んでて楽しい俺は異端ですか?

426:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:39:11 lkUZnkUL
>>425
同志発見

427:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:40:37 J8iEtk2H
ぶっちゃけ俺が呼び出されても変わらないしNE!

428:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:41:36 AbpRpVU0
>425
シーンを観るか、物語を読むか、の違いだし。まあ好み。
ただ、オレツエーで最後まで行くより、強キャラが出張るまで間を空けてカタストロフが欲しいかな、強キャラものなら。

429:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:48:11 +01XG9NZ
最初無敵で後々苦労し始めるパターンは読んでてダルい
無敵のまま行ってくれと思う

430:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:50:41 WkBVsluB
>>428
ちょw カタルシスだろw
カタストロフ引き起こしてどうするw
・・・でも言ってることには同意。

431:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:50:53 epqwgbDM
>>428
俺もカタストロフ欲しいわ
サイヤの使い魔とか、悟空の凄さはわかるけど
性格がアレだからちょっとほのぼのしてたんで
もうそろそろ爆発させてほしい。

引くぐらいワルドフルボッコにしてくれないかな

432:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:53:17 47KACHD+
勇者カタストロフから誰か呼ぼうぜ誰でもいいから

433:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:53:23 epqwgbDM
>>\(^o^)/そうでした

434:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 17:57:45 o/FZhvDv
>>419
自己再生のキャパシティを超えると、自身の大きさが崩壊を早めるんじゃね?

435:425
08/01/09 18:00:52 AbpRpVU0
>カタストロフ
おっといけねえ、闇の人格の願望が漏れちまったか……忘れたほうが身のためだぜ。

忘れて…

436:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:10:18 KV/0WCin
>>カタストロフ欲しい
つまりブロリーを呼べと。
いやまあ怪獣呼んでも同じかもしれんが。

437:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:15:34 2pUA8dBH
>>435
425は俺なんです…。

438:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:15:51 jvgyKJY2
ボーグ召喚でいいよ。

439:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:33:10 we0IvggO
ルイズムカつくんで、
ぼこぼこにへこましてくれるSS期待してるんだがまだかね。

440:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:44:46 xLExXp+L
わかりやすい釣り針に引っかからないように

441:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:46:13 9MgdwsGT
ところで小ネタの短編投下してもいいっすか?

442:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:47:38 C92XIusi
ダメといわれたらそのテキストどうするつもりなんだね

443:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:48:49 QHRwlMo3
とっとと投下しる

444:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:49:50 9MgdwsGT
んじゃ逝きます。


頭をかきむしる癖のある使い魔


学院長室では教師達が責任の所在を押し付けあっていたが
その見苦しい茶番劇はオールド・オスマンの登場によりひとまずは収まった。

「誰もこの学院の宝物庫が狙われるとは考えてもいなかった」
「責任はこの場の皆にある」
「大体この場に居るものでまともに当直を勤めた者はいるのか」

と最高責任者に言われれば誰も反論など出来はしない。
だが、質問をする者なら一人いた。

「…あのぉ、ちょっといいですか?」

その声に皆が扉の方を向くと、そこに居たのはボサボサ頭に汚い帽子をかぶり
薄緑色の、トリスティンでは見ない奇妙な服に木で出来た下駄なる靴を履いている
小柄で貧相かつ奇妙な男であった。

皆が胡散臭げな目で見ている中、オスマン学院長が彼に返答しつつ自らも質問をした。

「君は確か……、ミス・ヴァリエールの使い魔じゃったな
 何か気になる事でもあるのかね?」

男は照れくさそうに笑いながら頭をバリバリと掻き毟るのだが、頭からはふけがポロポロ
落ちてきて不潔極まりない。
教師達の男を見る目は胡散臭いを通り越して蔑んでいると言っていいだろう。
もっとも男はそんな事は全く気にしていないようだが。

「いえ、さっき学院長さんがおっしゃいましたよね。
宝物庫はちゃんと夜間の見張りがされていなかったと。」

「うむ、全くもって情けない話じゃがその通りじゃ。」
オスマンは苦笑いをしながら答える。

「なるほど、それで土くれのフーケがあんな無謀なことをしたのか納得がいきました。」
男は手をポンと叩いて頷く。

オスマンはこの男が何かを掴んだ事を理解して、今度はオスマンの方から質問をした。
「すまんが君の分かったことを教えてもらえんかの?」

「それなんですが学院長は最初に、誰もこの学院の宝物庫が狙われるとは考えてもいなかったと
 おっしゃいましたが何故ですか?」
男は逆に質問で返した。


445:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:51:09 MuIC5SPl
支援

>>437
貴方がお好きなのはこれですか?
ハッハッハッ!見ろ人がゴミのようだ!ハッハッハッハッ

446:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:51:38 9MgdwsGT
男の質問の意図は読めなかったが、オスマンはとりあえず返答をした。
「それは、この学院には教師や生徒を含めた多数の貴族がおるのじゃから
 いかに土くれといえどもそんな多数のメイジとやり合っては命がいくつあっても…」

「そ、そ、そう! それなんですよ! 僕の言いたいことは!!」
男は急に興奮したのかどもりだし、頭を更に掻き毟りだした。
「普通ならば宝物庫にはたくさんの見張り、それも魔法学院の宝物庫なんですから
 腕利きのメイジが見張りに就いていると考えるのが自然です。
 しかし土くれのフーケは堂々とあの巨大な土人形で宝物庫の破壊という手段をとりました。
 つまり! 夜になって就寝時間になれば誰にも見つかることなどないと知っていたんです!!」

その言葉にオスマンや教師達が騒然となったのも無理は無い、それが意味していることは
「…この学院にフーケの協力者が潜んでいるというのかね?」
オスマンは普段の態度とは一変した慎重な態度で男に質問をする。

「あるいは、フーケ本人が潜んでいたという可能性もあります。
 ところで教師の方達で今この場にいない方はおられますか?」

教師達はお互いの顔を見合わせると、そのうちの誰かがポツリと呟いた。
「そういえばミス・ロングビルはどこに…?」

この言葉で教師達の疑いが彼女に向けられる事となった。
彼女はオールド・オスマンが秘書として雇い入れたのだが彼女の素性を知っている者は
学院内に誰もいないのだ。
分かっている事は元貴族で土系統のメイジであるという事だけ。
貴族から放逐されたメイジが盗賊や傭兵といった真っ当でない職に就くしかない事と
系統が同じであるという事が、更に教師達のロングビルに対しての疑いを深めた。

オスマンは、そんなバカなと傍にいるコルベールに意見を求めようと彼のほうを見ると、
彼の顔は血の気が引いていて今にも倒れそうに震えている。

「どうしたんじゃ、コッパゲ君?
 具合が悪いんじゃったら少し休んでもよいぞ。」

いつものように名前をわざと間違えて呼ぶもそれに対するリアクションも無いので
まさか本当に病気なのではと心配になるオスマンだが、コルベールは震えながらも
オスマンの方を見つめてゆっくりとだが何かを喋ろうとする。

「が、学院長……、も、申し訳ありません!!」
コルベールはまさに土下座せんばかりの勢いで謝罪をした。
余りにいきなりの事で皆が目を丸くしている。

オスマンが何か知っているのか問いかけると、コルベールはロングビルに宝物庫の特性
や破壊の杖の事などを喋ってしまった事を全て告白した。
これによりオスマンもロングビルを疑わざるをえなくなったのだが、そこに丁度運良くか
運悪くかロングビルが学院長室内に入ってきた。

「学院長! フーケの居場所を…、って皆さん…、どうかされましたか…?」

ロングビルが戸惑うのも無理は無い。
学院長室内に居る人間全てが彼女を見つめているのだ。
それも普段男達が彼女を見るような情熱的な目ではなく、疑念のまなざしで。

447:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:52:12 ZqhnYl5b
支援
…1行で誰だか分かるのも珍しい

448:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:53:15 th7OX0tF
う、俺はわからん支援

449:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:53:31 9MgdwsGT
そして彼女がその視線に戸惑い後ずさりしたのを契機に教師達が全員で飛びかかった。
「我が最強の風を持ってすれば盗賊の一人や二人!」
「貴女のせいで私はクビになっちゃうとこだったのよ!!」
「よくも、私の純情を弄んでくれましたね!!」
「そんな事をしなくてもワシにいってくれればいくらでも貢いだのに!」
「な、何いってんのよぉ! はなせぇ!!」
「あの~皆さん、まだ状況証拠だけど彼女が犯人だと決まったわけでは…」
学院長室内は叫び声と悲鳴と破壊音の混沌に包まれたのだった。



そのころ例の胡散臭い男の主人である我らがヒロインのルイズは学院長室に向かっていた。
本来なら既に到着していなければならないのだが、姿が見えなくなった使い魔を探していて
遅れていたのだが。

「まったく、あいつってば使い魔だったら主人である私の傍にいつもいるのがあたりまえでしょう!
 罰として当分食事抜きだわ!」

そのご機嫌斜めなルイズを呆れた目で見ているのが彼女の天敵ともいえる女性、キュルケである。
さらにその横に本を読みながら歩くという器用なことをしている、キュルケの親友タバサがいる。

そんな事をしているうちに学院長室前まで来たのだが、扉がきしんでしまっている。
何があったのかと三人が覗き込んでみると、そこには縄できつく締め上げらたうえに猿轡までかまされた
ミス・ロングビルと、引っかき傷やらでボロボロになった学院長と教師達、
そして頭を掻きながらこれからどうしようと悩んでいるルイズの使い魔がいたのでした。

「ちょっとコースケ、一体何があったっていうのよ!」

自分に対して叫ぶ小さなご主人の声に気づき困ったように笑いながら、彼は答えた。
「何と言うか…、容疑者の捕縛っていうのかな、多分。」


金田一耕助召喚

450:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:53:48 uD8tIGlL
タイトルですべてが理解できる支援

451:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:54:43 QHRwlMo3
わりとあっさりわかったwww支援

452:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:55:43 9MgdwsGT
ああ、やっぱ分かっちゃいましたかw
改めて思うけど物語を作るって難しいです

453:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:55:57 O1b/yL+W
頭を喉と読み間違えて危険なものを想像してしまったw

454:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:56:32 uD8tIGlL
乙です
猿轡て誰の趣味だww


455:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 18:57:38 T5WgDWqC
>>449
これはエロい(;´Д`)ハァハァ

456:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:20:04 IAUBhsZQ
陽炎揺れる名も無い駅から乙

457:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:21:05 IAUBhsZQ
>>453
フラッシュと時報はもういやだの人かよwww

458:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:22:37 ET9G+bEd
>>453
テラひぐらしwww

雛見沢メンバーで使い魔に向いてるの誰だ?いずれ雛見沢症候群起こすの前提で。

459:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:26:58 qaUgkyhO
頭でつい最近一話だけ見たドラマの
のだめなるものを思い出したが金田一か!!!

さすがナチュラルに真相を見破る達人だ

460:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:27:07 mwBU6T8N
ビートXを呼びたいがドナー設定をどうしようかな…?

461:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:30:41 oaBXLq2d
頭をかきむしるでアンドリュー・シクシソンかと思った
猿轡GJ!

462:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:33:26 IAUBhsZQ
>>458
K1:ウッディ!!
レナ:酷いよ! ルイズちゃん!!
みおんw:(・3・)<あっるうぇー?
沙都子:すじ
梨花:少し…頭冷やそっか…
詩音:悟史くん悟史くん悟史くん悟史くん悟史くん悟史くん悟史くん悟史くん悟史くん悟史くん悟史くん悟s(ry
羽入:あうあうwww
時報:はもういやだー!

お好みなのをお選びください

463:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:35:40 0jCSSupA
>>458
俺はレナだと思う。
鮮血の使い魔のコトゥノハ様のごとく、鉈でゴーレムをみじん切り。
ちなみにその時のコメント
「かわいい~!お持ち帰り~!」


464:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:49:00 9ooz5TQW
毒吐き見てて思いついた

キュルケがサモナ2のハサハ召喚。
サイト争奪戦に妹系獣耳が参戦。
ブチ切れるルイズ
寝ぼけて乳吸われるキュルケ
狐火で気絶するタバサ
決闘でサイトに日本刀を使われて涙目ギーシュ
おじさんと呼ばれれて、のの字を書くヒゲロリコン←最重要


465:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:54:56 6fjxHGgK
>>439
ボコボコにへこます?
なら総悟を召還か?

466:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:56:20 6fjxHGgK
連レススマソ
>>463
レナは「かわいい」じゃなくて「かぁいい」だ

467:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:56:36 C92XIusi
へこますならやはりハートマン先任軍曹だろう

468:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:57:41 A1gWQ3x8
それじゃあ魔法学院全体がへこんでしまうぞw

469:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 19:58:47 IAUBhsZQ
>>467
マリコルヌに志望フラグktkr

470:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:00:10 GjzD23kS
テファに召喚されればわりと平穏な日々が続くが
アルビオン陥落した時点で
何の準備もなしに一国と戦う羽目になりそうだな

471:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:04:59 MuIC5SPl
今日からお前の名前はほほえみデブだ。
よかったないい名前だろ

472:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:07:47 GjzD23kS
バラライカにそう呼ばれたら
マリコルヌ
…歓喜のあまり失禁しかねないな

473:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:08:16 ilku+q8v
エクセルサーガよりエクセル 予告 一応何か書いてみる

474:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:12:42 ffd+4USo
俺は厳しいが公平だ 人種差別は許さん
貴族、平民、エルフ

みな平等に……価値がない!

475:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:13:42 ET9G+bEd
>464
>寝ぼけて乳吸われるキュルケ のみ読んだ。

476:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:16:27 0jCSSupA
>>466
おお!まさかちゃんとツッコミ入れてくれる人がいたとは!きっとにーにーも喜ぶぞ!

477:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:17:47 uD8tIGlL
>>473
エクセルのテンションの高さを書けるのか?
ある意味完璧な平民だがww

イルパラッツォなら貴族としか思われないだろうけど

478:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:18:07 vadQ3Hw4
貴族より早く神はこの世にあった
心はブリミルに捧げてもよい
だが貴様らの尻は学院のものだ
分かったか豚娘ども!

アルビオンに行く前に戦争が終わっちまうぞ、アホ!

ピッカピカに磨き上げろ アンリエッタ女王でも糞したくなるようにな

貴族は許可なく死ぬことを許されない!

479:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:26:22 ilku+q8v
イントロ

世界は腐っている!!!この世界は須らく是正されねばならない!しかし!
唐突に世界を統べても愚民共にはまずついてこれまい!
そこで一国!
しかし息切れを回避するためあえてもう一声!
これでもう安心!無理なく世界西部区の第一歩!
即ち我われの目標とは・・・

市街征服!

-----------------
「ああなんだってまた、あたしがこんな事をしてるんだ」
平民が経営する居酒屋でフーケ(本名 マチルダさん 25歳)がぼやいていた、盗賊をしながら生活費を稼いでいたがある日
あやしげな格好をした青年に拉致されいつの間にか世界征服を企むヒミツ組織の構成員にされ、
何故か病弱で有名なエレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエール(略して ハッちゃん
)を同僚に活動費を稼ぐ為に今日も居酒屋でセクハラに耐えるのだった!!!

「ゲフっ」
「うわあああなんだこの女、血を吐いてるぞー、水のメイジを呼べー」
居酒屋でハッちゃんの脈を確かめたメイジ風の男が絶望に落ちた
「駄目だ、脈が無い」

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
じゃらじゃらじゃら
「ごぷぅ、あらあら、また気を失ってしまいましたわ」
「な、なんだその薬は!」
「気にしない気にしない」

そしてバイトに戻ったフーケの客は見るからに恰幅の良い爺様で
やたら触ってくるので、ついに切れたフーケはジャーマンスープレックスを決めるとシュプレヒコールが鳴り止まなかった

店のオーナーが張り付いた笑顔で「きみ、首ね」そしてフーケはまたバイトを首になったのである

そして数日後
「ああ、もうはしばみ草しか食っていない・・・」
フーケがアジトでだれているとフクロウが手紙を持ってやってきたのであった

つづく

480:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:29:40 pnnvqOvK
>>479
煽り抜きにお前は色々と間違っている

481:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:33:43 GjzD23kS
>>479
ノリは良いんだが設定のつめが甘いな

482:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:35:48 ePOd+ZqH
FF7よりジェノバを召喚






FF7とまったく同じ世界になりそうだ

483:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:38:02 ilku+q8v
マチルダサーガ 第一話

えー私が今現在どの様な状況下と申しますとー
あの後 校長に拾われて秘書を続けたのですが
お宝に目が眩み監獄のような所に入れられて
鉄格子もものものしく流石に素直には外に出して貰えそーもないので
こーして食事用のスプーンでもって地道に脱出を試みているわけです

「テファどうしてるんだろうねぇ」
「困ってるだろーなー」


「出た!」

陽の光に感動したフーケは即座に警備員に見つかり監獄に戻されたのでした

そして政治犯たちを扇動して脱獄を図るのだが
「走れー」

「畜生!グリフォン隊を舐めやがって!各自魔法は任意!!」

何故か仮面を被った髭もじゃが居たような気がするがフーケは全力全開で馬屋に走ると馬で逃げ出した

馬で逃げ出す最中にレンコンキスタだのわめく髭もじゃが居たが
それに気づく事無く疾走した

「だから、私の話を聞けって ガクッ」
運悪く本物のワルドに当たってしまった為、グリフォン隊は長期休暇となったのは余談

つづく

484:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:38:53 th7OX0tF
>>479
世界西部区が素でわからんかった
世界征服の誤字か
あとマチ姉をさらりと2歳も年を取らさせるなってところと、病弱なのはカトレアだろうってところか
つーかスレの趣旨的にイルパラッツォをちょっとでいいから出せ
最後に、ハイテンションエクセルを期待した俺に謝罪を要求する
嫌いじゃないけどね、このノリ

485:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:39:10 HWcwFJfe
タシロータシローだっけ(ジュノバ

486:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:42:00 47KACHD+
書きながら投下してるっぽいね
まだ冬厨居たのかよ

487:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:45:57 ilku+q8v
しまったカトレアとエレオノール間違えた
これはもう駄目かもしれんね

イルパラッツォはいわゆるボスであるからして、表には出てこない
これは定説

488:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:48:09 xLExXp+L
>>487
それ以前の問題だ

489:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 20:57:16 BT9G64qw
>>454>>461
そうだ!怪人二十面相を召喚すれば(ry

490:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 21:13:27 DxC/Re7z
小ネタなら、むしろルイズが召喚する場面にホーリーブラウニーのフィオとビオラでも係わらせたらどうだ?

491:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 21:20:43 uD8tIGlL
確実にR指定になるけどなww

492:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 21:20:45 cBSH9kU9
>>490
ちゃんと優秀な使い魔を召喚させてやるつもりだったのに羊達の沈黙に出てきそうな奴を召喚
「なんであんたはそうやって話をスプラッタ方面にもっていきたがるのー!?」
「えー、だってぇー」
結局リセットしてサイトが召喚されたことに

493:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 21:24:48 dumTKQnA
>>492
レクター博士が召喚されたらみんな喰われちまうよ。
まあシエスタだけは殺さないような気がするけどな。
恩人の叔母を思い出して。

494:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 21:31:04 th7OX0tF
>>492
むしろ、優秀なやつやら美形なやつやら本気でオーバースペックなやつを召喚させてみる
→どっかで破綻を起こして失敗
→時間を戻す
を繰り返してみて、最終的にうまくいったのがサイトだった、っていう方がぽい気がする

495:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 21:36:12 HWcwFJfe
ルイズはGPMみたいに無意識のうちにループさせてるのか

496:使い魔を買いに
08/01/09 21:38:12 enTOi7Nz
実に実にお久しぶりです。投下させていただきます。

497:使い魔を買いに
08/01/09 21:39:15 enTOi7Nz
 右腕部各関節は可動域の限界を超えるか超えないかまで捻りあげられ、左腕は押し潰さ
れる格好で体の下から動かない。動かすことができるのは左手の指が精一杯、開閉させて
土をかき出すことくらいしかやれることがない。
「うぅ、ぐっ……いたっ! 痛い! どきなさい下郎! 汚らわしい豚の分際で!」
 いたいけな少女の悲痛な叫びが暴漢の鼓膜を震わせているとしても、その意味が脳まで
届いているかどうかは別問題だ。豚に似た暴漢が人語を解するという可能性が無いわけで
もなかったが、少女の命令に従うかどうかというのもまた別問題だ。

 髪を掴まれ、額から顎にかけて満遍なく地面に押し付けられた。口の中に泥や砂が侵入
してきて、頬の内側からにじみ出ていた血と混ざる。苦くて酸っぱい。世に言われるとこ
ろの「敗北の味」というやつだろう。顔を擦りつけられて何もできない無力感が、わたし
の体と心から抵抗する力を奪っていく。

 力が抜けたところで無理やりに立たされ、そのまま宙吊りにされた。わたしの頭ほども
ある大きな掌にがっちりと握り込まれ、指先一つ動かすことができない。全体重が肘と手
首の関節にかかる。握られた手が痛む。押しつけられた顔が、巨大な質量がのしかかって
いた腰が、体のあらゆる部位が痛む。

 生涯整えられることはないであろう鋭く長い爪、その先は黒い土が入り込んでいる。分
厚くざらついた掌、節くれだった指の一本一本が赤ん坊の手首ほどもあった。見ればみる
ほど梃子でも開きそうにない。痛めつけられたわたしではなおさらのことだろう。

 オーク鬼への先制攻撃を決意した時、考えるでもなくこう思った。
「わたしは貴族だ。名誉あるヴァリエール家の血を継ぐ者だ。オーク鬼から逃げ出すなん
て論外もいいところだ。不名誉な生より名誉ある死だ」
 いざ目の前に死が迫ってきた時、自分の判断が霞のように揺らいで見える。
 ……揺らいで見える? それがなんだ。あきらめるな、ルイズ。父さまや母さまがここ
であきらめるか? 姉さまだってオーク鬼ごときに弱みは見せまい。たとえ魔法が使えな
くともわたしとてヴァリエールの人間だ。たとえ強がり九割でもいい。背中だけは見せる
まい。

 口中に溜まった土と血交じりの唾液を、オーク鬼の額に向けて吐き捨てた。眼を狙った
のだが、的としては小さすぎたようだ。しかし狙いが外れたくらいで挫けない。後で悔い
ると書いて後悔。やるとしたら後でやるべきだ。今、わたしを助けることはわたしにしか
できない。後悔より先にやらなければならない。
 吊るされることで、両腕以外は自由になった。先ほどよりも選択肢は多い。右足でオー
ク鬼の胸辺りを蹴りつける。鉄の感触に痺れかけたが、なんとか反動をつけて下半身を仰
け反らせた。勢いを殺さず、今度は鼻っ柱に向けて蹴りを叩き込んだ。
「いっ……たあ……」
 漏らしたくも無い弱音が漏れた。鎧の胸当て部分を蹴った時と感触が変わらない。拘束
は緩まず、ひるんだ様子が微塵も見られない。こいつは普段からパンに鉄粉でもかけて食
べているのではないだろうか。
 足の痛みにくわえ、予告なく腕が締め付けられた。肉が軋み骨が叫ぶ。喉の奥に悲鳴を
飲み込んだ。キングサイズの鍋つかみよりまだ大きな手で握られれば、わたしの細腕など
万力で締められた藁束でしかない。

 痛みがわたしの体と神経を責めさいなむ。先ほどと同じ要領で蹴りつけてみたが、やは
りわたしの足が痛いだけに終わった。さらに蹴り、また蹴り、五度目に脚を振り上げたと
ころでオーク鬼の口元がのっそりと動いた。
「あのクソ女、何考えて待ち伏せてやがるかと思えば……オマエさんどこのチビだ?」

498:使い魔を買いに
08/01/09 21:40:46 enTOi7Nz
 振り上げ、振り下ろす間際で脚を止めた。
「匂いが妙に似てやがるから見事に騙されたぜ。クソガキのイタズラだったとはよ」
 そこから脚を下ろす。今度はゆっくりと。間違っても相手の顔に触れたりしないよう細
心の注意を払って。
「おいチビ。イタズラがバレたガキってぇのはもうちっとションボリするもんじゃねえの
か? ああん? それをオマエ」
 今一度目の前のオーク鬼を見てみると、瞳の中に知性の光が垣間見えた……ような気が
した。けして気圧されたわけではないが、思わず目を逸らしてしまう。
「蹴るわ、喚くわ、も一つ蹴るわ」
 わたしに抵抗する意志が無くなったことを察したらしい。宙吊りの状態から地面に降ろ
された。足の裏が求めていた地面という土台が、なぜだかとても心もとなく感じる。
「おまけにこいつだ」
 わたしの腕を放し、空いた右掌で額に付着した唾液を拭って隣の樹にこすりつけた。自
分が何をしたのか思い出さざるをえず、わたしはますます居場所が無くなり萎縮する。彼
言うところのしょんぼりとしなければならない子供のように。

 ああ、ああ、ああ。
 ここが常識の埒外にある場所だということは理解していたし、その上で何をすべきか決
めていた。はずなのに。そう、はずなのに。わたしの馬鹿、わたしの馬鹿、わたしの大馬
鹿のコンコンチキの大間抜け。ダメなルイズ、本当にダメなルイズ。
 オーク鬼は恐ろしい怪物で、人間を見れば襲いかかってくる獰猛さを持ち、子供の頭を
割って中身をすする害獣である。これを討つは貴族の務め、獣相手に不意を打ったところ
で誰がわたしを咎めよう。
 この考えがどこから来たか。言うまでもない、わたしが身につけた、学びとった、教わ
った、常識というものから導き出した。そう、常識。無視しなければならなかったはずの
常識だ。蝙蝠が口をきき、足跡だけが道を行くようなところで、オーク鬼だけが真っ当に
人を襲うものか。少し考えれば分かることだろうに。

 その態度は貴族と呼べるほど立派なものではないにしても、ならず者とこき下ろすほど
荒々しいものではない。物陰から急襲され、組み伏せた後は罵倒され、足蹴にされ、唾を
吐きかけられ、それでも手を上げず声を荒げず静かに怒っている旨を述べる様は、ケダモ
ノ風の乱杭歯や突き出た鼻からは想像することもできない大人のそれだ。

 まずいことになった。先ほどまでとは違う意味でまずいことになった。
 状況がわたしの立ち位置を向こう見ずないたずらっ子へと仕向けている。悲壮な決意と
貴族としての誇りを胸にして怪物に立ち向かう勇敢な少女だったはずが、悪戯が露見して
大人からガミガミと叱られるみっともない悪たれになっている。
 悪童としては、黙って説諭を受けるのが本道というものだろう。言いたいことを言い尽
くせば怒りも多少は収まるはずだし、そうなれば今度はわたしが質問する番だ。ここはど
こなのか、今はいつなのか、この先にあると言われる夜市とはどんな場所なのか。他にも
聞きたいことは山積している。

 というように、わたしが黙って怒られればいいのだが、
「だからガキはイヤなんだ。おい聞いてんのかチビ。クソチビ、おめえのことだよ。ガキ
ってのは知らないふりしてルール知ってやがんだ。知ってて、それで破りやがんだ。オマ
エよぉ、オレじゃなかったらコレもんだぞ。夜市のルールってなあ絶対だ。それを……」
 中身はともかく、オーク鬼の顔を見ると、言ってはならないことを言ってしまいそうな
衝動に駆られるというか、我慢しなければならないことは分かっているのに、どうしても、
無礼な、とか、偉そうに、とか、相手を刺激するようなことを言いたくなってしまう。思
えばわたしの学生生活はいつもそうだった。

499:使い魔を買いに
08/01/09 21:41:30 enTOi7Nz
 折れなければならなくてもけして折れず、ほぼ全局面に渡って我を押し通す。この性情
を調節、統制することができれば、もう少し甘みのある、今よりは大分塩辛くない学生生
活になったはずだ。耳元で恋の詩を囁き合う素敵な恋人は贅沢にしても、同性の友達の一
人くらいはいたに違いない。バーガンディ伯爵にしてもそうだ。結婚するまでは猫を被り
通しておくべきだった。母さまの助言を無視した挙句がこれだ。
「いいか、オレだからよかったものの、下手こけば締め殺されても文句は言えねえんだ。
そのへんきちぃっとご立派なオツムで理解できてんのか」
「……うるさい」
「ああん?」
「うるさいって言ってんのよ! 何よわたしばっかりが悪いみたいに!」
 あーあ、やっぱりこうなった。

「オーク鬼の豚面なんて、見れば蹴りつけてやるのが礼儀ってものよ。文句言われる筋合
いなんてこれっぽっちもありゃしないわ」
 理性で押さえつければ押さえつけようとするほどに、わたしの感情は暴れたがる。マン
ティコア隊のトップエースをもってしても乗りこなせないじゃじゃ馬だ。
「だいたいさっきからチビチビチビチビって馬鹿の一つ覚えみたいに。わたしが小さいん
じゃなくて、あんたが無駄に大きいだけのことでしょオデブさん」
 我ながら酷い物言いだが、脳を介さず脊髄の反射で口を動かしているため、止める術は
無い。オーク鬼のコメカミに走る血管のうち、最も太い一本が小刻みに震えている。
「どうせ悪いことしてお金稼いでいっぱい食べて大きくなったくせに。貴族であるわたし
が罰したとして、何が悪いって言うのかしら」
 ツェルプストーから空気が読めない王国の女王的扱いを受けることが多々あるわたしだ
が、別に読めないわけではない。その証拠に、面罵しながらも腰がひけている。

「……なるほどなぁ」
 右手の槍を深々と地面に突き刺し、右掌に左拳を打ちつけた。オーク鬼の顔全体に赤み
差しているように見えるのは、けして気のせいではないだろう。
「オマエさんの言いたいことはよぉく分かった」
「ふん!」
「だがな、安心しとけ。オレぁ他所の子は叱らないなんて不人情な連中とは違うからよ。
どこのガキだろうがきっちりとしつけてやる」
 右拳から骨の鳴る音。次いで、左拳からも同じ音。ゴキ、ゴキ、ゴキ。
「言って分からねぇガキにはそれなりの対応ってやつをしてやらにゃな」
「な、なによ。暴力に訴えようっていうの!? 人間みたいな格好してたからって、そう
いうところはどこまでも動物なんだから!」

 一連の攻防を脳内で再生してみた。あの素早く熟達した動きにわたしがついていけると
は思えない。鈍重そうに見える野生の猪が、人間ではついていけない敏捷な反応を見せる
のと同じだ。まず逃げられない。
 お尻を叩かれる程度ですめばしめたものだが、第三者が存在しない以上、どんな無法な
裁きで断罪されるかはオーク鬼にしか分からない。そうした場合、わたしの勝気が死因に
なるということで、ある意味では予想通りだがやっぱり嫌だ。荒っぽいながらも良識ある
口調に期待したいが、頭に血が上ってやり過ぎる人間は数限りなくいる。例えば母さまと
か。その血を半分受け継いだルイなんとかさんとか。
「近寄らないで!」
 二歩、後ろにさがったが、相手の一歩でそれ以上に詰め寄られた。
「近寄らないでったら!」
 背中に樹が触れた。もうさがる場所が残されていないことと、わたしの背中が汗でじっ
とりと湿っていたことを知った。
 相変わらずオーク鬼の表情は読み取りづらかったが、なんとなくサディスティックな笑
みを浮かべているような気がする。そのままにじり寄ってわたしの方へ手を伸ばし……。

「待ちなさい!」

 わたしの声に似ていた。だがわたしの声ではない。声調がもう少し大人びているし、な
によりわたしは声を出していない。オーク鬼が声のした方を振り返り、わたしもそちらへ
目を向けた。

500:使い魔を買いに
08/01/09 21:43:13 enTOi7Nz
とりあえず以上です。
もう少しペース上げて続けていこうと思います。だってオラは人間だから。

501:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 21:52:26 th7OX0tF
GJ
もしかしてこの先は避難所!? とか全く思いませんでしたすいません嘘です
にしてもこういうルイズの後ろに引けない性格は損をするけどかわいらしいものがあるね

502:宵闇の使い魔
08/01/09 21:58:19 Xhb0G6ie
寒中見舞い申し上げつつ、22時から投下させて頂きます。

503:宵闇の使い魔
08/01/09 22:00:02 Xhb0G6ie
お姫様のご命令で、メイド―もとい女騎士様のお供をする事になった俺とマチルダ。
気の強そうな顔立ちをしてると思ったが、中身もまんまガチガチでやんの。
マチルダがなんとか上手く取り持ってはくれてるが―
ま、引き受けた以上はやるだけのことはやるがね。


宵闇の使い魔
第弐拾参話:Dusky Link


異世界であっても夜は暗い。
いかに魔法によって気軽に火や明かりを生み出せる世界であっても、夜の世界を侵食できるほどの力は持っていないのだ。
故に、人は夜を恐れるのが常である。
しかしその一方で、常に当てはまらない者達が居ることも事実である。

異世界から呼ばれし異形の術を使う剣士、長谷川虎蔵。
《土くれ》のフーケの名を持つ快盗、マチルダ・オブ・サウスゴータ。
トリステイン女王アンリエッタの懐刀、アニエス。
アンリエッタの密命を受けた三人は、夜の闇に紛れてとある貴族の屋敷へと忍び込んでいた。

この屋敷は今夜、主が出かけている事もあり警備人員が少ない。
更に、マチルダの手元には屋敷の間取りが書かれた羊皮紙も準備されている。
全てアンリエッタとマザリーニの手による物だ。
今は足を洗ったとはいえ、マチルダはハルケギニアでも屈指の快盗である。
此処までお膳立てされていれば鼻歌を歌いながらでも忍び込めるというものだ。

目的は屋敷の主である貴族の裏帳簿である。
此処暫く、妙に金遣いが荒いという情報を得たアニエスが調査を主張したのだ。
虎蔵やマチルダは、いかに裏帳簿とはいえ敵側からの賄賂の情報が乗っているとは思えないと意見したのだが、
彼女は今は少しでも情報が欲しいと意見を押し切った。

確かに、此処暫くの調査では思うように情報が手に入っていないのは事実なのだ。
アニエスが未だにシュヴァリエとして認可されていない以上、派手な調査活動は出来ない。
せいぜい城下町の盛り場や裏路地で探りを入れる位のものだ。
前者はマチルダやアニエスが遊んでいる風の格好で盛り場に出入りし、男を引っ掛けて。
後者は裏路地で屯すならず者達を虎蔵が締め上げて。
はっきり言って、どちらも致命的に効率が悪い。
更に言えば、アニエスは男に免疫が無い訳ではないが慣れているとも言いがたく、成功率はかなり低い。
その中で、虎蔵が暇つぶしがてらに口説き落とした酒場女から偶然得られた情報がそれなのだった。



504:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:02:27 GjzD23kS
支援を


505:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:04:20 sYo/UKfZ
支援

506:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:05:19 oaBXLq2d
支援

507:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:10:18 GIK4Z0jb
宵闇さん規制されたそうなので、代理投下行きます。

508:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:10:55 uD8tIGlL
了解支援

509:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:12:52 GIK4Z0jb
237 名前: 宵闇の使い魔 [sage] 投稿日: 2008/01/09(水) 22:06:59 FEDgAOPg

「どうよ」
「五月蝿い。少し待て―」

書斎で意外なほどにあっさり見つかった帳簿を眺めるアニエスに、暇そうにした虎蔵が声をかけるのだが、
アニエスは真剣な様子で帳簿を眺めながらしっしっと手で追い払う。
虎蔵は肩を竦めて本棚を物色するマチルダへと視線を移した。
この潜入の決め手となった情報を持ってきた当初は妙に機嫌が悪かったのだが、この本棚を見てだいぶ回復したようだった。
快盗時代の本能を刺激されているのだろうか。
もっとも、潜入がばれて今後のこういった行動がしにくくなるのは面倒である。
金目の物があってももって行くことは出来ないのだが―

「ふぅん、意外と良い物が揃ってるじゃないか―この辺りの貴族の蔵書にしちゃ、モット伯に次ぐかもしれないね」
「こんな量でか?」
「価値のある本が何冊あるか、さ。だいたい有象無象の本なら、書斎とは別の所に溜まってる可能性もあるだろう?」

そりゃそうだ、と虎蔵も本棚の前に立って背表紙を眺める。
もっとも、文字は読めないので特に意味のある行動ではないのだが―

「って、こいつぁ―」
「ん? なにか珍しい物でもあったのかい?」

驚く虎蔵にマチルダが近づいてきて、彼の視線の先を覗き込む。
身長差から彼女の髪の香りが虎蔵の鼻に届くのだが、"女性経験の少ない高校生"などではない彼は特に気にすることもなかった。
一方マチルダは虎蔵が眺めていた本を発見するのだが、その背表紙に形の良い眉を顰めてしまう。
決して如何わしい言葉が書かれていたわけではない。
単純に、読めないのだ。

「これは―文字、かい?」
「同心円と極地の空洞帯―って書いてあんな」

首を傾げるマチルダに対して、虎蔵があっさりとそれを読んでしまう。
読み書きが出来ない筈の虎蔵が、だ。
マチルダは一瞬きょとんと虎蔵を見つめるが、すぐに得心が行った様子で指を鳴らし―かけて止める。
一瞬潜入調査中であると言うことを忘れていた節があるが、すぐに思い出したようだ。

「召喚されし書物」
「呼び方は知らんがな。俺の世界か、それに近い世界の本だな―
 同じ物を美津里の倉で見た気がするんだが、中身は思い出せん」
「美津里?」
「なんで其処に食いつくんだよ―元の世界で色々と面倒を持ち込んでくれた奴だよ。古物商でね」

ふぅーん、とまた機嫌が悪くなりかけるマチルダだが、それ以上にその本が気になったようだ。
虎蔵の脇腹を突付いて説明を求める。


510:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:14:19 GIK4Z0jb

同心円と極地の空洞帯―
虎蔵の世界では一般的に世界は球状をしていると認識されており、その球の中身は詰まっていると考えられている。
だがこの本では、球は中空であり内側の凹面は人間などの居住が可能だと語られているという。
地球空洞説というらしい。

「内側の世界が此処だって?」
「可能性は、な。奴の受け売りってのは腹立たしいが―
 穴が地殻に存在するもんだから、便宜上空洞って言ってるだけでな。
 実際はなんらかの回廊で別の宇宙にある惑星―ま、ざっくりと言ってしまえば異世界と繋がってるって訳だ」
「アンタは兎も角、こいつやゼロ戦だっけか? あれの持ち主は、その穴を通って来た―かもしれない、と」

理解の早いマチルダに、虎蔵は頷いてみせる。
とはいえ―

「仮説の域を出んがな。とはいえ、これの著者とは別だが、穴の先の世界には二つの太陽がって言ってた奴もいてな。
 ま、此処は太陽じゃなくて月だが」
「そりゃ―偶然にしちゃ、ちょっと出来すぎてるね」
「だろ? ま、なんにしても俺にはさっぱりだが」

ギブアップと言わんばかりに両手を挙げる虎蔵。
マチルダは此処まで煽っといてそれかい、と飽きれてしまう。

「仕方あるめぇよ。こちとら人を殴ってなんぼの仕事しかしたことが無いんだ」
「あんたらしい。っと、そういえば―
 確かに他にも幾つか聞いたことがあったよ。召還されし書物、だっけかな?
 文字だけの、精巧な絵だけのと色々あるらしいけど―興味が?」
「俺がそうそう本なんぞ読むように見えるか?まぁ、"厄介な本"じゃあないことを祈るばかりだね」

マチルダはアンタらしい、と笑って肩を叩いて物色へと戻っていった。
一方でアニエスは帳簿から書斎机の引き出しの物色を始めている。
一つ一つ引き出しを開けては、中に入っている羊皮紙や手紙を慎重に調べているようだ。
時折何かをメモしているのは、次の調査対象といったところだろうか。

「これは―」


511:宵闇の使い魔(代理)
08/01/09 22:15:40 GIK4Z0jb
だが突然、アニエスが先程の本を発見した虎蔵のように声を上げた。
よほど驚く何かが見つかったのか、声のボリュームが少し大きい。
ぬ、と慌てて口を押さえるが、幸いにも何者か書斎に近寄って来るような気配は無い。
虎蔵は手でOKを示してアニエス元へと向かった。
マチルダもまた、やれやれとため息をつきながらやってくる。

「そんなに驚くほどの物が見つかったって?」
「あぁ―これだ」

アニエスが二人の視線の先に晒したのは一通の封筒。
その声色、目付きからしてそれなりの発見と言うことなのだろうか。
もっとも、決定的な証拠などが手紙などという形で残っているとも考えにくいが。

「リッシュモン―高等法院長だったね」

アニエスはその通りだ、と頷きながら封筒から手紙を取り出した。
だが、その中身に書かれていたのは観劇がどうのこうのといった当たり障りの無い文面のみである。
アニエスは僅かに眉根を寄せて考え込む。

「同じ国の貴族同士なら、手紙のやり取り位しても不思議は無いんじゃないか?」
「この二人の間に、私信をやり取りするような繋がりは無かった筈だが―」

虎蔵の指摘も、腑に落ちないようで何度もその文面を確認する。
だが、何かの暗号が潜んでいる様子も無い。
本当にただの私信だというのだろうか。
いや、そうは思えなかった。
理由は無く、ただなんとなくでしかない。
だが、この手紙の裏に薄っすらと何かが透けて見える気がするのだ。

そして何度目かの読み返しで、彼女はある事に気づいた。
当たり障りの無い文面の中にある数少ない明確な固有名詞に。

「タニアリージュ・ロワイヤル座、トリスタニアの休日―か」
「流行の演劇だろう? それがどうかしたのかい」
「いや、少し気になってな―さて、少し長居し過ぎた。そろそろ引き上げよう」

二人にはさっぱりだが、彼女には薄っすらと敵への繋がりが見えたのかもしれない。
それまでの調子が嘘のように口元に笑みを浮かべると、手紙を封筒へと戻した。
マチルダは虎蔵に向かって肩を竦めて見せると、調査の痕跡を消す作業に入る。
その後三人は無事屋敷を抜け出し、帰宅した貴族が侵入者に気づくことも無かったという。



512:宵闇の使い魔(代理)
08/01/09 22:16:42 GIK4Z0jb

一方、時と場所が変わって魔法学園。
虎蔵をアンリエッタに貸し出したルイズは、やや退屈ながら平和な学園生活を送っている。
《虚無》に目覚めた影響なのか、初歩のコモンスペルならば使えるようになった。
更に虎蔵やキュルケ、タバサらの影響で性格も少しずつ丸くなり、
散々《ゼロ》と馬鹿にしてきたクラスメイト達とも少しずつ打ち解けてもきた。
今までのことを思えば、怖くなるくらいに幸福な日々であるとすら言える。

とはいえ、そんな日々も何日かたてば飽きがくる。
キュルケとタバサがふらりと何処かに出かけてしまったこともあり、これといった話相手がいないのだ。
シエスタとも比較的話すようにはなっていたが、彼女には仕事がある。
そうそう邪魔をする訳にもいかない。

「と、言うわけなんです」
「まぁ、構いはしないがね。しかし、此処に居ても同じくらい暇ではないかね?」

そこでやってきたのがコルベールの研究室であった。
彼はここ数日、タルブ村から運ばれてきた《ゼロ戦》の整備に掛かりきりになっていたが、
それを眺めるのは一人でボーっとしているよりはよっぽど良い暇つぶしにはなっていた。
彼は作業をしながらも話相手にはなってくれるし、時には手伝わせてもくれる。
なにより、虎蔵の世界の物に興味があった。
彼の話では、この金属の塊がシルフィードよりも早く飛べるというのだ。
興味が湧かない方がおかしい。


513:宵闇の使い魔(代理)
08/01/09 22:17:47 GIK4Z0jb
「そんなこと無いですよ。少なくとも、此処意外では見れるものでもないですし―でも、本当に飛ぶんですか、これ」
「飛ぶ、だろうね。少なくとも、彼の―虎蔵君の話を聞いた限りでは、納得できる理屈ではあったよ」
「理解できたんですか?」
「あぁ。もっとも、詳細な部分で疑問は尽きないがね。
 少なくとも、私の発明の延長、その派生にこれが存在することは間違いない。
 ならば、信じる以外の道は、私には存在しないよ」

機体の下から這い出してきたコルベールが、ぽんぽんとエンジンが納まっている部分を叩いて語る。
ルイズとしては、コルベールが言うならそうなのかも知れない位にしか考えられないが、
彼の目にはこのゼロ戦が空を舞う姿が映っているのだろう。

「おっと、そうだ。ミス・ヴァリエール、一つ頼まれてくれるかな?」
「はい? えぇ、構いませんけど」
「ミスタ・グラモン―ギーシュ君を呼んで来てくれないかい」
「ギーシュを?」

背の高い椅子からひょいと飛び降りながらも、コルベールの口から出てきた意外な名前に首を傾げる。
ギーシュは決して無能という訳ではないし、ゴーレム創造にいたっては優秀とすら言って良い。
多少性格に―主に女性がらみの―難はあるが、教師に呼び出されるような事は滅多に無いはずだ。

「あぁ、彼にはこれの整備を手伝ってもらっていてね」
「ぇッ、本当に?」
「彼は練金が得意で手先も器用だからね。飲み込みも悪くない」

はぁ、と納得したようなしていないような微妙な表情で研究室を出て行くルイズ。
どうしてもコルベールのように顔を汚しながらゼロ戦の整備をするギーシュが想像出来ずに、何度も首を捻りながら歩き始めた。

「とりあえず部屋かしらね―」


514:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:17:53 GjzD23kS
支援


515:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:18:02 0QxeO4kb
sien

516:宵闇の使い魔(代理)
08/01/09 22:18:54 GIK4Z0jb

ギーシュの部屋の前までたどり着くと、中からは談笑が聞こえてきた。
この声はギーシュとモンモランシーだろう。
無駄足にはならなかったようだ。

「ギーシュ、ミスタ・コルベールがお呼びよ」

逢引中に間が悪かったわね、などと思いながらドアをノックするルイズ。
《アン・ロック》も既に使うことは出来るのだが、流石にキュルケのように問答無用で押し入ったりはしない。当然だが。
するとすぐにドアが開き、ギーシュが顔を出した。
なぜか手にはワイングラスを持っている。

「おや、ルイズ。何故君が?」
「暇潰しに《竜の羽衣》を見に行っててね。それで頼まれたのよ。研究室に来てくれって」
「あぁ、なるほど―うーん―」

ルイズによる伝言に、ギーシュは手元のワインと部屋の中でテーブルに座り、
妙に不機嫌そうにしているモンモランシーを見比べた。
行くべきか行かぬべきか迷っているといった所だろう。

「相手は一応先生なんだから、さっさとそれ飲んで行った方が良いんじゃないかしら?」

基本的にルイズはクラスで一番真面目な性格をしている。
授業とは関係ないとはいえ、教師に呼び出されているなら行くべきだろうとギーシュを促しただけだ。
他意はない。
そしてギーシュも、それもそうだね―と言ってグラスを口元へと近づけようとするのだが―

「ちょッ、駄目ぇぇッ!!」


517:宵闇の使い魔(代理)
08/01/09 22:20:07 GIK4Z0jb
それを見たモンモランシーは、二人が驚くほどの声を上げてそれを止めた。
二人はぎょっとしてモンモランシーへと視線を向ける。

「あ、いや、その―ほら、先生の所に行くのにワインの匂いをさせているのも、ね?」

するとモンモランシーはなぜかしどろもどろになりながら席を立ち、ギーシュの手からグラスを取り上げる。
あまりの挙動不審っぷりに二人は声も出ない。

「ほ、ほら、ギーシュ。ミスタ・コルベールがお呼びなんでしょう? 早く行った方が良いんじゃなくて?」
「あー―あぁ、そうだね。うん。じゃぁ、モンモランシー。また後で」
「えぇ。片付けは私がしておくわ」

だが其処は流石のギーシュである。
しっかりとモンモランシーの手の甲に軽くキスをしてから部屋を出て行った。
しかしルイズはその場に残り、ふぅーん―と妙な声を漏らしながらモンモランシーを見つめている。

「ま、まだ何か用があるのかしら?」
「あやしい、わ、ねぇ――」
「な、何のことかしらぁ?」

ギーシュから取り上げたグラスを背中に隠すように持って、ルイズの視線から逃れるように明後日の方向を見る。
だがその視線の先には壁しかないのだから、怪しい事この上ない。
誤魔化すにしても、もう少し上手く出来ないものかとすら思う。
決して器用ではない―というより、明らかに不器用なルイズをしても、だ。

「それよりも、ほら。もう用は無いでしょう? さっさと出て行って頂戴!」
「あら、良いじゃないの。少しお話しましょうよ」
「あ、貴女、ちょっとキュルケに似てきたわよ―」

少し前まで勉強の虫の様だったルイズがチェシャ猫宜しく笑みを浮かべながら近づいて来る。
それを見たモンモランシーは思わずキュルケの名前を出してしまったのだが、それが彼女の運の尽きだった。

「なッ、なぁーんですッてぇー!!」

最近は仲良くなってきている。
ご先祖様には申し訳ないが、十分に友人と言っても良いだろう。
しかし、そうは言っても素直でない事にかけてはハルケギニアでも指折りのルイズである。
他人の口から指摘されるのは我慢がならない。
自分がほんの少しでもそれを認めてしまいそうな所がある分、尚更だ。
故に、何時もの様にあっという間に頭に血が上ってしまう。

「い、言うに事欠いて誰に似てるですッて!!」
「え、いや、そのー」

ずんずんと詰め寄ってくるルイズに、モンモランシーはおたおたと後ろに―部屋の奥へと追いやられていく。
非常に拙い状況だ。

彼女の頭の中では今、最悪の状況がシミュレートされている。
このまま情けなく後ろに下がって行くとする。
壁までは結構な距離があるから、下手をすると転んでしまいかねない。
何せ後ろ向きだ。
当然、そうなればこの手の中のグラスは割れ、ワインは零れてしまうだろう。

まずい。まずいのだ。それは。
ただのワインならどうということも無い。
あの浮気者の部屋が汚れるだけだ。知ったことか。
しかし、このワインはそうではない。
高価な秘薬使ってまで作った惚れ薬が入っているのだ。
零してしまっては後が無い―これは何とかしてあの浮気者に飲ませなければならないのだ。


518:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:20:45 uD8tIGlL
支援

519:宵闇の使い魔(代理)
08/01/09 22:21:08 GIK4Z0jb
「ちょっと、落ち着きなさいよ、ルイズ。顔が怖いわよ―」

じりじりと後ろに押されていくモンモランシー。
頬に冷や汗が流れる。
だがその時、後ろに回した手にテーブルがぶつかった。

―あぁ、始祖ブリミル! 感謝します!

心中でそう喝采をあげると、グラスをテーブルの上に乗せて、そっと滑らせてテーブルの中央へと向けて滑らせる。
簡単には落ちないであろう位置まで持っていき、自分はそのままルイズに押されるように壁際へ。
完璧だ。
ルイズの意識はもはやワインには無いだろう。
これでどうにかして少し怒りを収めれば、ぷんすかしながらも部屋を出て行くだろう。
繰り返そう。完璧だ。
ルイズはいまだにきゃんきゃん怒鳴っている。
あの黒衣の使い魔を呼んで以来、割と大人しくなっていた気がしたが、本性はそう変わらないらしい。
もっとも、今のモンモランシーにはそれも可愛く見える。
達成感でいっぱいだった。

「ふぅ。ッぅ―まったく、もう!」
「ごめん、悪かったわ。ルイズ。そうよね、貴女があんなゲルマニア女に似てきたなんて、私もどうかしてたわ」

一頻り怒鳴り疲れたのか、ルイズは未だに肩を怒らせながらも、追及の手を緩める。
それを好機と見たモンモランシーは、普段のギーシュもかくやという口の滑らかさでルイズを宥めに掛かった。
だが――

「ほんとにもう。急に怒鳴らせないでよね!」

と、苦心してテーブルに置いたワイングラスを手に取り、ぐいっと呷ってしまったのだ!

「あぁぁッ!?」
「っ、ん―ふぅ。何よ、変な声上げちゃって―」

絶望的な声を上げてがくっと崩れ落ちるモンモランシーを見下ろして、ルイズは首を捻る。
たったグラス一杯のワインに何を―と。
そんなに高かったのだろうか。
その割には大した味では無かった気もするが。
とはいえ、ここまで大げさに落ち込まれると後味が悪い。
謝らない訳にもいかないだろう。
ルイズはもう、と呟いてモンモランシーの傍らにしゃがみ込む。

「えーと、その、モンモランシー。ワイン一杯でそんなに落ち込まなくて、も―」

そして慰めの言葉を掛けながら――

--------------------------------
以上、第弐拾参話でした。
口説き落とした酒場女は黒髪だったりするかもしれません(何)
というか新年初投下の1レスで規制て……orz

13巻を読みながら、右手の宗州草薙、左手のデルフで見事な"攻め"と"守り"とか考えつつ、
次回はもう少し早めに仕上げたいと思っています。

520:宵闇の使い魔(代理)
08/01/09 22:22:12 GIK4Z0jb
以上、代理投下完了しました。

あ、一部改行多すぎになったので、勝手ながら分割しましたー。

521:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:22:19 Gloo1Iom
>>493
博士が食うのは無能な人間だけだったはずだぜ?

アンアン危うし

522:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:24:04 uD8tIGlL
GJ
ああ・・・・修羅場がみえる・・・

523:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:24:28 GjzD23kS
宵闇の人 GJ!

代理の人も投下乙!

524:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:26:13 B4JdhYJE
フーケの30mゴーレムがロケラン一発で沈んだ件は、
ロケランの使い方が解ったからそれ以上続ける意味がなくてフーケが止めたんじゃね?
本気出されたら負けてただろ。


525:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:26:26 GIK4Z0jb
>>521

真っ先にアンアンですかい。いやそりゃビッチな無能ですけどw
他にもいるぢゃないですか、ミスタギトーとかミセスシュヴルーズとかモット伯とかワ○ドとか○ルドとかワル○とか・・・

526:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:30:51 6jNh6axn
主人が一番無能という事を忘れちゃいけない

527:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:31:05 aeislnrB
>>524
つーかHEAT弾があんな大爆発を起こすのはおかしいんじゃね?

528:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:34:55 uMIdx/JJ
ガンダールヴの力でパワーアップしてたんだろ、きっと

529:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:37:09 S2V3AT27
100スレ目記念カキコ

530:メイドガイの人
08/01/09 22:41:27 mIDz+qhD
100スレ目に間に合ったかな。ひさしぶりですが投下ok?
予約が無ければ10分後くらいに投下したい。

531:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:44:42 th7OX0tF
アニメ化楽しみだ支援

532:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:48:37 ilku+q8v
あの作品のキャラがルイズに召還されました

「あんたどこの国の生まれよ」

ギーシュに絡まれ
「な、魔法を使うだと!!!」

フーケに驚かれ
「いったいどうしたらいいんだ!!」

ワルドを圧倒し
「スクウェアレベルか!!!」

七万の大軍を一人で超える伝説の再来




ウォーリーをさがせ!よりwally

ウォーリー「ウォーリーは偏在する」

533:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:50:22 Yh0MclOQ
いや、ウォーリーを探せは私も好きだけどさ。
小ネタって投下予約いらないんだっけ?

534:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:51:32 CKKEKSBh
見える…時代すら遡って先代の王様時代にもブリミルの時代にもサハラにも存在するウォーリーが見える

535:仮面のツカイマガイ ご奉仕その2 1/5
08/01/09 22:53:38 mIDz+qhD
それでは投下します。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ご奉仕その2

 『錬金』の授業を担当する教師、『赤土』のシュヴールズは言った。
「では、ミス・ヴァリエール! 貴方には前に出て『錬金』をしてもらいます」
 シュヴールズの前には彼女の二つ名と同じ赤土の山が置かれている。
 それを『錬金』の魔法で別の物質に変えろというのだ。
(ど、どうしよう……!)
 だがルイズは『錬金』はおろか、コモンマジックすら上手く使えない。
 ここは正直にできませんというべきか? だが―
「ほら、『ゼロ』のルイズ! 早くやりなさいよ!」
 意地悪い級友の野次が飛ぶ。ここで逃げるわけにはいかない。
 ルイズ、絶体絶命のピンチであった。

                          ☆

 ルイズがメイドガイ・コガラシなる怪しい男を召喚し、己の使い魔と定めてから数日が経過した。
 このメイドガイ、とにかく怪しい。怪しすぎてもうどこからツッコミを入れればいいのかわからないほど怪しい。
 何せ筋骨隆々とした野性味あふれる大男がメイド服を着ているのだ。これを怪しいと言わずなんというだろうか?
 このような使い魔を召喚したルイズの生活はそれまでのものとは一変した。
 メイド服を着た大男と四六時中同居生活。そんな生活を送る人間が、このハルキゲニアに何人いるだろうか?
 そしてそのメイドガイ・コガラシの仕事ぶりたるや筆舌に尽くしがたいものがあった。
 いい意味で、そして悪い意味で。

 まずはルイズの服装を見てみよう。基本的に自分の面倒は自分で見るのが規則である貴族生徒たち。
 高貴な彼らのこと、同じ服を毎日着るようなずぼらなことはしないが、それでも毎日の服装はだらしないものになりがちである。
 だがメイドガイを呼び出して以降のルイズは違う。パリっと糊のきいた、皺一つ無いシャツ。
 スカートの折り目は0.1サンチ単位で揃えられ、マントはまるで新品のような輝きを放っている。
 いずれもこれはコガラシの仕事ぶりによるものであることは言うまでもない。
 だが、
「メイドガイ・スチーム・アイロンって何よ! なんで手から蒸気がでるわけ!?」
「ククク……メイドガイ超振動クローの応用よ。これでご主人の衣服に皺は残さん」
「だからなんでそんなことができるのよー!」

 次はルイズの部屋だ。必要以上の華美を嫌い、元々調度品の類は少ないルイズの部屋は常にそれなりに整理整頓されていた。
 しかしコガラシが掃除をしだしてから、ルイズの掃除など掃除になっていないことに気づかされた。
 如何な技術の賜物であるか。果たしてどうすればでこぼこの板間が顔の映るほど磨かれたものになるだろう? 
 だが、
「ご主人よ。下着にシミができているぞ」
「えっ!? ええええええ、ななな、なんでそんなことを!」
「メイドガイアイは透視力! いかなる汚れも見逃さない、この目を持ってすれば造作も無いこと。この部屋の掃除もその賜物よ!」
「ま、まさかアンタずっとそのメイドガイアイってやつを……」
「クククク……いかにも。おはようからおやすみまで貴様の暮らしを見つめるメイドガイ。ご主人のことは何一つ見逃さん。
そしてメイドガイアイによれば、そのシミの原因は―」
「ばばばばばばかああああああああああああ!」

 そして食事。これはもともとコック長のマルトーが腕を振るっていたもので。
 ルイズもそれは普通に美味しい食事だと思っていた。
 だがコガラシに言わせればそれはあくまでも凡人の到達しうるレベルの『美味』らしく、
 メイドガイたる彼がその仕事を任せうるに足るものではないらしい。そしてコガラシは不敵な笑みを浮かべて厨房に消えた。
 数十分後、料理人としての常識を粉々に打ち砕かれたマルトー氏の姿が厨房にあった。
 愕然としている彼には申し訳ないが、コガラシの作った料理は彼のものよりも数段上の『美味』であった。
 だが、
「美味しい料理を作るのはいいけれど。その前に―その引きずっているモノは何かを説明しなさい!」
「これか? その辺をふらふらと飛んでいたから生け捕りにしたまでよ。喜べご主人、今夜は生け造だ!」
「きゅいー! きゅいー! た、助けて欲しいの!」
「それはタバサの使い魔よ! 早く返してきなさい!」

536:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:54:34 qaUgkyhO
コガラシィ!支援

537:仮面のツカイマガイ ご奉仕その2 2/5
08/01/09 22:54:52 mIDz+qhD
 こうしてルイズの生活水準は衣・食・住全ての面において、他の生徒により非常に高い水準のものとなっていった。
 だが、それに比例するかのごとく……。ルイズのストレスは増大の一途を辿っていったのだ。
 今日もまた、ルイズの悲鳴とコガラシの不敵な笑いが木霊する。
「コガラシぃー! あんた何やってんのよー!」
「ククク……知れたことよ。今日も貴様に最高のご奉仕をお届けだ!」

 これは、そんな主従のある一日の記録である。
 
―――――――――――――――――――――――――
 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、16歳。
 ハルケギニアの始祖ブリミルの血筋にして貴族の娘―
 当人はまだ知る由もないが、彼女は四系統のいずれにも属さない始祖の魔法「虚無」を操ることができるのだ。
 故に、彼女の存在を利用せんとするもの、疎ましく思うものから彼女は狙われる運命にある!
 メイドガイ・コガラシは始祖ブリミルが彼女を謎の敵から守るために異界より遣わした伝説の使い魔なのである!
―――――――――――――――――――――――――

「うう……」
 席を立ったはいいが、教壇に進むこともできず。かといって戻ることもできない中途半端な位置で立ち尽くす。
 自分が魔法を使ったところで、いつものように爆発するのが関の山。
(ならいっそ、このまま教室中を爆発させて有耶無耶にする!?)
 進退窮まって、そんな不穏当な考えを抱いたその時。ルイズの耳にあの男の声が聞こえた。
『クククク……困っているようだな、ご主人よ』
「!」
 突然聞こえた声、それは聞き間違うはずもない。そう、誰あろうそれは。
「コ、コガラシ!?」
「? ミス・ヴァリエール。何か言いましたか?」
 不思議そうな顔をするシュヴールズ。彼女にはこの声が聞こえていないのか。
 だがルイズが辺りを見回しても、どこにもコガラシの姿は無い。

『クックック、何をキョロキョロ間抜け面を晒しているのだご主人よ。俺はそこには居ないぞ』
(あ、あんた、どこから喋ってるのよ!)
『サンライトイエローのメイドガイヴォイス! 独自の特殊な発声法により、ピンポイントで声を届かせる貴様専用秘話音声だ!
それを使い、俺は今教室の外から貴様に向けて声を発している!』
 このメイドガイのこと、透明化くらいやってのけたのではないかと思ったが、
 どうやら何らかの手段を使って、こちらに声を届かせているらしい。
(私にだけ聞こえてるってこと? でも、私の声はどうやって聞いてるのよ?)
 その手段がどうであれ(このメイドガイが何かを行う時、そこに理屈を見出すのは無意味だとルイズは既に学習している)、
 こちらはそんな離れ業は使っていない。
『メイドガイイヤーは地獄耳。メイドガイたるもの、例え100キロ離れていてもご主人の声を聞き逃しはしない』
(……まぁ、あんたのことだからそれくらいじゃ驚かないけど。それより何の用? 私は授業中よ!)
 意外と言えば意外なことに、コガラシはこちらのやることを邪魔するということは滅多にない。
 むしろ勉強をしていれば茶を淹れたり、お腹が空けば夜食を持ってくるなど親切極まりないほどだ。
 もっとも、そうした『コガラシの性格』と『メイドガイとしての仕事ぶり』のアンバラスさにルイズはほとほと困り果てているのだが。

『状況は見ていればわかる。『錬金』とかいう魔法が使えなくて困っているのだろう?』
(……そうよ。悪い!? どうせ私は『ゼロのルイズ』よ!)
 この男を相手に隠しとおせるとは思わず、ルイズは自分の二つ名を明かす。
 魔法が下手で下手でどうしようもない、何もできない、できることのない『ゼロ』のルイズというわけである。
 屈辱に耐えるルイズを嘲笑うかのようにコガラシは笑う。
『クックック……恥ずかしい二つ名もあったものだな』
(う、うるさいわね!)

538:仮面のツカイマガイ ご奉仕その2 3/5
08/01/09 22:56:18 mIDz+qhD
『―だがそんなご主人とはいえ、恥をかくのをみすみす見逃すメイドガイではない。俺が力を貸してやろう』
 力を貸す、とはどういうことだ。まさか代わりにコガラシが『錬金』をするというのか?
(あんた平民でしょ! 魔法なんて使え…ない……使えないはずよね?)
 いかにこのメイドガイといえど、さすがに魔法は使えないはず。
 ……やれと言えばなんなくこなしてしまいそうではあるが、それだけはきっと無いはず。無いと思いたい。
 ルイズの心配
『当たり前だ。メイドガイは貴様らの言う『魔法』などという奇態な能力は持っていない』
(そ、そうよね。それだけは無いわよね―って、あんたが奇態とか言うな!)
 かなり聞き捨てならないことを言われ、そのことに文句を言うがメイドガイは取り合わない。

『奇態を奇態と言って何が悪い? この俺にかかれば魔法など使わずとも、あの程度の芸当朝飯前よ!』
(い、一体どうやるっていうのよ)
 あの程度の芸当。シュヴールズが土塊を真鍮に変えてみせたことだろう。
 トライアングルクラスのメイジですら真鍮が精一杯なのだ。それをどうやって再現するというのだ?
『簡単なことよ。貴様が錬金の魔法とやらを唱えて見せる。そして一瞬の隙をついて俺があの土の塊を別の物質に摩り替えるのだ。
クククク……、これで錬金の一丁あがりというわけだ』
 なるほど。それならこの人知を超えた男、メイドガイならば可能だ。
 しかし、問題が一つある。
(で、でもそれってズルじゃないの……)
 そう。これは明らかに反則行為だ。
 たしかな恥はかきたくないが、生真面目なルイズにしてみれば抵抗のあるプランだ。

『努力を怠り失敗するは愚か者の為す事よ。しかしご主人の隠れた努力を知らぬメイドガイではない。
己の労を惜しまぬ努力は報われねばならぬ。報わねば報いてみせようメイドガイ。ご主人の努力の結果を見せ付けてやるのだ!』
 ルイズは毎日のように魔法の練習や勉強をしている。だがその努力の結果は一向に現れない。
 それを、野次を飛ばしている級友たちに見せつけててやりたいと思う気持ちが強いのもたしかだ。 
(ううっ……。こ、今回だけだからね!)
『ククク……了解だ。どうせだ、『珍しいモノ』と摩り替えてやろう』
 意を決し、ゆっくりとルイズは教壇の前に歩いていく。
 それを見守る生徒たちはすでに防御体制をとっている。ルイズがいつ『爆発』を起こすかわかったものではないからだ。
 だがそれは逆に好都合。コガラシの摩り替えがやりやすくなるだけだ。
 事情を知らないシュヴールズは、人の良さそうな顔をしてルイズを待っている。

「――」
 教壇の前に立ったルイズは杖を振り、『錬金』の魔法を唱えだす。
 しかしそれは完全にフェイク。あるのかないのかわからないルイズの魔力は込められていない、ただの見せ掛けにすぎない。
「『錬金』!」
 そして呪文を完成させたルイズが杖を振り下ろしたその瞬間。
『メイドガイ・フラッシュ!』
 ルイズにだけ聞こえるコガラシの叫びと共に、教室が激しい閃光に照らされる。
 すわルイズの爆発か? と思う生徒たち。しかし一向に、光以外の現象。熱や爆風は起こらない。
 不思議に思い、恐る恐る眼を開ける生徒達は信じられない事態を眼にする。
 教壇に赤土ではなく、それと同じくらいの量の『謎の鉱物』が鎮座していたからだ。

「成功した!?」「ゼロのルイズがか!?」
「やるじゃありませんか、ミス・ヴァリエール! こうも上手く金属を錬金するとは、土のメイジでもなかなかできないことですよ」
 驚きの声を挙げる生徒、そして感嘆の台詞でルイズを誉めるシュヴルーズ。
 たしかに自分でも見事と思えるほどの『錬金』ぶりであった。
 しかしあまりにも手放しで誉めるシュヴルーズに、少し罪悪感が沸いてくるルイズ。
 誤魔化すように謙遜しながら言う。
「あ、あはは。いえ、たまたまです。普段はこんなにあっさりとは」
 あっさりも何も、錬金を成功させたことのないルイズには本物の『錬金』がどんなものかはわからなかった。
 そんなルイズを他所に、シュヴルーズは疑問を述べる。

539:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:57:52 Ho1RU+EC
支援

540:仮面のツカイマガイ ご奉仕その2 4/5
08/01/09 22:57:56 mIDz+qhD
「で、これは何ですの? なんというか、不思議な感じのする石ですが」
「え? えーっと……」
 たしかに。目の前の錬金物は何なのかわからない。一見して黄金のような貴金属の類ではないことは確かだ。
 黒っぽいような白っぽいような不思議な色をしていて、鉄などとは少し違う感触だ。そしてひどく重い。
 何より『土』のトライアングルメイジのシュヴールズが言う『不思議な感じ』とは一体なんであろうか。
 トライアングルともなれば、普通の人間が感じ取れるものではないことを感じていても不思議は無い。
 考えてもわからない。しかし、わかりませんとも言えない。仕方なくルイズは小声でコガラシに尋ねることにした。
(コガラシ! これ何なのよ?)
 どこか遠くよりコガラシの声が響く。 


『ウラン鉱石だ』


(う、うらん? 何それ?)
 聞いたこともない物質の名前だ。ひょっとすれば、コガラシの居たところから持ち込まれたのかもしれない。
『主に―などで産出され、―として加工される。その利用法は―で、莫大なエネルギーが―であり、
―であるが故―よって鉱物資源としての価値は非常に高い。言うなればレアアイテムよ』
 コガラシは意外なほど丁寧に解説をしてくれるが、その内容はルイズにはさっぱりわからない。
 ルイズの頭の回転が足りないのではなく、単純に知らない単語が多く使われているからであったのだ。
 ただ一つ気になることがあった。

(貴重品なのはわかったけど、『ほうしゃせいぶっしつ』って何よ?)
『―が―であり、―が―な物質のことだ』
 やはりなんのことだかさっぱりわからない。だが一つだけわかること、それは―
(よくわかんないけど……ひょっとして危険物?)
 『ほうしゃせん』とか『はつがんせい』がどうのこうのと言うその単語からは何か洒落にならない危険な感じがする。
 ルイズの問いにコガラシはしばし考え込むような沈黙を送り。

『ムウ……………………なに、かえって免疫力がつく』
「つくかバカああああああああ!」
 怒りとともに杖を振るい、『錬金』の魔法を発動させ―ることはできず、『ウラン鉱石』は爆発し、消滅した。
 そしてルイズはやはり爆発を起こす羽目になってしまった。

 爆風の中でルイズは『結局こうして何もかも吹き飛ばしてしまえば楽になるんだ』となんとなく悟ってしまうのであった。

541:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:58:00 1QKmJYx+
HEAT弾は

「『漏斗型の金属板』の後ろに漏斗型の爆薬を置き
 爆薬の爆発力で 『漏斗型の金属板』を押しつぶして
 『超高速の金属の流れ』を作って
 『金属の流れ』の『速度』で装甲をぶち抜く」
代物だから 爆発自体は全方向に向かう

風呂場で両手の中の水をピュッと撃つアレの
「水」の変わりに「金属板」を「両手の圧力」の代わりに「爆発の圧力」を使うようなもん

決して
「爆風が一方向にしか向かない」弾でもなければ
「爆風が一点に集中する」弾でもない

542:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 22:58:26 qaUgkyhO
バッww放射能wwww支援

543:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:00:16 9ooz5TQW
ウランの粉塵が教室に飛び散った支援

544:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:03:17 K8RjwH1N
コルベール先生の髪がwwwwwwwwwwww

545:仮面のツカイマガイ ご奉仕その2 5/5
08/01/09 23:04:33 mIDz+qhD
                          ☆

「うー……」
 自室のベッドの上に突っ伏してルイズは唸る。今日もいつものように疲れがどっと肩にのしかかってくる。
 一般的な貴族生徒の負うであろう苦労レベルをはるかに超えた疲れに、もはや一歩も動くもできない。
 その理由は、言わずと知れた今日の『錬金』の授業のせいである。

 あの爆発の後始末では、『ひばく』というやつはコガラシがメイドガイ的な何かを駆使して抑えたらしい。
 聞く限りではメイドガイがどうとかいう次元の話ではなさそうだが、コガラシ的にはたいしたことのない仕事だったらしい。
 それというのも不思議なことに飛び散ったはずのウラン鉱石は完全に『消滅』してしまったからだ。
 コガラシもそれには不思議そうにしていた。ルイズの起こす爆発にはそうした力があるのかもしれない。
 しかし、そんなことはどうでもいい。

「結局今回も失敗……」
 ルイズの爆発でなんだか有耶無耶になってしまった錬金の授業。結局ルイズの錬金は失敗ということになったらしい。
 それでいい。やはり人間正直が一番なのだ。ズルしてはいけない。今回のことは言わばズルへの罰なのだ。
 これからは真っ直ぐに、誰に恥じることのないようにしていこう。そう心に誓うルイズであった。

 ルイズが天と自分とブリミルに誓いを立てた次の瞬間。
「今帰ったぞご主人」
 どこかへ出かけていたコガラシが帰ってくる。
「フム……」
 コガラシはベッドの上に突っ伏すルイズを一瞥し、何事を考え込む。
「どうやらご主人はウランをお気に召さない様子。ならばこれでどうだ『プルトニウム』に『トリウム』……」
 そう言って懐から取り出すのは大小さまざまな怪しい雰囲気の石ころたち。

「…………」
 それを見たルイズは疲れを見せたまま幽鬼のように立ち上がり、無言で杖を振り上げ
「『錬金』『錬金』『れんきいいいいいいいん!!!』」
「ヌオオオオ!? ご主人何をするーーー!」
 そして今日もルイズの爆発が炸裂した。

                                (続く!)

546:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:05:55 mIDz+qhD
投下終了。そういうわけでだいぶ間が空きましたが、『仮面のツカイマガイ』第二話です。途中なんか上手く書き込めなくて焦ったw
そんでまぁギャグ作品から召喚っていうのはすごく難しいと実感。独特の空気が出せなくて苦労します。
他のギャグ作品書いてる人とかすごいなぁと思います。しっかりせな、しっかりせな……。

それではいずれまた。


[追記]
3レス目6行目
>ルイズの心配

を↓

ルイズの心配を他所に、コガラシは不敵に笑う。

547:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:08:08 eNwg3MQK
コガラシさん程自重の似合わない人?はいないぜ
GJ

548:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:08:37 th7OX0tF
どうやって放射性を抑えたとか突っ込むのが礼儀なのかなーでもルイズが突っ込んでないからいいかー的GJ
というか十分コガラシっぷりを発揮できてるので気にせず続けてくださいな


>>533
1レスだけのネタなら一々予告しないことが多いな
ただ、投下予告に割り込むのは美しくないので猛省したまえ>532

549:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:12:03 QHRwlMo3
クソワロタwwwwwGJwwwww




550:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:12:27 UY3y8baf
ククククク・・・・GJだったぞ作者の人!

551:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:15:18 QHRwlMo3
亀だが・・・

>>464
使い魔バカになって、お母さんモードになってるキュルケを想像してもた。
サイトのピンチで大人モードになって、(主に胸で)ルイズ涙目
駆け引きなしのストレートアタックでシエスタ涙目

ルイズがちびっこの涙に勝てそうな気がしないのは仕様ですかそうですか

552:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:15:29 B4JdhYJE
精製しなきゃ大したことないだろ。
純度も低いだろうし。

553:371
08/01/09 23:16:37 LM7hsMCR
うおおお、メイドガイのノリが余すところなく再現されている。
まさにこれは良いものだGJ!
あと、ルイズの下着の染みについてkwsk。

>>397
なんと、一応公式化されていたのか、あの呼び名。
格ゲー苦手だからスルーしてたんだが、買ってみようかなニトロワ。
アナブラと並ぶ萌え貧乳キャラの沙耶たんも出てるし。

554:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:17:18 qaUgkyhO
コガラシGJ!


ルパンの映画にウランの結晶とか、
ガイガーカウンターが振り切るような高純度のものがあったなぁw

555:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:19:02 rkuZsfCL
ゼロの世界にも癌とかあるのか?

556:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:20:54 C92XIusi
ガンなんてどこにだってあるだろ、生物として
昔はガンで死ぬよりはやく死んでる奴が多かっただけで、少数はやはりガンを発症するだろ

557:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:21:10 VcEZ8mP+
GJ一話読んでないけどテラワロタw
早速一話読んできます

>>554
ヘミングウェイ・ペーパーの謎かw
あの頃のTVスペシャル版は面白かったな。

558:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:21:13 IOs1ddja
>>555
あるんじゃね?
肉体的には地球人と殆ど同じなら。

559:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:21:17 ZML5X4e1
投下してもいい?

560:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:22:38 rkuZsfCL
>>559
かもん

561:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:23:55 eNwg3MQK
支援

562:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:24:39 QHRwlMo3
しえn

563:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:24:52 B4JdhYJE
カウンターが振り切れたらレンジ変えろよwww


564:名無しさん@お腹いっぱい。
08/01/09 23:26:34 /f+KmjTw
>>559
よし受け止めてやろう

565:使途を越えた使い魔
08/01/09 23:27:13 ZML5X4e1
使途を越えた使い魔
>>62 >>63
第1話使い魔召還ー2

自然の摂理より幸せを知らない肛門挙筋に息吹を感じる。
残滓が排除される冷たい感覚は、鈍った意識に夢心地。
世界がおだやかだ、お空が楽しく見えてきた。
米倉が出来て私にできないはずがない。大丈夫。続行。
人攫いに呼びかけを試みる。
「タカシ!待ちなさい」

ーーーー何っ
俺はその言葉に驚愕の色を隠せなかった。
なぜなら俺の真名を知る唯一の男はリュージは既に、この世にいないからだ。
背徳者が永遠に氷漬けとなっている。繰り返される、千編一律な応対。
クロッペンの事を笑えないな。ククク。
「なぜ俺の真名を知っている? 小娘……」

「はぁ?あんたさっき自分で名乗ったじゃない」

チッ汚ない策略によって俺の真名は暴かれてしまったのか。
卑怯で計算高く、利己的なガキだな。赤毛猿を思い出すぜ。ムカムカしてきた。
マルコンヌは潰れたままか。使えない奴め。
使途を従えし解脱者、闇を溢し血塗られた救世主である俺のベクトルは既に定められているわけか。
決意の轍。引き返せない思想を科学する。
BGM 轢かれもんの小唄を口ずさむ俺。




そんなわけでハルゲニア高原へやって来たのだ

「我の名はルイズ・フランソワ・ラ・ショコラ・リ・ヴァリウエール。五つの力を司るペンタドラゴン。
この者に祝福を与え、我の使い魔となす」
シンジの唇に、そっと押しつけた。舐めるようなキスだ。
チュゥ
「んんんん・・・・////////?」
――舌・・・私の舌がシンジの舌が触れ合った刹那、唇はぬめぬめと蠢いた。唾液が溢れる。
使い魔の股間が私の体に密着している。隆々と張りつめたまま。口内は沸騰しそう。
唇を噛み、歯並びをなぞる。二枚のぬめりに覆われた舌。
草原の中で口を睦みあっている。使い魔の唾液が私の喉を潤す。もみもみ。

to be continued


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