07/09/04 17:30:52
うは♪
2:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/04 17:32:42
ATフィールド全開…!
3:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/04 17:32:56
>>1それ冬月
4:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/04 18:04:17
やってしまったか…(汗)
とりあえずテャーハン作るよ!
洗濯もするよ!
5:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/04 18:32:22
>>4
「テャー」と言いながら作るのか
6:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/05 00:40:08
このスレ…落とすには惜しい(汗)
7:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/05 16:44:58
とりあえず肉はNGなので、ニンニクの芽炒めと卵チャーハンを作ってみた。
無言でいただいてくれた。これが幸せというものか(汗)
8:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/06 14:01:02
洗濯をしたがレイさんの下着の替えがないらしい。
困ったものだ、「かまわない」とおっしゃるがかまう(汗)
と思っていたらいつのまにかタンスがあって替えがあった
あいかわらず出られないが、レイさんは元気です
9:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/06 22:33:58
なぜここにいるのか、と聞いたら、「わからない。でも…」
自爆装置のロックを解除して、いままさに光に飲まれたとき、気を失って、
気が付いたらここにいたそうだ。
しばし無言だった。神というものがいるのなら、よほどに残虐なものにちがいない。
だが、ともあれ生きている。鼓動を打っている。私の目の前で。
ならば、帰れないものでもないだろう。今はそれでいい。
10:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/06 23:03:25
レイさんはあいかわらずお元気。なによりもうれしいが、
同時にその瞳にある感情を読み取れぬようでは、この人を想っていた甲斐がないと思う。
部屋中をいろいろと探ってみたが、別段出られそうなところもない。
必要最低限のものはそろっているが、窓すらない。換気は大丈夫か、と心配したら、
何故か空気がさわやかになったようだ。誰かがここを見ているのか。
身勝手な連中だ。
はたしてこれは幸運か不運か?そのようなことを、
体育座りで本を読んでいるレイさんを見て考えるのだが…
11:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/07 19:31:50
今日は、隣の部屋にあったPS2で
某進化する戦闘メカアクションで対戦をさせていただいた。
データがないので初期機体どうしだったが、
驚くのは、レイさんのぎこちなさがみるみる消えていくという真実
最後にはブレードでなで斬りにされた。
こうでもしなければ、生き残れなかったのかと思うと、
なんだか情けなくなった。
12:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/07 19:33:30
×なんだか情けなくなった
○なんだか自分がなさけなくなった
この日記を誰かが読むことがあるのだろうか…?
さて…。
13:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/08 06:58:03
今日の朝ごはんはメルバトーストとマーマレードのジャム、
スクランブル・エッグにカリフラワーのサラダだ。
適当に見繕って出したものだが、レイさんは残さずいただいてくれた。
「ごちそうさま」
「おそまつさまでした」
一礼すると、不思議な顔をなされた。
ごちそうさまにはそう返すのだ、と教えたら、
「おそまつじゃない…」と、ほんの少し眉を下げておっしゃられた。
ビリッと来た。
急いで風呂場で水を浴びた。
14:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/08 07:31:23
さて。
何もしないでいるのもあれなので、勉強をするというレイさんを見てみた。
一応中学二年くらいの勉強はわかっているつもりだが、逆に教えられることもしばしば。
やはり教育課程はとっておくべきだったか?とも思うが、いまさらせんないことよ…
だが漢文なら得意分野だ。論語から枕草子までまぁ、一応読める。
レ点上中下点などの見分けは難しい上にやっかい。
こんなことを覚えて、なんの役に立つのか、というようなことを訊かれて、
しばし口ごもったが…
本棚からいろいろと小説を取ってきた。読んでいただけるかどうかわからんが、
マイナスにはなるまい。
15:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/09 18:07:52
きょうはレイさんが寝ている間にPS2でエヴァのDVDを観る。
なんと、弐拾参話の続きがあった。プラグを覗いてもだれもいないので
赤木博士があたふたしている。シンジ君はマジで辛そうだ。
アスカさんもさすがにコタえたのか無口だ。さて、どうなるやら、
と思ったら、ご丁寧にこの先はない。やれやれ。これはレイさんにはみせられんな。
16:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/11 00:53:28
今日はいろいろと話させていただいた。
レイさんの過去は興味深い。碇司令もそれほど
邪険にあつかっているわけでもないようだ。少しだけ見直した。
突然なにもかもぶちまけたい衝動に駆られたが、
真実を知って必ずしも得とはならんのが世のサダメ。
とりあえず当たり障りのない範囲で教えた。カヲルは使徒だとか。
「どうしてそんな事を知っているの?」
返答に窮する。いままで貴方を見つめていたからだ、などとは言えぬ。
「なぜそんなことを教えてくれるの?」
「貴方には、悲しい未来を見て欲しくないからだ」
この知識が役立つときが来るのを望んでいるのか、自分でもわからぬ。
17:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/12 00:18:36
レイさんの読んでいる本は、幅が広く、ほぼノンジャンル。
小説から詩集、SFなど… 読んでいるレイさんもお美しい。
感想を聞いてみたら、「…私みたいな人はいない」
う~む ライトノベルでもあればいいのだが…
それでも、一冊本を読むたびに、何回も見返す部分があったり
本を閉じた後しずかに吐息をついたりするのは、
やはりなにがしかの影響をあたえているのだろうか…?
ライトノベルでもあればいいのだが。
18:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/13 00:00:20
なんと棚にラノベが増えていた。
そしてレイさんは虚無の使い魔を読んでおられる
「…あなたが私を召喚したの?」
サモン・サーヴァントはできませぬ。
タバサさんについてはスルーだった。
19:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/13 20:54:24
この部屋に入ったときに聞いていたMDを聞いていたら、
「碇君もそうやって聞いていた…」とおっしゃられた
迷ったがMDを貸してあげた。その晩は気まずくて寝付けなかったが
「…ともがらよ みえるかここに…」
レイさんは順応性が高い… すごい
20:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/14 22:20:30
今日の夕食はニンニクラーメン(レイさんは多少こちらを見たりしている)
刻んだニンニクを軽くいためて茹で上がったラーメンの上にトッピング。
部屋中ニンニクっぽいが、この至福!
余ったニンニクを生でかじっていると、レイさんに聞かれた。
「私のいたところでは消毒で生でかじるのもあり。ついクセで すいませんつい!」
レイさんがおそるおそる生ニンニクを口元へ。とめるかとめないか逡巡したが、
その間に一口かじられていた。
「………」
気に入られたらしい。
口元が少し微笑んだような気がした。
21:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/15 22:41:11
あれからニンニクの匂いが充満してるが、換気もしてるらしいので
気になるほどではない。
レイさんの制服のところどころにガタがきてるので、まことに不躾ながら
縫ったりボタン付けをしたりした。レイさんは黙って見ておられる。
ここで指にハリを刺したらどうなるかなどと邪念が湧くが、
そんな事を考えてると仕上がりがダメダメになるので、明鏡止水の心だ!
…玉止めをミスった…
そこだけ上から縫いつけたんで気になるが、レイさんは「ありがとう」と言ってくれた。
日々これ修行なり。
22:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/16 20:39:03
そろそろ二週間弱になるが、どうもわからん
部屋自体は普通の部屋であるが、出られんとはこれいかに
ニュートン力学の通用しない空間ではなさそうだが…
そんな事を思ったのも、どうも昼夜の感覚が鈍らないことにありそうだ
どこからか日光のようなものが差し込んでいるのかもしれん
レイさんと協力してすみずみまで回ったが、今のところ手がかりナシ
レイさんに「やはりどうにかしてここから出なければ」というと
「……」
その視線に込められているものは、私を突き通っているのか、
それとも…
23:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/16 20:44:32
壁をタンタンと叩いてみる。どうやら普通の普請のようだが…
「ちょっと大きな音を出しますよ」と言って、
とりあえず包丁でガリガリと削っていくが、先が見えん
「……!」
レイさんが頭を押さえて蹲った。あわてて包丁を置いて
肩を押さえると、かすかに震えておられる どうなさったのか?
ともあれ、まぁ、今日はもう寝よう。書き忘れたが私は和室に布団引き、
レイさんは別室になぜかあったパイプベッド。夜中は気になって
何度も見に行こうかとも思ったが… この甲斐性無しめ。
24:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/17 22:47:58
ゲン直しに今日はアニメのDVDをPS2で見る。(エヴァは隠した)
ファーストガンダム劇場三部作から始まって、
劇場Z、逆襲のシャアと来たが、
アムロとシャア、ララァが出てくるたびに、レイさんの形のよい眉が萎められる
終わった後に、感想を聞いてみたら、
「…わからない。でも…」
でも…?
「哀しい、でも、それだけじゃない気がする」
今の(弐拾参話時点)のレイさんなら、お分かりになるのだろう。
25:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/18 21:01:02
レイさんが一年戦争に興味を抱き始めたらしい。
今日は棚の小説版ガンダムシリーズを見ていた。
トミーノの電波文章はアレかとおもったが、そうでなく
0080や0083、さらにはゲームの一年戦争シリーズらしい(ジオニックフロントなど)
とくに0080を読んだ後はなにかしらないが、今まで見ていたレイさんには
みられなかったような感情というか、雰囲気になっていた
バーニィのビデオは私も感動したが…
さんざオチで叩かれてる小説版0080だが、レイさんには
なにかを与えてくれたようだ。
26:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/19 23:39:16
オーラバトラー戦記に行く前に止めた。
「いつ、どこでも、人は戦うのね。
自分の意思を貫くために 自分の大切なものを守るために」
「…私は、大切なものを守れたのかしら…」
「…ええ。きっとそうです。保証しますよ」
「…どうして?」
「え!? そ、それはあqwせdrftれい」
いつかエヴァのDVDも見せなければいけませぬかなあ。ふぅ。
27:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/20 23:11:16
スクワットをやっていたらいつのまにかレイさんに見られていた。ビビクゥ!
お水を差し出され申した。「感謝いたします」常温で少しだけ塩が入っているようだ。
赤木博士あたりが教えたのか…
換気もすんだころ、風呂から上がると、レイさんがトレーニングをなさっているご様子。
興味深いが… いやまてしかし覗きは… しかしトレーニングだし
チラ
百目蝋燭の炎がビンタのスナップだけで消えていた。すさま、ならぬ素晴らしい。
28:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/21 23:10:08
物置をあさっていたら鉢植えと腐葉土、アサガオの種を見つけた。
部屋の中で育つかどうかわからぬが、とりあえずまきますかまきませんか… まきます
「何故そんなことをするの?」
まぁとりあえず、この部屋に私とレイさん以外の生物が育つかどうか、
ということは、脱出の手がかりになるかもしれませんからね。
だがまぁ本質的には…
「きっとレイさんにプラスになりますよ。水遣りは交代でいたしましょう」
レイさんの持つ如雨露から出る水が土に染み渡る。
分量を越える前に止めまして。さて、どうなるかな…
29:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/22 23:40:07
今日は鉢植えに変化ナシ。まぁ一昼夜でどうこうなるわけでもないが…
レイさんがもっとさまざまな音楽を聴きたいとおっしゃったので、
棚にあった洋楽のCDを一緒に聞く。
スティングやムーディー・ブルースなどの曲から初めて、
クイーンなどを。さまざまな音楽に触れるたびに、
レイさんの瞳に微妙な変化が混じる。
The Music is Powerというやつか…
ボヘミアン・ラプソディを聴いているあたりでふと見ると、
レイさんはうつらうつらしているようなので、今日はこのへんで。
30:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/23 21:03:05
双葉の一部が生えてきた。レイさんがじっと見つめていたのが興味深い。
レイさんが自習をなさっている間に考える。
・なぜ出られないのか?
ドアがないから。壁を削っても先が見えんし、レイさんがよい顔をしないので
断念。
・なぜ生きていられるのか?
何故か生活インフラが完備されている由。食料は気がつくと置いてある。
蛇口をひねれば水も出るし、電気ガスもある。請求書が来たためしはないが。
…ビューティフル・ドリーマーか?
・ここを出るべきか?
…まぁ、出るべきだとは思うが…
31:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/25 00:13:02
双葉がのびる。いずれ本葉も生えてくるだろう。
レイさんは何を思って水をおやりになっているのか…?
レイさんの部屋にお邪魔してみた。ちょっと散らかっているので、
お手伝いをしようとしたら、「それはいい」と言われた。
まぁ、そうでしょうなあ… やや、さみしくもあるが、
それも今のレイさんなら当たり前のことか。悲喜こもごも。
今日はナスとジャガイモのグラタンにした。意外と作り方は簡単だが、
焼き加減がむつかしい。案の定ちょっと焦がしてしまった。
自分でもれなく処理いたした。レイさんは…
「初めて食べた味」
とおっしゃった。グラタンって、自分で作らん限りなかなか食べる機会がないからなあ…
「…おいしい」
だがまぁ、このお言葉で救われた。今日はそれでいいさ。
32:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/26 01:40:34
本葉が生えてきた。茎もどんどん伸びよう。
レイさんは今日も読書をなさっている。何を読んでいるかと思ったら…
「何をするだー…?」
つ、ついに入ってしまわれたか…
いや、おそらくレイさんにもプラスになるはずだ、と、おもわないでも…ない
33:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/26 22:20:49
これからどんどん茎が伸びるので、支柱を立てた。
間引きはちょっとアレなので種は少なめに撒いたが、ちゃんと生えてきてくれて
ありがたきことよ。
レイさんはレイの…例の書物を読んでおられる。
…合わない人には合わないものだが、なにやら夢中のご様子。
というわけで?今日はニンジンとブロッコリーとサヤインゲンのシチュー。
支柱だけにね。…
ヤケドをなさらぬようご注意した由、味わっていただいてくださったようだ。
コショウのビンをときおり指で弾いていたが…
… ま、まぁ、よい
34:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/27 22:10:45
茎からツタが伸びるが、これはちょっとアレなのかしら…とも思ったが、
レイさんは別に気にしていない様子。私の考えすぎか。
蔓は延びる、螺旋の如く… まぁよい
冷蔵庫を整理していて、魚が余っていたので捨てようとしたら、
「大丈夫。魚や卵は平気」
そうだったのですかー エヴァ2でもNerv食堂でソレらしきものをいただいてましたしね~
というわけで今日は秋刀魚の照り焼き(油飛ばしめ)、キャベツとトマトのスープ、
刻みネギ煎り卵のメニゥ。 油を飛ばしたのがよかったのか、レイさんも残さずいただいてくれた。
「無理をしていませんか?」 「大丈夫… ありがとう」
レイさんにありがとうといわれるとは、至福の極みだな…
35:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/29 01:02:35
しばらくは蔦待ち? まぁよい
今日のおやつはアップルパイ… といってもレンジで作るやつだが。
「そういやレイさんはおやつなどは…?」
「…たまに食べていたわ」
やはり一女子中学生!外せないな
いつかモンブランでもご馳走してあげたいが…
甘美な考えだが、はてさて。
36:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/29 22:33:57
そろそろつぼみらしきものが出てくる頃だが。はてさて
ここへ来てからもう3週間ほどになるが、いまだ出られん
もういっそこのまんまでよ… くはないだろう、お互いに。
レイさんはカエルのマスコットを上から拳で押すようなことをしておられる
き、今日も平和だ…
37:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/30 22:24:02
隣の部屋にはゲーム機が一通りある模様。
誰が用意したんだか… まぁいいや
「ンフハハハハハハ!マイコーゥ!」
「ンリッチャーーー!」
「デリィイシャスダァジリンティィ」
「ハードユゥライクミーナァゥ!」
「ナッシングイズポイントレス!」
「オールメイクユージャストコーポレイトチィーズ」
「ユーガーイズアーローストチッキン!」
レイさん最初ヒいてたが、しだいに瞳がデデデストローイになっている…
レイさんもアツい大統領魂を感じたのか…
38:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/01 23:19:00
レイさんは昨日アツい魂に触れたせいか、今日はそわそわぎみ。
デリィシャスダージリンティーを作って飲んでも落ち着かない様子…
これもまたレイさんのカタチ。それはそれでよいのさ
…はたしてレイさんがここから出るときに、
その後のエヴァの物語をどうつむいでいくか、興味はあるが…
そこに私は・・・ ?
いやいや、こういうときこそこういうべきかもね
「Nothing is Pointless!」
39:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/03 00:54:29
つぼみが生えてきた。いつ咲くであろうか
今日はとくにやることもなかったので二人ともゴロゴロしていた
まぁ部屋は別々だけど。
たまに聞き耳を立てていると「…容赦せん…?」とか
聞こえてくるが、これはいいのか…
多分… よかろうなのだ
40:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/03 21:48:18
レイさんがそわそわなさっている
あさがおの花のことか… いや、今までいろいろと触れてきたものから
その意志をゆさぶられているのか…
以前崩したカベのほうをちょくちょくご覧になる
ふむ、もしや…
…ともあれ、私は私にできることをしようか
と、洗濯をしながら思う 洗濯機でもいいが痛みに弱いものは手洗いせねば
これは役得ではござらぬ… これは役得ではござらぬ…
41:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/05 02:28:29
つぼみが咲く準備を始めておるようだ。明日当たり咲くかな…
レイさんは例の書物を第三部あたりまで読み終えたらしい
ぱっと見いつもと変わらんように見えるが、なんか背後を気にしているような
時がある まさか…
レイさんにとって既存以外の文化に触れることはマイナスにはなるまい
とりあえずもっといろいろと本やDVDがあればいいがね。
42:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/06 00:50:38
綺麗な青色のあさがおが咲いた。レイさんの髪のような
みつめているレイさんがお美しい…
デジカメでもあれば残しておけるんだが、まあ記憶に刷り込むのが一番
今日は食事の後に菊の花のお茶を出してみた
良い香りがするが、人を選ぶかも… と思っていたが、
暖かく召し上がっていただけたようでなにより。
ときどき、レイさんがほんの少し微笑まれる
アルカイックスマイルなどではけしてない、それを見られるというのは、
うれしいの一言。
さて…
43:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/06 22:24:55
昨日咲いた花はしおれてしまったが、新しく2つも咲いたので、
レイさんもどことなくうれしそうである。よきことだ
今日は隣の部屋でメタルギアソリッドをプレイ。
初代から2までをやったが、レイさんも見つかったときはビックリしておった
まぁあれを初体験したらだれでもビビるからなあ…
心を読んでくるサイコ・マンティスが、「だれか好きな人がいるようだな」と
言っていた ん… このようなセリフはあったか…?
勢いで2までクリアなさったのですが、最終シーンに出てくるソリダス、
その言葉に、レイさんは何かしら感じ入るものがあったようだ。
そういえば恐るべき子供達はみなビッグボスのクローンであった…
エンディングのスタッフロールを聞きながら、レイさんは何を思う…?
44:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/07 23:31:52
今日はレイさんはいろいろな小説を読んでおられるご様子
夏目氏あたりからはじめていろいろと。
ふと気づいたが、ここには私が知っている本しかない
やはり…?
これは脱出のための手がかりであろう
明治~大正の人の価値観はレイさんにとってどう映るのか…
45:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/08 22:37:26
こころから門までの3部作は、どうもアレかとも思うが、まぁ…
ゲン直しになにかゲームを探していたら、某有名ゾンビシューティングを発見
これは… どうかな、と思っていたら意外にも構わないご様子
…スゴい 初見にも関わらずほぼ命中100%。
淡々と目の前の障害を排除し、レスキューも成功させている
「Type-α EMPEROR」 こいつは弱点不明だが…
「…あの胸のコアが弱点ね」 …流石です、レイさん。
『その答えは俺たちが見つけるしかない… 人が生きつづける限り…』
はたして、レイさんの未来は…
46:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/09 19:14:53
冷蔵庫にいきのいいナスが入っていたので、今日は焼きナスに
ナス入りオムライス。水分を飛ばすコツがいるなあ
今日ははっきりと聞いてみた。
「レイさんはここから出たいですか?」
「………」
しばし食べる手を止めて考えておられる。これは吉か凶か…
「……帰らなきゃいけない、そう思う」
時間が全てを解決してくれよう、とは誰のセリフであったか…
ともあれ、今はまだその時期ではないのでしょうなあ…
47:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/10 21:44:13
今日は早めにお休みになったレイさん。
その隙に、先ごろ削ったカベに向かう。土くれはその横に袋に入れて置いてあった。
改めて触ってみても、普通の材質以上のものは感じないが…
なるべく音を立てぬように僅かづつ削っていくのだが、やはり先が見えない
普通の家屋は少々掘れば穴が開くはずではあるが… 石造りでもないのに…
「…うぅ…」
隣の部屋からレイさんの声が聞こえたので、ふと手を止めたとき。
「…!?」
削っていたところから、一瞬だが僅かに光が漏れた。そしてそこに見えたもの…
白く輝く…
「奴は…」
…成程な。これはうかうかしてはいられなくなったようだなあ…
48:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/11 21:18:41
今日はレイさんは調子が悪いご様子。昨日のアレが原因か…
私に責任があるので、今日はゆっくり休んでいただいた。
寝ているとき額に汗が浮かんでいたので濡れタオルで拭く。
さて… いろいろと考えなければならないが、今はレイさんの看病に専念だ
少々火照った頬を見つめながら考えるが…
やれやれ…
49:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/13 00:01:30
なんとか御元気になられたレイさん、まぁまずはよかった。
これからがたいへんだけどね…
そして今日はアサガオの花が全てしおれた
寂しげにレイさんは見つめていらっしゃるが
花が落ちた後には、その種が残る その部分を見て
「この花はこの種を作るために咲いたのです
ですからそれ自体を悲しむことは無いのですが…」
まぁ、それをそれというだけで斬って捨てられる
モノではないでしょうがね
50:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/13 09:09:14
>>漢文なら得意分野だ。論語から枕草子までまぁ、一応読める。
ルリヲすげーな。俺、そっちのほうはぜんぜん駄目よ。
51:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/13 23:12:29
なにやら誰かの声が聞こえた気がした!確かに聞こえた!
おーい、出してくださいよー レイさんといると非常にアツくて… ゲフン
ん…彗星かな… さて。
押入れを漁っていたら漂白剤の缶を見つけた。主成分ベクスライト…
ふふん これは使えるな~
とりあえずレイさんの見えないところにかくしておこう 手は多いほうが良い
できるかぎりのことはしないとね。
本を読み続けているレイさんを見つめながらそう思う…
52:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/14 23:38:51
もう一ヶ月ちょいか…月日は早いな しかしここでの生活
幸せにつきる
といっても髪の毛は伸びてくるしな~
しょうがないから鏡見ながら…
「私が」
「え」
「私がやってあげる。大丈夫」
まさかこのような光栄が与えられるとは… しかしレイさんも
美容院行けないときとかあったのであろうか?
そういえばレイさんはいつも同じ髪である 何日かごとにちょっとづつ切っておられるのか?
継続は力なりだなあ ちょっと違うかもしれないが
「終わったわ」
(アホ毛…? これで三倍だシメシメ 何が?)
53:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/15 00:11:41
>>アホ毛…? これで三倍だシメシメ
ワロタ
54:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/15 22:20:50
びょよん、びょよんと引っ張って遊べる 「これはこれで」
「初号機」 「?」 「初号機みたい」
レイさんの見ていないところで腰になわとびのなわを結んだり そしてこの諦念…
というわけで、今日はプラモデルを作ってみた
HG初号機とHG零号機改であるが、素組みでもそれなりに出来栄えがある
「足の先のアーマーは取れやすいので、両面テープで止めるのがよいです
…固定すると可動域が狭まるので、これが一番よいですな」
広義に言えば軍事機密の漏洩?とも取れる図だが、レイさんは別に気にしない様子
さすがレイさんだ なんともないぜ ニッパーの使い方も堂に入っておられる。
MGゴッグ(の箱。まだ作ってないから)とジオラマを作ってみた。
元ネタはゴッグ最強伝説。意趣返し成るか?
55:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/17 00:22:27
今日はレイさんといろいろな卓上ゲームをやった。
ポーカーはまさしく勝てる気がしなかったし、
神経衰弱の正答率もピカイチ
オセロはあれよあれよと端を取られて敗北
麻雀は… アレかなかとも思ったけど
「点棒がいっぱい」
四暗刻で撃沈… レイさんはギャンブラー向けかな…
いやいや、先を顧みないから強いのではない、それはいえるだろう
56:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/17 23:57:37
さらし粉の分量はこれでよいとして…
通じるにしろ通じないにしろ、やるだけのことはやろう
…レイさんとしりとりをしてみる。
前にやったことがあるそうだ。幕間のどのあたりかなとも思う。
「ガンダム試作2号機」 レイさん「幾何学」
「栗」 レイさん「倫理」
「リーオー」 レイさん「桶」 「結婚し… 結婚」
レイ「…あなたの負け」
…ベタ過ぎたか…
57:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/19 00:14:18
今日はアフタヌゥゥンティィの時間にチャイを作った。
元々は極東の地でできたものが、インドに伝わって独自の進化を遂げたものであり
日本に渡ってきた各種茶のまたいとこあたりともいえるであろう飲み物である。
簡単な作り方としては、別に特別な葉っぱなどは必要なく、
備え付けの紅茶で充分である。苦さに対抗するには甘さではないが、
そういう打算は抜きにして精一杯作るとしよう。
まずは手鍋にお湯を沸かし、スプーン大盛り二杯分… 「このくらいかな」でいいや
沸騰したら葉を入れ、火を止めて葉っぱを開かす。
のちに牛乳(水と同量)とお好みによって砂糖やシナモン等を入れ、飲み頃になったら茶漉しでこして完成!
さてレイさんのご感想は…
「…甘いわ」 暖かいわ、のお顔とはまた違ったお顔… と思ってたら口に手を。
漉しきれなかったか!と思ったら… クラゲ!?
「…玩具よ」 なんだ玩具か。どこで売ってるのかな…
って!?(ゴゴゴゴゴゴ
58:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/19 23:29:58
方向性がおかしくなってきてないか?
59:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 03:50:01
協力してリビングを整理していたらなんと我々以外の生命体を発見!
対象Gはソファーの陰から現れた
…迂闊に近づくと逃走を図られる恐れがある 確か押入れにゴ○ジェットが…
…レイさん!? ビシッ!
こ…これは 殺気がまったくない! 殺気を発せずに戦えるのか!
「…殲滅したわ…!」 (Gは「二匹」在ったッ!?)
レイさんの腕に張り付いたヤツを今度はなんとかハタキで叩き落し、
おもむろに踏み潰して終了。 やはり体の大きさというのはアドバンテージになる
使徒も人間も同じようなもの… レイさん!?
顔の前に手を振っても反応が無い… レ… レイさん!?
60:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 06:46:49
ちっぽけな空間であるこの地球に閉じこめられていることを認識し、
少年よ、輝け!
あと働け。
61:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/20 22:07:41
あのあとしばらくいしのなかにいる!のような状態でありましたが、
しばらくして早足で洗面所へ。帰っていらっしゃった後も
脱脂綿であれが付いたところをこすっておられた
ちょっと下がり眉で必死なレイさん…
これは… いや… なんとも… 違う。
ふむ、しかし○キジェットか これも使えるな ちょっと工夫すれば…
世は応用性に満ちて… あとはもう一押しできるようなモノを用意しなければ
それはそれとして、あのあれの二の舞を避けるため掃除機を必死にかけるレイさん、
すさまじく… 違う。
62:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/21 20:28:16
いやあレイさんも一女子中学生、やはりゴ○には弱いんだなあ…と思っていたら
ついつい顔に出てしまったらしい
「あなたがああなったら」 …確かに。これは失礼を致しました
「でも… 払ってくれた」 いやはや。それはまあ…
気分なおしにビートマニアGBGM2をプレイ。残酷な天使のテーゼがあるが
画面グラはエヴァとあんまり関係ないのでOKだろう。
「なつかしい 感じがする…」 まぁ、結構前のゲームですからな 違うか?
結果は私の敗北。 「訓練で似たようなこともやったわ」
意外とアーケーダー的な訓練であったのか? いや、それも失礼な見方なんでしょう…
63:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/22 23:26:46
夕飯のやや失敗したスープスパをこの野郎とばかりにいただいた後
(レイさんのぶんは作り直した)
押入れを漁っていたら、麻縄の束を見つけた
ふむ、煮締めてあって強度も良好 長さも充分だ
物干し竿の予備も使えそうだな さて、これを軸にして…
百科事典があってよかったよ あとは根気との勝負だな
ぐるぐる巻き 端でリベット止め ぐるぐる巻き 端でリベット止め…
いつのまにかレイさんが手伝ってくださっていた 共同作業だな…
などとうかれずに作業作業 レイさんが寝た後も夜なべしてやらなければ…
ぐるぐる巻き 端でリベット止め ぐるぐる巻き 端でリベット止め…
網目が細かければ細かいほど良い これは一昼夜では終わらんな
レイさんのためにもがんばろう。
64:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/23 23:51:19
今日も朝から麻 縄編み… いやマジメな話
レイさんが手伝いつつも「何に使うの?」とおききになった
「出来るだけ網目を細く 強靭に そうすれば奴も…」
「…奴?」
「…いえ、こちらのハナシです」
完成したら隅に重りを付けて。とにかく編み網。
65:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/24 22:19:19
なんとか完成した(汗) ぶきっちょだが強度はありそう(汗)
まぁおいおい補完していくことにしましょう
という連想ではないですが、きょうはサンマの網焼きにしてみた
ジュージュー焼くので煙が出るが、高性能換気扇があるらしいのでおk。
レイさんには大根をおろしていただいた やったことがないらしいので
おろし金で御怪我をなさらぬようにご注意。アレはイタい
しょうゆと大根おろし、つけあわせにほうれん草のおひたし
お味噌汁… レイさんとこのようなお食事ができるとは夢のようですな
レイさんは半分食べたところでお腹一杯のご様子ですゆえに、
骨とワタを取って裏側は取っておいた。明日は炊き込みご飯に入れようか…
なんという至福!なんという至高…
66:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 00:27:18
お昼をいただいた後、レイさんが額を押さえておられた
「あの薬飲まないと…」
あ、あの日か…? 違う!
こ これは一大事、といってもどんな薬だ?
とりあえずいろいろと探るけれども、バフoリンくらいしかない
貞本版などで注射もなさっておられたが、あるわけはないし
「……」
レイさんがいままで以上に無口になられてしまった これはマズイ
とりあえずなんでもかんでも漁っていると… ? 錠剤?
「その薬 でも何故…?」
…どうもこの部屋には謎が多い だが、まぁ当面の危機は脱した
だれに感謝すればいいのかわかりませんが…
67:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 22:27:28
執筆のペースが落ちたな・・・読んでてもどかしい。
忙しいの?
68:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 22:42:13
(ペース自体は一日一レスということで変わっておりません(汗)
内容がトロく先延ばしということにはドウーイ(汗)
69:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 23:03:19
今日は朝からレイさんがふらふらしていらっしゃった 朝食も半分以上残された
「…大丈、夫 あの薬飲むと いつもこうなるの でも…」
でも…? し、しかし無理に起きていらっしゃることもございませんし 休養なされたらいかがですか
「…そうする 多分明日まで起きないと思う」
レイさんを支えるようにして部屋に送る …レイさんの肩はこれほどに細く 繊細である
このようなレイさんがいままで見てきた、戦ってきた世界、あらためて修羅の巷であったのでしょう
寝床に就かれてからも心配はつのる 気持ちを四捨五入して洗面器に水を張って部屋に入ってみた
70:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/26 23:12:42
レイさんの部屋にはいまや 読み掛けの小説や 一緒に作ったプラモなどが飾られている
アサガオで作った押し花の色紙も飾ってある
レイさんは早くもおやすみになられていたが どうも今まで見た中で最も具合が悪そうに見える
このようなことを今まで、私が見ていた中でも… しかし、これはたちの悪い風邪よりも酷い
薬を飲んだ、ただそれだけなのか…?
「……」
寝苦しそうに吐息をついておられるレイさん なにかしら手助けができればいいが それも叶わぬ
見ると シャツのボタンを上まで留めっぱなしでおやすみになられたよう 息苦しいのはいけない
ボタンを一つ外したとき、レイさんが寝返りをうたれた !
…このような時に私は… 頭を振ってなんとか追い出して 毛布をかけたとき
「…りく…」
今日は一日レイさんはお起きになられなかったので、隣の椅子に座って看病していた
71:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:28:34
りく… 陸上自衛隊 なにを書いている
起きた後はレイさんは本調子のようでよかったよかった
…まぁ レイさんが元気ならばそれでよいのかもしれませんな
今日は以前から続けていたワイルドアームズ2ndの最後当たりをプレイ。
ぶっちゃけて言えば負ける要素のあんまり無い半イベント戦闘なんですが
熱いシナリオはレイさんになにかを与えてくれる、か、も。
「『英雄』が居ない時代… そう言ったな 違う…違うよ 「いない」のではなく「いらない」んだ
『英雄』なんていらないっ!」
「そんなものによって守られる世界になんて 価値などありはしないんだ・・・
誰もが心をひとつにして立ち上がることができたなら
そう 『英雄』なんて生け贄にすがらなくても世界を支えていけるッ!
奇跡だって起こすことができるッ!!」
どんな ときでも あなたは ひとりじゃないよ… ♪
72:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/27 23:32:43
いやまあ、ひさしぶりにプレイしたがいいシナリオだ
まぁ、陳腐と言えば陳腐だが、言いたいことは伝わってくる
「…でも、現実はうまくいかないことも多いわ」
「それはそうでしょうね」
「どうにもならなくなって 何をしていいかわからなくなることも」
「確かに」
「でも… それでも… 」
「…そうですな。 今回はうまくいかなかったとしても…いつかはたどり着くだろう?
向かっているわけだからな… というやつですか 「向かう」のが大切なんだとも思いますよ」
「…殉職した警官のセリフ」 「ぶふっ! も、もうそこまで」
73:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 00:33:16
今日は気分を上げるためにリビングでカラオケ! カラオケセットなどなくともステレオはある
要は楽しんで歌うことが肝要!
「つかの間の安らぎも振り切ぃいって~ ひたすら真っ直ぐぅに~♪」
レイさんが一緒にいるのだ 下手な歌は歌えぬ…今までで一番緊張したカラオケだッ
「おぼえていますか…? 目と目が合ったときを…♪」
まさかレイさんにこの曲を歌ってもらえるとは… なんと素晴らしい これこそ究極の感動美!
「君の涙が枯れ 声さえ尽きたとき 共に泣く頬と咽喉をやろう!
もしも血の一滴 残っていないなら この胸を裂き 全部やろう! 愛より熱い 歌になりたい…!」
最後はレイさんには珍しく血の温度が上がっていらっしゃったようで、デュエットをして精一杯歌った
のど飴とオレンジジュースを飲んで、今日は気持ちよく寝られそうだ…
74:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 23:22:29
朝、お湯を沸かそうとしたら火が付かない コンロの故障でないとなると…
ホースを辿るとプロパンの中ボンベが。微妙に小さいな カランカラン 空か…
お湯は電熱器で沸かすとして 火が無いとキツイな 物置に替えが無いかゴソゴソ
割とあっさりと見つかった 3本ほど有る ふぅむ…?
これは多少というかかなり危険だが 利用価値は有るな…
あと純綿の布団もあった この部屋に季節があるかどうかはわからないが
寒くなったときのためにまぁ出しておこう いろいろと使い道もあるであろうし
今日は土鍋でつみれ汁を作ってみた なんでも摩り下ろして丸めるだけ、というわけじゃないが
比較的簡単に作れるのはよいね~ 火の通し具合がポイントだ
75:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/29 23:28:25
すりすりすり 擂り粉木で山芋やら鯖やらを摩り下ろし こねこねこね これもまた楽し
レイさんはニンニクを入れておられた …好きなんだ やはりッ!
ダシ汁にワカメや山菜を入れ ぐつぐつと土鍋で煮込んで楽しみに
暖かくいただく事が出来た のこり汁にはご飯を入れて雑炊に アバウトな食事もまたよいものだ
「…おいしいですか?」 レイさんにこういえる事、それ自体が嬉しい
「食べたこと無かった… でも、美味しい」 はむはむはふはふといただいているレイさん
料理はナントカとはよく言ったものだなあ~
76:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 00:39:18
何か…何かを忘れている気がするな レイさんのことに関する大切ななにかを…?
これはものすごく失礼なことではないかとも思うのだが… 何だったっけ…
そんなことを思いつつ昼ごはんの煎り卵をつくろうと卵を割ったとき
「卵を割る…」
「卵が割れる…」
「ひよこが生まれる…?」
はっ! そうかっ! レイさんに関する大切な何かとは レイさんの誕生日のことだったのかっ!
(例の日は3月24日) …レイさんの誕生日は3月30日だから…? ひぃふぅみぃ
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
「とっくに過ぎて「…どうしたの?」
「あ、いやそれはそのないあるあるない(ry」
「…?」
過ぎたことは仕方がない 今日から準備をしよう!
77:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/31 23:43:08
さてここで問題だ… メインターゲットは3つある
1・レイさんに知られてはならない
2・なんとかプレゼントを用意しなければならない
3・今やっている「作業」と同時進行しなければならない
3はまぁヨナヴェをすればいいことですが1と2は重いな
私ごときものにこのような栄誉が与えられたのだから
とりあえず何をプレゼントしようか… このような幸福、受け止めるにはちと重い
だがこれが幸せの重みと言うやつか…
などと考えていると後ろからレイさんの声がした
「レイさん?お風呂に入っていたはずじゃ… !!!」
さっ、さすがにIDのときのように無防備ではないが、これはこれでクルものがあるな…
「私は… もういい。 …先に休む」
FREEZE
凝固!中の私の横を通り過ぎて部屋に向かうレイさんの肩が震えていた理由は、
風呂に入ったときシャンプーのベトベトの中からよろめきながら現れたヤツの存在が教えてくれた
…本来のレイさんはこういうお方なのだ 私も気合を入れて誕生日を祝ってあげたい…
78:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/02 21:27:19
材料は…卵、グラニュー糖、薄力粉、無塩(重要)バター…
バニラエッセンスもあって、つくづく用意周到だと思うよ
だがまぁ、なかったら困っていた ともあれ材料はあるようだ
今はよい、今は。そう思って冷蔵庫を閉じる 鮮度が重要だから
パチ パチ ニッパーのいれかたひとつとっても、いままでとは気合が違う
「…プラモを作っているの?」
「レイさん」
「…私も手伝う」
「あ、いや、その、これはええっと」
ピピピッ
「お、お風呂が沸いたようですし、お先にどうぞ」
「手伝ったら汚れるから、その後でも…」
「いやあやはりレイさんには一番風呂で」
フゥ。レイさんに隠し事はしたくないが、これもまたよし、だ
79:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/03 00:22:49
昨日の夜…正確には今日の朝だな…
レイさんの誕生日とはべつの作業… ヨシェ…ヨナヴェ…夜なべも終えて頭がややクラクラしているとき、
私は押入れというか倉庫というようなところに資材を返しに行った。
そして…壮大に何かにつまづき… 頭からモノがつんである場所に突っ込んだ
擬音はいろいろとやかましかったので省略する。メメタァとか。
「あいててて… 無理はしすぎるものではないなあ…」
さて、立ち上がったときに掴んだ横のシーツのようなものは、べつに固定されていなかったのか
勢いよくひっぱられ、またも転びそうになったが 今度はなんとか踏みとどまった。
私がいた。 一瞬戸惑ったが、これは… 大きな姿見の鏡だ。ブーメランパンツのホクロが見たら
喜ぶだろう。やれやれ、割れなくて良かった… !
コレは使えるッ! ヨナヴェの作業をしているのは、いろいろと「準備」をするためだが、
これもまたよい材料というかなにかになるであろう!
80:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/03 00:33:00
鏡は土台に滑車が付いていて、レイさんのお手を煩わすことなく運び出せた
表面にキズもないし、明度も明るい こいつはイケる… とおもったが、ここで一つ気づいた
我々は眼があるから鏡が見え、その中に居る自分自身も見える。だが…?
まぁいい、打てるだけの手は打っておいてしくはない カードは多ければ多いほど良い。
そんなことを考えてると、レイさんが鏡を見てじっとしておられた。全身が映り、レイさんが
2人になったかのような感じを覚えて、私はつい口走ってしまった。
「レイさんもおしゃれを気にする年頃ですからね~ 鏡も見…」
「鏡は嫌い」
…ドジこいたーッ! かりにもレイさんを良く知るものが、このような配慮すらできなかったのかッ!
やれやれ… 画竜点睛… いや蛇足とはこのことだなぁ…
今日搬出したもののリスト
・なぜかあった大きな鏡 ・なぜかあった水彩絵の具 ・なぜかあったひき肉ミンチマシーン
どれもこれも…特に三つ目は使い道がなさそうだが どれも工夫と応用すればよい。
81:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/03 18:15:02
どうも昨日の件以来 レイさんと目を会わせられぬが、迂闊といえどミスはミス
「もうしわけありませんでした」 ペコリ
「……?」
レイさんは意外と切り替えの早いお方であった そもそも怒っていたのだろうか…
修行が足りぬ 未熟未熟ゥゥ!
軽食の(モッツァレラチーズとプティトメェトゥのサラダなど)ときに、
それとな~くレイさんに欲しいものを聞いてみた
「…欲しいもの…」
唐突に聞いたわけではないが、いかにもそういったことに答えなれていない様子で
首筋から手を入れて肩を掻いていらっしゃった。べつに上着を脱ぐことをすすめたりはしない。
「私は… …との…」
なんだか私が食べたチーズはもともとタンパクな味なのに、塩味がちょっとだけ利いていたような。
82:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/04 22:13:11
素組みが終わったのでもう一度バラして今度はエアスプレーで塗料を塗る
色むらができないように慎重に… 間違えたらシンナーで落とさなきゃならんし
換気扇全開といえどあれはクラクラするから… レイさんにあの頭痛を味あわせる
わけにはいきませんからな~
と言っているうちにレイさんが起き始めた気配がしたので40秒で隠蔽。
…といってもレイさんは部屋からお出にならない なにをしてるんだろう?
とも思うが、私も隠し事をしているのでしかたない フィフティフィフティかな
起きてきたレイさんが顔を洗った後食卓に現れたとき、桜の花びらのようなその唇に
薄くルージュの後が残っていることに気がついた …! 落としきれていませぬ
ここ数日ファッション誌などを読んでいらっしゃったようですし、それだけでも
ここにレイさんが来た意味はあったかな? しかし、誰に見せるためなんだろうか…
83:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/05 21:39:47
「アイクローセッドザバレーイスザジャーストミッラーンズ
トゥサーチザサードキィートゥオープンザゲーツ…」
今日は午後からレイさんがお昼寝をなされていたので、ふたたび
誕生日のプレゼントを作る作業に戻る。マスキングテープを使って
色と色とをきちんと分けなければね。
「ファイナリーハーッペンドザサーンリットゼアアーイズ
ザスペルワズクリェイティングストレンヂゲィムスオヴラーイ♪」
エメソを小声で歌っていたつもりだが、ついノってしまって声が大きくなってしまったらしい
それでも感じた背後の清涼なる気配…
「レ、レイさん!?」
84:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/05 21:46:03
「も、もももうしわけない!起こしてしまいましたか」
もはや隠す暇もない。プラモを作ったのは初めてではないし、それ以前に
レイさんを起こしてしまったことのほうが重要だったから。
「…その歌…」 「え?」 「聞いたことがない」
まぁ、いつもはMDでなくIPODに入れていたんだけど、ここに来るときはもっていなかったし…
「…これ?」 と、音楽CDの棚から取って来たらしいラプソディーのマキシCDをお見せになられた
そうか、この前聞いたときはつい、聞きそびれたなあ いつも歌っている歌だから
意識していなかったのかもしれない。
「…お聴きになりますか?」 「…何か… 心に伝わってくる歌だから」
たしかに私は好きで毎日聞いているが、シンフォニックメタルはあまりレイさんになじみがないような…
それをいったらこの前聴いていた洋楽もそうか。手を止めてレイさんとともにリビングへむかった
85:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/05 21:56:44
リビングで音量控えめにして聞きはじめた。耳に負担をかけるのはよくないゆえに
「トゥサーヴラィアイディーアルスアンドジャースティスフォアオール!」
ラプソディーのつむぎだすサーガの転換場面、エメラルドソード。
歌詞はFFかドラクエかというようなものだが、それだけに英語としてもわかりやすく
アップテンポの曲とあわせて人の心をうつ
ソファーに座って聴いていたが、いつもより… レイさんとの距離が近い気がする
気のせいか、ともとれるくらいの微妙な差だが…
「サーンクストゥヒッデンミラーアイフォウンドマイロストウェイ…」
何の因果か、私はここに送り込まれ、レイさんと会うことが出来たが…
それは、私にとってなにかを再発見させてくれる出会いだった
「オンリィーアウォーリアーゥィズクリアハート クゥドハヴザホーナートゥビーバイキッスドザサン…」
レイさんを大切に思う気持ちは変わらない、だが、その気持ちがさらに磨かれていくような気がしたのだ
86:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/05 22:07:16
「フォザキーング フォザラーンズ フォザマーゥンテン
フォザグリーンバレーイズウェアドラゴンズフラーイ…」
この身はレイさんのために生きようと思い、現実となんとか折り合いを付けて生きてきた
ならば、ここでレイさんとともにいることも、なにかレイさんだけでなく、私のためにも
なることなのかもしれない 歌詞カードを見ながら、だんだんとおおきく、力強くなる
レイさんの歌声を聴きながら思う
「フォザグローリィザパワートゥウィーンザブラックロード…」
ここにいるレイさんの笑顔をかけがえのないものだと思えるから、それを奪い、
踏みにじったものに対する怒りを覚えずにはいられない だが、怒りは判断を鈍らせる
怒りはその両足に込め、己を支える礎とせよ(C)葉隠覚悟
勝てるかどうか、それはわからないが、私自身の理のため、レイさんの笑顔のため、
私は私なりのエメラルドソードで立ち向かおう それも私のできることのひとつ
願わくば、もしレイさんがここから出られたのならば、レイさんもレイさんなりの
エメラルドソードを以って、自らの運命に立ち向かって欲しい その手伝いをしたい
「…アイウィルサーチザィエーミラルドソード!」
曲の最後の歌詞、レイさんが最後に歌った部分は、どうなるにせよ、生涯忘れることのない思い出だ。
87:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/05 22:50:17
おつ♪
88:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/06 21:15:10
投下マダ~?
89:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/06 23:32:42
後付の他会社製のパーツとのすり合わせもうまくいって、ついに完成!
ううん、カッコイイ 実はコクピットには赤いクリアなBB弾を入れてあって
コアということにし、本当のコクピットはもう少し後ろという設定…
まぁ誕生日パーティーが待ち遠しい… プレゼント以外の準備はしてないんだけどね
それと平行してすすめているのは、例の穴のある部屋のチェック。レイさんもたまに
この部屋に入られるため、レイさんの目に触れぬようにいろいろと仕掛けるのは神経がいる
某誇り高き血統のお方はスゴい。戦闘中にあれだけ… まねできんな
「戦いというのは戦う前にすべて決定されている」とはよくいったものだ
レイさんが朝のお風呂に入っているうちに、うまく作動するかチェック グイッ バサッ
うむ、なんとかなるだろう …なんとかじゃ困るんだがな…
90:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/06 23:32:57
気を張り詰めていたら朝からどっと疲れた まぁヨナヴェのせいもあるんですがね
リビングで雑誌を読みながらエスプレッソをすすっていると 自習を終えられたレイさんが
その手にどっさりといろいろな本を抱えていらっしゃった 最近は、すこしづつレイさんと
一緒にいる時間が増えている気がする 純粋にうれしい。
ちら、ちらとレイさんの読んでいる本を覗き見ていた
某世紀末救世主伝説や某ススメなども混ざっていて危うく噴出しそうになった
無理に押し留めようとしたので気管に直撃してなおむせた
…どうにも、この部屋の本棚には私とレイさんの知っている本しかないとはいえ、
かたよっているなあ… とも思う(ファッション誌はレイさんが知っていたらしい。意外… でもないか)
本を読んでいるレイさんの表情は一見変わらないように見えるが、たまに、瞳の色がぶれる
普通の人ではここまで気づくまいなあ、とも思うと、レイさんを想っていたのも無駄ではないなあ
と、まぁ、私はお料理の本をひそかに雑誌に挟んで、誕生日にどのようなおもてなしをしようかと
考えていた 一方でいろいろな仕掛けを考えながら 一方でレイさんを喜ばせなければいけない
「両方」やらなきゃならないのが レイさん好きの辛いところだな
覚悟は…
91:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/07 20:30:28
おつです。
92:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/07 23:43:35
今日の昼のアラビアータソースのペンネは大成功。会心の出来!とはこのことだろうな~
本来会心の一撃!ってのはこういう使い方をするもんなんですがね
「カタチがペン先に似ているからペンネっていうんですよ」 などと雑学を披露しながら
いただいていると、レイさんが、唐突に先割れスプーンを置かれた
(もしやマズったかッ!? わ、私の味覚とレイさんの味覚がズレていたのかッ!?)
表情には出しはしないが(汗はかいていたかどうかまではわからない)レイさんを見つめて
どうするか考えていたが、と、ともかく最初の一歩を踏み出さなければなにも変わらない
もっこに土を一杯盛って積んだだけでも「山を作り始めた」ということにはなるっ!
「も、もしかしてお口に合いませんでしたか…?」
だが、レイさんの口から出たのは想像を斜め上に行ってさらに四回転半を決めたようなお言葉。
「とても… とても美味しい」
ホッ、としたのは否めない もはやこれがレイさん流の味皇的表現なのか、とやや混乱した頭で
考えていると。
「私… あなたのことを 何も知らない」
93:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/07 23:48:56
ハっとした。
普通の、レイさんを知らない人ならばこうはならなかっただろう。だが、
レイさんを知らない人ならば今レイさんが言ったお言葉の意味を捉えることはできまい。
アンビバレンツ
二律背反とはこのことだな…
レイさんはそれ以上なにもおっしゃらない。だが、その言葉だけで、レイさんの真意はだいたい察した。
自らの命をかけて、最後に涙を流しながら、自分が消えるという瞬間、レイさんはここにいた。
そこには、どこから呼ばれたのかはわからないが、この「私」が。 そう、レイさんのことをよく知っている「私」が。
今まで当然のようにレイさんと一緒に過ごしていたが、それは、あくまで私が「レイさんのことをよく知っている」
という前提に立ったものだからだ。
それがレイさんにとっては不可解であったにちがいない。
94:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/07 23:55:33
もし、仮にレイさんといっしょにいたのが、レイさんを知らないただの人ならば、
レイさんもそれを心配する必要はなかったのだ。一緒に生活していくにしても、
「そこから」新たな人間関係が現れていくのであろうから。
だが、私はレイさんのことを「知って」いたのだ。
以前、レイさんに差しさわりのない範囲で、これからの(脱出後の)アドバイスをしたとき、
私は「レイさんには、悲しい未来を見て欲しくはないからだ」と言った。それはとにもなおかく、
レイさんの「悲しい未来」を知っているということではないのか? …いや、そこまで発展せずとも、
得体の知れない男(ヤロウともいう)が、まるで自分のことをすみからすみまで… とはいわずとも、
知っている、というのは、レイさんから見れば、奇妙であり、居心地の悪いものであったに違いない。
あの時私は、全てを明かす勇気がなかった。それはよくよくに考えれば、
「あなたがそれを知る必要はない」と、レイさんを見下していたかのように取られても仕方がない。
だがかといって、あのときに全てを明かしていたならば、レイさんの心にどのような影響を
与えるかはわからぬ。あの時点ではレイさんにそれを明かせなかった。 どうしていればよかったのか。
これもまたアンビバレンツだ、とも思う。
95:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/07 23:59:59
ともあれ私は悟った。いままでの関係はフェアではなかったのだと。別に、その関係が
もしや戦いであろうと、一緒に生活することであるというのとでも、それは適用される。
フェアではなかった。
レイさんを大切に思う自分が、知らず知らずのうちとはいえ、レイさんを軽く扱うような
マネをしてしまったのだ。レイさんが怒るのも無理はない。
「…申し訳ありませんでした」 ただそれしか口からは出てこない。
だが、そのように思っていた私に投げかけられたレイさんのお言葉は、叱責でも、謝罪を求める
言葉でもなかった。
96:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:08:01
「どうして… 謝るの…?」
その言葉を聞いて、ハッと顔を上げたとき、私は確かに、レイさんのそのルビーを溶かし込んだかのような
その瞳に、薄く膜が張っているのを目にした。悲しくも美しい、その瞳を。
「…………それは」
言いかけて、何を言ってよいかわからなくなった。レイさんは怒っているのではないのか…?
レイさんだって怒るときもあれば、泣くときもある。それは私は良く知っているが、自分を軽く見ていたであろう
ものに対して、いまのレイさんが感じている感情を、とっさにはかりかねた。いや、いくら時間をかけても、
それはわからなかっただろう。 しばし、皿から立ち上る湯気をも見逃さんとしていた私に、レイさんが、
語りかけていらっしゃった。
「…私は、何もなかった」
97:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:18:33
「…何もなかった、とは?」
私はそうではない、そうではないんだ、という感情を必死に押しとどめるようにして、聞いた。
「私は… 命令に従って… 実験を受けて… 碇司令のために…
ずっと…」
あのレイさんが、何を言えばいいかわからないように、言葉をつむいでいる。このような
レイさんは、今まで見たことがなかった。
「碇司令は… 司令のことは、私にはわからない」
…これは、レイさんの感情なのか。
…私は、それを大筋で理解しているつもりだ。
あの男が見つめているのは、あの女性であって、レイさんではないのだろう。
だがこれも私の考えであって、実際はどうということはわからないが…
どうにもそういった要素が強い。あの男は、自分以外の人間は全て石ころかなにかのように
しか思っていないのかもしれぬ。 いや… そう思おうとしているだけなのかもしれん。
少なくともレイさんの前では。 彼はきっと、レイさんとあの女性の間で揺れているのだ。
柱時計の振り子のように。
98:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:28:39
「私は… 碇君に会った」
転入生。碇司令の子供。同い年の少年。
最初は、自分の唯一のよりどころである碇司令を取られるのではないか、とも思っただろう。
やり場のない感情が渦巻いていただろう。だけど。
「碇君は… 碇君は…」
レイさんはそこで言葉が詰まって、真に何を言えばいいかわからないようであった。
だが私にはわかる。碇司令以外で、自分に興味(といえばいいのかわからんが)を向けてくれた
他者。チルドレンという、いわば運命共同体のようなものであるといって切り捨てるのは簡単だ。
だが、そういった関係であろうとも、関係を持った以上、そして彼のなかにそれだけではない
感情があったというならば、レイさんにとってそれは、心地よいものであったに違いない。
だからこそ、命をかけられた。自分にはかわりがいる、そう思っていたが、いざ、そのふちに立ったとき、
その瞳からは涙が溢れていた。そこにこめられたものはなにか。ここでそうすれば、彼は助けられる。
だが、そこに自分はいない。かわりがいるというのは、自分が一番よく知っているというのに。
レイさんは、死にたくないと思っただろう。さぞかし、無念であっただろう。
私もそれを思い出すと、レイさんのように涙が出てくる。私でさえそうであったのだから、
当のレイさんの心はどれほど張り裂けそうだったのだ。どれほど溢れそうだったのだ。
99:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:33:12
レイさんでありレイさんでないお方が詠んだ詩に、このようなものがある
「 これは何
涙
なぜ零れたの 私の中にあるこの気持ちは何
何…
何…
何…
それを知るのはうれしいこと
それを知るのはこわいこと 」
100:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:35:04
「 涙は水
つめたくて
あたたかい
悲しい水
優しい水
淋しい水
なぜ
どこから来るの 」
101:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:38:04
「 『何か』で心がいっぱいになる
なりすぎて
あふれて零れる
そう
涙は心という入れ物から
あふれだした『感情』
喜び、悲しみ
気持ちが水に変化する
冷たくて暖かい 」
102:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:43:12
気付けば、レイさんの瞳からは涙が溢れていた。 そこで私は今度こそ途方にくれた。
碇司令やシンジ君のことを想って泣いておられるのだろうか…?とも思った。
かわいそうと思わずにはいられなかったが、それを口に出すのははばかられた。
それはレイさんのあの場、あの時の決断を侮辱することになるのではないか、とも思ったからだ。
…それとは別に、すこしだけチリチリするものがある。それはどうしようもない。
私が私であるゆえに、そのチリチリするものもまた、存在する。
私は少しだけ焦りはじめていた。
だが、それもレイさんが次におっしゃられたことに押し流された。
「どうして、あなたは」
「どうして」
103:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:49:09
稲妻に打たれた人の気持ちが理解できる気がした。 いや、それとも違う。
そして、先ほど思っていたこと。レイさんを軽く見ていたのではないか、それを
レイさんに悟られたのではないか、というようなことは、すべてが誤りでないにしても、
(事実、自分でハッと気付いたように、そういった要素はあったのだ)
一部は誤りであったのだということに気付いた。
レイさんは、私の好意を受け止めてくれていたのだ。
レイさんは見知らぬ男の好意を際限なく受け止めるような人ではない。
だから、だからこそ、レイさんは言ったのだ。「どうして」と。
そのことに対する私の罪は、先ほど私が感づいたことの罪よりもはるかに重い。
だが… どうすれば、どうすればいいのだろう。
104:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 00:56:00
そう、どうすればいいのかわからない。どうすればいいのか。
いろんな感情が表れて、渦を巻きそうだった。動けば、口を開けば
とんでもないことをしそう、言いそうだったので、どうにもならん。
迂闊には動けなかった。 大波に飲まれたときどうするか…?
どうにもならない。ただ、必死にその波が過ぎ去るのを待つだけだ。
…だいたい何分かたったかわからない。人はよく、時間の流れには緩急がある、
というが、まったくもってそのとおりだ。一時間か、一日か、あるいは一年か、それ以上か…
ともあれ、私はなんとか、なんとか口を開いた。
「そのことは そのことは… そのことは」
言いたい。だが言えるか。言ってよいものか。いや言ってよいものだ。だが今言ってよいものか…
相変わらず、アラビアータソースのペンネの湯気がたなびいていた。
105:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 01:01:42
イイヨイイヨ~!
106:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 20:46:22
頑張ってるな
107:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 23:07:24
「…今は」
今は言えない、ということを搾り出すために湯気が冷めるほどの時間を費やした。
しかし、そのかわりに、何故私がレイさんを知っているか、ということを教える、と
約束した。レイさんの瞳が先ほどとは違う色になっていた。落ち着いた様子…
しかし…
人間ってのはどこまで醜くなれるんだろうねえ。やれやれ。
今言えない理由ってなんだい? …なんだろうな~
ともあれ、冷えてしまったペンネを暖めなおして、二人でいただいた
なにをするにもまずは活力がないと。レイさんはペンネをいただいてくれた、
今はそれだけでも、教えることの重圧をやわらげてくれる別の活力になった。
なんせ大成功したからね。
108:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 23:13:54
食事が終わってお互いにこまごまとした用事を済ませた後、
私はレイさんと一緒にPS2のある部屋に向かった。
十三階段を登るときと言うのはこういう気持ちがするものなのか?さて…
とりあえずPS2とモニターを付けて、メモリーカードを確認する
このタイプ(15000番台)は頑丈だしメタルギア3の通信シーク問題も突破するが、
メモリーカード(正確にはDVDプレイヤーのデータ)がないとDVDが見られないのが難点だな
レイさんは先ほどの感情とは代わって、不思議そうにその動作を見つめておられる
そりゃそうだ、何故私を知っているか、で、何でゲームをするようなことをしだすのか?
ちょっと侮辱に当たるのではないかとも深読みしたが、レイさんは不思議そうなだけで、
別に怒ってはいないらしい。だがその視線は、怒りのこもっていない視線が、
私には痛い。
だが、すでに「覚悟」は決めている。「覚悟」とは暗闇に光をもたらすもの…
ならば、どうなろうとも、教えること、が大切。私は棚の死角に隠してあった袋を取り出した。
109:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 23:21:28
DVDのケースはかさばるしレイさんの目に触れやすいので、まとめてテーブルの土台の中に
入れてある ここにあるのはスリーブに入ったDVDの束だ 黒に縁取りされたDVDには
赤い文字でこう打刻してある「NEON GENESIS EVANGELION」と…
一枚、第一話から第四話までが入っているVol.1を取り出して、レイさんに見せた
レイさんは不思議そうにそれを見つめた後、打刻されている文字に言い知れぬものを見たようだ
手の中でDISCを回した後、私はおもむろにッ!それを自分の頭にッ!
ホワイトスネイクのように差し込んだッ! というか、差し込もうとした。
「…多分、無理」
それはそうだ~ だ、だがまぁ、レイさんの口元が少しだけ笑みを浮かべたのを見て、
私の目的は達せられた、あの書物を読んだ今のレイさんの気持ちをほぐすには、
結構なネタだったと思う これから来るであろう衝撃に対して、心を柔軟にして欲しい…
110:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 23:29:03
ま、少し時間を置いたことで、そういうネタをかます余裕はでてきたということかも。
「…これは何?」
「…口で説明するより、見たほうが早いと思いまして」
詭弁だなぁ。実際は口で説明したときに、信用してくれる自信も、うまく
説明できる自信もないからだが。神ならぬ身、修辞学くらいは取っておくべきだったか?
『ざ~ん~こ~く~な~…』
始まりましたよ。やれやれ。レイさんといっしょになってから(そういう意味ではない)は
このDVDを見つけて確認の為に見た日以来だな。しかし、そこまで考えて、
私はとほうもない幸せ者であるということを再確認したのでもあった。
レイさんはどういうふうに見ている…? OPにはレイさんやシンジ君やミサトさんや
その他いろいろなお方が(もしこの場にいたら殴られているな)カットシーンで出ている。
それらが瞳に映るたびに、レイさんの表情がごくごくわずかに変わるのは、見ていて…
なんだろう?痛々しい?初々しい? さて?
111:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 23:37:49
焼けたアスファルトに立つ少年、それを見たとき、レイさんの瞳がぶれた。
そして、シンジ君がふとみた先には…
私は、無粋とは思いながら、長年の疑問が噴出してくるのをとめられなかった。
「レイさん、このレイさんは、一体?」
…しまったァァァーッ! このとき(第一話)レイさんは怪我をしておられた!
ならば当然、ICUかどこかで治療を受けておられたはずっ! ドジった!
言わないで後悔するよりは言って後悔しろとはいうが、程度問題だな…
「……」
レイさんはしばらくだまっていたが、流れていく場面を見て、何かを思い出しておられる
ようだった。
「わから…ない だけど、 覚えてる… 夢、を、見てた…」
レイさんはご自分でそうおっしゃって、夢、の部分でハッとなされたご様子だった。
「碇君… を、見ていた… 気がする」
112:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 23:45:44
使徒襲来、呼ばれた子供、電池窃盗、…まぁ、このへんは第一話としては、
導入的によい引きだとは思うけれども(汗)
初号機の上に立つ黒衣の男、それが映ったとき、レイさんの肩が震えた。
隣に座っているのに何もできんとは… 無力感を味わう中。
「予備が使えなくなった。もう一度だ」
何度見ても憎たらしいなこのヒゲ。なんとか態度に表すのだけは避けた。
レイさんはというと、その後現れたストレッチャーの上に居られる…
「……」
驚くのも無理はない、が、べつに驚くことでもないのかもしれない。
「我々」だって日常生活の一部を切り取って保存しておくこともある。
つまり今モニターに写っているのは「過去の記録」のレイさんだ。
だが、この記録はまるで絵物語のように… ぶっちゃけて言えばアニメのように
進行している それがレイさんには驚きの原因だろう、とも思う
逆の立場で考えれば、ね。
113:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 23:49:24
使徒襲来、呼ばれた子供、電池窃盗、…まぁ、このへんは第一話としては、
導入的によい引きだとは思うけれども。
初号機の上に立つ黒衣の男、それが映ったとき、レイさんの肩が震えた。
隣に座っているのに何もできんとは… 無力感を味わう中。
「予備が使えなくなった。もう一度だ」
何度見ても憎たらしいなこのヒゲ。なんとか態度に表すのだけは避けた。
レイさんはというと、その後現れたストレッチャーの上に居られる…
「……」
驚くのも無理はない、が、べつに驚くことでもないのかもしれない。
「我々」だって日常生活の一部を切り取って保存しておくこともある。
つまり今モニターに写っているのは「過去の記録」のレイさんだ。
だが、この記録はまるで絵物語のように… ぶっちゃけて言えばアニメのように
進行している それがレイさんには驚きの原因だろう、とも思う
逆の立場で考えれば、ね。
114:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/08 23:55:51
その後も物語は続く。まだレイさんは本格的に出てこない。教室で囲まれるシーンのときの
レイさん、さて、今のレイさんはどういう風に… !
クラス中に囲まれているシンジ君を見ている現レイさんの瞳がちょっと紅い!
こ、これは! …シンジ君をうらやましく思うぜ…
だが。
その後シンジ君は家出するし諜報部に連れ戻されるしだが。シンジ君が帰ってきたとき、
「ただいま」
その言葉に、今度はレイさんが、うらやましそうな瞳を向けていたのは気のせいだろうか?
…いや、私が気のせいにしたいだけなのかもしれない。
115:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/09 00:05:51
そしてディスクは入れ替えだが。この先はいよいよヤシマ作戦、んでもってアスカさんの来日だ。
ん?何か忘れているよーな気がするな。 ってまぁ、別にそういうわけではない。
ちゃんとJAさん というか時田さんのことも覚えていますって。
DVDで見るときはCMがないから今は開始から一時間半ほど過ぎている。
DVDの注意書きにもあるとおり、一定時間で休みを入れたほうがよいか。
「飲み物か何か持ってきますね」
ひょっとしたら口実を作って逃げ出したのかもしれない。だが、ここでは、
レイさんを少しの間だけ一人にしたほうがいいのかもとも思ったのだ。
それもいいわけに過ぎないかもしれないが。
だが部屋に戻らないつもりなどはない。
奇妙な鑑賞会はまだ始まったばかり。
116:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/09 23:36:02
第伍話、レイ心のむこうに。題名からしてレイさんはいぶかしく思っておられるようだ
そしてゲンドウとの会話シーン。楽しそうに笑うレイさん…
「このときは碇司令とどのようなお話を?」
ついつい聞いてしまうが、レイさんが答えてくれると言うのは、喜ばしいことだ
(レイ、学校はどうだ)「ふん!私にとってはゴミクズ同然」(そうか、ならばいい)
ウフフフフ…
うわああ! 「…冗談よ」
ま、まさかレイさんが冗談をおっしゃられるとは… 誰の影響か 私?
よくは覚えていらっしゃらないらしい。
117:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/09 23:38:41
…最初にレイさんが包帯グルグル巻きだったのは、起動実験のときに
お怪我をなされた体という事は、われわれならば当然知っている
先ほどとは変わって瞳を伏せがちにしているレイさん、なにもおっしゃらないが
その気持ちは推し量ることが出来る
シンジ君が来たら自分は不要になってしまうのではないか?と、
激しく葛藤なさっていたのであろう。それが暴走と言うカタチになったに違いない。
そこをゲンドウに救われた。
それゆえ、ゲンドウに括る気持ちも、わからなくはない。 わからなくは…
118:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/09 23:44:12
曰く、シンジ君をビンタしたときは勝手に体が動いていた。
曰く、戦自の研究所の屋根を剥いだときはちょっと楽しかった。
曰く、寝ぼけて、その格好で来ないでね。は、なぜそう言ったのか
自分でもわからないと (多分、無意識にシンジ君に対してトゲがでていたのか…?)
レイさん自身からつむがれる思い出話は興味深い。
レイさんは、自分の感情に整理をつけるためにおっしゃっているのだろうか…
『絆だから』
そう、絆。レイさんはなによりも絆を大事にする。人のアイディンティティを保つ
一要素。だがその比重が、レイさんにとっては重い。
ならば私は…
『さよなら』
この挨拶に対しては、レイさんはなにもおっしゃらなかった。
119:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/09 23:46:16
そして…
ズキュゥゥゥウーーン(擬音)
『別れ際にさよならなんて… そんな 悲しいこと言うなよ…』
レイさんの瞳が少し見開かれた。ゲンドウのフラッシュバックは、おそらく
あの時のレイさんの脳裏に浮かんだものなのであろうが…
『…笑えば、いいと思うよ』
「…こんな顔を していたのね…」
120:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/09 23:57:07
…まぁ、本当はあと2通り(3通り?)くらいあるのだが、それはそれでよい。
「私はこのときのお顔も好きですね」
無意識に口にしてしまったが、レイさんはなにやら感じ入った様子で私を見つめていらっしゃる。
とりあえず、もってきたアイスティーを照れ隠しにあおった。
閑話休題というわけではないが、次の回は人の作りしものだ。
レイさんは先のヤシマ作戦の後休養をとっておられたのであろう。聞いてみると、
神経系のパルス異常が出て、矯正するのにいくぶんかかかったという。
レイさんはほんとうに大変だ。
Nervの裏工作などの面が強く現れる回だが、レイさんはというと
ふだん見慣れぬシンジ君の葛城家での生活ぶりが気になるらしい。
そういえば例のつまようじのシーンでもちょっと顔を赤らめられていたな… ニヤニヤ
しかし改めて考えると朝からビールがぶ飲みするような感じになったら、
あきらかにアルコール依存症ではないのか? …まぁよい。
レイさん曰く、お酒は軽いものしか呑んだことがないらしい。
誰とか… まぁ聞かないことにしよう。
121:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 00:03:02
まぁ、ミサトさんも結構な重圧をせおっておられるし、あれくらいですんでいるのは
むしろ程度が軽いほうか? 某トウゴウのパーキンソン病みたく? まぁいい。
さて…次は。
双璧?を為すおかた、アスカさんがいらっしった。レイさんを見つめるが、
その瞳からは、今はなにもうかがい知ることが出来ない。
感情を内に込めておられるのかとも思う。
すったもんだで、開け、開け…だが、その前にアスカさんがシンジ君の頭を
オラ無駄しているときにはちょっと背後にオーラが出ていた気がした。紫色の。
千首龍撃とか出しそうな。 …やはり、レイさんは、なにも知らぬ人ではないのだ。
最後に発令所に現れたアダムと呼ばれるもの、それを見たとき、
レイさんの体がひとつ大きく震えたのには、苦い思いをした。
とりあえず持ってきた三色コロネとカフェ・ラテをおすすめして、場面は移る…
122:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 09:16:54
おつかれ
123:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 22:19:35
レイさんがお菓子をいただいたのち、鑑賞再開 なにか食べられるほど余裕があるというのはいいことだ
もっとも、今はエヴァの展開のなかでも陽の部分だから…
陽といえば陰陽マークのイスラフェル。「瞬間、心、かさねて」
ミサトさんと加持さんのシーンで、レイさんは何かしら思うところがあったらしい
ロジックじゃないのね、男と女は、とはよくいったものだ。
レイさんはやっと復帰したという。だからこそ部屋にもいるわけだけど…
「………」 命令ならそうするわ、という要素が強いレイさんだが、いまここにいるレイさんは、
もはやそういった要素だけでこのシーンを見ているわけではないだろう。
何度見てもツイスターゲームのシーンは微妙にニヤけるな…
「レイさんは以前にあの類のゲームを?」
「…コツを掴めば簡単よ」
それはつまりシンジ君と心をあわせていたということか。
心をゆらして 心をゆらして… と、なぜか古い歌をつぶやいてみたくなったな…
124:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 22:24:59
シンジ君とアスカのユニゾン特訓シーンを見て、レイさんはすこしだけ微笑んでいたようにも思う
…割とレアどころの話ではないな~ ま、ほほえましい、というような感じだけれども
だが深夜のS-DATのシーンが来ると…
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
す、すさまじいまでの気迫ッ まるで空気が固形化してかぶさってくるようだッ!
…やはり、レイさんのとなりには… ガシガシと頭をかくくらいしか今の私にはできんのか…?
125:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 22:36:52
修学旅行に行けない、というのは中学生の女の子としては結構残念なのではないかな、とも
思う中、戦闘待機というのはいかにも割りのあわないことだ、とも思う。レイさんは平然としているが。
しかしシンジ君プールサイドにパソコン持ち込んでお勉強というのはどうなのか…
まぁ、フラグ立てのためには仕方ない、か?
「…まえまえから疑問に思っていたんですけれども」
「…?」
「レイさん、このとき息継ぎしてました?」
「…潜水は得意なの」
ふむ、なるほど。となると、その後に「私が弐号機で出るわ」といったときのレイさんの
お言葉にも新たな意味が表れるのかな? …まぁ、弐号機は動かないと思うけど
個人的にはあのスーツのレイさんも見たかったが、まぁ塊魂みたいなのでやめておこう。
それにレイさんには危ない目にあってほしくはないからね。アスカだから、
熱膨張云々のフラグを生かせたというのもあるだろうし。
…私は破廉恥な男かもしれん… だがまぁ、レイさんの身を案ずるなら、畜生道にも落ちようさ。
126:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 22:43:47
「しかしまぁ、このときのシンジ君は私もかっこいいと思いましたよ」
「…そう」
「我々で言えば、熱湯コマーシャルなんてものじゃありませんからね
おそらく相当に全身アツかったと思いますよ」
『…バカ、無理しちゃって』
「……そうね」
自分個人の主観、というか色眼鏡でレイさんを見るのは失礼だとわかってはいるが、
ちょっと肩がおちたように見えるレイさんにどういう言葉をかければよいのだろう?
だが、最後のシーン…
「膨張……?」
レイさんには意外と天然なところがあった。
127:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 22:50:37
>>126
ルリヲ、お前がその身でレイさんに膨張の意味を教えてやれよwww
128:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 22:52:44
妙な空気をまとったまま部屋の中にフライミートゥザムーンが流れる。
最初から意識はしていたことだが、事実上キャストの部分にいろいろとレイさん的には見逃せないような
文字が並んでいるんだけど、レイさんはそれを見ていて観ていないようであった。
いろいろとあった過去の思い出を再確認しているのだろう。
どちらにしろ最後には言わなければならないことだ。
私という存在がなぜレイさんを知っていたかを。
だが、第拾弐話が始まったとき…
「レイさん!? どうしました!?」
「…うぅ…!」
レイさんが、頭を押さえて前のめりになってしまわれた。何故か?
原因はおそらく、画面にうつったものであろう。
緯度が限りなく90゜に近い場所で起きた大破壊。その中心にいるものは…
129:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 23:00:17
私はあわててPS2コントローラーのR1ボタンを押す。チャプタージャンプボタンだ
DVDプレーヤーとしては最低限の機能だが、このコントローラーの操作に
習熟していたのは僥倖だった あわててリピートなどしてしまったらどうなっていたか
背筋が寒くなるな…
おかげで雨宿りとか科学は人の力だよとか飛ばしてしまったが、レイさんが落ち着くまで
とりあえず一時停止してレイさんを支えていた
「レイさん、しっかりしてください」
咄嗟に脇にあった飲み物を出したが、オレンジジュースを出してしまったのは
私としては痛恨の失敗であった。あの液体に似ているから
「…ッ…!」
とりあえず白磁よりも白くなってしまったレイさんを支えて洗面所へ。
人は真実に直面したとき痛みを覚えるというが、これは残酷すぎるぞ
自分自身の迂闊さを呪いたい気分だ…
130:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 23:01:48
私はあわててPS2コントローラーのR1ボタンを押す。チャプタージャンプボタンだ
DVDプレーヤーとしては最低限の機能だが、このコントローラーの操作に
習熟していたのは僥倖だった あわててリピートなどしてしまったらどうなっていたか
背筋が寒くなるな…
おかげで雨宿りとか科学は人の力だよとか飛ばしてしまったが、レイさんが落ち着くまで
とりあえず一時停止してレイさんを支えていた
「レイさん、しっかりしてください」
咄嗟に脇にあった飲み物を出したが、オレンジジュースを出してしまったのは
私としては痛恨の失敗であった。あの液体に似ているオレンジジュース…
「…ッ…!」
とりあえず白磁よりも白くなってしまった顔色のレイさんを支えて洗面所へ。
人は真実に直面したとき痛みを覚えるというが、これは残酷すぎるぞ
自分自身の迂闊さを呪いたい気分だ…
131:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 23:06:42
洗面所を出たときはなんとかマシになっていらっしゃったけれども、
まさかこうなるとは思わなかった 迂闊どころの話ではない
と、同時に 頭の中に浮かんできたもの
それは、ここにいるレイさんがまさしくレイさんであるということ
そんなことは最初からわかっていることだろう、と自分に言い聞かせるが
もう一つの心、黒い部分がざわめきだす
椅子に座って呼吸を整えているレイさんの肩に左手を伸ばす。
…なんだ? どうしたいのだ私は?
気が付くと、右腕で左腕を押さえていた。 左脳は右腕をつかさどり、右脳は左腕をつかさどるという
つくづく度し難いな…
132:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/10 23:11:56
「…今日はもう遅いですし このくらいにしておいたほうがよいでしょう」
頭を振って自分でもわからない何かを追い出すと 私はレイさんにそう言った
レイさんも衝撃が抜け切れていないのか、力なく頷いたのみ
ふらつく足取りをあわてて支えて自室へと案内した。
「…申し訳ありませんでした」
ドアが閉まる瞬間、私はつぶやいた。 その言葉は二つの謝罪を持つ
レイさんはそれに答える余裕はないようだったが
その瞳には、明らかに困惑の色が浮かんでいた。
ドアが閉まって、レイさんがベッドへとむかう気配がした後、
私はそのドアに背中をつけて大きくため息をついた
そして左腕で思い切り顔面にパンチを食らわせた。
133:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/11 17:22:14
ルリヲって何?
134:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/11 17:26:13
第拾弐話の始めってどんな話だっけ
135:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/11 18:06:49
セカンドインパクトの発生シーン
ミサトが「…お父さん?」と言っていたな
136:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/11 22:25:14
光が強いほど闇は濃くなる、というが。 闇があるからこそ光の尊さがわかるというもの
一時の気の迷いなどにとらわれる必要はないということかもしれないな~
朝食のあと、ホットミルクをレイさんのコップに注いだとき、
さて、今日はどうするかな、とも思った DVD自体はあるのだからいつでも見られるわけだし
無理に連続しても…
「…観に行きましょう」
知らず知らずのうちに先延ばしの心が出ていたのに気付いて、多少赤面した
そしてレイさんの強さを改めて感じた
抱きしめたら折れてしまいそうなレイさんの心には
きっと黄金色に輝くものがあるのだろう…
137:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/11 22:34:36
DVDのルートメニューから選択。この画像でもレイさんにはいぶかしく映るのか…?
とも思うが、しかたない。
出撃前に遺書を書くというのは特攻隊員のならわしだが、あらためてみるとかなり
残酷なシーンでもある ミサトさんやゲンドウは指揮官の責務でここから離れられんし
シンジ君は作戦だからどうにもならんし 失敗したらそのときは…
となると、やはり遺書などは必要ないのか?
いや、私はそうは思わんが、とりあえず「遺書を書く」という事じたいが、
この場面では残酷さの象徴になっているのだろうな。 キツイことだ…
「肉はあまり好きじゃない。 …血なまぐさいから」
レイさんが唐突におっしゃったのは、そういった気分を無理にでも中和なさろうとしたのだろうか?
138:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/11 22:41:54
しかし… サハクィエル、まさか本部ごと吹き飛ばしてアレにたどりつけると
おもったわけでもないだろうが、ううむ。 ちょっとだけでもアレにふれればよいのだろうか?
ま、終わったことに対してどうこう言っても仕方がないが、他山の石というし、あらためて気に留めておこう
作戦前、ミサトさんがシンジ君に過去を語るシーン。
エディプス・コンプレックスの告白ともとれるが、
レイさんには、どのような目で見られているのだろうか?
「…………」
レイさんにはその対象がおられない、ということになるのだろうか? 内心はらはらしていたが、
「人にはそれぞれの戦う理由がある。 …私には…」
いままでガンダムやその他の小説などを見てきたレイさん、以前と同じ視線では捉えられないのでしょう
139:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/11 22:52:53
まぁ、それはだれしにもある レイさんにも 私にも 使徒にも
だから、「私には…」とおっしゃったレイさんに、何か言葉をかけようとしたんだけれど…
チリチリとしたものが邪魔をする ……
なんとかエヴァ三機の連携によってサハクィエルを撃破。
『弐号機、フィールド全開!』と言ったときのレイさんのお顔、
まさに戦乙女の表情だ 凛々しく、そして美しい
レイさんは今始めてそのときの自分のお顔をご覧になったのだろう。
このような顔をしていたのか、というお顔をなされておられる
なにかわからなくとも、レイさんにはその「理由」が確かにありますよ。
140:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 00:17:55
ハセオ
141:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/12 22:35:57
>>『弐号機、フィールド全開!』と言ったときのレイさんのお顔、
>>まさに戦乙女の表情だ 凛々しく、そして美しい
同意。
戦闘中で緊迫感があるとはいえ、レイがあんな厳しい口調で
アスカに指示したのは、最初見たとき凄く意外だったな。
142: ◆i6LROeveXU
07/11/12 22:48:02
第拾四話、地味に来るのはヒカリの作文か
もはやそういった事態が日常と化しているのか…
かなりの修羅場を何とかぬけた後、今度はベクトルの違う危機が迫る
イロウルの侵攻だ 杜撰な建築に取り付いて進入するとはなかなかの策士
サハクィエルと同様、自爆攻撃を仕掛けてくるが やはり一部だけでも
触れればよいのだろうか…?
などと、顔を隠しながら音声だけでお送りしております
隣にレイさんがいるのに17回もアカ落としの後を直視できるものがいるか?
いなァァァーいっ! …人それを甲斐性なしという …違うか?
だがさすがに、レイさんのモノローグのときは隠しているわけにもいかない
だが、横を見ると今度はレイさんが下を向いてうつむいていた
先ほどの自分の行動が酷く失礼な気がしてきたな…
143: ◆i6LROeveXU
07/11/12 22:55:33
『碇君の匂いがする』
あえてノーコメント。 人間は嗅覚というものは比較的衰微している動物なのだが、
やはりレイさんとシンジ君の間には絆があるということか…
零号機及び初号機互換成功により、提唱されるダミーシステム。
このあたりからだんだんとキナ臭くなってくる
横にいるレイさんは無表情のように見えて さまざまな感情を投げかけてくる
さらにそのランゲージが現れるのは 感情が沸石したときだろうか?
零号機の暴走時、よほどチャプターを飛ばすか、もしくはレイさんの視界を隠すか
したかったが どちらも何故か出来なかった レイさんに悪感情を抱かれてもいいから
とめるべきだったか? もはや過ぎ去ったシーンに対する感傷を押し流しながら場面は進む。
ここでの暴走、それはやはりレイさんにも、心の底に黒い部分があるということなのか…?
だが、それがあるからこその人間だ。
ゲンドウに命じられたらしく 例の「槍」を持って歩む零号機の背中
その背中とレイさんの背中を見比べて見るが…
144: ◆i6LROeveXU
07/11/12 23:01:47
拾四話を総集編的な位置づけとするなら、拾伍話は幕間劇というところか?
学校でレイさんによく話しかけるシンジ君
この間の実験の成果はともかくとして、それがきっかけとなって
レイさんとの距離がすこし近づいたのかもしれない
レイさんの雑巾掛けのシーンもあればよかったが… これは邪念か
気持ちの切り替えの早さも時と場合によりけりだ
『何を言うのよ』
「……今でも、そう思いますか?」
「…………」
145: ◆i6LROeveXU
07/11/12 23:08:43
一面の墓場でのゲンドウとシンジの会話シーン。
この墓もただの飾りか…
古い人の言った言葉に
「骨がなくとも墓は墓だ。 墓を立て、そこに葬られた人を偲び、
情と節を以って接する限り、それは立派な墓なのだよ」 というものがあるが…
ゲンドウは忘れることを恐怖しているように見える。なまじ何かがあると
それに頼ってしまい忘れてしまうかもという事を懼れているのか…?
かといって、シンジには「人は忘れることによって生きていける」というあたり
身勝手な男だとも思う シンジに対して遠まわしに励ましているつもりなのかも知らんが、
そうであってもやはり身勝手な男だ
出迎えのヘリに乗っているレイさん 何を思ってこの風景を見ていたのか…
当時始めてみたときには、シンジはどうやって帰ったのだろう、とか思っていたが
今は私の視界がシフトしている これも年月の積み重ねが少しでも出ているからだろうか
146:名無し曹長 ◆tTn56SAVDQ
07/11/12 23:15:36
乙。DVDが終わったら貞エヴァ読ませるといいかもね(>>145)
147: ◆i6LROeveXU
07/11/13 22:18:25
『あ~かあ~おきいろの~♪』
この歌は某アルバムに載っているが、実はレイさ… まぁいい。
しかしそんなことは比較的どうでもよい。問題は…
「い、いやあははは、なんというか、そのね、ひ、ヒマだからといってですな」
常識的に考えてヒマだからキスはしないだろうよ。あまりにおそれおおい…
おそれおおいと思っているうちはダメか?とも思うが、それはまた別の話
いまのレイさんをどう表現すればいいか? そう、「焼けるように冷たい」というやつか?
だが、その中にも爪月のようにかすかに見えるものはなんだろう?
シンジ君が演奏していたのはどうやらバッハの無伴奏チェロ組曲の編曲だろう…などと
薀蓄を語っていたころからマズイとは思っていたが、これは流石に
以前深夜のS-DATのシーンからもうアレだとは思っていたが、ふぅ。
148: ◆i6LROeveXU
07/11/13 22:24:48
ヒマだからキスする… まぁ、ベクトルが違えば、ごく当たり前のことかもしれませんが、ね。
だがまぁ波乱はここだけではないんだ今回は。
何度、私は席を外して、と言い出したくなったかわからない。だが、それでは
そもそもレイさんと一緒にこのDVDを見ている意味がない。それは、レイさんに
「なぜあなたを知っているか」ということを教える上での、最低限絶対に為さなければならないことだ、
とも思う。
『…レイ、上がっていいぞ。食事にしよう』
このヒゲは何を思って… だれかに転化できるうちは、私もまだ心底あわててはいないのだろう
意を決してレイさんを見つめる。だが、その視線に気付いたのか、レイさんも私を見つめ返してきて
くだされた。 目を閉じられれば逃げることはできただろうが、そうするわけにはいかないのだ!
…レイさんの瞳には何が写っていたか、都合のよいように考えればすがるような瞳…か?
自己満足もたいがいにすべきだが、その視線も加持さんがミサトに見せたものによって終わる。
「…違う」
そう、私も知っている、違う。それは。 …だがまぁ、なんということだろう。
こんなものをデウスエクスマキナとは認めたくないものだ。
149: ◆i6LROeveXU
07/11/13 22:33:49
いややはり違うんだ。ヒマだからキスするのではなくて、「ヒマを使ってキスをする」んだよ。そう、そうだ。
私は間違っていない!きっと。 いい加減それから離れろよ。 フライミートゥザムーンも流れてるんだしさ。
次回予告のなか、レイさんを見つめる。そのときちょっとした想像が浮かぶ。もし、レイさんが
そのようなことをおっしゃってくださったのなら、私はどうするか!? 一気に脳の処理能力がパンクした
パソコンなら常時CPU使用率100%でダウンしそうだ。だが、まぁ、なんとか… 答えは出した
(キスは… し、し、ない)
MAGIで言えば条件付否決、といったところか?いや、否決ではない、否決ではないんだが…
そうだ。ヒマだからキスをするのではない。「ヒマを使ってキスをできる」その日を待ってキスしよう。
だがそんなことは所詮高望みではないのか?もしそのような事になったら、理性でおさえられるか?
そんなこんなで一見気難しそうな顔をしていたらしい、レイさんに
「…大丈夫?」 と心配されてしまった。 「だだだだだだいじょうぶです」
大丈夫じゃないだろ、常識的に考えて…
150: ◆i6LROeveXU
07/11/13 22:42:46
まぁ先ほどの妄想は妄想ということで片付けて、脳内のテンポラリファイルに放り込んだ。
ゴミ箱じゃないのが賢しらなところであり黒いところだ。だがまぁ、それも生きるための糧になろうさ。
ヘンな理由だ。
そんな心境を表すかのように、突然道路が黒く染まった。きましたよ、
リツコさん曰く「別の宇宙とのゲート」 …違ったか?
もしかしたらレイさんも私もこいつを通ってきたのかな、とも思うと、
使徒をもし作ったものが居るとしたなら、レリエルを採用すべきだと思った私の動機は不純。
だがしかしここは採用すべきだろ。ジオンがゲルググを採用したようにあたりまえの…
ん?しかしレリエルが採用されていたのなら我々はいない。となると宝の持ち腐れ…?
よくわからなくなってきたとき、シンジくんは先走ってエヴァ用デザートイーグルをぶっ放した。
物事を一面からだけ見ようとするな、とは、よくいわれるが、この場合まさにそうだろうな。
だが実際あのゼブラストライプの部分が本体ではないといわれても、信用されまい。
リツコさんたち技術部のおかたはそういった多面からの見方ができていたということだろう。
これもまた私にとってはよき教訓となろう。このDVDを見せ終わったあとか、レイさんの誕生日を
祝ったあとかわからないが、かならず訪れる「奴」との最後の場において役立つだろう。
脳裏に刻み付けておかねばならないだろうな…
151:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/14 22:53:50
おつです。
152: ◆i6LROeveXU
07/11/14 23:15:48
『待って!まだ碇君が…』
その後のミサトさんの『命令よ… …下がりなさいッ』に押されているが、このシーンも
レイさんとしては珍しく感情的に反対しているシーンですな。
ここですかさずアンビリカルケーブルを巻き上げればよかったのでは?とも思うが、
吸い込まれている以上、なんらかの吸引力があったらしい ガギエルの引っ張りに
耐えるアンビリカルケーブルも、切れてしまったら元も子もないということか…?
結局、どこかで切れていたらしいけれど。
アスカさんが憎まれ口を叩いているが、心配しているのは確か。だが、それに
レイさんが「スッ」という感じで割り込んでいくのは、レイさんの心が豊かになっていた証拠か。
所詮これは過去の映像だが… 今のレイさんも心配そうな表情を浮かべている
153: ◆i6LROeveXU
07/11/14 23:21:03
ナノメートル単位の暗黒空間こそが使徒の本体。そこに現存するN2爆弾をたたきつけて
干渉するという、ある意味実現していたらエヴァ史上最大級の作戦をたてたリツコさんたち。
ミサトがビンタするのは指揮官としてはあれだが、個人としてはしかたないだろう
「…危険でも、やらないよりはいいわ」
レイさんもおっしゃったように、そう考えるのが、理論としては正しいだろう。だが。
人は理論を体現するために生きているわけでもないだろうから、ミサトさんの激昂もある意味
仕方がないといえる。リツコさんははたかれ損… いや、憎まれ役を引き受けた、のかも。
損な役回りですな… つくづく。
シンジ君はとりみだしながらも、暗黒空間で救助を待っている。これは大事だと思う
ただ「死にたくない」という感情であっても、「救いを待つ」ということは、大事だ
「皆が僕を救ってくれる」という感情の上に成り立つことだからね
義務か、信頼か… ともあれ、シンジ君の考え方は一般的だ。 …しかし…
154: ◆i6LROeveXU
07/11/14 23:24:31
…結局、TPO、時と場合に応じて、か。ふぅ。
な け る ぜ
「…Story of my life.」
「……?」
ついつぶやいてしまった言葉を、レイさんは聞き逃されなかったようだ。こういうときは…
ごまかしようもないな。
「ままならないものですな、という意味ですよ」
「………」
だがまだ、シンジ君には救いがあった。それを見たとき、レイさんは、震えた肩を両手で抱え込むようにして
画面に見入っていた。
私は、そっとその肩に手を置いた。 レイさんはレイさんさ。それ以上でもそれ以下でもない。
155: ◆i6LROeveXU
07/11/14 23:36:15
レイさんを安心させたい、という気持ちはあったけれど、レイさんがそっと手に触れてくださったのには、
ちょっと心が跳ねた。
だが、レイさんを少しだけ揺さぶったその存在が、エヴァに力を与える。
虚数空間を引きちぎり本体の影の中から現れるエヴァ…
私は、前々から、ここでレイさんに聞きたかったことを聞いた。
リツコさんとアスカさんは感情を言葉に表してくださったけれど、レイさんは…
「さしつかえなければ… このとき、どう思ったか、教えていただけませんか」
「… 怖い、 と、思ったわ」
…自分でも賢しいと思うが、 やはりレイさんはレイさんであって、レイさん以外の何者でもない、と思いたい。
だが、画面の中のレイさんは、シンジ君が見たお方と同じことばを言われる
…だが、私はそう思いたい。 そう信じている。
156:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 00:32:07
FF投稿なら↓コッチ
スレリンク(eva板)
ここは閉じ込め系だよ?
157: ◆i6LROeveXU
07/11/15 00:39:02
(一応、今は「閉じ込め中にDVDを一緒に見ているということなので(汗)
(誰か私以外にも書いて欲しいな~とも思う今日この頃)
158:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/11/15 17:02:56
メル欄にルリヲって書いてる上の方の名無しも◆i6LROeveXU さんの文なの?
続きもの?
159: ◆i6LROeveXU
07/11/15 17:47:21
(そうです)
160: ◆i6LROeveXU
07/11/15 23:19:29
ここからはトウジとそれにかかわる人びとを描くシナリオ。
レイさんにトウジのことについて聞いてみると…
「碇君と仲がいい。 …それ以上は、つかみきれない」
わからない、ではないところが、トウジもまたレイさんに影響を与えているとも見れよう
ゼーレのメンバーのミサトへの詰問。使徒は知恵をもちつつあるとか…
まぁ、普通に考えていれば、そういうふうにもなるだろう。あの手この手で攻めてくるからな
そしてこれからはその傾向が如実になっていく
『問題ありません』 先ごろのレイさんの冗談の元にもなった会話。
改めてレイさんに聞いてみると、特に目立ったことも無く、(使徒迎撃を目立ったことでない、と
いえるならばだが)クラスの中でも平穏無事であったようだ。これは本当にホっとした。
レイさんの性格からして、もしかしたら、とイヤな想像もしていたが、
そういう芽はそもそも出ていないのか、それとも出た途端刈られているのかわからないが、
レイさんのまわりが平穏無事というのはいいことだ。
…そういう問題か? そういう問題でもあろうし、そういう問題でないとも言える
161: ◆i6LROeveXU
07/11/15 23:26:20
まぁしかし、トウジ君はできた子であるな、とも思う
私の中ニのころはここまで性格ができていなかったな…
これはヒカリが惚れるのもわかると言うものだ。
この時代に生きている子には、ある程度そういう資質があるのか…?
となれば、レイさんも… 及ばぬな、所詮。
トウジがレイさんに、その洞察力を以って語るシーン。
はっと気付くような感覚がレイさんにあったのは、幸せなことだとも思う。
こんな状況下でなければ…
ダミーシステム… それが映るたびに、私は内心で痛みを覚える
やはり、ありのままに見せるというよりも、なんとか口で説明したほうがよかったのか?
…だが、もう止まりはしないし、ここで止めたらなおさらレイさんによくないだろう。
162: ◆i6LROeveXU
07/11/15 23:32:14
言ってはなんだが、私はトウジにまで構っている余裕はない。
いまここにいるレイさんのことだけで精一杯で、それすらもできていないかもしれないが…
ここにレイさんがいるというのならば、トウジやシンジ君やその他のお方(殴られそうだな…)
もいらっしゃるのであろうが、私にはレイさんしか見えていない。
人の器のなんと狭く浅い事よ。だが、私はその器をレイさんだけで満たしたいと思う
そのことに対して後悔はない… 善悪などは個人個人によって変わるものだ、などという
後付をしなくとも、それは変わらない。
ゆえに、使徒に取り付かれた3号機が、零号機を侵食するシーンは、
となりにレイさんが居なくとも、今はさらに、痛ましく写る。
戦っているのだからそういう描写があるのはあたりまえだというのは、
当時としては先進的な考えだと思うが、理屈だけでは納得できないこともあるのだ。
163: ◆i6LROeveXU
07/11/15 23:39:30
レイさんは思い出したかのように、左腕を押さえておられる。
それはそうだろう、擬似的とはいえ。
私は後半は見てはいたが、観てはいなかった。
隣に座っておられるレイさんに意識を向けていたようにも思う。
常日頃観ていたときには、ゲンドウは「使徒を倒さなければトウジも救えないぞ」
などといえばよかったのではないか、などとも思っていたものだが、
今のレイさんにそれを言うのははばかられた。過去は過去、もはやどうにもならない。
「………」
お互いに気丈に振舞っているであろうトウジとヒカリの会話シーンを、
レイさんはその瞳に、羨望や諦観、あるいはその他の感情を満たして観ていられたように思えた。
私は頭に浮かんだ言葉を言いたかったが、それを言ってもここでは残酷にしかなるまい。
「トウジだけでなく、レイさんに代わりなどはいない」と…
164: ◆i6LROeveXU
07/11/16 22:53:35
シンジ君の瞳孔が狭まるシーンは、屈指の出来であると共に、
レイさんにも痛々しさを伝えたようだ。 あのときレイさんは救護室で手当てを受けていたらしい
今のレイさんは、他の人の痛みをわかってあげられる。
ごくあたりまえのことだが、それが出来ていない人が多い昨今、複雑だが、うれしいことだ
そして、発令所での問答。
「…碇君が、本気で怒っている」
…シンジ君がこうまで感情をあらわにしたことに、レイさんもやや戸惑い気味であったようだ。
そしてある別種の感情も。私の感じとしては、シンジ君のその感情は、あのときもあったのだろうか?
今ここにいるレイさんがここに来る前にあった… だが、それもまだ先のこと。
165: ◆i6LROeveXU
07/11/16 22:57:20
しかし…エヴァに乗っているときならばともかく、エヴァから降りたシンジ君に
4重掛けで手錠をかける意味はあったのだろうか? シンジ君が暴れだす、という
ことは容易に想像できんな… それも友のためか。DVD版でよかったというところ、か?
まぁ、いい。 つまりこれも、当初のシンジ君と今のシンジ君の違いを表す結果なのだろう。
成長、と置き換えてもよいかもしれない。
そしてそれはレイさんにもあるだろう。二日とおかず使徒襲来、初号機に乗って
出撃しようとするレイさん、だが。
『ダメなのね… もう』
ここで、私は口を開いた。
166: ◆i6LROeveXU
07/11/16 23:01:14
「こんなときに、こんなことを言い出すのも不謹慎だとは思いますが、
これはレイさんにとっては、必ずしもマイナスではなかったのではないでしょうか?」
不謹慎も極まる。 だが、ここでもしレイさんが初号機に乗って出撃していたら、
どうなっていたかはわからなかった。また、それだけではない。
初号機とのつながりが薄くなっているということは、それ以上の意味がある。
この先の展開を知っている私としては、
この言葉もまたレイさんを見下していることになるのかもしれなかったが、
それでも私は言いたかった。
「…そう… そうね そうかもしれない」
レイさんはレイさんであるから、ここでのある意味、決別ともいえる描写は、
複雑ながらも、私の印象に残っているのだ。
この美しくも醜い人間、か…?
167: ◆i6LROeveXU
07/11/16 23:09:34
弐号機の弾幕はまったく通じない。流石は力を司る天使ゼルエル。
使徒の中でも戦闘力に限って言えば一ニを争うであろう。
初めて見たころは、人型兵器とは両腕を飛ばされてしまえば無力化
されてしまうものだ、などと、邪智をめぐらしていたものだが、
今は先の展開を知っているというのに、レイさんのことのみが気になる。
これも、レイさんといっしょにいるという今の環境が、私を素直にさせてくれているからか…
『…私が死んでも、代わりはいるもの』
ここでも又私は言わなければならない。もしかしたら、それは私だけの独善かもしれない。
だが、これは私が一番伝えたいことでもある。
「そんなことは絶対にありません。 …今のレイさんにならば、解かって下されるものと思います」
「………」
レイさんはなにもおっしゃらなかったが、その端正な顎が、すこしだけ下がったのは、
私の目から見ればだが、頷かれたようにも思われたのだ。 信じたいだけなのかもしれないが。
N2爆弾を抱えて突撃する零号機… 今のレイさんの目から見れば、どう映っておられるのだろう?
そして考える。今のレイさんがもう一度この状況下に立たされたならば、どうなさるだろうか?
やはり同じように捨て身で当たられるだろうか? …おそらくは、そうなるのかもしれない。
だが、その際の感情のうねりは、この今見ている零号機の中にいるレイさんよりも更に激しいに違いない。