07/10/23 20:17:43
「ン……」
背格好から、女生徒のようである。
しかし、まだ授業が終わるには早い時間だ。
(授業を抜け出したか)
相変わらず自分を基準にした思考回路の竜馬は、しかしその影の正体が明らかになるに
つれて表情を引き締めた。
「小娘……綾波レイか。授業をさぼるような奴たぁ思わなかったぜ」
「……」
「なんか用か」
「……それはこっちの、セリフ」
言葉だけとれば、学校に何の用だ、というところであろう。
しかし、レイの目はそうはいっていなかった。
「用がなきゃ来やしねえよ」
「……あなたはイレギュラー。本当はこの世界に存在してはならないのに」
「おめえらが不甲斐ないせいで、わざわざ出張ってくるハメになったんだ」
「本当にいいの」
「これしか手がねえんだよ。それに、イレギュラーなのはおめえもだ」
「そうね……ごめんなさい」
ぽつり、と雨がふってきた。
少しずつ雨粒が校庭の砂の点となっていくと、やがてざぁっと降り出すのだった。
・・・
関西弁はたぶん間違いだらけ