07/07/06 01:06:51 vlV9fa+J
>>15
今図書館で借りた「まぼろしのルパン帝国」を読んでるんだが、
「偽札~」の宮崎&高畑リテイクが入る前の脚本(正確には筆者による寓話風アレンジ)が
載っている。「3時に別れの鐘が鳴る」と題するこの初期脚本は大隅氏のチェックが
入ったものであり、その中に「不二子は初対面のルパンを気に入った」と言う表現が
挿入されているのだ。ひょっとすると「偽札~」は二人の馴れ初めを描く予定だったのかもしれない。
それなら二人の関係が9話より後退していると感じて当たり前である。
宮崎&高畑の完成版では、ご承知のように男爵側が不二子を暗殺者として雇う描写があり、
不二子の「いつも有利な方へ付く」でも分かるように、彼女とルパンが既知の間柄であることを
前提として再構成されているのだ。「偽札」のように、すでに出来上がっていた大隅脚本を
宮崎&高畑が改訂して仕上げられた作品は、こういった齟齬が生じるのは避けられないのかもしれない。
まして前者の作風を嫌っていることを隠さない後者の手が入っているとなれば。