07/09/04 23:12:33
突然のリツコさんの呼び出し。こんな時間にいったいなんだろう?
僕は本部へ行くことをアスカに告げたけど返事すらしない。
代わりにペンペンに手を振りマンションを出た。
「ごめんなさいねシンジ君、こんな時間に」
「いえ、別に構いません」
「出来るだけ早いほうが良いかと思って」
「実験……ですか?」
「いえ、シンジ君を元通りに…男に戻す方法が見つかったの」
「えっ?、、ええええぇぇぇぇっ!?」
「どうしたの? もしかして嫌なのかしら? 確かにちょっと勿体ない気はするけど」
リツコさんは僕の顎に手を当て、まじまじと僕の顔を眺め見る。
「リ、リツコさん…?」
「ふふっ冗談よ、早速だけど始めましょうか」
「あのっ、綾波、綾波は…?」
「あのコ? あのコはね……」
「えっ?―――」
鼻と口に何かがあてがわれる、ほんのり甘い香り、僕は、そのまま、意識―――
「――碇くん、、碇くん」
「……綾波?」
「碇くん」
「え、綾波?どうして、2人? ……ここは、どこなの?」
「ここは碇くんの心の中」
「碇くんの中に居る2人の私」
「女の私と」「ふたなりの私」
『碇くんは、どっちの私を選ぶの?』
151:LV1 ◆R134p9X/Go
07/09/04 23:13:48
夢を見た。
有り得ない夢。
突拍子も無い夢。
夢の中の彼女はとてもきれいだった。
夢の外で見る彼女はもっときれいだ。
透き通るような白い肌。
風に軽くなびく青い髪。
力強い眼差しの紅い瞳。
無口な彼女は僕にだけ饒舌で。
貞淑な彼女は僕にだけ大胆で。
物憂げな表情は時に鋭く。
儚げな雰囲気は時に優しく。
冷たさと暖かさ。
非情さと優しさ。
同居する矛盾。
夢。
もう一度見たい夢。
もう二度と見られないだろう夢。
その夢で僕が得たものは何だろう。
夢は前触れも無く、そこで終わりを告げた。
152:LV1 ◆R134p9X/Go
07/09/04 23:15:08
目が覚めた。
いつもの天井、間違いなく僕の部屋。
「シンジー!いつまで寝てるの? 朝ごはん早くしてよ!」
勢い良く襖を開けたアスカの声が僕を現実に引き戻す。
「遅刻しちゃうじゃない! 早くしなさいよ!」
そうだ、ご飯の用意、しなくちゃ……
程よく焼けたトーストに目玉焼きを乗せる。
塩と黒胡椒、白胡椒を混ぜたシンジオリジナルペッパーソルトで目玉焼きには味付け。
アスカはこれが結構好きらしく、手抜きだなんだのと言いながらいつもぺろりと平らげてる。
「なによ?なに見てんのよ? はっはーん、流石のバカシンジもやっとアタシの美しさに目を奪われるようになったってワケね」
何かがおかしい、何かが。
昨日までのアスカは僕に話しかけるなんてことはなかった…
「ちょっと、どうしたの? 熱でもあるの?」
アスカの手のひらが僕の額に触れる。
ちらりとのぞくアスカの胸元。
はっとした僕は自分の胸に手をやった。
違和感。僕は慌ててトイレへと飛び込んで行った。
「何よ? ホントに熱でもあるんじゃないの…?」
扉を閉めると同時に胸を覗き見る。無い。
ズボンを下着ごと下げ秘部を確認。有る。
………どういうこと???
!!!昨日リツコさんが! そうだ、僕を元に戻すとかなんとかって!
「アスカ! 戻ったよ! ぼく男に戻ったよ!」
勢い良くトイレから飛び出しリビングへと駆け込む。
「!!!………朝っぱらからなんてモノ見せてんのよ! こんのヴァカ!エッチ!ヘンタイっ!!!」
下半身丸出しでアスカの前に飛び出した僕は渾身の左ストレートを頂戴した。
153:LV1 ◆R134p9X/Go
07/09/04 23:16:42
「で、アンタが女になってたって?」
リビングに正座させられた僕、腕を組んだまま仁王立ちで僕を見下ろすアスカ。
話がかみ合わない。
「寝ボケんのも程々にしてよね、朝っぱらから冗談じゃないわよ」
なんなんだいったい……とりあえず学校で綾波に会ってみよう…
教室に着く。綾波はまだ来ていないようだ。
僕が鞄を机に置いたところで綾波が入ってくるのが見えた。
「あ、綾波!」
「なに?」
綾波に近づく。
「綾波はどうなの?」
「何が?」
「何がって、その、身体だよ…」
「怪我もしてないし病気でもないわ」
「そうじゃなくて……」
綾波は怪訝そうな表情で僕をかわし自分の席へと向かう。
「綾波っ!」
綾波の肩を掴み、引き寄せ、おもむろに股間へと手を伸ばした。有るモノを確認するために。
『!!!』
ふたり同時に驚きの表情。教室中も勿論驚きの渦。直後。
体勢を立て直した綾波は僕に向かって渾身の右ストレートを繰り出した。
154:LV1 ◆R134p9X/Go
07/09/04 23:18:13
目が覚めた。知らない天井だ……
この匂い、保健室かな…?
両頬が痛い。ああ、そうだ、綾波に……
綾波、無かった。あれだけ立派だったアレが無かった……
まさか全部夢だった? 小説や漫画じゃあるまいしそんなはず、、、
……考えてても仕方が無い、もう一度綾波に会ってみよう。
僕はベッドから起き上がると、ズボンの裾を直し保健室を後にしようとした。
「綾波…」
いつの間にか目の前に綾波が立っていた。
「再実験、昨日の続き、ヒトナナマルマルからだから…」
それだけを言うと綾波はふっと身を翻し保健室から姿を消した。
ああ…そうか、、、昨日の続き……ね。。。
僕は慌てて彼女を追いかける。
「綾波!」
一瞬だけ僕のほうを振り返るもまた無言で歩き出す。
「今朝は、、ごめん……」
「…………」
「……綾波、こんどあんみつでも食べに行かない?」
「どうして?」
「どうして、って、、、その……」
ふと足が止まる。見えるのは綾波の背中。
「………碇くんの、おごりなら」
END
155:LV1 ◆R134p9X/Go
07/09/04 23:19:39
最後えちぃなしでスマン。。。
まだまだ精進が必要な某に最後までお付き合い頂き恐縮の極みです。
気が向いたらあちこちに投下していくと思うので生暖かい目で見守ってやって下さい。
でわ。
156:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/04 23:36:42
おつー
157:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/04 23:45:44
お疲れ様です
面白かったっすよ
158:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/05 08:19:15
好きな終わり方です。
GJ
159:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/08 23:32:32
おめでとう!
◆R134p9X/GoはLV2になった。
160:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/09 00:12:34
うわぁ、エヴァヲタってホントきもいんだなw
161:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/09 00:45:36
夢オチwww
162:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/09 22:07:13
レイ責めスレ一つ落ちた?
163:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/12 15:01:15
ほす
164:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/14 21:35:28
同人か何かでこういうのってないのかなぁ?
あったら読んでみたい。
165:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/16 16:13:49
じゃあお前が書けばいいじゃない
166:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/18 00:03:56
(;´Д`) <>>164の投下マダー?
_(ヽηノ_
ヽ ヽ
( ゚д゚) <マ…
_(ヽηノ_
ヽ ヽ
( ゚д゚ ) ・・・・・
_(ヽηノ_
ヽ ヽ
(*゚д゚*)
_(ヽηノ_
ヽ ヽ
167:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/19 16:30:49
こっちみんな
168:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/24 21:11:24
ほす
169:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/09/29 22:22:56
170:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/10/06 20:57:40
171:停止しました。。。
停止
真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ