07/09/26 15:21:27
常夏の第三新東京市。
今日も強い陽射しがビル街に降り注いでいる。
そのビル街の中を歩く少女―惣流・アスカ・ラングレーは不意に足を止めた。
一瞬遅れて隣を歩く少年―碇シンジもその場に立ち止まる。
シンジ「…アスカ?どうしたの?」
アスカ「ねぇ、この音なに?」
言われて耳を澄ませば、雑踏の中でも幾重にも、
それでいて涼やかに響く玲瓏たる音色。
シンジ「ああ、風鈴の音だよ」
アスカ「フー…リン?何それ?」
シンジ「近くにいっぱい飾ってあるお店があるのかな、行ってみようか?」
アスカ「そうね、なんか興味がわいてきたわ」
音をたどって歩くこと数分、二人は音色の源と思しき店の前に着いた。
大手のインテリア店であろうか、広いフロアの一画に風鈴が並べられている。
華美なもの、瀟洒なもの、奇抜なもの―まさに多種多様といえた。