05/06/10 20:57:12
>>229の続き…
私の妻となったその女性は、微かながらNTとしての素質があったものの、生来の温厚な性格と
年齢の為にこれ以上の能力発展は見込めないという上層部の判断で、各地から集められた
NT予備軍の子供達の世話をしており、子供達からはお母さんと親しまれていた。
そしてジオン劣勢で終戦も囁かれはじめた頃、妻はそれまでにNTとしての能力
が発現しなかった子供達を連れて非戦闘コロニーへ避難していった。
妻と離れ離れになった私に、機関に残っていた一人の少女がこう告げた…
お母さんにはいつかまた逢えるよ
…と。
大きな瞳と黒く長い髪が印象的な少女だったが、終戦の少し前に私もその建造に携わった
大型MAに搭乗し、戦場で命を落したそうだ。
そして戦争はジオンの敗戦で終結し、私は戦犯として処刑される事を恐れ、他の兵士達と共に
アステロイドベルトへと逃れていった。