エヴァの主人公が真ゲッターの竜馬だったら~参号機at EVA
エヴァの主人公が真ゲッターの竜馬だったら~参号機 - 暇つぶし2ch293:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 00:23:29
早乙女、敷島…んで赤木か? 白衣にゲッター線が当たると何か脳によくない
モンが湧くんじゃないだろうな

294:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 00:38:01
とりあえず母親(MAGI)や愛人(ゲンドウ)の事でチンタラ悩んだりしなさそうさな

295:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 07:28:01
>>293
そうならなかったのは橘博士ただ一人・・・
大決戦にしろ小説にしろゲッター線の研究者で狂わなかったのはあの人だけだな。
もっとも早乙女博士のように深いとこまで踏み込めなかったからだろうけど。

296:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 07:45:07
>>293

> 早乙女、敷島…んで赤木か? 白衣にゲッター線が当たると何か脳によくない
> モンが湧くんじゃないだろうな


敷島はゲッター線にかかわらずとも湧いてると思うよ


297:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 09:42:55
もれなくドグラが湧いております

298:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 10:55:19
各博士たちの脳内データ

早乙女
URLリンク(muryop.com)
敷島
URLリンク(muryop.com)
赤木
URLリンク(muryop.com)

299:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 11:40:32
>>295
橘博士の研究は「ゲッター線に頼らないゲッターロボ」じゃないか?

300:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 14:10:24
アークがもっと続いてたら、隼人もより一層おかしくなってたのかなw

301:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 14:27:03
石川調リツコさんうpる前に腹筋破壊されたwwwww
URLリンク(www.nicovideo.jp)

302:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 15:50:58
ラミエル線はどうなるだろ
いくらゲッターでも近寄ることできるか?

303:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 16:16:43
ゲッター2で地下を掘っているラミエルドリルごとぶち抜くとか?

304:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 16:19:09
あまり作戦予想書いちゃうと作者さんがやりにくくなるかな? 地下から攻めるとか
エヴァよりは条件よさそうだ

305:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 17:58:36
そうね。
スレで先の展開予想するのは「ネタつぶし」だって某絶望漫画でも言ってたし、やめよう。

頭は何も考えずまっちろに
手はちんこの上で

306:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 19:16:25
>>303
そういえばドリル側からポジトロンでぶち抜くって言うSSをみた覚えがある

307:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 21:38:39
>>299
大決戦では斬とか開発してたし小説版(ネオじゃない方)では
早乙女博士の手伝いなんかもしてたような。

308:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 22:02:47
>>302
ラミエル線?

◇「チェェェンジ!ラミエェェェル!ワァン!」
☆ガチャガチャガチャーン(新劇場版の変化)

309:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 10:49:42
ええい、変な進化を

310:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 11:00:41
ラミエル線と聞いて何処と何処を結んでる鉄道だ?
と、そんな考えが真っ先に頭に浮かんだ自分は・・・・・やっぱ鉄オタ\(^o^)/

鉄道博物館行きたいが、遠いし時間がねえ~otz

311:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 11:59:24
じゃぁ、俺はラミエル腺で

312:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 16:32:22
>>310
やっぱ第3新東京市(地上)とネルフ本部(地下)かねぇ
>>311
ビームを出すために必要なのか

313:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 18:33:57
アルミサエル線やアラエル線を浴びたら頭の中が偉い事に。

314:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 19:54:37
使途で人気高いのってどいつだろうか?(カヲル抜きで)
個人的にはサキエル、ラミエルとイロウルが好きなんだが

315:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 20:22:38
ラミエル

316:つづき(ゼルエルとか)
07/10/26 21:15:51
「わかりました……」

 ミサトが急ぎ、ロッカー室を飛び出していく。作戦司令室へ向かうのだろう。

 あとに取り残されたシンジはしばらくうつむいていたが、やがて顔をあげると小走りに
ケージへ向かった。
 その途中で綾波が合流してきた。
 共に駆けていく中で、めずらしく彼女は自分から口をひらく。

「碇君」
「え、なにっ」
「嫌な予感がするの。発進時から気を抜かないで」
「気なんか、抜いてられないよっ」
「それも……そうね」

 会話はそこで途切れ、あとはひたすらケージまで走った。二人はそれぞれのエヴァ、初
号機と修復の完了した零号機に乗り込んでいく。
 あとは出撃を待つのみだった。


 一方、作戦司令室。
 そこではミサトが頭を抱えていた。

「ああもうっ! なんでこんな時に限ってリョウ君がいないの!!」

 そこへリツコが割り込む。

「彼はネルフの職員ではないもの、出勤する義務はないわ。零号機の再起動が間に合った
だけでも良しとするべきよ」

 このセリフに、頬をぴくぴくとさせるミサトが腕を組んで横目にリツコをみやると、わ
ざとらしくいった。

317:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:18:02
「……ふ~ん。ずいぶんと肩もつのねェ。これもゲッターの導きってやつかしらぁ」
「嫌味をいってるヒマはないんじゃない?」
「わかってるわよッ!!」

 作戦司令室で立ち並んだリツコとミサトは、ゲッターとシンジをめぐった先の件で険悪
なムードのままシト迎撃に挑んでいる。
 竜馬はいない。
 彼は、この日「俺は寝る」と言ったままミサトのマンションで転がっていたのだ。

 そのムードは他の職員にも伝わり、特に敏感なマヤなどは何度も二人の方をちらちらと
覗いては気にしている。
 ゲンドウや冬月といったあたりは、さすがに態度に表わすことはなかったが、余計な仲
違いを快く思わないのは間違い有るまい。
 そのせいか、シトが迫っているというのにいまいち、作戦司令室の動きが悪かった。

「エヴァ初号機、および零号機、発進!」

 そんな中でシンジとレイは地上へと向かって吐き出されていった。
 目標は、第五シト。コードネームはラミエルである。
 見かけは「蒼く透き通ったクリスタルで出来た八面サイコロ」そのものだ。
 とはいえ、数字や点が打たれているわけではない。代わりなのか、その周縁には黒い溝
が走っていた。

 巨大なガラス細工にも見える。
 天使の名にふさわしい美しさといえたが、見ようによっては相手をバカにしているよう
に感じられるかもしれない。
 しかし、ラミエルが特異なのはその外見だけではなかった……。
 エヴァ初号機がエレベーターによって地上へ吐き出される寸前、レーダーを監視してい
たシゲルがラミエルの内部に異変を察知する。

「目標内部に高エネルギー反応! 周縁部を加速、収束していきますっ!!」

318:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:20:18
 黒い溝にみえたものは、ラミエルの唯一にして最大の武器であった。
 それは、

「まさか、加粒子砲……! シンジ君、よけてぇっ!!」

 加粒子砲、つまり荷電粒子砲。
 砕いて説明すれば、陽子やイオンなどの粒子を砲弾として使用するエネルギー兵器だ。
 大気圏内においては、瞬く間にエネルギーが減衰してしまうゆえ扱いが難しいとされる
が逆にいえば大気圏内で使用可能な場合、超高出力であることになる。

 その威力が今、証明される。
 初号機が地上に出たとたん、シンジの視界にぱっと白色の光が広がっていく。
 と同時に、濁流のような粒子ビームが降り注ぎ、初号機のA.Tフィールドはもとより強
固なはずの胸部装甲をも、あっという間に溶かしていってしまう。

「ぎゃぁああぁ……ッ!!」

 神経が接続されているシンジに、同じ箇所へ杭で串刺しにされたような、筆舌にしがた
いまでの激痛が走った。
 いや、もはや痛みなどというレベルではなかったかもしれない。
 その様を見ていたミサトの顔が、さっと青くなっていく。
 あわてて、

「二人とも戻してっ! 早く!!」

 回収の指示を出すが、同じように衝撃を受けたオペレーター達は、反応にわずか遅れて
対応した。
 それが致命的だった。
 初号機の胸部奥、機能中枢であるコア寸前にまで粒子ビームが達してから、やっと地下
へ隠すことができた有様だ。

319:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:21:20
 最大速でケージまでエレベーターが走る。
 それを追って粒子ビームは地を流れ、その回収ポイント周辺を瞬く間に灰じんへと帰し
ていった。
 だが、さすがにこれほどの威力の粒子ビームを撃った後はエネルギーが消耗するのか、
初号機を見失ったとみると、ラミエルは加粒子砲の照射を停止して沈黙した。
 一息つく、といった風であった。

「止まった……」

 作戦司令室は、追撃がないことにとりあえずの安堵をもつ。
 すぐさま、回収された初号機およびパイロットの状態が報告されていく。

「パイロット、脳波乱れています!」
「心音微弱……いや、て、停止しましたっ!!」

 声に極度の緊張感が伴われる。

「レイ、しばらく待機してて! 私はケージへ行くっ。リツコ、緊急処置をお願い!!」
「わかったわ」

 そういって、ミサトは全力疾走で作戦司令室を飛び出していった。
 救護班の指揮をするためであるのだが、あえて現場に駆けつけるのは彼女の感情的行動
であろう。
 わずかでも時間のロスによるシンジのダメージ増加を考えるなら、状況の見渡しと即時
各部署への伝達が可能な作戦司令室から指示したほうが、的確なはずだった。
 対して、処置を任されたリツコは常と変わらぬ冷静さで、淡々と対処法を指示する。
 なお操作を受け持つのはオペレータの日向マコトだ。

320:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:22:24
「生命維持システムを最大にして。心臓マッサージ実行」
「実行します! ……反応ありッ」
「もう一度」
「はいっ……心音回復!!」
「よし。プラグ強制排除、同時にLCLも強制排水」
「了解!」

 シンジがなんとか息を吹き返すと同時に、モーター音を唸らせるロボットアームによっ
てエントリープラグがエヴァの首から抜き出された。
 リツコの指示でプラグ内のLCL溶液が噴出した後に、ハッチが開け放たれたところでや
っとミサトはケージへ到着した。

「シンジ君……! 救護班、急いでER(緊急救命室)へ!!」

 悲鳴のようなミサトの声と共に、シンジは急ぎ救命室へ運ばれていった。
 だが悲劇はつづく。
 間もなくして、ラミエルが活動を再開したのだ。

 ふよふよと空を漂い、ある位置で停止するとなにかを確認するようにしばらく沈黙した
あと、八面体の下部から、ボーリングに使うドリルのような管を降ろした。
 それはまさにボーリングマシンそのものだった。ラミエルは地面を砕き、ゆるやかに掘
削をはじめたのだ。

 その様を逐次監視・報告していたマコトが、はっとなにかに気づく。

「あ、赤木博士。これはっ」

 ラミエルのいる位置が、ちょうどジオフロントのネルフ本部の真上だったのだ。
 リツコは腕を組んだ。

321:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:23:26
「……敵は、ここへ直接仕掛けてくるつもりね。なかなか考えたものだわ」
「ど、どうしますっ」

 隣で焦りを感じたシゲルが作戦部長でもないリツコに突破口をもとめた。
 だが彼女は、

「とにかく葛城一尉を呼び戻して。焦りは禁物よ……そう。焦っては、だめ。ふふふ」

 口の端をわずかに歪ませながら、この事態を楽しむかのように、含み笑いさえ漏らして
いた。

「せ、先輩……?」

 マヤが、信じられないものを見たような顔つきになっていた。


・・・


 ラミエルが出現してから一時間ほどが経過した。
 ところは作戦司令室。
 そこではミサトに呼ばれ、あくびをしながらやって来た竜馬も含めて、全員が司令室の
メインモニタに映る映像をを食い入るように見つめていた。

 初号機を模したダミーバルーンを浮かべた無人船がシトに向かう様を映し出している。
 シトの行動パターンを調査するためだった。
 ダミーは海上を一定の速度ですすんでいくと、ある位置に来た時点でラミエルの加粒子
砲によって消滅した。
 海上から天高く水柱がそびえ立つ。

「次っ」

322:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:24:32
 ミサトが指示すると、今度はかなり離れた場所を走る自走列車砲が映し出された。
 正式名称は独一二式自走臼砲というのだが、それはまあ置いておこう。
 列車砲はラミエルを捕捉できる位置まで来ると斉射した。砲弾が飛んでラミエルに迫る
が、発生したA.Tフィールドによりスリングショットの玉のごとく弾かれてしまった。

 直後、反撃の加粒子砲により列車砲も爆散。
 どうやら、ラミエル自体がテリトリーを決め、そこへ侵入する物体を自動的に排除して
いるようである。

 と同時に、テリトリー外であっても攻撃された、もしくは攻撃される予兆がある場合に
はその範囲を超えて撃ってくる習性があるらしい。
 A.Tフィールドも先の二体のシトに比して極めて強固なものである。
 その強さには、ミサトも舌を巻かざるを得なかった。

「攻守ともにほぼパーペキ。エヴァでの格闘戦は望むべくもないか……まさにボスキャラ
ってとこね」

 ちなみにパーペキとは彼女の造語で、完璧の意味らしい。なぜ日本語と英語を組み合わ
せたかは不明だが、おそらく語呂がよくて気に入ったのだろう。

「それで……問題のボーリングマシンは?」
「現在直径、一七・五メートルのドリルブレードがネルフ本部へ向かい掘削中。すでに第
二装甲板まで到達しています」

 ネルフ本部は地上から全部で二二層にもなる、装甲板で守られている。
 ラミエルはドリルでの掘削により、それらを全て破るつもりなのであろう。

「本部到達予想時刻は、明日の〇時六分五四秒です」
「あと一〇時間足らずか……」

323:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:26:45
 眉間にしわを寄せるミサト。
 ふと、手元にあるコンソールに触れて初号機の修復に赴いていたリツコへ連絡を取る。
 もはや先のトラブルを気にしている場合ではない。

「赤木博士、初号機の修理状況は?」
「厳しいわね。ほんのわずかだけど、コアにダメージが確認できたわ……回復には時間が
掛かる」
「零号機は?」
「オールグリーン。だけど、どのみち単体ではどうにもならないわね」
「わかってる……」

 ここで通信は終了した。
 どかりと椅子に腰掛けたミサトは手に持っていたペンで額をつついて苦悩を表わした。

「こうなると、現時点で頼りにできるのは……」
「ゲッターロボしかない、かしら?」
「うわぁっ!?」

 予期しなかった背後からのリツコの声に、ミサトは飛び上がらんばかりに驚いたあげく
にもの凄い勢いで椅子を回転させて振り向く。勢いあまって、360度回ってしまったほど
だった。

「あんたケージに居たんじゃないのっ!?」
「歩きながら通話してたのよ。エヴァの作業よりも大事なことがあるわ」

 そういうとリツコは、壁に寄りかかって黙りこんでいた竜馬をちらりと見やる。
 応じた竜馬が、ふわりと壁を放れて口を開いた。

「おい、たかが砲台野郎ごときになんてザマだ。それでも作戦部長かよ」

324:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:28:21
こういう場合、連投支援した方が良いのかな?

325:ここまで
07/10/26 21:28:24
 と、いきなり啖呵をきった。
 たしかに、シトの能力が判明する前にエヴァを出撃させてしまったのにはミサトの落ち
度があったといえよう。
 まだ油断があったのだ。今までに出現したシトは、どれもその戦闘方法が接近戦ばかり
でラミエルのような、超長距離射撃が可能でなかった。

 その経験を、アテにした。だが、そもそもが正体不明の相手なのだから、万全の用意で
当たるべきだったのは作戦立案上でも当然のことといえよう。
 ゆえに、それを指摘されるとミサトは弱った。

「うう……。だ、だけどリョウ君。たとえゲッターでもあの加粒子砲を避けるのは難しい
わ、あれは亜光速で飛んでくる」
「避ける必要はねえ」
「えっ?」

 その言葉に、作戦司令室の人間全員の視線があつまった。
 まさかゲッターロボは、加粒子砲の直撃にも耐えられるというのではあるまい。
 竜馬は掌を合わせてボキボキと指を鳴らしながら、不敵に笑う。

「ゲッター2だ」
「え、なに……」
「おっと。そこは私が説明したほうが早いわね」

 と、リツコが割ってはいる。
 竜馬は基本的に自分の考えを長々と論理的に説明することを嫌うので、だれかが通訳の
役割を果たさないと議論が平行線をたどってしまうことがある。
 しかも、その逆である場合は「俺の解るように説明しろ!」という態度に出る。
 まったくもって扱いづらい男だった。

326:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:32:06
>>324
んにゃ、お気づかいなく。だいたい10レス目安にしてやってるから。
グッバイモンキー攻撃くらっても泣かない。

327:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:34:00
>>326
余計なことしちゃいましたね。まずは拍手を
前半の山場、まさに中ボス的存在のラミエルにどう挑むか
期待しております。

328:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 23:50:48
乙!
ラミエルの話はエヴァ本編でも大好きなんで、
それにゲッターが絡むとどうなるのか今から
ワクワクテカテカ

最近マジでこの小説アニメで見たくなってきた…


329:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 01:43:37
アニメにするなら作画はどうなるだろう?
エヴァよりにすれば、竜馬が別人のような顔になり、ゲッターよりだとエヴァキャラが別人に
けど、ケン・イシカワな画風の各エヴァや使徒は見てみたい

330:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 01:53:37
賢ちゃんの描く使徒には勝てる気がしねえな

331:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 01:58:16
>>329
最初は普通だったエヴァキャラが、ゲッター線を浴びるたびに少しずつグルグル目玉に…

332:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 02:02:47
グレンラガン風作画でいいじゃん
ガイナだし目玉グルグルだしw

333:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 02:53:21
賢ちゃん風EVAは邪鬼王風になるんかな。

334:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 04:40:12
ゼーレのジジイどもが初代原作冒頭の空手大会関係者のごとく
全員KOの上キール議長も眉間を蹴り割られ死ぬビジョンがありありと……

335:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 10:46:49
>>332
グレンラガン(笑)

336:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 11:04:56
>>332
そこはチェンゲかネオゲの作画だろう

337:つづき
07/10/27 18:44:19
「ゲッター2はその左腕、ドリルアームによって地中を掘削しながら移動することができるの。
 私も驚いたけれどその速度は時速にして一八〇キロに昇る。
 第五シトなんか比較にならない、驚異的な速さで土の中を動けるわ」

「ひゃ、ひゃくはちじゅっきろ……うそでしょ……」

 地面を掘り進む、ということがどれほどに時間と労力のかかることなのかは、誰あろう
今必死にネルフ本部へ掘削中のラミエルを見れば解る話だ。
 だが、ゲッター2はまるで車が走るかのような勢いで地中を往くことができるという。
 次々と明らかになるゲッターの非常識さに、ミサトは空いた口が塞がらなかった。

 他の職員もぽかん、としている。
 もし、ラミエルがこのことを知って、かつ彼(かどうかは解らないが)に知性があった
とすれば泣いて悔しがるだろう。

「事実よ。こんな時に嘘をいう意味はないわ」
「襲ってきたのがゲッター2じゃなくて良かった……」

 心から、といった感じでミサトが漏らしていると、全て言葉を取られてしまった竜馬が
頭を掻きながら、

「短ぇ間にずいぶんと調べあげたじゃねえか、リツコ」

 と彼にしては感心した様子でいう。

「ええ」

 言葉は無感情だったが、まんざらでもない様子でリツコはそう応えた。
 竜馬は、取り直して口をひらく。

「まあ、そういうワケだ。ゲッター2で近づいて地上に出たらすぐゲッター1にチェンジ
して奴を叩くってのが俺の案だが、どうだミサト」

338:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:45:21
「地中からドリルブレードを砕くわけにはいかないの?」
「野郎のバリアを見たろ。速度の乗らねえ地中からじゃ無理だ」
「そう……なら、やっぱりリョウ君の案でいくしかなさそうね」
「でも、もう二つ問題がありそうよ」

 とリツコはいうと、コンソールの真ん中に陣取った。
 マヤがやたらと輝いた目で見つめていたが、あえて無視する。リツコは片手で操作しな
がら、ラミエル周囲の映像を映し出す。
 モニタの中のポインタを動かすと、画面は高度を下げて地面近くへ移動していく。

「ひとつは地中から出た時。いくら近づけても、出た途端に撃たれるんじゃ元も子もない

「確かにな」

 竜馬が相づちをうつ。

「もうひとつは、流君もいった通りにA.Tフィールドね。相転移空間が肉眼で確認できる
ほど強力なものが展開されているわ。
 これはゲッターの武器でも、そう簡単には貫けない。
 唯一可能性があるのはゲッタービームよ。炉心をフル稼働させて撃ち込めば理論上は、
一撃でフィールドごと貫通して撃破できる」

 また皆の知らない単語が飛び出た。

「げ、げったーびーむ?」
「ゲッター線を増幅して一点集中照射する武器。現在のゲッター1のもので、陽電子砲並
の威力があるわ。射程は劣るけれど」
「んなもんまで付いてんの、あのトンデモメカは……」

339:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:46:25
 しばしゲッターの脅威に作戦司令室の人間たちは沈黙していたが、それはやがてラミエ
ルが手に負えない相手でない実感に変わってくる。
 それぞれがゲッターを主軸にした戦略を頭に描いたが、むろん最初に口を割ったのは作
戦部長のミサトだ。
 さきほどから立場を乗っとられたままである。少しくらいは作戦部長らしい発言をしな
ければ面子に関わるというものであろう。

「チェンジ中のゲッターを守るには、囮があればよさそうね。シトが敵の脅威度を識別す
る知力もあると仮定して、ゲッターと同等に脅威となる存在がいい。それにエヴァを使え
ば……」

「しかし、加粒子砲で撃たれれば終わりだろう。まさか捨て駒にする気かね」

 と、ここで冬月が口をはさんだ。
 もっともな意見である。だが、ミサトは頭を振ると意外な発言をした。

「いえ。原始的ですが、盾を持たせるのが良いかと。加粒子砲に対して、もっとも抵抗と
なる素材を使ってエヴァの全体を覆えるシールドを急造させます。
 作戦としてはゲッター2がまずシトに接近、浮上する直前に零号機を突貫させます。
 エヴァはそのままシトへ直進、その隙にゲッターは浮上してチェンジ、ゲッタービームを照射する」

「なるほど……可能性はありそうだな」
「だが、またしてもゲッターロボ頼りか。ネルフとしてはあまり愉快な話ではない」

 ゲンドウも口を挟んだ。
 ミサトが「もっとも確実な方法だ」と反論しようとしたが、これには竜馬が応じた。

「なんか文句あんのかよ、オッサン」

 ドスの効いた、深い声でいった。
 それにゲンドウはしばらく黙ったあと、わずかにあごをひく。

340:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:47:34
「我々には立場がある……まあ、いい。どのみちシトを倒さねば誰にも未来はないのだ。
存分にやりたまえ」
「言われるまでもねえ。シンジのガキを可愛がってくれた礼だ、サイコロ野郎に味わわせ
てやるぜ……ゲッターの恐ろしさをなぁ!」

 闘志をみなぎらせた竜馬が、やたらと嬉しそうに両の掌を合わせてボキボキと指を鳴ら
した。辺りにどす黒いオーラが漂っている。
 まるで阿修羅神が現世に現れたかのごとき迫力に、マヤが涙目になっていた。

「どっちが悪役だったっけ……」

 呆れたミサトが、しきりにペンで額を掻いている。
 だが竜馬とゲッターの存在が、初号機を瞬時に撃破されて一時的に絶望に陥った作戦司
令室に活気を戻したのも事実だ。
 この時点でシトのネルフ本部到達予想時刻まで、あと六時間である。
 それでもマコトとシゲルが「まったく流さんにあったら敵わないな」などと談笑するほ
どに、危機が迫っているとは思えないような空気が流れていた。

「ところで流君」

 そんな中、リツコがつかつかと竜馬へ歩み寄ると、何事かを耳打ちをした。
 聞き届けた竜馬が、珍しく驚いたような表情になるとその顔をリツコへ向けていう。

「……本気か」
「ええもちろん。万全に備えた方がいいでしょう」

 なにか、密約をしているようであった。
 作戦中に作戦部長へ聞こえない交渉ごとをするなどというのは前代未聞である。当然の
ごとくミサトが眉をひそませると、注意を促した。

341:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:48:50
「ちょっと、ひそひそ話はやめて。今、作戦中よ」

 ミサトはこの期におよんで冷静なリツコが私情で動くとは思えなかったが、先の彼女の
行動が行動だったので、心配だった。
 しかしリツコは微笑を浮かべると、

「問題ないわ」

 と返す。

「問題だってえのよ!!」

 ミサトはこの日、何度目かの激怒を見せるとリツコに詰め寄っていくが、彼女は他の人
間の視線から逃れるように背を向けて、出口へすたすたと歩いていってしまう。
 シャッターの前に立つとに一旦立ち止まり、背中から、

「デートの約束よ。じゃあ私は初号機の作業監督に戻っているから」

 とだけ言って退出する。

「あ、ちょっと待ちなさいっ。赤木博士っ!」

 制止するが、リツコはあっという間に消えてしまった。
 竜馬も竜馬で「俺は時間までブラついてる」といって作戦司令室を出ていってしまう。
 まったく制御のきかない人間たちにミサトは髪の毛を掻きむしって悶えたが、ラミエル
のことを思い直して冷静さを取り戻すと思考に戻った。

 今、彼女までが身勝手な行動をとるわけには行かない。
 シトの状態を逐一監視しながら、作戦の準備をしなければならないのだ。
 先の失敗は繰り返せない……ミサトは、爪を噛んだ。

(デートね……。気取っていったって、嫌な予感しかしないわよ)

342:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:50:35
 そのミサトの背を見ながら冬月がつぶやく。

「これでは規則も何も、あったものではない」

 呆れを通りこしてしまったような声だ。
 これにゲンドウが机のうえで、掌を組んだまま呻くように応える。

「この元凶も流竜馬だ。
 調べでは本籍不明、経歴不明、係累不明、身長約一九〇センチ以外の病歴その他を含む
身体的特徴不明……まさに謎の男だ」
「いいのか、放っておいて」
「仕方があるまい。奴とゲッターロボを敵に回し時間を失うのは、得策ではない。対策は
考えておく」

 作戦司令室は、再び緊張と喧騒の渦巻く時間へと流動していった。


・・・


「母さん……」

 ネルフ本部内、医務室。
 ごつごつとして厳めしい医療ベッドの上でシンジは目を閉じたまま、そうつぶやいた。
 寝言である。
 が、そのまぶたから一筋の粒が零れていくのを見遁さなかったのは、ちょうど彼の様子
を見に医務室へ入って来た竜馬だった。
 竜馬が近づくと空気が動いたせいだろうか、シンジはゆっくりと眼を覚ました。
 おぼろげな視界に凶悪の顔が映るが、慣れたもので、もはや飛び起きることはない。

343:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:51:44
「あ、竜馬さん……」
「寝ながら泣いてんじゃねえ、何の夢みてたんだ」
「昔の、夢です」
「男は暗え過去のひとつも背負って半人前よ。夢の中でも我慢しとけ」
「そんなぁ……」

 無理だよ、といおうとしたが、竜馬がベッドのテーブルへ無造作に置いたトレーによっ
てその言葉は封印される。
 トレーの中身は、いわゆる病食だった。
 メニューはパンとミルクに油を抑えて調理した目玉焼き、それにサラダである。
 竜馬がぶっきらぼうにいった。

「メシだ。おめえんトコに行くっつったら渡された。食っとけ」

 しかしシンジは首を軽く振ると、

「なにも食べたく無いんです」

 と、食事を拒否する。そういう気分ではないのだろう。
 これを受けたのがレイやミサトであれば、その意思はとりあえず汲んだに違いない。
 が、竜馬は容赦をしない。

「うるせぇ黙って食え」

 パンをひっつかんで、無理矢理シンジの口へ持って行く。
 シンジはもがもがとやって抵抗したが、結局食わせられてしまった。起床直後で水分の
少ない口に入り込んだパンが、さらに水分を吸ってカラカラにさせてしまう。
 シンジはむせながら抗議した。

「や、やめてくださいよっ。僕はなにも食べたくないって……」

344:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:52:54
 と、シンジはそこまで言いかけた時に、ふと、目玉焼きが半分に欠けていることに気づく。
 切られているのではなく、食いちぎられているのだ。 
 これに言葉が途切れると間髪いれずに竜馬がいう。

「こんな味の薄いメシぐらい食っとけ。体もたねえぞ」

 シンジは味まで言及した竜馬と、かじられた目玉焼きを交互に見て、

「あの、もしかして食べたんですか……?」

 シンジが豆鉄砲を食らったハトのような顔になっていう。
 よくみれば、サラダも少し減っていた。
 間違いなく竜馬が犯人である。普通、他人の病食をつまみ食いする者はいない。
 だが、その犯人は平然と頷いた。

「腹がへってな」

 そこにあったから食った、といわんばかりだった。
 だが、そのいい方と、態度があまりにも堂々としていたのがシンジには妙に可笑しく、
腹の底から笑いがこみ上げてきて、ついには、うっと体を丸めて震えだした。
 それを認めた竜馬は、

「へっ。笑える体力がありゃ十分だ」

 といって、壁にかけてあったプラグスーツを手にとってベッドへ放った。
 シンジは笑いが収まってからそれを手に取る。
 すると、それが普通のプラグスーツでないことに気づいた。
 正体はリツコがさきほど、シンジに着せようとしていた特殊プラグスーツだった。

「そうか。今回の竜馬さんはリツコさんの使者ってわけですか……結局ゲッターにも乗せ
られるんですね……嫌といっても」

345:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:54:04
 シンジは先ほどの笑いとは正反対の、沈痛な面持ちになった。
 根性がない、と批判するのは簡単だったが、わずか一四歳の少年の許容力を考えれば
無理もない話であろう。

「恐いか」
「恐くない方がおかしいです。竜馬さんはどうして平気なんですか、死ぬかもしれないのに……」

 その問いに竜馬は、

「何いってやがる。俺が死ぬわけねえだろう」

 と、根拠もないのに自身満々に答えた。
 だが他の人間ならいざしらず、竜馬がいうとそれがやたらと信憑性をおびた話にきこえ
てくる。
 シンジは一瞬呆気にとられた顔をしたあとに、また笑い出した。

「はは、あははは……そうですね、竜馬さんは殺されても死なないかも。じゃあ、もうひ
とつ聞かせてください。その竜馬さんは、どうしてゲッターに乗るんですか」

 ふっ、と笑いが止まって出た質問だった。
 それに竜馬はまじめな顔になって答える。

「絆だからだ」
「え」
「俺は、いや全ての生命体はゲッターと共に在る。ゲッターに乗るのはその絆だ」

 シンジには、竜馬がなにをいっているか理解できない。シンジでなくても理解できなかっただろう。
 あまりにも漠然としすぎていて、言葉の真意がつかめない。

「今は理解できなくていい。だがシンジ、恐れるな……自分を信じろ。その先に、生きる
ことの答えは待っている」

346:ここまで
07/10/27 18:55:14
 いつになく雄弁に語る竜馬に、シンジは呑まれる。
 姿はいつもの凶悪極まりない無頼漢だが、このときの竜馬はなにか、とてつもなく大き
く果てしないものに見えたのだ。

「自分を信じる……生きることの答え……」

 シンジは竜馬の言葉を反すうした。

「でも、僕は自分を信じることなんて」
「人間は目で世界を見ているのではない、心で見ている。だから自分を信じなければ、な
にも見ることはできん」
「……」

 シンジは黙った。
 彼なりに、言葉の意味を料理しようとしているのだろう。
 それを見て竜馬は背を向けた。

「俺はもう行くぜ。早くしねえと、リツコの奴にゲッターを乗っ取られちまうからな」

 そういって医務室の出入り口まで歩いていくと、コンソールを操作して部屋から出かか
る。
 その時シンジが、がばっとベッドから飛び起きると転がって顔を上げた。

「……乗ります、僕もゲッターに」

347:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 19:07:51
職人さん乙です

リッちゃんベアー号搭乗フラグ成立すかw

348:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 19:12:38
リッちゃん鼻血フラグキター。

349:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 19:21:01
こんな早い時間に更新なんてうれしー!
乙ー!!!
なんかミサトさんが一番苦労してるっぽいなw
がんばれー!

それにしてもシンちゃんがとっても前向きになってて感動…
そこまで導けるリョウ君凄い!
さすがはエンペr

おや?誰か来たみたい

350:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 19:35:52
どうした>>349?!
応答しろ!>>349>>349?!

351:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 22:22:03
竜馬と一緒にいると前向きにならなきゃ生きていけないシンジの成長が微笑ましいw
しかし展開予想したぐらいで消されるなんて竜馬も結構非道・・・ウォォこの指数はビッグバンを引き起こすだけのドワオ!

352:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:02:02
しかたねぇからエンペラー様について語ろうぜ
正直合体するだけであんな被害を撒き散らすロボットって斬新だよな

353:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:05:36
誰か>>352がどこ行ったか知らないか?

354:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:20:02
合体するだけでビッグバンだもんな。
ゲッタービームなんぞ撃った日にゃどれだけの被害が出…あれ?窓の外がめがっさ光って


これが    の力かよ…へへっ、大したモンじゃねえk

355:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:32:29
エンペラーがストナーサンシャインを撃つ時にこの宇宙は…

356:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:37:37 hDS9m2KM
真ドラゴンがあんだけの化け物なのにそれを遥かに上回るんだしな


357:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 00:30:16
命知らずが多いなぁ

358:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 01:07:40
???「このスレの連中は死にたい奴が多いようだな…」

359:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 06:57:04
エンペラーの合体のビックバン級のエネルギーって、
周りを破壊した?

360:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 08:54:44
ゲッターの犠牲者がまた一人、>>359お前の事は忘れんぞ。

361:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 14:37:17
彼は展開予想どころか自分の名前を言われるだけでドワオしているようだね、スティンガー君

362:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 16:07:42
そ、そうだねコーウェン君


363:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 16:35:45
ゲッターはみな巨乳が好きです。

364:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 17:59:30 Fg6ze5Uq
でも、ドリル担当は貧乳。
渓とか翔とか。


365:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 18:08:56
>>364
甘いぞ、初代ドリル担当女性はボインちゃんことミチルさんだ!
(テレビシリーズゲッターロボG最終回でライガーに搭乗)

366:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 18:32:19 Fg6ze5Uq
>>365
いや、ミチルさんは臨時で乗っただけですから。
じっさい、真ゲッターではポセイドンに乗ってますし。
「正規の」ドリル担当女性は翔と考えるべきかと。

367:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 18:47:31 Fg6ze5Uq
>>366
訂正
「正規の」ドリル担当女性は翔→「正規の」ドリル担当初の女性は翔

368:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 18:53:27
ミチルさんの臨時仕事といえば、レディコマンドを操縦しながらゲットマシン三機を
同時に遠隔操作したり、同じく遠隔操作で無人のゲッター2を操って戦ったりと
テレビじゃ地味に離れ業を披露しとる。


369:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 19:37:07
渓と翔は普通だろ?チェンゲの渓は立派なの持ってたし。

370:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 20:11:03
チェーンゲイナー?

371:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 21:44:10
>>359
周りを破壊したも何も巨大惑星や惑星サイズの戦艦が吹ry…

あぁ…そうか…そういうことだったのか!こんなに簡単なことだったんだ!

372:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 21:45:52
赤木博士、ゲッター線が漏れていないかね?

373:つづき
07/10/28 21:55:24
「……乗ります、僕もゲッターに」

 強い口調だった。
 竜馬は背中を向けていて、その表情をうかがい知ることはできなかったが、

「なら、グズグズしてねえでとっとと準備しやがれ!」

 笑みを含めた言葉を残して竜馬が退出していった。
 後に残されたシンジは急いでプラグスーツに着替え、駆けるように病室を飛び出す。
 しかし、

「うわッ」

 目の前に人の顔があった。
 それは、手帳を片手にもったレイだった。ちょうど病室に入ろうとしていたところを、
シンジは押し倒しながら転んでしまう。

「いててて……」

 レイに頭突きをするような形で当たってしまったようだ。打ち所が悪い。
 シンジは本能的に額を右手で押さえ、左手で身体を支え、床から立ち上がろうとする。
しかし、その掌に伝わる固いはずの感触が、妙な弾力をもって返ってくる。
 おかしい。

「はぇ?」

 シンジは変な声を出して左手を見てみると、あろうことにその手はレイの乳房を押しつぶそうとしていた。
 レイは無表情に、

「痛くて重い」

 と彼女なりに、はやくどけとの意思を表現した。

374:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 21:56:30
「ご、ごめんよ綾波っ」

 シンジは磁石に引かれるかのように、脚力だけで立ち上がった。慌てたおかげで火事場
の馬鹿力が出たのであろう。
 なお、科学的に解明されている現象である。筋力リミッターの解除と思えばいい。
 シンジは顔を真っ赤にしつつも、レイの手をとって引き起こす。
 すぐさまに頭を垂れると、

「本当にごめん。でも急いでるんだ、後でいくらでも謝るから……っ」

 と短くいって、だっと駆け出した。
 その目の奥が光っている。感情が燃えているのだ。
 レイは後ろを振り向くと、離れたシンジに聞こえるように彼女にしては大きな声で、はっきりといった。

「碇君には待機命令が出てる」

 だが、シンジは足を止めず振り向くこともなく、

「関係ない! 初号機の借りを返させてもらうんだ!!」

 そう叫んで通路の影となって消えていってしまった。
 旋風のようにシンジがいなくなると、独り残されたレイの周囲はシンと静かになる。
 その場に佇むレイは胸に手をやって、ふと、つぶやくのだった。

「碇君、言い訳しなかった……」


・・・



375:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 21:58:33
 場面は変わり第三新東京市、第壱中学校に移る。
 その屋上で、

「おいケンスケぇ、ほんまにええんか? もうとっくに避難せなアカン時間やで」
「大丈夫。パパのデータこっそり見たんだ、間違いないよ」

 と、なにやら悪巧みをする二人組はトウジとケンスケである。
 あまり気乗りしない様子のトウジに対して、ケンスケは高価なハードディスク搭載型デ
ジタルハイビジョンカメラを片手に、待ちきれないといった様子でいた。

 そのケンスケをトウジは横目にちらりと見て、ふうとため息をもらしていると、どこからか
低く地鳴りが聞こえてくる。
 すれば、彼らの真正面の遠くに見える、切り崩された山の崖が竹が割れたかの如く二つ
となると、そこから三機の戦闘機が矢のようになって飛び出してきた。
 ケンスケが叫ぶ。

「ゲットマシンだ!!」

 ゲットマシンはイーグル号を先頭に、散開陣形を取って飛行するが、しばらくしてジャ
ガー号が機首をぐわりと垂直にあげると、そのまま滝登りのように上昇していく。
 それにベアー号、イーグル号の順に各ゲットマシンが追随すると、次の瞬間にはジャガ
ー号が噴射を止めてベアー号と衝突、続いてベアー号が噴射停止、イーグル号が衝突。
 そうすれば、

「チェンジ!! ゲッターーーッ! つうっ!!」

 あかね色の大空にソプラノボイスが響いて、瞬く間にゲットマシンは形を変えてゲッタ
ー2への変形を完了する。
 ゲッター2は足の裏からバーニアを噴射しながら、地響きと共に山へと降り立った。
 だが、そのゲッターから響いた声にトウジがあっとなる。

「なんや! シンジのやつ、やっぱゲッター操縦してるやんか!! 騙しよったな!」

376:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 22:00:55
 彼の脳裏に、ゲッターの操縦なんてしていないと主張したシンジの姿が想いおこされていく。
 とはいえもはやシンジに恨みの感情などは抱いていないのだが、なんとなく素直になれ
ない想いが、あらゆる悪口を探すための想像を働かせてしまうようだった。
 そんなトウジを尻目に、カメラにかぶりつくケンスケが興奮しながらいう。
 
「乗るよぉ、巨大ロボが目の前にあって乗らない男なんかいないッ!」
「そんなんおまえだけや」

 トウジは鋭く突っ込むと、頭をぼりぼりとやりながら悪態をつくのだった。

「かぁ~……あんガキャ、今度アイスのひとつもオゴらせなあかんでしかし」
「うおおお!! エヴァンゲリオン零号機も出てきたぁッ。こいつは大決戦だぞ!! ああ~
これで初号機もいたらなぁ!」
「うっさいわ!」


 零号機と合流したゲッター2が、作戦開始地点である旧箱根の大観山に到達すると、ゆ
るやかに足をとめて停止した。
 すでに陽は落ちて暗闇となっていたが、月の明かりに照らされてゲッター2の白い体躯が映える。
 ふとみれば、遠くに豆粒ほどのラミエルの姿がある。

 零号機が自機を完全に覆えるほどの巨大な盾を地面へ突き刺して待機に入ると、そこへ
両機へ通信が入る。
 ネルフ本部からだ。
 レイと、現在メインパイロットのシンジがその通信を受け取ると、すぐさま作戦部長の
顔がモニタに映る。
 が、

「なにやってんのシンジ君! あんたにゃ待機命令が出てるはずでしょうがぁッ!!」

377:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 22:01:57
 命令を無視して勝手にゲッターに乗り込んだシンジに、ミサトはそのこめかみに血管す
らも浮かべてわめいていた。
 むろん、これだけが原因で血管が浮かび上がったのではない。

「で……なんでリツコまでベアー号に乗ってんのよッ。技術部長が戦場に出てどうするつ
もりなの、非戦闘要員は早く降りなさい。今すぐに!」

 と、目を三角にして怒鳴るモニタの先には、例の紫と青のツートンカラーのプラグスー
ツに身を包んだリツコの姿があった。
 リツコはそんなミサトに対して余裕の表情をうかべると、つぎにいった。

「ゲッターは一人よりも三人の時の方が出力が上がる。作戦の成功率は少しでも高い方が
いいわ。どのみち失敗すれば皆、消え去るだけでしょう」
「く……くうっ」

 だめだ、と諦めかけたミサトがコンソールに手をおいたままがっくりとうなだれる。
 ここまで命令違反ばかりの作戦遂行は今までに経験したこともなかった。
 しかも、その状態で討たねばならないのは、以前のシトとは比べものにならないほど強力なラミエルだ。
 ミサトの顔がどんどん暗くなっていく。
 そんな彼女に、背後からゲンドウの言葉がとどいた。

「葛城一尉……もはやこの際、やらせるしかあるまい。君の使命は人命救助でなく、
シトを確実に撃滅することだ、思考を切り替えたまえ」

 冷たく言い放つ。
 それにミサトは奮い起こされるように背をただすと、

「……解りましたッ」

 と鋭くいって目を据えた。再びモニタを注視する。

378:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 22:03:08
「いい? 良く聞いて……まずゲッターが大観山より潜行開始後、目標よりビーム有効射程
五〇〇メートルの位置へ接近したら一時待機。
 同時に零号機は陽動開始。加粒子砲が来たらシールドで防御。
 この隙にゲッターは地上に出てチェンジして、ゲッタービームを叩き込むのよ」

「イーグル号、了解だ」
「ジャガー号了解です」
「ベアー号了解」
「零号機了解」
 
「ただし、シールドが加粒子砲の照射に耐えられるのは約一七秒。それを超えればアウト
よ……チャンスは一度しかないと思って」
「一七秒もありゃ十分だ」
「そう願ってるわ。それでは……作戦開始!」

 ミサトのかけ声と共に、ゲッター2の鋭い目がぎらりと光る。
 と同時に左腕を月に掲げると、鈍く輝いたドリルが勢いよく回転しだした。
 ゲッター2は足裏のバーニアを吹かすと空高く舞い上がって、それから一気に急降下していく。

「ゲッター2、潜行開始」

 シンジの報告と共に、大観山の土を盛大に撒き散らしながら地中へと突入していった。

「うわっ、なにも見えないっ……」

 すればジャガー号の視界は土と岩石ばかりの暗闇へと閉ざされ、肉眼での操縦は効かな
くなる。不気味に唸るドリルの轟音だけが響き渡った。
 すかさず竜馬の激がとぶ。

「バカ野郎! 土の中が見えるわけねえだろッ」
「レーダーで状態を把握するのよ、障害物を破壊しないようにね。速度に気をつけて」
「は、はいっ」

379:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 22:04:13
 シンジは激と助言に落ち着きを取り戻すと、表示されるレーダーに集中する。
 そこにはシンプルに自機を中心に味方・目標・障害物がそれぞれ青、赤、黄と色分けさ
れた点で表示されていた。
 あくまで位置が解るだけであって、地上の状況は外から知らされるしかない。

 だが、さすがに最大速度一八〇キロということもあり、ゲッター2は素晴らしい勢いで
ラミエルへと接近していく。
 ジャガー号のコクピットは蠢く土を次々と映し出している。

「ゲッター2、距離五〇〇まで接近。この場で待機します」

 やがて、シンジの報告が入った。

「よし、零号機陽動開始」
「了解。零号機陽動開始」

 応答と共に、零号機がシールドを構えて踏み出すと、そのまま一気にラミエルに向かっ
て突撃を開始する。
 ゲッターほどではないが、エヴァも相当の速度をもって走行可能だ。あっという間に豆
粒のようだったラミエルがレイの視界へ迫ってくる。
 当然、その接近に感づいたラミエルが加粒子砲を発射してきた。

 零号機に向かって、ぶわりと突風のように加粒子ビームが襲いかかる。巻き込む全ての
物質を蒸発せしめる脅威の突風だ。
 零号機を守るシールドが、アイスクリームのように溶けていく。
 シールド耐久、残り一七秒。

「今よ、ゲッター2!」
「了解……ドリルストーム!!」

380:ここまで
07/10/28 22:07:05
 ゲッター2が、超高速回転するドリルからエネルギーを地上へ向かって放てば、土石流
が地表へ吹きだしゲッター2は浮上していく。
 残り一二秒。
 だが、ここで予想だにしない事態が発生した。

「も、目標周縁部にさらにエネルギー反応!!」
「なんですってェ!?」

381:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 22:36:00
りっチャンベアー号搭乗北ー!





でも、ゲッター3で大雪山おろしぃぃぃぃぃぃと叫んでるりっチャンの姿
今一想像付かん。www

382:規制かかったらゴメン
07/10/29 00:28:13
 ミサトの悲鳴のつぎには、零号機に加粒子ビームを向けるラミエルから、もう一軸の加
粒子ビームが発射されていく。
 加粒子ビームが土石流を瞬間に蒸発させて、まさに地上に現出せんとしていたゲッター2に襲いかかっていく。

「うあぁぁあッ」

  ゲッターのコクピット全体が地震のような震動と熱波にみまわれて、シンジが悲鳴をあげ、リツコが呻いた。

「ど、同時射撃なんて、そんな、ああっ」
「くそったれッ」
「流君、オープンゲットを……っ」
「やめろリツコ、合体・解除の瞬間が弱ぇのは知ってるだろ! シンジ! レバーから手ぇ
離すんじゃねえぞ、こうなりゃ相打ち覚悟で突っ込む!!」
「うぅ、くそぉぉぉおお」

 加粒子ビームに飲み込まれながら、ゲッター2はラミエルに向かって突撃していく。
 ドリルの先が融解していくが、それでも勢いは止まらない。
 だが、突破できる可能性は低いだろう。
 残り三秒。
 この瞬間、すでにラミエルに近接していた零号機が背部のアンビリカルケーブルを切断
すると、自ら弾丸のようになって跳ぶ。

 切断されたケーブルと、零号機がその全質量をもってラミエルに体当たりしたのは、ほ
ぼ同時であった。
 ここでシールドが紙細工のように破られ、密接状態で加粒子ビームを受けた零号機は跳
ねとばされながら、瞬く間にその全体を溶かされていく。

「綾波ィィッ」

 レイが激痛に悲鳴をあげるが、しかし零号機の体当たりを受けたラミエルも姿勢を崩さ
れてゲッターから射軸がそれた。

383:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 00:29:46
「シトめぇぇ……! 竜馬さんッ!!」
「流君!」
「おぉぉ! チェンジゲッターッ、ワンッ!」

 その瞬時に竜馬はチェンジを敢行する。
 ゲッター1の体が大の字となった。

「ゲッタァァッビィィィイーーームッ!!」

 その叫びと共にゲッター1の腹部から、赤色の光が吹き出るように広がり、ラミエルに
向かっていく。
 そのゲッタービームはA.Tフィールドを通過するように突破し、ラミエルを包み込んで
巨大なからもなお直進して、線上の街を巻き込み爆散させた後、さらに背後の山間部を吹
っ飛ばして消滅させてまだ伸びていく。
 凄まじい爆煙がもうもうと立ちこめて何も見えなくなり、ゲッタービームの照射が終わ
って晴れて消え去るその頃には、ラミエルは跡形もなく消え去っていた。

 第五シト撃滅。
 その様子を見守るしかなかった作戦司令室のミサトが、脱力してその場に正座した。

「や、やった……だけど」

 第三新東京市も、半分近くが削り取られる被害が出た。
 さらに地図上では神奈川から山梨、長野、富山、石川の各県を一直線に通過してロシア
までも突破し、ビーム範囲内の物質を完全消滅せしめたのが確認できた。
 被害のおよぶ照射範囲があくまで数十メートルの円筒であったことだけが救いである。
 もし掃射していたら、地球規模の破壊が行われたはずだ。
 その破滅的なまでの威力に、ミサトをはじめ作戦司令室の人間たちは足がすくんで動け
なかった。

「リツコ……ゲッタービームの射程は約五〇〇って私にいったじゃない。威力は陽電子砲
並って、いったじゃない」

384:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 00:31:53
 信じられない、というより、存在が理解できないという風だった。

「あ、ああ……」

 シンジもレバーを持つ手が、ガクガクと震えている。自分たちがしてしまったことに恐
怖しているのだろう。
 だが他二人のパイロットの様子は異なった。
 竜馬はシートにもたれたまま、腕を組んでぼそりと、

「新宿ん時よりひでぇ……ゲッターの野郎」

 そういったまま、後はむすりと黙った。
 そしてリツコ。体勢はレバーを握ったままとシンジと同様であったが、

「凄い、理論値を完全に超越した。なぜ? 三人パイロットの影響? とにかく陽電子砲の
数千倍の威力があって、しかも砲は耐えた。恐らくまだ威力は上げられる。
 これが、ゲッターロボ……ゲッター線エネルギー。人類の力。
 母さん。私、いま素晴らしい体験をしてるのよ。あはっ、アハハハハハッ……!!」

 コクピットの中をぐるぐる見回し、まるで新しい玩具を得た赤子のようにぺたぺたと機
器をいじくりまわしては、狂ったように笑いだした。
 見ればゲッタービームの反動に特殊プラグスーツでも耐えきれなかったのか、つんと通
った鼻筋の下からぼたぼたとおびただしい量の血が流れていたが、気づかない。

 だが、そのけたたましい笑い声にシンジがハッとする。

「そうだ。零号機、綾波はっ!?」

 シンジが目をこすって下界の様子に食い入る。
 するとちょうど、ラミエルのいたところ、その真下に仰向けに倒れるように零号機があ
ったが……下半身が、無かった。

385:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 00:33:26
 運よくエントリープラグのある上半身はゲッタービームの範囲を外れたようだったが、
中のレイが無事とは限らない。

「竜馬さん、ちょっと動かしますッ」

 と、ジャガー号からの操作でゲッター1は地に降りると、零号機の首筋のハッチを引き
ちぎって中のプラグを取り出した。
 レイを救出しようというのだろう。
 引き抜きを感知したプラグがLCLを強制的に排出するのを待って、地上へ降ろす。
 そして、

「オープンゲットッ」

 ずわっ、とゲットマシンに分離するとそれぞれ瓦礫の上に着陸して、ジャガー号のコク
ピットハッチが明け放れた。
 だが巨大なジャガー号から降りるのは容易でなく、申し訳程度についている足場をシン
ジは伝っていったが、最後に足を滑らせて落ちてしまう。

「ぐぅっ」

 シンジはその衝撃で左の腕と脚折ってしまい崩れるが、ぎりぎりと歯を食いしばると、
なおも体を引きずってレイのプラグへ向かっていく。
 ずるずると這いずっていって、やっと辿りつくが、ラミエルの加粒子ビームを浴びてプ
ラグは人が触れないほどに加熱していた。

 だが、プラグのハッチを人力で開けるにはハッチ部の重いハンドルを引きあげてから回
さねばならない。
 四肢が完全に機能していれば、大火傷を覚悟で実行できたかもしれないが、今のシンジ
にはそれも敵わなかった。
 彼は呻く。

386:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 00:34:48
「ち、見ちゃいられねえ」

 と、それを黙ってみていた竜馬がイーグル号から飛び出してくると、ひらりと地面に降
り立ったのち、プラグのハッチに向かった。
 おもむろに息を吸うと、

「ぅぉらあッ!!」

 竜巻のようになってハッチに回し蹴りを放つ。
 すると、ボゴっと金属がひしゃげる音を伴ってハッチは破壊され、プラグ内に落ちた。
 そして足下でなんとか起き上がろうともがくシンジを担ぎ上げると、ハッチの中につっ
こんでからいった。

「ほれ、声かけろ。死んじゃあいねえよ」

 シンジは脇目もふらずに叫んだ。

「綾波! 綾波ッ」

 するとその声に反応して、レイがうっすらと瞳を空ける。

「……碇君」
「綾波、よかった、無事で。生きててよかった……」

 両の目からぼろぼろと涙がこぼれていく。
 その姿を見て、レイはまた静かにつぶやいた。

「ありがとう……また、泣いてくれるのね」
「え?」
「ううん、なんでもない。私は平気だから心配しなくていいわ」

387:ここまで
07/10/29 00:39:09
 そういうと、シンジを抱えていた竜馬もプラグに顔を突っ込んできた。

「無茶しやがッて」
「あなたほどじゃないわ」
「うるせえ」

 そこまで会話すると、近くにネルフのヘリコプターがバラバラとローター音を轟かせて飛んでくる。
 シンジ達の救出にきたのだろう。
 やがて、ミサトたちが瓦礫をくぐり抜けて走ってきた。
 それを認めると竜馬はシンジとレイの二人を両脇に抱えると、その方へ向かって歩いていくのだった。
 彼女らと額を付き合わせるようにして遭い、二人を引き渡す。
 ミサトは竜馬の頑丈さに、改めて感心しながらも一人足りないパイロットが気がかりになって聞いた。

「リツコは」
「ベアー号ん中で、血ィ吹きながらはしゃいでるぜ。マジで敷島のジジィみてえだ。元々
あんな奴だったのか?」
「……」

 ミサトは答えなかった。
 作戦は終了した。だが、被害も甚大である。
 ネルフの面々はそれぞれ、

 ―我々は本当にあのロボットに頼っていいのだろうか。

 との気持ちに駆られ、勝利の美酒に酔うこともできずに複雑な面持ちで佇むしかなかった。



ラミエル戦終了。この後の展開は固まってないんで、すこし勉強時間を貰いたく。
あと予想展開とか別に構わないんで、それでもし楽しんでもらえるなら、どうぞ。どうぞ。

388:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 01:17:05
なんという皇帝

そしてリツコさんが新ゲ隼人になってしまったwww

にしてもレイは前の記憶があるのか?

389:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 01:25:27
大迫力のバトルですな。しかしりっちゃん、ちょっとゲッター線浴びてないか?
……って、このメンバーでゲッター乗り続けると次のバトルはりっちゃんが…

390:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 01:30:16
ゲッターさんが本気を出し始めたようです

391:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 02:41:14
新宿と言う単語を見るに、このゲッターロボは新ゲッターラストで竜馬の乗ってた、寄せ集めゲッターかも

392:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 03:29:08
隼人と言えば近年の早乙女研究所二代目所長ポジションを言うまでもなく
初代の時点で、退化人間の生体解剖研究に躊躇しないマッドサイエンティストの
片鱗を見せてたからなあ。
しかしいくら強化プラグスーツ着てるからってよく平気だな、
だれかPS着用+グルグル眼のリッちゃんを描いてくれる神絵師さんはいないかな?

393:名無しさん@お腹いっぱい
07/10/29 09:28:46
GJ、GJ!!
これは真ゲッターいりませんね。このゲッターだけで量産型軍団も瞬殺ですな。

394:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 10:25:22
あれ?これで日本のエヴァ全滅じゃないか?

395:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 11:51:07
ビームが真ゲッター級だな……地球の丸みなんて関係ないぜ!

396:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 12:42:19
しかしこのリツコ、見事にゲッターに取り込まれております
ベアー号に搭乗に続いてまた死亡フラグを立ててるYO!w

397:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 17:11:58
作者さんGJ!
一番りっちゃんに驚いたwww
にしても三人乗るとゲッターは本当危ないな…
このままでは本当にりっちゃんがゲッター炉をn



398:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 18:03:07
前スレで鬼娘なアスカを投下した者ですorz
プラグスーツナシ、リッちゃんというより赤木のババア、
ほとんど「アンタ誰?」な赤木博士絵投下してよかですか?

399:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 18:09:14
>>398
ジャンジャンやれ!

400:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 18:14:53
では

URLリンク(77c.org)
いじりすぎたせいで線飛んじゃいましたorz
とりあえず石川先生の墓前に土下座してきますorz

401:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 18:55:27
テラマッチョwwwww

402:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 19:09:00
噴いたwなんというベアー号パイロット体型www

403:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 20:44:18
シンジは恐らく、グレンラガン風だろうな
エヴァとゲッターの中間って感じで

404:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 20:59:18
グレンラガン(笑)

405:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 21:09:33
竜馬・リツコ、ケン・イシカワ画風
シンジ、グレンラガン画風
その他のキャラ(ゲッター搭乗前のシンジ、リツコ含む)、普通にエヴァ画風
これでアニメが作れるかも

406:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 21:51:28 7OP3k3bj
農協ロボのエピソードは省略ですか?
まあゲッターを見ればアレ程度で売り込みは恥ずかしくて出来ないでしょうが。

407:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:22:07
真ゲの竜馬
暴走リツコ
周回綾波…

いやあ、もうおなかいっぱいですわ

408:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:28:12
竜馬さんは死んだ、もういない!
だけど、僕の背中に、ゲッターに、一つになって生き続ける!

穴を掘るなら天を衝く!
墓穴掘っても堀り抜けて、突き抜けたなら僕の勝ち!

僕を誰だと思っている!僕はシンジだ、竜馬さんじゃない、
僕は僕だ! ゲッター2のパイロット、碇シンジだ!!

409:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:29:14
リツコの画像をプチ改造してみた
URLリンク(vista.crap.jp)

410:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:30:06
>>408
テレビ準拠じゃないゲッターでそういうネタを振ると、本当に一つになっちゃうぞ…物理的な意味で

411:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:36:31
>>408
これかw
URLリンク(www24.big.or.jp)

412:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:50:02
>>409
ぎゃあ!!>>400よりはるかに怖ェ!!
なんかこうジワジワと染みてくる怖さだ!!

413:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:51:23
エヴァとゲッターが、どっちがシンちゃんを取り込むかで大げんかしてる幻覚が…呑みすぎたか

414:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:54:42
むしろシンジを取り込んだエヴァをゲッターが取り込んで
ゲッターエヴァンゲリオン!とか

415:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:56:04
エヴァなら號ラストのモーフィング変形でも違和感無さそうだな

416:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 22:59:38
スペースガンメンみたいにゲッターを操縦するエヴァ

…ゲッターアーク?

417:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 23:19:15
しかし、ゲッタービームでこれではもしシャインスパークが使えるようになった日には
どういうことになるのか・・・。地球が滅びてもおかしくありません。でもあのゲッタービーム
の威力でも不自然に感じないのもゲッターの凄さですな。

418:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 23:22:58
>>417
そんなあなたがテレビシリーズの1話を見たら、デカルチャーと叫ぶかも


419:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 23:51:27
いやあのゲッタービームはアレはアレでいいものだろ

420:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 00:19:47
>>417
シャインスパークが使えるのはゲッターロボGと真ドラゴンだけのはず

421:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 00:33:59
>>417
そのポジションは聖ドラゴンかチェンゲ版真ドラゴンだよ

422:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 00:35:00
いけね。上のは>>416アテに書いたのに、間違えた。すまん

423:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 00:58:24
そろそろゲッターに触れている整備士の人たちにも影響が出てくるヨカン。

424:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 03:16:47
>>418
たしか効かなかったんだっけ?

425:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 10:25:55
ゴール「ゲッター線対策は完璧だ!」
TV版の初戦は恐竜帝国の圧勝という衝撃の事実

426:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 11:22:16
地上のゲッター線が予想より強かったため、一度戻って防護を強化した用心が図に
当たり、初戦でのゲッタービームはまったく効かないわ、戦いは数だよとばかり
一度に三体のメカザウルスを投入してゲッターフルボッコ。挙句の果てに爬虫類
恐怖症のムサシが敵前逃亡と、まあ生きていただけ見っけものという大惨敗が
TV版ゲッターロボのデビュー戦でした。

427:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 11:50:01
そういやOVA版の竜馬も(元)高所恐怖症なんかね?
だとしたらどうやって克服したのか気になるところだ…
さすがにアニメ版と同じやり方ってことはないだろうけど

428:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 13:58:13
OVA版は基本的に原作漫画版がベースだから竜馬に(元)高所恐怖症はない

429:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 16:23:22
残ってたらネオゲ4話のダイブが成立しない

430:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 17:43:54
あのダイブを「痛ぇ」で済ませる竜馬。お前はどこのジーグだw
ちょいと関係ないが鋼鉄の2話も鋼鉄神の2話も空中から突き落として変身の話だったな

・・・ん?「新宿の時」と言った後に「敷島のじじい」だって?
新には敷島博士はいなかったからこの竜馬は・・・あれ、空が巨大な何かに覆われry

431:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 18:37:28
統合した竜馬じゃないのか?
ほらアクメツみたく、時空の狭間の戦いに参戦した竜馬の記憶をゲッターがとりこんで新たに生まれた竜馬なんだよ!
だから新ゲの新宿での戦いの記憶も漫画or世界最後の日の敷島の記憶も持っている。
で、ゲッターは外見はともかく中身はかなり未来のゲッターで真ゲ以上の性能と。

432:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 19:34:27
ゲッターに時系列や因果律を求めちゃだめだよ。

433:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 19:42:19
それは全て心で感じるものなのですから

434:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 20:00:36 BE:272808825-2BP(0)
. ⌒ ⌒ヽ
′从 从)
ヽゝ゚ -゚ν ……弁慶お父さんの出番は?

435:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/30 21:04:00 pN54oERA
続きまだー?

436:メロン名無しさん
07/10/30 21:57:53
>>431
滅茶苦茶ありそう。仮にそうだとしたら誰にもとめられませんな。
ロシアまで届いたとなると今回のビーム射程は1千キロぐらいはいっているのかな?

437:つづき
07/10/31 21:27:23



 ジオフロント地下、ネルフ本部内の通路を立ち並んで往く影が二つ。
 それぞれ赤いジャケットの葛城ミサトと、白衣の赤木リツコだ。
 ミサトが先行してずんずんと歩いていく後ろを、リツコはポケットに手を突っ込んで、
気だるそう追っていく。
 ネルフ内部は広大だが、基本的に移動は徒歩を要する。それがゆえに仲間と連れとなっ
た場合には、会話が最大の供となった。

「日共の連中……あんな玩具をシトに使おうなんて、とんだ愚か者の集まりね。エヴァを
否定するにしても、幼稚そのもの」
「あんたエヴァよりもゲッターの優位性を説明してるときの方が目ぇ輝いてたわよ」
「そうかしら」
「そうよ。第五シト撃滅からしばらく経ったけど街の復興、はかどってないわ。あんなこ
とになるから、ジェットジャガーなんて変なモンが出てくんのよ」
「ジェットアローンよ。まぁどちらでもいいけれど」
「ああ、ホームでもアローンでも何でも良いわ。とにかく無駄に疲れた……」

 二人が話すのは、彼女らが先日処理した民間企業による対シト用のロボット兵器開発プ
ラン対応のてん末であった。
 というのも第五シト後、日本政府がネルフの実力を懐疑しはじめた為だ。

 本来の対シト用の決戦兵器であるエヴァが、三体のシトを葬るまでに幾度となく破壊さ
れ機能停止に追い込まれたことと、逆に傍若無人に暴れ回った果てに日本列島を横断した
被害を起こしたゲッターの危険視が、形骸化しかけていた日本政府に新しい危機感をもたせたのだ。

 それによって政府は、シト迎撃の要に別のアテを求めた。
 その先がリツコのいった日本重科学工業共同体、通称日共である。

438:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:28:39
 日共は政府の要望により、人型兵器「ジェットアローン」によるシト迎撃を提案したが
しょせんは机上の空論だ。
 N2兵器ですらも傷つかない相手に対して、通常兵器の類は意味をなさない。

 その唯一の例外がゲッターロボだったが、そもそもこれは凶悪なまでの破壊力をもって
シトを撃滅してきたのだ。通常兵器とよべる代物ではない。
 あえてカテゴリを設けるならゲッター線兵器とでもいうべきであろう。

 ともかく、現行の人類の科学力だけで対シト兵器を造るのには困難がある。
 そうした政府の独走をこころよく思わなかったネルフが抗議を行った結果、プランは即
時廃案となり、政府は逆に大破したエヴァ零号機、および初号機の修理費、そしてゲッタ
ーの整備費を要求されることとなった。
 泣きっ面に蜂だ。

「それはそれとして、明日ね。セカンドチルドレンが来るのは」

 と、ここでリツコが話題を変える。
 空想の兵器を巡ったてん末を長々と語るより、じっさい有用であっただろう。
 セカンドチルドレン。
 レイをファースト、シンジをサードとしてその中間に位置する世界で二人目のエヴァン
ゲリオン操縦者である。
 もっとも、シンジはシトに相対したときはもっぱらジャガー号のコクピットに収まって
いてばかりだったが……そのおかげかエヴァの訓練では、めきめきと上達をみせていた。
 それでも竜馬に比べれば、年齢そのままの子供扱いである。
 だが、セカンドチルドレンはその竜馬にも迫る戦績を示したという。

「たった三六秒で第六シトを撃滅したエース、惣流・アスカ・ラングレーか。
 でも、ずいぶん勝気な性格みたいじゃない。リョウ君と揉めないと良いんだけど」
「さあ……それは会ってからのお楽しみというところね」

439:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:29:48
 やがて、翌日となった。
 ネルフ本部内のあまり使われることのない映写室のスクリーンの中で、太平洋上に浮か
ぶ国連艦隊の一隻一隻を足場に、跳ねて翔んでの大立ち回りを演じている赤いエヴァを、
竜馬をはじめにシンジ、レイの戦闘メンバーが食い入るように見つめている。

 これはエヴァ零号機と初号機の大破を受けて、急きょ日本に配属されることなった、
エヴァ弐号機のプロモーションビデオである。
 先に来客の知識を備えておこうというのだろう。
 その姿をさらに後ろからパイプ椅子に座って眺めているのが、ミサトとリツコだ。
 スクリーンの弐号機の動きに竜馬は少し感心した様子だった。

「やるじゃねぇか。リツコ、飛鳥ってのはどんな男だ」

 リツコは竜馬の言葉に、愛用のネルフ印のカップに淹れたばかりコーヒーを一口つけてから、

「女よ。逸材でね、一四歳にして大学を卒業してる。パイロット技能も、見ての通り」

 と、あまり興味がなさそうにいうと「比率、間違えたかしら」と、なにやら淹れたコー
ヒーについて自己評価を下した。
 そのブレンド内容はブラジル、モカ、コロンビア等である。オーソドックスなブラジル
をベースとして、モカ・コロンビア独特の甘みを合わせて深い味わいとしている。
 そういう、濃厚な味がリツコの好みなのだろう。
 もはや中毒となって、ヒマさえあれば四六時中コーヒーを口にしているせいで彼女の居
るスペースは、常に香ばしい香りに満たされていた。

 話はもどり……
 スクリーンの中では海中より現出したエイの怪物じみた第六シト・ガギエルを、弐号機
がプログレッシブナイフをその腹に突き立て、縦の真一文字に捌いていた。
 ちょうど、弐号機に覆い被さろうとしたところをざっくり殺られた、という形だった。

440:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:30:51
「これが弐号機……すごい動きだ。どうしてあんな操縦ができるんだろう」

 と、ためいきまじりにシンジがいう。
 竜馬はそれを「気合の差だ」と片付けてしまうが、納得できない。もっともゲッターな
らば、その通りなのたが。

 ゲッターロボの操縦はさほど難しくはない。エヴァのようにイメージだけでというわけ
にはいかないが、自転車などに乗れる程度の運動神経があって、いくつかのスイッチの意
味を覚えれば、動かすことは可能だった。

 ただ、その殺人的な移動速度に物理的に耐えられる人間が、ほとんどいないだけだ。
 その点では、シンジのような少年でもある程度の範囲で、ゲッターに乗ることを可能と
したリツコの特殊プラグスーツ開発の功績は大きいといえる。
 もしゲッターロボの開発者が見たら、なんといったであろうか。

 まあ、それは置いておこう。
 
「一四歳で大卒かぁ……あんた達の中じゃ、一番まともかもネェ」

 と、ミサトはちらちらパイロットの三人に目を走らせて、両の手を返しながらひらひら
させる、このうえなく相手を食った態度に出た。
 たしかに学という点に関しては間違いないだろう。
 だがそれに、

「ケンカ売ってんのか、ミサト」

 竜馬が、ぎろりと横目で睨むと呻く。
 第五シトを倒した後から、あまり機嫌がよくないのだ。
 ただですら凶悪な人相をしているこの男に睨まれると、さしものミサトもヘビに睨まれ
たカエルと化してしまう。
 目を慌ててそらし、

441:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:32:47
「じょ、じょ~だんよ。冗談っ。リョウ君恐ぁい」

 と、おどける。
 その姿に毒を抜かれた竜馬は、けっ、というと後はまたスクリーンに目を戻した。
 ミサトはやれやれといった風に肩で息をする。

「ま……後で正式に手続きが終わったら紹介するわ。みんな、それまでは待機。
 ブラついててもらっていいから、さ」

 竜馬に目配せしていうミサト。
 さすがに共同生活を張っているだけあって、その扱いには慣れたものがあった。

「ああ、そうしてるわ。いくぞシンジ」
「えっ? あっ、は、はい」

 すれば、シンジがなかば無理矢理引き連れられて映写室から退出していった。
 後を追ってレイも一礼すると、同じように消えていく。
 騒がしい竜馬がいなくなると映写室はしぃん、と静寂を取り戻す……すでに弐号機のビ
デオも終わって映写は停止していた。
 そこでリツコはコーヒーを飲み終えると、パイプ椅子を立つのだが、振り向きざまミサ
トへかけた言葉が凄かった。

「どう、ミサト。流君との同棲生活は」

 その言葉に、ミサトがなにも足下にないのにつんのめって倒れる。
 ごんと額を打つとうめきながら転がり、やがてよろりと起き上がってから怒鳴った。

「こ、言葉を選びなさいよっ。だいたいシンジ君だっているわよ!」
「冗談よ。あなたもいったじゃない。けど、本当にどうして流君まで一緒に住ませたの?
 襲われるとか考えなかったのかしら」
「いや……それは」

442:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:34:03
 そういわれると、ミサトは複雑な表情になってうつむいてしまう。
 これについては以下のような理由がある。

 彼女は幼少時、セカンドインパクトで父親を亡くしており、かつては、そのショックで
失語症に陥った時期すらあった。
 今でも心の奥底には男性に父親を求める心理が働いていて、そして以前、病院でシンジ
に接する竜馬の姿に父性を感じたのは、前にも書いた。

 竜馬は、強い。
 粗暴で凶悪だが、何事をも貫いていく姿と無理矢理にでも相手を包んでしまう、その圧
倒的なまでの存在感は強烈な父性でありながら、同時に母性でもある。
 父親を求めるミサトには魅力的に見えたし、なによりも、そのカタキといえるシトを
完膚無きまでに叩きのめしていく様には、酩酊感すら覚えたであろう。

 ただ、それが恋であるかといえば、そうではない。
 ミサトはかつて、加持リョウジという男に似たような感覚をもち、恋愛感情にまで発展
させたが、竜馬は彼女にとっては圧倒的すぎた。
 憧れる、というよりも畏怖する存在だった。その点でも父親らしいといえば、まあそう
なのだが……。

 ところで、その竜馬たちを自宅に誘ったのはミサト本人はシンジの心の穴埋めをできれ
ばという理由で自己納得していたが、本当は誰あろう家族を求める己の心の穴埋めだ。
 だが、それを認めてなお肯定できるほどに、彼女は突き抜けた性格をしていない。あえ
て考えないようにしている。
 だから聞かれると、混乱してつい、うつむいてしまうのだ。

443:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:35:07
 リツコは妙に表情が暗くなったミサトを見て、しまった、と思うとあとは行動が早い。
 その肩をぽんと叩いて、

「ああ、ごめんなさい。こんなこと聞くもんじゃなかったわね。それより事務作業に戻ら
ないと碇司令に睨まれるわよ」

 というと、ミサトの背中を押しながら映写室を後にしていく。
 ただ、そのリツコも押しながら空いた手の爪を噛んでいたことに、ミサトは気づかなか
った。


・・・


 常夏となったかつての箱根、第三新東京市の街を人相の悪い大男と、その後ろをひょこ
ひょこと小人たちが往く。
 大男はむろん、竜馬だ。そして後ろを往くのは、シンジにレイ、トウジ・ケンスケとい
った学校の変わり種。いつものメンバーたちである。
 その中で、

「旦那ァ、えらいおっかない顔してますなぁ。あないなべっぴんさんと一緒に住んでまんの
に何が不満なんですか」

 と、竜馬の周りをくるくるとやるのはトウジだった。
 ゲッターの戦闘で妹をケガさせられたあげく、自身は竜馬に殴られるといった不運を辿
った少年だが、竜馬がシンジの護衛と称して登下校を付きそっていたため、いつのまにか
子分のようになってしまっていた。
 きっぷのいい竜馬は、トウジからみればちょっとした兄貴分なのだろう。
 竜馬にしても、己を取り巻く人間の中では数少ない前向きな思考回路をもつ相手とあっ
てか、歳の差はあれどもそれなりに馬が合うようであった。

444:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:36:33
「俺はもっと色気のある女のほうが好きなんだよ」

 と、珍しく軽口を叩くほどだ。
 そしてケンスケは隙さえあればゲッターに乗せろとせがむのだが、竜馬はエヴァにも乗
らない小僧が乗ってどうする、と取り合わない。
 レイはいつものように黙って、てくてくとついていくだけだ。
 ただ、その瞳の輝きが幾分か普段よりも増してみえていた。

 やがていくつかの交差点を越えると繁華街へと入り、辺りの喧騒が大きくなる。その中
にひとつ、人間を吸い込むかのように口を広げたゲームセンターの施設があった。
 これに竜馬とレイはなんの興味も示さなかったが、シンジ達は年相応に、ちらりと目線
がその内部に注がれる。
 面白いゲームがないかな、といった風情だ。
 すると、

「おい、見てみろよ」

 とケンスケが施設の中でも、もっとも外側に張り出て設置されていたUFOキャッチャー
マシンを指さしていった。
 それに反応してシンジとトウジが目を向けると、そこにはガラス張りの筐体にかじりつ
いて、ぬいぐるみを虎視眈々と狙う少女の姿があった。

 可憐、という表現がもっとも似合うだろう。
 長く伸ばしてリボンをつけた栗色の髪の毛は愛らしく、のぞく横顔は清流のような美し
かった。
 そして細身の体に身につけた淡い黄色のワンピースは、背中がはっきりと見え、花のよ
うに広がったスカート部は短く、筐体にかじりついた姿勢になると下着が見えてしまいそうだった。

 これを食い入るように見つめるトウジとケンスケ。そしてシンジ。
 なにせ、もっとも性に多感な年頃だ。目の前にアイドル並の容貌をととのえた異性がい
たとあっては、反応しないほうが難しいというものだろう。

445:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:39:29
 だが、それも一時のことだった。
 少女はぬいぐるみのキャッチに失敗したとみると、突如と激高した挙げ句、聞き慣れな
い音の罵声を筐体に浴びせながら、ついでにその細い脚での蹴りもおみまいする。
 ぐわんっ、と筐体が揺れた。

「げえっ」

 それを見てトウジが幻滅したようにそっぽを向く。
 いくら可愛くても性悪はゴメンだといわんばかりだった。

「からまれたら、かなわん。はよいこ」

 と、先を急ごうとするがタイミングの悪いことに、そこへ背後にいつのまにか回っていたレイがぼそりと、

「流さん、行ってしまったわ」

 と幽霊のようにつぶやくものだから、それにトウジが盛大に驚いて変な声をあげてしまう。
 すれば、さきほどの少女がくるりとこちらを向いてくる……。
 気づかれた。
 少女は、

「なに、あんた達……さっきから人のことジロジロと見てんじゃないわよ」

 と、まるで不良が因縁をふっかけるかのように、シンジ達ににじりよってくる。
 だがその途中だった。
 少女の肩が、通路にいた男に触れてしまう。

「ああん?」

 と、本当に因縁をふっかけられる。
 その男はゴロツキそのものといったような風貌で睨んできたが、少女の方も気丈なものでこれに謝るどころか、

446:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:41:29
「でかい図体で道幅とってんじゃないわよ、邪魔ねっ」

 と挑発するものだから、ゴロツキは激怒して少女の腕を掴むとぎゃあぎゃあとわめき始める。
 それに、なおも怒りの表情を蓄積させる少女が、あろうことに上半身を捻らせて殴りか
かると後は台風のような騒ぎとなった。

 ゴロツキ達は仲間まで呼び寄せて襲いかかるが、しかしその細い体つきと年齢からは想
像もできないほど喧嘩に強かった少女は、一人二人をあっというまに叩きのめしてしまう。
 こうなるともはや止まらない。
 椅子が飛び、机が飛んで辺りはさながら戦場のようになっていき、果てには逃げ遅れた
トウジ達も巻き込まれる。

「ガキが!」
「うわっ」

 と、その最中に何もしていないはずのシンジが、ゴロツキの仲間にからまれて顔面に拳
を一発喰らってしまう。
 鼻血を垂らしてよろよろと下がっていくと、どん、と誰かにぶつかる。
 反射的に謝ろうとしたが、

「どうしたシンジ」

 それは、いつの間にか背後から消え去った子供達を探しに戻ってきた竜馬だった。
 諜報員代わりにシンジの護衛を受け持っているのだから、ほったらかしにはできない。
 だが、ここで皆を連れて去ればいいものを、竜馬は騒ぎを認めると自分から首を突っ込んでいってしまう。
 争いごととなると血が騒いでしまうタイプなのだ。

 竜馬はずんずん突き進むと、シンジに拳をくれたゴロツキの首根っこをつかんで、その
ままぶうんとゲームセンターの中心に放りなげ、戦ののろしをあげる。
 ボキボキと指を鳴らし、嬉しそうに争乱の渦のなかへ走り入っていく。
 これには、さしもの少女とゴロツキたちも驚いた。

447:ここまで
07/10/31 21:43:15
 なにしろ自分たちより一回りは大きい巨漢が、恐ろしい形相で割り行ってくると次から
次へと問答無用に殴りかかってくるのだ。
 その威力のひとつひとつが半端でなく、竜馬の一撃を喰らった者は空を舞って地に叩き
つけられるか、運が悪いとゲームセンター内の筐体に激しくぶつかって大怪我を負わせられる。
 竜馬が叫ぶ。

「どうした小娘ぇ! さっきまでの勢いは!」
「あ、いや、あの」

 答える間もなく、彼女が最初にぶつかったゴロツキを正面から殴り倒すと、返り血に染
まった鬼のような顔を少女に向けてくる。

(なんなのよコイツ!)

 少女は胸の内で悲鳴をあげた。
 そうこうしている内にも、ゴロツキ共はあらかた竜馬に締め上げられてしまい、ゲーム
センターは死屍累々の様相を呈していった。
 他の客達は早々に逃げ出してしまっている。
 そして、竜馬に逆らった者の誰もが地に伏して動けなくなった頃のことだ。

「……なんの騒ぎじゃあ、これはあっ」

 と、竜馬にも負けず劣らず凶悪な人相の男が、複数の供をつれて騒ぎの場に割り込んできた。
 その男はボロボロの帽子の上にサングラスをかけ、同じようにボロボロのシャツとズボ
ンを真ん中から腹巻きで止めた、貧相な服装だった。
 だが、その体つきは服とは真逆だ。竜馬並に太い筋肉で覆われていて、貧相な服を着て
いるがゆえに、余計にそれが際だった。
 そして男は辺りをじろりと見回すと、

「ワシらのシマで騒ぎよると、タダじゃおかんぞおどれラぁッ!!」

 と、野太い声で一喝するのだった。

448:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:47:03
アスカキタ━━(゚∀゚)━━!!
初めてリアルタイムで出会えたよよよよ
最後のこの人は…

449:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 21:49:55
ワクワクトマラナーイ!

450:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 22:02:31 4FU/VYmO
これはもしや、すごくアタマ悪い004な極道さんの登場か!!

451:名無しさん@お腹いっぱい
07/10/31 23:19:02
何という何というGJGJGJjーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
神だ!!神が降臨した!!あの二人が遭遇するなんて!!!!まさかまさか乗るのか!?乗るのか!?
そうなったらもはや天元突破でもとめられないぜ!!

452:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 23:38:21
天元突破(笑)

453:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/01 00:12:34
すいません。ハシャギすぎましたorz。
でももし、この二人が乗ったゲッターと戦う羽目になったら、とても勝てる気がしません。
あの勇者王でも逃げ出しそう・・・。

454:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 00:15:48
>>447
ちょ、日本のドンがこんなとこで何やってんだwww
ネルフもこういう危険人物が自分の家の上にいるんだから取り締まっとけよwww
これは次回が楽しみな展開だ。いつもそうだけど今回は特に。

ニコ動のやつですまんが面白かったので。
間違いだらけ(?)のエヴァンゲリオン
URLリンク(www.nicovideo.jp)
この中の一番最初にゲッターとエヴァのMADが入ってる
STORMに合わせて動くエヴァがカッコいい!

455:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 00:17:31
GJ
ネオゲで官房長官になってたあの人が登場とはw

456:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 00:24:25
まさかアスカと岩鬼が登場するとはw

457:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 00:48:07
何だかアスカ次回でもう精神的にKOされて本格参戦前に病院送りになりそうな。
ゲッターの方は竜馬・シンジ・リツコの組合せが案外ハマっているので
弐号機はそれこそ将造専用機に。年齢制限?奴ぁ極道兵器やぞ!!


458:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 00:52:43
大親分来ちゃったー!?
にげてー!みんなにげてー!

459:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 03:19:13
この二人が揃ったら大変なことになるぞ!
だがGJ

460:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 07:48:32 E7yYFQqO
いっそ来留間さんちの慎一君も呼んじゃって、
竜馬・将造・慎一でゲッター動かそうぜ!
………時天空も涙目になりそうだが。

461:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 08:02:13
その面子相手にするのは絶対に嫌だwww
使徒も裸足で逃げ出したくなる気がするんですがwww

462:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 09:54:01
まとめサイトか、そんなのもあるんだ。
E meets Gおもしろか。

463:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 11:15:20
>460
その面子なら
1号機:将造
2号機:竜馬
3号機:慎一
になるかな。もちろん搭乗機体はゲッペ(ry


464:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 16:53:16
>>463
どうにも3つの心が一つになりそうに無いなw

465:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 17:30:12
やっぱり東映祭り的に
「 ゲッターロボ 対 極道兵器 対 魔獣 」
豪ちゃん作品と違って本当に対決しそうな気がするのは気のせいだ!

466:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 18:47:46
>>465
最初の顔合わせの段階で、都市が幾つか壊滅しそうだ……
第一、共闘出来るのかコイツら?共通の敵が居ても各々、手前勝手に戦って勝ちそうなんだが。しかも、みんな戦う時に周りをそんなに気にしない連中だから敵を倒した時に日本も壊滅してるのは日を見るより明らか。

467:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 19:51:59
日本どころか世界規模の被害が出ていそう

468:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 20:07:49
そしてこちらの存在を感知する時天空のかけらとラ=グース細胞と昆虫人類と使徒

469:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 20:09:37
将造ならそのままでも使途殲滅しそうだなwww
何はともあれGJッ!

470:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 20:44:17
流石に時天空すら差し置いて石川賢漫画で最強候補に上げられる奴は違うな

471:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/01 21:18:18
>>470
確かに、この人にゲッターを与えたらもうゲッターチームか慎一以外誰も止めることが
できませんな。

472:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 21:18:33
もはやエヴァに関係なくなっとる

473:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 21:33:14
最初に言っておく。
俺はロボヲタだからアニメのゲッターは好きだが、他の石川作品には全く興味が無い!

つまり何が言いたいかっつうとだ。
石川厨自重しろ

474:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 21:57:42
>>473
今日はやけに(ry
まあ自重はした方がいいかもしれんが、このスレの人間は皆お前のためにレスをしているのか?知らんかった

475:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 22:14:38
まあ石川作品はゲッター含め色々と繋がりがあるしな

476:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/01 22:18:32
>>473
俺が興味ないから黙れとな。お前がこのスレを見るのをやめるといいよ

477:つづき
07/11/02 00:25:26
 男は野太い声で一喝した。
 一声で辺りが瞬く間に静まりかえり、その中でゴロツキがうめいた。

「や、やべえ……あれは岩鬼組の……」
「おおよ。ワシは岩鬼将造じゃあ! ワシのシマで勝手な真似はさせねえっ」

 啖呵をきった男、岩鬼将造というらしい。
 ゴロツキの言葉からみれば、いわゆる極道の筋のもののようだ。名前からしても下っ端
ではなく、それなりに地位のあることが予想できる。
 このあたりの繁華街は、彼らの「シマ」なのであろう。

 なおシマとは、やくざことばで縄張りのことである。
 このシマをいかに広げられるかが、その組の実力となって現れるのだが、思うにそれは
戦国時代の様相に似ている。

 まあ、ともかく。それに竜馬が近づいていった。
 一瞬で周りが恐怖に凍り付いていく。
 野獣のような竜馬と筋者が喧嘩沙汰など起こせば、この辺り一体はシトの攻撃の前に灰
じんへと帰してしまうかもしれない。
 シンジなどは覚悟して眼を閉じたほどだった。
 だが、その予想は見事に裏切られることになる。

「よお。将造じゃねえか」
「んん……うおっ。ワレ竜馬けぇ! なにしてよるんじゃあ、こんなとこでェ」
「そりゃこっちのセリフだ」

 と、二人は親しげに挨拶代わりなのか、拳をがつんと付き合わせていた。
 しばらくその会話を追ってみよう。

「いつのまにガンボタレ共のお守りになりよった。似合わんのお!」
「うるせぇ。それより丁度いい、このバカ共のせいで騒ぎになった。警察の連中に因縁つ
けられると面倒くせえから、おめえで追い払っといてくれや」

478:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:26:50
なにいぃぃぃぃ!?

479:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:27:12
「アホンダラ。横着すなや」
「元はといえばてめえが、この辺りキチンと仕切ってねえのが悪ぃんだろーが」
「っかあ。けったくそ悪ぃのぉ……なら今度、酒に付き合わんかい。近頃はおもれぇ奴がおりゃぁせんのじゃ」
「ああいいぜ。おめえのオゴリでな」
「おどれ、たいがいにせえよコラぁ!」

 ……と、ほとんど喧嘩をしているようにしか聞こえないが、しかし、この二人に敵対意
識がないのは明らかであった。
 竜馬はニヤリと笑ってきびすを返すと、その後ろ手で「またな」という。
 将造も、腰巻きの中から手榴弾を取り出すとピンを口で引き抜いた金属音で応えとし、
おもむろに外へ向かい、だっ、と走り出していった。

 こうして竜馬は将造に後始末をすべて押しつけ、シンジ達をつれてゲームセンターを後にしていく。
 相変わらず凄まじい胆力である。
 やがて、すこし放れたところで、サイレンの音が鳴ったかと思うとほぼ同時に、盛大な爆音が響いてきた。
 それは幾重にも重なり、最後にはビルを爆破解体しているかのような轟音となって街中にこだました。
 将造なりの「後始末」の結果だろう。
 シンジ達は後ろを決して見返さないように、ぶるぶると怯えながら、今度は妙に機嫌が
よさそうな竜馬を見ておそるおそる聞いてみた。

「あ、あの……お友達なんですか?」

 竜馬は、ああと頷いていった。

「おめえに会う前に知り合った奴でな、岩鬼組の頭領だ。なかなか面白ぇ奴よ」

 この言葉に、いよいよシンジは竜馬に逆らうのをよそうと思った。
 というよりも誰が好きこのんで、組長と同等に振る舞える人間と争いたがるだろうか。
 ところで。

「な、なんであたしまで一緒に連れてこられてんのよっ。はやくネルフまで行かないといけないのにィッ」

480:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:28:45
 と、どさくさにまぎれて逃げ出そうとしたものの、竜馬に巻き込まれて失敗したさきほ
どの少女が悲鳴をあげる。
 騒動のもとは彼女なのだから、自業自得といえばそれまでだが、ネルフという単語にこ
の場の全員がぎょっと反応した。
 ネルフは秘密組織だ。普通の一般人であれば、その名称すらも知らないはずである。
 ここにいる、トウジやケンスケは特別なのだ。
 とすれば、少女はなんらかのカタチでネルフに関わりがあるということだ。

「ね、ネルフ……」

 シンジが驚愕の表情になる。
 だが、少女は逆にそれによって彼らがネルフのこともシトのことも、何も知らない一般
人だと判断し、同時にその無知が憎らしくなって喚いた。
 うっかり機密を喋ってしまったことに対する、持って行き場のない怒りの矛先を、むり
やり相手に向けた部分もある。

「なんでもないっ、あたしはいつまでもあんた達に構ってられないのっ。もう行かせてもらうわ!」

 と、怒りのせいで語気が荒い。
 しかし、よく見ると少女は先ほどの騒ぎにすっかり恐れをなしている様子で、一刻も早
くこの場を立ち去りたいといった感じだった。
 原因は間違いなく、竜馬と将造だろう。
 少女は身をひるがえしてグループから離れようとするが、無情にもその背中に彼女が信
じたくない言葉が投げかけられる。

「そのネルフの人間なんだよ、僕たちも。トウジとケンスケは違うけどね……」

 シンジの言葉に、今度は少女の方が驚愕の色に染まっていく。
 走り出した体にブレーキをかけて、腕を振り上げたままの体勢で固まると、サビついた
機械のようにギリギリと首を後ろに向けた。そして、

481:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:29:53
「うそ……でしょ?」

 哀願するように、いった。
 頼むから嘘だといってくれ、とその表情が語っている。
 だが、現実は非情だ。

「本当だ」

 竜馬の一言で、その願いは儚くもやぶられた。
 その瞬間に少女は積み木が崩れるかのような勢いで、へたりこんだ。
 なにやら、ひとりぶつぶつといっている。

「ウソだ……信じらんない……あんなケダモノと一緒に仕事しないといけないの……」

 茫然自失、といった感じだった。
 その背後にぬうっ、と竜馬の影がせまる。

「どうやらてめえと俺たち、お仲間のようだな。ほれ、行こうぜ。秘密基地に」
「いっ……イヤーッ!! 放して触らないでやだやだやだ、人さらいっ、変態ィイイイッ」

 脇目もふらず泣き叫ぶ少女を、竜馬は頭から抑えつけてそれ以上の怒号で制す。

「うるせぇッ!! てめえもネルフに見込まれたんだろ、運命と思ってあきらめな!」

 その騒ぎに、周りの人々がつぎつぎに集まってくる。
 かれらの目に映るのは、泣き叫ぶ少女をふん捕まえてがなる人相の凶悪な大男と、それ
に指をくわえて見ていることしかできない、少年たちだ。
 白昼堂々の拉致事件に以外には見えなかったであろう。いや、ある意味、拉致そのものだったかもしれない。
 誰かが通報をしている。
 しかし警察は、どんなに待っても来ない。

482:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:30:55
 そう。いま警察は、岩鬼将造という人間の姿をした魔物にせん滅させられている真っ最中なのだ。
 彼については、この後くわしく語る事になるだろう。
 ともかく。
 少女は竜馬に拉致され、そのまま引きずられるようにネルフ本部へと連行されていく。
 そのバタバタともがく脚が、さながらまな板の上で調理を待つ魚を連想させた憐れみを誘うのだった……。


・・・


 惣流・アスカ・ラングレー。
 生年月日二〇〇一年、一二月四日。現在一四歳。
 日系ハーフとゲルマン系ハーフの血を親に持ち、国籍はアメリカ合衆国。
 いわゆるクォーター児であるが、父方の血は精子バンクから流れてきており、人間とし
ての父親をもっていない。

 人工の天才として育てられたが、ある事件で母親をも亡くしており、その経緯が彼女の
幼い心に深い影を落としているのは、いうまでもあるまい。
 反動的に、彼女は自我の支えを己が実力に求めた。
 今現在にして、その果てにあるものがエヴァの操縦者としてのアスカなのだ。
 ゆえにそのプライドは突き抜けるほどに高く、同時に高すぎることの不安定さを持つ。
シンジとはベクトルが異なるが、本質では同じ種の弱さを持つ人間だった。

 そのアスカが、竜馬に引きずられながらネルフ本部までやってきた。
 ゲームセンターからネルフまでの道のり、お互いの素性はあるていど知ることができた
が、アスカの方は先ほどまでの電球のような明るさはどこかへ消えて、まるでロウソクの
ような暗さとなっている。

 それもそのはずだった。
 いま語ったように、彼女の自我は絶対唯一だった人類の希望、エヴァの操縦者であると
いう事実によって成り立っている。

483:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:32:04
 しかし、竜馬とゲッターの出現によってその構図は塗り替えられた。
 ゲッターは鬼神のような威力をもって、エヴァの活躍が無くなる勢いで並み居るシトを撃滅していった。
 その報が各国に飛んで話題の中心となったのは、想像に難くないだろう。
 当然アスカの耳にも入った。

 それを聞いて彼女は、落胆した。
 たしかに自分もシトを秒殺したとはいえ、たったの一体で、しかも情報を見てみれば兵
器としての性能はそれほど高くなかった、ガギエルである。
 それに比べて竜馬のやってきたことはといえば、今まで書いたとおりだ。

 ―じゃあ、なに。エヴァが無くったって、人類は大丈夫なの?

 その思考は、すなわち自我の否定へとつながっていく。
 ゲームセンターで暴挙に及んだのも、そのどうすることもできない心を、つかの間の遊
技に身を任せることで紛らわせようとしたのだろう。

 だが、自分を追い詰めた原因が目の前にいる。
 もはや空想に逃げてはいられない。彼女に現実という名の怪物が迫ってくる。
 しかし……これに平然と立ち向かえる強靱な精神が、アスカには無かった。
 消え入りそうな声で、確認するアスカ。

「あんたが、ゲッターロボのパイロット、流竜馬だっていうの」
「そうだ」

 と、竜馬がみじかくいった。

「なんで……」

 するとアスカは頭を深く垂れて、目に影が入るほどになる。
 力を溜めるようにその体勢でとどまった後、くわ、と頭を持ち上げて、

484:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:33:12
「なんで、あんたなんかが存在するのよ! あんたさえいなければ、私は私のままでいられたはずなのに……ッ!!」

 叫んだ。
 ゲームセンターの時とは違う、狂気じみた声色が、竜馬の耳をつんざくように走り抜けていく。
 これにはさしもの竜馬も目を丸くするが、すぐにいつものつりあがった目に戻ると、その場で腕をくむ。
 最近、考えて物をいうときの癖になっているのだろう。

「てめえのことなんざ、知ったこっちゃねえが……どうやら、俺が邪魔みてえだな」
「そうよ」
「なら」

 と竜馬はいって、ふところからバタフライナイフを取り出すとアスカの足下に放った。
 かしゃん、と金属的な音が響く。

「なによ、これ」
「ナイフだ。さっきのバカ共の一人が突き刺してきやがったから、ぶんどった」
「そんなの見ればわかるわよ!」
「殺せ」
「……は?」

 いわれていることが理解できなかった。
 いきなりナイフを落として、殺せ、とはどういうことであろうか。
 竜馬はつづけた。

「俺が気にくわねえんだろう。だったら、そいつで俺を殺ってみろ。お前の手で俺を消せば願いが叶うじゃねえか」
「なっ……なにいってんのよ! そんなことしたら殺人になっちゃうじゃない!」

 そもそも一四の少女が竜馬と格闘戦に臨んで勝利できるはずもないのだが、思考の混乱
するアスカは、ナイフから連想される結果の予想だけを口にする。
 だが、その答えに竜馬がぴくりと反応した。

485:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:34:31
「なんだと」

 ぬらり、と肉体が増長したかのような錯覚すら感じさせて、竜馬が一歩迫った。
 その迫力にアスカが「ひっ」と細い息をもらす。

「女でも戦場に身を置くってのは、死んでなんぼってことだ。手前の邪魔をするなら、味
方でも容赦なくブチ殺して前に進むってことだ。
 てめえは、その覚悟も無しにエヴァに乗って猿山の大将を気取るつもりだったのか」

 また一歩、竜馬が踏み出す。
 息を一呼吸おいたのち、竜馬の表情が阿吽の像のようになる。そして、

「ふざけるなっ!! そんな肝の小さえ奴が俺にケンカ売るなんざ百年早え!!
 いますぐ目の前から消えやがれっ、そうでなきゃ俺がてめえを……ぶっ殺すッ!!」

 その雄叫びと共に竜馬の目が得物を狙う、ハンターのそれへと変貌する。ぐわりと巨大
な体がアスカに襲いかかった。
 ここでやっとシンジが止めに入ろうとするが、彼にどうにかできる相手ではない。
 鬼のようになってアスカに迫る。

「ひいぃっ! やっ、やだッ、死にたくないッ。助けて、助けて! ママッ!!」

 アスカにとって、この瞬間の竜馬は、まさに鬼そのものに見えただろう。
 その場に尻餅をつくと、ごろりと転がってから泡を食って立ち上がると、さながら肉食
獣から逃げる草食動物のような仕草で、その場から消え去っていってしまう。
 竜馬は、追わなかった。
 そして影が小さくなるころ、シンジが今更のように抗議の声をあげる。

「ひどい、竜馬さん……いくら弐号機のパイロットだからって、女の子に、あんなひどい
事いうなんて見損なったよ!」
「黙って見てただけの、てめえがいえた義理か」
「ううっ」

486:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:35:55
「女だろうと兵士になった時点で、愛だの平和だのとは、かけ離れた世界に来るんだ。
 待つのは血みどろの果てしない戦いの日々だけよ。
 それに耐えられないような奴は、いまここで死なせてやった方が幸せってもんだ。そうでなきゃ……生き地獄を見る」

 独白のような竜馬の言葉に、シンジはなにも言い返すことができなかった。
 竜馬は、戦うために戦っている。
 では、自分は何なのか?

(僕は、あのアスカって娘のような意思もなければ、竜馬さんみたいに突き抜けることも
できない。僕はいったい、なんのために、ここにいるんだ)

 静かに、雨が降り出した。霧のような雨だった。

「シンジ、先いってろ。俺も後からいく」
「……はい」

 シンジが抑揚のない声で、地下へ消えていった。
 竜馬は、ネルフ本部の地上入り口前で、腕を組んだまま雨の中で突っ立っていた。


 そして、場面は同じ時間の、逃げ出したアスカの元に移る。
 あてもなく街の中をさまようアスカは、やがて降り出した雨にも気づかないほどに放心した様子だった。
 とぼとぼと水たまりを踏みつぶしていく足の先に、濡れた髪から水滴がしたたり落ちて跳ねる。
 行き交う人々は、それを避けるか、でなければ意にも介さない。
 他人とは、そういうものだ。
 這うように街を往き、そしていつか人気がない、どこかの鉄道橋の下にさしかかったときだった。

「いたっ」

 下を向いて歩いていたため前から来る人に気づかず、どんっ、とぶつかってしまう。

487:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 00:37:05
 ふと見上げた先には、

「……なんじゃワレ」

 先の、ゲームセンターに乗り込んできた将造の姿があった。
 じろりと己の顔を見回すその顔は、やはり凶悪で、アスカの目には竜馬の顔が幻となっ
て重ね合わされた。
 すぐに、さきほどの竜馬の言葉と動きが頭の中で再生されていく。

「こ、殺さないで……」
「あぁ?」
「許してぇっ。だってっ、エヴァに乗らなきゃ、一番でなきゃ、ママが、ママが……」
「……たしか、竜馬と一緒におったやつか。こりゃワヤになっとるのお。どうした」

 問うが、アスカから返答はない。
 だが、その尋常でない様子は、彼女が錯乱状態に陥っているのを理解するには十分だった。
 普段の将造であれば無視したところであろうが、このときばかりは、なぜかアスカから
目を離すことができなかった。
 理由はわからない。
 だが、そんなことは彼にいわせてみれば「極道のカンじゃ」という辺りで済ますだろう。

「竜馬のバカタレめ、また面倒ごと起こしよったな。今度会ったらしばきあげちゃる」
「うぐっ……」

 そこまでいうと、アスカが将造に倒れ込んできた。
 弾丸のように過ぎ去った出来事に、感情の処理が追いつかなくなったのと、雨の中を傘
もささずに歩いたことで体力を消耗したのであろう。

「……」

 将造は、しばらくそれをつまらなさそうに見ていたが、ふと背後に気配を感じる。

488:ここまで
07/11/02 00:38:16
「誰じゃあっ」

 ばっ、と振り向くと黒服に身を包んだ男たちが、いつの間にか将造を取り囲むように展
開しはじめていた。
 彼らは懐に手をやりながら、すこしずつ近づいてくる。
 その中のひとりがいった。

「我々はネルフ保安諜報部のものだ。おいチンピラ、その娘を渡せ。さもなくば」
「さもなきゃ、なんじゃ」
「死ぬことになる」
「ほーかよ」

 その言葉に、将造がアスカを背に隠してぐっ、と屈んだ。
 すると諜報員たちが一斉にに拳銃を取り出して将造に向け威嚇する。
 だが、将造は怯まない。

「貴様、正気か!」
「ワシを誰やと思うとる……」

 地の底から響いてくるような声で、将造はいった。

「ワシゃあ、極道兵器じゃぞぉぉ!!」

 ばくり、とその右膝が開くと、鈍く輝く弾頭があらわれた。


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