07/10/24 13:00:51
>>782
沙滋は息を切らせながら刹那の部屋の前にいた。
「・・居てくれるかな? 居てくれて欲しいけど」
息を整えて、刹那の部屋のインターホンを鳴らした。
『誰だ!』
刹那がインターホンに出た事で、沙滋は妙に安堵を覚えた。
「あのー、お隣りの沙滋・クロスロードです。大事な話しがあるんです」
『帰れ』
「ですが」
『帰れと言っている』
沙滋は食い下がる事にした。
「刹那さん、テレビは見ていましたか・・・・」
『・・・・・・・・・』
「見ていたんですね」
〔ガチャ〕
乱暴に切られたが、返って沙滋は確信を深めた。刹那、彼はテレビを見ていたのだと。
そこへ刹那がスポーツバックを持って、自室から出て来た。
「せ 刹那さん」
「・・・・・・・・・」
刹那が無言で立ち去ろうとしたが、沙滋は咄嗟に刹那のバックを握った。