08/05/02 00:58:04 uOez24ef
phase 0 : 序章
アリスゲームは最終局面を迎えている。
でもこれは到底、お父様がかつて望んだような状況ではありません。
それはお父様が一番知っているはずでしょう。
貴方が私を破滅させるために用意された敵に対して、私の力は何の効力も発揮しないのです。
私の姉妹たちも,それぞれの判断で闘っているけれど,いまnのフィールドを支配する敵は,nのフィールドに自分の法則を
忘れさせるほどの力で,薔薇乙女の姉妹を散り散りにするのです。
私の人工精霊スーウィも,取るべき道が見つからずに,ただ,すぐ目の前に存在する強大な混沌に抗して,消え入りそうな
白い輝きを放っているだけ…。
薔薇乙女に許された時間は,もう尽きようとしています。
この破滅が終わったあと,伝説には再生が始まると耳にしていますが,伝説が本当かどうかは第七ドールの知り得る領域の圏外です。
最後に私が告げられる,お父様への永別の言葉は,私がさっきにも紅薔薇の第五ドールに告げたこの言葉の他には,何もありません。
「私はゲームの盤上を動くドールの駒を勝者の目で見てきた。いま,私はそれを敗者の目から見ている。
お父様の心が引き起こした恐怖が,すべてを破滅させるのも,きっとそれは運命なのでしょう………」