07/06/16 17:17:35
ギレンの野望の攻略本を見て気づいた。
コンスコンはガルマやシーマより指揮能力高い
51:通常の名無しさんの3倍
07/06/16 17:29:08
GJです
今のところこの作品の保管庫ってないんですか?
52:通常の名無しさんの3倍
07/06/16 18:25:00 fjrBdxTS
☆ チン
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・)< まとめサイトマダー?
\_/⊂ ⊂_)_ \______________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|
|  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:| :|
| .|/
53:通常の名無しさんの3倍
07/06/16 18:51:41
色々投下~
URLリンク(www.kajisoku.org)
URLリンク(www.kajisoku.org)
URLリンク(www.kajisoku.org)
URLリンク(www.kajisoku.org)
URLリンク(www.kajisoku.org)
54:通常の名無しさんの3倍
07/06/16 22:13:19 JfVcPUo2
まだかな?
55:通常の名無しさんの3倍
07/06/16 22:59:19
とりあえず前スレからの作品がのってるっぽいとこ
出すからもちつけ
URLリンク(wiki.livedoor.jp)
56:通常の名無しさんの3倍
07/06/16 23:14:09
そういや515氏の作品はまとめサイトにないね。
ID持ちの方登録お願いします。
57:51
07/06/16 23:35:21
31-1(1/5)
砲撃が作った煙幕の向こうから連合軍が飛び出してきた。
デュエルダガーが威圧するようゆっくりと歩み寄る。足元にはリニアガンタンクと歩兵達、その後方からは
凄まじい数の火砲・ロケット弾が発射され、ジオンの陣地に降りそそがれた。
先頭を駆けていたデュエルダガーにマシンガンが浴びせられる。だがその硬い装甲を破ることができない。
連合軍の主力MSには、鎧のような装甲をまとっていたからだ。
今作戦にデュエルダガーを投入したハルバートンは、パイロットの生残性を高める為に、追加装備として
フォルテストラを取り付けていた。“強いドレス”の異名であるフォルテストラによって対弾装甲は向上し、
マシンガン程度ではやられることはない。
「お前等落ち着けよ。敵MSの装甲は厚い―」
だが、ユーリ・ケラーネは既に特徴を見抜いていた。
「A装備の者は戦車を、B・C装備の者はMSを狙え!」
ここでのAとはマシンガン、Bはバズーカ、Cはマゼラトップ砲を意味する。
そんなケラーネの指示に従い、マゼラトップ砲を構えたザクがデュエルダガーの左足を吹き飛ばした。足を
失ったデュエルダガーは、前のめりに倒れ込む。足元を走っていたリニアガンタンクが1両犠牲になった。
しかし連合軍も怯まず果敢にも突撃を敢行する。閃光弾を発光させフォルテストラを強制排除すると本来の
機動力を発揮して格闘戦を移行した。
バーニアを吹かして一気に距離を縮める敵機を目の前にし、対MS経験の無いアス伍長は混乱状態に陥った。
「まだ死にたくねえんだ! 助けてくれぇ!」
閃光弾に気をとられたアスのザクは、ヒートホークを構えることもできずに撃破されてしまう。
「アス!」
「なんだってんだいっ!」
部下を殺ったデュエルダガーにトップ少尉とデル軍曹のグフが立ち向かう。ヒート系とビーム系では出力に
大きな差がある。機体性能も若干連合のMSが上だが、パイロットの腕の差は明らかだ。トップは敵機の一撃を
受け止めたまま、75mm5連装フィンガー・バルカン砲を放った。デルも同様に撃破する。
「アス……ちくしょう! 俺より先に死にやがって……」
何かと目をかけていた新兵の死に涙ぐむデル。
「軍曹! 感傷に浸っている場合じゃないぞ」
そんなデルを横目にトップは声を大にした。女と言えど今日まで前線で戦ってきた古参兵のトップである。
部下が死んだとしても動揺は無い。
「アスのことはもういい!」
「分かってます、少尉殿。今は非情になるべき時!」
言いながらコクピット内に貼り付けた我が子の写真を見た。
「俺は生きて帰ると、家族に誓ったんでな!」
更になだれ込んでくる敵機にデルはヒートソードを振りかぶった。
58:51
07/06/16 23:36:26
31-1(2/5)
「なかなか良い機体じゃねえか。鹵獲してえなぁ」
「無茶言わんでください」
苦戦する自軍を見てユーリが言う。傍らにいたボーン・アブスト大尉が苦笑した。
「敵機を鹵獲するには、少なくとも前線を押し返しませんと……」
連合は欧州軍の倍の戦力を投入している。如何に精強なジオン兵と言えど数で押されては消耗も激しい。
ましてや防衛戦はMSの特徴である機動力を奪ってしまう。
マゼラトップの上に立って話していたユーリに声がかかった。バリー軍曹だ。
「大将、“ふとっちょ”がやられました」
「……そうか、ルネンの奴が」
“ふとっちょ”の愛称を持つルネン伍長は、地球降下以来共に戦ってきた仲間である。MSの操縦は下手だが、
マゼラアタックの操縦は一流で、上司からも信頼の厚い男だった。
「ローデン大佐の部隊は?」
「既にブタベストを放棄、ブカレストまで後退してます」
アブストがそれを聞くと、ユーリの方を向いた。
「よし。連合軍はどうなってる?」
「はい、誘いとも知らずに、伸びきっております」
「上出来だ。では、こっちも作戦通り撤退戦に移る。アブスト、ガウの用意だ」
「了解しました」
アブストと、バリーが掛けていく。
ユーリは頭をかくと、口をへの字に曲げて呟いた。
「結局マ・クベの言うとおりかよ……」
ユーリは唇を噛み、マゼラアタックから飛び降りた。
――第31話
大西洋連邦及びユーラシア連邦の連合軍は、作戦を決行してから7時間足らずでプラハを制圧した。
最新鋭の地上戦艦を最高司令部とした軍勢は、大西洋とユーラシアの底力を示している。
この軍勢は主に2分されている。ハルバートン中将が指揮する第1軍と、ビラード中将が指揮する第2軍だ。
知将で名高いハルバートン中将は宇宙軍出身だが、初等教育から士官学校まで全ての課程を首席で卒業した
生粋のエリートである。参謀本部に属して居た時期もあり、戦術面だけでなく戦略面でも定評があった。
一方のビラード中将は陸軍出身で、百戦錬磨の将軍だ。高い戦術眼の持ち主で月面のエンデュミオン基地を
任されていた。図らずもジオンの奇襲攻撃によって敗軍の将となってしまったが、その分ジオン軍への執念は
連合内でもかなりのものだ。
しかし、大西洋連邦軍のビラードに対する評価は低い。エンデュミオン基地を落とされたことが原因だが、
その際に重要機密の処分―サイクロプスの暴走―を彼は怠っていたからだ。
59:51
07/06/16 23:37:59
31-1(3/5)
とにかくこの2人が連合軍の中核となるのだが、最高司令官をどちらにするかで本部はもめた。
作戦はユーラシアが中心となっているからビラードになるのだが、ハルバートンの名は有名である。将兵に
とってはハルバートンを押す声が高かったのである。
結局は高度な政治的話し合いによりビラードとなったが、全軍の指揮はハルバートンが執っていた。
「全部隊、我が方が優勢です!」
「敵の砲火が散漫になっています!」
前線司令部“ハンニバル”の艦橋は活気に満ちていた。開戦以降、負け続けた連合軍が前哨戦とはいえ初めて
勝利を収めたのだ。これに湧き上がらない兵士はいない。
もっとも連合軍の戦力が約320万に対しジオン軍は約100万。MSの数はジオン軍に及ばず200機に満たないが、
戦力比を考えれば、誰が指揮しても間違いは起こらないだろう。
「ガウ攻撃空母が離陸しました」
数多くの情報が錯綜する中で、敵軍の後退がハッキリしたものとなる。
「撃ち落せんか?」
コープマンが砲手に言う。
「無理です。距離がありすぎます」
「ミノフスキー粒子が無ければ、誘導弾の一発も落とせるものの……」
「恨めしそうに言っても、できんもんはできんぞ、大佐」
コープマンに苦言を刺したハルバートンだ。
「ここまでは作戦通りだな」
「はい。これもMS隊のおかげです」
「そのMSの損失は?」
「18機が大破。パイロットは6名が戦死」
ハルバートンはうかない顔だ。
「致し方ありません。戦死者の出ない戦争など……」
「分かっている。その戦死者をできるだけ少なくしなければな」
少ない損失で多大な戦果を上げる。常に軍人が考えるべきことだ。
「第2軍の状況はどうなっている?」
「偵察機より報告! ブタベストからも敵軍が後退したようです」
どうやらビラードの軍勢も作戦通り進んでいる様だ。
「……ビラード中将も中々やりますな」
「感心している場合では無いぞ、大佐」
ハルバートンは作戦配置図に目を移した。
今作戦は第1軍がプラハからキエフを経由してオデッサへ進み、第2軍はブタベストからブカレストへ進む。
偵察機の報告から、第2軍は第1軍よりも早く前線を攻略したことになる。そして―
「我が軍も進むぞ! 急がねばアークエンジェルとドミニオンが孤立してしまう」
―を理由に進軍を早める必要があった。
60:51
07/06/16 23:39:17
31-1(4/5)
「地雷原だと?」
ハンニバル級2番艦ボナパルトでくつろいでいた第2軍司令官ビラード中将は、部下の報告に眉を寄せた。
「はい。進行方向に無数の地雷が設置されているそうです」
「コーネルやデュクロは何と言っておる」
「地雷の数は多く、また偽物も含まれているようで工作隊による解除は時間がかかると」
「ふむ」
ビラードが、傍らのエルラン中将を振り返る。
「どう思うかね、エルラン君」
「迂回すべきです」
エルランは迷うことなく言った。
「このままブタベストに向かうのではなく、ソフィアを経由してブカレストに進むべきかと」
「オデッサ侵攻に遅れが生じてしまうが……」
「作戦の遅延は止むを得ません。それに第1軍の方がMSを多く有していますから、多少遅れたとしても作戦
に影響は無いかと」
「しかしなぁ、報告では偽物も含まれているとある。この地雷原はブラフの可能性も……」
「いけませんビラード司令! 元来地雷というものは兵の心に植えつけられるものなのですぞ」
慌てた様子でエルランは、ビラードの説得を行なう。
「確かにブラフの可能性はあります。だからといって無視して進むわけにもいきますまい。ある程度の地雷
除去を行なわなければいけないのですが、神経をすり減らしてまで除去した地雷が偽物であったときの将兵の
ストレスは計り知れません。来るべきオデッサ攻略時に、兵の士気が低くなりますぞ」
「う、うむ」
強気の押しに思わず頷いてしまう。確かにエルランの言っていることは一理あった。
「私は迂回を進言します。もちろん、どちらをお決めになるかはビラード司令に委ねますが……」
考え込むビラード。
自分はエンデュミオン基地の借りを返す思いで作戦に望んだ。個人的にはハルバートンより先にオデッサへ
辿り着いてジオニストどもを徹底的に殲滅してやろうと考えてはいた。
しかし私情を理由に第2軍が崩壊しては意味がない。多少の遅延は目を瞑ろう。
「……そうだな、君の言うとおりだ」
ビラードは声高々に命じると、進路を変えるよう命じた。
エルランはそれを尻目に安堵していた。
(これでよし……)
全ては計画通り。
後は“むこう側”がうまくやれば自分の身は安泰だった。
61:51
07/06/16 23:40:34
31-1(5/5)
格納庫で整備員達が駆け回っている。
「エンジン出力上昇! まもなくフルパワー!」
「こっちはOKだ!」
ムウはコンソールを操作すると、計器に以上が無いのを確認した。
「少佐、なにも少佐自ら偵察することは無いでしょうに」
「そう言うなって。お嬢さんの初飛行なんだ、優秀な教官が必要だろう?」
言い終えるや否や、引きつった表情のマリューが画面に映し出される。
「フラガ少佐、それってセクハラです」
「…………ムウ・ラ・フラガ、スカイグラスパー出るぞ!!」
冷たい視線をかわしつつ、ムウの乗るスカイグラスパーが発艦した。
続いてセイラの乗るスカイグラスパーがカタパルトに移動する。
「ではセイラさん、訓練どおりですよ」
キラ達が訓練に明け暮れているのを見て、セイラもパイロットとして志願していた。
飛行時間は40時間程だが、シミュレーターの成績どおり、その素質はかなりのものだ。
「セイラ伍長。ミノフスキー粒子濃厚ですから有視界飛行しかできません。少佐の機を追尾してください」
「了解!」
「それから、少佐に何か言われたら直に教えてください。私がお灸を添えますから」
「分かりましたラミアス大尉」
ニコリと笑うとセイラは操縦桿を握った。
作戦開始から約10時間が経過した頃、2隻の天使はバルト海を越えリトアニアに到達していた。
62:51
07/06/16 23:42:10
前回あまりにも誤字が多かったので修正した。少しは読みやすくなっただろうか?
63:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 00:55:51
おk!
64:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 01:53:43
つうかさ、UCザクのマシンガンとマゼラトップ砲じゃCEのMSに太刀打ちできんだろ?
バズーカも撃ち落されるし。UCザクのマシンガン200m/sだぞ?
バズもその設定じゃ200m/sくらいでしょ。
CEジンのアサルトライフルじゃ1000m/sはいってるし。(現在のM16もそのくらいの弾速)
圧倒的にUCの方が不利。MSの性能はCE>>UCだろ。
いくらなんでもザフトがジオンにあそこまではやられん。
65:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 02:00:29
>>64
君ってアニメとかSFとか小説とか楽しめないだろ?
大雑把過ぎるのも駄目だと思うけど、あんまり細かく気にしすぎるのもつまらないと思うぞ。
肩の力抜いて、気楽に気楽に……。
66:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 02:35:45
というか、設定をそのまま使う必要もないだろ。
現に一部のキャラはハーフとかになってるし
67:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 03:14:17
つか、バズーカの弾頭が対装甲用の穿孔榴弾なら初速なんか無関係なんだが。
まあ、1stの初期じゃ確かにザクマシンガンの初速は遅い描写(1話とか)だったけど、段々発射速度も弾速も上がってるように見えるんだよね。
少なくともサンライズは「映像化されたものが公式です」という立場だから、早いのも遅いのもあっておかしくないと思う。
68:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 03:14:24
>>64
いろんなVSスレでCEはMSの性能、パイロット技量、全てに置いて
最弱だと結論が出てるんだがな・・・・・
現代の自衛隊にすら撃墜されるレベル
CEMS最強の和田ですらボール以下、良くてネモと同等程度だしな
69:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 03:24:14
おい!おまいら!
>>65みたいに優しく対応するかスルーしてやれ。
>>64はかわいそうな奴なんだ。
居場所が2chしかないんだよ
(´;ω;`)
70:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 04:05:28
俺はあまり銃器の事詳しくないけど
弾の初速が問題なら弾、改良すれば
問題は解決するんじゃない?
ジオニックフロントにそんな話しあったよね。
71:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 04:46:23
>>64,67
っつーか、バズーカだったら成形炸薬弾で初速が遅いのが基本では?
72:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 04:59:43
あー、すまん。
穿孔榴弾ってのは旧日本陸軍での呼称でまんま成型炸薬弾の事だ。
最近物書きで普通に使ってるんでそのまま書いちまった。
要するに成型炸薬弾を射出するなら高初速じゃダメ、低速じゃないと効果を発揮する前に弾頭が潰れるって事を言いたかった。
73:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 05:03:58
それに実体弾系の銃火器だったら、逆に今現在にしてすでに枯れてる技術だから、即改良できるぞ。
74:515
07/06/17 05:16:59
どうも遅くなって申し訳ありません。
私生活の方でちょっとゴタゴタがありまして書く暇が無かったのです。
幾分急ぎ足になりましたが、長かったインターミッションもこれにて完結。
次回から種本編に入ります。
では、投下開始します。
75:515
07/06/17 05:19:55
プラントの一方的な宣戦布告により始まった、ジオン・プラント間の戦いはジオンの準備不足もあり、
ソロモンでの大規模な攻防戦の後は、制宙権を廻る小規模な戦いに終始することになる。
また地上では、プラントが赤道連合ら3ヶ国に対しジオン軍の国外退去を勧告、三国を対プラント戦に
巻き込むのを嫌ったジオンは撤退準備を始めるが、赤道連合らはこのプラントの勧告に激怒した。
内政干渉甚だしいと、プラントの思惑とは逆にジオンと軍事同盟を締結、プラントに対し宣戦布告する。
思惑が外れたプラント評議会が動揺する中、ザフト地上軍は決して多いとはいえない戦力での二正面作戦を
強いられる事になる。
この事態に、アフリカ方面軍の指揮を取っていたアンドリュー・バルトフェルドは、汎イスラム会議・赤道連合の
首都強襲作戦を立案、ジオンの主力が地上に降下する前にこの二国を降伏させようと目論む。
作戦は12月26日から開始され、カーペンタリア・ジブラルタルから相当数の兵力が抽出されていた。
それだけにザフトの進軍は凄まじく、28日にはジオン駐留基地のスエズ、シンガポールまで到達していた。
赤道連合、汎イスラム会議ともに各地にMS部隊を配備していたものの、まだまだ練度が不足しており
開戦からここまで戦い続けてきたザフトの精鋭には敵うものではなかったのである。
このときスエズ・シンガポールのジオン駐留軍の奮戦が無ければ、この二国は準備不足のまま首都までの進軍を
許していたかもしれない。
それほどまでにザフトの進軍は速かったのだ。
■ 坊やと巨星 ■
「大したものだな、砂漠の虎とやらは。海路の味方を囮に直接首都を狙うとは……」
「はい、フェンリル隊、シュマイザー少佐らの活躍が無ければ開戦早々に汎イスラム会議が脱落するところでした」
「だが、なんとかザフトの速攻は凌いだ。シンガポールのカーティス大佐もザフトを押し返している」
「ですが、対岸の北アフリカ一体は完全にザフトのものになりましたな。東南アジアもインドネシア一帯はザフト
潜水艦隊のなすがままです」
「うむ、何より問題なのが練度不足とはいえ、砂漠用のD型ザクがあの4本足に手も足も出なかったことか……」
「ええ、ドム・タイプの配備が終わるまでは、こちらから攻めることは自殺行為ですな」
「トローペンの量産はもう始まっていたな?」
「はい、ですがある程度の数が揃うのは来月半ばまで待たねばならんでしょう」
「水陸両用のMSの開発も急がねばならん。それにしてもザフトめ、二正面作戦とは、それだけの自信があると
いうことか……」
「……そのようですな(とはいえ、焦りのようなものを感じたのも事実。さて……)」
76:515
07/06/17 05:22:01
ジオン及び同盟国となった赤道連合ら三国の参戦により、地球圏の国家でプラントとの戦争に関っていないのは
オーブ連合首長国のみとなった。
エイプリルフール・クライシスによるエネルギー危機を地熱プラントで乗り切り、コーディネイターとの
共栄による高い技術力をバックに、プラントと連合の間で中立と言う立場を利用しボロ稼ぎしてきたオーブで
あったが、同じく中立(とはいえいくらか連合より)のジオンが参戦した事で立場が微妙になっていた。
また、国内でもプラントの暴挙に憤るナチュラルが増えており、コーディネイターとの間がギクシャクしつつある。
ただ大半の国民はウズミ・ユラ・アスハの掲げる中立政策を支持しており、彼らにとって戦争は対岸の火事であり、
液晶画面の向こう側の出来事でしかなかったのである。
しかし、世界は大きく揺れ動いており、三極化していた世界が、ジオンがプラントとの対決に流れた事で、
二極化しつつあったのだ。
■ 天空の姫と薄紫 ■
「やあ、ミナ姫。ご機嫌麗しく恐悦至極に存じます」
「黙れ、ユウナ。その虚飾に満ちた口を閉じねばくびり殺すぞ」
「うへ、相変わらず容赦が無いね、ミナ姫は」
「ふん、相変わらずのニヤケ面だ、貴様は」
「で、僕をジオンのオーブ大使館から呼んだのは、何かあったんだろう?」
「そうだ、例のヘリオポリスの件でセイランとの協議が必要になった。それと、そちらの進展を聞きたい」
「うわ、Gがらみか……じゃ、先にこちらから。例のコロニー建造でいくらか政経界のお偉いさんとはお近づきに
なれたんだけど、肝心の総帥府の方々とはまったく接触できなくてね」
「では、進展はなしか……」
「いや、それが偶然ってのは怖いね。この間ズムシティを散歩してたら迷子にあっちゃってさ」
「何の話だ?」
「それでその子を案内してあげたら、なんと行き先がジオン政庁!」
「……」
「で、その迷子ってのが、これまたなんと総帥秘書でお礼に何かって言われたんで、駄目もとでギレン総帥に
会いたいんですけど~って言ったんだよ」
「バカか、貴様」
「うん、まったくバカな話さ。こんなんで本当にギレン総帥に会えるんだから」
「会えたのか!!」
77:515
07/06/17 05:25:54
「それまでの苦労がバカバカしくなるぐらい簡単に会えたよ。一応、非公式な会談ってことになったけどね」
「……それで、言質は取れたか?」
「オーブが理不尽な理由で戦火に踏みにじられるような事があれば、我がジオンはあらゆる支援を惜しまないだろう。
ただし」
「ただし?」
「ただし、それはウズミ・ナラ・アスハ以外の人物が代表の座についている事が条件である」
「……それは、また」
「ま、体よく断られた感じだね。と言っても、ウズミ様ならジオンが支援を申し出ても突っぱねると思うけどね」
「そうだな……(今回の件、うまくやればウズミを排除できるやも知れぬ)」
「で、ヘリオポリスのGはどんな按配?」
「ああ、GATシリーズは中々の出来だ。少なくとも同じ技量の持ち主が一対一で戦えば、現行のMSでこれに敵う
機体はあるまい。まあ、問題はその技量なのだがな」
「まあ、そりゃね。で、それだけ? それならわざわざセイランを呼ぶ必要も無いんじゃない?」
「そう、ここからが本題だ。お前もA計画については知っているだろう?」
「A計画……ああ、あの国産MS開発計画か。たしか技術的な問題があって、今は計画を凍結していたはずだけど?」
「今回の連合との共同開発、実はこのA計画を連動して行っている。共同開発で得た技術を元に、と言えば聞こえはいいが、
要は技術盗用だ」
「……って、そりゃマズイよ! ただでさえバレたらプラントから敵視されるのに、その上連合からも!?」
「それは承知の上だ。なれど、我がオーブが中立を貫くにはMSという力が必要なのだ」
「……それ、ウズミ様は知ってるの?」
「無論。もっとも最近になってのことであろうがな。奴の取り巻きは計画を破棄しろとうるさいが、ウズミ自身は何も言わん。
おそらくこれを国防の要にするつもりであろうよ」
「……わかったよ。ウズミ様もご存知なら、セイランとして僕がこれ以上いう事は無いさ。プラント、地球連合両方から
戦争を吹っかけられる事を念頭に、ジオンに伝手を作っておくよ」
「ああ、頼むぞ」
「ところでミナ姫。ギナ君は? いっつも君にくっついているのに」
「ああ、ギナは今、ヘリオポリスだ」
78:515
07/06/17 05:27:45
こうして、ジオン・プラント間の開戦という大事件を最後に、C.E.70年と言う幕を閉じる事になる。
ジオンは現有戦力でプラントを攻略しうるギリギリの戦力を所持していたが、ソロモンでの痛み分けにより統合参謀本部は
ザフトの戦力を幾分過大評価してしまう。
このためリック・ドムⅡの配備が終わるまでは、防衛ラインと地球航路の維持に専念し、戦力が整い次第プラント攻略を
行うこととなった。
また、ジオン公国首脳部もプラントを討つ事にためらいは無かったが、そのためにジオンが対プラント戦の矢面に立つ
必要性はないと考えていた。
これによりプラントは貴重な戦力回復の時間を得る事になる。
プラントはなし崩しに始まってしまった二正面作戦に勝利する為、レイ・ユウキを中心にザフトの構造改革が始まる。
この改革は、ソロモンでの敗因ともなったクルーゼら独断専行を好む前線指揮官を更迭し、単独での戦果にこだわる
ザフト兵に集団戦を強いるもので、ザフト内でも受けが悪かった。
だが、ユウキの卓越した指導力によって訓練におけるカリキュラムは改革され、ソロモンの生き残りを中心に新たなMS
戦術が考え出されていく。
ただし、クルーゼらの更迭は相次ぐ戦闘により兵士が不足していた事、なにより評議会の横槍で更迭は適わず後方もしくは
辺境任務に当てられるのみですまされてしまう。
そして、兵員不足を解消するため評議会は訓練校での訓練期間の短縮を決定する。
これを聞いたユウキ特務隊長は思わず天を仰いで嘆いたと言う。
地球連合はようやく始まったジオン・プラント間の争いにニヤニヤと笑みを浮かべていた。
直接の圧力が減ったユーラシア連邦はジオンのザク改のライセンス生産を急ぐとともに、同機のバッテリー・タイプの
開発も進めていた。
これはザク改の心臓部である融合炉がジオンから供与される分しかなかったため、ジオン・プラント間の戦いにより
供給量が激減した為である。
また、随伴車両としてYMT-05を元に、ジオンと共同でYMT-06ヒルドルブⅡを開発。
YMT-05で問題となった点を、ユーラシアの陸戦兵器技術で改良することで完成する。
これらの配備を待って、ユーラシア連邦はジブラルタル攻略に焦点を当てる事になる。
大西洋連邦では、予想通り始まったジオンとプラントの抗争にアズラエルはイヤッホー! と哄笑し、G兵器の量産で
コーディネイターを一掃する事を夢想して、部屋の中をゴロゴロと転げまわった。
そして、オーブは得意の二枚舌外交(各首長家が独自に動くので三枚にも四枚にもなる)でG兵器に使われたあらゆる
技術を無断で盗用、国産MS・ASTRAYシリーズを開発する。
無論、バレれば即開戦ともなりかねない大西洋連邦への重大な裏切り行為であったが、幸いにしてこれは発覚せずに
終わることになる。
C.E.71年、1月25日。
様々な思惑が交錯する中、L3宙域ヘリオポリスにて小さな火種が点くことになる。
そして、その火種が世界を巻き込む大火となるとは、この時、誰も予想してはいなかった。
79:515
07/06/17 05:32:56
以上、投下完了。
あー、ついにオリジナル機体を出してしまった。
YMT-06 ヒルドルブⅡ
全長:21.7m 全幅:9.8m 標準高:6.5m 最大高:10.2m 重量:100t 最高速度:120km
バッテリー・タイプのB型と融合炉搭載タイプのS型がある。
兵装は20cm主砲が二門、変形した状態での近接戦用に4連装ミサイル・ランチャーに、
5連装ハンド・マシンガンがある。
イメージ的にはF91に出てきたガンタンクみたいな感じ。
小型化による生産・運用コストの低下、共同開発により様々な問題点が解消されています。
ユーラシア連邦はザク改とこれを組み合わせた機甲部隊を、ザフト戦での主力に使っていくと思われます。
おそらくソンネン少佐はユーラシア連邦で観戦武官とかやっているでしょう。
80:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 05:47:25
うーんGJ
ただヒルドルⅡに対しては積載能力を生かしてガスタービンエンジン&バッテリーハイブリッド方式でもよかったんじゃね?と思った
81:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 07:51:36
ID持ってるからまとめサイト更新したいんだが、前スレの全ログ持ってる人いる?
51氏のは29話までしかないから、30話が登録できない&515氏に関しては全くないので。
ただ、ウィルス騒ぎは終息してないから、下手すると感染する罠。
マカフィーは認証失敗してるし……o................rz
82:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 08:13:53
27話の続きもまとめてください!
83:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 08:23:11
>>81
とりあえずウィルス対策はなんとかすれ。
このスレ云々の話じゃない。ネットに繋いでるなら当然だ。
84:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 09:38:27
>予想通り始まったジオンとプラントの抗争にアズラエルはイヤッホー! と哄笑し、G兵器の量産で
>コーディネイターを一掃する事を夢想して、部屋の中をゴロゴロと転げまわった。
誰か盟主王に突っ込めwww
85:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 09:39:36
URLリンク(www.geocities.co.jp)
これを使うんだ
86:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 09:53:27
51氏GJです。
320万対100万って、これでジオンが勝てたらルウムの再来ですな。あ、この世界だと世界樹か。
というより、これで連合が負けたらこれ以上継戦するのは世論上不可能な気がする。
それともユーラシア連邦はオーブ並に世論が弱いのだろうか。
515氏もGJでした。
首長家が勝手に動く最高責任者不在国家って、よく各国から相手にされるな、オーブって。
ミーアはホントに役立つ子ですな。行動そのものはアホの子ですけど。ここらへん見事にカガリとの違いがw
ところでミーアは髪の色以外ラクスそっくりだそうですが、何色の髪をしてるんでしょう?
にしてもギレンってウズミが嫌いだったのか。わかる気はするけど。
87:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 11:17:10
アズラエル、いい年した大人が転がるNA!
想像してしまったじゃないかwww
88:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 11:21:07
>>86
ザビ家の人間にとってみればウズミはジオン・ダイクンとかぶるんじゃないでしょうか?
89:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 11:21:12
>>79
>5連装ハンド・マシンガン
廃案となったグフB型のフィンガーバルカンか?
変なところで技術流用してくるな~ しかし胴体内蔵式兵器の不利を知ってて採用してくるとは、地上国家の考えは分からんw
あと
>F91に出てきたガンタンクみたいな感じ
って、まんまザウート(やや大きいけど)じゃないの?
90:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 11:41:05
>>79
戦車だが、リニアガンタンクの車体にMSのビームライフル付けた方が安上がりじゃない?
参考:
URLリンク(www002.upp.so-net.ne.jp)
91:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 13:03:24
その発想はなかったわ
92:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 14:23:33
ヒルドルブよか、ユーラシアと関係強化した共同開発をするならば、ユーラシア連邦の独自技術 ハイペリオンの「ルミューレ・リュミエール」を装備した兵器、
個人的には地上用MAであるアッザムか、ギニアスを派遣してアプサラスⅡに搭載したものを開発するとか、
(種運命でのザムザザーやゲルズゲーの存在から云ってありえそうだが、)
93:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 14:27:49
>>92
量産を前提にした兵器でなきゃならんのに、そんな生産性の低そうな物を並べられてもなぁ。
94:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 15:20:38
まとめが更新されてるな。乙と言っておこう。
しかし場面が変わるとこを一行空けてほしいのだが…
95:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 15:39:39
>>93
ヒルドルブの何処が生産性が高いんだ?
20cm砲2門じゃ、30cm砲1門のヒルドルブと大して変わらんような
それだったら既存のリニアガンタンクを量産した方がいい。(61式と違って、ジンに対して戦果を挙げてるし、そもそもヒルドルブの巨砲よりリニアガンの方が初速速いのでわ?)
96:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 16:29:45
ハイペリオンの「ルミューレ・リュミエール」を装備した兵器の何処が生産性が高いん(ry
つーかさ、ヒルドルブを選んだのは、アレが地上兵器だからだと思うよ。
97:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 17:22:25
アミューレじゃないか?
98:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 17:23:41
515氏 GJ!
アホの子通い慣れた総督府周辺で迷子になったのか、それで薄紫と出会うんだから何と言っていいのやら。
ユーラシアは陸戦兵器が強いですからね。問題点の改修は可能でしょう。
>>90
随分懐かしいネタ拾ってきたな。
そいつは強敵でちょくちょく撃破されてゲームオーバーだったよ。
そういや戦車にビームカノン搭載って無いですね。
>>95
ヒルドルブII を量産したのは露西亜系なんでは。
MSと一緒に移動出来る砲兵って感じで。
99:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 17:27:41
515氏の作品は、アホの子ミーアが全ての鍵を握っている!
100:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 18:56:28
実弾は曲射が可能だから目標の見えない位置から撃てて着弾時の衝撃なんかも有効
ビームは着弾早くて破壊力もあるけれど一部の例外を除いて目標を直線上に捉える必要があるからなあ
101:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 20:00:41
そこで曲射ビーム砲ですよ。種の技術じゃあまだまだ無理だけどさw
102:通常の名無しさんの3倍
07/06/17 21:42:08
>>95
別に生産性が良いからでは無く、将来の大型MA開発への技術蓄積の為の試作開発という目的として、
何よりユーラシアから特徴的な技術提供がないと、共同開発機としてのインパクトや必要性が足りない気がしたので...
なにより上でも書いたが、リニアガン(レールガン)なら初速も射程も、そして装甲貫徹力も、通常のカノン砲の比ではないことから、支援車両としてなら既存のリニアガンタンク、及びリニア自走榴弾砲で十分と感じたんだが、
(曲射なら自走榴弾砲で問題ないし)
それでもユーラシアの戦車派の存在から採用するなら、搭載砲を2門から1門に減らし、砲もレールガンもしくはビームキャノンとして更に小型に纏めるべきだと思うが、
103:102
07/06/17 21:50:05
間違えた。95じゃなくて>>96だった すまそ orz
104:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 01:14:16
>>102
素晴らしい意見だ、感銘を受けた。
だが、それだとバトルテックになってしまわんかねw
105:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 01:48:10
>>102はイグルーを見た事があるのか?
もし見ているのなら、こんなこと言わないはずだしなぁ。
まあ、設定やリアリティを語りたいのなら別の所でやった方がいいよ。
ヒルドルブⅡ自体、作者氏の遊びの一部なんだし。
106:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 02:30:15 MRsyBeYg
もしやヒルドルブⅡはユーラシア連邦の対地上戦闘艦艇用なのではないか?
レッセプスの突撃でジブラルタルの防衛線を失い、MSに蹂躙されたユーラシア連邦としては、MSを撃破可能であり敵地上戦闘艦艇にも打撃を与える兵器として着目したのでは?
ミサイルのピンポイント攻撃が無理で、MSに護衛されたレセップスとかの撃沈には、従来型や運用実績の無いMS隊では困難だと判断したんじゃ?
ジオンはコロニー国家でノウハウが少なく無理でも、伝統的な陸軍国ロシア、ドイツを構成国に持つユーラシア連邦なら実際の運用も実際に使う土地にも不自由しない気がする。
ああ、ジオンが欠陥兵器を売却しただけ、という価値観の相違もあるんじゃない?
107:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 02:31:34 MRsyBeYg
うわ、106、うざくねぇ?
ぐだぐだいうなや!
108:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 05:17:33
とりあえずsageろや。
話はそれからだ。
109:102
07/06/18 07:18:00
>>105
たしかにソンネン少佐の勇姿はかっこよかったw
ただUC世界なら兎も角、CE世界ではレールガン技術が確立してるから、巨砲と威力は同じで砲は小さくできるし、砲2門積むぐらいなら、より大きい口径砲1門を積んだほうが合理的だって云うだけの話。
ガンダムはアニメだからリアルを持ち込むなと言われれば、もう黙って見てるが、
110:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 09:07:39
>>109
良く見ろや、ヒルドルブⅡの武装は 主x2 副x2 MG だろ?
つまり真・ザウートなんだよ、ザフト製より強くね?ってアピールしたいのさ、主に政治的代物なんだよ。
レールガン使わないのはジオンに一歩譲ったんだよ、ジオンは大砲好きだからな。
それに共同開発だぞ?ただでレールガン技術の根っこを教えてやれる訳ねーじゃん。政治政治。
融合炉乗せてるのも政治。電源車としてNJ被災地への派遣も視野に入ってんだ、上のほうじゃ。
ってピンサロの待合室で政府の役人が言ってた、いやマジだって。
111:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 13:07:32
レールガン系統の技術はUCも持ってるんだけどね。
UCはビーム系統の技術がとんでもなく進化しただけの話であって、その他の技術が無いわけじゃない。
112:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 13:32:45
単にレールガンが量産に適さなかっただけの話だろうな。
種世界でも量産化されているのはリニアガンの方だし。
113:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 15:34:28
キャタピラだとアスファルトが駄目になりそうだなと思ったらコイツを思い出しましたW
つ【URLリンク(www.h3.dion.ne.jp)】
114:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 15:40:54 uP+tLMHf
参考にでも。
宇宙世紀年表
URLリンク(yossy.que.jp)
一年戦争詳細年表
URLリンク(yossy.que.jp)
コズミック・イラ年表
URLリンク(yossy.que.jp)
開発系譜図
URLリンク(yossy.que.jp)
115:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 21:13:14
リニアガンとレールガンって同じものじゃないのか?
116:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 21:16:22
>>115
まず検索してみましょう。
そうすれば疑問は解けます。
117:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 21:53:06
いやwikiで確認したが、リニアガン・タンクの兵装に電磁砲とあるんだが...
「レールガン」の項でも電磁砲とあるし
118:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 22:21:41
弾を電磁誘導の力を使って加速させるのがレールガン
リニアモーターカーみたく電磁石の力を使って加速させるのがリニアガン
119:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 23:08:19 NbHUKHDl
まあ、アニメの世界なんだから楽しめればそれでよしなんだが…
ヒルドルブにしてもアウトレンジから一方的に殴れるという魅力があるから良いんじゃないかな?
例え接近されたとしても他の遼機と連携して距離を一定に保てばそれなりに使えると思う。AAなんかはラミネート装甲だから効果は抜群かと。
そういえば超硬スチール合金とかルナチタニウム合金のモース硬度ってどれくらいなんだろう?
120:通常の名無しさんの3倍
07/06/18 23:18:51
ルナチタニウム合金>超硬スチール合金
こう考えれば、それで充分。
そして、ちゃんとsageましょう。
メール欄にsageといれればOKです。
121:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 02:04:06
あれ、コイルガンは?
電磁石で加速させんのはコイルガンでないの?
122:121
07/06/19 02:10:49
スマン。
今携帯からだからググれねぇ…orz
誰かレールガン、リニアガン、コイルガンの
違いを俺の代わりに調べてくれ!
気が向いたらでいいので…
123:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 02:11:52
コイルガンとリニアガンは原理的には同じ物。
というか、ここはそういうスレじゃないから。
もし詳しく知りたいのなら、検索するか専門のスレで聞いてね。
124:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 03:19:06
おう、サンクス。
そして、スマソ。
125:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 14:39:03
弾体に電気が流れるのがレールガンで流れないのがリニアガン。
この場合の『電気が流れる』は外部からの給電によるものを指す。
レールガンの弾体は導電体でリニアガンは磁性体。
コイルガンは砲身に組み込まれたコイルで加速用の磁場を発生するものを言う。
したがってリニアガンでもレールガンでもいけるが一般的にリニアガン。
126:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 17:14:20
>>125
しつこいぞ。
127:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 19:10:37 mkNNTg1Z
>>125
しかもリニアガンとコイルガンが逆。
128:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 20:23:08
以上為になる最新兵器講座入門編でした。
なお基礎編、応用編は考察スレなどの別スレで
実戦編はイラク、中東チェチェンなどの紛争地域でお願いします。
129:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 21:06:36
ワロタ
130:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 21:30:04
普通は実践のところが実戦になってる辺りが細かくていいな
131:51
07/06/19 21:58:36
31-2(1/2)
ミンクスに陣取ったノリス達は木馬発見の報を得た。偵察機によると、2隻の木馬はリトアニアを経由して
真っ直ぐミンクスに向かっているらしい。
「木馬が2隻。推定戦力はMSが約1個中隊、戦闘機が約2個小隊と見てよろしいですか?」
ノリスはファルケンバーク中佐の言葉に力強く頷いた。
現在ミンクスには鉱山基地防衛隊も含めてMS36機、戦闘車両15機、戦闘機8機、爆撃機12機配備している。
内18機は最新鋭MSのドムだ。他にもイフリート、グフB-3型、H型と高性能機が揃っている。
「さて、どう攻めますかな」
「攻勢に出るべきです」
そう進言するのはゲイツ大尉だった。
「敵の目的が鉱山基地なら、到達する前に叩くのが上等策です」
「だが敵はこちらに気づいていない。ここで待ち伏せをするべきではないか」
「何をおっしゃいます。我が方にはドム2個中隊が配備しているのですぞ」
ゲイツは小細工無用だとばかりにまくし立てる。
「戦闘機はドップとドタイに乗ったザクで対応できます。後はグフとドムで敵艦に攻撃を仕掛ければ直にでも
ケリが付きましょう」
地上用MSとして高い完成度を誇るドムと空中用MSのグフH型なら、上と下から波状攻撃ができる。それなら
木馬といえどひとたまりも無いだろう。だがファルケンバークはドムの使用にためらいを感じていた。
本来このドム2個中隊は前線への救援機として待機させていたものだ。その救援機を2隻の戦艦を落とす為に
使っている。今も尚、前線では自分達の同胞が連合の大軍勢を相手に命を掛けて戦っているのにも係わらず。
「こちらから動いて、敵に察知されたらどうする」
「その時はその時、力押しでも十分でしょう」
「しかし……」
尽きない議論に業を煮やしたのか、一人の男が立ち上がった。
「このような無益な議論をしても意味がありませんな」
首もとの階級章は大尉。それを知ったゲイツが男に怒鳴りつけた。
「大佐に向かってその口の聞き方は何だ!!?」
「木馬はこちらに向かっているのです。いつまでも議論をしていても仕方が無い」
「貴様……っ!」
「待てっ!!」
ノリスの一喝が飛ぶ。騒然としていた周囲はぴたりと止んだ。
「しばし休息を入れよう。各自考えをまとめておいてくれ」
一先ず話を先送りにした。ノリスにも何かが引っかかるのだ。
「ところで先程の男の名は?」
「奴ですか? 奴は……」
ゲイツにとって彼は不愉快な男らしい。皮肉を込めて名を言った。
「味方殺しのシュターゼンです」
132:51
07/06/19 22:00:13
31-2(2/2)
司令部を出た二ムバス・シュターゼン大尉は自然と格納庫に足を運んだ。
「上官に歯向かったのは二度目だな」
彼はとある作戦において撤退命令を出した上官を射殺していた。その作戦では連邦軍の追撃部隊から部隊を
守りきるためには、時間稼ぎのために殿を務める部隊が追撃部隊に対して打って出るべきであるとニムバスは
主張したのだが、彼の上官は頑として譲らず、自らの保身のために逃げることを選択したのである。
彼は友軍部隊を守るため、上官を射殺し彼に同意した戦友とともに敵追撃部隊を全滅させた。だがこの戦いで
殿として残った友軍部隊は彼を残して全滅してしまったのだ。
結果として、彼は上官を射殺した挙句、味方部隊まで巻き添えにしたと認識されてしまった。その後はあまり
戦略的に意味のないミンクス防衛隊に左遷されていた。
「汚名を返上できると思ったが、もはやどうでも良いこと」
気力なく言う。まるで全てあきらめたかのような表情だ。
「母上。何故貴方はジオンに来たのです。何故私に騎士になれと……」
気が付くと格納庫に着いていた。ザクやグフが並ぶ中で1機だけ異様な機体がある。両肩は赤く染められた
MS-08TXイフリートだ。白兵戦用に開発されたグフとドムの中間に位置するといわれる機体である。
極少数しか配備されていないが、その性能はグフB-3型を上回る機体だ。
「次の戦闘が最初で最後かも知れんなイフリートよ……うん?」
ふと見ると少女が立っていた。赤く澄んだ目で自分の機体を眺めている。
「子供……何故こんな所にいる?」
「……」
「聞こえないのか!?」
「……」
「おい!!」
「……乱暴な人はキライ」
それだけ言うと何処かへ駆けていった。
「………………な、何なのだ?」
まるでキツネにつままれた様に、ニムバスは少女の後姿を見つめるのであった。
訳の分からぬまま司令部へ戻ると、既に他の士官は集まっていた。
「遅いぞ。何をしていた」
ゲイツの揶揄を無視して席に着く。全員が揃った所でノリスが口を開いた。
「我々は攻勢に出る」
「おお! では……」
「ドムは出さん」
ノリスの言葉に周囲は騒然となる。納得の行かないゲイツはいきり立った。
「一体どう言うことです!?」
「少し落ち着いたらどうだ。……大佐、ご説明を」
ニムバスがゲイツを制すると、ノリスは作戦の概要を話し始めた。
133:51
07/06/19 22:01:57
今日はこれだけ
EXAMに関わらないニムバスの性格がつかみきれん……
134:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 22:23:12
一番か? GJです。ニムバスがマトモ(?)だ……
135:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 22:38:07
二番目GJ
うん、ニムバスはEXAMに関わらなければ実にマトモな軍人だったと思うんだぜ!
136:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 22:56:19
51氏GJ!
ゲイツ大尉はMS戦記からか、
ニムバスとの相性最悪だろうから切れないといいけど、
137:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 23:01:47
GJ!
ゲイツ大尉ってバルク戦闘団のバルク大尉の後任でチベを占拠して連邦に投降しようとしたあの人?
ニムバスに真っ先にヌッコロされそうだ。
138:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 23:06:17
GJ!
>EXAMに関わらないニムバスの性格がつかみきれん……
凶気が抜けたニムバスでおk!
139:通常の名無しさんの3倍
07/06/19 23:19:49
うぉおGJ!!
俺もキライと言われたい。
140:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 02:35:51
でも自分の失敗は絶対に認めないんだろうな、ニムバス。
裁判で不利になるから、とか教えられて育ったのか?
141:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 03:20:14
>凶気が抜けたニムバス
ひたすら正々堂々とした感じか?
142:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 03:34:46
まあ、ヒルドルブⅡに関してはMSに乗れない戦車兵用の対MS兵器だからいいとして
レールガン等に関してはたぶんコストや生産ラインを整える時間に問題が出たんだと思う・・・
ウィザードシステムみたいにバックパックの交換で後からレールガン等が換装できれば問題ないかと
それと、本家のヒルドルブなんだがドム・トローペンなどの熱帯に強い新型の融合炉に積み替えたら熱処理問題解決しないか?
51氏お疲れさまです。
しかしゲイツ大尉か・・・
UCだとアフリカにいるはずだがガルマに飛ばされたか?
143:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 03:52:46
>>142
>MSに乗れない戦車兵用
ジオン系のMSなら訓練しだいで誰でも乗れるんでないか?
まぁ適性の問題があるから誰でもMSに乗れば強いわけじゃないけど。
とにかく51氏はGJ!!
144:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 04:11:54
ニムバスは開戦当初に撤退命令を出した上官を殺した前科があるからEXAMなしでも十分駄目な人っぽいが…
145:144
07/06/20 04:20:29
と思ったら51氏の作品をよく見たら上官射殺の経緯が少し変わってるのな。
もともとの極度の自信家&協調性のないな彼から適当書いてた。流し読みよくない。
ともかく51氏GJ!
146:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 08:02:06
ところでミスコンはどうなったんだろう・・・
147:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 08:13:10
51GJ!
ゲイツは仲間が殺される前か既に殺されてるかで大分性格変わるがどっちなんだろう?
前者っぽいが。
148:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 08:38:55
ゲイツ大尉がアフリカ戦線とか仲間が殺されるとか、そんな設定あったっけ?
149:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 13:27:43
>>148
電撃の近藤ガンダムにも出てるらしいからそっちでなんかあったんでない?
150:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 20:47:51
あれ?
グフH型て空飛べるんだっけ。
ここではディンの技術を利用したのだったか?
…どうでもいいがゲイツ大尉はそのうちザフトのゲイツの情報得たらどんな反応するのだろうか…
151:148
07/06/20 21:27:48
>>149
電撃版のMS戦記にアフリカ戦線から来た事が書いてあった。
ボンボン版になかったから気付かなかったよ。
仲間が殺される、は確認できなかった。
152:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 21:58:26
GJです。
ゲイツ大尉、MS戦記でググってみたけど
出てこない・・・orz
後は何で調べれば出てっくかな?
・・・ゲーツ・キャパ?
153:149
07/06/20 22:47:35
>>151
MS戦記だけでなく全12巻の機動戦士ガンダム0079にも出てるらしいんだよ
ゲルググ乗ったブラウンの勇姿も見れるらしいが
154:通常の名無しさんの3倍
07/06/20 23:40:20
>143
イグルー見てませんか。MSに適性ない人は乗せて貰えないみたいですよ。
思うにレイバーの適性の様に戦車で酔わなくてもMSになると酔ってしまうとかなんかじゃないかと。
本当の事はどうかは知りませんが
155:通常の名無しさんの3倍
07/06/21 01:31:59
>>150
UCでもアプサラスに随伴したり空中でザンジバルに着艦したりしてたから飛べないことも無いと思う
156:通常の名無しさんの3倍
07/06/21 09:42:19 4ViIGC8j
>>151
途中でユウキ・ナカサトが死んで、ゲイツ大尉の戦い方が一変…してたと思う。すまん、確証の無いこと言って。
157:149
07/06/21 11:10:40
>>156
それは外人部隊のケン少尉じゃね?某ゲーム以降凸と同じ声になった
158:148
07/06/21 12:22:30
>>156
戦記は戦記でもガンダム戦記ですかい。しかもコミック版。
それ外人部隊のケン少尉でしょう。
159:通常の名無しさんの3倍
07/06/21 13:56:39
たぶん≫147もケン少尉とゲイツ大尉を間違えてると思うぞ。
あの大尉どのは自分では戦わず部下を盾にする小物だから比べるのはケン少尉に失礼というか何故ジオン軍人になれたのか不思議だ・・・
後、味方殺しに関してはUCでのジャブロー戦での部下を盾にしてた事を言ってるかと?
ちなみにゲイツがMS戦記の主人公ブラウンの上官になるにはオデッサで前任者のバルク大尉が戦死が条件なんだが・・・バルク隊が足付きに出逢わない事を祈りたいな・・・
160:通常の名無しさんの3倍
07/06/21 17:53:38
>>159
味方殺しはニムバスであってゲイツじゃないだろ
MS戦記を読み返したが、予想としてはバルク大尉やブラウンらは、ドダイに乗ったザクの部隊に所属してるんじゃなかろうか?
(勝手な想像してすまそ)
MS戦記は持ってるが、0079に関してはたまに見る程度なのであんま知らんのだが、宇宙に上がった以降のブラウンのシーンってあるのか?
161:通常の名無しさんの3倍
07/06/21 18:09:23
>>160
電撃の0079のラストでは、ア・バオア・クー戦でオデッサでの無能指揮官が
連邦に寝返ろうとしていたので、自らの命をかけて阻止。見捨てられた
同胞達の恨みを晴らしていた。最終搭乗機はゲルググだったぜ
162:161
07/06/21 18:29:39
悪い。オデッサでの、じゃなくてジャブローでの、だった
163:通常の名無しさんの3倍
07/06/21 20:08:03
>>159
バルク大尉って実は時大怪我だけで生きてたんですよ。
モデグラ別冊のMISSION ZZにそんな小説が載ってる。ZZ時まで記憶喪失って設定だけど。
そういや、その小説の登場人物がブラウンはア・バオア・クーを生き延びた、とか言ってました。
>>160
ア・バオア・クー戦で新兵部隊(ゲルググ装備)の部隊長してました。
12巻(最終巻)に載ってます。
164:通常の名無しさんの3倍
07/06/21 23:12:29
ブラウンに関してはMS戦記の後に発刊された新MS戦記やジオンの再興など逆シャア手前の話で彼が大尉になった描写があります。
参考サイト
つ【URLリンク(www.hisakawa.net)】
165:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 00:24:06
そういやニムバスはプレイヤーが敵に感情移入して戦い難くならないように
遠慮なくヌッコロせる「イヤな奴」としてキャラを作られていたんだっけか。
166:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 01:00:51
イヤなイヤなイヤな奴
167:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 02:12:02
それなんてキラ・ヤマト?
168:51
07/06/22 20:45:25
誰もいない・・・
投下するなら今のうち・・・
169:51
07/06/22 20:46:29
31-3(1/6)
アークエンジェルとドミニオンはリトアニアのビリニュス上空に到達した。
「敵が近くにいると思いますか?」
「考えにくいな。リトアニアには敵の阻止戦はない」
事実、ムウやクリス、セイラに空中哨戒を任せてるが敵は発見されていない。
「迎撃が有るとすればミンクスの向こう。そう踏んでいる」
リトアニアはモスクワを占領したジオン軍にとってあまり重要な土地ではない。連合軍が侵攻した現状では
敵の哨戒も最小限になっているだろう。こんな所まで兵を廻す余裕などジオンには無いからだ。
「艦長、ドミニオンより信号です」
セイラの代わりに通信席へ座ったミリアリアが言う。
「リー艦長から? 通信をつなげ」
モニターに映ったイアンはいぶかしげな顔でいた。
「バジルール艦長、現状をどう思う?」
「全て順調だと考えますが……」
「そうか。大尉もそう感じるか」
「どうされたのです?」
「……順調すぎるのだ」
「え?」
「おかしいと思わんか? ここまで我々は敵の哨戒に一度として遭っていない。それどころか我々の偵察機も
敵軍を見つけられていない」
「考えすぎではありませんか? ジオンの基地もミンクスまで行かなければ存在しません」
敵の部隊が展開しているであろうミンクスは国境を越えれば目前である。敵の哨戒部隊に発見されることは
国境以後とナタルは考えていた。
「そうなのだが……」
「もしや、情報が漏れてる話が気になるので?」
「そうなのだ。いくらなんでも順調すぎる」
この作戦が筒抜けではないかと懸念を示していたのはイアンである。確かに敵の勢力圏にもかかわらず順調に
行き過ぎている。さすがにナタルもイアンの言葉に慎重になった。
「分かりました。警戒レベルを上げましょう」
通信を切ると、ナタルは第1戦闘配備を命じた。実行するなら徹底的に行なう。
「全包囲を警戒。敵の襲撃に備えよ。各砲門、何時でも撃てるようにしておけ!」
ナタルの指示で全兵装が発射準備状態にされる。続いてクリスとセイラの乗るスカイグラスパーが発進する。
ドミニオンからも2機が発進し、空中哨戒に入る。
これならどんな対処でもできる。ナタルがそう考えた矢先にレーダーに反応があった。
「レーダーに反応、ドップにドタイ! ドタイ上にはザクとグフ、それにイフリートです!」
パルの悲鳴のような報告が響く。艦橋に緊張が走った。
170:51
07/06/22 20:47:47
31-3(2/6)
ドミニオンの艦橋も慌ただしくなっていた。
「右舷からドップ8機、ドタイ12機。ドタイにはザクが6機、グフ5機、イフリート1機。それと……」
CICからやや困惑した声がする。
「空を飛ぶMSが3機」
「何だと! 間違いじゃないのか?!」
「間違いありません! こちらでも確認しました」
「ちぃ!」
イアンは無意識に舌打ちをした。
今まで空中用MSはザフトに一日の丁があった。それにジオンが追いついた形となる。
「MS隊を出せ! ストライクと105ダガーにはエールを装備させろ!」
「艦長、ハレルソン少尉がソードストライカーで出撃しましたが……」
その報告にイアンは頭をかかえる。
“切り裂きエド”はその名の通り近接戦闘を好んでいた。特に対艦刀を好み、射撃を行なうのは皆無である。
「……放っておけ。アイツには期待してない!」
持ち前の精神力で気を取り直すと、デュエルダガーにはフォルテストラを装備させ直援に出した。
アークエンジェルの格納庫ではパイロット達が各々の機体へ散っていく。その中でキラは初陣であるサイと
トールに話しかけた。
「2人とも、本当に大丈夫?」
「心配いらないって!」
「後方支援だけだからね」
「そうだけど……」
何か言おうとするがうまく言葉が出ない。キラ自身、新兵を落ち着かせる経験が無いので、何と声をかけて
良いか分からないのだ。
「遅いか早いかだけで誰だって初陣はある」
そんな3人の間に白いパイロットスーツを身に着けたジャンが入った。アークエンジェルのMSパイロットに
新兵が2人もいる為、ドミニオンから移っているのだ。
彼は教師のような口調で諭すように言った。
「私を御覧なさい。齢40を越えてMSに乗ったのですよ。大丈夫、2人ならやれます」
「中尉……」
「それに私とイメリア大尉が付いています」
それだけ言うとジャンは自機へと向かった。
「そういうことだ。大丈夫だって!」
それでもキラは心配そうに見たが、そこへレナの怒号が飛ぶ。
「何をしている! 早く搭乗なさい!」
3人は敬礼すると急ぎ足で自機に乗り込んだ。
171:51
07/06/22 20:50:06
31-3(3/6)
サイは機体の最終チェックを終えると、105ダガーに取り付けられるストライカーパックに目をやった。
この作戦からアークエンジェルに配備されたライトニングストライカーだ。
本来後方支援にはランチャーストライカーを使用するが、主武装であるアグニは地上では使いにくい上に、
エネルギー消費が激しく、破壊力が有りすぎた。これでは後方支援と言うよりも対要塞攻略にしか使えない。
そのため大型のバッテリーを有し、長距離狙撃を行えるライトニングにお鉢が回った。
「おっしゃあ! イージス出るぞ!!」
ムウのイージスが威勢よく飛び出した。キラのストライクもそれに続く。2人ともさすがに慣れている。
自分の番を今かと待っているサイにトールから通信が入った。
「サイ。聞こえるか?」
「どうしたトール」
「……俺達、これから実戦なんだよな」
「ああ」
サイはトールの声に怯えがあることに気づいた。
「どうしたんだ?」
「いや、武者震いってやつなのかな? 体が震えだしてさ……」
「今になって泣き言かよ」
「ち、違うよ! 緊張してるだけ。からかうなよ」
「からかってなんかいない。俺だって怖いんだ」
思わぬ告白にトールが驚く。
「キラの前でああは言ったけど、やっぱり俺も怖い」
2人は1ヶ月間、射撃中心に鍛えられシミュレーターでも10回に5回はA判定の成績を納めるまでになった。
ムウも2人に太鼓判を押している。
それでも訓練と実戦は違う。モニターに映っているのはCGではない。武器もペイント弾ではなく実弾だ。
一瞬の判断で自分達は死ぬ可能性が出てくるのだ。やり直しはきかない。
「それでも、俺達軍人になったからな」
「うん。それにフレイにいいとこ見せたいしね」
サイの言葉にトールは拍子抜けする。
「なんだ。サイもそうなんだ」
『105ダガー・ケーニヒ機、発進位置へ。カタパルト接続、システムオールグリーン』
ミリアリアの通信がコックピットに響く。いよいよ出撃だ。
『トール。帰ってこなかったら許さないからね!』
「分かってるよミリィ。トール・ケーニヒ、105ダガー出ます」
『続いて105ダガー・アーガイル機、発進位置へ』
「……了解」
カタパルトから機体が射出される。強烈なGが体を襲うが、訓練のおかげで耐えることができた。
そして彼らは戦場へと足を踏み込んだ。
172:51
07/06/22 20:52:05
31-3(4/6)
ドタイが雲の中から飛び出した。上部に乗っているのはB-3型―グフ・カスタムと呼ばれるMSである。
「警戒はしていたか。少しはまともな部隊の様だ」
その機体に乗ったノリスは、相手の対応から連合軍の実力を見抜いた。
敵艦は既にMSを展開しており、陣形も整っている。自分が今まで戦った連合軍とは毛色が違う。
「よーし、第一目標は木馬だ。私の隊は正面。大尉は後方のを」
ノリスが後ろを飛ぶニムバスに言った。
「お任せを」
「やりすぎるなよ。全機散開!」
力強い言葉とともにノリスはドタイをコントロールして飛び出した。それに気づいたモーガンとジェーンの
エールダガーがスカイグラスパーと一緒に迎撃を行なう。
エールダガーのビームライフルがグフ・カスタム目掛けて放たれる。ノリスは避けようとするが、ドタイに
乗っている状態では満足な回避は難しい。そこでグフをドタイから跳躍させ、ビームを避けた。しかしそれは
モーガン達にとって絶好の機会だった。
「バカめ!」
「隙だらけよ!」
改良したとはいえ、グフは空中で姿勢を変えられない。落下予測さえ出来れば撃墜は容易だった。
教科書のお手本の如く狙いを定め、2人はトリガーを引く。しかし―
「甘いわ!!」
次の瞬間、閃光に散ったのはグフ・カスタムではなく友軍機のスカイグラスパーだった。
ノリスは腕に仕込んであるヒートロッドのアンカーでスカイグラスパーを捕捉し、強引に空中制御をすると
そのままスカイグラスパーを投げつけ盾としたのだ。
あまりの出来事に、モーガンとジェーンは呆然とした。
「ハンス! ウォルター! ここは任せた!!」
ノリスはドタイに着地する。そして彼の言葉にキビキビした声が返ってきた。
「了解です、大佐」
「抑えて見せます!」
2機のH型―グフ・フライトタイプとザクがモーガン達に発砲する。完全に2人を拘束した形となった。
「いかん! ドミニオン、1機抜けたぞ!!」
ドミニオンでもグフは確認できていた。艦の対空砲火と周囲のデュエルダガーがキャノン砲を浴びせるが
ノリスはまったく怯まない。むしろ機体を加速させて真直ぐドミニオンに向かう。
「て、敵は特攻する気です!」
「総員衝撃に備えろーっ!!」
艦橋が騒然となる中でイアンの叫びが木霊する。
そして次の瞬間、爆薬を積んだドタイはドミニオンに突っ込んだ。
173:51
07/06/22 20:53:21
31-3(5/6)
激しい爆発音とともにサイとトールの目に映ったのは、黒煙を上げて墜落するドミニオンだった。
「そんな……!」
「落ち着け! 今は目の前のことに集中しろ!!」
唖然とする2人に活を入れるのはレナである。
敵が特攻などという馬鹿げた作戦を実行した。それはアークエンジェルにも行なわれる可能性がある。
「ドミニオンの連中は軟じゃない! 今はアークエンジェルに敵を近づかせないことに全力を挙げろ!」
何機かのザクがキラ達を突破してこちらに向かってくる。レナのバスターダガーは躊躇なく撃ち抜いた。
「我々が絶対防衛線だ。足の遅いドタイはお前達が狙撃しろ」
アークエンジェルの周囲はレナとサイ、トールしかいない。突破を許すわけにはいかないのだ。
「は、はい!」
「了解です!」
2人は幾分か冷静さを取り戻すと、狙撃体勢に入った。
「お、俺達の船が……」
デュエルダガーに乗ったパイロットもサイ達と同じ様に唖然となった。だがそれを咎める者は一人として
いない。それほどまでにドミニオン墜落はショックが大きすぎた。そしてこれが彼らにとって致命的になる。
モニターが真っ赤に染まり、警告音が鳴り響く。そして激しい衝撃が機体を揺さぶった。
デュエルダガーの真上、太陽を背にしたグフ・カスタムがガトリング砲を乱射した。対応の遅れたデュエル
ダガーは直撃を受けてしまう。
「まず、ひとつ!」
舞い降りたグフはヒートサーベルでデュエルダガーのコックピットを貫いた。
他の2機が気づいた時には遅かった。慌ててサーベルを構えるも、冷静さを失って装甲をパージできない。
これでは接近戦など不可能である。
「ふたつ!!」
鈍重な的と化したデュエルダガーは30秒と持たず撃破される。最後の1機はパニック状態に陥っていた。
「く、来るな……来るなあぁぁぁ!!」
「怯えろ! 竦めっ! MSの性能も発揮できず死んでいけ!!」
止めを刺そうと冷酷な刃が振り下ろされた。その時―
「!?」
そのヒートサーベルは対艦刀に受け止められた。
突破を許した知らせを聴き、前線から戻った“切り裂きエド”のソードダガーである。
「この宇宙人野郎! 好き勝手にさせるか!!」
「ほう……向こうにもなかなか骨のある者がいるようではないか」
動きの良い連合MSに、ノリスは感心したように呟いた。
174:51
07/06/22 20:55:34
31-3(6/6)
「ちぃ。このパイロット……」
その頃、前線のキラ達は思わぬ苦戦を強いられていた。ムウのイージスとジャンのデュエルダガーが敵軍の
エース格に捉まったのである。ムウは赤肩のイフリート、ジャンはグフ・カスタム。おかげで空中編隊をキラ
とセイラ達だけで対応しなければならなかった。
「邪魔なんだよ!」
叫びながらライフルを撃つが、紙一重でそれをかわされる。
イフリートはそのまま突貫、両手にヒートサーベルを持った。
「二刀流? そんじゃこっちも……」
受けて立つべく、ムウもイージスの両手からビームサーベルを抜いた。両者の光刃が重なり合う。
幾度かの攻防の後、イフリートのパイロットであるニムバスから通信が入った。
「やるではないか。連合の兵とは思えん腕だ!」
「そいつはどうも!」
このときニムバスは不思議な高揚を感じていた。それはノリスが関わっている。
作戦の前までニムバスは、ノリスをパイロットとしては尊敬できるが、サハリン家の番犬というイメージが
強過ぎた所為で、指揮官としては疑問に感じていた。この男も自分が射殺した男と同じなのではないのかと。
しかし、作戦の概要を聞くとその考えは一変する。早くからこのような指揮官に出会っていれば自分の人生も
変わったのかもしれない。いや、今までの人生があったからこそ彼に会ったのではないか、そう感じていた。
「今日、貴様のようなMS乗りと戦えることを感謝するぞ」
「そいつは……ありがとさん!」
イージスは鍔迫り合いを押し返すと、脚部に仕込んだビームサーベルを展開、そのまま蹴り上げた。
ニムバスはそれをギリギリのところで受け止めた。
「貴様!」
ニムバスは持っているヒートサーベルを突きつけ、そしてイージスを睨みつけた。
「隠し武器とは卑怯な!」
「なんだぁ? 何言ってんだコイツ?」
「正々堂々と勝負しろ!!」
イフリートは飛び上がると自重をかけて斬りつけた。イージスは押さえきれず倒されてしまった。
「こんな奴を、騎士と勘違いしてしまうとは……」
なにやら理不尽に感じたムウは直に立ち上がった。
「痛えな、こんにゃろー!」
175:51
07/06/22 20:56:59
投下終了
トールの苗字ケーニヒなんですね・・・ケーニッヒだと思ってた・・・
176:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 21:05:52
51氏GJ!
お前はアホか、ニムバス。
その理屈だと銃器も持てないだろうが。
にしてもあっさり落ちましたな、ドミニオン。
さて何人生き残る事が出来るのか。
サイとトールのどっちの死亡フラグが強く働くか、次を楽しみにしています
177:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 21:09:02
GJ!
ニムバスかっこいいなぁ、ノリスとの邂逅で成長したか。
このままジオンのACE達の実力を見せ付けてほしいですな。
178:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 21:31:28
GJ!
ニムバス自重www
179:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 21:44:11
このニムバスは今迄のキャラとは逆の意味でだめぽ
かっこよくなると劣化するのがニムバスクオリティ
180:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 22:06:27
51氏GJ!
ドミニオンは墜落ですか。飛行できないって事は推進系ですかね。
ノリスはあのセリフを言ったけど次に来るのは信号弾ならケルゲレン子がでてくるのか?
ニムバスはククルス・ドアンみたいな格闘とかバトリングなら強いんでしょうねぇ。
181:通常の名無しさんの3倍
07/06/22 22:47:44
というかノリス強ぇーw
流石は一年戦争後半の極東方面軍を翻弄しただけはあるわ
182:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 06:24:16
GJ!
やっぱりニムバスは…
ただひとつ気がかりなことが。
「ミンクス」ではなく「ミンスク」では?
183:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 09:14:39
誤字かもしれんが髭なしドワーフと間違えるのはお約束ですな
184:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 09:20:26
ドダイって有人機なんだが、特攻なんかさせて良いのだろうか?
185:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 09:26:57
つ[ミステル]
見捨てる、じゃねーぞ……
186:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 09:41:35
ドダイ型の支援機はZの時代には無人化されてたから、
1年戦争レベルの技術でもぶつけるの前提で複雑なことをさせないんだったら無人化できたんじゃないかな。
187:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 12:08:58
漫画の戦記で、ケン少尉がメイにド・ダイのコントロールをよこせって、
言ってたから、無人でもある程度コントロールできるんじゃないでしょうか?
188:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 12:10:22
もしくはZのアムロのごとく直前脱出とか<ドダイ特攻
189:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 13:39:10
51GJ!
ノリスがドタイをコントロールしてると文中にあるぞ
しかしドミニオン脱落…何気にヤバいのでわ?
エドがノリスを相手に戦うが、アッサリ負けそうw
190:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 17:49:06
ミステルシステムだぁね。
こんなものはWWIIの技術。
191:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 22:14:14
ゼロが登場してないのが気になるな
ライトニングをサイが装備してるから、もしかしてIWSP装備なのか?
192:通常の名無しさんの3倍
07/06/23 23:00:41
>>189
もしかしたら単純にチャンバラなら互角なのかもしれんが、剣道の仕合じゃないからな。
193:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 08:48:55
515氏のヒルドルブⅡなんだが、どうしてもキャタピラ方式だと鈍重な支援MSという印象を拭えなかったのだが、いいアイデアがある。
ザメルを小型量産化したスタイルにすればいい それも下半身を >90のホバー戦車のようなハイブリットスタイルにすることで戦車兵にも扱え、且つホバー化する事でキャタピラ方式よりコンパクトに纏めることができる
(あとMSの様に足つきではなくヒルドルブをホバーにしたようなスタイルの方が前面投影面積が抑えられんじゃないかなと思う)
ザメルはヒルドルブの開発系譜に属しているし、ドムのホバー技術は開発済み、後はユーラシア側から次期主力戦車用に開発していたという名目で新型電磁砲を搭載することで、より小型な量産型ザメルが量産できるんでは、
ドムのホバー技術を出すのも、ジオン側も生産運用する支援用MS(MT?)として重宝するだろうから、
戦後の対大西洋連邦戦略として、ユーラシアとの軍事的コミットの一環での共同開発、共同運用というのはありえそう
194:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 09:11:19
>>193
それはなんてライノサラス?
195:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 09:12:45
キャタピラが鈍重って、戦車とかの活動シーンを見ると、意外に速いし、不整地でも容赦なく進む事がわかるんだが。
あと、ヒルドルブは最高速度110km/hあるから、鈍重とは言えないぞ。
196:193
07/06/24 10:10:28
>>195
でもヒルドルブⅡのデザインイメージはガンタンクR-44だろ
いわばザウートもどきでは、対MS近接戦闘をしたり、110kmのスピードで疾走するヒルドルブの元々の印象が強すぎて、イメージと重ならんのだが、
つまりヒルドルブ=ガンタンクでは、設計思想がまるで違うだろ、と
197:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 10:32:22
>>196
いや、キャタピラが意外に動きが速いという話に、お前さんのイメージは何ら関係ないわけだが。
そして、わざわざ新技術のホバーにしなくても、旧来の技術のキャタピラでも速い機体は造れると言いたいわけだが。
古い技術の方が量産しやすくて、整備なんかも楽で、前線でも好まれる事はわかるよな?
198:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 11:25:33
>>197
ガンダムの中の世界でのことでそれを言ってもな~
それなら何でザウートやガンタンクはあんなに遅いの?
なんでガンダム世界では通常型戦車が廃れていって、Z以降MSにはホバー機構が常備されるようになったの?
それに整備性をいうなら、ドムのホバーは脚部関節疲労が少なく、メンテナンス面で歓迎されたとある
戦車の運用で一番のネックがキャタピラ駆動部であり、整備に手間が掛かるのも分かるよな?
(まあガンダム世界での実際は分からんが、)
、
199:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 11:33:21
>>198
で、最終的に何が言いたいのか判らんぞ。
折れが正しい、折れに従え、って事?
荒れる元だからその手の発言は控えた方がイイぞ。
200:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 11:41:52
すまそ 荒らすつもりはなかったが、ついカッとなってやった。今は反省している
201:515
07/06/24 15:37:42
お久しぶりです。
前回のヒルドルブⅡは変に議論の元になってしまい申し訳ありませんでした。
あれは運用の難しいヒルドルブを簡易量産してみようというもので、
正直、きちんとした考察をしていませんでした。
スペックなど、ヒルドルブより二回りくらい小さくして、じゃあ、あの巨砲は積めないから
ガンタンクみたいに2門にしよう。
接近用にマニピュレーターを装備するのも無駄っぽいよな~、じゃあ、ガンタンクみたいに
ハンドバルカンつけよう、丁度グフのやつが使えるし。
運用はほぼガンタンクと同じだし、標高が低いからガンタンクより有利じゃね?
主砲も口径はガンタンクより上だしな。
こんな感じで決まりました。
リニアガンに関しては完全に忘却のかなたに……。
申し訳ありません。もうすこしちゃんとした設定でYMT-06ヒルドルブⅡを作り直します。
なので、前回のアレは無かった事に……お願いします。
では遅れましたが、種本編第1話となる19話目、投下開始します。
202:515
07/06/24 15:39:12
Zion-Seed 第19話 PHASE-01『偽りの平和』
■ ■
C.E.70年1月のジオン独立戦争から始まり、続く地球連合・プラント間の戦い、そして12月のプラントの
ジオンへの宣戦布告により、世界は戦争一色に包まれていた。
それは年が明けたC.E.71年になっても変わらなかったが、唯一戦火から離れた国家も存在していた。
自称中立国、オーブ連合首長国がそれである。
エイプリルフール・クライシスの惨禍を最小に抑え、一連の戦争にも加わらなかった事により国民は平和を謳歌していた。
どれくらい平和かと言うと、すぐ隣の宙域でザフトとジオンが小競り合いなどしていても、中立だから攻めて来ないと
資源コロニー『ヘリオポリス』の住民がのんきに地上の戦争談義に花を咲かせる事ができるぐらい平和である。
1月25日。この日も何一つ変わることなく、『ヘリオポリス』の住民たちはそれぞれの日課を過ごしていた。
カレッジの学生は見慣れないスーツの人達を物珍しく思いながらも研究室へと急ぎ、モルゲンレーテで働く社員は
今日の機動テストに備え、G兵器のチェックに余念が無かった。
商船に偽装した連合艦がヘリオポリスに入港する。
G兵器のテストパイロットを送り込むのと同時に、新型艦アークエンジェルの護衛を行うためである。
このとき二隻のザフト艦に追尾されていたが、艦長は部下の不安を払うかのように笑う。
いかなザフトとて、中立国に喧嘩を売るはずがあるまいと。
「中立国、でありますか。聞いて呆れますな」
「ハッハッハ、だがそのおかげで計画もここまで来れたのだ。オーブとて地球の一国という事さ」
だが、そんなことを気に留めぬ人間もまた存在するのだという事を、この後すぐ彼らは思い知る事になる。
203:515
07/06/24 15:40:10
■ 招かざる客 ■
仮面の男、ラウ・ル・クルーゼは腹の底からこみ上げてくる笑みを抑えるのに苦労していた。
ソロモン攻防戦での責任を取らされ、辺境任務に命じられ、しかも新規補充パイロットはザフト・レッドとはいえ、
扱いの難しい評議員の子息である。
この扱い辛い赤服たちを部下の『黄昏の魔弾』に押し付けると、なんとか中央に返り咲く戦果を上げようと、自身を
現状に追いやった憎きレイ・ユウキを顎で使ってやる事を夢想しながら、必死に情報を収集していた。
その甲斐あってか、クルーゼは『ヘリオポリス』でのMS開発にザフトで真っ先に気付く事に成功する。
ソロモン以降、ユウキ特務隊長の改革により前線指揮官による独断専行は少なくなりつつあったが、そんなものを
気にするクルーゼではない。
本国への連絡は一応行うが、その返答を待たず自身の部隊のみで地球連合製MSの奪取を立案する。
この計画に顔を顰める副官のアデスであったが、長い付き合いでクルーゼが一度決めたら梃子でも動かないのは
良く知っている。
ならば、少しでも計画が成功に近づく為に努力するのが副官としての務めだと、クルーゼとともに計画の細部を
詰めるのであった。
「そう難しい顔をするな、アデス」
「しかし、評議会の返答を待ってからでも遅くは無いのでは?」
「遅いな。私の勘がそう告げている」
「……(アンタの勘はいまいち当てにならんのだが……)」
「ここで見逃さばその代価、いずれ我らの命で支払わなければならなくなるぞ」
204:515
07/06/24 15:41:43
■ 超人類(笑)■
この日、キラ・ヤマトの気分は非常に鬱屈していた。
寮を出る前に、偶然点いていたTV画面で丁度占いをやっていたのだ。
そして、その占いではキラの運勢は最低であった。仕事をやっても上司には認められず、友人とは齟齬をきたし、
人生における大きな転機を迎えると言う。ちなみにラッキーカラーはピンクであった。
こうして元々あまり高くないテンションが最低値まで下降したことにより、カレッジに行く気も失せたため近くの
公園でゼミの課題をやることに決めたのであった。
「でも、占いの通りならこの課題もいい評価はもらえないってことかな?」
いや、しかし、でも……などブツブツと言いながらもキラの右手は超高速でキーボードの上を動き回る。
「キラ!」
と、呼ばれた方を向くと同じゼミの友人、トール・ケーニヒとミリアリア・ハウのカップルが近づいてくる。
どうやらゼミのカトウ教授が彼をお呼びであるようだ。
また課題の追加か、とうんざりする。すると課題の暇つぶしに流していたニュースにトールが食いつく、どうやら
カオシュン戦線が危ないらしい。
一週間前のことなのでもう陥落しているんじゃないかと、トールが危惧する。
ミリアリアも距離が近い事に不安を感じたのか、表情を曇らせる。
「ああ、それは心配ないでしょ。近いったってウチは中立だぜ、オーブが戦場になることはまず無いって」
「そう? ならいいけど……」
二人の会話を聞きながら、キラは今朝の占いを思い出す。
この後、トールやミリアリア、あと二人のゼミの友人との仲に齟齬をきたすと言うのだろうか?
上司からの評価や、人生の転機はともかく、友人間の仲は悪くしたくないものだとキラは思う。
そうして、ふとプラントにいる幼馴染の事を思い浮かべた。
205:515
07/06/24 15:44:01
■ ■
「なんという平和な事だ、まったく」
新造艦の乗組員として派遣された連合士官たちは、ヘリオポリスの呑気な学生達に眉を顰めながらも、モルゲンレーテで
秘密裏に建造されているアークエンジェルの元へと向かう。
ナタル・バジルール少尉とアーノルド・ノイマン曹長。
この後、数奇な運命をたどる事になる二人は、この先何が待ち受けているかなど知るよしも無かった。
■ キラと愉快な仲間たち ■
キラたちが研究室につくと、奥のパソコンでゼミ仲間のカズイ・バスカークがすでに作業を始めていた。
いつもの調子でトールが挨拶を交わすと、奥の棚からゼミ最年長のサイ・アーガイルが姿を現す。
「あ、キラ、やっと来たか」
その声に、ウエッとキラは顔を顰めた。教授がいないところを見ると、サイがなにやら伝言を受けている事を
感じたからである。
ふと横を見ると見慣れぬ客がいた。
真っ先に部屋の奥へと進んでいったトールが、カズイに客について尋ねる。
「誰?」
「教授のお客さん。ここで待ってろって言われたんだと」
とりあえず、客を思考の外に追い出しキラは教授の行方を尋ねる。
「これ預かってる。追加とかって」
「うへぇ~」
予想通りであった。内容についてサイが尋ねるが、正直キラにとって内容などどうでも良い事であった。
「とにかく、プログラムの解析さ」
ふーん、とこれまたサイもあまり興味がなさそうにキラの答えにうなずいた。
その後、タクシー待合所での一件をトールが茶化すように持ち出し、キラが慌ててそれを止めようとする。
ミリアリアは笑いながらそれを嗜めるが、あえて止めようとせずこの状況を楽しんでいるのは間違いなかった。
サイは不思議に思いながら3人のやり取りを見やり、カズイはミリアリアから耳打ちされニヤニヤしながらそれを
見守っていた。
206:515
07/06/24 15:46:09
■ ■
秘密裏にヘリオポリス内に入り込んだザフト兵が着々と任務を遂行していた。
新造艦のドックに次々と爆弾を設置し、続いて機動兵器の奪取に向かっていた。
「時間だ」
そう、クルーゼが笑みを浮かべた。
■ 鷹と隼 ■
「なーんか、嫌な予感がしないか?」
「ええ、同感です」
「ようやく連合にもMSが、って言うかユーラシアの連中はジオンのザクを使ってるけどな!」
「正確には大西洋連邦の国産MSですね。ユーラシアは国産を諦めてまで、ライセンス生産で数を揃えてウチの
先を行くつもりでしょう」
「たしか、ジオンの教導隊がわざわざ出向いてるって聞いたが?」
「おそらく事実です。ジオンとしても地上での戦訓は多ければ多い方が良いでしょうしね」
「ふーん、そんなもんかねぇ……しっかし、このざらつく感じ、不快だな」
「ええ、同感です」
二人が苦笑したその瞬間、アラートが鳴り響く。
「やれやれ、俺は一旦上にあがる。お前は部下どもの指揮を頼む!」
「了解!」
207:515
07/06/24 15:49:02
■ ■
ヘリオポリスからの警告を無視し、クルーゼの指示とともに、3機のジンが発進した。
「敵は?」
「二隻だ。ナスカ及びローラシア級。電波妨害の直前にMSの発進を確認した」
「ちぃ、ルークとゲイルはメビウスにて待機。以後は副長の指示に従え」
艦橋に上がったフラガが状況を確認しつつ部下に指示を出す。偽装された連合艦も慌しく動き出した。
ドックのアークエンジェルでは艦長がザフトはヘリオポリスに任せつつ、落ち着いて作業を進めるように指示。
同時に、G兵器の搬送も急がせるように指示する。
対するザフト艦からも、ジンが更に3機出撃する。
「港湾部を叩いたら一気に抑えるぞ」
「ハッ!」
クルーゼがそう指示を出し、先行するジン部隊がヘリオポリスの無人機動ポッドとの戦闘に入るその瞬間、ドックに
仕掛けられた爆弾が一斉に爆発した。
■ ■
メビウス・ゼロとメビウスが2機づつ出撃し、連合艦もヘリオポリスから出るが、それとほぼ入れ違いでザフトのジンが
侵入する。
瞬く間に港湾部は制圧され、3機のジンはヘリオポリス内部へと侵入していく。
そのころドックの破壊に成功したザフト兵は、搬送される連合の機動兵器を視認していた。
「あれか、クルーゼ隊長の言ったとおりだな」
「つつけば、慌てて巣穴から出てくるって? やっぱり間抜けなもんだ、ナチュラルなんて」
3機のジンは先発隊からの連絡を受け取り、工場区への進路を急ぐ。
「流石、イザークだな。早かったじゃないか」
専用機が修理中のため、通常のジンで出撃している『黄昏の魔弾』ことミゲル・アイマンは笑みを浮かべる。
208:515
07/06/24 15:50:44
■ ■
宇宙では2機のメビウス・ゼロが奮戦するも、メビウス2機が猪突しあっという間にやられてしまう。
「だー!! これだから新入りは! ちゃんと指示を聞けっての!」
「申し訳……ありません。手綱を捌ききれませんでした……」
「いや、お前のせいでもねぇ……くそ、訓練課程がゆるすぎだ!」
「はい……」
また、ヘリオポリス内でもアークエンジェルとの交信が途絶した為、G兵器を搬送していた部隊も混乱しつつあった。
その状況下で内部に侵入したジンの攻撃を受けたのである。
ある意味、形だけの護衛部隊はあっという間に沈黙してしまう。
「ザフトの! X-105と303を起動させて! とにかく、工区からだすわ!」
「わかりました」
G兵器開発に携わっていた連合士官、マリュー・ラミアス大尉はそう指示を出し駆け出した。
■ バカ姉弟 ■
一方、キラたちカレッジの学生はザフトの攻撃を受けた事を知り、避難を開始する。
このとき客人が避難をせずに奥に進んでしまった為、キラが追いかけることになった。
「工場区に行けば、まだ避難シェルターが!」
こうして工場区に逃げたキラたちは、銃撃戦の真っ只中に突っ込む事になる。
なにやらザフトのMSに似た機動兵器をめぐっての戦闘のようだった。
これが人生の大きな転機ってやつか? とキラはひどく冷静に思考していた。
「お父様の裏切り者ー!」
209:515
07/06/24 15:52:21
途中で女の子と分かった客人が絶叫するが、正直それどころではない。
状況はよくわからないが、女の子が叫んだ事で銃口がこっちを向いたのである。
キラは女の子を引っ張って、慌ててシェルターに向かって駆け出した。
ようやくシェルターについたキラたち2人であったが、残念ながらそのシェルターには一人分しか空きが
無かったのである。
「いいから入れ。ぼくは向こうへ行く。大丈夫だから、早く!」
しかたなく女の子をシェルターに押し込むと、キラは反対側のシェルターに向かって走り出すのであった。
■ ■
工区での戦闘が続く中、イザーク・ジュールら3人はG兵器の奪取に成功していた。
「アスランとラスティは? 遅いな……」
「フッ、奴なら大丈夫さ」
「ともかくこの3機、先に持ち帰る。クルーゼ隊長にお渡しするまで、壊すなよ」
フフンと笑いながらイザークは器用にG兵器を操ると、ジンの護衛を受けながら母艦へと帰還する。
地球連合、なかでも大西洋連邦の威信をかけて建造されたG兵器は、早くも3機がザフトの手に渡ってしまった。
工区での戦闘は激しさを増していた。
「危ない! 後ろ!」
キラのその叫びに反応したマリューは、コーディネイター顔負けの射撃術でもって狙撃を行おうとしていたザフト兵を射殺、
キラに一瞬目をやるのものの交戦を続けていた部下を射殺したザフト兵を、今度は拳銃でもって見事に射殺する。すごい。
来い! と、マリューに呼ばれたキラであったが、できれば関りたくないので向こうに避難するのでお構いなく~と
逃げようとするが、そこのシェルターはすでに無いようであった。
うへぇと思いつつ、キラは指示に従い機動兵器に降りる。
210:515
07/06/24 15:53:36
そんな乱戦の最中、ザフト・レッドのラスティ・マッケンジーが戦死。
ブチ切れたアスラン・ザラが突貫し、連合兵士を一掃する。切れたアスランは無敵である。
残るマリューに対しても、その驚異的射撃術を見せ付けるが、おっぱい神の加護を受けた彼女へは通じず、右肩に掠らせるのが
精一杯であった。
直後に弾切れである。さすがおっぱい神、巨乳・美乳への加護は伊達ではない。
うぬぬ、とナイフにて止めを刺そうと接近するアスラン。
そこに立ちはだかるのが我らが主人公、キラ・ヤマト。
「……あすらん?」
「っ! キラ!?」
見詰め合う2人。残念ながらこの世界に負債の加護は無い。
この至近距離でコーディネイターを上回る脅威の射撃術を持つマリューが的をはずすわけが無い。
「うおっ!」
だが、彼女の放った銃弾はアスランの右肩をわずかに掠るだけに止まる。
危なかった。右肩を負傷してなければ間違いなくアスランはここで死んでいた。
おそらく、ピンクの電波神の加護でもあったのだろう。ハロの分ぐらいは……。
「てい!」
「うわっ!」
アスランが離れたるのをボーと見ていたキラは、マリューにコクピットに押し込まれる。
どこかの燃料が引火したのであろう、工区内が炎に包まれていく。
炎の中でX-105が力強い駆動音を出しながら立ち上がった。
211:515
07/06/24 16:08:16
■ 赤い彗星 ■
「中立コロニーで戦闘だと? 気に入らんな、ザフトのやりようは……」
「はい、レーザー通信にて全方向にSOS信号が出されています。どうしますか、少佐?」
「ふむ、ザフトにいいようにされるのは好みではないな。近くに僚艦は?」
「はい、シーマ中佐の『リリー・マルレーン』、エリオット大佐の『ポータル』が巡航中です。ですが、ヘリオポリスに
一番近いのは我々ですね」
「そうか。では、その2艦に通信を。我々はヘリオポリスへと先行する!」
「了解!」
212:515
07/06/24 16:12:13
以上、投下完了。
今回遅れた最大の理由は種本編がネット上で見れなかった為。
日刊youtubeでも何故か見れなかったので、結局レンタルする事に……。
正直、種に金を使いたくなかったのが本音。
幸い、1巻100円で借りれたので良かったですが。
規制に引っかかりましたね今回。
次回はもう少し短くしよう。
213:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 16:13:27
GJ!!
515氏!貴方はおっぱい星人だったのか!?
という事は、この世界のおっぱいの大きい人間はおっぱい神の加護を受けられるぜ!w
キラがいい意味で冷静だな。
邪神の影響下から抜けた事が幸いしたのか。
シーマ様キター!!!じゃなくてシャアキター(トーンダウン)
どっちにしてもクルーゼ隊オワタ。
クルーゼもなんか小者っぽくなってるから終っても問題ないかもw
214:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 16:16:52
GJ!
クルーゼ隊、無事に脱出する事が出来るのかな?
シャアを何とか凌いだとしても、シーマ様とエリオット大佐たちが居るし……
ヤバス!
215:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:00:47
515氏GJ
いろいろなところでフイタWWW
氏がおっぱい星人だったとは・・・
ジークおっぱい!
216:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:09:54
シャアにシーマ様にエリオットなんてWB隊でも不可能だな
217:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:18:03
クルーゼ隊オワタ。
218:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:26:35
たしかシーマ様んとこには三連星もいたよな~
なにこのフルボッコフラグw
219:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 17:43:24
しかも自分たちはまったく慣れてない強奪機w
尻尾巻いて逃げまくれば助かるぞw
220:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 18:38:09
しかも今のジオン配備MSってリックドムじゃね?クルーゼオワタ
221:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 19:09:24
515氏GJ!
ジオンでおっぱい神に愛されるのはミーア以外だと誰なんだろう。
セシリア? シーマ?
それにしてもキラ、ピンクは絶対ラッキカラーじゃないぞ。
それはたぶんラッキーとは真逆のものだ。
222:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 20:55:37
515氏GJ!
おっぱい神強し!この世界においては無敵だぜw
しかし、ピンクの電波神もいるとは…すぐさま討伐しなくては…
それとキラよ、種世界においてピンクはアンラッキーカラーだ!
次回シャア+シーマ+エリオットの活躍に期待します!
223:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 21:03:02
逆に考えるんだ。ピンクの電波神のお告げだったんだと。
224:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 21:17:44
ちとギャグテイストだったけどGJ
この先Gがジオンに横取りされたら……幻の、シャアinガンダムが!?
225:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 21:31:46
⊂⊃
( ゚∀゚)
おっぱい神
226:通常の名無しさんの3倍
07/06/24 23:11:53
>>225
ありがたやー、ありがたやー
227:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 00:57:50
きっとG兵器に触発されてジオンの技術が一気に進化するに違いない!
原作よりも技術レベルは上がっているはずだし。
そしてピンクの電波神はギレンですら手に余る人物だろう!
種死の『混迷の大地』でもメテオ召喚してるし。
228:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 01:24:33
何、ドズルをぶつければ問題ない。
229:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 03:23:47
ラッキーカラーはピンク。
これはザフトと交戦、劣勢になった時にシャア達が乱入し、混戦になったその隙に
アークエンジェルがその場からの脱出に成功するという事に違いない!
いや、シャア専用機ってピンクっぽい赤じゃない?
230:通常の名無しさんの3倍
07/06/25 07:22:57
>>229
水性ホビーカラーならサーモンピンクとあずき色がベースだったような
231:515
07/06/25 18:40:40
どうにもSEEDキャラのみだとギャグに走ってしまうなあ。
どうにかしないと……。
では、投下開始します。
232:515
07/06/25 18:43:15
Zion-Seed 第20話 PHASE-02『その名はガンダム』
■ ガンダムが立つまで ■
「シートの後ろに」
マリューの指示に素直に従うキラ。なんといっても相手は銃を持っている、しかもコーディネイター相手に
当ててくる化け物である、逆らいようが無い。
「この機体だけでも、私にだって動かすぐらい……」
残念ながらこの手の台詞が出た以上、本当に動かす事以上のことはできない。
機体が起動をはじめ、次々と電源が入る。
モニター画面にも電源が入り、側面のサブモニターにX-303の姿が映し出される。
キラの脳裏に幼馴染のアスランが浮かぶが、まあ気のせいだろうと前を向く。
丁度、この機体のOSが起動したところであった。
「がん、だむ?」
General Unilateral Neuro-Link Dispersive Autonomic Maneuver、頭文字をとってGUNDAM、ガンダムであった。
キラはボーっとX-105が立ち上がるのをコクピットで眺めていた。
対するマリューは必死である。機体は完成しているものの、OSは最後まで完成していない。
こうなるならジオンのザクのOSでも入れておけばよかったのだ。
すべてを国産にこだわった軍上層部のおかげで、納期が半月以上も伸びた結果がこれである。
状況が状況でなければ、海に向かって叫びたいマリューであった。
とまあ、色々と問題のあるOSではあったが、何とか立ち上がる事には成功したのであった。
■ 金髪さん ■
ザフトのジンがコロニー内で暴れ回る中、サイら4人は逃げ惑う群衆とともに安全な場所を求めて逃げ回っていた。
するとシェルターのある工区が突如爆発、内部より2機のMSが出現する。
「まだいたのか!」
絶望の声を上げる一般人A、逃げ惑う群衆。
「キャッ」
群衆に突き飛ばされ、ミリアリアが転んでしまう。
慌てて助け起こすトールに、その他二名。気がつけば四人以外は文字通り、蜘蛛の子を散らすように消えていた。
「そこの4人、こっちよ。早くなさい!」
ミリアリアが泣きそうな顔であたりを見渡すと、美人の金髪さんが手招きしている。
4人は救われた思いで駆け出すのであった。
233:515
07/06/25 18:44:48
■ ずっと俺(西川さん)のターン! ■
アスランよりラスティの死を知らされたにs……いや、ミゲルは怒り心頭でX-105にむかう。
とりあえず様子見っぽく、二連射。だが、たどたどしい足取りでかわされる。
「……(当てろよ!)」
「(やべ、とりあえずごまかす!)ならあの機体は俺が捕獲する。おまえはそれを持って先に離脱しろ」
そう言って突撃銃をしまい、重斬刀を装備するミゲルのジン。
「あっ……」
死んだラスティ、死にゆくミゲルのことより、X-105を見て愛しのキラの事を考えるアスラン。だからホモホモ言われるんだ。
とりあえず気を取り直し、コーディネイターお得意の超高速演算をもってOSを書き換えてゆく。
よたよた歩くX-105に突貫するミゲル。
ぬおー! と気合も新たに切りかかるが、またしてもかわされる。しっかりしろコーディネイター。
「……(また、外した)」
「ちぃ!(いかん、このままでは『黄昏の魔弾』の名が!)」
のろのろと逃げるX-105を再び捉え、とりゃー! と跳躍、袈裟切りで切りかかる。
だが、その瞬間、灰色のボディが鮮やかな白赤青のトリコロールカラーに変化、ジンの重斬刀をその両腕でもって
防いだのである。
「なにぃ!」
驚き距離をとるミゲル。
なんて装甲だ! と驚くミゲルに、これはフェイズシフトの装甲だとしたり顔で答えるアスラン。
そういう事は早く言え。自分だって驚いてたくせに。
「展開されたらジンのサーベルなんて通用しない」
そう言って、自身の奪ったX-303のPS装甲を展開する。
「(早く言え! そういう事は!)お前は早く離脱しろ。いつまでもうろうろするな!」
「……(でも正直、ミゲルだけじゃ不安なんだが)」
アスランはミゲルの声を聞きながらX-105を見る。どうにもキラの顔ばかり浮かぶ。
ホント、重症だなと内心で呟き、機体を操り戦場を離脱した。
三度突貫するミゲルのジン。
「いくら装甲が硬かろうが、そんな動きでー!!」
雄たけびを上げるミゲル。なぜかアスランがいなくなってからのほうがいい動きのミゲルであった。
234:515
07/06/25 18:46:00
■ 超人類(笑)再び ■
ジンの斬撃に揺れるコクピットの中で、キラはこの機体のOSに欠点があることに気付く。
「これって!?」
ふとサブモニターに目をやると爆炎の中、逃げ惑う友人達の姿。
しかも機体が後退した事で、すぐ足元に彼らが位置している。
「っぁ!!」
マリューにおいかぶさるようにキラは機体の操作を行う。
丁度、カウンターのような形でショルダータックルが決まる。
吹っ飛ぶジン。
唖然とキラの行動を傍観するマリュー。キラは下の友人達の為に必死に機体を弄繰り回す。
「無茶苦茶だ! こんなOSでこれだけの機体を動かそうだなんて……」
おもわず、まだ全て終わってないのよ、仕方ないでしょ! と締め切り間際の漫画家のような返答を返すマリュー大尉。
そんなアホなやり取りの間に、吹っ飛んだジンが立ち上がる。
「どいてください! 早く!」
キラの迫力に押され、思わずどいてしまうマリューさん。
キラはキーボードを取り出すと、猛烈な勢いでプログラムを書き換えていく。
その間、実にジンが突っ込んでくるまでという僅かな時間。
バルカンで牽制すると、勢いを落とし切りかかるジンにカウンターでパンチを食らわす。
再び、吹っ飛ぶジン。
更にブツブツ言いながらプログラムを書き換えていくキラ。
動きが良くなったことを警戒し、ジンは再び突撃銃を装備、距離をとっての攻撃に切り替えたのだ。
その銃撃を数発食らうX-105であったが、そのときにはプログラムの書き換えは終了していた。流石である。
「何か武器は?」
検索すると頭部バルカンと腰のアーマーシュナイダーのみである。
銃ぐらい装備しとけー! と逆切れぎみにナイフを両手に装備し、ジンへと突っ込む。
尋常ならざる機動で、ジンの銃撃をかいくぐり、右腕の付け根と首筋にアーマーシュナイダーをぶっ刺すキラ。
この攻撃で、ジンは完全に機能を停止した。
「っ! ジンから離れて! 早く!」
ザフト兵の動きを見て、ジンを自爆させる気だと気付いたマリューはキラに指示を出すが、それに気が付くほど
キラは察しが良くない。
見事、爆発に巻き込まれる事になる。
まあ、PS装甲のおかげで無事ではあったが……バッテリーは切れたけど。
235:515
07/06/25 18:47:52
■ ■
コロニーの外では、ついにムウたちの母艦がジンの攻撃により操舵不能となり、コロニー外壁と衝突、爆散してしまう。
ついに、残るは2機のメビウス・ゼロのみとなってしまった。
だが、月からの生き残りの2人は伊達ではない。
見事なコンビネーションでジンを1機、2機と退却に追い込んでいく。
ヴァイサリスではアデスが部下の後退に驚きの声を上げていた。
対するクルーゼは不敵な笑みを浮かべる。
「どうやら、いささか煩い蝿が1、2匹、飛んでいるようだぞ」
「はぁ?」
クルーゼはこういった独特の言い回しを好む。
この場合、『エンディミオンの鷹』と『世界樹の隼』がいると言えば、アデスも即座に理解したであろう。
ジオン・ザフト合わせて二桁を超えるMSを撃墜した連合のトップエース2人である。
軍関係者でこの2人の名を知らぬものなどいなかった。
更に、ミゲルのエマージェンシーを受け、席を立つ。
「最後の1機、そのままにはしておけん」
ラウ・ル・クルーゼ、出撃である。
■ ■
爆風に吹き飛ばされ、気を失っていたナタルであったが、死体やら何やらがクッションになってくれたのか、
幸いにして外傷は無かった。
管制室に戻り、生き残りを探すものの、彼女の声にこたえるものは無かった。
更に声を上げるが、それに答えるものは無く、しかし、歪んだドアを蹴破って士官が1人ライト片手に管制室に
姿を現した。ノイマン曹長である。
「バジルール少尉、ご無事で……」
なんとか生き残りの士官と合流できたナタルであった。
236:515
07/06/25 18:49:29
■ 鷹と隼と変態仮面 ■
「引き上げる? だが、まだなにか……」
「大尉! ヤツが来ます!!」
「私がお前達を感じるように、お前達も私を感じるのか? 不幸な宿縁だな、ムウ・ラ・フラガ、そして……」
クルーゼのシグーがコロニーへと加速する。
「ラウ・ル・クルーゼか! 厄介な!」
「大尉、私が囮になります。挟み込んで対処しましょう」
「いや、囮は俺がやる。とどめはお前に任す!」
「大尉!」
2機のメビウス・ゼロが二手に別れ、シグーへと向かっていく。
「ほぅ、1機で来るか。ムウ・ラ・フラガ、だがなぁ!」
「おおぉ!」
巧みに死角から攻撃するガンバレルをかわしながら、シグーがメビウス・ゼロへと銃撃をおこなう。
「貴様とて単機で私と渡り合えるとは思ってはいまい? ならば本命は!」
「ちぃ!」
「かわした!?」
クルーゼを障害物の多い場所へ誘導していたフラガだったが、クルーゼは天頂方向からの逆落としを見事に避ける。
「お前達はいつでも邪魔だな、フラガ家の! もっともお前達にも私がご同様かな」
クルーゼは自機をヘリオポリス内へと向かわせる。
「ヘリオポリスの中に! ちぃ!」
「大尉、罠ですよ!」
コロニー内、特に港湾部の入り組んだ場所はMSの独壇場となる。
ただでさえ不利なメビウス・ゼロが戦場として選ぶ場所ではない。
「んなこたぁ、わかってる!」
それでも行かねばならなかった。彼らはヘリオポリスのG兵器を護る為にいるのだから。
237:515
07/06/25 18:51:11
■ ■
X-105から降りたキラは、気絶したマリューをどうやってコクピットから降ろすか途方にくれていた。
正直、このままとんずらしてしまおうかという気持ちも無くは無かった。
が、流石に怪我人1人おいて逃げ出すのも男としてどうかと、キラは思う。
「おーい、キラー!」
そんな事を考えていたら崩壊したビルの陰からサイたち4人と、もう1人見た事のない美人が近づいてくる。
「あ、皆……無事でよかった」
「ああ、この人に助けてもらったよ。えーと」
「セイラ、セイラ・マスよ。良かったわね、お友達が無事で」
サイやトール、ミリアリアにカズイ、友人達の無事な様子にホッと安堵の息をつく。
そうだ。とキラはサイたちに手伝ってもらいマリューを降ろす事にした。
「あら、そちらの女性、怪我をしているのね?」
セイラさんが気絶中のマリューを見てキラに尋ねる。近づかれたキラは、フレイより美人!? とかアホなことを
考えながらも、マリューが銃で撃たれたことを説明する。
どうやら医学生らしいセイラは皆に指示を出すと、テキパキとマリューの治療をはじめる。
道具が無いから簡単な治療しかできないけど。と謙遜していたが、医学生というだけあって手際が良いものであった。
「しっかし、地球連合製のMSねー。ジオンとかザフトのに比べると、ずいぶんカクカクしてるよな~」
セイラの手伝いはミリアリア1人で十分という事で、手持ち無沙汰となったキラたち4人はとりあえずX-105について
調べはじめる。
このあたりは流石オーブ人。この状況下においても全く危機感がない。それとも工学部だけあって、持ち前の研究心に
火がついたのだろうか。
「これ、操縦してたみたいだけどキラ、OSは?」
「初めて見たやつ。バランス制御で手一杯のグダグダなやつだった。とっさに色々弄ったけど」
「ふーん、地球連合が使うんなら基本はナチュラルが動かすんだろ? なんでそんなOSなんだ?」
「あの人は未完成とか言ってたけど……」
そんな会話をしていると、マリューが気がついたようでミリアリアがキラを呼ぶ。
キラがマリューのほうに行った後も、残る3人は、いや特にトールとカズイは物珍しそうにX-105をチェックする。
さすがに最年長のサイはそんな2人をたしなめてはいたが。
238:515
07/06/25 18:54:07
■ 魔乳 vs 金髪さん ■
気がついたマリューは傍らのミリアリアから水をいただくと、X-105に取り付いているトールたちにいきなり発砲。
流石、大西洋連邦クオリティ! 中立国の民間人に発砲するのに何のためらいも無い。
憮然とするトールたちであったが、キラが相手がコーディネイターを簡単に始末する凄腕のヒットマンという事を
耳打ちすると慌てて素直に従う。
唐突に乱入したとはいえ、よもや命の恩人に発砲すまいと思っていたキラは銃を隠しておけばよかったと後悔した。
銃を突きつけられ、キラたちは1列に並ばされる。このまま順に殺されるのか!? とびびるキラたちであったが、
名前を言わされただけであった。
そして、X-105を軍の重要機密と説明したマリューは、
「申し訳ないけど、あなた達をこのまま解散させるわけにはいかなくなりました」
と、キラたちに告げる。
その一方的な物言いに、サイたちも反論しようとするが銃口の前には押し黙るしかなかった。
なにせ相手は凄腕のヒットマン、下手に逆らえば命はない。
「銃を降ろしなさい」
一連の動きを黙ってみていたセイラさんが静かに進み出る。
「それとも、中立国の民間人を銃で脅すのが大西洋連邦軍人のやりかたかしら?」
いえ、それがブルーコスモスのやり口だったわね。そうしめられて二の句の告げなくなったマリューだが、ここで
銃で威嚇すればあのブルコスと同じにされてしまう。
内心の怒りをどうにか押し殺し、銃を降ろす。
「……ですが、しかるべき所と連絡が取れ、処置が決定するまでは私と行動を共にしてもらいます。これだけは私としても
譲るわけにはいきません」
「ええ、それには従いましょう。……なんだか勝手に話を進めてしまったけれど、あなた達も了承してもらえるかしら?」
はらはらと2人のやり取りを見守っていたキラたちは、困ったような顔でこちらを見るセイラさんにこくこくと頷いた。