07/08/14 23:36:16
第8艦隊の戦列を突破したデュエル、バスターがアークエンジェルに接近する。
≪イザーク、前に出すぎた!!俺達の任務はあくまで―≫
「うるさいっ!!」
アスランの声を遮りイザークは言い放つ。
アークエンジェルからは迎撃のためにストライク、メビウス・ゼロが出撃する。
「X-105 ストライク、メビウス・ゼロの発進を確認!!」
「この状況でか!?イザーク、ディアッカに対処させろ。アスランとニコルは戻せ!!」
「隊長、よろしいので?」
他のモビルスーツ部隊が第8艦隊の布陣の外郭を削っているなかアスラン等が突出しすぎているのは事実だ。
さらにデュエル、バスター二機はすでに奥に入り込みすぎており後退は難しい。
しかし、アークエンジェルを墜とす好機である事も確かだった。
「戦いとは敵味方共に誤謬を犯しそれが少ない方に勝利が転がり込むものだよ。
私は自分から結果の見えた間違いを犯す趣味は無い」
イザークはおそらくは止まらない。
今回は好きなようにさせる方がザフトにとってもプラスになる。
だが、大気圏突入という極限状態でストライクの、キラの存在は
アスランに対しては最悪の事態を引き起こすだけだとクルーゼは踏んだのだ。
「敵、予備戦力に動き―何かを射出している模様です!!」
先陣の艦から送信されたノイズ交じりの映像からは薄っぺらい板の両側に巨大なブースターを
取り付けたものとしか言えない物が二つ見て取れた。
「あ、待ってください・・・コレは!!敵艦からのモビルスーツ四機の発進を確認!!
ジン・タイプと思われるものが三、それに"G"と酷使したモビルスーツ―新型です!!」
「なんだと!!やはり、ヘリオポリス以外でも・・・」
―これは・・・いよいよ来るという事か、プレッシャー!!
来るべき時が来た事にクルーゼは己の戦慄と高揚を同時に認識した。