エヴァの主人公が真ゲッターの竜馬だったら~参号機at EVA
エヴァの主人公が真ゲッターの竜馬だったら~参号機 - 暇つぶし2ch200:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 01:46:51
 シンジが息をのむ。

「だが、こいつらのバリアは強力だ。ゲッター1の武器で壊そうとすりゃあ、どうしても
でけえ反動が来る」
「げ、ゲッター1? じゃあ、2や3があるってことですか」
「おおよ。ゲッターは三形態に変形できる。2がスピード型、3がパワー型だ……こいつ
を一気にぶちのめすなら、2で一撃離脱するしかねえ。チェンジするぞ」
「チェンジって……まさか」

 と、シンジの脳裏に最初のゲッターとシトとの戦闘が脳裏によぎった。

(そういえば、ゲッターは戦闘機に分離してた)

「分離して、再合体するってことですか……あ、操縦席が複数あるのは」
「そうだ。いいカンしてるじゃねえか。今、おまえの座ってんのがゲッター2のメインコクピットよ。
 心配すんな、操作はコンピュータがやる……おめえはレバーを通じて感覚を覚えろ!!
 気絶なんかしやがったら、ぶん殴るッ」
「そんな」
「ぐだぐだいうんじゃあねえ、もう敵が来る。いくぞ、オープン・ゲェット!!」
「ま、待っ……!!」

 竜馬がいうと同時に、シトの触手がゲッターに襲いかかる。
 すんでのところで分離して回避すると、そのままシトの手がとどかない上空まで垂直に
駆け上ったのち、シンジの乗ったジャガー号を先頭に、自動操縦のベアー号、竜馬のイー
グル号という順で一列になると、そのまま衝突するような形でひとつになる。

 まず、ベアー号がジャガー号につっこんだ。
 コンピュータゆえの正確無比な連結は、パイロットへの負担を最低限に抑える。だが、
竜馬のイーグル号はそうはいかなかった。

201:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 01:48:15
「チェーンジゲッタァァーーッ、ツゥッ!!」

 ぐわーんっ、と最後尾から全体に巨大な振動を走らせてイーグル号が連結する。速度こ
そはコンピュータよりも速いが、パイロットの負担は最低限しか考えられていない。
 全身がしびれるような感覚をうけたシンジが悲鳴をあげる。
 直後に変形が始まった。
 まるで粘土アニメのような動きで、三機の戦闘機がぐにゃぐにゃと形を変えながら人型
を形作っていき、数コンマ秒後には細身で全体が鋭角的な、左腕に巨大なドリルを装着し
たゲッター2に変形が完了する。

 そのまま自由落下しながら、メインコクピットであるジャガー号にもっとも高い視界が
開けた。
 シトから数十キロ離れた場所に着地した。目標が豆のようだった。
 ゲッター2はその方向に向くと、姿勢をかがめはじめる。すれば、そのようにシンジの
視界も移動した。
 レバーが、シンジの手を導くように動いている……脳波ヘルメットによる操縦ではない
。どうやら、竜馬がイーグル号から動かしているようだった。

「シンジ、起きてるだろうな」
「……は、はい」
「よし。んじゃいくぜぇ、眼ん玉ひんむいてよぉく見てやがれ!!」

 ゲッター2はさらに姿勢を深くして、クラウチング・スタートの姿勢に臨む。シトがそ
れに気づいて触手を一気に伸ばしてきたが、距離が離れているためにまだ到達しない。
 そして、

「いけぇぇッ!!」

202:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 01:49:24
 竜馬が、レバーを力一杯に押し倒す。それと同時にゲッター2はつんのめるように前に
出たかと思うと、一瞬の間のあと、坂を子供が駆け下りるかのような勢いでシトに向かっ
て突進しはじめた。
 凄まじい勢いだ。

 さきほどの、ゲッター1の飛行速度よりも明らかに走行速度が上回っていた。
 ソニックブームが巻き起こり、ゲッター2は周囲の物体のすべてを破壊しながら突撃し
ていく。
 シトの触手すらも、まきつくことすら敵わずにゲッター2が進むごとに吹き飛ばされて
いく。
 豆のように見えていたシトの喉元へ、一気に迫っていく。
 だが、その最中でシンジがおかしな呻きをあげ、その視界が紅く彩られていく。
 常軌を逸した世界に、もはや彼の肉体は限界を迎えはじめていた。

「ぐぎ、ぎぎぎ……げぇぇ」
「もうちょっとだ我慢してろォ!!」

 我慢、することでどうにかなるレベルの問題ではなかったが、ここで止まったら、シト
を一撃で破壊することはできない。
 ゲッター2は火力においては他の形態よりも劣るため、速度を殺す事はすなわち死活問
題へと繋がってしまうのだ。
 もし失敗すれば、これ以上はシンジの肉体が持たないであろう。
 竜馬はコクピットで雄叫びをあげると、ゲッター2のドリルをシトに向けた。

「うおぉぉぉぉッ!!」

 接触する直前に、A.Tフィールドが展開されるが速度の乗ったドリルの一点集中的な衝
突に破られると、そのままコアに向かって突き刺さる。
 激しい衝撃を伴ってゲッター2はシトに組み付く形で停止した。

「ハ……ッ」

203:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 01:50:37
 やっとのことで極限状態から解放されたシンジが、息を短く吸った。
 だが、腕を動かすのがやっとだ。体の節々が悲鳴をあげている。
 目を見開くと、その前にシトの不気味な姿が現れる。コアをゲッタードリルによって削
られて震えていたが、

「ま、まだ……生きてる……」

 A.Tフィールドによって速度が殺されたゆえに、一瞬でシトを沈黙させるまでには至ら
なかったのだ。
 竜馬の予想よりも、シトのA.Tフィールドが強固だった。
 先のシトの戦績を学習したのか、はたまたこのシトが、たまたまそういう個体だったの
かは解らないが、ともかく。

 シトは苦しげな呻きをあげながらも、反撃に移る。
 停止したゲッター2めがけて触手を突き刺してきた。それはちょうど脚の付け根辺り、
イーグル号のコクピット位置であった。
 竜馬のコクピットに激しい衝撃が襲いかかり、それと同時に灼熱の触手が彼の頭上を通
り過ぎた。
 竜馬の全身が、燃え上がるように加熱していく。

「ぐっ……ぐおおお……このっ、しぶてえ野郎がッ……!!」
「りょ、竜馬さんッ」

 その光景が、ジャガー号からもモニタを通じて見ることができた。
 竜馬は火だるまとなって、なおもレバーを渾身の力をこめて押している。まるで鬼神の
ような迫力だった。
 だが、その勢いは長くは続かないだろう。
 このままいけば、竜馬は燃え尽きて死ぬ―。
 シンジに戦慄が走った。

204:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 01:51:48
 そのとき、ふとシンジが自分の手元のレバーをみると、竜馬の手の震えが伝わってくる
ように、ジャガー号のレバーも動いていた。
 はっ、とした。
 脳波ヘルメットのおかげで、あるていどは操作の概要がつかめていたシンジはこれを両
手で握りしめると、

「う、うわああぁぁあああぁッッ……」

 絶叫しながら体中の気合いを呼び起こすように、渾身の力をこめて、レバーを押し込んでいく。
 すれば、その気合いに呼応したかのごとく、ゲッター2のドリルはいよいよ回転の勢い
を増して深く深く、シトのコアに突き刺さり破壊的な勢いでえぐっていった。
 次の瞬間、盛大に火花が散ってコアが砕け散る。

 一瞬の間。

 ふっ、とシトの触手から紅色の光が消えた。それと同じくして、ジャガー号のモニタに
映るイーグル号のコクピットからも光が失せていく。
 レバーにしがみついていた竜馬が、どさっとシートにもたれ掛かったのが見えた。

「……竜馬さん、竜馬さん! 竜馬さんっ!!」

 シンジはその姿に竜馬の危機を感じると、必死に呼びかけ始める。
 すでに彼自身も操縦の負荷でボロボロになっていたが、こみ上げる感情に、シンジは突
き動かさざるを得なかった。
 ありったけの声を絞り出して呼びかけた。
 すると、ジャガー号のモニタから一瞬竜馬が消えたあとに、画面一杯にその目が映る。
 ぎらりと睨みつけてきた。

「わぁっ!?」
「うるせえッ。キィキィわめくんじゃねえ!!」
「あ。よ、よかった……」

205:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 01:52:58
 竜馬がモニタから引く。
 みれば服が燃え尽きて半裸になったうえ、その肌も黒こげになっていた。
 彼でなければとっくに燃え尽きて死んでいただろう。
 その恐るべき生命力に、シンジはあらためて息をのんだ。

「あれしきで俺がくたばるか。が……シンジよ。よく動かしたじゃねえか」
「えっ」

 竜馬はニヤリと笑う。

「ゲッターロボはな、乗る人間の意思が一つになるとパワーも増大するように出来てんだ。
 おまえの闘志は手に取るようにわかったぜ。よくやった」
「あ……は、はい、ありがとう……ございます」

 シンジは自身が連行してこられたのも忘れて、赤くなるとうつむいてしまった。
 今まで、誰からも褒められなかった……いや、シンジ自身が他人から認められなかった
と感じていた人生の中で、はじめて賞賛を受けた気分になったのだ。
 そう簡単には人を褒めそうもない竜馬が相手なので、なおさらそうだった。

 その時、ネルフからまた通信が入る。
 竜馬は面倒くさそうに受け取った。

「ネルフよりゲッターロボ、応答……って、キャァァァッ!!」

 やはり出たのはミサトだったが、焼死体のようになった竜馬を見て悲鳴をあげる。

「うるせえってんだろ!! ったく、この世界の連中は金切り声あげんのが仕事なのか!?」
「あっ! い、生きていたのね。ああびっくりした」
「約束通り、シンジのガキはきっちり守ってやったぜ。文句はねえだろうな」

206:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 01:56:31
「きっちりじゃ……」

 シンジが顎についた血もそのままに横やりをいれる。拭う余力もない。
 が、

「おめえは黙ってろ!!」
「ひゃっ、ひゃいっ」

 竜馬におどされ、かき消されてしまった。
 もっともそのやりとりを聞くまでもなく、竜馬があれほどの満身創痍なのだからシンジ
が無傷でいるはずがないということの程度は、ミサトにも容易に想像がつく。
 彼女は「命があっただけでもめっけもん……かな」と、思うことにした。

「え、ええ……シト撃破の功労で、今回は特別にあなたの全ての行動を不問に……いえ、
なんでもない。感謝するわ、ありがとう」
「……へ。わかってるじゃねえか。とりあえず戻るぜ」

 ず、とシトからドリルを引き抜いて離れると、ゲッターが分離する。
 三機の戦闘機はすでに暮れはじめた日の紅い光をあびて輝き、ゆっくりとグライダーの
ような速度で飛行しながらネルフを目指す。
 その中でシンジが竜馬へ話しかけた。

207:ここまで
07/10/20 01:58:48
「竜馬さん」
「なんだァ」
「あなたは一体……だれなんですか」

 何者なのか、と聞こうとしたのだろう。が、言葉が出てこない。

「俺は流竜馬だ。ゲッターの、導き手」
「ゲッター……導き手?」
「わはは、まあ今のおまえにゃ関係のないことだ!!」

 シンジと竜馬はネルフに戻っていった。


・・・


マヤちょむに吐かせるの忘れた。残念残念。次を狙う。

208:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 02:04:04
>>207
GJ!リアルタイムで更新して読ましていただきやした。
「この世界」とか「導き手」とかいろいろ気になる所だけど
次回マヤちゃん吐かせる気ですかw期待してます。

209:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 05:14:31
シンジ君、生還おめでとう・・・いや、ご愁傷様のほうがいいかw
「俺は流、流竜馬!これから先テメエに地獄を見せてやるぜぇ!!」
こんな状況なんだから死なせてやった方が良かったかもしれない・・・

210:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 06:14:44
作者に100万回のGJを!
内容の面白さもさることながら、なんて躍動感のある気持のいい文章なんだろう
竜馬の理不尽さがカッコイイ!
結構根性のあるシンジ健気!
上がって来たばかりでなんですが、続きを首を長くして待っておりまする~

211:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 08:19:49
シンジくんにゲッターガッツが宿った日ですね
さて、ベアー号はどうなるのかな?

リボルテックの関節動かしながら、続きを待つとしますか。カチカチカチ

212:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 09:39:15
ベアー号に誰が乗るのか楽しみだ。





ゲンちゃんだったりしてwww

213:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 10:24:22
このままシンちゃんがジャガー号に定着したら…ゲンドウと初号機がすねちゃいそうだw

214:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 10:50:53
まてまて、ベアー号には多分ミサトが無理矢理乗せろと言い出しかねん
なんせ、自分の手で使徒を倒すことが目的なのだから。

つーことは、ゲッター3の必殺技は大雪山おろしではなく
・・・・・ミサトカレー嵐か!・・・・汚染処理が大変だ・・・・(リッちゃん血管ブチ切れ捲りだな)w

>>213
初号機というより、ユイがすねて暴走しちゃいそうだw
・・・・・ゲッター対暴走ユイ(初号機)・・・・・見てみたいぞ!www



215:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 11:08:07
ゲッター2に慣れてしまったら(慣れるまで生きていれば)、トップスピードで
音速程度らしい初号機など、鼻歌交じりでフル稼働できるようになるかも…

216:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 14:04:28
シンジ「動く…初号機がボクになってるみたいだ! ボクが初号機なんだ!」
冬月「…勝ったな、碇」
ゲンドウ「む…(いいのかこれで…?)」

リツコ「ふふっ、計算どおりね」
ミサト「あんた、最初からそのつもりで…?」

こうですか><

217:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 14:11:30
>>216
そして初号機回収後…
リツコ「ふっ、計算ミス……無様ね」
ミサト「どうしたの…何このデータ? エヴァの筋組織が断裂しまくりじゃない!」
シンジ「ご、ごめんなさい!…そ、その……調子に乗ってゲッタービジョンをやっちゃって…」

218:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 14:14:33
>>217
筋組織断裂の感覚フィードバックに耐える強い子シンちゃん。
オープンゲットしようとしなかっただけまだ良かった。

219:つづき
07/10/21 16:02:45
 第四シトとの戦いから数日後。
 シンジは、とある病室の中で目を覚ました。見知らぬ天井が視界に飛び込んでくる。

「あ、ここは……」
「よう起きたか。いつまで寝てンのかと思ったぜ」
「竜馬さん」

 ふわりとベッドから身を起こす。
 竜馬は、シンジの向かいのベッドに居た。

「あの……ケガは?」

 全身に大やけどを負っていたはずの竜馬なのだが、すでに皮膚の色も元通りになって
ケロリとしている。
 点滴をされていたのだろうが、嫌になって外したらしい。チューブをぐるんぐるんと振り
回しながら、いう。

「あんなモンは風呂でも入っときゃ直る。なのに、ネルフの奴らあーだこーだとへ理屈い
って俺をこんなトコに押し込めやがってよ。
 大方、いまのうちゲッターをどうにかしてやろうってハラなんだろうが無駄なこった」
「はは……そ、そうですか」

 シンジは、ゲッターロボ云々よりも竜馬がゴキブリを遙かに超える脅威の生命力の持ち
主であることだけが感心だった。
 やがて、チューブを振り回すのにも飽きた竜馬がベッドから跳ね起きると、シンジのベ
ッドに近寄って布団を剥ぎ取る。
 急激に差し込んだ空気がひやりとした。

「な、なにすんですか!」
「ちと散歩へ行こうぜ。ここにいるのは飽き飽きした」

220:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:04:47
 起きたばかりだというのに、有無をいわさずシンジは連れ出されてしまう。

(……まあ、あそこで悶々としているよりはいいかな)

 そう思ってついて行く。
 すると、途中でがらがらと寝台が運ばれてくるのが見えた。近づくにつれて、その正体
がはっきりしてくる。
 そこには居たのはエヴァ初号機に乗っていた綾波レイと……

(……父さん)

 それに付きそう、ゲンドウの姿だった。
 彼は通路のシンジに気づくとちらり、と視線をむけたのだが、それっきりでレイへ目を
戻すと何事もなかったかのようにいってしまう。
 その背に、竜馬が皮肉めいて話しかける。

「よぉオッサン。ゲッターロボは解明できたかい」
「……我々に玩具は必要ない」
「けっ」

 ゲンドウ達は、通路の奥へ消えていった。
 竜馬も何事もなかったようにズンズン歩いていくが、後ろがスカスカしていることに気
づくと、振り向いた。
 そこには立ち止まって何もなくなった通路の先を見つめているシンジの姿があった。
 その後ろ姿を竜馬はしばらく見ていたが、やがて、

「……シンジよ」

 この男にあるまじき、しずかな声でいった。

221:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:06:03
「はい」

 シンジは振り向かずに反応する。
 竜馬は口をつぐむと、やがてゆっくり話はじめた。

「俺にも二〇……ちょっとくれえになるガキがいてな」
「え!?」

 その言葉には、ばっ、と振り向いてしまった。じろじろと、舐め回すように見る。

(この人、どうみても二〇代にしか見えないぞ……)

 それが、二〇代の息子がいるとはどういうことだろうか。
 だがそれを聞けば竜馬の怒りを買ってしまうような気がして、質問する勇気は現れなか
った。

「なんでえ」
「いえ、なんでもないです……」
「まあいい。結局、顔も会わせず仕舞いだったんだが、まあ、それでも息子は息子だ」
「……」
「親としての気持ちは、あるもんだ。微妙な表し方しかできねえけどよ」
「それって……」

「おめえのオヤジがどうかは知らねえ。が、シンジ。胸を張れ」
「胸を」
「おおよ。俺がいうのもなんだが、親父にびびって引っ込んでんじゃねえ。堂々と向かっ
て口をききゃあ良い。
 無視なんかしやがったら、ふんづかまえて一発殴ってやりゃいいんだ。それが男の口の
きき方ってもんよ」

222:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:07:07
 竜馬の言葉をシンジは正しいとは思えなかったが、しかしシンジはゲッター2を動かし
た時の気持ちを思い出した。
 あふれるような意思でレバーに力をこめたとき、ゲッターは鼓動をもって応えてくれた。

(あんな風に本気になれば、ゲッターと同じように人も反応してくれるだろうか)

 そう、思った。

「わかりました……胸、張ってみます」

 シンジはぐい、と胸をあげる仕草をした。
 そうこうしていると、すたすたと通路の先から葛城ミサトがやってくる。ちょうど、
シンジが直立不動の構えをしているところを見て、

「探したわよ二人とも迎えに……って、なにやってんのシンジ君」

 呆気にとられた。

「あ、ミサトさん……」

 恥ずかしくなってしまったシンジが普通の姿勢にもどると照れ隠しに、はにかむ様な表
情を見せる。
 ミサトは、目を見はった。

(あれっ)

 これが、目覚める前までは、鬱屈そのものといえたような少年の顔だろうか―。
 ミサトはそう思った。
 ふと、竜馬をみやる。相変わらず凶悪な顔だったが、そこから何か父性じみたものをミ
サトは感じとる。

223:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:08:27
 むろん、その表情や態度に表れていたわけではない。ただ、ミサトの女の勘、とでもい
うべきものが、そのような感覚をうけたのだ。
 竜馬が、その視線に気づいた。

「……あん?」
「おっとと。なんでもないわよん『リョウ君』」

 ミサトは軽くウインクをして受け流す。

「なんだそりゃぁ……」

 竜馬は、突然態度が柔らかくなったミサトを気味悪そうに見ると、通路の窓際によって
その視線から逃れる。

(こりゃシンジ君、おっそろしい父親代わりみつけちゃったかもだわね。……なら)

 その場でミサトは携帯電話を取り出すと、ものすごい速度でタッチしながら通信状態になる。
 以下、彼女の通話内容である。

「あ? リツコぉ? うん、私。ちょっち急だけど、シンジ君とあと竜ちゃん……は? あ
あ流竜馬のことよ。二人とも私が保護することにしたから。
 まーまーまー。落ち着いて。え、住居? 私のマンションでいいでしょ。
 ……なーにいってんの、男二人相手になんかしようってほど頭逝ってないわよっ。
 じゃ、そういうわけで上の許可とっといてねぇー!!」

 まくし立てまくった挙げ句、勢いよく通信を切る。
 まだ携帯からはリツコの甲高い抗議が漏れていたが、ミサトは相手にならなかった。
 そしてぐるりと笑顔のまま、その通話内容に唖然としていたシンジと竜馬に首を回す。

224:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:10:30
「じゃあ行きましょう! 歓迎するわよ二人ともっ」
「ちょ、待ってくださいよミサトさん! 勝手にそんなこと決められても……!!」
「問答無用! これは上司命令よ、従いなさい。……リョウ君も文句ないわよねー?」
「俺ぁ、飯が食えりゃどこでもいい。それよりおい、その呼び方」
「よっしゃ決まりぃ!! 二人とも、とっとと着替えて駐車場まで来なさいっ」

 ミサトは喋るだけ喋ると、そのまま通路を走っていってしまった。
 あとに残されたシンジがつぶやく。

「病院って、普通は走ったらいけない場所ですよね」
「知らん」
「……」

 こうして、奇妙な共同生活が始まることになった。


二、

 時間は、シンジがウツボカズラのような第四のシト、シャムシェルとの戦闘の後に病院
で目を閉じていた頃に巻き戻る。
 草木もねむる夜。
 シンジと同室となった竜馬の横に、リツコの姿があった。
 面会は許されないはずの時間だったが、彼女はネルフの権限を行使して病室へ進入していた。
 会話が聞こえる。

「……俺に、ネルフの職員になれだと?」
「ええそうよ。引き替えの条件は幹部級の生活保障と、そしてゲッターロボの整備」

 竜馬は、あれほどの騒ぎを起こしたにも関わらずミサトによって無罪放免とされた。
 挙げ句にリツコは、さらに幹部クラスの待遇をも用意するという。

225:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:12:23
 だが、どれもゲンドウの許可がなければ実現しないもののはずだ。
 すくなくとも彼に危害を加えた竜馬が、それほどの待遇を受けるのには特別な理由が必
要である。
 それは、以下のような内容のものだった。

 結論からいうと、ゲッターロボの威力を見た国連が自らの立場を強化しようとそのの確
保に動き出したのだ。
 ネルフはそれを阻止したかった。
 別にゲッターロボが欲しかったわけではない。彼らはあくまでエヴァンゲリオンのみを
シト迎撃の要として見ている。

 それどころか、国連ごときにどうこうされるようなゲッターロボと竜馬でないのも、
ネルフ自身がよく解っていることだった。
 が、余計な騒動を引き起こしネルフの行動の邪魔をされるぐらいならば、その強大な
戦力は味方に引き込んでおきたい―。
 それが、現時点でのネルフの総意であった。
 だが提示した条件は、流竜馬という男をあまりにも知らなさすぎる内容だ。

「そいつはご大層な申し出だが」

 竜馬は、差しいれられた肉の塊を頬張りながら目を閉じた。
 差し入れ品として問題があると思われたが、これをもたせたのはミサトだった。
 いわく、

「ああいう男には、がっつり食えるようなもの与えるのが一番効果的なのよ!!」

 とのことである。まあ、それはともかく。

 竜馬が目を閉じたのは別に、肉に薬が仕込まれているのを心配したわけではない。とい
うよりも、この男に生半可な薬物は通用しない。

226:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:14:09
 病院に運び込まれた際、手術をするために打った麻酔が全く効かなかったのだ。
 彼は、手術を拒絶して点滴だけで回復してしまった。
 そのせいで医者をはじめ、生物学者などが彼に詰め寄る結果となったのだが、すべて
竜馬の一喝とネルフの工作ではじき返されていた。

「断る。俺はあんな陰気くせえ所は嫌いなんだよ。だいいち、てめえらが欲しいのは、
ゲッターだけだろう。そんなに欲しけりゃ、小細工なんざしねえで俺を殺して奪いに来るんだな」

 目を開き、ぎらりとリツコを睨みつける。
 肉を食いちぎって、飲み込んだ。
 逃げ場の無い場所で熊に出会ったような生理的な恐怖が彼女を襲うが、そこはぐっとこ
らえて気丈にする。
 なによりも、彼女には果たしたい目的があったからだ。

「ええ、そうよ。ネルフの目的はゲッターだわ」

 リツコは竜馬の問い詰めを否定しなかった。

「けれど。もっと本音をいえば」

 リツコはバン、とベッドを叩くと竜馬に詰め寄るような体勢になった。
 そのまま頭を触れそうなほどに近づけると、

「本当にゲッターロボを欲しいのは、私だけ。ネルフ……碇司令は単に、厄介事を封じた
いだけだわ。
 あの素晴らしい機械を、私に見せて頂戴。お願い。見たいの。
 あれ、戦闘機に分離して姿を変えたわね。どういう構造をして……いえ、それよりも何
を動力に動いているの?
 いや。どうしてあんな凄まじい威力が湧き出てくるの。全部見たい。解明したい。
 あれが人間の科学力の果てにあるものだとするなら、それを私は……見てみたい!!」

227:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:15:29
 つばが竜馬の顔にばらばらと降りかかるほどに、じょう舌に語るリツコ。一瞬、彼女の
黒目が渦を巻いたようにみえた。

「カオ近づけ過ぎだ」
「……あっ。あら失礼」

 がらにもなく興奮してしまった自分を指摘されて恥ずかしくなったのか、リツコは身を
引いた。
 竜馬はそれをみて、少し考え込む。
 やがて、頭を上げると今度はすこし目もやわらかくなって、いった。

「むずかしいぞゲッターは。おまえに扱えるか」
「きっと……いえ。絶対に扱ってみせるわ」

 リツコは本気だった。
 まるで格闘家が発するような気迫が、その細い体から竜馬に伝わってくるのだ。
 竜馬は「仕方ねえ」というと、肉を一気に平らげてから腕を組んだ。
 彼は、粗暴であっても本気になった人間の意思を、むげにする男ではない。
 もちろん、この場合はゲッターロボをどのようにいじられても、自分が危険を打開でき
るという自信に裏付けされたものであるが。

「なら、条件付きで認めてやる。俺をネルフに当てはめるのは止めろ。その上でゲッター
に接するなら好きにしていい」

 つまり、ネルフの職員にならずに本部を自由に行き来できるようにしろ、というのだ。
 むずかしい注文だった。
 ネルフは他のどの組織と比べても、セキュリティにかけては厳格すぎるほどに厳格な
システムを構築している。
 実現するには、違法行為に及ばねばならないだろう。
 下手をすれば命がない。

228:ここまで
07/10/21 16:18:05
(それでもいい。たとえMAGIのシステムを、書き換えてでも)

 リツコは、躊躇しなかった。

「わかったわ、なんとかやってみせる」
「もうひとつ聞かせろ。なぜ、そんなにゲッターに興味をもつ」
「科学者なら、当然のことじゃなくて?」
「嘘をつくな。俺の目はごまかせねえ」
「……小難しい話は置いて言うわ。母を超えたいの。科学者としても、人としても」
「わかった……だが、今後は命なんざ無いものと思え。ゲッターに関わるならな」
「覚悟の、うえよ」

 病室での契約が交わされた。
 かくして、竜馬はネルフの人間とその命運を共にすることになる。
 ミサトが竜馬もふくめて病院まで迎えに来たのには、そういう経緯があったのだった。


・・・

229:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:23:06
訂正
>>223 
誤:シンジ君とあと竜ちゃん~
正:シンジ君とあとリョウ君~

230:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 16:42:11
息子って拓馬のことかな
なんにせよ乙!

231:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 17:08:33
GJ!リツコさん、それ非常に危険なフラグです!w

232:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 18:26:02
GJGJGJ!!!
うわあ~先が読めない
これからどうなるんだろう
ドキドキドキ

それはそれとして、竜馬の男っぷりにマジ惚れしましたw
シンちゃんへの接し方とかが本当に素敵!


233:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 19:39:03
僕たちの出番もある筈だよねぇ、スティンガー君?

234:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 20:21:48
た、たぶんないと思うよコーウェン君
だ、だけど出演できたら嬉しいよね

235:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 20:28:46
リツコさんがぐるぐる目玉ァ

236:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 20:29:57
>一瞬、彼女の黒目が渦を巻いたようにみえた。
ここでフイタ

237:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 21:54:59
やはりガイナックスなので、ゲッターではなく最近流行のドリル力の覚醒フラグか?

はたまた(年甲斐もなく)ピッチリスーツでゲッター3フラグか?wktkして参りました。

238:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 22:02:24
そういえばコミック版では最初の頃ゲッター3には、早乙女博士が自ら乗ってましたね

239:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 22:12:18
この話の竜馬のいた世界では早乙女研究所や隼人武蔵弁慶はどーなってんだろうな

なんかゲッターとエヴァは意外と取り合わせがいいように思えてきたw
職人さん乙

240:名無し氏んでも代わりはいるのもの
07/10/22 09:16:19 JZRjnEKH
それはたぶん一つの方向性しかもっていなかった物語に、竜馬というまったく真逆
の方向性をもったキャラが登場したので、キャラのバランスがよくなったからだとおもいます。
まさにGJ!!

241:名無し氏んでも代わりはいるのもの
07/10/22 12:37:45 JZRjnEKH
個人的にはベアー号にはレイを・・・。

242:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/22 14:00:40
レイがベアー号…結局自爆させる気かぁ?


243:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/22 19:24:12
ゲッター3のシートをミサトと奪い合うリツコの姿が浮かんだ

244:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/22 19:48:04
それは大丈夫でしょう。リツコは乗るより分解したいでしょうし

245:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/22 22:07:14
>乗るより分解
どっちにしろ危険だな

246:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 00:38:31
アスカと加持がどうなるか心配だ

247:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 08:20:52
>>246
アスカ、キャンキャン煩いのでひとまず修正、それで駄目ならゲッターで遊覧飛行

加持、竜馬の野生の勘と余計な詮索をした為滅殺或いは、ゲッターでの耐久分離合体演習別名パイロット壊しにチャレンジ

248:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 15:48:05
>>アスカ、キャンキャン煩いのでひとまず修正、それで駄目ならゲッターで遊覧飛行
いいな、それ♪

249:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 18:32:29
・アスカの場合
あんなボロットと野蛮人がこの弐号機と私に勝てるわけ無いわ!

エヴァ必要ねーよ、と思えるほど使徒とついでにアスカのプライドを竜馬がフルボッコ

やさぐれ始めて半ば自棄でゲッターに乗ろうとするも失敗。原作通り鬱に

ゲッターが憎くなってバズーカ撃ち込む
「私は悪魔を倒したのよー!」
あれ、それなんて大道さんフラグ?

・加持さんの場合
NERVやゼーレのSPに殺されかかるも通りがかった竜馬に助けられる
or
竜馬の影響を受けてSP返り討ちにする

弟達の写真を見て「また残されちまった」

250:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 19:04:06
ここでバグに乗ったカムイと恐竜帝国残党が次元を越えて来襲

251:つづき
07/10/23 19:54:00
 時間は元に戻る。
 シンジと竜馬が退院してから数日が経過している。
 その間、二人はミサトの案内で、その新住居となる彼女のマンションへ足を踏み入れて
いたのだが、凄まじいほどに汚れ散らかったミサトの部屋は、足の踏む場もないほどであった。

 竜馬があてがわれた部屋に入ると、適当にその辺りの物をぽいぽいと放り投げて横になって
しまったものだから、あとはこの惨状をなんとかできるのはシンジしかいない。
 むろん、その原因であるミサトはつまみと共に酒をかっ喰らい、へべれけになっているのみだ。
 歓迎もなにもあったものではない。

「なんで、僕が……」

 ぶつぶつやりながら、しかし生まれ持った几帳面さで、とことんまで散らかり果てたこ
の空間の清浄を行い始めた。
 竜馬とミサトの二人をみれば、どちらもまともに住みかの整理整頓を行って清潔に保つ
などという概念がないのは明らかだ。
 シンジは、自らの生活を守るため家政婦のまねごとをせざるを得なかった。

 作業は、二人が寝入ってから起きるまで夜通しとなった。
 眠気につきまとわれた朝、シンジが目をこすりながら朝食をつくり、この数日で新しく
編入された第三新東京市、第壱中学校への登校のための準備をしていたところ。

「……早いなシンジ」

 竜馬が、服も例の半袖状態になったデニムジャケットと、ボロのジーンズのままでリビ
ングへのっそり姿をあらわした。
 着替えはあるのだが、それをするのはめんどうくさいようだった。

「あ、おはようございます。着替えなかったんですか」
「俺は寝間着というのは好かん」
「はあ、そうですか……ご飯、食べますか」
「ああ」

252:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 19:55:48
 竜馬は立ったままシンジの用意したトースを一枚を手にすると、ほおばってから
一口で飲み込んでしまった。

「ごっそさん」
(なんて食べ方だよ)

 シンジは生活スタイルのあまりにもの違いに朝から疲れを感じたが、それを飲み込んで
登校の支度をすすめる。
 それに気づいた竜馬が、

「なんだ、もうあの薄ぐれえ地下にいくのか」

 と聞いてきた。
 レイやエヴァの事まで知っているわりには、学校など細かい部分についてまでは知らな
いようだった。

「違いますよ学校にいくんです」
「ガッコぉ?」

 と、竜馬は素っ頓狂な声をあげた。
 シンジの年齢をみれば納得いきそうなものだったが、彼にはそういう組織に通う、とい
った概念がなかった。
 彼にも学生時代はあるにはあるのだが、そもそも彼の青春時代は道場破りとゲッターロ
ボにあったので、学生としての記憶はほとんどない。
 ひとつあったとすれば、

「学校か……隼人を思い出す」
「だれですか」
「旧いダチだ」

 そこまでいうと、やっとミサトが寝室から這い出てくる。
 連日の激務のためか眠ったにもかかわらず死にそうな顔をしていた。

253:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 19:59:00
「……ぉはょ…………」
「……ミサトさん」

 シンジが絶句した。
 ミサトは、短く腹が露出したシャツに短パン一丁という、あられもない格好で出てきた。
 その姿は、竜馬に疲れたシンジに追撃を加えるに十分だった。

 それだけ書くと若いシンジには目の毒に思われるかもしれないが、しかし化粧もなく、
髪のあちこちが跳ねてみだれ、目やにだらけで枕の跡もついた顔が、だらしなく大口をあ
けてアクビをする、というのは彼女の本来もつ色気を破壊するのに十分だった。
 それがいいという人もいるかもしれないが。
 ともかく。
 シンジは、もう少しだけ異性を神聖視したい感情があったのだが、ミサトはそれをこと
ごとく打ち砕いてくれることになる。

「だらしねぇな」

 と、人のことをいえない竜馬がミサトを批判した。

「うるさいわね~」

 いいながらも、ミサトは冷蔵庫に近寄るとがばりとそのドアを開けて、中に大量に陳列
されていたビール缶に手を伸ばした。
 そのまま手に取ると、後ろ背でドアを閉めて片手でプルタブを開く。
 プシュ、と封入されたチッ素がぬける気持ちの良い音が響いたあとミサトはそれを口に
つけて、朝一番の茶の代わりにぐいぐいと飲み干していった。
 この日、彼女は非番だった。

「シンジ君、学校遅刻しちゃうわよぉ」

 と、言葉だけは母親のようなことをいうがビール缶片手では威厳がない。
 シンジは「わかってますよ」といいながら、カバンを下げて出入り口のドアノブに手を掛けた。

254:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:00:08
「いってきます」
「いってらっしゃ~い」

 間。

 シンジが出て行くと、あとはすでに殺気がみなぎりはじめている竜馬と、ほろ酔い状態
のミサトが残るのみである。
 しかし竜馬はともかく、ミサトには非番といえ必要な仕事があった。
 懐から折りたたみの携帯電話を取り出すと、片手で開いて連絡をいれはじめる。

「……あ、私。今シンジ君が出ていったわ」

 どうやら、ネルフの諜報員にシンジの身辺警護と情報収集を命じているようであった。
 いまだエヴァに乗ってはいないものの、彼は重要なパイロット候補なのだ。
 だが。

「ええ。あとのことは……って、えっ、ちょっ!?」
「よこせ」

 いつの間にかミサトの背後に立っていた竜馬が、携帯を取り上げる。そして、

「俺は流竜馬だ。おめえらの仕事は俺がやるからすっこんでろ。ついてきたらぶち殺す」

 といって、通話を切ってしまった。
 その横で怒りに震えたミサトが、酔いも手伝って竜馬に負けず劣らずに目をつりあげて
食って掛かる。

「なっ……なーにすんのよォ!!」
「聞いた通りだ」
「勝手な真似されたら困ンのよっ」
「俺がついてた方が安全だ。じゃあな」
「ちょっとリョウ君!? 待ってよっ、待ちなさい!」

255:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:01:29
 ミサトが制止するが竜馬は聞かず、マンションの外へ出ていってしまう。
 すぐに爆音が響いてきた。
 この数日で、どこからか竜馬が仕入れてきたバイクのエンジン音である。
 金の出所はむろん、ネルフだ。もっといえば赤木リツコ博士である。
 ミサトが道路を見渡せるベランダに出ると、すでに竜馬のバイクは遠く小さな影になっていた。

 朝の通勤時間を、猛速度でつきぬけていく竜馬のバイク。
 車種は、スズキGSX-R1300「隼」。
 いまどき珍しい、レシプロエンジンを搭載したいいかげんに旧い物だったが、自然界最速の
生物と、旧陸軍の名機とも同じ名をもつこのバイクは、未だなおそれに恥じぬ動力性能をそなえた高性能車だった。

 エンジンは一二九八cc、一七五馬力。これを重量二一七キロの車体に乗せたところから
時速にして三〇〇キロを超える速度で走ることのできる、モンスターバイクである。
 姿は全体に丸みをおびたカウルに覆われており、そのフロントマスクはどことなくハヤブサを
意識したディテールだ。
 しかし、なによりもの特徴は、その横っ腹に大きく筆文字で「隼」と書かれていることだった。
 とにかく全体的に筋肉質なイメージを感じさせるバイクで、竜馬好みといえた。
 ちなみに竜馬のは後部座席に本来ある、ラクダのコブの様なカウルを取り払ってシート
がつけられた、ダブルシート仕様である。

 それが、先に出たシンジを追いかけていく。
 街の人間たちは、恐ろしい顔をした男が恐ろしい速度で公道を暴走する様をこの日、目
の当たりにすることになった。ヘルメットを被っていないのである。

「シンジぃぃぃ!!」
「……え? え、あ、うわっなんだアレ、竜馬さん!?」

 ぐわりと前輪を天にかざして、竜馬のバイクがやってくる。
 そのまま歩道に乗り上げて着地し、車体を横にすると、キャキャキャと甲高いスキール
音をたてながらシンジの目の前に停車した。

256:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:03:06
「送ってやるぜ。後ろにのれ、どこだ学校は。案内しろや」

 竜馬流の警護のつもりなのだろう。
 あまりにも派手であるが。

「……あっちです」

 朝食の件ですでに疲れ果てていたシンジは、これ以上竜馬の行動に逆らっても痛い目を
見るだけだと思って素直に従った。

「おっしゃいくぜ、振り落とされないようにきっちりつかまってろ!」

 ぐわっ、とバイクが車道に躍り出て急加速しはじめる。
 ゲッター2に比べれば穏やかそのものであっても、何も守るものがない肌に直接強烈な風が
ぶち当たって景色がものすごい速度で流れていくのを見るのは、恐怖以外のなにものでもなかった。

 やがて爆音と共に学校へ到着する。
 校庭の砂塵をまきあげ、竜馬のバイクが横向きに停車した。
 その音に、すでに登校していた生徒たちがなにごとかと驚き、窓際にあつまってその様を見つめている。

(うえぇ……)

 他人の視線にさらされるのを、何よりも苦手とするシンジにとっては拷問に近い時間だった。
 もちろん、それは登校後も変わらない。

「ねぇねぇ碇くん! こないだのロボットに君がのってるってホント!?」
「なんて名前のなんだ?」
「恐くなかった?」
「シャインスパークとか出来るんだろっ」
「あの怪獣みたいなのってなに」

257:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:04:40
 などと、シト関連のことは完全な情報統制がしかれているにも関わらず、どこから漏れ
たのかクラスの生徒たちはシンジがゲッターロボに乗り込んでいたことをウワサとして聞
き知っていた。
 だが、それを機密だからと、うまくはぐらかして煙にまくほどシンジは口がうまくない。
 聞かれるがままに知っていることを喋ってしまう。
 ミサトあたりがやれば、まちがいなく機密漏洩の罪に問われるだろう。

「あれゲッターロボ……とかいって……あ、でも、僕は最後にちょっとレバー動かしただ
けで操縦は、あの、竜馬さんが……」
「リョーマってだれ? テニス部の子じゃないよね?」
「そこの……校庭に……いるひと」

 その言葉に、ぐわらりと窓際に落ちるかと思うような勢いで生徒たちがまた集う。
 みれば腕組みをして異様な殺気を漂わせた大男が、こちらの教室をじろりと睨み付けた
まま仁王立ちしていた。

(なんだガキども)

 竜馬はなにも反応しなかったが、それだけで生徒たちを萎縮させるには十分すぎるほど
に凶悪な威圧があった。
 次の間には逆再生するかのごとく、さあっと窓際から人が引いていった。
 一部、好き者と思われる男女が残っているのみである。
 質問は再びシンジに集中しはじめる。
 そんな中、それを快く思わない男子生徒の姿がひとつ、あった。

「……気に入らん」

 言葉の先端が跳ね上がるような、関西弁独特の語気でつぶやくのは鈴原トウジだった。
 黒いジャージに身を包んで派手さはないが、短くそろえた頭髪と負けん気の強そうな顔
から、跳ねッ返りであることを感じさせる少年である。
 彼はしばし事態を静観していたが、やがてずいっと他の生徒をおしのけながらシンジに
迫っていった。

258:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:06:24
「おい、転校生。用がある……ちぃと顔かせや」
「と、トウジ!」

 彼の親友である、丸い眼鏡と制服のすそを出したラフな格好が特徴の、相田ケンスケが
彼をとめようとするが聞くようなトウジではない。
 シンジは、無理矢理体育館裏へと連れて行かれるのだった。
 そこにつくなり、

「うわっ」

 トウジはシンジの胸ぐらを掴み挙げると、その拳でもって彼の顔を思い切り殴り飛ばし
た。
 尻餅をつくシンジ。
 じんじんと苦味を感じるような痛みが顔面に走った。

「すまんな転校生。ワイはお前をどつかんとあかんのや」
「ど、どうして」
「ワイな、妹がおんのや。オトンもオジーも研究所勤めよって、世話してやれるんはワシ
しかおらん……それがえらいケガしてもうたんや。ビル破片の下敷きになってな」
「そ……それは」

「傷モンになったらどないすんねん!! 例のロボット、おのれが動かしてたんやろがっ。
もちっと考えて動けへんのか、このドアホッ」
「か、かわいそうだと思うけどっ、ゲッターを動かしてたのは僕じゃないっていってるだろうっ!?」
「やかましいッ、この後に及んで……っ!」
「も、もうやめろよトウジ!」

 ケンスケの制止も聞かずに第二撃目を加えようとするトウジ。
 その拳が振り下ろされる寸前、この体育館裏に人影が現れた。

「待ちな」

259:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:08:30
 ちょうど、太陽を背にしていたので表情がよく見えなかったが竜馬である。
 騒ぎを聞きつけて来たのだろう。
 彼はずい、と三人の前にせまった。

「おめえのカタキは、この俺だ」
「う……」
「トウジっての。俺がゲッターのパイロット、流竜馬だ。話は聞いた……悪ぃが、俺もな
りふり構っちゃいられねえんでな、地上の人間のことまで考えて戦ってられん」
「せ、せやけど、妹はなァッ……!!」

 さすがのトウジも竜馬の威容を前にしては、語気が鈍い。
 それは竜馬にもよくわかっている。

「だが……おめえも、はいそうですか、たぁ言えねえわな。おう」

 と、腰を落としてトウジの目線と同じ高さになる。

「殴りな」
「え……」
「殴れってんだ、煮えるほど腹がたってんだろう。かまうこたあねえ。それとも、シンジ
のガキは殴れて、俺は恐くてできねえってか?」
「く……くぅぅっ、ほな、どつき回したるァッ!!」

 その挑発に感情を爆発させたトウジが、目を血走らせて竜馬へ飛びかかると、ありった
けの力をこめて殴りつけまくる。

「うぁぁぁぁ……ッ!!」

 何発打っただろうか。
 トウジの手はまるで、樫の木でも殴りつけたかのように赤く腫れ上がっていくが、竜馬
は目を見開いたままじっとしているのみで、なにも異変をきたさない。
 やがてトウジの方が殴り疲れて、その場にへたりこんでしまう。

260:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:10:36
「あ、あかん、バケモンや……」
「シンジ」
「あ、は、はい」

 それには何もいわず、竜馬はつぎにシンジの腕をとる。

「今度はおめえがこいつを殴れ」
「ええっ」
「おめえはいわれもなく殴られたんだ、殴り返す資格がある」
「い、いやですよ。そんな、他人を殴るなんて、絶対に……」
「そうかよ」

 というと、竜馬はへたりこんでいるトウジをかつぎあげる。

「う、うわっ、離せ、離さんかいぃっ」
「おめえがやらないなら、俺が代わりにぶん殴る」
「ひぃぃぃッ!!」
「や、やめてよ死んじゃうよ! わ、わかったよっ。僕が殴ればいいんだろう!?」

 その言葉に、トウジが地面に落ちた。ゆっくりと近づくと、

「て、転校生」
「ごめんっ」

 目をつむって、思い切りトウジをぶん殴る。
 ごっ、と派手な音がした。

「ぎえっ」

 トウジが額を抱えて転がる。
 最初にシンジがやられたよりもダメージが大きいようだったが、ケンカ慣れしていない
者が殴ったので、加減ができないのである。

261:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:12:13
「ごめんっ……さ、さぁ!! もういいでしょう竜馬さ……」

 そういい、振り向くがそこには合掌して握り拳を作り棒立ちになっているケンスケがい
るのみで竜馬の姿はどこにもなかった。
 シンジが目をつむっている間に、どこかへ消えてしまったらしい。

「ずるいよ……」

 シンジは、ぷっと頬を膨らませて不満を露わにした。
 その後ろで尻のホコリをはらった、トウジがよろめきながら立ち上がる。

「つつつ……転校生、ええパンチや言いたいとこやが、目ぇ狙うんはえげつないで!!」
「あっ、ご、ごめん、夢中でつい」
「ったくぅ、どつき合いのサジ加減もでけへんのかい」
「ごめん……」
「……まぁ……ワイが話も聞かんとつっかかったんも、悪かったんやけど」
「ううん、もう、いいんだ」

 お互い、不思議と自然体だった。
 殴る、というのは単に物理的衝撃が加わるのみでない。
 様々な感情がそこに宿っている。
 それが純粋な憎しみの塊で無い限り、鬱屈した精神が解放されることによってその場に
おいては多少の晴れ間をみることもあった。
 もっとも、これは本来的にシンジとトウジの相性がよかったからであるが。
 悪ければ血みどろの争いになっただろう。

「しっかしなんや、あの竜馬っちゅうのは。あんだけどつかれといて鼻血もださへんなん
ておかしいやんか!」
「はは。あの人に常識は通用しないよ、鈴原君」
「……まあ、なんや。トウジでええ。そんかわりワシも名前で呼ばせてもらうで」
「あ、うん……もちろんいいよ」

262:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:14:23
 しばらく突っ立っていると、その間へケンスケが割り込んできた。
 トウジとは違って感情表現の素直な彼は、あきらかに期待に満ち満ちた目でシンジをみ
ると、その肩に手を掛けてまくしたてはじめた。

「おっ俺は相田っていうんだ! ところで碇、あの竜馬って人がゲッターロボを動かして
いたのか。俺はてっきりお前だと思ってみんなに……」

 どうやら、学校中にシンジのことが知れ渡っていたのはこの男の仕業のようだった。
 彼は父親が要職についているおかげで、その気になれば多少の機密を知ることができた
のだった。

「君か……原因は」
「ちょ、ちょっと恐いけどぜひお近づきになりたいんだ。あれは男のロマンだっ」

 意味のわからないことを言いながら興奮するケンスケを前に、すこし雰囲気がなごやか
になった三人は休憩時間の終わりそうなことに気づいて、急いで教室に戻っていくのだっ
た。

 場所は、校庭へ。
 竜馬はとくにすることもなくなって、つまらなさそうに辺りをうろついていた。
 どこから見ても不審者にしか見えないが、それでも彼がなんの咎めもうけないのはネル
フによって街は完全な支配下におかれているからである。
 ミサトがあの後、竜馬の行動の邪魔をしないように諜報員をはじめとした人間に命令し
ていたのだ。
 もしすれば血の雨が降るだろう。
 学校の警備員も、見て見ぬふりだった。

 しばらくぶらついていると、校舎の方から影がでてくるのに気づく。

263:ここまで
07/10/23 20:17:43
「ン……」

 背格好から、女生徒のようである。
 しかし、まだ授業が終わるには早い時間だ。

(授業を抜け出したか)

 相変わらず自分を基準にした思考回路の竜馬は、しかしその影の正体が明らかになるに
つれて表情を引き締めた。

「小娘……綾波レイか。授業をさぼるような奴たぁ思わなかったぜ」
「……」
「なんか用か」
「……それはこっちの、セリフ」

 言葉だけとれば、学校に何の用だ、というところであろう。
 しかし、レイの目はそうはいっていなかった。

「用がなきゃ来やしねえよ」
「……あなたはイレギュラー。本当はこの世界に存在してはならないのに」
「おめえらが不甲斐ないせいで、わざわざ出張ってくるハメになったんだ」
「本当にいいの」
「これしか手がねえんだよ。それに、イレギュラーなのはおめえもだ」
「そうね……ごめんなさい」

 ぽつり、と雨がふってきた。
 少しずつ雨粒が校庭の砂の点となっていくと、やがてざぁっと降り出すのだった。


・・・

関西弁はたぶん間違いだらけ

264:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:25:15
乙!
初めてリアルタイムで読ませていただきました
やっぱり竜馬男前だー
しかもすんげえ大人だー
たまんないなあ
しかし竜馬とレイは互いの存在を認識してるんだ…
一体どういうこと?
気になる気になる気に(ry

なんか久し振りにぎっちり中身の詰まった読み物に出会えた気分です
これから先もがんばってくださいー!!!

265:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:35:46
同じくリアルタイムでGJ!
竜馬の目的が気になるなー・・・やっぱりエンペrぎゃあ!俺の目が!耳が!鼻があああああ!

>シンジが出て行くと、あとはすでに殺気がみなぎりはじめている竜馬
なんで朝っぱらからそんなに元気なんですか、師範ww

266:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 20:36:58
>>263
・・・この竜馬は魔獣どころか極道だな。日本の首領(ドン)的な意味で
なにはともあれGJ。いろいろ伏線が気になる展開で続きが楽しみ。

267:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 21:07:33
まさかレイもエンペラーのnうわ何をするやめドワォ

268:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 14:06:59
葛城家はすでにシンちゃんとリョウちゃんとペンペンを飼っているから一杯だ。
アスカの寝床はどこへゆく…

269:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 14:55:59
>>268
         ____
       /  ./  /|    
     _|  ̄ ̄ ̄ ̄.|  |___   
   /  |_____.|/  /
    ̄ ̄~        ̄ ̄

270:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 15:25:35
>>269
ダンボールかいw
素直に隣の部屋とかって発想は無いのけ?

271:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 15:31:54
そう言えば葛城家初日のお約束、ペンペンにビックリが無かったな…竜馬に食われたか?

272:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 15:44:39
温泉(風呂)に入るペンギンの非常識さw に思考停止して
「…なんだ人形か」。
以後は目に入らない(入っても無視)だと楽しい

273:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 17:18:20
漫画版竜馬は犬に芸をしこんでいたから同じように芸を仕込んでいるかもしれん。
既にかなりの芸達者だがw


274:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 20:17:55
つまりベアー号を駆り、ゲッター3で大雪山颪をかますペンペンが見れる訳だな?

275:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 20:56:19
なら何もないのも寂しいからと言ってペンペンと何か適当なフィギュアとか乗せるケンスケなど。

276:つづき
07/10/24 22:39:17
「どう、シンジ君。エヴァにもだいぶ乗り慣れてきたみたいだけど」

 シンジが退院してから、二ヶ月が経過した。
 ところはジオフロント地下、ネルフ本部。
 その一部、実際にエヴァを用いた戦闘シミュレーションを行うためのケージ(格納庫)
の中でネルフはようやくその目的である、碇シンジのエヴァ初号機搭乗を果たしていた。
 当初は彼の性格からして拒絶がおおいに考えられたが、それよりも前にゲッターロボに
乗せられた経験からか、彼はさしたる抵抗もなくエヴァに乗り込んだ。

「ゲッターと違って体は楽ですよミサトさん。これなら僕でも、なんとか」
「……ま、アレと比べちゃいけないわね。じゃあ続き、いくわよ」
「はい。センター目標に入れて……スイッチッ」

 シンジの声と共に、ケージ内のエヴァ初号機が構えたダミーのパレットライフルを用い
て射撃の体勢に入る。
 同時にコクピット内にはCGで表示された第三新東京市の中で、目標・弾丸などのオブジ
ェが動き、疑似戦闘を行う。

 シンジは幾分か手慣れた様子で手元のトリガーを引くと、表示されたライフルの弾丸が
画面を飛んで目標に命中していく。煙幕も再現された。
 ちなみに目標は先に戦闘したシト、サキエルおよびシャムシェルを再現したものだ。
 あくまで電子上の仮想体にすぎないが、それでもエヴァで実際に戦闘してみてシンジは
その強大さがよくわかった。

(もし、竜馬さんが現れずに僕がぶっつけ本番で戦ったら、満足に動くこともできずに倒
されただろうな……)

 比較論的に、ゲッターロボがいかに凄まじいかも理解できた。
 アンビリカル(電源)ケーブルは不要なうえに、あまつさえエネルギー補給も通常動か
しているだけなら必要なく、空を自在に飛べて変形による瞬時の特性変化まで持つ。

277:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:40:22
 A.Tフィールドの様な強固な防御こそないものの、それをものともしない機動力と火力
と汎用性は、パイロットの目から見ても異常といえたほどだった。
 攻撃は最大の防御、とはよくいったものである。
 もっとも、それを兵器として扱うためには人外的な体力と根性が要るのは、先に見せた
戦闘の通りである。
 その戦闘のせいで、シンジは死にかけたのだ。

(ゲッターか……リツコさんも恐ろしい物に夢中になるな。マッドサイエンティストって
やつなのかな)

 と、シンジはちらりと窓張りになった制御室にいるリツコに目をやった。
 リツコがゲッターに掛かりきりになっているのがシンジにわかるのは、竜馬以外に唯一
ゲッターロボに乗った人間として根掘り葉掘り、その感想を聞かれたからだった。
 以後、彼女は技術開発部長としての仕事をこなしつつも、ゲッターに関する研究に没頭
しているようだった。

「シンジ君どうしたの、急にシンクロ率が低下したわよ」

 と、そんなことをシンジが考えていると初号機の状態をデータから監視していたリツコ
が異変に気づいて呼びかけてきた。
 エヴァは人間の神経中枢により直接動かされる物なので、反応がダイレクトな代わりに
パイロットの精神状態ひとつで性能が大きく上下してしまう欠点があった。

「あ、すいません……ちょっと横ごとを考えてて……」
「わからないでもないけど、今はエヴァに専念して頂戴。これも大切な仕事なのよ」
「はい」

 シンジがトリガーを引く。
 すれば、何度目かになる命中の表示が示されたのち、シトのCGは消滅した。
 設定された耐久値を上回るだけの弾丸をぶち込んだのだ。理論上は、パレットライフル
だけで勝利したことになる。
 ゲッターロボの戦闘よりも街への被害は抑えられた計算だった。

278:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:41:25
 もっとも、

「実戦じゃ、そんなに上手くはいかないんだろうけど」

 シンジは実際の戦闘を思い出し、目を閉じる。
 あらゆる可能性に対するネガティブな予想をもち、それに対する心理的備えをあらかじ
め構築しておくことも、彼の自我を守るための一手段だった。
 これは、彼のみならず多くの人間が実践する心の防衛法であろう。

「OKシンジ君。おつかれさま、上がっていいわよっ」

 シミュレーションは、終了した。
 シンジはエントリープラグから出ると、制御室のミサトとリツコに結果報告等の事務作
業を終えたのち、シャワーを浴びに退出しようと部屋を出かけたときだった。
 リツコが、シンジを引き留める。

「待ってシンジ君」
「はい?」
「ちょっとあなた用に面白いものを造ってみたの。見てくれないかしら」
「僕に……?」

 美人からのプレゼント。
 それだけ考えれば嬉しいことだったかもしれないが、リツコの考えるところの面白い物
というのは、普通の人間にとっては迷惑千万な代物である可能性が高い。
 ことゲッターに関わってからというもの、彼女の言動は不可解なことが多かった。
 ゆえにシンジは身構える。

「な、なんでしょうか」
「ちょっとロッカー室で待っててもらえる?」

 そういうと、リツコはさっさと制御室を退出してしまった。

279:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:42:30
「はやくシャワー、浴びたいのに……」

 シンジはぼやきながらも、無視すればあとで何をいわれるか分かるものではないので、
大人しく従ってロッカー室へと移動した。
 しばらく手持ち無沙汰に待っていると、やがてその手にプラグスーツを持ったリツコが
現れた。

「またせたわね」
「いえ。それで、僕に見せたいものっていうのは」
「これよ」

 ずい、と手にもったプラグスーツを前に出す。

「……プラグスーツが、どうしたんですか」
「ただのプラグスーツじゃないわ」
「え」
「これはね、プラグスーツを基にして内部圧力を自在にコントロールできる用につくった
特殊スーツなの。いってみれば、極薄の宇宙服ね。自信作よ。メットもあるの」

 得意気にいうリツコ。どうだ、といわんばかりだ。

「はあ……」

 シンジには、だからどうした、という程度の感想しかなかったが次の彼女の言葉には度
肝をぬかれることになる。

「これを着れば、あなたでも短時間ならゲッターロボの操縦に耐えることが可能よ。訓練
をつめば、あるいは乗りこなすことも不可能ではないかもしれない」
「え? それって……え?」

280:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:43:33
「あのメカは操縦者のことはなにも考えてないけれど、逆手にとれば、私は操縦者の安定
性を図る対策を考えれば、わずかでもゲッターという存在に触れられるわけ。
 もちろん科学者としては機体の改良や設計に貢献できるのが最良だけど、その領域に手
を出すにはデータが全く足りないのよ」

 リツコはうれしそうに語る。
 だが、シンジにはいわれていることが理解できない。
 いや、したくなかった。

 たしかに、むりやりゲッターに乗せられたことで、エヴァを操縦する恐怖に対する免疫
をもらったのは事実だ。
 それには感謝しつつも、死ぬような目にあったので二度と乗ることはないだろう、と思
っていたところだった。

「それを着て……どうしろと。またゲッターに乗れっていうんですか? なんで、エヴァ
に乗れば十分じゃないですか、父さんだってそれだけが望みなんでしょう!?」

 シンジの頭の中に、ジャガー号の恐怖がありありとよみがえる。
 それは、例えるなら棺桶に閉じこめられたようだった。
 母親の腕の中にいるような暖かさすら感じられるエントリープラグとは違い、ジャガー
号のコクピットは乗る者を戦場へといざなう、死の臭いで満ちていた。

 あの当時は竜馬の勢いと戦闘の激しさでそれを感じる余裕もなかったが、思い返してみ
ればその感覚は、少年には酷な体験であっただろう。
 記憶をフラッシュバックさせたシンジが激しい拒絶を示す。
 だが、リツコもあきらめない。

「おねがいシンジ君。流君は見ての通りああいう人だし、データ取りに協力してもらえそ
うなのは、あなたしかいないのよ!!」

281:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:44:46
「嫌だッ! あんな恐い思いはもうたくさんだっ。どうしてもっていうならリツコさんが
乗ればいいじゃないですか、そのスーツを着て!!」

 正論だった。
 エヴァの操縦をさせるというだけでも、その身を超えた負担を強いているのに殺人マシ
ンのゲッターにまで乗せるというのはリツコのごう慢であろう。
 だが。

「ええ……だから、私の分も既に用意してあるわ」

 そういって、リツコは着ているものをしゅるしゅると脱いでいく。
 白衣がぱさりと落ち、ブラウスとタイトミニのスカートが放られた。
 突然のことにシンジが真っ赤になって目をふさごうとしたが、しかし衣服の下に現れた
のは裸体でなくプラグスーツを身につけた肢体だった。
 シンジは、目を剥いた。

「そ、それは……」

 リツコのプラグスーツは、腰から上が紫、下が淡い青というツートンカラーになったも
のだった。
 やや、紫が青を浸食するようなグラデーションである。
 リツコが腕についた圧力調整機をいじると、通常のプラグスーツとは逆に少し膨らむよ
うに圧着する。
 もともと細身のリツコが着ているので、わずかにふくよかな感じとなり、余計に色気を
感じさせた。
 シンジが赤くなりながらも、口をへの字にまげていう。

「僕がああいうって見越して着てきたんですか。けっこう陰険なんですね」
「それは好きに想像してもらっていいわ。見ての通り、私にも覚悟はある。けれど」
「けれど……?」
「ゲッターロボは、三人乗らなければその真価を発揮できないわ。二人では、不完全」

282:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:46:00
 妖しく笑っていうリツコ。
 話していくごとに、まるで、なにかに取り憑かれているような雰囲気を増していく彼女
に、いつしかシンジは後ずさっていた。
 それに呼応して、ゆらり、とリツコも一歩を踏み出す。
 幽鬼のような動きにシンジは生理的な恐怖をもよおして呻いた。

「う、うぁぁ」
「シンジ君、怖がることはないのよ……」

 一歩シンジが後ずされば、一歩リツコが踏み出す。
 二歩、ゆらり。
 三歩、ゆらり。
 四歩、ゆらり。

 ごり、とシンジの背に壁が当たった。
 ロッカー室は狭い。退路は完全に塞がれ、前にはリツコが迫る。

「ひぃ」

 恐怖に顔を歪ませ、もはや下がれない壁にすがり、それでも下がろうとするシンジに、
リツコの腕がゆるゆるとのびていく。
 そのしなやかな手が、彼のほそい顎に触れようとしたときだった。

「なにしてんのッ!!」

 バァン、と勢いよくロッカー室のドアが開け放たれると、血相をかえたミサトが飛び込
んでくる。
 シンジの戻りがあまりにも遅いので、心配になったのだろう。
 ミサトは二人へ駆け寄った。

283:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:47:18
「ちょっとカメラで様子をみてみりゃ、リツコ!! あんたなにやってッ……」

 ぐるり、
 と、リツコが首だけをミサトにむける。
 ミサトが言葉につまった。
 別にそれが一八〇度回った、などという訳ではないが、その無機的な動きが異様な
雰囲気を醸し出していた。

「み、ミサトさぁん……リツコさんが、おかしいんです」

 涙声になったシンジが、地獄で蜘蛛の糸にすがるように助けをもとめてくる。
 それに勇気を奮い起こしたミサトは、再び激してリツコに食ってかかった

「あんたシンジ君を実験動物か何かだと思ってんの!?
 ゲッターに乗った彼がどういう目にあったか、忘れたわけじゃないでしょう!! そんな
スーツ着たって、あんなの人間が乗りこなせる代物じゃないっ」

 ミサトは機関銃のように言葉を発しながら、リツコの肩を捕まえると上下左右にゆさぶ
りかけて、正気を取り戻させようと試みる。
 だが彼女は妖しげな笑みを貼り付けたままで応じない……それどころか、逆に肩をつか
み返すと、

「ミサト。この実験に成功すればあなただってゲッターに乗れる。そう。お父さんのカタ
キを直接、討つことだって出来るかもしれないわ」

 といって、じぃっとミサトの目を覗き込んだ。
 ミサトからはリツコの目が渦巻いて見えた。
 これで二度目である。

「っ……それは」
「あなたの悲願でしょう」
「だからってシンジ君を巻き込まないで」

284:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:48:51
 口はぎゅっとつぐみ、組み合ったままリツコを睨み付ける。
 それをリツコは、ふんと鼻で笑って受け流したあと、急に真顔になっていった。

「勝手な言い分ね。エヴァならよくて、ゲッターではいけないの? どちらにしたって彼
は命の危険にさらされるのに」

 そう言い返すが、ミサトは黙って動かない。
 その姿に、言葉で丸め込むのは無理だと判断したリツコがミサトの腕をふりほどくと、
瞬時に後ろへ飛び下がって、脱ぎ捨てた白衣から拳銃を引っ張り出した。

「あッ」

 セーフティを解除してミサトへ向ける。
 条件反射的にミサトも懐の銃を取りだそうとしたが、その瞬間、彼女の頭の側を鋭い発
射音と共に弾丸がすり抜けた。
 至近距離で発射音を聞いたため、じんじんと耳の奥が痛む。
 ミサトは、ゆっくりと手を元の位置にもどしていった。

(射撃に関してはリツコより私に一日の長がある、けれど―)

 手が届きそうなほどの距離で既に抜いている相手を早撃ちで、しかも殺さずに仕留める
のは西部劇のヒーローでも困難を極めるであろう。
 ミサトは武器を言葉に託す。

「自分がなにしてるか、わかってんの!? あんたともあろうものが、なんでたかがロボッ
トのためにここまで」

 ただのロボット、という単語にリツコはびくりと反応を示す。
 まるで禁句を口にしたかのようだった。

285:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:49:57
 ―なにも知らないくせに!

 リツコはそんなことをいいたげに恐ろしいほどの怒気を発していた。
 ミサトの額に、脂汗がにじむ。

「ただのロボットだったら、これほど夢中になるものですか。
 ゲッターロボの理論をも無視した動きは、全て動力源となるゲッター線エネルギーによ
るものであることが解ったの。
 単なるエネルギーではない……その正体はまだ掴めないけれど、でも、ときどきゲッタ
ーが私にささやくのよ。解明しろ、ってね。ゲッター線が私を導いてくれる」

「リツコ、なにをいって……あんた、詰め込み過ぎで頭おかしくなってんじゃないの」
「何とでもいいなさい。けれど私の邪魔は誰にもさせない」
「くっ。だったら私が代わりになる。三人いれば良いんでしょう。だからもうこれ以上、
シンジ君を追い詰めないでよ!!」

 腹の底から魂を吹き出すような勢いでミサトが叫んだ。
 すると、それが熱に浮かされたリツコの頭脳の冷却剤となったのか、なかば狂気に取り
憑かれたかのような表情がやわらいでいく。

「……ちょっと、焦りすぎたみたい、悪い癖ね。
 ごめんなさいシンジ君、あなたを怖がらせるつもりは無かったのだけど。
 でも、せっかく造ったスーツだから……気が向いたら、着てみて。ミサトもね」

 リツコは、ゆっくり銃をおろしたのち、衣服を着直すと来た時と同じようにさっさと出
て行ってしまう。
 しかし、最後の言葉をミサトは聞き漏らさなかった。

(……私の分まで造ってある? どのみち私も乗せるつもりだったっていうの)

286:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:51:17
「み、ミサトさん」

 きつい表情になって思い詰めるミサトの顔を、シンジが心配して覗き込んだ。
 あどけないシンジの目に、はっとした彼女は急いで笑顔にもどると、つとめて明るくい
った。

「あ……シンジ君。もう大丈夫よ。リツコの奴さ、ちょっとデスクワークのやりすぎで疲
れてたみたいだから。許してあげてよ」

 リツコの行動は許されるレベルの行為ではない、味方に銃を向けてあまつさえ発砲した
のである。
 ネルフの法規なら反逆罪で処分されても文句をいうことは出来ない。

 全てのいきさつは監視カメラに記録されている。今、彼女の罪を追求して失脚させるの
は可能かもしれないが、赤木リツコを失うことはつまり、ネルフの頭脳が破壊されるのと
同義といってもいい。

 それは今後のネルフの運営を考えた時に、あまりにも大きすぎる痛手だった。
 ゆえに、この場はああでもいって納めるしかない。
 シンジもそれはわかっている。

「は、はい。じゃあ僕はシャワーを」

 と、言いかけた時だった。
 ネルフ本部全体に警報の音がけたたましく鳴り響く。
 発令内容は「シト出現、総員第一種戦闘配置」である。それを伝えるアナウンスが繰り
返し流れていった。

「あっちゃあ。よりによってこんなタイミングで来るなんて。シンジ君、悪いけどシャワ
ーは後回しよ。ケージに戻ってエヴァで待機していて」

287:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:51:23
「私の名は赤木リツコ!これからお前たちに地獄を見せる者だ!」
になりそうな展開ですねw
GJ!

288:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 23:06:05
リツコさんKOEEEEEEEEE!

289:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 23:08:01
りっちゃん「この部屋のゲッター線量は通常の十五倍よ」

290:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 00:08:17
リツコ「また死んだ! これで新しい験体が手に入ったわ!! もっと実験台をあつめるのよ! くけけけけけけけ!!」


それはそうとゲッタースーツ(仮)のリッちゃんエロス。

291:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 00:11:14
乙!
今やこの小説を読むのが日々の楽しみ
ああ、癒される…

でででも、リツコさんがいよいよもって早乙女博士化してるううう
世界最後の日がどーこーなんて言いだしたらどうしよう…

292:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 00:18:24
その内、新ゲッターか真ゲッターをリっちゃんが作りそうだ

293:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 00:23:29
早乙女、敷島…んで赤木か? 白衣にゲッター線が当たると何か脳によくない
モンが湧くんじゃないだろうな

294:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 00:38:01
とりあえず母親(MAGI)や愛人(ゲンドウ)の事でチンタラ悩んだりしなさそうさな

295:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 07:28:01
>>293
そうならなかったのは橘博士ただ一人・・・
大決戦にしろ小説にしろゲッター線の研究者で狂わなかったのはあの人だけだな。
もっとも早乙女博士のように深いとこまで踏み込めなかったからだろうけど。

296:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 07:45:07
>>293

> 早乙女、敷島…んで赤木か? 白衣にゲッター線が当たると何か脳によくない
> モンが湧くんじゃないだろうな


敷島はゲッター線にかかわらずとも湧いてると思うよ


297:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 09:42:55
もれなくドグラが湧いております

298:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 10:55:19
各博士たちの脳内データ

早乙女
URLリンク(muryop.com)
敷島
URLリンク(muryop.com)
赤木
URLリンク(muryop.com)

299:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 11:40:32
>>295
橘博士の研究は「ゲッター線に頼らないゲッターロボ」じゃないか?

300:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 14:10:24
アークがもっと続いてたら、隼人もより一層おかしくなってたのかなw

301:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 14:27:03
石川調リツコさんうpる前に腹筋破壊されたwwwww
URLリンク(www.nicovideo.jp)

302:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 15:50:58
ラミエル線はどうなるだろ
いくらゲッターでも近寄ることできるか?

303:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 16:16:43
ゲッター2で地下を掘っているラミエルドリルごとぶち抜くとか?

304:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 16:19:09
あまり作戦予想書いちゃうと作者さんがやりにくくなるかな? 地下から攻めるとか
エヴァよりは条件よさそうだ

305:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 17:58:36
そうね。
スレで先の展開予想するのは「ネタつぶし」だって某絶望漫画でも言ってたし、やめよう。

頭は何も考えずまっちろに
手はちんこの上で

306:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 19:16:25
>>303
そういえばドリル側からポジトロンでぶち抜くって言うSSをみた覚えがある

307:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 21:38:39
>>299
大決戦では斬とか開発してたし小説版(ネオじゃない方)では
早乙女博士の手伝いなんかもしてたような。

308:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/25 22:02:47
>>302
ラミエル線?

◇「チェェェンジ!ラミエェェェル!ワァン!」
☆ガチャガチャガチャーン(新劇場版の変化)

309:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 10:49:42
ええい、変な進化を

310:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 11:00:41
ラミエル線と聞いて何処と何処を結んでる鉄道だ?
と、そんな考えが真っ先に頭に浮かんだ自分は・・・・・やっぱ鉄オタ\(^o^)/

鉄道博物館行きたいが、遠いし時間がねえ~otz

311:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 11:59:24
じゃぁ、俺はラミエル腺で

312:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 16:32:22
>>310
やっぱ第3新東京市(地上)とネルフ本部(地下)かねぇ
>>311
ビームを出すために必要なのか

313:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 18:33:57
アルミサエル線やアラエル線を浴びたら頭の中が偉い事に。

314:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 19:54:37
使途で人気高いのってどいつだろうか?(カヲル抜きで)
個人的にはサキエル、ラミエルとイロウルが好きなんだが

315:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 20:22:38
ラミエル

316:つづき(ゼルエルとか)
07/10/26 21:15:51
「わかりました……」

 ミサトが急ぎ、ロッカー室を飛び出していく。作戦司令室へ向かうのだろう。

 あとに取り残されたシンジはしばらくうつむいていたが、やがて顔をあげると小走りに
ケージへ向かった。
 その途中で綾波が合流してきた。
 共に駆けていく中で、めずらしく彼女は自分から口をひらく。

「碇君」
「え、なにっ」
「嫌な予感がするの。発進時から気を抜かないで」
「気なんか、抜いてられないよっ」
「それも……そうね」

 会話はそこで途切れ、あとはひたすらケージまで走った。二人はそれぞれのエヴァ、初
号機と修復の完了した零号機に乗り込んでいく。
 あとは出撃を待つのみだった。


 一方、作戦司令室。
 そこではミサトが頭を抱えていた。

「ああもうっ! なんでこんな時に限ってリョウ君がいないの!!」

 そこへリツコが割り込む。

「彼はネルフの職員ではないもの、出勤する義務はないわ。零号機の再起動が間に合った
だけでも良しとするべきよ」

 このセリフに、頬をぴくぴくとさせるミサトが腕を組んで横目にリツコをみやると、わ
ざとらしくいった。

317:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:18:02
「……ふ~ん。ずいぶんと肩もつのねェ。これもゲッターの導きってやつかしらぁ」
「嫌味をいってるヒマはないんじゃない?」
「わかってるわよッ!!」

 作戦司令室で立ち並んだリツコとミサトは、ゲッターとシンジをめぐった先の件で険悪
なムードのままシト迎撃に挑んでいる。
 竜馬はいない。
 彼は、この日「俺は寝る」と言ったままミサトのマンションで転がっていたのだ。

 そのムードは他の職員にも伝わり、特に敏感なマヤなどは何度も二人の方をちらちらと
覗いては気にしている。
 ゲンドウや冬月といったあたりは、さすがに態度に表わすことはなかったが、余計な仲
違いを快く思わないのは間違い有るまい。
 そのせいか、シトが迫っているというのにいまいち、作戦司令室の動きが悪かった。

「エヴァ初号機、および零号機、発進!」

 そんな中でシンジとレイは地上へと向かって吐き出されていった。
 目標は、第五シト。コードネームはラミエルである。
 見かけは「蒼く透き通ったクリスタルで出来た八面サイコロ」そのものだ。
 とはいえ、数字や点が打たれているわけではない。代わりなのか、その周縁には黒い溝
が走っていた。

 巨大なガラス細工にも見える。
 天使の名にふさわしい美しさといえたが、見ようによっては相手をバカにしているよう
に感じられるかもしれない。
 しかし、ラミエルが特異なのはその外見だけではなかった……。
 エヴァ初号機がエレベーターによって地上へ吐き出される寸前、レーダーを監視してい
たシゲルがラミエルの内部に異変を察知する。

「目標内部に高エネルギー反応! 周縁部を加速、収束していきますっ!!」

318:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:20:18
 黒い溝にみえたものは、ラミエルの唯一にして最大の武器であった。
 それは、

「まさか、加粒子砲……! シンジ君、よけてぇっ!!」

 加粒子砲、つまり荷電粒子砲。
 砕いて説明すれば、陽子やイオンなどの粒子を砲弾として使用するエネルギー兵器だ。
 大気圏内においては、瞬く間にエネルギーが減衰してしまうゆえ扱いが難しいとされる
が逆にいえば大気圏内で使用可能な場合、超高出力であることになる。

 その威力が今、証明される。
 初号機が地上に出たとたん、シンジの視界にぱっと白色の光が広がっていく。
 と同時に、濁流のような粒子ビームが降り注ぎ、初号機のA.Tフィールドはもとより強
固なはずの胸部装甲をも、あっという間に溶かしていってしまう。

「ぎゃぁああぁ……ッ!!」

 神経が接続されているシンジに、同じ箇所へ杭で串刺しにされたような、筆舌にしがた
いまでの激痛が走った。
 いや、もはや痛みなどというレベルではなかったかもしれない。
 その様を見ていたミサトの顔が、さっと青くなっていく。
 あわてて、

「二人とも戻してっ! 早く!!」

 回収の指示を出すが、同じように衝撃を受けたオペレーター達は、反応にわずか遅れて
対応した。
 それが致命的だった。
 初号機の胸部奥、機能中枢であるコア寸前にまで粒子ビームが達してから、やっと地下
へ隠すことができた有様だ。

319:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:21:20
 最大速でケージまでエレベーターが走る。
 それを追って粒子ビームは地を流れ、その回収ポイント周辺を瞬く間に灰じんへと帰し
ていった。
 だが、さすがにこれほどの威力の粒子ビームを撃った後はエネルギーが消耗するのか、
初号機を見失ったとみると、ラミエルは加粒子砲の照射を停止して沈黙した。
 一息つく、といった風であった。

「止まった……」

 作戦司令室は、追撃がないことにとりあえずの安堵をもつ。
 すぐさま、回収された初号機およびパイロットの状態が報告されていく。

「パイロット、脳波乱れています!」
「心音微弱……いや、て、停止しましたっ!!」

 声に極度の緊張感が伴われる。

「レイ、しばらく待機してて! 私はケージへ行くっ。リツコ、緊急処置をお願い!!」
「わかったわ」

 そういって、ミサトは全力疾走で作戦司令室を飛び出していった。
 救護班の指揮をするためであるのだが、あえて現場に駆けつけるのは彼女の感情的行動
であろう。
 わずかでも時間のロスによるシンジのダメージ増加を考えるなら、状況の見渡しと即時
各部署への伝達が可能な作戦司令室から指示したほうが、的確なはずだった。
 対して、処置を任されたリツコは常と変わらぬ冷静さで、淡々と対処法を指示する。
 なお操作を受け持つのはオペレータの日向マコトだ。

320:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:22:24
「生命維持システムを最大にして。心臓マッサージ実行」
「実行します! ……反応ありッ」
「もう一度」
「はいっ……心音回復!!」
「よし。プラグ強制排除、同時にLCLも強制排水」
「了解!」

 シンジがなんとか息を吹き返すと同時に、モーター音を唸らせるロボットアームによっ
てエントリープラグがエヴァの首から抜き出された。
 リツコの指示でプラグ内のLCL溶液が噴出した後に、ハッチが開け放たれたところでや
っとミサトはケージへ到着した。

「シンジ君……! 救護班、急いでER(緊急救命室)へ!!」

 悲鳴のようなミサトの声と共に、シンジは急ぎ救命室へ運ばれていった。
 だが悲劇はつづく。
 間もなくして、ラミエルが活動を再開したのだ。

 ふよふよと空を漂い、ある位置で停止するとなにかを確認するようにしばらく沈黙した
あと、八面体の下部から、ボーリングに使うドリルのような管を降ろした。
 それはまさにボーリングマシンそのものだった。ラミエルは地面を砕き、ゆるやかに掘
削をはじめたのだ。

 その様を逐次監視・報告していたマコトが、はっとなにかに気づく。

「あ、赤木博士。これはっ」

 ラミエルのいる位置が、ちょうどジオフロントのネルフ本部の真上だったのだ。
 リツコは腕を組んだ。

321:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:23:26
「……敵は、ここへ直接仕掛けてくるつもりね。なかなか考えたものだわ」
「ど、どうしますっ」

 隣で焦りを感じたシゲルが作戦部長でもないリツコに突破口をもとめた。
 だが彼女は、

「とにかく葛城一尉を呼び戻して。焦りは禁物よ……そう。焦っては、だめ。ふふふ」

 口の端をわずかに歪ませながら、この事態を楽しむかのように、含み笑いさえ漏らして
いた。

「せ、先輩……?」

 マヤが、信じられないものを見たような顔つきになっていた。


・・・


 ラミエルが出現してから一時間ほどが経過した。
 ところは作戦司令室。
 そこではミサトに呼ばれ、あくびをしながらやって来た竜馬も含めて、全員が司令室の
メインモニタに映る映像をを食い入るように見つめていた。

 初号機を模したダミーバルーンを浮かべた無人船がシトに向かう様を映し出している。
 シトの行動パターンを調査するためだった。
 ダミーは海上を一定の速度ですすんでいくと、ある位置に来た時点でラミエルの加粒子
砲によって消滅した。
 海上から天高く水柱がそびえ立つ。

「次っ」

322:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:24:32
 ミサトが指示すると、今度はかなり離れた場所を走る自走列車砲が映し出された。
 正式名称は独一二式自走臼砲というのだが、それはまあ置いておこう。
 列車砲はラミエルを捕捉できる位置まで来ると斉射した。砲弾が飛んでラミエルに迫る
が、発生したA.Tフィールドによりスリングショットの玉のごとく弾かれてしまった。

 直後、反撃の加粒子砲により列車砲も爆散。
 どうやら、ラミエル自体がテリトリーを決め、そこへ侵入する物体を自動的に排除して
いるようである。

 と同時に、テリトリー外であっても攻撃された、もしくは攻撃される予兆がある場合に
はその範囲を超えて撃ってくる習性があるらしい。
 A.Tフィールドも先の二体のシトに比して極めて強固なものである。
 その強さには、ミサトも舌を巻かざるを得なかった。

「攻守ともにほぼパーペキ。エヴァでの格闘戦は望むべくもないか……まさにボスキャラ
ってとこね」

 ちなみにパーペキとは彼女の造語で、完璧の意味らしい。なぜ日本語と英語を組み合わ
せたかは不明だが、おそらく語呂がよくて気に入ったのだろう。

「それで……問題のボーリングマシンは?」
「現在直径、一七・五メートルのドリルブレードがネルフ本部へ向かい掘削中。すでに第
二装甲板まで到達しています」

 ネルフ本部は地上から全部で二二層にもなる、装甲板で守られている。
 ラミエルはドリルでの掘削により、それらを全て破るつもりなのであろう。

「本部到達予想時刻は、明日の〇時六分五四秒です」
「あと一〇時間足らずか……」

323:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:26:45
 眉間にしわを寄せるミサト。
 ふと、手元にあるコンソールに触れて初号機の修復に赴いていたリツコへ連絡を取る。
 もはや先のトラブルを気にしている場合ではない。

「赤木博士、初号機の修理状況は?」
「厳しいわね。ほんのわずかだけど、コアにダメージが確認できたわ……回復には時間が
掛かる」
「零号機は?」
「オールグリーン。だけど、どのみち単体ではどうにもならないわね」
「わかってる……」

 ここで通信は終了した。
 どかりと椅子に腰掛けたミサトは手に持っていたペンで額をつついて苦悩を表わした。

「こうなると、現時点で頼りにできるのは……」
「ゲッターロボしかない、かしら?」
「うわぁっ!?」

 予期しなかった背後からのリツコの声に、ミサトは飛び上がらんばかりに驚いたあげく
にもの凄い勢いで椅子を回転させて振り向く。勢いあまって、360度回ってしまったほど
だった。

「あんたケージに居たんじゃないのっ!?」
「歩きながら通話してたのよ。エヴァの作業よりも大事なことがあるわ」

 そういうとリツコは、壁に寄りかかって黙りこんでいた竜馬をちらりと見やる。
 応じた竜馬が、ふわりと壁を放れて口を開いた。

「おい、たかが砲台野郎ごときになんてザマだ。それでも作戦部長かよ」

324:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:28:21
こういう場合、連投支援した方が良いのかな?

325:ここまで
07/10/26 21:28:24
 と、いきなり啖呵をきった。
 たしかに、シトの能力が判明する前にエヴァを出撃させてしまったのにはミサトの落ち
度があったといえよう。
 まだ油断があったのだ。今までに出現したシトは、どれもその戦闘方法が接近戦ばかり
でラミエルのような、超長距離射撃が可能でなかった。

 その経験を、アテにした。だが、そもそもが正体不明の相手なのだから、万全の用意で
当たるべきだったのは作戦立案上でも当然のことといえよう。
 ゆえに、それを指摘されるとミサトは弱った。

「うう……。だ、だけどリョウ君。たとえゲッターでもあの加粒子砲を避けるのは難しい
わ、あれは亜光速で飛んでくる」
「避ける必要はねえ」
「えっ?」

 その言葉に、作戦司令室の人間全員の視線があつまった。
 まさかゲッターロボは、加粒子砲の直撃にも耐えられるというのではあるまい。
 竜馬は掌を合わせてボキボキと指を鳴らしながら、不敵に笑う。

「ゲッター2だ」
「え、なに……」
「おっと。そこは私が説明したほうが早いわね」

 と、リツコが割ってはいる。
 竜馬は基本的に自分の考えを長々と論理的に説明することを嫌うので、だれかが通訳の
役割を果たさないと議論が平行線をたどってしまうことがある。
 しかも、その逆である場合は「俺の解るように説明しろ!」という態度に出る。
 まったくもって扱いづらい男だった。

326:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:32:06
>>324
んにゃ、お気づかいなく。だいたい10レス目安にしてやってるから。
グッバイモンキー攻撃くらっても泣かない。

327:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 21:34:00
>>326
余計なことしちゃいましたね。まずは拍手を
前半の山場、まさに中ボス的存在のラミエルにどう挑むか
期待しております。

328:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 23:50:48
乙!
ラミエルの話はエヴァ本編でも大好きなんで、
それにゲッターが絡むとどうなるのか今から
ワクワクテカテカ

最近マジでこの小説アニメで見たくなってきた…


329:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 01:43:37
アニメにするなら作画はどうなるだろう?
エヴァよりにすれば、竜馬が別人のような顔になり、ゲッターよりだとエヴァキャラが別人に
けど、ケン・イシカワな画風の各エヴァや使徒は見てみたい

330:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 01:53:37
賢ちゃんの描く使徒には勝てる気がしねえな

331:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 01:58:16
>>329
最初は普通だったエヴァキャラが、ゲッター線を浴びるたびに少しずつグルグル目玉に…

332:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 02:02:47
グレンラガン風作画でいいじゃん
ガイナだし目玉グルグルだしw

333:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 02:53:21
賢ちゃん風EVAは邪鬼王風になるんかな。

334:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 04:40:12
ゼーレのジジイどもが初代原作冒頭の空手大会関係者のごとく
全員KOの上キール議長も眉間を蹴り割られ死ぬビジョンがありありと……

335:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 10:46:49
>>332
グレンラガン(笑)

336:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 11:04:56
>>332
そこはチェンゲかネオゲの作画だろう

337:つづき
07/10/27 18:44:19
「ゲッター2はその左腕、ドリルアームによって地中を掘削しながら移動することができるの。
 私も驚いたけれどその速度は時速にして一八〇キロに昇る。
 第五シトなんか比較にならない、驚異的な速さで土の中を動けるわ」

「ひゃ、ひゃくはちじゅっきろ……うそでしょ……」

 地面を掘り進む、ということがどれほどに時間と労力のかかることなのかは、誰あろう
今必死にネルフ本部へ掘削中のラミエルを見れば解る話だ。
 だが、ゲッター2はまるで車が走るかのような勢いで地中を往くことができるという。
 次々と明らかになるゲッターの非常識さに、ミサトは空いた口が塞がらなかった。

 他の職員もぽかん、としている。
 もし、ラミエルがこのことを知って、かつ彼(かどうかは解らないが)に知性があった
とすれば泣いて悔しがるだろう。

「事実よ。こんな時に嘘をいう意味はないわ」
「襲ってきたのがゲッター2じゃなくて良かった……」

 心から、といった感じでミサトが漏らしていると、全て言葉を取られてしまった竜馬が
頭を掻きながら、

「短ぇ間にずいぶんと調べあげたじゃねえか、リツコ」

 と彼にしては感心した様子でいう。

「ええ」

 言葉は無感情だったが、まんざらでもない様子でリツコはそう応えた。
 竜馬は、取り直して口をひらく。

「まあ、そういうワケだ。ゲッター2で近づいて地上に出たらすぐゲッター1にチェンジ
して奴を叩くってのが俺の案だが、どうだミサト」

338:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:45:21
「地中からドリルブレードを砕くわけにはいかないの?」
「野郎のバリアを見たろ。速度の乗らねえ地中からじゃ無理だ」
「そう……なら、やっぱりリョウ君の案でいくしかなさそうね」
「でも、もう二つ問題がありそうよ」

 とリツコはいうと、コンソールの真ん中に陣取った。
 マヤがやたらと輝いた目で見つめていたが、あえて無視する。リツコは片手で操作しな
がら、ラミエル周囲の映像を映し出す。
 モニタの中のポインタを動かすと、画面は高度を下げて地面近くへ移動していく。

「ひとつは地中から出た時。いくら近づけても、出た途端に撃たれるんじゃ元も子もない

「確かにな」

 竜馬が相づちをうつ。

「もうひとつは、流君もいった通りにA.Tフィールドね。相転移空間が肉眼で確認できる
ほど強力なものが展開されているわ。
 これはゲッターの武器でも、そう簡単には貫けない。
 唯一可能性があるのはゲッタービームよ。炉心をフル稼働させて撃ち込めば理論上は、
一撃でフィールドごと貫通して撃破できる」

 また皆の知らない単語が飛び出た。

「げ、げったーびーむ?」
「ゲッター線を増幅して一点集中照射する武器。現在のゲッター1のもので、陽電子砲並
の威力があるわ。射程は劣るけれど」
「んなもんまで付いてんの、あのトンデモメカは……」

339:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:46:25
 しばしゲッターの脅威に作戦司令室の人間たちは沈黙していたが、それはやがてラミエ
ルが手に負えない相手でない実感に変わってくる。
 それぞれがゲッターを主軸にした戦略を頭に描いたが、むろん最初に口を割ったのは作
戦部長のミサトだ。
 さきほどから立場を乗っとられたままである。少しくらいは作戦部長らしい発言をしな
ければ面子に関わるというものであろう。

「チェンジ中のゲッターを守るには、囮があればよさそうね。シトが敵の脅威度を識別す
る知力もあると仮定して、ゲッターと同等に脅威となる存在がいい。それにエヴァを使え
ば……」

「しかし、加粒子砲で撃たれれば終わりだろう。まさか捨て駒にする気かね」

 と、ここで冬月が口をはさんだ。
 もっともな意見である。だが、ミサトは頭を振ると意外な発言をした。

「いえ。原始的ですが、盾を持たせるのが良いかと。加粒子砲に対して、もっとも抵抗と
なる素材を使ってエヴァの全体を覆えるシールドを急造させます。
 作戦としてはゲッター2がまずシトに接近、浮上する直前に零号機を突貫させます。
 エヴァはそのままシトへ直進、その隙にゲッターは浮上してチェンジ、ゲッタービームを照射する」

「なるほど……可能性はありそうだな」
「だが、またしてもゲッターロボ頼りか。ネルフとしてはあまり愉快な話ではない」

 ゲンドウも口を挟んだ。
 ミサトが「もっとも確実な方法だ」と反論しようとしたが、これには竜馬が応じた。

「なんか文句あんのかよ、オッサン」

 ドスの効いた、深い声でいった。
 それにゲンドウはしばらく黙ったあと、わずかにあごをひく。

340:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:47:34
「我々には立場がある……まあ、いい。どのみちシトを倒さねば誰にも未来はないのだ。
存分にやりたまえ」
「言われるまでもねえ。シンジのガキを可愛がってくれた礼だ、サイコロ野郎に味わわせ
てやるぜ……ゲッターの恐ろしさをなぁ!」

 闘志をみなぎらせた竜馬が、やたらと嬉しそうに両の掌を合わせてボキボキと指を鳴ら
した。辺りにどす黒いオーラが漂っている。
 まるで阿修羅神が現世に現れたかのごとき迫力に、マヤが涙目になっていた。

「どっちが悪役だったっけ……」

 呆れたミサトが、しきりにペンで額を掻いている。
 だが竜馬とゲッターの存在が、初号機を瞬時に撃破されて一時的に絶望に陥った作戦司
令室に活気を戻したのも事実だ。
 この時点でシトのネルフ本部到達予想時刻まで、あと六時間である。
 それでもマコトとシゲルが「まったく流さんにあったら敵わないな」などと談笑するほ
どに、危機が迫っているとは思えないような空気が流れていた。

「ところで流君」

 そんな中、リツコがつかつかと竜馬へ歩み寄ると、何事かを耳打ちをした。
 聞き届けた竜馬が、珍しく驚いたような表情になるとその顔をリツコへ向けていう。

「……本気か」
「ええもちろん。万全に備えた方がいいでしょう」

 なにか、密約をしているようであった。
 作戦中に作戦部長へ聞こえない交渉ごとをするなどというのは前代未聞である。当然の
ごとくミサトが眉をひそませると、注意を促した。

341:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:48:50
「ちょっと、ひそひそ話はやめて。今、作戦中よ」

 ミサトはこの期におよんで冷静なリツコが私情で動くとは思えなかったが、先の彼女の
行動が行動だったので、心配だった。
 しかしリツコは微笑を浮かべると、

「問題ないわ」

 と返す。

「問題だってえのよ!!」

 ミサトはこの日、何度目かの激怒を見せるとリツコに詰め寄っていくが、彼女は他の人
間の視線から逃れるように背を向けて、出口へすたすたと歩いていってしまう。
 シャッターの前に立つとに一旦立ち止まり、背中から、

「デートの約束よ。じゃあ私は初号機の作業監督に戻っているから」

 とだけ言って退出する。

「あ、ちょっと待ちなさいっ。赤木博士っ!」

 制止するが、リツコはあっという間に消えてしまった。
 竜馬も竜馬で「俺は時間までブラついてる」といって作戦司令室を出ていってしまう。
 まったく制御のきかない人間たちにミサトは髪の毛を掻きむしって悶えたが、ラミエル
のことを思い直して冷静さを取り戻すと思考に戻った。

 今、彼女までが身勝手な行動をとるわけには行かない。
 シトの状態を逐一監視しながら、作戦の準備をしなければならないのだ。
 先の失敗は繰り返せない……ミサトは、爪を噛んだ。

(デートね……。気取っていったって、嫌な予感しかしないわよ)

342:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:50:35
 そのミサトの背を見ながら冬月がつぶやく。

「これでは規則も何も、あったものではない」

 呆れを通りこしてしまったような声だ。
 これにゲンドウが机のうえで、掌を組んだまま呻くように応える。

「この元凶も流竜馬だ。
 調べでは本籍不明、経歴不明、係累不明、身長約一九〇センチ以外の病歴その他を含む
身体的特徴不明……まさに謎の男だ」
「いいのか、放っておいて」
「仕方があるまい。奴とゲッターロボを敵に回し時間を失うのは、得策ではない。対策は
考えておく」

 作戦司令室は、再び緊張と喧騒の渦巻く時間へと流動していった。


・・・


「母さん……」

 ネルフ本部内、医務室。
 ごつごつとして厳めしい医療ベッドの上でシンジは目を閉じたまま、そうつぶやいた。
 寝言である。
 が、そのまぶたから一筋の粒が零れていくのを見遁さなかったのは、ちょうど彼の様子
を見に医務室へ入って来た竜馬だった。
 竜馬が近づくと空気が動いたせいだろうか、シンジはゆっくりと眼を覚ました。
 おぼろげな視界に凶悪の顔が映るが、慣れたもので、もはや飛び起きることはない。

343:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:51:44
「あ、竜馬さん……」
「寝ながら泣いてんじゃねえ、何の夢みてたんだ」
「昔の、夢です」
「男は暗え過去のひとつも背負って半人前よ。夢の中でも我慢しとけ」
「そんなぁ……」

 無理だよ、といおうとしたが、竜馬がベッドのテーブルへ無造作に置いたトレーによっ
てその言葉は封印される。
 トレーの中身は、いわゆる病食だった。
 メニューはパンとミルクに油を抑えて調理した目玉焼き、それにサラダである。
 竜馬がぶっきらぼうにいった。

「メシだ。おめえんトコに行くっつったら渡された。食っとけ」

 しかしシンジは首を軽く振ると、

「なにも食べたく無いんです」

 と、食事を拒否する。そういう気分ではないのだろう。
 これを受けたのがレイやミサトであれば、その意思はとりあえず汲んだに違いない。
 が、竜馬は容赦をしない。

「うるせぇ黙って食え」

 パンをひっつかんで、無理矢理シンジの口へ持って行く。
 シンジはもがもがとやって抵抗したが、結局食わせられてしまった。起床直後で水分の
少ない口に入り込んだパンが、さらに水分を吸ってカラカラにさせてしまう。
 シンジはむせながら抗議した。

「や、やめてくださいよっ。僕はなにも食べたくないって……」

344:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:52:54
 と、シンジはそこまで言いかけた時に、ふと、目玉焼きが半分に欠けていることに気づく。
 切られているのではなく、食いちぎられているのだ。 
 これに言葉が途切れると間髪いれずに竜馬がいう。

「こんな味の薄いメシぐらい食っとけ。体もたねえぞ」

 シンジは味まで言及した竜馬と、かじられた目玉焼きを交互に見て、

「あの、もしかして食べたんですか……?」

 シンジが豆鉄砲を食らったハトのような顔になっていう。
 よくみれば、サラダも少し減っていた。
 間違いなく竜馬が犯人である。普通、他人の病食をつまみ食いする者はいない。
 だが、その犯人は平然と頷いた。

「腹がへってな」

 そこにあったから食った、といわんばかりだった。
 だが、そのいい方と、態度があまりにも堂々としていたのがシンジには妙に可笑しく、
腹の底から笑いがこみ上げてきて、ついには、うっと体を丸めて震えだした。
 それを認めた竜馬は、

「へっ。笑える体力がありゃ十分だ」

 といって、壁にかけてあったプラグスーツを手にとってベッドへ放った。
 シンジは笑いが収まってからそれを手に取る。
 すると、それが普通のプラグスーツでないことに気づいた。
 正体はリツコがさきほど、シンジに着せようとしていた特殊プラグスーツだった。

「そうか。今回の竜馬さんはリツコさんの使者ってわけですか……結局ゲッターにも乗せ
られるんですね……嫌といっても」

345:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 18:54:04
 シンジは先ほどの笑いとは正反対の、沈痛な面持ちになった。
 根性がない、と批判するのは簡単だったが、わずか一四歳の少年の許容力を考えれば
無理もない話であろう。

「恐いか」
「恐くない方がおかしいです。竜馬さんはどうして平気なんですか、死ぬかもしれないのに……」

 その問いに竜馬は、

「何いってやがる。俺が死ぬわけねえだろう」

 と、根拠もないのに自身満々に答えた。
 だが他の人間ならいざしらず、竜馬がいうとそれがやたらと信憑性をおびた話にきこえ
てくる。
 シンジは一瞬呆気にとられた顔をしたあとに、また笑い出した。

「はは、あははは……そうですね、竜馬さんは殺されても死なないかも。じゃあ、もうひ
とつ聞かせてください。その竜馬さんは、どうしてゲッターに乗るんですか」

 ふっ、と笑いが止まって出た質問だった。
 それに竜馬はまじめな顔になって答える。

「絆だからだ」
「え」
「俺は、いや全ての生命体はゲッターと共に在る。ゲッターに乗るのはその絆だ」

 シンジには、竜馬がなにをいっているか理解できない。シンジでなくても理解できなかっただろう。
 あまりにも漠然としすぎていて、言葉の真意がつかめない。

「今は理解できなくていい。だがシンジ、恐れるな……自分を信じろ。その先に、生きる
ことの答えは待っている」

346:ここまで
07/10/27 18:55:14
 いつになく雄弁に語る竜馬に、シンジは呑まれる。
 姿はいつもの凶悪極まりない無頼漢だが、このときの竜馬はなにか、とてつもなく大き
く果てしないものに見えたのだ。

「自分を信じる……生きることの答え……」

 シンジは竜馬の言葉を反すうした。

「でも、僕は自分を信じることなんて」
「人間は目で世界を見ているのではない、心で見ている。だから自分を信じなければ、な
にも見ることはできん」
「……」

 シンジは黙った。
 彼なりに、言葉の意味を料理しようとしているのだろう。
 それを見て竜馬は背を向けた。

「俺はもう行くぜ。早くしねえと、リツコの奴にゲッターを乗っ取られちまうからな」

 そういって医務室の出入り口まで歩いていくと、コンソールを操作して部屋から出かか
る。
 その時シンジが、がばっとベッドから飛び起きると転がって顔を上げた。

「……乗ります、僕もゲッターに」

347:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 19:07:51
職人さん乙です

リッちゃんベアー号搭乗フラグ成立すかw

348:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 19:12:38
リッちゃん鼻血フラグキター。

349:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 19:21:01
こんな早い時間に更新なんてうれしー!
乙ー!!!
なんかミサトさんが一番苦労してるっぽいなw
がんばれー!

それにしてもシンちゃんがとっても前向きになってて感動…
そこまで導けるリョウ君凄い!
さすがはエンペr

おや?誰か来たみたい

350:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 19:35:52
どうした>>349?!
応答しろ!>>349>>349?!

351:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 22:22:03
竜馬と一緒にいると前向きにならなきゃ生きていけないシンジの成長が微笑ましいw
しかし展開予想したぐらいで消されるなんて竜馬も結構非道・・・ウォォこの指数はビッグバンを引き起こすだけのドワオ!

352:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:02:02
しかたねぇからエンペラー様について語ろうぜ
正直合体するだけであんな被害を撒き散らすロボットって斬新だよな

353:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:05:36
誰か>>352がどこ行ったか知らないか?

354:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:20:02
合体するだけでビッグバンだもんな。
ゲッタービームなんぞ撃った日にゃどれだけの被害が出…あれ?窓の外がめがっさ光って


これが    の力かよ…へへっ、大したモンじゃねえk

355:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:32:29
エンペラーがストナーサンシャインを撃つ時にこの宇宙は…

356:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:37:37 hDS9m2KM
真ドラゴンがあんだけの化け物なのにそれを遥かに上回るんだしな


357:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 00:30:16
命知らずが多いなぁ

358:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 01:07:40
???「このスレの連中は死にたい奴が多いようだな…」

359:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 06:57:04
エンペラーの合体のビックバン級のエネルギーって、
周りを破壊した?

360:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 08:54:44
ゲッターの犠牲者がまた一人、>>359お前の事は忘れんぞ。

361:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 14:37:17
彼は展開予想どころか自分の名前を言われるだけでドワオしているようだね、スティンガー君

362:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 16:07:42
そ、そうだねコーウェン君


363:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 16:35:45
ゲッターはみな巨乳が好きです。

364:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 17:59:30 Fg6ze5Uq
でも、ドリル担当は貧乳。
渓とか翔とか。


365:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/28 18:08:56
>>364
甘いぞ、初代ドリル担当女性はボインちゃんことミチルさんだ!
(テレビシリーズゲッターロボG最終回でライガーに搭乗)


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