07/11/03 16:10:04
それは放課後のことであった。帰り支度をするシンジの前にアスカが寄ってきた。
「シンジ、帰りはDVDを借りてくわよ」
「ええ~、またぁ?」
「何よ、その嫌そうな声は。このアタシが映画見たいって言ってるのよ!従うのがアンタの義務でしょ」
しかしシンジは不満そうに、衝撃の一言を放った。
「だってアスカと映画を見ると、いっつも映画にのめり込んで僕に抱きついてくるじゃないか」
一瞬の沈黙の後に教室全体が爆発した。
「う、裏切りもんっ!」
「イヤーンな感じっ」
「碇、それマジか!?ちくしょー!」
「ええええ!?惣流さんて案外・・・」
顔を真っ赤にしたアスカは慌てて否定する。
「な、な、なわけないでしょっ!!!」
「何言ってるんだよ?一昨日だってホラー映画を一緒に見たら怖がって結局寝る時も一緒だったじゃないか」
「きゃーっ!違う!違う!違う!」
「先週恋愛映画を見たときは何だか甘えてくるし、アクション映画だったら拳振り回すから
アスカを後ろで抱えている僕はとばっちり喰らうし、サスペンスだったらんぐぅ」
シンジの口を押さえてそのまま教室から引きずりだすアスカさん。
翌日から彼女に向けられる視線は大きく変わったそうな。