07/08/15 23:43:34
「敵、ナスカ級接近!!これは・・・特攻です!!」
「!?、いかん!!すぐに避難民のシャトルを脱出させろ!!」
猛進するローラシア級戦闘艦ガモフに気付きこれを阻止せんと攻撃を加えていたムウだったが
高度が突入限界点に達し後退を余儀無くされる。
「メネラオス?まだ避難民を・・・くそ、限界か!!」
アークエンジェルへ向けメビウス・ゼロにアンカーを射出させ着艦に成功する。
「坊主はっ!?第8艦隊も―」
ふと、モニターの端に幾条の光の尾が敵に接近するのが見て取れた。
「アンタなのか、アムロ大尉!?・・・頼むぜ」
『ああ、なんとかやってみる!!』
何故かそう返事が聞こえたようにムウには感じられた。
「ガモフ出過ぎだぞ!?何をしている・・・ゼルマン!!」
無謀な突進を仕掛けるガモフ艦長ゼルマンに対しアデスは語気を荒げる。
クルーゼ、アデス共に特攻などを命令した覚えは無い。
≪ここまで追い詰め―退く事は―我等―足付きを!!≫
ノイズ交じりの通信ではあったが意図する事がクルーゼには読めた。
ゼルマンはアークエンジェルを墜とせず第8艦隊との合流を許した事を恥じ
その身命を投げ打たんとしているのだ。
「もはや、彼を止める事は出来んよ。行かせてやれ」
クルーゼは感情の無い声を発した。
軍事的ロマンチシズムに溺れた輩になど関わる時間すら勿体無いと言わんばかりに。