07/11/12 00:16:19
次からはどんどん状況が不利になってゆくターンだな。
エヴァもゲッターもそういう流れだったし、そうでないと
終わり近くの反撃が面白くないからな。
851:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 00:19:19
ワクワクテカテカガクガクブルブル
852:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 00:22:07
おお……とりあえずネルフ陣営が一丸になった。ちょっと信じられない光景でもある。
はてさて、福の次は禍が示唆されてるけど、使徒や委員会の外患か、新たな内憂の発芽か。
あと敷島博士と前歯自重。
853:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 00:22:57
乙です。なんだかこの面子で和むとは意外すぎるw
>前歯折ってやるぅっ
シンジ君が敷島博士みたいなダッチワイフを持った二代目ヤクザに!www
854:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 00:24:02
N2弾頭付きのミサイルガトリングは無しか・・・・
ひじょ~に残念ね。ん
855:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 00:26:49
乙とGJを束にして神職人へ!
とっても良い流れだけど、やっぱり次は不幸の雪崩か?
みんなに幸せになって欲しいのに(つД`)
しかし名前だけの登場でおいしいところをさらっていくとは
さすがだなボインスキー
856:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 00:33:04
しかしゼーレや使徒がどうあがいた所で竜馬やゲッター、将造に太刀打ちできるとも
思えんから、やはり搦め手の標的になるのはこっちの世界の面々か…
なんかこう、石川漫画版ダイザー対グレートばりに、参号機あるいは量産機に
学校の連中詰め込むなり縛り付けるなりして繰り出してきそうな気も。
そしてシンジとゲンドウの釣り云々にあからさまな涙の死別フラグが…
857:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 00:38:36
そういえば、研究所襲撃を命令した官房長官は・・・。
858:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 01:05:52
ゲンドウ「メタルビーストの力見るがいい!」
冬月「初代ゲッターチームの力見せてやる!」
キール「とどめだ!ペダルを踏むタイミングをあわせるんだ!」
「「「おう!!」」」
859:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 02:30:12
戦自VS竜馬・将造・慎一なら
860:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 06:50:03
リツコさんはゲッター軍団入りするよりは死んだほうがましな未来だろうなあ。
861:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 10:27:42
使徒は! 補完は! カヲルとは! と言い残し、高笑いしつつ爆死しそうだな
862:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 11:27:44
職人さん乙
隼人はともかく、敷島博士はどうやってこの世界に来たんだろうw
863:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/12 12:46:30
ここまで読んで思ったのはこっちの(とくに新ゲの)竜馬って、熱血キャラだけどスパロボで出てくる熱血系の
人たちと全然タイプが違うよな。キャラも強烈だし、まあこれは新ゲのゲッターチーム全てにいえる
ことだけど、あんまりにも濃すぎて他のキャラが食われるから新ゲはスパロボにでないんだろうか?
864:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 12:47:49
まぁ新ゲは割と最近だからだと思ってる。そのうち出てくるよ
865:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 18:55:55
>>859
10分生き永らえられたらご褒美に墓前に角砂糖でも供えてやるさね
……無論戦自全隊員の、にだが。
866:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 21:21:38
>>863
同じ熱血でも、ヒーローとダークヒーロー(ダーティーヒーロー)の違いだと思ってる。
867:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/13 14:35:50 7T6zla1w
作者さんGJ
だが本当嵐の前の静けさっぽいな…
868:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 01:32:04
セカンドインパクトの真実…
突如出現した巨大使徒アダムに対して国連秘密会議はついに大型ミサイルを発射するのであった。
そしてミサイル落下を防ぐために、ゲッターチームがついに飛び立った!
ゲンドウ「何故、分離する冬月!!」
冬月「遅れた分をゲッター2のスピードに賭ける!」
ゲンドウ「無茶だ!こんなスピードで失敗してみろ…!」
ゲンドウ「!!おもしれぇ!(モニターに映るキールの顔を見て)」
冬月「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…!」
ゲンドウ「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…!」
キール「何もかも昔のままだ・・・」
冬月「チェェェェェンジ・ゲタァァァァァァ…トゥッ!!」
ゲ・冬「うおおおおおおおおおおおおおおおおお……!!」
巨大ミサイルに迫る真ゲッターであったが…
869:つづき
07/11/14 20:48:34
第三新東京市地下に広がる大空洞、ジオフロント。
その広大な空間を拠点とするネルフ本部においては所有兵器たるエヴァンゲリオンを、
格納するためのケイジと呼ばれるブロックがあった。
ケイジとは、オリの意のことだ。
すなわちエヴァを拘束するための場所である。
格納でなく拘束というのは、すでに明らかになっているように、この汎用人型決戦兵器
と称されるものは確かに兵器ではあるが無機物ではないからだ。
初号機が人類の始祖・リリスの、それ以外が人類になり損ねたモノの始祖・アダムのコ
ピー体であり、有機体である。
生物を機械でコントロールした兵器であるエヴァは、暴走への対処もしなければならな
いし、維持には相応の処置が必要だった。
このケイジ内ではエヴァを拘束するほか通常、高濃度酸素水の一種であるLCLを満たす
ことで、その生体部品腐敗などを防いでいた。
それに対してゲッターロボ。
これはその名が示すとおりの機械で、動力源こそゲッター線という機械すらも自己進化
させる超エネルギーであるが、器は無機物にすぎない。
それをLCLに満ちたエヴァが居るケイジなどに置けば、まともな整備もままならないの
はいうまでもないだろう。
だが整備はしなければならない。
そこで、普段使用されている第七ケイジを避けて、第八ケイジを解放し専用の格納庫と
することでネルフはゲッターの管理にあたっていた。
その第八ケイジに白衣に身を包んだリツコと、いつものボロのデニムジャケットとジー
ンズという服装の竜馬がいる。
二人はたたずむゲッターを見上げていたが、そのゲッターのカラーリングがいつもと違
うようだった。
燃えるような赤色につつまれているはずのゲッター1は、闇のような黒に全身を塗装さ
れて、全身の形状がわずかに変容していた。
870:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:49:41
その理由は。
サハクィエル戦にて、二度の大気圏突入をサポートも無しに単機で決行したゲッターは
機体にややダメージが蓄積しており、補修が必要であったのだ。
ここにきてゲッターロボに対する知識が深まっていたリツコは、補修のついでに強化改
造する案を竜馬に持ちかけた。
竜馬は最初、改造する間ゲッターが戦闘不可能になることを理由に断っていたが、あま
りに必死にせがまれるので、面倒くさくなって承諾した。
結果は、竜馬自身も予想しえないこととなる。
そう。彼は改造されたゲッターの姿に記憶があったのだ。
「こいつぁ……ブラックゲッターじゃねえか」
竜馬がいった。
頭部の意匠が大きく変容しており、菱形だった目は三角となり、さらにその中に赤く小
さな瞳が浮いている。
アゴの部分には蛇腹になったマスクのようなものが装着されており、従来のゲッターに
比べて見た目はずいぶんと凶悪なものとなっていた。
ともかくも目つきが悪すぎる。赤い瞳の他、人間の白目にあたる黄色い部分もやや赤く
血走っていたほどだ。
だがゲッターを禍々しい姿に改造した本人の感想は、まったく違った。
「ゲッターの改造は間もなく終わる。それにしても、なんて美しい……相手を破壊するた
めだけに特化した機能美。我ながら惚れ惚れするわ」
と、リツコは陶酔するような目でいう。
破壊に特化したの言葉に偽りなく、ゲッターの両腕に生えている三連の刃も巨大化して
まるでゲッタートマホークの必要がなさそうに感じるほどだった。
871:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:50:44
その拳にも、鋭いトゲがメリケンサックをつけたかのように付いている。
格闘戦を重視しているのであろう。
リツコ案による改造であるが、竜馬好みといえた。
「よく短え間に、ここまで技術をたくわえたもんだ。やるじゃねえかリツコ。まあ変形機
構を残したとこが俺のと違うが」
「えっ?」
「いや……なんでもねえ。こいつでまたひと暴れさせてもらう」
そう竜馬がいったときだった。
ふらりと珍しい人物が第八ケイジを訪れた。
「また、大胆な改造だな」
声の主は、ゲンドウだ。
シトを相手にしていないときや、私生活の様式は組織の人間もほとんど知らないこの男
が、作戦中でもないのにケイジに訪れるのは極めて希なことであった。
彼はいう。
「結局、南極で槍は見つからなかった。これもゲッターによるシナリオの変動かね」
「俺は難しいことはわかんねえよ。だが、あれは諸刃の剣だ……二つといらねえはずだ」
「まあ、な」
そういうと、ゲンドウは眼鏡のずれを直すと手袋ごしに目を一度こすって、再び竜馬をみた。
「流。一応、礼はいっておく……同時に詫びてもおこう。もしできることなら、シンジに
道を示してやってほしい」
「それはてめえの役割だぜ」
「だが、私には」
872:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:51:46
視線をそらし、ゲンドウは迷いをみせる。
酒の席でいったように、まだ、息子に対する畏怖感が消えないのであろう。
それを竜馬が頭から抑えつけて無理矢理、己の方を向かせると貫くようにいった。
「俺の親父は、一岩といってな。ふざけた野郎だったぜ。親父のせいでガキだった俺は死
ぬような特訓の日々を送った。実際、何度も死にかけた。
だが、今の俺の生き方があるのは、その親父のおかげでもある。
別にてめえに同じ事しろたあ、言うつもりはねえ……俺だって自分のガキにゃ大したこ
としていない。
だが、ガキに甘えたがる親父じゃ親父である意味がねえんだ。ちったあ気合入れろ」
そういう竜馬の目に貫かれるゲンドウは、しばらく言葉を失っていたが、やがて彼から
離れるように一歩さがると、再び眼鏡を直していった。
「精神論だが……たしかに、それでなければ解決できない問題もあるな。その言葉は覚えておこう」
ゲンドウはきびすを返すと「失礼する」といって第八ケイジから退出していった。
そんなやりとりを交わした直後だった。
喋り終えるのを待っていたかのように警報が鳴り響き、アナウンスはシト出現の報をネ
ルフ本部全体に伝えていく。
竜馬が勇んでゲッターに乗ろうとするが、側で作業にあたっていたメカニックをみて、
まだ作業が終わっていないことを思い出す。
頭部のコクピットにぶらさがりながら叫んだ。
「ちっ……最近姿を見せなかったくせによ! あとどれぐらい掛かる!?」
「一〇分だけ頂戴!」
「急げッ」
873:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:52:48
竜馬が叫んだころ、同じくして第七ケイジのシンジたちも出撃準備に入っていた。
初号機、弐号機、零号機の各パイロットも、それぞれのエントリープラグへの搭乗も済
んで、あとは地上へ射出されるのを待つだけだった。
「初号機、発進準備完了」
「零号機、準備完了」
「弐號機プラズマボムス起動。こっちゃいつでもいけるわよ、ミサト!」
「オーケー。今回は珍しくエヴァ全機稼働してるわね……けど気をつけて。今度の相手は
レーダーにも反応しないし、波長もオレンジ。シトとは認識されない相手よ。
けど、間違いなくシトだわ。第三新東京市低空を、微速で進行中……第九シト、作戦上
のコードネームはレリエル。
能力が解らない以上、慎重に接触して。可能であれば市街へ誘導してちょうだい」
ミサトがいう。
彼女が見つめる司令部のモニタには、シマウマの柄のような球体がゴウゴウと奇妙な唸
りをあげて動いている。
かつての第五シト、ラミエルを思い出させる異様さだったが、別に加粒子砲を撃ってく
るわけでも無いし、どうも実体感のない敵であった。
まるで、蜃気楼でもみているかのようだ。
レーダーに反応しないというのもそれを裏付けているようであった。
が、目にははっきりと見えるわけだし、波長はセンサーに感知されるので、間違いなく
そこに何かがいる。
「了解……早速、弐號機が役に立ちそうね」
「では、エヴァ各機発進!」
ミサトの号令と共にエヴァ三機が地上へ吐き出されていった。
地上に出、すぐにリフトオフし初号機、零号機がビルディングのそびえる大地を揺るが
して前へ踏み出す。
874:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:53:51
弐號機はリフトオフすると、右肩の直立コンテナに内蔵されたプラズマボムスの唸りと
共にふわりと宙に浮き上がっていく。
どこがどうなっているのか、プラズマボムスによる稼働は同時にエヴァに空中を制す能
力までをもたらした。
なお、號の表記は敷島が勝手に名付けたエヴァンゲリオン號という名称から、アスカが
その文字を気に入ってそう呼称しているものであり、正式には弐号機・改の扱いだ。
弐號機はレリエルに感づかれぬよう、ビルの谷間をゆっくりと舞うように飛ぶ。
「こちら弐號機。先行して隊の目になるわ、弐號機からのデータをよく見て動いて」
「初号機、了解」
「零号機了解」
そういうと、アスカは弐號機を急浮上させてビル街の真上に飛び出ていく。
すぐに視界にゼブラ模様の球体が現れて、弐號機が身構えるが、レリエルはなにもしてこない。
アスカが眉をひそめる。
「こちら弐號機、おかしいわ。敵に動きがない……まるでこっちを誘ってるみたい」
「……仕方がない。初号機、零号機は待機。弐號機は空中から威嚇射撃して様子を見て」
「了解ッ」
ミサトの指示に従って弐號機が手に持ったパレットライフルを発射する。
レリエルはよけることもなく、劣化ウランの弾丸は全てが命中していった……が、命中
したはずの弾丸は、まるでホログラムの映像でも撃ったかのごとく、レリエルをすり抜け
てその後ろにあったビルを破損させただけで終わってしまう。
「な、なにそれぇッ……!?」
アスカが悲鳴をあげる。
だが、これでなにかを直感したように、
875:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:54:53
「こいつは……っ。シンジ、ファースト、下がって!! 嫌な予感が―」
叫ぶが、それと同時にレリエルが動く。
いや、消えた。
テレビモニタの電源を落としたかのようにふっ、と空間から姿を消すと、次の瞬間には
レリエルは後退しようとしていた初号機の頭上に迫っていたのだ。
「く、こいつっ」
レリエルの接近に焦るシンジは、その手に持った専用拳銃を連射して球体に攻撃を加え
るが、やはり弾丸がすり抜けていってしまってダメージを与えられない。
と、レリエルがそれを待っていたかのように初号機に降下してくる。
シンジはそれから離脱しようとするが、しかし思うようにエヴァの足が動かない。
―なんだ!?
と思って足下を確認すると、道路があるはずの地がなくなり、真っ暗で巨大な影が広が
りつつあった。
突然、足の下に巨大な沼が現れたかのように、その上のなにもかもが、黒い影の中に飲
み込まれていってしまう。
シンジはあわてて脱出しようとするが、掴むものがなくどうにもならない。
「しまった……くそ、ミサトさんっ、あのゼブラ模様はフェイントです! 本体は、こっ
ち……う、ううっ。だめだ飲み込まれる……」
そういう間にも、初号機の体が半分に埋まっていく。
弐號機が跳んだ。
「シンジ!」
沈む初号機を救出しようとするが、この時点になってレリエルの球体からその子分のよ
うなものが次々と飛び出して弐號機、そして零号機にまとわりついていく。
876:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:55:55
どうやら、子分の方には実体があるようだった。
「ちっ、邪魔よ、離せええっ」
「駄目、動けない……!」
その様子が作戦司令室のモニタにもはっきりと映っていた。
ミサトが狼狽する。
このような人知を超えた状態でどうしろ、とも言えるはずがなかった。
ただ、ひとつ希望になるものは。
「そうだ、ゲッターは!? まだゲッターは出られないの、第八ケイジにつないで!!」
「はい!」
ミサトの叫びにマコトが応答した。
すぐにモニタには第八ケイジの様子が映しされ、漆黒のゲッターの姿が浮かびあがる。
すでに発進準備は整っているようで、ゲッターの背には外が機体と同じ黒い、内が真紅
に染められたマントがたなびいていた。
その呼びかけに応答したゲッターから通信が入る。
だが、モニタに映った人間は竜馬でもリツコでもなかった。
「ふ。出撃……」
そういうのは、いつもの黒い制服に身を包んだままのゲンドウであったのだ。
ミサトが飛び上がらんばかりの声をだす。
「い、碇司令!? なにやってんですかそんなとこで! こんな時にッ!!」
「非常時だ、私がベアー号パイロットをつとめる。敵は未知だ、ゲッターがフルパワーである方が望ましい」
「し、しかし……」
877:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:56:58
言いよどむミサト。
そこへ竜馬が割り込んでくる。
「どうしても乗せろっていうんだ、なんでもアダム喰ったから平気だとか抜かしやがって
よお! おう、喋ってる時間はねえッ。ゲッター発進するぞ!!」
竜馬が叫ぶとミサトの返答を待たずに、ゲッターがケイジの天井を突き破って飛び上がっていく。
次から次へと内壁を破壊しながら、発進用エレベーターをも超えた速度でみるみる内に
地上へ登り上がって地上から空中へと突き抜けて躍り出た。
すでに初号機は完全にレリエルの球体の下部に広がる、黒い影に飲み込まれて周辺のも
のと共に消え去っていた。
竜馬が叫んだ。
「アスカぁッ、俺は影に突入する! その間きっちり仕事してやがれ!!」
そういうとゲッターは一度上空へ跳ね上がってから影に向かって急降下していく。
「いくぞリツコ、ゲンドウ!!」
「ええ!」
「ああ」
「おおぉぉっ!!」
三人が一斉に叫ぶと同時に、ゲッターが水面に落ちた鉄球のような勢いで黒い影の内に
突入して消えた。
「げ、ゲッターロボ……ロスト」
その様子をシゲルが報告する。
「バカな……」
878:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 20:58:06
冬月がうめいた。
だが、まだレリエルの子分が残っている。
ミサトが我に返ると、再び指示にはいった。
「レイ、アスカっ。とにかくそいつらをなんとか振りほどいて離脱してっ」
「やってるわよっ」
弐號機がまとわりつく一体を両手で絡め取ると、そのまま力任せに握りつぶす。
ばしゃっ、と赤い液体が散って砕けた。
やはり生物なのは確かだったようだ。
さらにまとわりつく他の子分をふりほどき、弐號機は零号機の側へ飛んで首を引っつか
むと、子分共を払い落としながら離脱する。
感覚をダイレクトに受けるレイが苦しんだが、それを気にしている余裕はない。
さらに飛び、零号機を回収ポイントの上に落とすとシャッターが開いて回収されていった。
「ナイス、アスカ! あなたも早く後退して」
ミサトがいうが、アスカはまだ引かない。
「駄目よ。子分共をなんとかしないと、こいつらジオフロントまで追ってくる!」
そういうアスカが子分共を引きつけながら弐號機を天高く舞い上がらせ、全身を蒼く発
光させはじめる。
すれば右肩に内蔵されたプラズマボムスがひときわ大きな唸りをあげていき、ついには
電光が弐號機の体を走りはじめた。
両腕を大空へぐわりと振り上げると拳が大きく開き、そして掌と掌の間に空間を揺るが
す放電が発生していく。
その状態のままアスカが叫んだ。
「プラズマサンダーッ!!」
879:ここまで
07/11/14 20:59:11
それと同時に、弐號機はのけぞるように振りかぶってから、弾けるような勢いで両の腕
を迫る子分共に向かってつきだす。
瞬間、いかづちの轟音と共に空気を裂いた稲光が敵に迫り、子分共を瞬時に消し炭と化
しながら本体のレリエルをも貫き、残ったエネルギーが周囲のものを破壊しながら爆散していく。
飛び散る街の破片が上空から降り注ぎ、それを防ぐために弐號機はA.Tフィールドを展
開するほどであった。
まるでゲッタービームの掃射を見ているかのようだった。
だが、爆発が収まるころになっても、レリエルはいまだ健在であった。
どころか、何らプラズマサンダーの影響を受けていない。
物質による攻撃は通用しない、ということであろう。
加えてレリエルの攻撃手段は本体に見せかけた球体でのフェイントと、影とみせかけた
本体での飲み込みときている。
脅威の相手だった。
幸いなことはレリエルに、これ以上の追撃を行う様子がないことのみである。
プラズマサンダーで大量のエネルギーを消費した弐號機も活動限界が迫り、これ以上の
戦闘は不可能であろう。
「アスカ、本当によくやってくれたわ。今度こそ後退よ」
「ええ……でもミサト。こういう時は後退じゃなくって転進っていうの! 闘争心が消え
ちゃうじゃないっ」
弐號機がいそぎ回収ポイントに向かう。
場は、沈黙に包まれるのだった。
・・・
880:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 21:08:52
続きキター!っていきなりレリエル戦?
職人め・・・予定を繰り上げてきたか・・・GJ!
881:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 21:09:43
え~と・・・・・・ゲンちゃん死亡フラグ立っちゃった?
882:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 21:12:52
突入したゲッターのコクピットにはやはり、デニムとスカーフと邪悪笑いしか残ってないんだろうか・・・
883:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 21:20:50
なんかこのまま黒平安京ならぬ黒第三新東京に行きそうな展開だ
GJ!
884:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 22:18:02
どうなるのか次が楽しみ
885:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 23:14:04
今日のぶんおわた?
886:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 23:47:12
GJ!!!
エヴァが空飛んでしかもプラズマサンダーを…!
なんてゾクゾクする展開なんだ!
しかしゲンドウがベアー号って…
やっぱりあれか、最後はゲッター炉心掴み出うわ誰だ何をするやめドワオ
887:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 02:12:36
なぁ、いつの間にこんな神が現れたんだ?
888:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 05:13:02
石川賢の一周忌だぜ…
889:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 05:55:41
やはり職人はエンペラーに乗って帰ってきた石川先s
DOWAO
890:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 16:40:21 JBK6atpx
ほぼ連日投下されていたSSが、しばらく間が空くと次がちゃんと投下されるのか不安になるのは・・・うん。仕方ないよね?
息切れを心配してもさ。
891:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 17:09:18
ゲッターの力を信じて、かつsageろ。
あと、ほぼ同サイズと思われるゲッターとエヴァが競演するとなると
リボルテックで再現したくなるところだが、1はブラックに、
またラミエル戦で大破した零号機はたぶん青い改になってるだろうとして、
初号機はTV版と劇場版のどっちなんだろう。
エヴァ関連のは全然買ってなくて、どうせならこのSSで登場してる方に
合わせたいのだが…
892:名無しさん氏んでも代わりがいるもの
07/11/15 17:49:34
>>890
というか今までのペースが凄すぎただけですので、不安になってはいけません。
それはそうと虚無るエンドにも、いい虚無るとわるい虚無るがあると思います。
ちなみに新ゲはいい虚無るENDだったと思います。まあ好みですが。
893:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:17:43
TO虚無る
ところで貞本絵の竜馬ってどんな感じかね?
894:つづき EVAはTV版
07/11/15 19:22:05
「ここは―」
ふと、シンジが目を開ける。
レリエルの影に飲み込まれてからどれほどの時間が経ったのか……それすらも解らなか
ったが、ともかくも自分は生きている。
シンジは周りをみた。
プラグ内に居るのは確かだったが、周りはなにも映っていない。
「……」
シンジはそれを確認すると、ネルフ本部との通信や、ソナーによる探知を試みるのだが
どれも効果を成さない。
「どうなってるんだ……」
困り果ててつぶやいた。
それは誰も答えてくれるのことのない疑問……の、はずだった。
しかし。
「ココハ、別ノ宇宙ヘノ扉デモアル場所」
何者かの声が、初号機のプラグ内に響いてくる。
だが通信機器によるものではなくシンジの頭の中に、直接響いてくるような声だった。
「誰!?」
シンジが頭を振ってプラグの中を見渡すが、狭い空間だ。
なにかが発見できるはずもないし、映される外界はあいかわらず黒一色だ。
そんなシンジをあざ笑うかのように声はつづいた。
895:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:23:09
「ボクハ、レリエル。碇シンジ、君ニ知ッテモライタイコトガアッテ呼ンダンダ」
「シトに……言葉を使う知恵があったの」
「シトモ色々。目的モ様々。ボクノ目的ハ君二、ゲッターノ真実ヲ知ッテモラウコト」
「ゲッターの……わかってるよ。ゲッターは時天空を倒すための兵器。時天空を倒さなけ
れば、僕らのやってきたことは全てに無駄になってしまう。だから僕は……」
「ダガ……コレヲ見テモ君ハ、ソウイッテイラレルカナ」
「うわあっ……!!」
その会話を境に、シンジの目の前が白く光りはじめる。
あまりのまぶしさに何も見えなくなってしまい、しばらく目を閉じたままどうすること
もできなかった。
やがて、開けてきたシンジの視界に、なにやら赤黒い色が映っていく。
最初それはぼんやりとしか見えなかったが時間が経つにつれてはっきりとしていき、次
第に知覚できるようになった。
気づけばシンジはエヴァのプラグから降りていた。
いや、エヴァそのものがどこかへ行ってしまっている。
そして自分が、腰の位置にまで液体に浸かっているのに気づく。
その正体は、
「うっ……! 血だ……これ、血の海が……うぐっ」
むわっ、と吐きたくなるようなほどに強烈な血の鉄分の臭いがシンジの鼻孔に充満して
脳を刺激する。
視覚にもどす黒い血液がプラグスーツを染め、引き上げた掌からぼたぼたと、それがし
たたり落ちていく。
シンジはたまらず胃の中のものを全て外に戻してしまう。
今朝に食べたトーストから、飲んだコーヒーまで全てが混ざったものというものを、吐
き出してからシンジは顔をゆっくりとあげる。
896:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:24:11
辺りを見回した。
すれば、永遠にどす黒い血の海がつづき、その水平線ならぬ血平線がみえた。
見上げれば、黒い太陽がそびえて空は不気味なほどに赤く夕焼けしている。
「何もない……なんだよここ、血の海がどこまでも続いてる。
くそ、レリエルめ何をしたっ。僕をここで発狂死でもさせるつもりか」
シンジは脳裏に竜馬とゲンドウの顔を思い起こすと、負けてたまるかと勇気をふるいお
こして前へすすむ。
だが粘性のある血液が進む脚にからみつき、足からつたわってくるのはコケの生えた石
の上をあるいているような感覚だ。
思うように前へ進めない。
「くそっ……」
シンジが呻く。
だが、そうこうしていると遠目になにか物体が蠢くのがみえた。
「なんだ」
目をこらしてそちらを見る……すると。
「あ、あれは、僕……?」
シンジの見る先に、ぽつん、と学校のワイシャツとスラックスに身を包んだ自分がうつ
むき加減で立っているのがみえた。
むろん、白いはずのワイシャツは血に染まってそのままの色へと変貌している。
とにかく物体が見えたことでシンジはそちらへ歩を進めるが、やはり血に足をとられて
なかなか前へ進まない。
897:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:24:30
支援
898:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:25:13
それでも気力のままに前進していくと、ある程度近づいて大きく見えるようになったと
ころで、血の海の中から誰かがはい上がってきた。
それは……
「ミサトさん」
髪までも血にまみれているが、たしかにミサトであった。
一糸まとわぬ姿でいることにシンジは血の海にいることも瞬時、わすれて赤面する。
だがミサトは瞬時、鬼のような表情になって制服のシンジに腕を振り上げて襲いかかっていく。
あっ、と思った瞬間だった。
しかしうつむいていた制服のシンジはとっさに顔をあげるとミサトの手をはらい、片腕
でその首を鋭く掴みあげると、凄まじい力でつり上げていく。
ミサトは苦しそうに抵抗するが、力が違いすぎてどうにもならないようだった。
「な、なにをしてるんだッ……やめろっ!!」
シンジが止めようとするが、ある程度近づくとどうやっても進めなくなってしまう。
さらに制服のシンジは残りの腕をすっ、と引っ込めると貫手をミサトの下腹部に放つ。
それは彼女の肉を裂いて貫き、さらに腕をぐるりとねじってまわしながら引き抜き、途
中で中の腸を引きずり出してしまう。
すでに、ミサトは絶命していた。
制服のシンジはミサトの骸をどこかへ放って、血の海に沈める。
そして、手に残った腸に喰らいついて瞬く間に噛みちぎり、一部をその胃へと収めると
あとはさきほど持ち主にやったと同じように、放って捨てた。
その様子を黙ってみているしかなかったシンジが震えている。
怒と哀の感情が高ぶって彼を支配した。
「なんで、なんで僕がそんなことをするんだ!!」
899:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:26:14
そう叫ぶと、制服のシンジがこちらへ気づいて首を曲げた。
顔には薄ら笑いが張り付いていた。
彼は、静かに口をひらく。
「ようこそ、僕。気に入って貰えたかな、この世界は……」
と、自身とまったく同じ声で話しかけてくる。
それに嫌悪感を感じるシンジが、激高して、
「ふざけるな! なにが気に入っただ、よくもミサトさんを……っ」
叫ぶが、もう一人のシンジは相手にならない。
ふっと鼻でわらうと、血にまみれた指をぺろりと舐めていった。
「だって……これが僕たちの望んだ果てにある世界じゃないか。ゲッターと共にあるとい
う未来を選んだ、僕たちの。
この血の海はゲッターに関わって死んでいった人たち全てのものさ」
ケタケタと笑う。
さらに彼はつづけた。
「僕は流竜馬と逢ったことで運命を変えた。だけど、その変わった運命は変わる前の運命
よりも、もっと残酷で血なまぐさい未来だった。
これがゲッターに関わった者たちの末路なんだ。進化のために、ひたすら殺し合いを続
ける未来だ。嫌かい?」
「嫌だよこんなのっ。地獄じゃないか、これじゃあっ!!」
シンジは血まみれの手でその頭をかきむしる。
900:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:27:15
血が髪にまとわりついて、まだらに赤く染めていく。
そんなシンジをみながら、もう一人の制服のシンジが、つぶやくようにいう。
「そう。なら、また未来を変えればいいんだ。流竜馬がやったようにね。
まだ間に合うよ……今から運命の歯車を元に戻して人類補完計画を発動させれば、僕ら
はLCLという一つの生命になって安息の時が得られる。地獄で苦しまずに済むんだ」
誘いかけるかのようにいう。
シンジはしばらく目をつむって思考したが、やがて、
「……だめだ」
といった。
それを受け手制服のシンジの顔が歪む。
「酔いどれ亭でみんな約束したんだ、人類補完計画は阻止するって。それに思い出せば
竜馬さんはこういう地獄のような未来を変えるためにゲッターの導き手として、エンペラー
も支配するって言っていた。
だまされないぞ、お前は僕じゃない。この世界も未来じゃない、幻覚だ」
毅然といった。
さらに表情を歪ませる制服のシンジがはあ、と大きくため息をひとつつく。
次の瞬間、瞳の中の黒目が猫のように細まった。
うっ、とそれを見たシンジが息につまる。
制服のシンジは、その細い黒目でシンジを睨み付けながら無表情にいった。
「つくづくゲッター線に触れた人間は、意思が強くなって困るよ」
「なにっ」
901:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:28:13
支援
902:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:28:28
そういうと、制服のシンジの姿がぐにゃりと崩れて球体のレリエルに変わる。
はっ、とするシンジ。
と同時に視界が一気にプラグ内のものへと戻っていく。
「やっぱり幻覚だった……くそ、僕を元の世界に返せ!!」
「ドノミチ、エンペラー二感ヅカレレバ終ワリダ。シカシ、人類補完計画ノ要デアル君ヲ
手放シハシナイ。碇シンジ」
その言葉と共に、シンジの足下を何かがカサリ、とうごめいた。
一方、同じ時刻に黒い影に飛び込んだゲッターは、凄まじい速度で影の底を飛んで進ん
だがいくら行っても暗闇が続くのみで何もない。
たまりかねて竜馬が怒号を発した。
「どこだここは!? シンジの野郎はどこにいきやがったぁッ!!」
その叫びに、ジャガー号のリツコが答える。
なにか思い当たるフシがあるようだった。
「いや、そんなはずは……でも、あるいはディラックの海。流君、ここは負のエネルギー
が無限につまった空間で理論上は……」
「俺のわかるように言え! いけどもいけども果てがねえってこたあ、異次元なんだろ。
シトめ味な真似しやがる……だが、破壊規模のことも考えなくていいわけだ。
ちと強引な手段だがしかたねえ。来い、エンペラーーッ!!」
竜馬がゲッターエンペラーを呼んだ。
903:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:29:35
すれば、突如としてブラックゲッターの視界が真っ赤に染まり、いままで暗闇だったは
ずの空間がみるみる内に赤だけの空間となっていく。
リツコもゲンドウも、なにが起こっているのか理解できなかった。
それも無理はない。
竜馬は、今このとき一つの宇宙と同じだけのサイズに進化したエンペラーを、無限空間
へ呼んだのだ。
無限なだけにエンペラーがはみ出してしまうことはないが、人間の知覚力でその大きさ
を測り知ることなどは到底、不可能なことだった。
ただ、その体色である赤の色が視界の全てとなっていくだけである。
竜馬がいう。
「リツコ、ゲンドウ。もはや目など役にたたん、心でゲッターをイメージしろ」
「イメージだと」
「そうだ。目を閉じてエンペラーを思え。そうすりゃ心で空間を見ることができる」
今度は二人が竜馬のいっていることがよくわからない状態だったが、ともかくもいわれ
たままに目を閉じて、エンペラーが無限の世界を往く姿を想像してみる。
すると。
「こ、これはッ」
「すごい。流君のいっていた、ゲッターエンペラー……なんて途方もない」
二人の脳裏に、エンペラーのイメージが流れ込み、その存在を知覚させていく。
見えたものはゲッターロボの顔。
とてつもなく巨大でそれのみで宇宙すらも飲み込むほどの大きさの、顔だった。
だが人間は対比物がないと、対象の大きさを判断できない存在だ。
だからエンペラーは彼らのイメージのなかに、宇宙を風船にたとえて、そのなか一杯に
つまった状態の自己を想像させた。
さらにその風船をやぶり、別の世界にまで浸食するイメージだ。
904:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:30:42
「エンペラーの力でシンジを探す。すでにシンジはゲッターの記憶と共にある、どこにい
ようとこの繋がりさえあれば、必ず見つけ出せる!」
「……まさか、シンジをゲッターに乗せたのはそのためか」
「それだけじゃねえ。感じてみろ、エンペラーと共にある存在を」
「むっ」
そうすると、果てしないエンペラーの側に同じように宇宙を破裂させて進む紫色の、な
にかがイメージされる。
考えてみれば、それはエヴァ初号機と同じ感覚であった。
初号機が大口をあけ、つぎつぎと宇宙を飲み込んでいく。
「これは……エヴァだと」
「そうだ。時天空を倒すのはゲッターだけじゃねえ。あらゆる時空の力が集っていくんだ
エヴァの果てにあるものもまた、そのひとつ!
それにはシンジに生きる意思がなくては……。
これは未来の可能性のひとつに過ぎん。見ろ、すぐにおぼろげになっちまう。シンジに
何か起きてるんだ」
「見つかったのか」
「ああ。一定の方向にシンジの存在を感じる。いくぜ!!」
そういうと、ブラックゲッターが赤の空間を突き抜けて飛んだ。
すぐにそれは真っ暗闇へと戻るが、しかし、その中に一点だけ光る場所があるのが見え
てきた。
「あれだッ」
竜馬がいった。
瞬く間に近づいていき、初号機の姿が見えたかと思うとすでにゲッターはそれを抱きか
かえるようにして飛んでいた。
905:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:31:01
支援
906:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:31:47
初号機は、まるで胎児のように丸まっていた。
ゲンドウが呼びかける。
「シンジ!」
だが反応はない。
すかさず竜馬がさけぶ。
「とにかくここから出るぞ、もう一度エンペラーを呼ぶ!」
「待って」
と、リツコが竜馬を止める。
あまり余裕のない状態で水を差されたようになった竜馬が、不機嫌に「なんだ!」と応
えるが、リツコは躊躇なくいった。
「私をエンペラーに預けて。呼んでいるのよ、来いって!!
あれはずっと私にささやき続けたゲッターの声だわ!」
エンペラーが呼んでいる。
それを操るはずの自分ですら聞かなかったゲッターの声を、リツコが聞いた。
こんな空間でウソをいう意味はないし、エンペラーも何の意味もなく彼女を呼ぶはずがない。
竜馬はわずかな思考時間の後、腹部のジャガー号のハッチを開放した。
それをモニター越しにリツコが見つめている。
眼が、透き通っていた。
「必ず戻るわ。約束する」
「ああ」
そういうと、再び視界は赤で一杯になる。
エンペラーが来たのだ。
907:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:32:49
リツコはコクピットからプラグスーツ姿のまま飛び出し、やがて赤い空間に吸い込まれ
消えていった。
「よし、俺たちも戻るぞ」
リツコがエンペラーへ行ったのを見送ると、竜馬は気を取り直して操縦レバーを握る。
そんな彼に、今度はゲンドウが語りかけてきた。
「……すっかり、リツコ君は君と心が通じているようだ」
彼女の親の代から利用するだけの愛人とした者に、ついに愛想をつかされた。
ゲンドウは、自嘲めいた表情でそういったのだ。
だが、竜馬は中年のそれなど相手にしない。
「ぐだぐだ言ってんじゃねえ! 悪いと思ったなら土下座でもして殴られとけ!」
それだけいうと、あとは「帰るぞッ」といってレバーを倒した。
すれば、赤い空間が一瞬、ねじれたかと思うと瞬時に光が広がり空間を突きぬける。エ
ンペラーの力が、レリエルの空間に作用したのだ。
やがて青い空が見えてきた、次の瞬間。
ぶわっ、とどす黒いものがゲッターの頭から降りかかってくる。
無限空間をレリエルごと切り裂いて、その球体の内部からゲッターと初号機が再び第三
新東京市の上空に現出していく。
レリエルの空間は影が入り口で、球体が出口だったのだろうか。
外からは攻撃が通じなくとも、内部は別だというのであろうか。
それらは、結局わからずじまいだったが、ゲッターはレリエルの血しぶきを撒き散らし
ながら第三新東京市を染めていく。
908:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:33:12
支援
909:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:37:18
支援
910:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:40:22
もうぎりぎりだ。次スレがいる。立ててくる
911:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:44:19
規制くらました。
といっても残り一レスだから、
これは次の分に。
912:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 19:45:55
エヴァの主人公が真ゲッターの竜馬だったら~4号機
スレリンク(eva板)
友よ、また会おう
913:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 21:03:43
残り9KB・・・うおお!まだこのスレは死んじゃいねえ!
914:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 21:28:29
レス数の方は大丈夫でも、容量がいっぱいになっちまった
1000取りだいなしさね
915:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 21:41:01
1レス100Bytesなら…とか思ったが名前欄他で50Bytes以上使ってるぜ
916:コテ
07/11/15 21:42:49
入れれば減らせるんだな
917:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 22:19:10
カサリ?
まさかインベーダーか?
もしもそうならあの二人登場フラグ?
918:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 23:04:27
>どす黒いものがゲッターの頭から降りかかってくる
まさか、既にレリエルは・・・マトリエルが出なかったのもこいつらの仕業か?
919:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 23:55:53
まだだ…まだ終わっちゃいねえ!
920:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 13:32:31
熱
921:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 13:47:13
く
922:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 13:52:07
な
923:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 13:59:12
れ
924:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:01:22
夢
925:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:05:14
見
926:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:09:50
た
927:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:16:44
明
928:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:21:11
日
929:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:21:51
を
930:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:25:13
必
931:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:28:33
ず
932:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:39:26
い
933:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 14:39:43
つ
934:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 15:02:03
か
935:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 16:22:50
ま
936:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 16:58:11
え
937:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 17:11:14
そのまま行くのかーーー!!
938:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 18:02:28
ゲッター2のスピードなら・・・行ける!!
939:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 18:19:40
走
940:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 18:28:11
り
941:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 19:09:24
だ
942:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 19:10:14
せ
943:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 19:12:34
ド
ワ
オ
944:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 19:34:50
ドワオすなw
945:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 21:20:21
麦茶フイタwww
946:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 22:11:16
何
947:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 22:28:20
ボインパイヤーおもしれえwwwwwwwwwww
つか収録作品みんなエロイギャグなんだな。
948:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 22:49:12
近所の本屋&古本屋探しても石川漫画が手に入らない…
949:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/17 22:52:24
注文だ!注文なら手に入る!
意識を集中して本屋に注文するんだ!
950:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/19 01:00:24
埋め代わりにゲッタースレのテンプレでも
・質問された時→ゲッターの力を、俺たちの力を信じるんだ!
・同意を求める時→~だよね、スティンガー君
・同意する時→そ、そうだね、コーウェン君
・自信が無い時→フッ、機体が持つかどうか
・都合が悪い時→ゲッターに全てを委ねるんだ
・都合が悪い時2→あとはお前たちの手で切り開け、人類の未来を、さらば!!!!
・驚いた時→奴ら、物理法則もあったもんじゃないな
・ムシャクシャした時→ゲッタァァァァァァァビィィィィイイィインム!!!
・不信感を持った時→まて!こいつは罠だ!!
・遅刻しそうなとき→ゲッター2のスピードに賭ける!
・おじいさんが興奮してるとき→やるじゃねぇか!じじい!
・神が出たとき→神司令認定。
・相手が何か失敗した場合→○○!!俺に代われ!
・荒らしが来た時→ゲッタービームを叩き込む
・荒らしが来たとき2→(ストナーサンシャインだ・・・ストナーサンシャインを○○に使うんだ! )
・意味深なことを言われた時→俺に……俺にわかるように説明しろぉぉぉぉッ!!
951:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/19 01:01:43
・sageるとき→うぉぉぉぉ!大雪山おろしぃぃぃ!!!
・だれか呼ぶとき→HEY!YOU!
・↑の返事→わかったわ、兄さん
・話題を換えたいとき→チェェェェンジ!ゲッタァァァーーーー!!スイッチオゥン!
・投げやり→トマホーォクッ!ブゥゥメラン!
・面白かった→隼人…腕を上げたな
・アドレスなんかを教えてほしいとき→~~~~を教えてくれないかァァ?~~~~のなぁ、いたい思いはしたくないだろオオ!?
・↑の回答をする時→ううっ…ゲホッ…え…http//:(ry)…!!
・さらに↑のお礼を言う時→…!! ふっ!!( `∀´|ノつ( 。A。)・.゚ゴキャッ!!
・あまりにもしつこいやつに→この粘着野郎!!
・忘れてほしい、忘れたいことがあるとき→~~~~のことは忘れろ、俺はそうした。
・古いネタが理解されなかったとき→どうやら俺たちが歳を食っただけらしいな
・ぬるぽ→目だ!!耳だ!!鼻だ!!
・説明の自信がないとき→俺は体育会系なので・・・
・マイルール厨が現れたとき→「ゲッターチームのリーダーは俺だ!リーダーの命令には従うんだ!」
「今日はやけにリーダー風を吹かすじゃねえかよ…え、リョウさんよ」
・違いを見せ付けたい時→○○チームと□□チームの違いを見せてやる!
・言い訳をする時→あれは事故だった!
・交通機関に乗り遅れた時→待ってくれー!!置いてかないでくれー!!
・乗り遅れたヤツを見た時→偉大なる帝王……ゴールに栄光あれ!!(敬礼)
952:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/19 01:03:24
`、 - 、_ _,. マ =. ゲ =
`ヽ、~` - 、_ , -─、._,. - ' / ニ= ッ そ -=
\ i' l´l l⌒l l`i / ニ= タ れ =ニ
\ |⊂⊃~⊂⊃|_ / =- l. で -=
⊂) ). ロ l⌒l ロ|)⊃ ニ. な.も ニ
、、 l | /, , ヽ.iコ.`-´ ri/| r. ら ヽ`
ヽ .ゲ ´´, '⌒ ヽ_,. -/ヽ._,.旦,_ン. .| , - 、 ´/ ヽ`
ヽ し き .ッ ニ `ヽ、 :|, -~─'─ 、_
= て っ .タ =ニ , -─-、. `── ` ヽ
ニ く. と. l. -=| | | ,──、 / ̄ ̄ヽ i_.
= れ.何.線. -= | | // ̄ ̄ ̄ヽ | |. ヽ
ニ る と な =ニ| | | || | ̄| | i | ヽ
/, :. か ら ヽ | ヽ___/ || | | | ヽ__/ _,.ノ
953:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/19 01:06:58
ヽヽ /─'´ _,...-、,-、.,_ ,、.,、 ( ,.+" / .! -、._`` ' -.、
ヽ.ヽ、 _,.,.-'´ ∩∩,.'i<_ヘ_ii_/冫-' i'''i' '、 `<人 ,..' ,..' 、 `' x
,_`` ``/ .i'"ニi--ヒ i`''_-イ__ヽ'"i ̄ } ` -<-'ヘ ヽ, 、. ` -、
/./ /、_ ゙、 __ i- 、l _,.!/i- '' "´ ,.r-' ' ' ' ─-z、、、_,,ヽ. ヽ、. `'.、' 、
/ / ,,,_ ~'''-─-x,,─-- 、 _ ``'' - 、,/\_i__,!/ヽ _r-─-< /./-_,..! ヽヽ ` 、 ` 、
/ ./ | '-`,','--ヽヽ. `<"' ' -、,.,.,.,__/ l ヽ ヘヽ7"´ .ヽヽ ~ヽ、 l. i. ̄ ヽ. ヽ.ヽ ` 、
./ リ  ̄"'''i i ヽヽ ヽヽ ` =±ュ_ヽ_,./ ヽヽ ヽ. l i,.,.-'' ',ヽ、 ヽ.ヽ、
// ./ ,.- 、_ .l l ヽヽ. ヽヽ ヽヽ ヘヘ. ヽ. l. i-'" ̄_,.,.ヽ、._`-'
''" ./ `'''- ニ_'''-nl l l. l. ヽヽ ヽヽ. ヘヘ ヽ ヽ.ヽ、-'".-''" _>─'''"
,.'  ̄7 / l. l. ヘ.ヘ ,r- 、 ヽヽ ,.--、. l. l. ヘ ヽ、ヽ,_,.- ''"
'" (`` '-x、_ ./ / .l. l ヘ.ヘ ((,,;;;)) ヽヽ ((,,;;;)) l. l. ,x、 ヘ >'
─- ~`'' -、.~f// ././ ._ l. l `'' '´ .ヽヽ l. l (´;;;) l ,.r'
 ̄~''c-'",..'´ ,/./ /r,,,;ヽ l. l _,.,.r-─ '''`-゙ ̄``' '- .!_j. l-'"´ 本文が長いといわれ削ったらこの有様
 ̄` -、 .// .ヾzン _,r !_j'"´_,.,.,.r--z─-、- 、 _ `` -、 /
`'─z---=='-''´ ,r'´ ,..-' "´ /,r''"~``'' 、ヽ `` '-、 /