ジオン公国が種・種死世界にきたら4-栄光at SHAR
ジオン公国が種・種死世界にきたら4-栄光 - 暇つぶし2ch200:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 11:41:52
すまそ 荒らすつもりはなかったが、ついカッとなってやった。今は反省している


201:515
07/06/24 15:37:42
お久しぶりです。
前回のヒルドルブⅡは変に議論の元になってしまい申し訳ありませんでした。

あれは運用の難しいヒルドルブを簡易量産してみようというもので、
正直、きちんとした考察をしていませんでした。

スペックなど、ヒルドルブより二回りくらい小さくして、じゃあ、あの巨砲は積めないから
ガンタンクみたいに2門にしよう。
接近用にマニピュレーターを装備するのも無駄っぽいよな~、じゃあ、ガンタンクみたいに
ハンドバルカンつけよう、丁度グフのやつが使えるし。
運用はほぼガンタンクと同じだし、標高が低いからガンタンクより有利じゃね?
主砲も口径はガンタンクより上だしな。

こんな感じで決まりました。

リニアガンに関しては完全に忘却のかなたに……。
申し訳ありません。もうすこしちゃんとした設定でYMT-06ヒルドルブⅡを作り直します。
なので、前回のアレは無かった事に……お願いします。

では遅れましたが、種本編第1話となる19話目、投下開始します。

202:515
07/06/24 15:39:12
Zion-Seed 第19話 PHASE-01『偽りの平和』


 ■ ■

 C.E.70年1月のジオン独立戦争から始まり、続く地球連合・プラント間の戦い、そして12月のプラントの
ジオンへの宣戦布告により、世界は戦争一色に包まれていた。
 それは年が明けたC.E.71年になっても変わらなかったが、唯一戦火から離れた国家も存在していた。

 自称中立国、オーブ連合首長国がそれである。

 エイプリルフール・クライシスの惨禍を最小に抑え、一連の戦争にも加わらなかった事により国民は平和を謳歌していた。
 どれくらい平和かと言うと、すぐ隣の宙域でザフトとジオンが小競り合いなどしていても、中立だから攻めて来ないと
資源コロニー『ヘリオポリス』の住民がのんきに地上の戦争談義に花を咲かせる事ができるぐらい平和である。

 1月25日。この日も何一つ変わることなく、『ヘリオポリス』の住民たちはそれぞれの日課を過ごしていた。
 カレッジの学生は見慣れないスーツの人達を物珍しく思いながらも研究室へと急ぎ、モルゲンレーテで働く社員は
今日の機動テストに備え、G兵器のチェックに余念が無かった。

 商船に偽装した連合艦がヘリオポリスに入港する。
 G兵器のテストパイロットを送り込むのと同時に、新型艦アークエンジェルの護衛を行うためである。
 このとき二隻のザフト艦に追尾されていたが、艦長は部下の不安を払うかのように笑う。
 いかなザフトとて、中立国に喧嘩を売るはずがあるまいと。

「中立国、でありますか。聞いて呆れますな」
「ハッハッハ、だがそのおかげで計画もここまで来れたのだ。オーブとて地球の一国という事さ」

 だが、そんなことを気に留めぬ人間もまた存在するのだという事を、この後すぐ彼らは思い知る事になる。


203:515
07/06/24 15:40:10
 ■ 招かざる客 ■

 仮面の男、ラウ・ル・クルーゼは腹の底からこみ上げてくる笑みを抑えるのに苦労していた。

 ソロモン攻防戦での責任を取らされ、辺境任務に命じられ、しかも新規補充パイロットはザフト・レッドとはいえ、
扱いの難しい評議員の子息である。
 この扱い辛い赤服たちを部下の『黄昏の魔弾』に押し付けると、なんとか中央に返り咲く戦果を上げようと、自身を
現状に追いやった憎きレイ・ユウキを顎で使ってやる事を夢想しながら、必死に情報を収集していた。

 その甲斐あってか、クルーゼは『ヘリオポリス』でのMS開発にザフトで真っ先に気付く事に成功する。

 ソロモン以降、ユウキ特務隊長の改革により前線指揮官による独断専行は少なくなりつつあったが、そんなものを
気にするクルーゼではない。
 本国への連絡は一応行うが、その返答を待たず自身の部隊のみで地球連合製MSの奪取を立案する。

 この計画に顔を顰める副官のアデスであったが、長い付き合いでクルーゼが一度決めたら梃子でも動かないのは
良く知っている。
 ならば、少しでも計画が成功に近づく為に努力するのが副官としての務めだと、クルーゼとともに計画の細部を
詰めるのであった。

「そう難しい顔をするな、アデス」
「しかし、評議会の返答を待ってからでも遅くは無いのでは?」

「遅いな。私の勘がそう告げている」
「……(アンタの勘はいまいち当てにならんのだが……)」

「ここで見逃さばその代価、いずれ我らの命で支払わなければならなくなるぞ」


204:515
07/06/24 15:41:43
 ■ 超人類(笑)■

 この日、キラ・ヤマトの気分は非常に鬱屈していた。

 寮を出る前に、偶然点いていたTV画面で丁度占いをやっていたのだ。
 そして、その占いではキラの運勢は最低であった。仕事をやっても上司には認められず、友人とは齟齬をきたし、
人生における大きな転機を迎えると言う。ちなみにラッキーカラーはピンクであった。

 こうして元々あまり高くないテンションが最低値まで下降したことにより、カレッジに行く気も失せたため近くの
公園でゼミの課題をやることに決めたのであった。

「でも、占いの通りならこの課題もいい評価はもらえないってことかな?」

 いや、しかし、でも……などブツブツと言いながらもキラの右手は超高速でキーボードの上を動き回る。
 
「キラ!」

 と、呼ばれた方を向くと同じゼミの友人、トール・ケーニヒとミリアリア・ハウのカップルが近づいてくる。
 どうやらゼミのカトウ教授が彼をお呼びであるようだ。
 また課題の追加か、とうんざりする。すると課題の暇つぶしに流していたニュースにトールが食いつく、どうやら
カオシュン戦線が危ないらしい。
 一週間前のことなのでもう陥落しているんじゃないかと、トールが危惧する。
 ミリアリアも距離が近い事に不安を感じたのか、表情を曇らせる。

「ああ、それは心配ないでしょ。近いったってウチは中立だぜ、オーブが戦場になることはまず無いって」
「そう? ならいいけど……」

 二人の会話を聞きながら、キラは今朝の占いを思い出す。
 この後、トールやミリアリア、あと二人のゼミの友人との仲に齟齬をきたすと言うのだろうか?
 上司からの評価や、人生の転機はともかく、友人間の仲は悪くしたくないものだとキラは思う。

 そうして、ふとプラントにいる幼馴染の事を思い浮かべた。

205:515
07/06/24 15:44:01
 ■ ■

「なんという平和な事だ、まったく」

 新造艦の乗組員として派遣された連合士官たちは、ヘリオポリスの呑気な学生達に眉を顰めながらも、モルゲンレーテで
秘密裏に建造されているアークエンジェルの元へと向かう。

 ナタル・バジルール少尉とアーノルド・ノイマン曹長。
 この後、数奇な運命をたどる事になる二人は、この先何が待ち受けているかなど知るよしも無かった。

 ■ キラと愉快な仲間たち ■

 キラたちが研究室につくと、奥のパソコンでゼミ仲間のカズイ・バスカークがすでに作業を始めていた。
 いつもの調子でトールが挨拶を交わすと、奥の棚からゼミ最年長のサイ・アーガイルが姿を現す。

「あ、キラ、やっと来たか」

 その声に、ウエッとキラは顔を顰めた。教授がいないところを見ると、サイがなにやら伝言を受けている事を
感じたからである。
 ふと横を見ると見慣れぬ客がいた。
 真っ先に部屋の奥へと進んでいったトールが、カズイに客について尋ねる。

「誰?」
「教授のお客さん。ここで待ってろって言われたんだと」

 とりあえず、客を思考の外に追い出しキラは教授の行方を尋ねる。

「これ預かってる。追加とかって」
「うへぇ~」

 予想通りであった。内容についてサイが尋ねるが、正直キラにとって内容などどうでも良い事であった。
 
「とにかく、プログラムの解析さ」

 ふーん、とこれまたサイもあまり興味がなさそうにキラの答えにうなずいた。

 その後、タクシー待合所での一件をトールが茶化すように持ち出し、キラが慌ててそれを止めようとする。
 ミリアリアは笑いながらそれを嗜めるが、あえて止めようとせずこの状況を楽しんでいるのは間違いなかった。
 サイは不思議に思いながら3人のやり取りを見やり、カズイはミリアリアから耳打ちされニヤニヤしながらそれを
見守っていた。

206:515
07/06/24 15:46:09
 ■ ■

 秘密裏にヘリオポリス内に入り込んだザフト兵が着々と任務を遂行していた。
 新造艦のドックに次々と爆弾を設置し、続いて機動兵器の奪取に向かっていた。

「時間だ」

 そう、クルーゼが笑みを浮かべた。

 ■ 鷹と隼 ■

「なーんか、嫌な予感がしないか?」
「ええ、同感です」

「ようやく連合にもMSが、って言うかユーラシアの連中はジオンのザクを使ってるけどな!」
「正確には大西洋連邦の国産MSですね。ユーラシアは国産を諦めてまで、ライセンス生産で数を揃えてウチの
先を行くつもりでしょう」

「たしか、ジオンの教導隊がわざわざ出向いてるって聞いたが?」
「おそらく事実です。ジオンとしても地上での戦訓は多ければ多い方が良いでしょうしね」

「ふーん、そんなもんかねぇ……しっかし、このざらつく感じ、不快だな」
「ええ、同感です」

 二人が苦笑したその瞬間、アラートが鳴り響く。

「やれやれ、俺は一旦上にあがる。お前は部下どもの指揮を頼む!」
「了解!」

207:515
07/06/24 15:49:02
 ■ ■

 ヘリオポリスからの警告を無視し、クルーゼの指示とともに、3機のジンが発進した。

「敵は?」
「二隻だ。ナスカ及びローラシア級。電波妨害の直前にMSの発進を確認した」

「ちぃ、ルークとゲイルはメビウスにて待機。以後は副長の指示に従え」

 艦橋に上がったフラガが状況を確認しつつ部下に指示を出す。偽装された連合艦も慌しく動き出した。

 ドックのアークエンジェルでは艦長がザフトはヘリオポリスに任せつつ、落ち着いて作業を進めるように指示。
 同時に、G兵器の搬送も急がせるように指示する。

 対するザフト艦からも、ジンが更に3機出撃する。

「港湾部を叩いたら一気に抑えるぞ」
「ハッ!」

 クルーゼがそう指示を出し、先行するジン部隊がヘリオポリスの無人機動ポッドとの戦闘に入るその瞬間、ドックに
仕掛けられた爆弾が一斉に爆発した。

 ■ ■

 メビウス・ゼロとメビウスが2機づつ出撃し、連合艦もヘリオポリスから出るが、それとほぼ入れ違いでザフトのジンが
侵入する。
 瞬く間に港湾部は制圧され、3機のジンはヘリオポリス内部へと侵入していく。

 そのころドックの破壊に成功したザフト兵は、搬送される連合の機動兵器を視認していた。

「あれか、クルーゼ隊長の言ったとおりだな」
「つつけば、慌てて巣穴から出てくるって? やっぱり間抜けなもんだ、ナチュラルなんて」

 3機のジンは先発隊からの連絡を受け取り、工場区への進路を急ぐ。

「流石、イザークだな。早かったじゃないか」

 専用機が修理中のため、通常のジンで出撃している『黄昏の魔弾』ことミゲル・アイマンは笑みを浮かべる。

208:515
07/06/24 15:50:44
 ■ ■

 宇宙では2機のメビウス・ゼロが奮戦するも、メビウス2機が猪突しあっという間にやられてしまう。

「だー!! これだから新入りは! ちゃんと指示を聞けっての!」
「申し訳……ありません。手綱を捌ききれませんでした……」

「いや、お前のせいでもねぇ……くそ、訓練課程がゆるすぎだ!」
「はい……」

 また、ヘリオポリス内でもアークエンジェルとの交信が途絶した為、G兵器を搬送していた部隊も混乱しつつあった。

 その状況下で内部に侵入したジンの攻撃を受けたのである。
 ある意味、形だけの護衛部隊はあっという間に沈黙してしまう。

「ザフトの! X-105と303を起動させて! とにかく、工区からだすわ!」
「わかりました」

 G兵器開発に携わっていた連合士官、マリュー・ラミアス大尉はそう指示を出し駆け出した。

 ■ バカ姉弟 ■

 一方、キラたちカレッジの学生はザフトの攻撃を受けた事を知り、避難を開始する。
 
 このとき客人が避難をせずに奥に進んでしまった為、キラが追いかけることになった。

「工場区に行けば、まだ避難シェルターが!」

 こうして工場区に逃げたキラたちは、銃撃戦の真っ只中に突っ込む事になる。
 なにやらザフトのMSに似た機動兵器をめぐっての戦闘のようだった。
 これが人生の大きな転機ってやつか? とキラはひどく冷静に思考していた。

「お父様の裏切り者ー!」

209:515
07/06/24 15:52:21
 途中で女の子と分かった客人が絶叫するが、正直それどころではない。
 状況はよくわからないが、女の子が叫んだ事で銃口がこっちを向いたのである。
 キラは女の子を引っ張って、慌ててシェルターに向かって駆け出した。

 ようやくシェルターについたキラたち2人であったが、残念ながらそのシェルターには一人分しか空きが
無かったのである。

「いいから入れ。ぼくは向こうへ行く。大丈夫だから、早く!」

 しかたなく女の子をシェルターに押し込むと、キラは反対側のシェルターに向かって走り出すのであった。

 ■ ■

 工区での戦闘が続く中、イザーク・ジュールら3人はG兵器の奪取に成功していた。

「アスランとラスティは? 遅いな……」
「フッ、奴なら大丈夫さ」

「ともかくこの3機、先に持ち帰る。クルーゼ隊長にお渡しするまで、壊すなよ」
 
 フフンと笑いながらイザークは器用にG兵器を操ると、ジンの護衛を受けながら母艦へと帰還する。
 地球連合、なかでも大西洋連邦の威信をかけて建造されたG兵器は、早くも3機がザフトの手に渡ってしまった。

 工区での戦闘は激しさを増していた。

「危ない! 後ろ!」

 キラのその叫びに反応したマリューは、コーディネイター顔負けの射撃術でもって狙撃を行おうとしていたザフト兵を射殺、
キラに一瞬目をやるのものの交戦を続けていた部下を射殺したザフト兵を、今度は拳銃でもって見事に射殺する。すごい。

 来い! と、マリューに呼ばれたキラであったが、できれば関りたくないので向こうに避難するのでお構いなく~と
逃げようとするが、そこのシェルターはすでに無いようであった。

 うへぇと思いつつ、キラは指示に従い機動兵器に降りる。

210:515
07/06/24 15:53:36
 そんな乱戦の最中、ザフト・レッドのラスティ・マッケンジーが戦死。
 ブチ切れたアスラン・ザラが突貫し、連合兵士を一掃する。切れたアスランは無敵である。

 残るマリューに対しても、その驚異的射撃術を見せ付けるが、おっぱい神の加護を受けた彼女へは通じず、右肩に掠らせるのが
精一杯であった。
 直後に弾切れである。さすがおっぱい神、巨乳・美乳への加護は伊達ではない。

 うぬぬ、とナイフにて止めを刺そうと接近するアスラン。

 そこに立ちはだかるのが我らが主人公、キラ・ヤマト。

「……あすらん?」

「っ! キラ!?」

 見詰め合う2人。残念ながらこの世界に負債の加護は無い。
 この至近距離でコーディネイターを上回る脅威の射撃術を持つマリューが的をはずすわけが無い。

「うおっ!」

 だが、彼女の放った銃弾はアスランの右肩をわずかに掠るだけに止まる。
 危なかった。右肩を負傷してなければ間違いなくアスランはここで死んでいた。
 おそらく、ピンクの電波神の加護でもあったのだろう。ハロの分ぐらいは……。

「てい!」
「うわっ!」

 アスランが離れたるのをボーと見ていたキラは、マリューにコクピットに押し込まれる。
 どこかの燃料が引火したのであろう、工区内が炎に包まれていく。

 炎の中でX-105が力強い駆動音を出しながら立ち上がった。

211:515
07/06/24 16:08:16
 ■ 赤い彗星 ■

「中立コロニーで戦闘だと? 気に入らんな、ザフトのやりようは……」
「はい、レーザー通信にて全方向にSOS信号が出されています。どうしますか、少佐?」

「ふむ、ザフトにいいようにされるのは好みではないな。近くに僚艦は?」
「はい、シーマ中佐の『リリー・マルレーン』、エリオット大佐の『ポータル』が巡航中です。ですが、ヘリオポリスに
一番近いのは我々ですね」

「そうか。では、その2艦に通信を。我々はヘリオポリスへと先行する!」
「了解!」

212:515
07/06/24 16:12:13
以上、投下完了。

今回遅れた最大の理由は種本編がネット上で見れなかった為。
日刊youtubeでも何故か見れなかったので、結局レンタルする事に……。

正直、種に金を使いたくなかったのが本音。
幸い、1巻100円で借りれたので良かったですが。

規制に引っかかりましたね今回。
次回はもう少し短くしよう。

213:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 16:13:27
GJ!!
515氏!貴方はおっぱい星人だったのか!?
という事は、この世界のおっぱいの大きい人間はおっぱい神の加護を受けられるぜ!w

キラがいい意味で冷静だな。
邪神の影響下から抜けた事が幸いしたのか。

シーマ様キター!!!じゃなくてシャアキター(トーンダウン)
どっちにしてもクルーゼ隊オワタ。
クルーゼもなんか小者っぽくなってるから終っても問題ないかもw

214:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 16:16:52
GJ!
クルーゼ隊、無事に脱出する事が出来るのかな?
シャアを何とか凌いだとしても、シーマ様とエリオット大佐たちが居るし……
ヤバス!

215:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:00:47
515氏GJ
いろいろなところでフイタWWW
氏がおっぱい星人だったとは・・・
ジークおっぱい!

216:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:09:54
シャアにシーマ様にエリオットなんてWB隊でも不可能だな

217:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:18:03
クルーゼ隊オワタ。

218:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:26:35
たしかシーマ様んとこには三連星もいたよな~
なにこのフルボッコフラグw

219:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:43:24
しかも自分たちはまったく慣れてない強奪機w
尻尾巻いて逃げまくれば助かるぞw

220:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 18:38:09
しかも今のジオン配備MSってリックドムじゃね?クルーゼオワタ

221:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 19:09:24
515氏GJ!
ジオンでおっぱい神に愛されるのはミーア以外だと誰なんだろう。
セシリア? シーマ?

それにしてもキラ、ピンクは絶対ラッキカラーじゃないぞ。
それはたぶんラッキーとは真逆のものだ。

222:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 20:55:37
515氏GJ!
おっぱい神強し!この世界においては無敵だぜw
しかし、ピンクの電波神もいるとは…すぐさま討伐しなくては…
それとキラよ、種世界においてピンクはアンラッキーカラーだ!
次回シャア+シーマ+エリオットの活躍に期待します!

223:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 21:03:02
逆に考えるんだ。ピンクの電波神のお告げだったんだと。

224:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 21:17:44
ちとギャグテイストだったけどGJ

この先Gがジオンに横取りされたら……幻の、シャアinガンダムが!?

225:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 21:31:46
   ⊂⊃
  ( ゚∀゚)

 おっぱい神

226:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 23:11:53
>>225
ありがたやー、ありがたやー

227:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 00:57:50
きっとG兵器に触発されてジオンの技術が一気に進化するに違いない!
原作よりも技術レベルは上がっているはずだし。
そしてピンクの電波神はギレンですら手に余る人物だろう!
種死の『混迷の大地』でもメテオ召喚してるし。

228:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 01:24:33
何、ドズルをぶつければ問題ない。

229:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 03:23:47
ラッキーカラーはピンク。
これはザフトと交戦、劣勢になった時にシャア達が乱入し、混戦になったその隙に
アークエンジェルがその場からの脱出に成功するという事に違いない!





いや、シャア専用機ってピンクっぽい赤じゃない?

230:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 07:22:57
>>229
水性ホビーカラーならサーモンピンクとあずき色がベースだったような

231:515
07/06/25 18:40:40
どうにもSEEDキャラのみだとギャグに走ってしまうなあ。
どうにかしないと……。

では、投下開始します。

232:515
07/06/25 18:43:15
Zion-Seed 第20話 PHASE-02『その名はガンダム』

 ■ ガンダムが立つまで ■

「シートの後ろに」

 マリューの指示に素直に従うキラ。なんといっても相手は銃を持っている、しかもコーディネイター相手に
当ててくる化け物である、逆らいようが無い。

「この機体だけでも、私にだって動かすぐらい……」

 残念ながらこの手の台詞が出た以上、本当に動かす事以上のことはできない。
 機体が起動をはじめ、次々と電源が入る。
 モニター画面にも電源が入り、側面のサブモニターにX-303の姿が映し出される。

 キラの脳裏に幼馴染のアスランが浮かぶが、まあ気のせいだろうと前を向く。
 丁度、この機体のOSが起動したところであった。

「がん、だむ?」

 General Unilateral Neuro-Link Dispersive Autonomic Maneuver、頭文字をとってGUNDAM、ガンダムであった。

 キラはボーっとX-105が立ち上がるのをコクピットで眺めていた。
 対するマリューは必死である。機体は完成しているものの、OSは最後まで完成していない。
 こうなるならジオンのザクのOSでも入れておけばよかったのだ。
 すべてを国産にこだわった軍上層部のおかげで、納期が半月以上も伸びた結果がこれである。
 状況が状況でなければ、海に向かって叫びたいマリューであった。
 とまあ、色々と問題のあるOSではあったが、何とか立ち上がる事には成功したのであった。

 ■ 金髪さん ■

 ザフトのジンがコロニー内で暴れ回る中、サイら4人は逃げ惑う群衆とともに安全な場所を求めて逃げ回っていた。
 するとシェルターのある工区が突如爆発、内部より2機のMSが出現する。

「まだいたのか!」

 絶望の声を上げる一般人A、逃げ惑う群衆。

「キャッ」

 群衆に突き飛ばされ、ミリアリアが転んでしまう。
 慌てて助け起こすトールに、その他二名。気がつけば四人以外は文字通り、蜘蛛の子を散らすように消えていた。

「そこの4人、こっちよ。早くなさい!」

 ミリアリアが泣きそうな顔であたりを見渡すと、美人の金髪さんが手招きしている。
 4人は救われた思いで駆け出すのであった。

233:515
07/06/25 18:44:48
 ■ ずっと俺(西川さん)のターン! ■

 アスランよりラスティの死を知らされたにs……いや、ミゲルは怒り心頭でX-105にむかう。
 とりあえず様子見っぽく、二連射。だが、たどたどしい足取りでかわされる。

「……(当てろよ!)」
「(やべ、とりあえずごまかす!)ならあの機体は俺が捕獲する。おまえはそれを持って先に離脱しろ」

 そう言って突撃銃をしまい、重斬刀を装備するミゲルのジン。

「あっ……」

 死んだラスティ、死にゆくミゲルのことより、X-105を見て愛しのキラの事を考えるアスラン。だからホモホモ言われるんだ。
 とりあえず気を取り直し、コーディネイターお得意の超高速演算をもってOSを書き換えてゆく。
 よたよた歩くX-105に突貫するミゲル。
 ぬおー! と気合も新たに切りかかるが、またしてもかわされる。しっかりしろコーディネイター。

「……(また、外した)」
「ちぃ!(いかん、このままでは『黄昏の魔弾』の名が!)」

 のろのろと逃げるX-105を再び捉え、とりゃー! と跳躍、袈裟切りで切りかかる。
 だが、その瞬間、灰色のボディが鮮やかな白赤青のトリコロールカラーに変化、ジンの重斬刀をその両腕でもって
防いだのである。

「なにぃ!」

 驚き距離をとるミゲル。
 なんて装甲だ! と驚くミゲルに、これはフェイズシフトの装甲だとしたり顔で答えるアスラン。
 そういう事は早く言え。自分だって驚いてたくせに。

「展開されたらジンのサーベルなんて通用しない」

 そう言って、自身の奪ったX-303のPS装甲を展開する。

「(早く言え! そういう事は!)お前は早く離脱しろ。いつまでもうろうろするな!」
「……(でも正直、ミゲルだけじゃ不安なんだが)」

 アスランはミゲルの声を聞きながらX-105を見る。どうにもキラの顔ばかり浮かぶ。
 ホント、重症だなと内心で呟き、機体を操り戦場を離脱した。
 三度突貫するミゲルのジン。

「いくら装甲が硬かろうが、そんな動きでー!!」

 雄たけびを上げるミゲル。なぜかアスランがいなくなってからのほうがいい動きのミゲルであった。

234:515
07/06/25 18:46:00
 ■ 超人類(笑)再び ■

 ジンの斬撃に揺れるコクピットの中で、キラはこの機体のOSに欠点があることに気付く。

「これって!?」

 ふとサブモニターに目をやると爆炎の中、逃げ惑う友人達の姿。
 しかも機体が後退した事で、すぐ足元に彼らが位置している。

「っぁ!!」

 マリューにおいかぶさるようにキラは機体の操作を行う。
 丁度、カウンターのような形でショルダータックルが決まる。
 吹っ飛ぶジン。

 唖然とキラの行動を傍観するマリュー。キラは下の友人達の為に必死に機体を弄繰り回す。

「無茶苦茶だ! こんなOSでこれだけの機体を動かそうだなんて……」

 おもわず、まだ全て終わってないのよ、仕方ないでしょ! と締め切り間際の漫画家のような返答を返すマリュー大尉。
 そんなアホなやり取りの間に、吹っ飛んだジンが立ち上がる。

「どいてください! 早く!」

 キラの迫力に押され、思わずどいてしまうマリューさん。
 キラはキーボードを取り出すと、猛烈な勢いでプログラムを書き換えていく。
 その間、実にジンが突っ込んでくるまでという僅かな時間。
 バルカンで牽制すると、勢いを落とし切りかかるジンにカウンターでパンチを食らわす。
 再び、吹っ飛ぶジン。

 更にブツブツ言いながらプログラムを書き換えていくキラ。
 動きが良くなったことを警戒し、ジンは再び突撃銃を装備、距離をとっての攻撃に切り替えたのだ。
 その銃撃を数発食らうX-105であったが、そのときにはプログラムの書き換えは終了していた。流石である。

「何か武器は?」

 検索すると頭部バルカンと腰のアーマーシュナイダーのみである。
 銃ぐらい装備しとけー! と逆切れぎみにナイフを両手に装備し、ジンへと突っ込む。
 尋常ならざる機動で、ジンの銃撃をかいくぐり、右腕の付け根と首筋にアーマーシュナイダーをぶっ刺すキラ。
 この攻撃で、ジンは完全に機能を停止した。

「っ! ジンから離れて! 早く!」

 ザフト兵の動きを見て、ジンを自爆させる気だと気付いたマリューはキラに指示を出すが、それに気が付くほど
キラは察しが良くない。
 見事、爆発に巻き込まれる事になる。
 まあ、PS装甲のおかげで無事ではあったが……バッテリーは切れたけど。

235:515
07/06/25 18:47:52
 ■ ■

 コロニーの外では、ついにムウたちの母艦がジンの攻撃により操舵不能となり、コロニー外壁と衝突、爆散してしまう。

 ついに、残るは2機のメビウス・ゼロのみとなってしまった。
 だが、月からの生き残りの2人は伊達ではない。
 見事なコンビネーションでジンを1機、2機と退却に追い込んでいく。

 ヴァイサリスではアデスが部下の後退に驚きの声を上げていた。
 対するクルーゼは不敵な笑みを浮かべる。

「どうやら、いささか煩い蝿が1、2匹、飛んでいるようだぞ」
「はぁ?」

 クルーゼはこういった独特の言い回しを好む。
 この場合、『エンディミオンの鷹』と『世界樹の隼』がいると言えば、アデスも即座に理解したであろう。
 ジオン・ザフト合わせて二桁を超えるMSを撃墜した連合のトップエース2人である。
 軍関係者でこの2人の名を知らぬものなどいなかった。

 更に、ミゲルのエマージェンシーを受け、席を立つ。

「最後の1機、そのままにはしておけん」

 ラウ・ル・クルーゼ、出撃である。

 ■ ■

 爆風に吹き飛ばされ、気を失っていたナタルであったが、死体やら何やらがクッションになってくれたのか、
幸いにして外傷は無かった。

 管制室に戻り、生き残りを探すものの、彼女の声にこたえるものは無かった。

 更に声を上げるが、それに答えるものは無く、しかし、歪んだドアを蹴破って士官が1人ライト片手に管制室に
姿を現した。ノイマン曹長である。

「バジルール少尉、ご無事で……」

 なんとか生き残りの士官と合流できたナタルであった。

236:515
07/06/25 18:49:29
 ■ 鷹と隼と変態仮面 ■

「引き上げる? だが、まだなにか……」
「大尉! ヤツが来ます!!」

「私がお前達を感じるように、お前達も私を感じるのか? 不幸な宿縁だな、ムウ・ラ・フラガ、そして……」

 クルーゼのシグーがコロニーへと加速する。

「ラウ・ル・クルーゼか! 厄介な!」
「大尉、私が囮になります。挟み込んで対処しましょう」

「いや、囮は俺がやる。とどめはお前に任す!」
「大尉!」

 2機のメビウス・ゼロが二手に別れ、シグーへと向かっていく。

「ほぅ、1機で来るか。ムウ・ラ・フラガ、だがなぁ!」
「おおぉ!」

 巧みに死角から攻撃するガンバレルをかわしながら、シグーがメビウス・ゼロへと銃撃をおこなう。

「貴様とて単機で私と渡り合えるとは思ってはいまい? ならば本命は!」
「ちぃ!」
「かわした!?」

 クルーゼを障害物の多い場所へ誘導していたフラガだったが、クルーゼは天頂方向からの逆落としを見事に避ける。

「お前達はいつでも邪魔だな、フラガ家の! もっともお前達にも私がご同様かな」

 クルーゼは自機をヘリオポリス内へと向かわせる。

「ヘリオポリスの中に! ちぃ!」
「大尉、罠ですよ!」

 コロニー内、特に港湾部の入り組んだ場所はMSの独壇場となる。
 ただでさえ不利なメビウス・ゼロが戦場として選ぶ場所ではない。

「んなこたぁ、わかってる!」

 それでも行かねばならなかった。彼らはヘリオポリスのG兵器を護る為にいるのだから。

237:515
07/06/25 18:51:11
 ■ ■

 X-105から降りたキラは、気絶したマリューをどうやってコクピットから降ろすか途方にくれていた。
 正直、このままとんずらしてしまおうかという気持ちも無くは無かった。
 が、流石に怪我人1人おいて逃げ出すのも男としてどうかと、キラは思う。

「おーい、キラー!」

 そんな事を考えていたら崩壊したビルの陰からサイたち4人と、もう1人見た事のない美人が近づいてくる。

「あ、皆……無事でよかった」
「ああ、この人に助けてもらったよ。えーと」

「セイラ、セイラ・マスよ。良かったわね、お友達が無事で」

 サイやトール、ミリアリアにカズイ、友人達の無事な様子にホッと安堵の息をつく。
 そうだ。とキラはサイたちに手伝ってもらいマリューを降ろす事にした。

「あら、そちらの女性、怪我をしているのね?」

 セイラさんが気絶中のマリューを見てキラに尋ねる。近づかれたキラは、フレイより美人!? とかアホなことを
考えながらも、マリューが銃で撃たれたことを説明する。
 どうやら医学生らしいセイラは皆に指示を出すと、テキパキとマリューの治療をはじめる。
 道具が無いから簡単な治療しかできないけど。と謙遜していたが、医学生というだけあって手際が良いものであった。

「しっかし、地球連合製のMSねー。ジオンとかザフトのに比べると、ずいぶんカクカクしてるよな~」

 セイラの手伝いはミリアリア1人で十分という事で、手持ち無沙汰となったキラたち4人はとりあえずX-105について
調べはじめる。
 このあたりは流石オーブ人。この状況下においても全く危機感がない。それとも工学部だけあって、持ち前の研究心に
火がついたのだろうか。

「これ、操縦してたみたいだけどキラ、OSは?」
「初めて見たやつ。バランス制御で手一杯のグダグダなやつだった。とっさに色々弄ったけど」

「ふーん、地球連合が使うんなら基本はナチュラルが動かすんだろ? なんでそんなOSなんだ?」
「あの人は未完成とか言ってたけど……」

 そんな会話をしていると、マリューが気がついたようでミリアリアがキラを呼ぶ。
 キラがマリューのほうに行った後も、残る3人は、いや特にトールとカズイは物珍しそうにX-105をチェックする。
 さすがに最年長のサイはそんな2人をたしなめてはいたが。

238:515
07/06/25 18:54:07
 ■ 魔乳 vs 金髪さん ■

 気がついたマリューは傍らのミリアリアから水をいただくと、X-105に取り付いているトールたちにいきなり発砲。
 流石、大西洋連邦クオリティ! 中立国の民間人に発砲するのに何のためらいも無い。

 憮然とするトールたちであったが、キラが相手がコーディネイターを簡単に始末する凄腕のヒットマンという事を
耳打ちすると慌てて素直に従う。
 唐突に乱入したとはいえ、よもや命の恩人に発砲すまいと思っていたキラは銃を隠しておけばよかったと後悔した。

 銃を突きつけられ、キラたちは1列に並ばされる。このまま順に殺されるのか!? とびびるキラたちであったが、
名前を言わされただけであった。
 そして、X-105を軍の重要機密と説明したマリューは、

「申し訳ないけど、あなた達をこのまま解散させるわけにはいかなくなりました」

 と、キラたちに告げる。
 その一方的な物言いに、サイたちも反論しようとするが銃口の前には押し黙るしかなかった。
 なにせ相手は凄腕のヒットマン、下手に逆らえば命はない。

「銃を降ろしなさい」

 一連の動きを黙ってみていたセイラさんが静かに進み出る。

「それとも、中立国の民間人を銃で脅すのが大西洋連邦軍人のやりかたかしら?」

 いえ、それがブルーコスモスのやり口だったわね。そうしめられて二の句の告げなくなったマリューだが、ここで
銃で威嚇すればあのブルコスと同じにされてしまう。
 内心の怒りをどうにか押し殺し、銃を降ろす。

「……ですが、しかるべき所と連絡が取れ、処置が決定するまでは私と行動を共にしてもらいます。これだけは私としても
譲るわけにはいきません」
「ええ、それには従いましょう。……なんだか勝手に話を進めてしまったけれど、あなた達も了承してもらえるかしら?」

 はらはらと2人のやり取りを見守っていたキラたちは、困ったような顔でこちらを見るセイラさんにこくこくと頷いた。

239:515
07/06/25 18:55:58
 ■ ■

 ノイマンらと合流したナタルではあったが、その状況のあまりの悪さに頭を抱える。
 しかも士官学校を出たての自分が最上位である。最悪であった。

 そんなときである、X-105からの通信が届いたのは。
 これを聞いたナタルはなんとしてもX-105と合流せねば、と決意する。

 どうにか生き残りの士官、下士官を集めたナタルたちはアークエンジェルを何とか動かそうとする。
 幸い、最低ギリギリの人員は確保できた。そして肝心のアークエンジェルも新造艦だけあってか、爆発の被害は
殆どなかった。
 とはいえ、ドックは完全に破壊され、入り口もふさがっている。
 ナタルは脱出の為、特装砲にて入り口を破壊する。実に地球連合らしい乱暴なやり方であった。

 ■ ■

 クルーゼら2対1の戦いは決着が付こうとしていた。
 入り組んだ港湾部の障害物を上手く利用したクルーゼのシグーが、2機のメビウス・ゼロのガンバレル合計8機のうち
7機を破壊していた。

「ここいらで退場してくれると、ありがたいのだがな!」
「ぬおぉ!」
「大尉!!」

 乱戦のさなか、ついに3機はヘリオポリス内部へと戦場を移行する。

「ほぅ? あれが」
「最後の一機か!」
「あれが、G!」

 クルーゼがX-105を視認したその瞬間、ヘリオポリスの地表が爆発を起こす。
 その爆発の中から白を基調とした艦艇、アークエンジェルが姿を現した。

240:515
07/06/25 18:58:22
 ■ レムおじさんと蜉蝣 ■

 シャア・アズナブル少佐からの連絡を受けたザンジバル級機動巡洋艦『ポータル』と『リリー・マルレーン』は
L3への進路を急いでいた。

「ふんふーん、よくよくザフトと縁があるねぇボクらは?」
『そうだねぇ、大佐。しかしザフトもまた、なんでまた中立コロニーなんかで戦闘するかね?』

「ヘリオポリスだっけ? たしか、ダグラス准将のとこから聞いた事があったよ。あそこではどーも連合がMSを
造っているらしい」
『へぇ、オーブもたいしたタマだ』

「この場合、どうなんだろうねぇ? オーブは」
『さあね、少なくともあたしらが気にする事ではないけどね』

「確かに。さて、そろそろ少佐がヘリオポリスに着く頃かな?」
『だね、ザフトも気の毒に。アレのところのお嬢ちゃんたちは怖いよ?』

241:515
07/06/25 19:00:17
以上、投下完了。

242:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 19:24:28
GJ!!!
>アレのところのお嬢ちゃんたち
「たち」!?
シャアめ!まさか増やしたのか!?このロリコンが!!!www

>ギャグに走ってしまうなあ
私は好きですよ。
締めるところは締めてらっしゃいますし、バランスはいいと思います。

243:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 20:30:30
しかし、「赤いザンジバル」はやっぱ艦橋の窓の上あたりに角が生えてるのか?
……彗星ひよこに日々命を狙われてたりしないよな?このシャア。まだ少佐だし。

244:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 22:12:05
彗星ひよこを嬉々として作りそうな組織があるだろ

245:51
07/06/25 22:14:37
GJ!
俺も投下するが、515氏のようにうまく書けんよ……orz

246:51
07/06/25 22:16:11
32-1(1/3)

『機関室、こちら機関室、艦橋、応答願います……』
「ぐっ……皆無事か!?」
「はい、なんとか」
「状況知らせ!」
 健在だったCICからもたらされた情報は最悪なものとなった。既に直援のMSが2機撃破されているのである。
艦の防空が弱まるのは必定であった。更には、艦の目の前ではエドのソードダガーとグフ・カスタムが攻防を
繰り広げている。一進一退と見えるが、イアンの目にはエドが劣勢と映った。
「機関室はなにか!」
『右舷エンジンをやられました。推進力は40%に低下、また死傷者多数』
「……医療班を機関室に寄こす」
 痛む体を無理やり起こすと、イアンは艦長席に座る。
「MS隊に通信、今は各個撃破に専念しろ!」

――第32話

 上空では激しい制空圏争いが続いていた。
 キラの乗るストライクとドタイに乗ったザクが交差すると、ザクはその身を上下に分かれて爆発、四散する。
スカイグラスパー隊もドップを相手に肉薄していた。
「クソッ!」
 だが、数の差に敵うことはできず、突破を許してしまう。
 それでもストライク1機とスカイグラスパー4機で3倍近い数のジオン軍を相手にしているのは奇跡的だった。
特にキラは気を吐いており、1機でMS群に痛撃を与え続けている。
「キラ君! 焦っちゃダメ!」
「でも、敵がアークエンジェルにっ!!」
「イメリア大尉達が居るから大丈夫!」
 だがキラの不安は尽きない。いくら百戦錬磨のレナであっても、横にはサイとトールが居るのだ。
「僕が……何とかしないと……」
 焦るキラを余所にジオンの猛攻は尽きない。どんなに超人的反射神経で避けようとしても、全てを回避する
ことはできない。マシンガンの雨がキラの集中力を乱し始めた。
「キラ君!!」
 クリスの叫び声が飛んだ。振り向くと、セイラのスカイグラスパーから煙が出ている。
「被弾したのか……セイラさん!」
「大丈夫よ。でも一旦母艦へ戻ります」
「こっちは心配しないで……キラ君。援護するわよ」
「……分かりました」
 言い終えると音速の5倍のスピードで迫ってきたドップにストライクはイーゲルシュテルンを浴びせた。


247:51
07/06/25 22:17:13
32-1(2/3)

「しまった!」
 背後に回られたグフに見て、ジェーンは焦った。完全に後ろを取られて振り切ることができない。高機動の
エールストライカーではあるが基本的に宇宙用の装備だ。完全な飛行能力を持っているのではない。あくまで
滑空しているだけである。空中用MSとして造られたグフ・フライトタイプの旋回性能に付いていけない。
 グフのヒートサーベルがジェーン機に迫る。何とか受け止めるが、あまり長くは耐えられない。
「モーガン大尉は?」
 支援がほしいジェーンは、一縷の望みをかけてモーガン機を見た。しかしモーガン機も、もう1機のグフと
剣を合わせている。アレでは支援は望めない。
 それでもモーガンは比較的優位に戦闘を進めている。自分とは大違いだ。
(クッ……ゼロは?)
 周囲を見渡してもゼロの乗るストライクが見当たらない。
「どこ言ったのよアイツ!!」
 正面のグフは、かなり手強い。空中戦に馴れており、このまま格闘戦を続けては敵わないだろう。幸い射撃
は不得意のようだが、今はあまり意味がない。
(どうすればいい。どうすれば……)
 ジェーンは必死にグフのヒートサーベルを受けながら自問した。
 焦って冷静な判断ができなくなっている。案の定その一瞬の隙を狙われ、ビームサーベルを弾かれてしまう。
「やらせるかっ!!」
 寸前のところでモーガンが救援に入った。
「ジェーン無事か!?」
 ライフルで牽制しつつ、グフとの距離を取る。
 己の不甲斐ない姿を情けなく感じるジェーン。その怒りは何故かゼロに向けられた。
「助かりました、さすが大尉です。口だけの男とは大違い……」
「あまりゼロを悪く言うな。“奴”は俺でも捉えられん」
 そう言いながら、モーガンは自分達の上空を見上げた。


248:51
07/06/25 22:18:15
32-1(3/3)

「何故だ」
 ビームの粒子が青い機体をかすめた。
「何故当たらない!」
 始めは楽な相手だった。向こうは一切反撃せず、常に逃げの一手。思う存分苦しめてから始末しようとした。
ゆっくりとライフルを構え、照準ロックをする。しかしその直後機体は高速移動して明後日の方向へ向かった。
 逃げ回る敵を追いかけることに楽しく感じ始めるが、次第にそれは焦りへと変わる。
「僕は相手の動きを読んでいるんだ……なのに何故当たらない!」
 ゼロは照準機を下ろし、感覚でそのグフの動きを追った。
「僕には感じる力があるんだ……消えてしまえッ!」
 敵の動きを予測しトリガーを引く……敵は回避する。
 もう一度引く……回避する。
 もう一度……回避。
 この繰り返しである。
「空を落とす奴めっ!!」
 ゼロが叫ぶ。しかしそれでも自体は好転しない。
 こんな筈ではなかった。真のNTである自分が一発も当てることができない。
「乱暴な人……」
 グフが空中で静止すると、ストライクに回線を開く。
「でも悲しい人。だからあなたを傷つけたくない」
「……何だと?!」
 グフのパイロットは女―それも少女の声だった。
「引いて……お願い……」
 だがその言葉はゼロにとって許しがたいことだった。
「ふ、ふざけるなぁぁぁっ!! 空を落とす奴はみんな沈めてやる!!」


249:51
07/06/25 22:23:10
ジェーンって何が特徴なんだろう? 水中戦でいいのかな?

グフのパイロット(声:めぐさん)
魅力10 指揮3 格闘7 射撃10 耐久10 反応15

250:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 23:24:22
>>515氏GJ!
本編通りに推移しているのにこのwktk感はなんだというのだ!?

>>51氏GJ!
反応高ぇーーー!!!
これで本当に一般兵か!?

251:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 23:34:07
>>51氏GJ
安心して、あなたは十分うまいですよ!

てかキラは補正なしでも頑張るな~
いいぞ、もっとやれ!

252:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 23:41:30
ゼロ脱走フラグきたか?

253:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 23:49:44
一般兵じゃなくてこの人ってもしかしてマリオン…?
ジオンでこういう台詞言いそうなキャラって彼女がいるし

254:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 00:04:52
>>51
投下乙!
やっぱNT力はマリオンが圧倒的か・・・>対ゼロ
ノリスの部下二人と互角の連合エース2人・・・マツナガとか相手にしたらすぐやられそうだな

255:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 00:21:33
515氏GJ!
レムおじさん、結構軽い人なのね。
シャアが向かってきて、セイラがいるってことはココで二人が原作サイド7っぽく出会いそうですね。
シャアは何人のお嬢ちゃんたちといるんだか。

51氏もGJ!
あ、マリオンのやつ前回発表より3レベル上がってる。どうやって経験値溜めたんだ。
AAはもう負けですな、どこまで傷口を浅くできるかという段階で。

256:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 01:18:48
マリオンの覚醒ランクがBだから水増ししたんだろう。
となると、ゼロは初期値のランクCかな?

257:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 01:24:46
初期値でもNT値劣るともゼロの方が格闘・射撃は高いはず。

258:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 01:49:18
いや、ゼロの初期値とマリオンのランクBのNT値は同じ筈だけどね。
作劇上の都合で『真のNT>強化人間』とかの補正が掛かってるんだろ。

259:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 06:07:35
両氏ともGJ!
515氏のマリューは原作よりもストリングだなw

>>255
「兄さ…」
生き別れの兄の面影を見出し、追いかけた末にセイラが見たものは…
「少佐ー。私今日よくやったでしょ?ほめてほめて」
「なに?私の方が役に立ったはずだ!」
「はっはっは、みんな、仲良くせねばな」
お嬢ちゃんらに囲まれ、楽しそうな仮面の人だった。
私の兄は死んだ。セイラは強く生きていこうと決心した。

てな電波を受信w

260:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 10:29:42
シャアめとうとう楽園を手に入れたか

もう、ザビ家に復讐なんてどーでもいいよね

261:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 13:33:50
まだだ、まだ終われんよ!
私の真の楽園完成には

「妹」

が決定的に足りないのだよ!!
軍を去れアルテイシア。
軍をさって静かにお兄ちゃんと暮らせ!

262:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 15:52:54
両氏共にGJです!

51氏
強化人間一号(レイラ)は出さないんですか?
マリオンが前線に出てるって事はEXAMも無しなんすかね?;;

263:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 20:31:16
>>515氏、>>51氏GJです!!

・・・ただ、両氏の流れだとブライトさん出てこないんですかね?
ブライトファンの自分にはちょっと寂しいですね・・・。

264:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 21:37:18
セイラはともかくWB隊を混ぜると書き手の負担が半端じゃないだろうしな~。
上手く消化できれば魅力的なアイデアなんだけど。
WBとAAのクルーを混ぜた場合の人員配置を妄想するのも面白いかもしれない。

それと個人的にマリオンはカミーユと同系なキャラな気がする。
実戦で上手く戦えても最終的に精神的アボンしそうなイメージが。

265:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 22:11:08
ブライト艦長
副長ナタル
整備マリュー・・・・になるのか?

266:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 22:32:54
年齢はマリュー>ナタル>WB時代のブライトのはずなんだが。

267:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 22:40:50
階級も、マリュー(大尉)>ナタル(少尉)>ブライト(士官候補生:少尉)だな。
ブライト出しても、艦長にするのは大変そうだ。

268:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 22:58:12
でもマリューって技術仕官だから問題はナタルじゃね?
ブライトを先任少尉ってことにするか中尉まで上げるかすればなんとかなりそう


269:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 22:59:06
本来なら技術仕官は作戦指揮系統では二階級下の扱いになるから
色々と立場がはっきりしない魔乳を技術仕官だと明言してしまえば魔乳艦長はカット出来るかな?

まぁどのみちAA組をリタイアさせずにブライトを艦長にするにはオリジン版基準にするのが手っ取り早そうだが。

270:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 23:02:00
だが、老け顔のせいで士官候補生ではなく兵卒から叩き上げで士官になったキングオブ鬼軍曹と思われているブライト。

ブライト(少尉)「…左舷の弾幕が薄いかと」
マリュー(艦長)「ひぃっ、ブライト少尉が左舷弾幕が薄いとお怒りだわ!」
ナタル(左舷担当)「お前らがだらだらしているからブライト少尉がお怒りだ!キリキリ働けー!!」
足かせをして機械を回すキラ以下ヘリオポリス組を鞭打つナタル(ボンテージ着用)

271:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 23:51:15
>>270
ボンテージナタル!!!

272:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 23:52:53
>>270
おまwwwしかも魔乳が艦長かよww

273:通常の名無しさんの3倍
07/06/26 23:53:31
>271
原作ではボンテージリュウさんだがな!

274:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 00:35:15
ブライトが鬼なら、リュウさんは閻魔大王だな

275:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 02:59:28
この2人なんだか仲悪そうな気がしないでもない

276:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 06:24:41
艦の最年長者として大人の役割を果たそうとし、過労でぶっ倒れるくらい働きまくるブライトさんと
アレなマリューさんが噛みあうわけない

277:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 08:30:32
あくまで個人的な希望だしもちろん無視してくれてもかまわないのだけど、
ここまできたら「ジオンガンダム」も登場して欲しいところ。
特に515氏の作品に痛切に希望。もちろん51氏のほうも。

それも連合やZAFTのように用途別じゃなくて、ジオニック・ガンダム、ツィマド・ガンダム、
MIP・ガンダムの競作って感じでやってみたりとか、どうだろうか?

278:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 09:21:46
ゼロとくると、レイラはやっぱり欠かせませんねぇ……
白石琴似さんのラブラブゼロ、萌えでしたわ
……さりとて、ジオンの系譜ベースだとゼロのデータで強化されたから
ゼロがジオン行かない限り、出てくる可能性は低そうだなぁ……
DSならば、ジオン側の強化人間計画で出来て、ゼロと共鳴していたけど

……そして、こそりとフィーア(ジオン少女物語)にも出てきて欲しい私がいる

279:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 09:58:57
真っ赤に燃える「シャア専用ガンダム(モノアイ)」
「キャスバル専用ガンダム」だけど
本人がキャスバルに戻る気無さそうだし。
個人的な趣味でモノアイガンダムが好きなのさ。

280:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 14:15:19
ジオン少女物語って結構人気だな
そんなに足長コンスコンが好きなのかw

281:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 14:42:58
あえて知らないひとの為のマメ知識
一年戦争時のブライトさんは『19歳』です!
因みにナタルは25でマリューが26なので実はブライトさんが一番若いのです!!
あとスパロボではブライトさんがマリューに「艦長に不向き」とコメントしたらしいです。

51氏、515氏 お疲れ様です。
ノリス隊VS大天使ですが、ふと気が付きましたが小説版での『闇夜のフェンリル隊』は木馬に気づかれずに捕捉したエピソードが有りますのでうまくしたら大天使の後ろから挟撃できるかと?


ヘリオポリス戦はここのマリューが某ビア樽(声優繋がり)化しないか心配だね(汗)
あとは個人的な希望としてはエリオットの艦に野次馬ジェスが便乗していてヘリオポリス戦の内容をライブで全世界に流してキラたちの拘束理由をなくしてほしいかな

282:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 15:29:34
そりゃ、明らかに向いてないだろう。やれて高校部活動のマネージャーがいいところじゃないか?おっぱいだし。

283:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 16:01:20
まぁ仕方ないんじゃないか。マリューってたしか技術仕官だろ?
いくら階級が一番上でも、技術仕官に艦長やらせる方がおかしい。整備士にパイロットやれって言ってる様なものだろ。
あの場合は、階級が二階級下とはいえ、ナタルに艦長やらせるのが通常じゃないか? 一応仕官ではあるんだし。

284:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 16:27:13
>>283
マリューはもともとAAの副長。
なので、兼科じゃなきゃ負債のいつものこと。
軍オタになれ、とはいわんが、最低限の知識は身に付けてもらいたいものだな。

285:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 16:35:57
最低限? そういう知識って持ってるのが普通なのか? 
まぁマリューがもともと副長だった、てのは初めて知った。サンクス。
考えてみれば、種をそこまで真剣にみてなかったなぁ。

286:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 16:42:00
>>285
いや、>>285じゃなくて負債にかかる>最低限の知識

287:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 16:47:35
>>286
あ、そうだったのか。申し訳ない、早とちり。
たしかに、アニメとはいえ軍隊を描写するのだから、一定以上の知識は必要だよなぁ。

288:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 17:24:31
ブライトさんは白兵戦最強だったって知ってる人が何人いるかな?
脱ぐと意外とマッチョなんだぜ。
ランバ・ラル隊もあの人がほとんど始末したしな。

ふと思ったんだがナタル25歳で少尉って遅くねーか?
下士官から士官になったてことか?

289:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 18:38:51
>>288
兼科して士官学校複数回卒業、とかだったらありえる。
戦時中、大叔父が江田島の機関科と航海科(だったかな?)出て少尉任官してたし。
兼科すると卒業が遅くなる代わりに次の昇進は早くなったそうだが。
まぁ、負債がなんにも考えてないだけだろうけどなw

290:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 19:48:05
>>288
トニーたけざきじゃねえか
ブライト艦長は弾幕が薄いのが大嫌いなお方だと何べん言ったら分かるんだ
あの方を怒らせたらもんなもんでは済まんのだぞオォ(何

291:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 20:35:00
>>290
いや、真剣に考えるとアニメの方がすごい。
トニーたけざきの漫画では12.7mmくらいの(明らかに対戦車用)マシンガン使ってたけど、
アニメは拳銃一丁。

292:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 20:36:17
マリューさんは艦長には確かに絶対に向いてない。技術屋にも
やっぱり向いてない。あの100発100中の銃の腕前を活かせる所なら
無能とか呼ばれることなかったろうな

293:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 21:18:01
マリュー=のび太?

294:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 21:53:17
つまりスオミの地で圧倒的な敵軍相手に塹壕戦をしていれば良かったと<魔流の弾道

295:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 22:05:23
ワンマンアーミー・ブライト・ノア中尉が
大天使に配属されていたら、
種開始時にクルーゼ隊の潜入犯は全員射殺されんだろうな・・・

起きろや、コラ
ザフト野郎

俺様の艦に殴り込んでくるたァ
いい度胸だぜ!

寝てんじゃねぞ、くぉらぁ!!

踊れ踊れぇっ
俺様の艦に土足であがりこんできたことを
踊って懺悔するがいい!!

ザフトの弾が当たるものかよお!
さあぁっどうしたっ!
心の臓はココだぞ!
ちゃんと狙って撃って来いっ!!

うるあああああああああああああああ

わはははははははは
血まみれだァ
俺の両手はまっ赤っ赤アァ
このヘリオポリスを
ザフト兵の血で真っ赤に染めあげてやるぞぉ!!

296:51
07/06/27 23:22:26
32-2(1/3)

 真っ向から振り下ろされるヒートサーベルを、エドのソードダガーが受け止めた。
 ヒートサーベルの熱と、対艦刀のビームの粒子が爆ぜる。
「見た目はハデだが」
 ソードダガーの対艦刀はノリスから見て無意味に大物だった。名の通り対艦に使うなら納得だが、対MSに
使用する武器ではない。
 ノリスは持ち前の運動性をフルに発揮させた。一撃を加えたら側面に回りこむ。
「そんなものでは小回りが効くまい!」
 口惜しいがソードダガーは直線機動に優れ、対艦刀の出力はヒートサーベルより上。正面から切りあっても
先にこちらの武器が破壊される。
 それを見たエドは対艦刀を構える。
「宇宙人には判らねえか……」
「むう!」
「俺はコイツを信じてるんだ!」
 吼えるとグフの剣撃を受けきった。
 見事な体さばきにノリスも感嘆する。
「なるほど、反射神経はいいようだな……だがっ!」
 グフは初めから勝負を決めるつもりでいた。
 3連装35mmガトリングでソードダガーのメインカメラを銃撃し破壊すると、そのまま後方へ飛びのける。
「なに!?」
 エドは直にサブカメラに切り替えたが、周囲にグフは見えない。警告音が鳴り響いた。
「上かッ!」
 見上げると衝撃が伝わった。そしてモニターにはグフの映像が映る。
 エドは反射的に対艦刀を構え、振りかぶった。しかし、銃弾とは別の何かがエドにそれをさせなかった。
「目の良さが命取りだ!!」
 そして次の瞬間、モニターがブラックアウトし、コックピットは闇に包まれる。完全に機能を失ったのだ。
 ノリスは動かなくなったソードダガーから目を外すと、もう一つの木馬に目を向けた。


297:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 23:23:11 51xHX9tz
アゲマス

298:51
07/06/27 23:23:49
32-2(2/3)

 ムウのイージスに一直線に向かっていったニムバスのイフリートは、両手のヒートサーベルで襲い掛かった。
「卑怯者めが! この私が裁いてやる!」
「なに……!」
 何とか応戦するムウだったが、ニムバスの攻撃は一撃一撃が重い。
 イフリートはグフよりも近接戦闘に特化した機体である。その特徴はイージスと同じなのだが、用兵思想は
根本から違った。イージスは状況に応じた最適な形態を選択することで、単体での高い攻撃力、汎用性を実現
している。しかし、実際はMA形態を有効に使うために宇宙戦を優先されており、陸戦は二の次。更に変形機構
が複雑過ぎる上に使い勝手が難しいときている。
 一方のイフリートは陸専用にし、高い運動性と格闘能力を持つ。そのため装甲も厚く、マシンガン程度では
傷一つ作れない。さすがにビーム耐性は低いが、陸戦においては完成された機体だった。
「このスピードの前に敵なぞいないッ!!」
「……っ!!」
 ニムバスの高笑いと共にイフリートが接近する。後方に下がるムウだが、ニムバスは更に懐に入り込む。
「ええい! 何なんだこの感じは!?」
 防戦に徹していたムウが口にする。先程から頭の片隅に、妙な感覚が走るのだ。口では表現できない奇妙な
感覚―クルーゼと戦った時に感じるものに近かった。そしてそれは上空から感じる。
「身の程知らずが!」
 そんな感覚の所為で、目の前の戦闘に集中できない。だがそれを言い訳にしてはならなかった。
「くっ! このままじゃ立つ瀬がないでしょ、俺は!」
 振り上げられたヒートサーベルを受け止め、イージスの右腕をイフリートの右腕を斬り飛ばす。
「こしゃくな……!」
 一旦距離を取るニムバス。
 不意に、イージスが頻りに上を気にしていることに気づくと、興味本位からニムバスも空を見た。
「美しい……」
 そこには華麗とも言えるMS操縦で、ストライクを翻弄するグフ・フライトタイプがあった。


299:51
07/06/27 23:25:07
32-2(3/3)

 ノリスは未だドミニオンを離れていなかった。アークエンジェルから、レナが救援に駆けつけたのである。
(こいつ、できる!)
 レナはこのグフに今までの相手とは違うことを直感した。エドは無鉄砲だが近接戦闘なら自分と互角の腕を
持つ。対艦刀にこだわらなければ、達人クラスになれる。そんなエドを目の前のグフは破っているのだ。
 レナは重火器を構えながら、教え子の乗るデュエルダガーに叫ぶ。
「貴方は対空砲火に専念なさい!」
「ありがとうございます教官」
「……行け!」
 声と同時にグフが突っ込んでくる。レナはそれを見るとウエポンパックを開きミサイルを発射した。雨とも
言うべき数のミサイルがグフに降り注がれる。
 さすがのノリスも怯んだが、冷静にガトリング砲を構え、迫るミサイルを撃ち落す。
 結局一発も当たることはなかったがレナにとっては計算済みだった。爆風と弾幕によって形成された土煙が、
煙幕の代わりを要したのである。
「落ちなさい!」
 “乱れ桜”の異名を持つ彼女はビームサーベルを抜くと、機体を高機動させて煙の中に突っ込んだ。
「なにぃ!?」
 煙の中から飛び出してきたバスターダガーを見たノリスは目を見開いた。支援MSと思っていた機体が懐に
飛び込むなど考えても見ないことだ。
 避けることは不可能と判断したノリスは咄嗟にシールドで受けたが、耐え切れず熱を上げて切断される。
「……やるではないか!!」
 シールドにはガトリング砲が装備されている。これを破壊されたことにより、射撃能力が著しく低下した。
仕方なくシールドを排除すると、3連装35mmガトリングを撃ちながら距離を取り、ソードダガーに剣を向ける。
「どうだ。まだ戦友は生きているぞ!」
 ヒートサーベルをコックピット部分に当てて脅迫する。あまり褒められた行為ではないが、作戦続行には
このエース機を自分が抑えなければならない。
 ノリスは自分の価値観よりも任務を優先させた。

 その頃エドは、停止してしまったシステムと格闘していた。
「外はどうなってんだ……」
 目に写るのはマグライトに映る範囲のみで、後は闇しかない。モニターも何もかも死んでしまったために、
外の様子が分からない。爆発音と銃撃音が聞こえたが、あのグフはデュエルダガーと抗戦してるのか……?
「チクショーッ!! 殺るなら一思いに殺れぇぇぇっ!!」
 怒りに任せて目の前の計器をぶん殴るが、機体が動くはずが無い。
「こんなことなら講義聞いときゃよかった」
 苦労の末、配線し終えたエドは、気合を入れつつスイッチを押した―
「ええい。このスイッチだ!」
 ―が、そう都合よく機体が動くはずがなかった。


300:51
07/06/27 23:26:29
このスレでブライトを出すには、小説版の亡命した奴を持ってこないと……

ニムバス
魅力6 指揮3 格闘14 射撃5 耐久10 反応9
ノリス
魅力13 指揮14 格闘15 射撃14 耐久15 反応12
レナ
魅力10 指揮13 格闘13 射撃12 耐久9 反応14
エド
魅力4 指揮6 格闘12 射撃7 耐久6 反応12

301:51
07/06/27 23:28:16
誤字・・・orz
>>298
>振り上げられたヒートサーベルを受け止め、イージスの右腕をイフリートの右腕を斬り飛ばす。
振り上げられたヒートサーベルを受け止め、イージスはイフリートの右腕を斬り飛ばす。


302:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 23:38:31
投下乙!
ムウはやはり強いな・・・
地上用のイフリートでイージスに競り負けるって、ニムバス・・・orz

303:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 23:40:58
51氏GJ。
ニムバス、戦場で立ち止まるなよ。アホか、お前は。
にしても、PS装甲があるんだからムウは一撃くらうの覚悟でやれば斬りにいけば勝てるんじゃないかね。
それともヒートソード相手だとPS装甲も負けるのか?

ニムバスがランクC、ノリスがランクSってところですかな、この数値は。

304:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 23:43:54
>>51氏GJ!
エドが配線を直しているところがシローとかぶりました
シローはきちんと講義聴いてたんですな・・・

305:通常の名無しさんの3倍
07/06/27 23:51:06
GJ!
>「ええい。このスイッチだ!」
>―が、そう都合よく機体が動くはずがなかった。
もうひとつGJ!!!www

306:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 00:07:14 ysaIjD/k
>>303 ヒートソード相手だとPS装甲の素材が熱でいかれて通電できなくなってしまう
とかだろう

307:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 01:07:57
>>291
いや、ドラムマガジンつけてたが銃そのものは普通の突撃銃に見えた。
まあいろいろ改造はしてたろうが。

308:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 02:00:30
51氏GJ!!
オヤジキャラは最強だな。

トニーたけざきブライト人気だね~
「俺が一番うまくWBを指揮れるんだ!!」ってか。

309:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 02:38:07
>「ええい。このスイッチだ!」
> ―が、そう都合よく機体が動くはずがなかった。

ここで吹いたw


310:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 02:57:16
くそっ、しょうがねえな!

311:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 10:04:22
ちょwバァルカンのウッソwwwww

312:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 11:54:36
エドが結構ワリ食ってるのは、成長のためのフラグなのかな?
このまま噛ませで終わるなGJ

313:515
07/06/28 17:39:09
今回は異様に長くなってしまいました。
一応、通して投下しますが、おそらく2回に分ける事になると思います。

では、投下開始します。

314:515
07/06/28 17:40:50
Zion-Seed 第21話 PHASE-03『崩壊の大地』


 ■ 赤い彗星 ■

 年明けとともに次々とラインから吐き出されるリックドムⅡは順次、各部隊に配備されていた。
 特に独立機動部隊に優先して回されており、ここ“赤い”ザンジバルにも2機のリックドムⅡが配備されている。

 先行して20機ほどが作られたリックドムは、ザクR型の授与に漏れたエースパイロットに授与され、彼らの特性に
あったチェーンアップがなされており、ノーマルのリックドムⅡより高性能だったりする。
 シャアの駆る赤いリックドムもその例に漏れず、その機動性はザクR-2型に匹敵するほどに強化されていた。

 だが、このザンジバルに搭載されているMSはその3機のみである。
 最大12機のMSを搭載できるザンジバル級にしては少なすぎる数であるがそれには理由があった。
 なんと2機のMAが搭載されているのである。
 さすがにMAN-03ブラウ・ブロほどのスペースはとらないが、MAN-08エルメスとてそれなりの大きさである。
 MS3機、MA2機、さらに単艦行動の為の物資や機材で格納スパースはいっぱいいっぱいであった。

「ですが、よろしかったのですか? 後々、問題になりそうですけれど」
「しかしララァ、もはや言ってもどうにもなるまい? あの娘を降ろすにもソロモンまで戻らねばならん、そういうわけにも
いかんだろう?」

「ええ、それは承知していますわ。私が言いたいのは、な・ぜ! あの娘に艦内行動を自由にさせたのかを、聞いています」
「あ~、まあ、いや、それはだなぁ……」

 ブリッジでは赤い彗星がヒラヒラ服の褐色美少女に詰め寄られていた。

「……」
「おや、どうしました? マリオン少尉」

「あ、アンディ中尉……」
「ああ、あれですか。いつもの事ですよ、少尉。犬も食わない夫婦喧嘩ってやつです」

「夫婦……喧嘩……ですか? アレ」
「そういえば少尉の任官は先週でしたか。これからよく見る事になりますよ」

「はぁ……」

 そんな2人のやり取りを、空色の髪の少女とアポリーな中尉が見守っている。

315:515
07/06/28 17:42:29
「シャア少佐!」

 そんな絶妙な雰囲気のなかに桃色の髪の美少女が乱入した。
 その後ろには案内役を任されたロベルトな中尉がついてくる。

「これはこれはハマーン様。せまいブリッジではありますが、ごゆっくりしていってください」
「ごめんなさい、シャア少佐。なんだか我儘を言ってしまったみたいで……」
「少佐、そろそろ戦闘宙域です。民間人の方はブリッジからさがっていただかないと……」

 赤い彗星をはさんで2人の少女の視線がぶつかりあう。
 バチッ!!
 ビリビリとブリッジ内の空気が帯電していくかの様であった。

「……所謂、修羅場ってやつでしょうか?」
「そうですねぇ、怖いですねぇ」
「ドレン大尉、申し訳ない。我々は転進します。ご武運をー!」

 パイロット3人は逃げ出した。残されたのは美少女2人に挟まれた赤い彗星に、ブリッジクルー。
 自業自得な赤い彗星はともかく、ブリッジクルーはひたすらに災難であった。

 ■ ■

「新型艦、しとめ損ねたか……」
「戦艦? コロニーの中にか……」
「大きい……」

 クルーゼはとりあえず戦闘力のほとんどを失った2機のメビウス・ゼロを放置、アークエンジェルへと攻撃を仕掛ける。

「回避、面舵ー!!」

 ナタルの指示にアークエンジェルを操舵するノイマン。
 400mオーバーの巨艦が軽やかにシグーの攻撃を避ける。浮沈艦伝説の幕開けである。

316:515
07/06/28 17:43:52
「……ここでしとめさせてもらう!」

 かなりありえない回避行動をしたAAをクルーゼはとりあえず放置、今度はX-105に攻撃を敢行する。

「ビーム兵器?」

 間一髪で換装が間に合ったキラはランチャーパックの武装に驚きつつも、PS装甲の電源を入れる。
 再びトリコロールカラーとなるX-105、シグーの攻撃を全く受け付けない。

「フェイズシフト……これはどうだ」

 強化APSV弾に換装し再度攻撃するシグー、しかしX-105は攻撃を受け付けない。
 装甲の頑丈さにいらだつクルーゼ、そこにAAから放たれたレーザー誘導ミサイルが襲い掛かる。

「遅い」

 しかし、ミサイルは軽やかに回避され、ナタルが当てるなよ! と言ったメインシャフトに命中する。

「っぁ、冗談じゃない!」

 刻一刻と状況の悪化するヘリオポリスに、キラが原因のザフトのMSをどうにかするため、ランチャーパックの主砲
320mm超高インパルス砲『アグニ』を構える。
 ちょ、まっ、と叫ぶマリュー。しかしその声は届かない。放たれる『アグニ』、その高エネルギー粒子はシグーの
右腕を貫き、そのままコロニーの外壁に直撃、見事破壊する。

「!?」

 その威力に恐れおののくキラ。
 そして、右腕を破壊されたクルーゼはその威力に驚きながら、コロニーに開いた穴から離脱した。

317:515
07/06/28 17:45:34
 ■ 大天使 ■

 なんとか戦闘を切り抜け、無事AAに乗艦したX-105とマリュー、そしておまけのヘリオポリスの民間人。
 そこにAAの主だった士官・下士官が駆けつけ、再会の挨拶を交わす。
 
「へー、こいつは驚いたな」

 キラがX-105から降りた事でAAクルーにざわめきが広がる。そこに陽気な声とともに紫と白のパイロットスーツの
男が同色のパイロットスーツを着た女性を伴い歩いてきた。

「地球軍第七艦隊所属、ムウ・ラ・フラガ大尉。よろしく。で、こいつは俺の副官だ」
「同じく地球軍第七艦隊所属です。中尉とお呼びください」

 そう言って敬礼を交わす2人。AAクルーも敬礼を交わし、マリューとナタルの2人が一同を代表して名乗る。
 そしてムウが着艦許可を求めた事で、マリューも今ここにいるクルー以外がほぼ戦死していることを知るのであった。

 着艦許可を得たムウはX-105、それを操縦していたらしいキラに視点を移す。
 マリューがキラが機体に関るようになったわけを簡単に説明する。その際のジン1機を撃墜との言葉に反応する
AAクルー、だがムウはあまり気にならなかったようで同行したはずのテストパイロットの行方を尋ねる。
 残念ながらナタルの返答は芳しいものではなかった。
 そうか、と表情を暗くして答えるムウ。そして再びキラに視線を移し、今度は彼に近づいていく。それに続くマリュー
とAAクルー、なんで?

 なんですか? と訝しげに尋ねるキラに一言、

「君、コーディネイターだろ?」

 ムウのその言葉に緊迫する一同、

「……はい」

 キラのその返答に保安員が銃を構える。その動きにいきり立ったトールが前に進み出たその瞬間、

「ぷげぁっ!!」

 挨拶の後、一言も発していなかった中尉がムウを蹴り倒した。
 
「な、何を!?」
「フラガ大尉、空気読みましょう? ここは地球連合軍。し・か・も、ブルーコスモスのメッカ、大西洋連邦ですよ?
大尉みたいにコーディネイターに寛容な人間なんて、そうそう、い・な・い・ん・で・す・よ!」

 ゲシゲシと倒れたムウを踏みつけながら、壮絶な笑顔で微笑む中尉。呆気に取られる一同。
 さすがにブルーコスモス扱いは嫌だったらしく、保安員は銃を降ろした。

318:515
07/06/28 17:47:30
「ごめんなさいね。大尉は昔から空気が読めない人で……」

 ムウを足蹴にしながら中尉がキラに申し訳なさそうに謝る。その異様な雰囲気に圧されキラは、いや、あまり気に
してないっすよ。とブンブン首を振った。
 そんな中尉に、大西洋連邦軍人らしくナタルが食いかかるがマリューが割って入る。

「そう驚くこともないでしょう? ヘリオポリスは中立国のコロニーですもの」

 そう言って、貴方は戦争を避けてここに移住したのでしょう? と確認を取る。キラはそれに頷くと自分が一世代目の
コーディネイターであることを明かした。
 ざわめく一同。
 そんな中、さっき、中立も何もないわ! と言っていた人の言葉とは思えないわね。とセイラが苦笑し、それを耳にした
サイも同じように同意した。

「皆、すまんね。ここに来るまでの道中、コレに乗るはずだった連中の動かすのにも四苦八苦してた様子を知ってるだけにな。
つい、聞きたくなっちまってね。イテッ」

 起き上がったフラガがX-105を見上げるように呟く。ならこんな場所で聞くなと言わんばかりに、中尉のローがフラガの
脹脛を撃った。

「大尉、どちらへ?」
「どちらって、俺ら被弾して降りたんだし、外にいるのはクルーゼ隊だぜ? あいつらしつこいぞ~。こんな所でのんびり
している暇はないと思うがね」

 そう言ってムウはこの場を後にする。だからもう少し言い方に気を使え、と中尉がムウの頭を叩いた。
 歴戦の2人の言葉に立ち尽くすAAクルー。スタッフの大半が戦死、残った人員での初戦がクルーゼ隊。絶望的であった。

 ■ 作戦会議ザフト編 ■

「ミゲルがこれを持ち帰って帰ってくれて助かったよ。でなければ、いくら言い訳したところで地球軍のMS相手に
機体を損ねた私は大笑いされていたかもしれん」

「オリジナルのOSについては、君らもすでに知っての通りだ。なのに何故、この機体だけがこんなに動けるかは
分からん」

 うなずくアスラン。クルーゼが帰還するまでの間、X-303のOS書き換えに勤しんだだけにその出来がとても実戦に
堪えぬものとは思えなかった。

319:515
07/06/28 17:49:01
「だが我々がこんなものをこのまま残し、放っておくことにはいかんという事ははっきりしている。捕獲できぬとなれば
今ここで破壊する。戦果ものだ。侮らずにかかれよ」
「「「「ハッ!」」」」

 クルーゼの言葉に敬礼するアスラン、ミゲルら4人。

「ミゲル、オロールは直ちに出撃準備、D装備の許可が出ている。今度こそ完全に息の根を止めてやれ!」
「「ハイ!」」

 アデスの指示に2人が出口へと向かう。ミゲルが任せておけといわんばかりに、アスランの肩を叩いていった。
 それを不安に感じたアスランがアデスに出撃許可を求めるが、クルーゼからまだ手柄が欲しいのか? と呆れたように
言われ、アデスからも今回は彼らに譲るよう窘められる。
 流石に幼馴染が地球軍のMSに乗っているかもしれないから確かめたいんです! とは言えないアスランであった。

 ■ ■

 ローラシア級戦闘艦ガモフでは出撃に備え、整備班が慌しく動いていた。

「D装備だって」
「要塞攻略でもやるつもりかね、クルーゼ隊長は?」
「でも、そんなことをして、ヘリオポリスは……」

「しょうがないんじゃない?」
「自業自得です。中立とか言っといてさ」
「……」

 無事、任務を成功させた3人のザフト・レッドがそれぞれの思いを胸に、その様子を眺めていた。

 ヴェサリウス内でも慌しく整備員が動き回る。コンテナ内からD装備を取り出し、出撃予定のジンに取り付けていく。
 その様子をX-303のコクピット内でその様子を眺めつつ、アスランは機をうかがっていた。

「ハッチ閉鎖ー!!」

 ミゲル機が出撃し、整備員の上げた声に反応するかのようにX-303が動き出す。
 驚きを隠せず機体を見送る整備員達、その報告を受けたアデスは声を荒げ、呼び戻すように指示を出そうとする。

「行かせてやれ」
「はっ!?」

「データの吸出しは終わっている。かえって面白いかもしれん。地球軍のMS同士の戦いというもの」

 しかし、クルーゼがにやりと笑ってそれを止める。アデスは不承不承頷いた。

320:515
07/06/28 17:50:26
 ■ 作戦会議AA編 ■

 ヘリオポリスの学生達が友人のコーディネイターについて話しているころ、AAは無事だった物資の積み込みと、警報レベルが
上がったがためシェルターへ避難しそこねたヘリオポリス住民を収容していた。

 艦橋では4人の士官が今後についての対応を協議していた。
 ナタルはマリューが今後もキラに協力してもらう事に不満を漏らすが、じゃあ、どうするの? と聞かれ、パイロット2人を見る。

「今度はお2人のうちどちらかが乗られれば?」
「おい、無茶言うなよ。あんなもんが俺に扱えるわけないだろ」
「同じくです。彼の書き換えたOSは完全にコーディネイター用に調整されています」

 では元に戻して……と言うナタルに、

「そんで、のろくさ出て行って、的になれっての?」
「正直、メビウス・ゼロで対応したほうがまだましです」

 パイロット2人の返答は芳しいものではなかった。
 結局、ナタルもキラからの協力を得る事に同意せざるをえなかったのである。

 そうしてマリューがキラの説得に向かった直後に、Nジャマーの反応が増大する。

「なんだと?」
「ちっ、やっぱこっちが出て行くまで待つ気はないかー。あんの野郎!」
「……しつこい」

 不安そうにナタルがムウにヘリオポリス内での戦闘を懸念する。
 だがムウは皮肉げな笑みを浮かべ、相手がそんな事を気にする連中ではないと告げる。
 再びヘリオポリス内での戦闘が始まろうとしていた。

321:515
07/06/28 17:52:05
 ■ ■

「お断りします!」

 開口一番、戦闘への協力を求めるマリューにキラは拒絶で答える。
 戦争が嫌でオーブを選んだだけあって、キラの戦闘に対する拒否感は相当なものであった。
 どう説得したものか? とマリューが考えようとした時、艦橋からの通信が入る。

「どうしたの?」
『MSが来ます。直ちに艦橋へとあがってフラガ大尉の補佐をお願いします』
『ん? 今なんて?』

 中尉の通信に驚きの声を上げるムウ。てっきりマリューが艦長をすると思い込んでいたのだ。
 しかし、中尉は技術士官に命を預ける気は毛頭なかった。

「補佐を?」
『はい。艦長不在につき、フラガ大尉が艦長代行を行います。ですがこの艦についてはラミアス大尉、貴方の方が
詳しい』
『ちょっと待て、俺は艦長なんてガラじゃ、フゴッ!』

 通信の向こうから聞こえる打撃音、思わずマリューも引きつった笑みを浮かべる。
 あの中尉もたいした女傑だ。あそこまで上官に手を上げる士官などマリューもはじめて見る。
 しかし、フラガ大尉もよく許すものだ。軍に入る前からの知り合いだろうか?

「……わかりました。すぐに向かいます」
『お待ちしています。……大尉、指示を。私はMAで出ます』
『ーったよ。んじゃ、アークエンジェル発進準備、総員第一戦闘配備ー!』

 ムウの言葉が終わると同時に通信が閉じる。
 溜息とともに、マリューは後ろを振り返る。聞いての通りよ、とヘリオポリスの学生達に告げる。
 戦闘が始まるという事を彼らに話しながら、ここにあのセイラ・マスをいう少女がいなくてよかったとマリューは
思った。セイラさんは今、食堂にて避難民の治療の補佐をしている。
 キラの説得ではなく、彼の友人達を追い込む事で自発的にキラに協力させようという魂胆であった。

「卑怯だ、貴方達は!」

 マリューの意図が読めたキラが声を荒げる。
 しかし、不安げに自分を見つめる友人達を見捨てる事などキラにはできなかった。

「……そして、この艦にはMSはアレしかなくて、今扱えるのは僕だけだって言うんでしょう!」

322:515
07/06/28 17:54:43
 ■ 作戦会議ジオン編 ■

「Nジャマー反応増大!」
「少佐」
「うむ、どうやら戦闘が再開したようだな」

 オペレーターの報告を聞き、ドレン大尉がシャアを見る。
 シャアはドレンの言葉に頷きながら、作戦モニターを見る。“赤い”ザンジバルはザフト艦の索敵範囲ギリギリの
位置でデフリにまぎれて停止していた。

 本来戦闘宙域に到着次第、戦闘に介入する予定であったが、部隊長のシャアがララァとハマーンの2人をなだめるのに
時間が掛かってしまいタイミングを逃していたのだ。
 現在、2人を引き離す事で、艦橋はとりあえずの落ち着きを取り戻していた。
 ララァ・スン中尉は心底申し訳なさそうにアンディ、リカルドとともに機体の調整をおこなっており、ハマーン・カーン
にはマリオン・ウェルチ少尉がつき、会話の相手をしていた。

「さて、ドレン。私とアポリー、ロベルトが先行する。エルメスの投入タイミングは君に任した」
「了解です、シャア少佐」

 そう言ってシャアはブリッジを後にする。

 シャア・アズナブル、赤い彗星の出撃である。

 ■ ■

 AAが浮上し、カタパルトではX-105がソード・ストライカーへの換装を急いでいた。

「ソード・ストライカー、剣か。今度はあんなことないよな」

 先の戦闘で主砲の火力を見誤り、コロニーの外壁を破壊してしまったキラは不安をはらうようにPS装甲のスイッチを
入れる。
 そこに敵機襲来を告げる通信が入る。

『なんてこったい! 拠点攻撃用の重爆撃装備だぞ! あんなもんをここで使う気か?』

 さらに2機のジンが追加で現れる。それを受けてナタルがメビウス・ゼロとX-105に出撃を命じた。

323:515
07/06/28 18:02:22
『メビウス・ゼロ、先行します』

 中尉のメビウス・ゼロが出撃し、続いてキラの駆るX-105も出撃する。
 その直後にX-303の反応を確認、ザフトは早速鹵獲機体を戦闘に投入してきた。

「もう投入してきたと言うの!?」
「おいおい、もうOS書き換えたのかぁ? これだからコーディネイターってやつはー」
「しかし、逆に考えればザフトにも戦闘可能なMSがもう無いということでは?」

『はい、大尉と私がシグーが出る前に4機のジンを損傷させています。ヘリオポリス内でX-105がジン1機を撃破、シグーを
損傷させました。おそらくザフトのMSはこのジン3機で打ち止めでしょう』

 マリューが驚愕し、ムウの愚痴にナタルが希望的観測を口にする。中尉もそれを肯定した。

「だったら、逃げ切れるかもしれん! ラミアス大尉、CICは任せましたぜ!」
「分かりました。ナタル、PS装甲に実体弾は効かないわ。主砲の用意を!」
「了解!」

 AAの主砲、225cm2連装高エネルギー収束火線砲「ゴットフリートMk.71」がせり上がり、迫り来るザフトのMSに向かって
放たれた。

 しかし、それを軽々とかわすMS4機。
 ミゲルが僚機に向かって指示を出す。対艦ミサイルを装備したジン2機にAAを狙わせ、ビーム兵器を装備した自機とアスランの
奪取機体でX-105を相手にしようというものであった。
 二手に分かれたザフトのMS隊が行動を開始しようとしたその瞬間、突如オロールのジンが爆散した。

 ■ シャアが来る ■

「新たな熱源を確認、数は3機。反応は……ジオンです!!」
「何ぃ!」

(BGM:例のアレ)

「オロール!!」

 何もできないまま散った僚友に悲痛な叫びを上げるミゲル。怒りの赴くまま見上げると、そこには彼も良く知るジオンのMSが
バズーカを構えていた。

324:515
07/06/28 18:04:17
「赤い機体、シャア・アズナブル! 赤い彗星か!!」

 ソロモン戦において2桁のMS、5隻の戦艦を血祭りに上げたシャア(実際の戦績の5分の3は真紅の稲妻のもの)はザフトで
最も有名なジオンのMSパイロットである。
 これが地球連合であれば遭遇しただけで戦意を喪失するものだが、ザフトにそんな軟弱者はいなかった。

「アスラン、新型はお前が抑えろ! 赤い彗星は俺が相手をする!!」

 ミゲルが雄たけびとともにビームを放つ。赤い機体は両翼の2機に指示を出すと、ビームをかわしながらミゲルのジンに接近、
ヒート・サーベルを引き抜くとそれを一閃した。

「ぬおぁ!?」

 胴体を真っ二つに割かれ、ミゲルのジンは爆散した。

「赤い機体……シャアか!」
「赤い彗星! なぜこんな辺境に?」

 AA艦橋でもジオンの戦闘介入に慌てふためいていた。

『アークエンジェル、この機に脱出を!』
「っと、機関最大。さっさと逃げるぞー!」

 真っ先に我に返った中尉の通信を受け、ムウが指示を出す。
 AAを狙うジンはメビウス・ゼロの攻撃とAAからの迎撃を避けるのに手間取っているところを、2機のジオンMSに撃破される。

「これで、後はX-105を回収すれば……」

 マリューがそう安堵の息をついた瞬間であった。艦橋にアラームが鳴り響く。

「なんだ!?」
「敵MSにロックされました!」

 AA前方で2機のジオンMSがバズーカをこちらに向けていた。

「なんで、ジオンが!?」
「んなこと言ってる場合か、回避ー!!」

 ムウの絶叫にノイマンの操舵が冴え渡る。相対距離100で放たれたバズーカの砲弾を見事回避するのであった。

325:515
07/06/28 18:07:25
 ■ ■

 時間は少し遡る。
 オロールのジンを撃破したシャアに、追いついた2機のリックドムⅡから通信が入る。

『少佐、いかがします?』
「そうだな、2人はあの艦に取り付いたMSを狙え。撃破した後はあの艦を落として構わん」

 左翼のアンディの通信に、軽く考え込んでシャアは二人に指示を出す。

『しかし、あれは連合艦と思われますが?』
「おそらくな。だが、このヘリオポリスの惨状の要因と思われる所属不明艦、みのがす訳にはいくまい?」

 右翼のリカルドの通信に、シャアは不敵な笑みで答える。

『『了解!』』

 部隊長の意図を理解した2人も不敵な笑みを浮かべ答える。
 両翼のリックドムⅡがAAに向かうと同時に、ビーム兵器を装備したジンが突貫してくる。

「フッ、悪くない動きだ。しかし、単調すぎる。それではなっ!!」

 すれ違いざまにヒート・サーベルでジンを一閃した。

 ■ またまた超人類(笑) ■

 近づいてきた奪取機体X-303との戦闘を開始した直後に、相手機体からの通信が入る。

『キラ、キラ・ヤマト』
「っ!?」

『やはりキラ、キラなのか?』
「アスラン、アスラン・ザラ!」

 思わぬ幼馴染との再会に動きの止まるX-105、そしてX-303。
 しかし、その僅かな時間で3機のジンは全滅、かわりに今AAへ攻撃しているのはジオンのMSである。

326:515
07/06/28 18:09:16
 メビウス・ゼロはシャアのリックドムに取り付かれ逃げ回るのに必死であり、2機のリックドムⅡはザフトに比べ
遥かにえげつない位置取りでAAへ波状攻撃を仕掛けていた。
 AAの必死の迎撃はことごとく回避され、次々とヘリオポリスへと命中する。

「なぜ、なぜ君が」
『お前こそ、何故そんなものに乗っている!』

 そんな会話をしている間に、ついにメインシャフトが瓦解、支えを失ったヘリオポリスは崩壊していく。
 同時にコロニーからシェルターが救命艇として射出される。

「うわぁー!!」
『キラー!』

 2機のGはヘリオポリスの崩壊とともに真空空間へと放り出された。

 ■ 赤い彗星 ■

「ちぃ、私ともあろうものがコロニーの崩壊を許すとは……功を焦ったか」

 崩壊するヘリオポリスを目の当たりにし、シャアはそう呟く。
 部下の2人もコロニーの崩壊とともに外に放りだされたため、帰還を命じている。

 相手にしていた連合のMAを見失い、連合の新造艦と思われる所属不明艦もデフリに紛れ、位置を見失っていた。

「しかも仕留めきれずに逃すとはな」

 シャアは仮面をいじりつつ思考をめぐらせる。

「さて、ザフトと所属不明艦……どちらを追う? シャア・アズナブル……」

327:515
07/06/28 18:13:34
以上、投下完了。

10回で規制が掛かるのか……次回から気をつけねば。

原作よりもあっけなくアスラン以外が全滅、ちょっとシャアが強すぎるかな?
一応、機体性能的に、シャア専用リックドム>リックドムⅡ≧シグー>ジン な感じです。

次回から相当展開が変わりそうです。

328:515
07/06/28 18:18:06
追記

ブライトを出すのはちょっと無理ですね。
一応、縛りとしてジオン公国関係者以外は出さないという風にしていますので。
だからクルツやグリンウッドなどは出ないやもしれません。

ゼロ・ムラサメもレイラのために出したいですがどうにも難しいです。

329:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 18:25:54
GJ

330:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 18:33:57
GJ!!!
エルメス!?ブラウ・ブロ!?下手すりゃあの小型エルメスまであるかも!?
ヤバイって、これ!!
本当に連合かザフト、どっちかが全滅するwww

331:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 18:43:29
GJ!
シーマ様たちも後ろに控えてんだよなぁ……
オワタ!

332:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 19:11:11
515氏GJ!
“中尉”って名無しかよ! いくらオリキャラとはいえ、いいのか?
新たなニュータイプはマリオンとハニャーン様か、クスコ・アル辺りかと思ってたがちょっと予想外の展開
でもシャアはハマーン“様”とは呼ばなかったと思うが、

とはいえ変態仮面、ジオンの気配にまったく気付かずとは、やはりニュータイプのなりそこないなのか?


333:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 19:16:14
GJ!

334:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 19:16:37
なぜみんな浮沈艦にしてしまうんだー!

335:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 19:28:33
>>332
いや、変態仮面はNTじゃないから。
強いて言うなら、カテゴリーF?(近親者と感応できるっぽいし)

>>515氏GJ!!です。

336:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 19:38:38
一応公人の娘さんで他人の目もあるからじゃないかな?
二人または三人の時だったら呼び捨てかもしれないけど

遅れながらGJ!

337:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 23:19:19
若も・・・もといロイは知りませんが
クルツは公式ではサイド3に居る家族のために連邦軍を辞めてジオン軍入った人ですから利用出来ますよ?

338:通常の名無しさんの3倍
07/06/28 23:43:55
GJです!!
上で書き込んだブライトスキーです。
515氏も51氏も愚者の戯言を気にしてくれて感謝です。
お二人とも自分の思うがまま書いて下さったほうが
面白いと思います。
ブライトさんが出なくても応援してます!
頑張ってください。

339:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 01:34:32
515氏GJ!
マリオンは正規兵、はにゃーん様は一般人なんですね。
にしても、シャアとララァの掛け合いがガンダムさんっぽくてワラタ。
あと、アンディ、リカルドとアポリー、ロベルトの名前が両方使われてますね。
どちらかに統一すべきでは?

>>332
はにゃーん様は一般人なんでマハラジャ・カーンの御息女って扱いなんでしょ。

リックドムII があってエルメスもあるなら、シュネー・ヴァイスも直ぐに出てきそうだ。

340:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 03:23:49
>>339
シュネー・ヴァイスのファンネルは、エネルギーCAP技術が確立されたゲルググ開発以降になるんじゃないか?
おそらく連合のG情報を手に入れることでゲルググ登場となるんだろうが、

しかし言うべきではないかもしれんが、ヤキンドゥーエ戦ぐらいになるとガルバルディ、アクト・ザク、ヴァル・ヴァロが制式採用されてるんじゃないか?
講和条約結んで戦時じゃないからUCほどじゃないにしろ、SEED本編開始時で1年戦争からすでに1年過ぎてんだから、

341:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 07:20:43
連合の技術でザクを改修したハイザックが出てきたりして
展開次第ではどの勢力でも運用できそう?

342:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 10:07:24
マリオンたん14歳はにゃーん様12歳。
赤い人のろりこん疑惑はCEではもはや確定事項ッ!

ぜひボウヤなひとのコメントを聞きたい。

343:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 11:58:37
GJです。
ただ・・・ザンジバルのMS最大搭載数って6機なんですが・・・
やっぱり『シャア専用』ってことで特別なんですかね?(笑)

344:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 13:08:30
あんま詳しくは知らないが
ゲームの搭載量を正式なものとは考えないほうがいいよ。
ムサイが三機のみだからな…。
あれはあくまでもゲームバランスを優先してるんだろ。


345:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 13:17:12
隼って言うから、てっきり漫画版のブルーにでてきた人かな? って思ってたが、あの人隼じゃなくて荒鷲だった 誰だろ?

346:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 13:22:42
ゲームで言うと、最大6機てのもおかしいんだけどな。
量産機は1ユニット3機だから、ゲームのザンジバルは最大搭載数18機になる。

ぐぐったら、標準6機、最大12機って情報もあった。
問題ないんじゃないか?

347:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 13:56:34
つまりジオン驚異のメカニズムでFA?

348:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 14:15:12
4次元格納庫でおk

349:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 14:34:42
設定スレではないのでそれ位おおらかで良いのでは?
515氏の世界ではザンジバルは12機搭載可能。

実際はどうかって?
自分でググるか、軍事スレにいこう。

隼中尉はオリキャラでしょうか?
隼と聞いて気のいい巨漢坊主を想像していた…。

350:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 18:40:54
実際の空母も標準の搭載数より無茶して詰め込むからなぁ。

351:51氏、515氏とはあまり関係なく
07/06/29 19:17:20
ZEON・GUNDAM

 正確には、「ZEONic General system UNiversals Dynamics and Advanced Mobil suits」、
「ジオニック製標準OSを搭載した、高機能かつ汎用なモビルスーツ」の略称である。

 C.E..71年の時点で、モビルスーツのOSは、ジオン軍が標準として使用している、ジオニック
社開発のものが最も完成度が高かった。UIの洗練度などでザフトのものがより上とする意見
もあるが、「とりあえず動かすだけなら(訓練を受ければ)誰でもできる」「コーディネィター、ナチ
ュラルを問わず幅広い人的資材からMSパイロットを選出できる」、すなわち統合環境として、
OS本来の意義を考えれば、ジオンのものが「唯一」完成されていたと言っても過言ではない。
 連合はハードウェアの能力は高かったが、それを中枢として環境を提供するOSがPoorで
あり、話にならなかった。ザフトのOSはコーディネィターでなければ扱えない代物で、この点
では連合と大差ないものをパイロットの能力で補っていたに過ぎない。
 この差は、ジオンが宇宙空間での作業用に、多肢間接制御の研究を早くから行っていたと
いう点にもあるが、何より民間企業であるジオニック社によって開発された、という点が大きい
であろう。同社にとってMSとは“商品”であり、より大きな需要を開拓できなければ意味がな
いからだ。

 しかし、順調に見えたジオンのMS開発も、この時期は行き詰まりが見え始めていた。名機
MS-06ザクはしかし、ザフトの新世代MS投入で見劣りするようになり始めていた。MS-07グ
フ、MS-09ドムは基本的には地上戦用で、宇宙戦仕様も開発されたがつなぎに過ぎない。ザ
クに高機動性能を与えたMS-06R系も企画されたが、すでにシャシーとして限界の来ている
ザクを無理に高機動化させたため、ピーキーな操作性となってしまい、コーディネィターですら
その手に余る代物になってしまった。
 最終的に、ザクに代わる新フレームに、大出力のジェネレーターを搭載した汎用MS開発が
進み、ジオニック社のXMS-14(後のゲルググ)、ツィマド社のXMS-15(後のギャン)が有力な後
継機とされ一応の目処はついた。しかし、MS-06ザク(さらに遡ればMS-05旧ザク)の時代に
は重要視されていなかった、MS同士の格闘戦に対する比重が重くなるにつれ、高機動性の
確保は必須となっていた。そのため、それぞれ軽量化の対策を採らざるを得なくなった。結果、
前者は見た目に反して装甲が薄く、対ビームコーティングされたシールドを抱えざるを得なく
なった。後者は主兵装として大出力の銃器の搭載を諦め、本来の開発意図である対艦攻撃
機としてのMSの性能を減じる結果になった。と、両者それぞれ次期主力MSとしては問題を抱
えることになった。

352:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 19:20:28
つまりキラとアスランは海兵隊の(ry

353:51氏、515氏とはあまり関係なく
07/06/29 19:22:20
 そんな折、ジオンは連合が開発していたMS、G兵器、GATシリーズの資料の奪取、機体の
鹵獲に成功する。これらを解析した結果、カタログスペック上、動力性能、装甲において革新
的と言える能力を有しているが、それらを統合するOSがプアであるため、実用には耐えない
との結論を得た。
 しかし、ハードウェアとしての要素は優れているため、これらを基にし、ジオン軍の標準OS
上に載せることができれば、個々の要素のスペックは若干下がるだろうが、完成度の高いO
Sの恩恵で、高性能かつ完成度の高い機体の開発が可能になるとも報告された。

 かくて、4種のZEON・GUNDAMが試作された。と言っても、連合や、ザフトのそれのように、
「金食い虫」の超高性能ワンオフ機にあるまじき、汎用性を犠牲にした特化機体ではない。
 ジオンは同じコロニー国家であるプラント同様計画経済を敷いていたが、プラントの共産主
義的なそれに対して、あくまで『資本主義を原則』としてものである。ジオニック社とジオン軍
部の癒着はあったものの、これほどの一大計画ということもあり、主要MSメーカー4社にそれ
ぞれ、独自の解釈と試作を命じたのである。

 ZEON・GUNDAMは、ともすれば過剰な装備を施しているGATシリーズ、あるいはザフト・ガ
ンダムと比して、比較的シンプルな固有装備となっており、それも共通化されている。
 ・MS-BW14Adv1「イェーイヴェル」ビームライフル
 ・BS-N01「エイン・クシャート」ビームサーベル
 ・MS-13CIWS01 12.7mm自動対空機銃……通常、左肩間接部に装備
 ・FF-Zeonic 20mm機銃
 ・210mm15連装ミサイルラック「ネーベルベルファー」
 ザフトや連合に対抗して固有名をつけてはいるが、ビームライフルは「誰にでも使える」のド
イツ語訳「Jeder ist verwendbar」の頭の韻をとって略したもの、同じくビームサーベルは「刀」
のドイツ語訳であり、あくまで汎用性を前面に出していることをアピールしている。FF-Zeonic
は20世紀中頃に開発されたエリコンFF20を元に宇宙戦用に炸薬・銃身を変更したもので、
けん制用の仕込み武器として使用される。「ネーベルベルファー」ミサイルラックは、基本的に
固定武装ではなく、ランチャー自体は使い捨てである。
 また、胴体をコクピットと動力炉を包み込むようなPS装甲のカプセルとし、四肢の部分につ
いては従来通りの装甲材をムーバブル構造化して強化している。

 以下、各メーカーの期待について解説する。

354:51氏、515氏とはあまり関係なく
07/06/29 19:23:54
MS-G01 「アンプフィビィェン」~スウィネン・ガンダム
 水陸両用モビルスーツ、MSM-04アッガイを開発したスウィネン社の手になるZEON・
GUNDAM。基本的に汎用機として開発されているZEON・GUNDAMシリーズの中では例外的
に、後々水中用へと発展することを視野に入れている。ドイツ語で両棲類を示すAmphibienを
機体名としているのも、その為である。
 上腹部にウェポンベィを備えており、ここに37mm機関砲、80mm機関臼砲、対装甲ロケット
弾用セミオートランチャー(もちろん、さまざまな弾頭を装着可能)、小型メガ粒子砲を搭載する
ことが可能になっている。
 他に特徴として、自社に核融合エンジンの開発・生産技術を持たないスウィネン社は、アッ
ガイ同様、ジオニック社のジェネレーターのOEMに頼らざるを得なくなった。この為、既存品で
あるグフのジェネレーター2基を搭載している。こちらもアッガイ同様、ジェネレーター1基をカ
ットすることで発熱を抑え、サーモグラフィーによる捕捉を困難にすることが可能である。
 他、アンチビーム・バックラーを左二の腕に固定している。ナツメ型の滑らかな形状をしてお
り、やはり水中用を意識したと思われる。アンチビーム・バックラーの下にFF-Zeonic20を仕
込んでいるが、小型ビーム銃に変更可能である。
 なお、頭部はカバーガラスにてツインアイ風に見せかけているが、その下はモノアイである。

MS-G02 「ライゲル」~ツィマド・ガンダム
 ツィマド社はMS-15シリーズでの失敗を教訓に、基本的にMS-15に類似した構成としつつ、
補助火器類の充実を図ることとした。
 MS-15の特徴とも言えるロケットシールドをさらに実戦的な武器として見直したアンチビー
ム・ランタンシールドを搭載。これにはヒートダガー、ビームダガー、37mm機関砲(ショートリコ
イル)のいずれかを装備可能とした。ビームダガーは専用品で、ビーム銃としても使用可能だ
が、ビーム粒子カートリッジは3基までしか装填できない。また、アンプフィビィェンと共通の小
型ビーム銃も装備可能である。
 また、左脇腹部分にも掃射用として使用できるFF-Zeonic20を装備している。
 なお、名前は恒星「リゲル」のドイツ読みであり、ジオンのエース「青い巨星」ランバ・ラルと
かけたものである。ツィマド社としては実戦用1号機をラルに託したかったようだ。

355:51氏、515氏とはあまり関係なく
07/06/29 19:26:19
MS-G03 「シュトゥーカ」~MIP・ガンダム
 ビーム兵器に造詣の深いMIP社の手になるZEON・GUNDAM。それを象徴するかのように、
固定武装として右脇腹部に小型メガ粒子砲を装備している。
 アンプフィビィェンのものに比べても大出力であり、対PS装甲を意図したことが見て取れる。
また、艦船に対しても充分有効であり、戦闘機と言うよりも攻撃機としての活躍が期待できた。
第二次世界大戦で猛威を振るった急降下爆撃機の名を冠されているのもその為である(ただ
し、ギレン・ザビはこの命名があまり気に入らなかったようだが)。
 また、サブウェポンとし右側頭部に搭載される掃射用・けん制用の火器も、MIP社らしくビー
ムバルカンを装備している。シールドは変形円型の小型アンチビーム・バックラー。

MS-G04 「ゾルダーテンランゲ」~ジオニック・ガンダム
 なんといっても大本命、ジオニック社のZEON・GUNDAMである。言うなれば「王道」。大型の
アンチビーム・シールドを装備し、格闘戦を前提にした構成である。
 固有の補助武装も、自動対空機銃と、左手装甲に仕込んだFF-Zeonic20の他、オプション
で127mm対装甲セミオート・ライフル「オイト」が用意されているのみである。
 ジオニック社は刃物系の武器で格闘戦を意識しながら、過剰装備気味のGATシリーズに対
し、格闘戦に特化した機体をぶつけることを考案したのである。また、汎用兵器としてのMS
の特性上、固有武装で足りない分は後付けのオプションで補うと言う思想もあった。
 試作1号機はXMS-G04「ゾルダー」と呼ばれ、未完成のツインアイ頭部の代わりに後のリッ
ク・ディアスのようなモノアイの頭部を搭載していた。この姿を「赤い彗星」シャア・アズナブル
はいたく気に入り、量産化改造の上で自機としたと言う。

356:51氏、515氏とはあまり関係なく
07/06/29 19:28:43
>>351,353-355
なんか仕事中にいろいろ電波が降りてきたのをまとめてみました。
お目汚しでしたら失礼おば。

357:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 20:54:51
GJ!
妄想するとわくわくするなあ、面白い。

358:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 21:24:31
ホワイトベースも片側3機合計6機だけど、メンテナンススペース込みだからね。
結構スペースがあったし搭載するだけなら倍は載せられると思う。
ザンジバルだって同じでしょ。 ムサイはギリギリっぽいから無理そうだけど。

359:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 21:30:30
そういえばシャアの部隊に配属されていた
デニムとスレンダーは配置換えかな?
ソロモンではエルメスの護衛してたけど・・・。


360:通常の名無しさんの3倍
07/06/29 22:08:23
変態仮面同士の顔合わせはあるのでしょうか!?

361:51
07/06/29 23:06:25
32-3(1/2)

「まさかこれほどまで厳しくなるとは……」
 ジャンは周囲を確認しながら、グフ・カスタムと相対していた。
 戦況は完全にジオンに傾いている。ドミニオン大破がそれを物語っている。
 アークエンジェルは健在だが、直援は新兵の2人。スカイグラスパー隊はセイラが離脱したことによって、
倍の数のドップと渡り合っている。
 キラも支援に入るが、ストライクもたった1機でドタイ部隊を相手にしなければならない。
 モーガン、ジェーン、ゼロの3人はグフ・フライトタイプに完全に拘束され身動きが取れない。
 エドは既にやられ、レナが救援へ向かったが、彼女でもジオンのエースに勝てる確率は五割程だろう。
 余裕があるのは自分とムウぐらいだ。
「フラガ少佐、申し訳ないのですが、イメリア大尉を助けにいけますか?」
「冗談言うなよ……おりゃ! コイツ腕一本でも……どりゃ! 結構やる……うおっと!?」
 ムウが相手するニムバスは、ゼロをイラ付かせているグフ・フライトタイプを見て何か思いついたらしい。
俄然張り切りだしたようだ。ヒートサーベルを狂ったように振り回し、イージスを圧倒し始めている。
「……仕方が無い」
 ジャンは相手にしていたグフ・カスタムの脚部を切断した。これで敵機は動けない。
「私が支援に行きます。少佐、後は頼みます」
「ちょっと待てぇぇぇっ!!」
 理不尽なジャンにムウの咆哮が響いた。

「おのれ、止めを刺さんつもりか!」
 グフ・カスタムに搭乗しているグレン・ステンセル大尉は唇を噛んだ。
 この連合のパイロットは哀れみのつもりか自分を生かそうとしているらしい。先程からの戦闘も、随所に
手を抜いている感があるのだ。
「このまま行かせては―」
 グレンはノリスが直々にグフ・カスタムを与えられた男だった。階級が上の士官もいる中で、ノリスは自分
を選んでくれたのだ。しかもノリスと同じ機体にである。グレンとしては感激の極みだった。そのため何とか
期待にこたえようと踏ん張ったが、連合のパイロットは運悪くにも“煌めく凶星「J」”。白く塗られた機体に
終始翻弄され、最後は情けをかけられた。これ程の屈辱はない。
「―大佐に申し訳立たぬ!」
 グフは背部スラスターを全開にすると、地面を擦りながらデュエルダガーへ突っ込む。
「!?」
 側から見れば不気味な動きだが、それが功を奏した。一瞬ではあるがジャンの動きが止まったのである。
 グレンはその一瞬を狙って、腕に仕込んだヒートロッドをデュエルダガーに飛ばした。その先端は一直線に
デュエルダガーの右足に張り付いた。
「なっ!?」
 ジャンは咄嗟にアンカーを振り払ったが、流された高圧電流が右足の機能を完全に奪う。デュエルダガーは
バランスを崩し、地面に倒れてしまった。
「油断した」
「これで互角! 続きといこうか!!」
 ヒートサーベルを抜き、這いずりながらデュエルダガーは迫るグフ。その執念はすさまじいものである。
「……致し方ないか」


362:51
07/06/29 23:09:06
32-3(2/2)

 ノリスとレナの睨み合いは、今だ続いていた。
「さあ、どうする!? 連合のパイロット!!」
 ノリスは叫びながら35mmガトリングをバスターダガーに放った。
 レナはそれはかわしながら、思考を巡らせる。
「本っっっ当に、エドの奴使えないわね」
 愚痴っても仕方がない。エドの機体は敵の手の中にあるのだから。
「……でも、このままじゃ埒が明かないわ」
 本格的にエドを見捨てることを考え出す。このグフは間違いなくエースだ。ジオンの欧州方面軍一の技量を
持つと言っても納得できる。自分がサシで戦ったとしても、勝てるのは難しい。
 敵機がエネルギーか弾切れを起こすまで耐える方法もある。しかし今アークエンジェルを護衛しているのは
サイとトールのみ。ドタイもアークエンジェルに狙いを絞っている。自分も支援に向かわなくてはならない。
「エドには悪いけど、これも戦争よ」
 レナは決心をつけた。エドを見捨ててグフを撃つ。
 このまま対峙しても事態は進展しない。それにこのエースパイロットを放置すれば、何人のMSパイロットが
犠牲になるか分からない。今ならエドだけで済む。
「悪く思わないでね」
 そして収束火線ライフルをグフに向けた。しかし次の瞬間、グフはエド機を無視して飛び退いた。

 ノリスは何が起きたのか理解できなかった。バスターダガーが銃口を向けたことは問題ではない。
 一瞬。
 そう一瞬だけモニターに光が映ったのだ。それが何か理解する前に、ノリスは機体を動かしていた。案の定、
さっきまで自分が立っていたところを徹甲弾が掠めた。コックピットを狙ったものだろう。
「狙撃ッ!?」
 ノリスが状況を理解している間に、レナは次の行動に出ていた。
 エド機を離れたグフにライフルを連射する。
「チィッ!!」
 ノリスはドミニオンの影に身を隠す。
「……これ以上の戦闘は無理か」
 ノリスの考えた作戦は、木馬を行動不能にすることが目的だった。
 木馬は鉱山基地への奇襲、言い換えれば後方撹乱が目的だ。ノリスとしてはそれを阻止しなければならない。
だがそれは、木馬を撃沈させる事とは等しくない。つまり行動不能にするだけなら、従来のMSで対応できる。
「やはりドムは必要なかったな、マ・クベ中将」
 ノリスはドム2個中隊を前線への救援に向かわせていた。彼らがいれば多くの将兵が救われる。
「味方の損害は多いが、木馬を1隻行動不能にした。作戦は成功と見なす」
 言うとノリスは撤退の信号弾を上空へと放った。



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