もしシンジきゅんが男娼だったら 2at EVA
もしシンジきゅんが男娼だったら 2 - 暇つぶし2ch6:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 02:26:09
          _Y_
            r'。∧。y.
         ゝ∨ノ       >>1が糞スレ             ,,,ィf...,,,__
          )~~(             立てている間に   _,,.∠/゙`'''t-nヾ ̄"'''=ー-.....,,,
         ,i   i,                        ,z'"    ̄ ̄ /n゙゙''''ー--...
         ,i>   <i     文明はどんどん発達し    r”^ヽ      く:::::|::|:::〔〕〔〕
         i>   <i.     ていく・・・・・・。      入_,..ノ ℃      ̄U ̄_二ニ=
`=.,,ー- ...,,,__  |,r'''"7ヽ、|  __,,,... -ー,,.='             >ーz-,,,...--,‐,‐;;:'''""~
  ~''':x.,,  ~"|{ G ゝG }|"~  ,,z:''"                     ___
      ~"'=| ゝ、.3 _ノ |=''"~      <ー<>         /  l ̄ ̄\
        .|))    ((|        / ̄ ゙̄i;:、      「 ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| ̄ ̄ ̄\
             ))|       r'´ ̄「中] ̄`ヾv、   `-◎───◎一'
                   ├―┤=├―┤ |li:,
                   |「 ̄ |i ̄i|「.//||「ln|:;
                   ||//__|L_」||__.||l」u|:;
                   |ニ⊃|  |⊂ニ| || ,|/
                   |_. └ー┘ ._| ||/
                   ヘ 「 ̄ ̄ ̄| /


7:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 02:28:10
おつ

前スレで途中のやつは転載しなくても大丈夫だろか

8:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 07:51:54
重複するからしなくていい

9:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 08:16:21
652 :名無しが氏んでも代わりはいるもの :2006/08/25(金) 09:56:25 ID:???
改めてお約束
・ここは男娼シンジきゅんを愛でるスレだということを忘れない
・男娼を書くためにカプにするのは○、カプを書くために男娼にするのは×(後者の場合はカプスレへ)
・苦手なカプはスルーする(書き手はコテと注意書き推奨)、苦手だからといってカプを叩かない
・書き手へのリクエストは控えめに、ごり押し禁止

前スレから持ってきてみた

10:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:43:41

そのテンプレは重要だ

11:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 16:53:59
>>1
乙彼~

12:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 00:01:48
孔雀氏、ここに気付いてくれるだろか…

13:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 00:09:03
あっちのスレに一応ここのアドレスを貼っておけばいいのでは?

14:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 00:12:01
もう書き込めない
つーか気付いてるみたいだよ

15:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 00:14:45
なら良かった

16:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 01:05:34
お仕事と割り切って恥ずかしい要求にも答えるシンジきゅんせつなカワイス

やっぱりシンジきゅんのオナニーはエロいな

17:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/10/26 09:43:38
>>1
乙です

前スレ食い潰しちゃって申し訳無いです。
いきなり投下したらスレの空気が偏ってしまいそうですが、取り敢えず前スレの続き置いときます。

18:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/10/26 09:44:31
「あっ! ……な、何?」
「高い声出すのね。痛い方が良いの?」
 親指が真上から潰す位強い力で尖端を押してくる。
「や、痛いっ……」
 その声も、唇を噛み締めて堪えようとした声もまた恥ずかしくなる程高い。
 ぐりぐりと動く指、先程から陰核を摩擦するように小刻みに前後する腰、時折眉をしかめて色を見せる顔。どれをとってもシンジはレイが自分以上に手馴れているとしか思えなかった。
 しかし性経験を聞くのは客だろうと友人だろうと失礼に当たる。
 それに望んでいない答えが返されるのも怖いし、その確率がかなり高そうだ。
「今……何時位、かしら」
 左手も右手の後を追うように尖端を弄び始めさせたレイが答えを欲しがらずに呟く。
「……そろそろ、終わった方が良い?」
「は、アっ……ン、うん……んっ……」
 返事になっていないと忠告されそうな喘ぎでしか答えられなかったが、レイは承知したと言わんばかりに両手を再びシンジの腹に戻し目を閉じた。
 紅色の強い力を持つ瞳が隠れるだけで、世界は1つ色が失われたような物悲しさに包まれる。
 ほぼ同時にシンジも目を閉じなくてはならなくなったが。
―ぐしゅっ、ぐぷっ、ぐじゅっ
 腹を掴む両腕と床に付けた両足に力を込めてレイが激しく腰を振り出す。
「うっ、あッ! んっ!」
 急な動きにシンジは声が止められない。対してレイは自ら動いているからこそ出る余裕なのか、深く低い息を少し漏らすだけで一切喘がなかった。
 顔を俯かせたレイは目を開いているのかどうかが見えない。ただ端正な鼻の辺りを一筋汗が線を描いたので、体はきちんと反応しているらしい。
 いつの間にかトロトロに熟れた肉壁となった膣が性器を咥え込んだまま、緩急を付ける事等知らない動き。

19:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/10/26 09:45:36
 まるで男であるシンジの側が犯されているような……否、完全に犯されている。先程のレイ1人のマスターベーションと何ら代わり無い。
「ウぅ、あ、ンっ……んンぅっ……」
 シンジのか細く切ない喘ぎも、空気と粘液の入り混じった鈍い音も、パンパンと肉のぶつかり合う音も超えて、レイが声を出さないので静かに思える部屋。
 そのほぼ中央でレイは腰をグラインドさせ続ける。
 小柄だと言われる自分の体より更に少し小さめな作りの体をしているレイは、当然のように秘所も小さい。
 狭く細く、未発達なシンジの性器でも最奥へと届いてしまう位。
 レイが無理矢理に動けば動く程、性器の先端がコツコツとぶつかる。射精を促しているのか出さないように入り口を塞ごうとしているのかはわからない。
 やり場が無くただ垂らしていた両手を天へと伸ばして、唐突にシンジはレイの両方の胸を掴んだ。
「あ、ンっ……」
 漸く自分と性交をして、声を出してくれた。
 手の中の乳房は今まで触れてきた女性達のそれよりも幾分小振りだが、年齢を考えれば当然の事。
 手の平の中央にぷっくりとした尖端の感触が当たる。
 こねくり回すように両手で円を描くと、レイの唇から漏れる声の印象が変わった。
 寂しげな甘い声と、どこか苛立ちを含む声。次々と変わるピアノの音色の如く。
 手の平に伝わるコリコリとした感触と、胸を遊ばれても尚止まる事の無いレイの腰の動きからくる直接的過ぎる悦と、頭の片隅にはきちんと残っている第三者の舐め回すような視線が頭をどんどん白く濁らせてゆく。
「……や、は、んッ、あいぃイ、イク……イ、もうイクっ……駄目っ!」
「あんっ……イクの、ね……碇君、イクのね……」

20:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/10/26 09:46:44
 爪が食い込む位にギュッと―本来なら射す為に腰を掴みたかったが―レイの胸を掴み、下からの無理な体勢で無意識に腰を動かした。
「駄目ッ!!」
 射る、と言う前にレイは膝立ちの状態になって性器同士を放す。
―ずるり
 急に温か過ぎて熱くすら思えた膣の中から引き抜かれてしまった。
 外の空気が余りにも冷たく感じられて、それすらも性器は悦として感じてしまう。
「あ、アあぁっ……」
 レイの秘所が離れ、このままでは何も無い所で射精するという羞恥の極みに……なんて考えていられる余裕も無い。

――どぴゅ、ぴゅるるっ

 我慢に我慢を重ねていた割には少量の精が、勢いだけは高らかに噴き出した。
 白濁色のそれは恐らくレイの予定通りに彼女の尻の間、肛門を汚す形で放たれ、すぐにポタポタとシンジの太股近辺に落ちる。
「……は、あ、あゥ……」
 掠れた声と共にシンジは更に鈴口から精を出す。……次は勢いと色すら失って、頼りない噴出の仕方だったが。
 力無くレイの顔が左隣に有る。幼い赤子の寝息とも思える程大きな呼吸音が聞こえた。
 顔が下になっているのでどんな表情をしているのかわからない。
 怒ったり泣いたりしていないと良いな。
 笑っていて欲しいとも思わないが。射精後の快感や達成感が湧かないまま目を閉じたシンジはぼんやりと思った。

「あぁ、お疲れ様。シャワー入ってきて良いよ。タオル……バスタオルは1枚、確か押入れに入っていたし」
 忘れていたが、今は『お仕事』の真っ最中で。この痴態も彼に見せる為の、所謂SHOWに過ぎなかったのだ。
 汗と汁と疲労とで疲れきったシンジからすると、随分と平然とした客の口調で漸く思い出す。

21:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/10/26 09:47:57
 だが考えれば客はただ絵を描いていただけで、特に疲れる事は何もしていない。絵を描くのも真剣になれば体力も精神も磨耗するが、彼の手元の何枚もの紙に描かれている絵はラフスケッチに近い物だ。
「お構いなく」
「いや、流石にその格好は構わないといけないからね」
 レイの言葉は恐らく彼女にとってとてつもなく珍しい2度目の社交辞令だったのだろう。客の言葉通り構わないワケにはいかない、液体まみれの状態なのだから。
「レディーファーストに、お先にシャワーどうぞ。シンジ君は後からでも良い?」
「はい」
 両手と腹筋の力で何とか上半身を起こし、角度を変えてシンジは座り直す。
「一応体拭くタオルは持ってくるから待ってて」
 立ち上がって寝室へと向かった客の背が消えてから、最後まで名乗らないらしいレイは手首の己の髪の生え際を拭った。
「……お疲れ様、あの、有難う」
 見慣れないレイの一連の動作を見ながらシンジは呟く。
「何が?」
「その……結局、こんな事までさせて、ごめん」
「何故謝るの?」
「……え、っと……どうして、だろうね」
 レイから顔を見えないように、そしてレイの顔を見ないように俯いて視線を落とした。
 自分達の汗やら何やらが汚してしまった初めて見る床。
「……辛くないのならば、止めないわ」
 聞き返したかったが、極力顔は見たくない。肌を重ねても呼吸が整えばいつも通り平然としている姿が怖い。
「でも、もしも辛いなら。体や心が辛いなら、止めれば良い。それは逃げる事とは違う。戻る事だから」
 彼女もまた何度も何度も耳にしてきた「止めなさい」との言葉を吐きたいのだろうか。
 散々変態的に陵辱してきた挙句、終わった後からわざわざ場違いな説教を始める。

22:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/10/26 09:49:06
 そんな人物に限ってまた次の週に自分を買いに来るのだから不思議な話だ。
「逃げないし、戻らないよ……多分」
「そう」
 どんな顔をして自分を見ているのだろう。こんな状況でもレイならば無表情のままだろう。
 ……少し、ほんの少しだけ。寂しい表情をしてもらいたい、等と思った。
 だが視線をレイの顔へと向ける勇気が足りなく、返事を待つしか出来ない。
「……戻れないんだよ、もう」
 理想の返事が貰えないのなら話を終わらせよう。
 そう考えたのか無意識なのか、シンジの口からほろりと言葉が零れていた。
「いいえ、戻れるわ。碇君が帰ってくるのを待っているもの。誰が待っていなくても、私が。」
 おかえりなさい、と両手を広げるイメージ。
 頭の中に駆け巡ったそれが、見覚えが全く無いのに、酷く懐かしい。
「……また泣いてしまうのね」
「な、泣いてないよ」
 慌てて顔を上げずに右手の甲で目をゴシゴシと擦る。
「全然、泣いてなんかないっ……」
 手の甲が温かい何かで塗れたのだから、恐らく自分は泣いているのだろう。それも多分、嬉しくて。

「あれ、どうしたの?」
 オレンジ色の派手なタオルが2枚と、白い大きなタオル1枚を両手で持った客の言葉に、シンジは目を擦っていた手を放してしまう。
「喧嘩でもしてた?」
「いえ、何でもないです」
 目も鼻の頭も赤くしたシンジは首を小さく左右に何度か振って説得力の無い否定をする。
「そう? 何かごめんね。取り敢えず、バスタオル見付けたから、はい」
 白い方のタオルはバスタオルと呼ぶには小さく思えたが、レイは拒みも感謝もせずに事務的に受け取った。
「それから、お尻はこっちで簡単に拭いておくと良いよ」
 そうしないと浴室に向かうまでに床も何もが汚れてしまうだろう。

23:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/10/26 09:50:01
「はい」
 オレンジ色のタオルを1枚受け取ったレイは羞恥関係無く立ち上がって秘所をふき取り始める。
 見ようによってはタオルを使った自慰だが、生憎そんな目で見られる程の体力はシンジには残っていなかった。
「シンジ君も、一応これで拭いて」
「はい、有難うございます」
「……シャワー借ります」
 ある程度拭き終わったレイが抑揚無く告げる。
 客が「ごゆっくりどうぞ」とよく似合う穏やかな笑みで言ったのを確認し、この部屋に来るまでの短い距離で大体どの辺りに浴室が有るのかを把握していたレイは歩いていった。
 座った状態でぼんやりとその後姿を見送るシンジ。
 待っていてもらえる。切っ掛けを忘れていつの間にか汚れきっている自分を。更に汚れていくだろう未来の自分を。
―がばっ
「わっ!? ん、むぐ!?」
 突然背後から抱きすくめられ、驚きの声も口を塞がれて出せなくされた。
「む、んむぅ!?」
 唇に触れる感触は間違いなく人間の手で、経験からすると大きくはない男の手。
 例え経験が無くともわかる。この部屋には今自分以外に1人しか居ない。本日お買い上げ頂いた大切な、未だ触れられてもいなかったお客様しか居ない。
「可愛い声を出すんだね……」
 今までと何ら変わりない声なのに妙に低く感じられるのは、耳元で息を吹きかけるような喋り方だからだろうか。
「女の子の方、名前何だっけ? あの子みたいに可愛い顔で、あの子よりもずっと沢山声を出して……恥ずかしくないんだ?」
「んむ……」
 肯定なのか否定なのか自分でもわからない返事。
「流石商売にしていると違うね、興奮させてもらったよ」

24:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/10/26 09:51:06
 背中に何かがぐいぐいと押し付けられているのがわかる。無論、その何かが半勃ちなんて可愛らしい状態ではなく、立派に勃起しきった性器である事も。
「本当は先刻の女の子の方が良かったんだけど、きっと君以外とはシてくれないよね?」
 もう夜も更けているので毎朝綺麗に剃っていても伸びてしまった髭が肌をジョリジョリと擦る音が右の耳に響く。
「男の子相手にヤった事なんて無いけど、その辺りは大丈夫だよね? まさか、絵は描かせたから終わり、なんて言わないよね?」
 先程の紳士的を通り越して優柔不断そうな雰囲気をどこかに捨ててきた客の舌が耳の穴を愛撫する。水音だけではなく、唾液その物が耳の中へ流れ込んできそうだ。
 先程まで紙を押さえるしかしていなかった左手が、汗しか纏っていない体をゆっくりとなぞる。
 しかしその手がテストで良い点を取った子供への父親からの褒美に思えてしまう。
 背に当たる温もりと熱もまた、そんな父親が遊び盛りの子供を危険な方へ向かわないようにと抱き締めているようだと脳が勝手に変換していく。そんな事をされた試しが無いのに。
 ふと返事を催促して右手が放れた。
 口が自由になった。嫌だと自分の気持ちを告げられる。今日は悲鳴を上げてレイと言う助けを呼ぶ事も出来る。
「……僕の精液、触ってもらえますか?」
 汚くて無理ですか? と尋ねる前に、わかったと返事をして客の右手がシンジの所為へと伸びた。
 良かった。これでこのまま、ローションを取りに行ったりせずに抱き締められたまま性交出来る。
 レイが「ごゆっくり」の言葉を受け取って長い時間を掛けてシャワーから出るまで、痛みと異常な悦を堪えるだけで良い。
 その間抱き合っていられる。女性は母親のように、今日の客は男性だから父親のように、抱き締めていてもらえるのだ。



25:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 16:29:08
レイ×シンジ
S本×シンジ GJ!!!!

レイの手慣れた感じがエロかった。
てか、慣れてるってやっぱゲンド…ゲフゲフ
女の子相手に受けで、しかもシンジきゅんをエロかわいく描けるあんたの力量に乾杯。


いやぁ、最後の締めにやられたね
シンジきゅんが男娼をやる背景というか、心理を丁寧に描かれてるから、あり得るって思ってしまうんだよなぁ
なんちゅーか、これは孔雀氏のシンジきゅんなんだけどさ、本編シンジきゅんでもあり得たぐらいリアルだなぁと。


とりあえず俺もシンジきゅん買いたい

26:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 18:00:28
つか、格調高すぎ。妬けますぜ

27:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 18:55:57
GJ!!じわじわ来る切なさみたいなのが凄く良い。
まとめサイト作っても良いほどクオリティ高いんで、どなたか作ってはくれないだろうか

28:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 19:04:29
wikiっぽいまとめサイトを作ろうかと思ってたけど、なにしろ知識が無くてどうしようかなぁと思ってたトコ。
シンジきゅん受け系のまとめSSサイトほしくてさ。


孔雀氏のはエロだけでなく小説としてもすんばらしいね。


29:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 19:12:21
>>28
ちょいとぐぐって出来そうなら作ってみる。
けど他のシンジきゅん受け系のSSのログとか持ってないんで、そこのところはお願いしても良いかな?

30:29
06/10/26 19:20:34
URLリンク(wwwX.atwiki.jp)ユーザID/

ユーザIDのところは、好きな文字列に出来るそうだから何が良いだろうか。
このスレの皆で決めて欲しいと思ってるんだけどどうかな

31:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 19:45:11
俺ならkyunにする
以前シンジきゅん系の画像をまとめたlzh解凍したらフォルダ名がkyunだったから

32:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 19:46:34
shinjikyun

は?

33:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 20:01:06
shinjiuke
shinjikyunuke
shinjikyun
shinchan
shinjikyun2
shinji
ikarishinjikyun
ikarikyun



34:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 20:31:42
シンジきゅんが受けのSSのまとめサイト

matome_x_kyun

とか?シンジって名前が無いけど。

35:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 20:32:52
シンジは入れたいなあ

36:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 20:41:45
なら

matome_x_kyun
matome_x_shinjikyun

でよろしいのではないか?
wiki形式なら一人に負担がかからなくてイイネ
俺が持ってるログで良ければどんどん提供する
てか、たぶんシンジきゅん系の過去ログ見れるとこある
スレ名さえ分かれば

37:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 22:06:31
それでいいとおもふ

38:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/27 09:23:05
暫く見なかったら凄い事になってる。
頑張れマジで。

39:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/27 18:23:58
佐賀県

40:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/28 22:00:42
まとめまだー?

41:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/28 22:14:43 +upHRMe2


42:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/29 00:48:31



43:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/29 16:00:24



44:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/29 16:31:41
孔雀氏のSSを全部補完してから晒そうと思ってましたが、遅くなりそうなので。

URLリンク(www20.atwiki.jp)

とりあえずリッちゃんのまで補完完了。編集出来る方が居たら自由に弄ってください
デザイン変える知識なんて持ってないので既存の物ですが、これも弄れる方が居たら是非。

45:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/29 16:41:19
>>44
激乙。通して読むとやっぱし孔雀氏スゲーわ。
官能ってこういう事なんだろうな

46:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/29 21:08:03
>>44
神様GJ!!

47:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/29 22:26:42
>>44
乙!!!


レイプスレのログ誰か持ってねぇかなあ

48:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 00:17:28
502 :名無しが氏んでも代わりはいるもの :2006/02/23(木) 17:09:53 ID:???
気がつけば俺はサードチルドレンを組み敷いていた。
目の前には突然の出来事に頭がついていかず、ぼうっと俺を見ている彼の顔。
「…!え、ちょ…どいてください…っ!」
はっとした様子で慌てて俺をどけようとその細腕で胸を押してくる。
男の子といえど中学生。しかもその体格からして大した力は無い。
俺はこうならもうやけだ、と片手でその両腕を掴みどけた。

>レイプスレ
このssだけなら持ってる

49:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 00:35:44
職人に許可は貰ったほうがいいんでない

50:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 08:18:39
今さらムリだべ
2ちゃんの書き込みは原則自由に転載可だが、
作者さんの許可が貰えない状態の場合はどうすんだろ

51:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 10:19:06
エロパロ保管庫は基本的にスレのSS全部収録して、支障があったら作者が連絡して撤去してもらうんだっけ?
もう落ちちゃったスレを保管するときは知らない

52:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 10:46:30
なるほど
もし支障があるようなら削除しますというような旨で、まとめサイトに注意書きでも書く?


53:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 10:59:14
それでいいんじゃね?
トリップつけてない職人がいる場合に騙りで撤去しろ言われるかもしんないから対処しなきゃいけないかもしらんが

54:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 11:12:20
んじゃ過去スレからも色々探すわ

55:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 21:38:07
>>52
wiki作った人52タノム…
なんか勝手に書くのははばかれるので…


支障があった場合の連絡先とかは?

56:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 21:51:57
1.このスレ
2.投下されたスレ(落ちたスレは知らん)
3.wikiにそれ専門のページを作る(wiki詳しくないけど作れるよね?)

57:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 22:04:14
wikiかね
たぶん作れる

58:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/31 06:00:36



59:一応まとめ ◆ZXEfRXcAcE
06/10/31 19:03:24
上記で出ていた注意書きとメルフォ設置しました。
正直サイト作ったのなんて初めてで、何を書いて良いのやら・・・
という状態だったので助かりました。
今後もこういう風に意見をまとめて、サイトに書いてくれ!でも良いですし
勝手に編集して下さってもかまいません。むしろ助かります。

それと、やっぱり小説は18禁になると思うんですが、注意書き書いておいた方が良いかな?

60:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/31 20:44:36
>>59
まとめ乙!!
なんか手伝わなきゃなぁと、wikiの仕組みも分からずに弄ってたら勝手にページ作っちゃった・・・
しかもちんたまの。
あれ?今度はどうやって編集するの!?で、中途半端に作ってしまったページも編集できず削除もできずでちんたまにも悪いから、
一応そのページだけ削除してくれんかな?
すまん・・・・・
一覧で、ひとつだけ俺が作ったのあるから多分わかると思う。
ちゃんと勉強してから弄ろうと思う、マジで。

あ、あと注意書きはちょっと書いといたほうがいいんでないかな。

61:一応まとめ ◆ZXEfRXcAcE
06/10/31 22:05:26
>>60
編集できなかったのはこちらの設定ミスです。ごめんなさい。
編集の基本的な操作は、wikiの下の方にあるヘルプ@wikiというリンクの先に
詳しく載っているので、一度見てみると良いですよ。

今後編集して下さる可能性がありそうなので、一応ページは残しておこうと思いますw

62:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/31 22:26:56
>>61
すまん・・・

やっぱ一人でまとめは大変だろうからさ。出来る限り協力するよ。
数々の名作が過去ログに埋もれるのが寂しくてね。

まとめしながら職人さんたちを応援する。
孔雀氏愛している。

63:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/01 08:11:06
確実にサイト餅だとわかってる職人さんの分はどうする?
たとえばあのじ氏とか微熱たんとか

64:63
06/11/01 08:24:01
パソが落ちたorz

サイト餅職人さんへのリンクページを作るのはまずいのかな
もちろん職人さんの許可を得たうえでだけど

65:62
06/11/01 16:20:52
>>61
やっぱ削除してくださいw
あれなんだ、wiki構文モードでやらなかったから・・・編集がテキストでしかできないから・・・
マジでごめん

>>64
いいんじゃね?
許可得られたならバンバンリンクしてもいいと思う。


66:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/01 18:57:17
ホントマジでお疲れ様…大変なんだな、まとめるのって

67:62
06/11/01 20:50:46
削除さんくす

これからも地味に手伝わせてもらいます

んじゃ、神光臨を期待して名無しへ

68:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/05 13:30:15
ほす

69:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/06 17:47:38
age

70:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/09 18:26:20
保守ついでに
独断でまとめの過去ログ収納用サイトを作ってみた
いらんかったらいらん言うてくれ、消すから。
URLリンク(kyunlog.x0.to)

71:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/09 19:41:14
乙!!まとめやすくなるな!!


72:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/11/10 20:21:58
>>70
乙です。URLに愛を感じる。

今までの読んでくれた人で、何か違和感有る動詞や普通使わない名詞に見たって人居る?
俺田舎の人間だから気付かずに方言使ってたかもしれない。
もし見付けた人居たら教えてくれると助かります。

後、遅レスだけど俺も>>62愛してる。

73:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/12 02:47:15
孔雀氏きた

いや、俺も地方だから分かんねけど
別に違和感なんて無かったなぁ、大丈夫だよ多分


待ってる

74:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/12 13:53:54
age

75:きも澤ほも直ですっ!
06/11/12 21:00:08 bvnw+2nC
ギャグボール付けて手首と足首に鎖つけて磔にするの
手術用の薄いゴム手袋に温感ローションをたっぷり塗ったら
シンジ君のお尻に中指を優しく出し入れするの
耳元で「お尻の力抜いて」とか「おっきくなってきたね、お尻気持ちいいの?」
とか言うの
シンジ君のおちんちんが大きくなったら首筋の動脈に麻薬を注射するの
十分に薬がシンジ君の中に廻ったら耳元でこう囁くの
「お前は要らない子」
「君に母親が居ないのは君がダメな子だからだよ」
「こんな事されて勃起するなんて最低」
シンジ君が泣き出したら激しいフェラチオで一気に絶頂へ誘う
口の中で発射を確認したらすかさず二回目のフェラチオ開始
今度はお尻も刺激しながらのフェラチオでイカせてあげるの
白目剥いて気絶するまでイカせてあげるの

76:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/12 22:18:50
○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○
このレスをみたあなたは・・・3日から7日にラッキーなことが起きるでしょう。片思いの人と両思いになったり成績や順位が上ったりetc...でもこのレスをコピペして別々のスレに 5個貼り付けてください。貼り付けなかったら今あなたが1番起きてほしくないことが起きてしまうでしょう。
コピペするかしないかはあなた次第...
○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○

77:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/17 20:03:27
>>75
しつこいな。

78:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/17 22:15:38
>77

79:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/17 22:17:24
>77
どんな形であれ、コピペになるって事は、
なんか人を引きつけるものがあるんだろ。

80:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/18 07:56:12
>>79
粘着してるバカがいるってだけの話だろ。

81:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/18 08:16:54
>>79-80
華麗にスルーを推奨します

82:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/18 13:05:52
自演だろ

83:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/19 21:32:43
age

84:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/26 00:17:06
孔雀氏の新作町

85:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/26 14:31:31
孔雀氏街

保守

86:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/28 15:26:43
エロ

87:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/29 15:30:17
腐女子は早く死ねばいいのに。
フルバとか花より男子とか読めば?

88:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/30 05:27:47 Hsi3B3J5
 

89:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/30 13:55:59
フルバって何?wwwwwwwwwww

90:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/02 02:11:14
孔雀保守

91:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:35:27
ご無沙汰してます、投下しにきました。
長くなったから続き物にして、起承転結で言うなら起しか無い段階で、
しかも伏線も何も無いんですが。年内にはきちんと続き投下しますんで。

注意事項
・相手は名無し女性

92:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:37:08
 金持ちは沢山世の中に居る事を、碇シンジはこの『お仕事』を始めてから知った。
 自分を、数ヶ月前まで暮らしていた居候先や今暮らしている葛城家を貧困だとは思ってはいないが、特別裕福というワケでもない。
 勿論ミサトは職が職なので給与はそれなりに有る。少しばかりローンを抱えているが。
 金持ちとは無駄遣いするのではなく、趣味にも他人にも惜しみなく、そして無尽蔵に使える人間の事を指す。と、シンジは解釈した。
 そんな勝手な解釈は誰にも言わない。心に秘めて、週末の今日もまた同居人と同居ペンギンに偽りを吐いて同業者と『通り』に立つ。
 大抵友達の家に泊まりに行くとの内容の嘘なので、同業者の女性達の大半よりは先に着く。酷い場合は1人で立っている事になる。
 客もまた彼女達と同じ時間帯に訪れる人間が多いので、本当に1人きりになる事も有った。
 少し上向きになって空の色の移り行く様を眺めているのも悪くはない。早い日は青から赤を経て闇へと変わる。
 夏以外の季節が無いと言われても、生まれてこの方その夏しか知らないシンジにとって夜は少し肌寒い。
―キキィッ
 静寂は一瞬にして奪われた。
「失礼ですが、貴方様も『この業務』を行っている方で、間違いありませんか?」
 この狭い路地裏に無理矢理、どうやって入ってきたのかわからない大きく黒い車が停まる。
 それもシンジの目の前に。
 その車の助手席から1人の男性が降りてきて、上記の言葉を掛けた。
「あ……あ、の……」
 圧倒されて上手く言葉が出ない。
 身長は多少シンジより高いが、もしかすると体重はさほど変わらないかもしれない細い男性。

93:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:39:21
 痩せているのではなく、老いている。服の上からでもその体付きはわかる。
 頭髪も元は黒かったものが老いて白くなったのだとわかる色合いで、7対3に分けている初老―初、はつかないかもしれない―の男性は丁寧な言葉と枯れた声で怯える要素を持っていない。
 その顔立ち以外は。
「違いますか?」
 再度問われる。声音は変わらず優しく、顔付きも変わらず恐ろしく。
 目も眉も釣り上がり、口を閉じれば真一文字所かヘの字。深い皺が刻まれた更にその下に、一体どうやって付けたかわからぬ傷も見える。
「……失敬、私の短い言葉では質問内容を理解し難かったでしょう。ご無礼、お許し頂きたい」
「は、はぁ……」
「失礼な表現しか存じ上げないので恐縮ですが、貴方様もこの通りに佇む女性同様、売春行為をなさっておりますか?」
「え……あ、の……はい」
 圧倒されつつも嘘の吐けない性格なのか、シンジはYesのオマケに頷いて見せた。
「左様でございましたか。私共は貴方様のように見目の整った男性の売春婦、男娼を捜しておりました。本日の予定が無いのでしたら、どうぞ本日は私共に貴方様を購入させて頂きたく……」
「え、ちょ、ちょっと待って下さい!」
 慌てて両手を前に突き出すシンジ。
「……先約がお有りでしたかな?」
「いえ、そうじゃないんですけど……その……」
 こんな怖そうな年寄りに買われて、果たして何が起きるのか。
 大抵の客なら怖かろうが年寄りだろうが太っていようが臭かろうが断らない。が、この男性の相手はしたくない。
 初対面の相手を生理的というだけで嫌ったりはしたくないのだが、実際に嫌いというワケではないのだが、何をされるかわからない恐ろしさが有る。

94:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:41:12
「よもや、私が相手と不安がっておられるのでしょうか?」
 正直に答えては失礼に当たる。かといって出鱈目を言うのも出来ず、シンジは取り敢えず黙り込んだ。
「お答えは頂けませんか。ご安心下さい。私共は貴方様に男色行為を働かせるつもりはありません」
 となると、実はこの初老の男性は初老の女性なのか。
 流石にそこまで考えは浮かばなかったが、それ以外の考えも浮かばずシンジは小首を傾げる。
「私共の雇い主のご令嬢が、貴方様を買い上げたいとご所望なのです」
 令嬢とは娘の事。つまり女性。それも恐らく、そんなに年を喰ってはいない。
 1人の男としては両手を上げて喜んでも良い状況だ。
 嘘か真かはわからないが。
「私共が仕える屋敷はここからかなりの距離が有り、また一晩とは言え人身売買を行う事を口外されては困るので移動はこの車で、ヘッドホンとアイマスクをして頂きますが。ですが、誓って悪いようには致しません」
 す、と懐から銀色のポケットティッシュ位のサイズのケースを出し、そこから1枚の紙切れが出てくる。
 どうぞと手渡されたその紙には縦書きで、右側にはどこかで聞いた事のある会社の名前が、そして中央には大きな文字でこの男性の物らしき名前が書かれていた。
 右端には小さく電話番号が3つ。代表番号とその他の固定電話の番号と、そして携帯番号。
「あの……」
「今は受け取って下さい。しかし、この件が終わりましたら、処分願います」
 誰かに見付かっては困る代物なのか、たかだか名刺が。
 しかしここに書かれている事が全て事実で、初老の男性が言った言葉もまた事実で、更には今シンジを『買おう』としている。

95:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:42:54
 これが世間に知れては確かに大変だろう。詳しくはわからないが、この右側に書かれた会社名は相当有名だ。
「料金についてですが、全て終えてから時間と行為に関して発生して然るべき金額を用意させて頂きたい……と存じますが、信用問題に関わるのでしたら前払いで、貴方様の言い値で構いません」
 老眼かもしれない目がチラリと彼の乗ってきた車へと向く。今すぐに幾ら払えと言われても良いようにある程度用意してきているのだろう。
「……わかり、ました」
 今日は誰かと約束をしているワケではない。だからこそここに立っていた。
「良いですよ」
 もしも全てが大嘘だったとしても、これから酷い目に遭わされた挙句一銭も貰えなかったとしても、良い暇潰しにはなる。
 だから決して、金銭に釣られたワケではないと自分に言い訳をするシンジを、初老の男性は紳士らしく丁寧に扉を開けて車に乗せた。


 後部座席に座ると初老の男性が反対側から同じく後部座席へと乗り込んできた。
 先にアイマスクを掛けられて「余りにも耳が痛くなるようでしたら、右手を上げて下さい」と言われてヘッドホンもされる。
 少し大き過ぎる音でフォーレの歌曲が流れていた。
 タイトルは忘れてしまったが聞き覚えが有る。但し、それほど有名でもないだろう曲。曖昧な記憶の中では確かヴェルレーヌの詩に対する曲だった筈。
 歌曲自体がどの位の長さかわからないが、3回と少し繰り返した後、車が停まるのが体でわかった。
 ヘッドホンを外され、アイマスクはしたまま手を引かれて屋敷らしき建物の中へ入り、それから漸くアイマスクを外される。
 真正面に深緑の絨毯が敷かれた階段が伸びている。……まるで映画の世界の如く。

96:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:44:23
 アイマスクにヘッドホンをするのも、ある意味映画の中か何かのようだ。
 もう夜も更けている為巨大なシャンデリアでも廊下を照らしつくせないらしく、どこか少し薄暗い。
 こちらですと階段を上がらされ、玄関からかなり離れた1番左側にある部屋に入れられ、服を一式手渡される。
 いつの間に調べたのか、それともサイズ違いを何着も用意しておいてパッと見でシンジに合う物を手渡してきたのか、体に丁度良過ぎる服。
 廊下と比べると絨毯も照明も少し庶民的に見える部屋で、シンジは渡された服に着替えた。
「あ、の……」
 何とか着替え終わってから声を出すと、背を向けていた元は逞しかっただろうあの紳士がこちらを向く。
「大変お似合いでございます」
「え? あ、有難う、ございます……」
「では参りましょうか」
 社交辞令なのか凶悪そうな顔に不釣合いの笑顔を見せて誉めてから、紳士は部屋の扉を開けた。
 特に何も言わず歩き出したので、シンジも後ろについていく。その部屋に残された自分の制服が気になったが。
 階段を下りず、そのまま1番右側の部屋の前まで歩かされる。
 1歩1歩踏みしめる絨毯は靴を履いたままの足の裏に心地良い。廊下に香でも焚いているのか、ほんのりと良い香りがしなくもない。
「こちらでございます」
 その1番右奥の部屋の前で立ち止まった紳士は扉の取っ手側に立つ。
「あの……」
「こちらがお嬢様の部屋でございます。先払いと仰らなかったので、料金に関しましては明朝支払わせていただきます。また何か必要な物等ございましたら、お気軽にお申し付け下さいませ」
 何か言おうと口を開いた次の瞬間、またしても言葉になる前に遮られた。

97:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:45:51
「私共の呼び出し方はお嬢様がご存知でございます。それでは、失礼致します」
 深く一礼。常に下手に出ている態度だが、彼の顔付きとどこか低い声音は逃げ出す事を許さない。
 無論ここまで来たのだから、今更逃げる事等出来ないだろう。
 それに何事においても途中で逃げ出してはいけないと、シンジ自身が誰より強く思っている。
「……はい」
 何かをする前から疲れてしまっているような声だったが、きちんと返事は出来た。
「では」
 その声を聞き届けてから顔をあげ、すぐに紳士は立ち去った。シンジもまた彼の方を見ずにすぐ扉の方を向いたのでどちらへ向かったかわからない。
 そんな事よりも、この扉を開けなくてはならない。中には一体何が待ち受けているのか全く見えない扉を。


 部屋の作りは豪華の一言。
 テレビを見ながらアスカが「日本の『お城』ってダッサいわよね。ドイツはこの位綺麗なのにさ」と言っていたが、その時のテレビの中に飛び込んで扉を開けばこの部屋に繋がっていそうだ。
「漸く来たの? ふーん、近くで見ると、何か冴えない感じの子ね」
 妙に高くて早口の声。
 女性ではなく少女の声の持ち主は、外見もまた少女だった。
 窓に近い位置に有る大きな天蓋付きのベッドに腰を掛け、足が届かないのでブラブラと行儀悪く揺らす黒く薄い服を纏った姿。
 その足元、向かって左側に白い犬が前足を揃えて行儀良く隣に座っている。
 室内犬にしておくのが勿体無い程大きな犬で、小柄なこの少女なら背に乗る事も出来そうだ。
 真っ白い綺麗な毛波の賢そうな犬は落ち着きを保ち尾も床―ボルドーの暖かそうなカーペット―に下ろしている。

98:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:46:55
「でもその格好は似合うわ。貴方顔見るからに服のセンス無さそうだし、私がちゃんと服を用意しておいて良かった」
 シンジが着せられている服は白と黒のみで構成されたフォーマルな服。職業に例えるならば執事服。
 真っ白なピンタックブラウスに黒いベストと隠れて見えないサスペンダー付きのパンツ。慣れない白い手袋も傍から見れば充分似合っていた。
「ねー? 私のセンスは最高だもんねぇ」
 背を屈めて大型犬に話し掛ける姿は可愛らしく、犬もまた言葉を理解しているようにワン、と一声吠える。
「サイズをちゃんと合わせて買うように、って言っておいて良かったわ。本当にピッタリみたいだし」
「あの、サイズ、この服のサイズは……」
 挨拶よりも先に自分の疑問を投げかけてきたシンジに対し、フンと短く鼻で笑ってから少女は説明をしてやった。
「この前貴方の事見たのよ。お父様の部下の男が貴方と安っぽいホテルに入っていく所を見たの。あの男大嫌いだったの。だって聞いて! あの男、専務だか何だかの分際でこの私に馴れ馴れしくお茶を飲もうとか言い出すのよ!? 思い出しただけでも不愉快」
 両手は体の左右に置いて両足をぴんと伸ばす幼女。……いや、辛うじて少女。
「だから貴方を捕まえて、あの男の前に突き出して、変態オカマって馬鹿にしてやって、お父様の会社を辞めさせてやろうかと思ったの。もう2度と私の前に現れないように。……でもね、貴方見たら、気が変わったの」
 不機嫌そうだった顔が一転、嬉しそうな笑顔に変わる。
「貴方、顔は可愛いし体も華奢って感じだし、何て言うの? 清潔そうじゃない。だから一層の事私のペットにしちゃえ、って考え直したの。あの男も命拾いしたわね」

99:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:48:51
 再び両足を下ろすと、大型犬がクゥンと鳴いてその足に1度頬ずりをした。
「……私ねぇ、処女なの。貴方処女が貰えるのよ。嬉しいでしょ?」
 性経験の無い人間に買われるのは珍しい。だが、シンジにとっては処女イコール嬉しいには直結しない。
 これがもし恋人ならば最初で最後の相手になりたい、等の可愛らしい目標も出来るだろうが、一夜限りの関係で初体験を奪っては後々責任を取れと始める人間も居るだろう。
「良いの? ……じゃない、良いんですか? お金持ちの人なら、許嫁に初夜が何とか、って小説みたいに……」
「そんなの、何度ヤッたって「私処女ですー」って言えば良いだけじゃない」
 となると、今のも単なるリップサービスなのだろうか。
「どうして童貞は重荷になるのに、処女は大事にしなきゃならないのかしら。女の子だって気持ち良くなるべきよ。だからもう捨てちゃおうと思って」
 人によっては一大事だが、彼女にとっては口を拭いた後のティッシュと同じように早く捨てるのが当たり前らしい口振りで、犬の頭を撫でながら呑気に言う。
「まぁ処女は本当に膜がピーンって張ってあったとしても、もうとっくにバイブで破れちゃってるんだろうけどね」
 処女膜という言葉だけで勝手なイメージが彼女には有るらしい。
「……自分で、したの?」
「そうよ。悪い? 男は皆遅かれ早かれ自分でするじゃない。それとおんなじ」
「そう……だけど、でも手と道具じゃちょっと違うんじゃ……」
「変わらないわよ。財力が有れば手なんかよりも気持ち良いオナホール使うじゃない」
 足を組んで大袈裟に溜め息を吐いた。
「処女の神秘性とか本当くっだらない。それより、さっさと始めないの? 男なんだから襲い掛かる位しなさいよね」

100:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:50:16
 こんな高慢な女性では多少顔立ちが良くても押し倒すに倒せない。ある意味試練に近い物がある。
「男娼だか何だか知らないけど、それが仕事なんでしょ? ちゃんと確認してから連れてきて、って言ってあるんだから。とっとと来てよ。別にトークとかムードとか期待してないし」
 貴方ならするだけ無駄っぽいしね、と豪快な毒を吐いて、幼女にも見える少女は両足をベッドへと乗せた。
「取り敢えず最初は舐めてよ。自分でするんじゃ舐めるって出来ないから、早く誰かにやらせてみたかったの。上手だったらお礼金払わせるわ」
 急かした手招きをするので元より逃げ道の無いシンジは一礼してからベッドへ乗る。
 体がゆっくりと沈む、暖かく柔らかな最上級のベッド。
 寝れば足元になる方に丁寧に畳まれた掛け布団も綺麗なカバーの枕も、どれを取っても高級感が溢れ過ぎていて、寝室なのに逆に落ち着けない。
 ブティックホテルで妙に高い部屋を選ぶ客や、わざわざ第3新東京市から少し離れた場所にあるリゾートホテルの一室を使う客も居るが、そのベッドも同じ位豪華なベッドでも乗ればギシリと鳴る。
 だがこのベッドはどうだろう。例えシンジが今の3倍の体重になろうともふんわりと受け止めてくれそうな程静かなベッド。ほのかに何か良い香りすら感じられた。
「……わかったよ」
 これなら恐ろしい顔立ちだが丁寧な言葉の、あの初老の紳士が客の方が幾分かマシだったかもしれない。
 だらしなく足を伸ばして座っている幼い少女に覆い被さるように座り直し、隠そうともしない溜息を吐きながらシンジは思った。


 同色のレースやリボンがやたらと施された少女漫画の世界のような黒いシースルーのキャミソールが、彼女の体には大き過ぎてワンピースのようになっている。

101:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:52:09
 透けて見えるブラジャーとショーツもまた黒く、大人の色気を必死に纏いたがっていながらも、やはり体型は子供なので背伸びをしている印象。
「どうしたの? 始めるなら先ず脱がしてくれない?脱がす事すら満足に出来ない? 貴方随分と子供ね」
 未だ5つ程年下の少女に鼻で笑われてはシンジの眉間にも皺が出来た。
 髪を撫でたり口付けを交わしたり等の前戯は省略し、おもむろにキャミソールを裾から派手に捲り上げる。
「やん、大胆」
 わざとらしい口調がどこまでもからかわれているのだと思い知らされた。
 露になった体は日焼けを知らない白さで、子供特有の未発達さが有る。
 将来的には豊満に、ともすればふくよかになるだろう体だが、今は未だ子供なので栄養を欲して見えた。
 ブラジャーの上から乳房を両方共包み込む。
「男はやっぱりここが好き、なのね。それとも貴方が子供だから、ママのミルクが飲みたくなっちゃったのかしら?」
 クスクスと笑う様子は小悪魔を通り越して鎌を持った死神に近い。
「……舐めてって言ったのはそっちじゃないか」
 口先に怒りを込めて呟き、フロントホックだったので中央から左右に分けるように気遣い無く下着を剥ぎ取った。
 貧乳や細身ではない、ただただ発育していない胸。膨らみ掛けたそれの尖端は肌の白さと幼さに反比例して深く色付いている。
 シンジは右手で尖端には触れぬように撫でながら、反対の乳房へは唇を寄せた。
「嫌だ、手袋ってザラザラしてるのね。これで触って。ね、早く触って」
 わざと避けていたが、少女の方から尖端が手袋に触れるよう上手く腰を動かし、無理矢理触らせる。
 1度触れては焦らす意味も無いので、人指し指の腹でぐりぐりと押してやった。

102:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:53:20
「ンふうぅっ! くすぐったい」
 一応嫌とは言うが、決して不快ではないと声が物語っている。
 シンジは僅かに口を開き、舌先すぼめたまま突き出して尖端を弾いた。
「あンッ! い、今の良い! ね、今のをもっとして?」
 言われた通りに舌を数回上下させ、それから口を大きく開いて尖端を周囲の乳肉ごと口に含む。
「あァん……お口、あったかいのね……」
 媚を売る甘味過ぎる声を出した少女はゆっくりと背をこの柔らかなベッドへと沈めた。
 片方の乳房を咥え、もう片方の尖端を指で摘みながらシンジもベッドへとうつ伏せになる。
 2人の体重を包むように受け止めたベッドの隣で大型犬は吠える事無くカーペットの上にぽつんと座るばかり。
 可愛がっているペットに自分の喘ぎを聞かせて楽しんでいるのだとしたら、こちらのお嬢様も相当趣味が悪い。
 シンジの頭の中には「バター犬に使っているのでは」なんて考えは浮かばない。彼の中にそんな種類の犬は存在しない。
「ねぇ……さっきの、さっきのやって。舌だけでペロペロって。そっちの方が気持ち良かった……」
 甘いがどこか自分本意な我儘を受け入れて、シンジは口を放して再度舌を伸ばす。
 唾液でタップリと濡れた尖端は硬く勃ち、先程とは別物にも思えた。
 咥内に含んでの綿密な愛撫を受けるよりも、外気と舌の感触が混ざりあって刺激してくる方が、単調な動きでも気に入ったらしい。
 親切心を欠いた舌が上下に少し乱暴に行き交う度に少女の鼻にかかった演技臭い声が上がる。
「うぅンゥ……ねぇ、未だ続けるの? もうそろそろ、違う所も舐めてよぉ……」

103:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:55:00
 最近は恋人気分を楽しみたい者や、兎に角リードしたがる者ばかりだったが、この仕事の本来の役目はこうして言われるがまま奉仕する事に有ったと改めて気付かされた。
 性の切り売りなんて表現を用いた人間は実に言葉が上手い。
 溜め息混じりに舌を這わせたまま胸から腹、下腹部を通ってショーツの端へと移動する。
 手袋越しなので感触はわからないまま右手は愛撫を続け、左手は同じく手袋をはめたまま太股を撫でる。
「ねぇ、早くぅ……もう! 触らなくても良いから、とっとと舐めなさい!」
 ぴしゃりと怒鳴り付けられたシンジは慌てて体を離した。
「ご、ごめんなさい。すみません」
「……頼りない子」


 言葉を吐き捨てられても逆上出来る性質は持ち合わせていない。シンジは両方の眉を下げて申し訳無さそうな顔をするしか出来なかった。
「もう……面倒な子ね! 寝たままだとやりにくいなら、体勢を変えてあげるわ。何かやりやすい格好とか有るの?」
 ベッドヘッドの方に有る抱き枕程のサイズが有る大きな枕を取り、少女の腰に入れるように敷く。
 腰が、小さな体なので腹の辺りまで持ち上がり、少し苦しそうな体勢にさせた。腰を高く突き上げて陰毛の無い恥丘を見せ付けるような姿に。
「貴方、こんな体勢でするつもりぃ?」
 不満そうな口振りだが、その唇の端は不敵に上がっている。
「ちょっと苦しいから、早くしてくれなきゃ嫌よ」
 左右の足を開く。この体勢に自ら望んでなったかのように。しまいには2本の指を添え、大陰唇を開いて見せてきた。
 彼女の体躯や女性器からすると、少しばかり陰核が大きい気がする。興奮しているだけかもしれないが。

104:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:56:44
 そこへ吸い込まれるように顔を埋め、シンジは少し離れた位置から舌を伸ばして、ただの割れ目にしか見えない女性器をつつく。
「んっ……何か、思ったより小さい感じね……もっと全部の場所を、って出来ないの?」
 言われた通りに従わないとまた怒鳴られる。もしかするとこの家―広さからすると屋敷、の方が正しいだろうか?―に連れてきた初老の紳士を呼ばれるかもしれない。何をされるワケでもないだろうが、何と無く怖い。
 大きく口を開き、唇全てを股間へと押し付ける。
 幼い子供特有の色気が無く余り良いとも思えない香りがシンジの鼻腔を占めた。
 性器を吸い寄せて飲み込むように口から息を吸い、そのまま舌の表面が全てつくように伸ばす。
―ぺちゃり
 確かな水音はシンジの唾液だけではない。そうそうに割れ目の奥から蜜が滲んできている。
「うぅん……やれば出来るのね……全然違う、良いわ、この感じ……」
 溢れてくる蜜にも負けない熱い息が絶えず性器全体に掛けられている感触に少女は肩をゾクリと震わせ、その度にまた熱い蜜が次々とシンジの咥内に侵入してくる。
 シンジは両手でしっかりと少女の太股を掴み、自分の体を支えながら抵抗されないようにクンニリングスを続けた。
 舌の先の裏側で叩き落すように舐められるのが特に気に入ったらしく、まるで放尿しているかのように愛液は出続けてはシンジの口の端から落ちてゆく。
 シンジは顔を少し下へずらし、いつの間にか愛液でドロドロになっている会陰を舐め始めた。
「く、くぅゥッ!」
 少女の足が暴れたがるが、非力と言われがちだが流石にこの少女よりは力の有るシンジの手でしっかりと押さえられている。

105:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:58:13
 鼻の先でぐいぐいと陰核を押し付けてやると、少女はまた大きな声を上げた。
 上手く呼吸は出来ないし、愛液独特の味だけではなく匂いまでもが顔全体を犯していくような感覚。
 舌に伸びていく糸を引きそうな粘液はどんなに飲み込んでも止まらず、顎がどんどんと汚れていく。
 ここでスカトロ趣味が有ると言いながら放尿されては窒息死してしまうかもしれない。
「あぁッン! 凄い、凄いぃ! ねぇ舐めて、もっともっと、もっと奥までぇ!」
 両足が言う事をきかないとわかった少女は上半身を、シンジを抱え込むように起こす。
 そして両手でシンジの顔を自分の性器へと押し付けた。
「ぶ、ぐっ!?」
「ねぇ、ねぇ舐めて頂戴! ヴァジャイナのうーんと奥までぇッ!」
 舌を伸ばしたまま手から逃れるように首を無理矢理動かすシンジ。
 何度もクンニリングスを行ってきたとは言え、膣内に舌を差し込む程の技量は持ち合わせていないし、何よりこの少女の小さ過ぎる性器では上手く挿れられそうにない。
「ンああぁー……ね、えぇ……早くゥ……は、早くンッ! ッ!!」
 乱暴に顔を動かしていると鼻の横側で陰核を強く押し付ける形になった。
 と同時に少女が甲高い声で、正確には声にすらなっていない、苦しそうな息の音を漏らす。
 そして大量に愛液が噴き出してきた。
「ッ……は、ふぁア……ん……」
 押さえ付けてくる手の力が抜けたのでシンジは慌てて顔を離す。
 割れ目が少し口を開けてピュッピュッと白とも黄とも透明とも言えぬ色の液体を飛ばしている。
 数度に渡って愛液よりは粘度の低そうな液体が止まった頃には、少女はぐったりと体を倒してベッドと腰の下の大きな枕に預けていた

106:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/05 00:59:54
「……やっぱり私……ヴァジャイナよりも、クリトリスの方が好きみたい」
 虚ろだった焦点がシンジの顔を捉えると、耐えそうな息の間から相変わらず早めの口調で呟く。
「うふふ……凄い顔ね。貴方淡白過ぎる顔をしているから、その位の方がセクシャルに見えて良いわ」
 慌てて右手の甲で口元を拭く。ベタベタしたいやらしい匂いを放つ粘液は2度往復させても拭いきれない。
「楽しかったわね」
 わざとらしい作り笑顔を向けながら体を起こして座り直す少女に対し、シンジも顔を拭きながら同じような座り方をした。
「はい……」
 ムスっとした表情に、精一杯の低く出した声。……しかし体の一部は充分に楽しかったと誇張している。
「勃ってるわよ、ピナス。ねぇねぇ早く見せて! 私本物を目の前で見た事って無いの」
 ほら早く、と急かされて漸くシンジは視線を下へ向けた。
 確かに性器は下着も今日初めて着たとは思えない程サイズもデザインも似合っているパンツも押し上げている。
「何だったら私も舐めてあげるわよ? やってみたかったの。無理矢理口に挿れられるのって、やっぱり興奮するじゃない」
 すっかり体力を回復させたらしい少女は早々に興奮した楽しそうな笑顔で『命令』している。早く脱いで見せなさいと。
 シンジ自身が望んで身を投げ込んだ世界なので理不尽だと文句を言う事は出来ない。最も敏感にして大事な箇所を、自ら曝け出さなくてはならない。
 彼女の前からも、この世界からも逃げ出す事はもう出来ない。

続く。

107:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/05 14:52:29 xU6Ewp4R


108:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/05 17:11:00
相変わらずえっちぃー!乙

109:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/06 10:55:45
読みたいが今から学校で読めねえ!!
帰ってきてからの楽しみ(;´Д`)

110:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/07 21:44:43
つか、超お疲れ。

111:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/10 01:16:29
お疲れ様!!
続き超楽しみ


あとバター犬のくだりちょとワロタ

112:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/12 16:10:55
保全

113:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:31:31
1週間位振りです。
何か綺麗にまとめられなかったんで、もう1回分ける事にしました。
まとめて投下しろよ派の人すんません。

注意事項
・相手は女性、同じやつ
・獣姦っぽいかも

114:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:32:34
 ブラウスも手袋も残したまま下半身だけを脱がされ、更には腰を突き出す体勢。
 自ら進んでやればただの変質者だが、強制されると恥ずかしい事この上無い。
「あら? 貴方、包茎ってヤツ? 皮が被っているのは包茎と聞いたわ」
 ぐ、と少女はいきなり既に勃ち上がっている性器を右手できつく掴んだ。
「ンっ、ちょっ、ちょっと止めッ……痛いィ……」
 掠れそうな声で訴えるのも当然、綺麗に伸ばした爪が裏の筋に丁度当たっている。
 すぐにでも離してもらいたいシンジの願いに反して、少女の好奇心は一気に手の中に注がれた。
「やだわ、これちょっと動いたわよ。貴方包茎じゃないの? あぁでも包茎だとコイトス出来ないから、違う方が良いのよね」
 親指と人指し指で皮の途切れている部分を摘み、口の端を上げてゆっくりとその指先を下ろす。
「ッ……」
 シンジの声を殺した息を飲む様子に少女は益々顔に笑みを咲かせた。
「ねぇちょっと見て、本物のピナスが顔を出したわ。思ってたよりもずっと真っ赤、とってもグロテスクで貴方に似合ってなくて可愛いわ」
 1度手を放してぎゅっと根元を握り直すと小指の側面が陰嚢に当たる。
「これが手コキなのかしら。どっちかって言うと皮コキって感じ」
 そのまま瞬時に要領を理解してゆっくりと性器を握った手を上下した。
「や、だ……っ」
「嫌なんて言わないでよ。私、貴方をちゃーんとお金出して買ったんだから」
 金を出したのは、その金を稼いでいるのは彼女自身ではないが。
「貴方は生きるバイブでしかないんだから、ちゃんと腰突き出して私に見せてよ。……思ってたよりも長い所はちゃんと評価してあげるわ」

115:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:33:35
 出っ張った雁の真下から本来毛が有る筈の肌までの長さは、普段シンジの客となる人々からすれば丁度良いか少し物足りない程度しかないが、少女の手からすれば充分過ぎる。
「私こんなに勃起したピナス、初めて見たの。これが私のヴァジャイナで1人暴れてくれるのかと思うと、もう楽しみで濡れてきちゃう!」
 恥ずかしくて仕方無かったが、それでも仕事だとちゃんと腰を、性器を前に出すシンジ。
 体の真横から少し後ろ位の位置のシーツは両手に握り締められて皺を沢山作っている。
「本当はもっと極太の、大きくて太くて硬くて作り物みたいなのが良かったの。玩具じゃ駄目よ、勝手に動いて欲しいから」
 言いながら手は止めない。手の温度とはだいぶ違う性器のビクビクと脈打つ感触が相当気に入ったらしい。
 どちらかというと終わりの早いシンジの性器からは先走りが漏れ始めた。
 勢いの全く無いその液体は少女の手の平に伝い、擦る度にくちゅくちゅと卑猥な音を響かせる。
「手の平、ベタベタしてきたわ。貴方が射したんだから、後でちゃんと舐めてね。……返事は?」
 初めて触れたとは思えない、いつも見せろと言われて自らの手で自慰をする時に程近い、まるで自分が向こう側から擦っているような刺激が頭を白くして考えを吹き飛ばした。
「……う、ぁはい……ん、ん」
 唇を噛み締めても鼻から甘い声と息が漏れてしまう。
「自分のスペルマを舐めるのよ? よくそんな事出来るわね。貴方変態?」
 意識は今にも飛びそうだが、少女の言葉はしっかり聞こえているし理解も出来る。
 細く睨むように目を開けて、シンジは首を左右に振った。

116:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:35:30
「ふふっ、やっぱりフィルム役者になんて頼まなくて良かった。ブルーフィルム……今の主流はアダルトDVDかしら? そんなのに出てる人はピナスしか映されないからと、酷い顔をしてるもの」
 手首を動かして上下ではなく、くるくると円を描くような愛撫に変える。
「……は……あ、ん……」
 もどかしい動きに翻弄されて、腰が無意識に性器を少女の手に擦り付けようと動いた。
「貴方みたいな素人に毛が生えた程度の人でも、見た目が可愛ければそれで良いわ。……ね、そろそろ私とシたいでしょ?」
 肯定すべくシンジは頭を下げる。
 頷くのとは違い、性器からの刺激が背筋を駆け上がり過ぎていて、もう頭を上げ直す事が出来ない。
「コイトスしたいでしょ? こんなにパンパンにしちゃって……ただのバイブの分際で、大した主張ね」
 パッと少女の手が離れ、室内の空気が性器にまとわりついた。
「……うんぅ」
「正直ね」
 手の温かさと性器自身の温かさと全く違う適温に設定された筈の空気は冷たい。
 同じように、少女の笑みもまた少し冷たかった。

 少女は再び仰向けに寝そべり、膝を立てて開く。
 真正面のシンジから見ると足は無理無くMの字を描き、真っ赤に熟した性器がだらしなく唾液のように愛液を垂らしているのが見えた。
「処女だから優しくしてなんて言わないわ。早く挿れて、気持ち良い所突いて、沢山イカせて。初潮未だだから膣出ししても大丈夫だし、兎に角沢山動いて」
「……うん」
 どことなく不安を残したままシンジは両手を少女の太股の内側に手を置く。
 両方の細い脚を持ち上げると、少女は抵抗をしない所か自ら腰をこちらへと差し出した。

117:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:37:07
 先程の愛撫と少女自身の傍若無人な性的振る舞いでテラテラと光る性器は、卑猥な匂いを漂わせている。
「早く、私のここ……」
 わざとヒクヒク動かしているそこに、同じ位熱い性器をシンジは手を使わずに押し付けた。
「早く、早くぅ!」
 破瓜を待つ少女とは思えない淫らな言葉と口調がシンジの背を後押しする。
 自分も挿れられる側に回った時は、多少嫌でも急かす言葉を吐いてみようと思いながら。
―ぬるり
 ドロドロと言っても過言ではないそこはにちゅにちゅと音を立てながらシンジの性器を受け入れた。
 体格通り小さく狭い膣。洪水も揶揄ではない程愛液にまみれていてすんなりとカリ首を飲み込む。
 しかし中程まで咥えた後、シンジが動きを止めた。
 性器の先端に何かが当たっている。
「あぁん……貴方の、やっぱりパッと見よりも長いわ……ちゃんと奥まで届いてるもの」
 口の端に笑みを乗せて、年齢がからなくなる程妖艶に少女がポツリと呟いた。
「……じゃあ、もう……入らない? ん……」
 内壁はぬめりを除けばさぞツルツルしていると容易に想像出来る程何も無く、反して異様なまでに濡れそぼっている。
 ただでさえ興奮を重ねて熱い性器が、少女の膣に納めた先の方は溶けてしまいそうな程。
 挿れていない根元付近も熱い。湯気が立っていても可笑しくはない。
 こんなに小さい―言い直せば短い―膣は無論初めてのシンジはどうすればわからず、達してしまわないようにじっと動きを止めた。
「……何してるの? ねぇ、早くしなさいよ」
「早く?」
「そ。早く。早くエクスタシー迎えなさいって意味じゃないわよ? あ、でも、スペルマがお腹に満たされるのって面白いかも」

118:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:38:49
 交接したままクスクスと笑われると精神的には不快だが、性器は直接的な刺激を受けて興奮してしまう。
「早くってば! 早く動いて」
 軽く腰を左右に揺らす少女。決して自分で動くワケではない。
「痛くは……ない?」
「痛い? 全然痛くないわ。貴方自分のピナスがそんなに立派だと思ってるの? 短くはないし、体格の割には……」
「そ、そうじゃなくて」
 太股を内側から押し上げているシンジの手ピクリと動いて怯む。
「だって……初めてって痛いって聞くし……」
 実際自分もそれなりに痛かった気がしなくもない。余り記憶には無いが。
 男性の性器を咥える事が初めてであって、決して膣に何も受け入れた事が無かったのではない。寧ろシンジの性器の倍近い太さの物を咥えさせて遊んだ事だって有る。
 言葉にするのが面倒なのか、少女はシンジのほぼ真下から睨み付けるような視線を送った。
「……ごめん」
 本日最大級の情けない謝罪の言葉が口から出る。
 謝る暇が有ったら……と言われる前に、シンジは突き刺さった性器を、腰を前へ突き出して更に奥深くへと押し込んだ。
「あぁウん! ずるずるってしたぁ!」
 少女の言葉通り、ビラビラとした淫猥な襞が性器を押し進める事によって全て捲れ上がり、突如入ってきた性器に対して困惑するようにまとわりついてくる。
「ふう、うぅ……
「ん……ねぇ、貴方……女性をエクスタシーまで導けた事、有る?」
 え? と聞き返したかったが、今声を出しては喘ぎ声になってしまいそうなので答えられない。
 代わりに多少感じられなくとも痛みを軽減出来そうな一定の速度で行っていたピストン運動をゆっくりした動きに変える。

119:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:40:13
「貴方早漏そうだから……別に何度射しても構わないけれど、ちゃんと私にもエクスタシーを感じさせてくれなくては駄目よ? こんなトロ臭い動きだけじゃ許さないわ」
「……ン、うん……その、がっ……頑張るよ……」
 小さな声の合間に熱い息と甘い喘ぎが入って上手く返事が出来ない。
 平然とした顔で話す間も返答を聞く間も、少女は器用に膣を絞るように締め上げたり、逆に力を抜いて更に奥へと導いたりを繰り返していた。
「あぅ、あ……はァっ……」
 徐々に腰のスピードを上げてゆくシンジ。
 嫌そうな顔をされていては怖いので目を閉じて集中する。しかしそうすると予想以上の悦に声が漏れてしまう。
―ぶちゅっ、ぐちゅっ
 粘液の壁がべっとりと濡れて、それでも未だ足りないと言わんばかりに奥から蜜をトロトロ溢れさせる。
 その所為でどんなに互いに無毛の肌を強くぶつけようとも水音ばかりが耳についた。
 放尿後を思わせる程熱く濡れているので、滑りは抜群に良い。転じて、挿れ始めと比べると妙に締まりが悪くなってきた。
 こんなにぬめっていては、いつか性器がするりと抜け落ちてしまうかもしれない。
 蜂蜜のタップリ入った壺へ出し入れをしているような甘過ぎて馬鹿馬鹿しい悦が、腹の奥底から込み上げては体の隅々まで痺れを伴って行き渡る。
「……ん、やっぱ……駄目ね」
 乱れていた少女の息が途端に整う。わざと乱していた。当然奉仕しているシンジの為ではなく、少しでも自分の気分を盛り上げる為に。
「……っ……?」
 腰の動きと同じ間隔の息の合間にシンジが少女の顔を見ると、髪が汗で張り付いていながらも、ムッとした表情が見えた。

120:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:42:04
 この状況下に置いて冷静を通り越して酷く不満そうな、年相応の性格をしていたならば頬でも膨らませそうな表情が。
「……ただでさえお粗末な大きさなのに、ろくに動けもしないなんて……ンもう! じれったいったら無いわ!」
―パンッ
 部屋に乾いた音が響くのは久し振りだった。
 呆然と閉じてしまった目と、そして少し口を開いてシンジは少女を見下ろす。
 右手を止める事無く振り抜いてシンジの左頬を叩いた少女を。
「あ、ご、ゴメン……なさい……」
 思考回路が未だ動き出さない。何故左頬がこんなに熱を持ったような痛みを持っているのかわからない。
「謝って欲しいんじゃないわ。買われた人間として価値有る行動を取ってもらいたいの!」
 少女の膣がギュッと痛い位に狭まる。
「うッ……」
 痛い位ではなく実際に痛い。
 奥の方は元から特に狭いので、射精や放尿を無理矢理止められた中途半端な窮屈さと悦が入り混じった刺激を感じさせる。
「貴方だけじゃ駄目ね……ま、そんな事も有ろうかと、ちゃんと準備はしておいたけど」
 両足をシンジの腰へ回して絡め、互いの体を密着させる。
 年の割には決して大きな方ではない、寧ろ細さも相まって小柄な位のシンジは、自分よりも一回りは小さそうな体とこんなにも触れるのは、ましてや組み敷くのは初めてだった。
「心臓、ドクドク言ってるわね……私のヴァジャイナがそんなに良い? その割には萎えて……あぁ、元から小さいものね。ちょっと長いからって、売り物にならないわよ……あははっ、でも可愛い……」
 実際に興奮が収まりつつある等少女は微塵も考えていないのだろう。辛そうな表情のシンジの頬を右手でゆっくり撫でる。

121:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:43:10
 汗ばんだ手の平が、同じく汗ばんだ頬に触れ、顎のラインを伝って首に触れた。
 力を入れれば呼吸を止める事すら簡単そうな細いシンジの首だが、少女の幼く小さな手ではそれも無理だろう。
 親指でそろそろ変声期を迎えて喉仏が出ても可笑しくないその喉をなぞると、不意に顔を左へと背けた。
「Kommen!!」
 気丈に発する異国の言葉に、ベッドがぐらりと沈む。
「……えっ?」

 柔らかなベッドが動いた理由は部屋に入った時に少女とのんびりした時間を過ごしていた大型犬。
 犬がベッドに乗り上げ、交接している2人の周りをぐるりと1周したのが理由でベッドが動いた。
 シンジが疑問系に言葉を発したのはすっかりその存在を忘れていたからだけではない。
「うふふ、可愛いでしょ? これで人間だったら、私貴方を買わずにこの子とばっかり遊んでいたわ」
 可愛い? これが?
 もしも今声が出るのならシンジはそう言っていた。
 落ち着きを欠如して尾を盛んにパタパタと上下させている犬は、横たわる少女の丁度頭の隣を何度も足踏みしている。
 その後ろ足と後ろ足の間に、雄雄しく猛った性器が見えた。
「発情期の犬って可愛いわよね。ベッドの脚に牝犬の匂いを再現した香を付けておいたから、大人しくしていられなくなっちゃったみたい」
 得意気に話している姿、そしてその言葉と口調はインサートされている女性とはとても思えない程日常的な物。
「勃起した犬のピナスを見るのは初めてかしら? 私は何度も見てるけど余り綺麗じゃないのよね。だから、とっても激しく動いてくれそうだけど、私のヴァジャイナは受け付けないの。だって私は綺麗な物しか認めないもの」

122:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:45:12
 淡々と語れるのはシンジの動きが完全に止まっているからも有るだろう。
「この子にバイブを付けてコイトスさせたら……さぞ気持ち良いんじゃないかしら、なんて思うのよ」
 少女が目線を向けると興奮しきっている犬は承知したと言わんばかりに足元へ、シンジの背へと向かった。
「どういう事……?」
「あら、わからないの?」
 少し低めの声で言った少女がムッとした表情になった理由は勘の鈍さに対してだけではなく、膣内でシンジの性器が萎縮したのがわかったからだろう。
「……仕方無いわね。Hund!」
 再び異国の言葉が漏れる。声の調子から恐らく命令形の言葉かもしれない。
 そう思った矢先、背中に何か重たい物が乗った。
 見なくても、寧ろ見えないからこそわかる。
「な……に……?」
 漸く先を何と無くだが予想出来たシンジは恐る恐る質問した。
「さぁ、始めなさい。Hund!!」
 どこか馬鹿にした異国の言葉が再度。そしてシンジの背の重みがずるずると下がって腰の辺りで止まる。
―ずぶり
 少し間の抜けた、余り聞き覚えの無い音がした。
「っ! は、あ……ン、うぁっ……」
 少女に覆い被さった状態でシンジが呻く。
 その後ろに、腰に覆い被さっているのは犬。
 ただの犬ではなく性器を限界まで勃起させ、それを人間の少年にインサートしている犬。
「は……だ、駄目! 怖い、抜いて……」
「い・や・よ」
 火照って赤くなっていた顔を見る見る内に青くしていくシンジとは対照的に、少女はクスクスと笑うばかり。
「痛い、痛いからぁ……あァ……」
 犬はどこまで言葉を理解し、どこから音としてしか認識出来ないのだろうか。

123:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:46:13
 腰辺りを前足2つがしっかりと押さえてくるので、爪が刺さったように痛む。
「い、たい、よぉ……抜いてぇ、あ……ア! あ! あゥっ!」
―ビシっ
 後頭部の辺りから不快な音が聞こえた気がした。
 腰を振り続ける犬との結合部が妙に痛く、同時に妙に滑らかになっている。
 きっと腸壁が傷付けられてしまったのだ。
 肉体的な意味でも、精神的な意味でも。
「い、あァぅっんっや、あ! 痛ぁ、いィっ!」
 傷口を抉られて痛いだけの筈なのに、肛門性交の快楽に慣れてしまった身体は淫らな声を上げてしまう。
 涙も甲高い声も、勃起さえも止まってくれない。
 犬の動きは遠慮が無い為激しく、一緒になってシンジもまた腰を振っている、振らされている状態。
 挿れたままの性器が自分の意思とは無関係に少女の幼い膣を掻き回し、少女は卑猥に声を上げた。
「あぁっあアン! あっ、あんぅーっ! いい、いいっ!」
 犬自身の性器は対した大きさではないので、ましてやそれを受けるシンジを間に挟んでいるので、動きは小刻になる。
 しかし本日の客の少女はそれを気に入ったらしく、耳障りな程大きな嬌声を響かせた。
「は、あンっ、ああぁっ! 止め、止めてよッ! アあ、んうぅっ」
 こんなに高い声はなかなか声変わりが訪れないとはいえ、男として恥ずかしい。だというのに止まらない。
 可愛いと頭を撫でていただけの犬という動物に犯されている。
 しかも自分より幼い女の子が、もっと早く動けるようにと、自分勝手な理由で。
 動物らしく乱暴な、生殖しか目的としない動きは痛みと恐怖しかもたらさないのに、伸ばした足の指の先までビリビリと痺れてくる程に気持ち良い。

124:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:47:04
「か、はっ……あぁっ! んぅああァっ! や……あぁウっ!」
 感じている。犬扱い……いや、それ以下の性欲の捌け口として使われているのに、性器がどんどん少女の膣の中で膨らんできた。
 少女の方も気付いているのだろう。目を細めて今にも鼻で笑い出しそうな顔で、下腹部に力を入れて締め付ける。
「ひゃ、は、あっ、アっ! おぉ、お腹! お腹ヒクヒクしちゃっ……あァアっ! も……も、嫌、止めっ!」
「んぅ……止めないわよ、ねぇ?」
 問う相手はシンジではなく犬。
「折角貴方の……んっ、お粗末な大きさの、ピナスがぁ……あンっ……んくっ、大きくなってきた所ぉ……でしょ?」
 少女は急に立てた右膝でシンジの左脇腹を小突いてくる。
 反対の右脇腹は逃がさぬようにと押さえてくる犬の手の爪がシャツを過ぎて皮膚を食い込んでいた。
 痛い筈なのに、それすらも気持ち良い快感に化ける。
 腸壁が内部で捲くれ上がっている事すらわかる。そこに微かな血液が塗りたくられ、人間のものではない粘液の塊がビクンビクンと確かな脈を打ちながら何度もぶつかってくる。それすらも気持ち良い気がしてきた。
「は、ひゃ、はぁ……うゥんっ……」
 声が上擦ってきた。シンジの口からは息と明確な喘ぎが漏れてきた。
 そのシンジの体の下では少女が引っ切り無しに喘ぎ続けている。声を出す度に膣が収縮を繰り返し、小さい女性器が精一杯男根を奥へ奥へと飲み込もうとしている。
 何もしなくても勝手に後ろから体を動かされ、ぴったりと性器を離さずに絡み付いた膣壁を捲りながらピストンをしている状態。
 隙間の無い結合部。だが少女の愛液は留まる事無く分泌され続け、どんどんとベッドの高級そうなシーツを汚していった。

125:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:48:28
 少女を犯すように、犬の性器を更に咥えるように、シンジ自身も無意識的に腰が動く。
 背を無遠慮に快感が駆け上がっていく。
「……あ、アっ、僕……イ、イキそう……ッ……」
「だ、駄目よ! 未だ嫌、もっと……あん、もっとぉ!! そ、そうだわ……あン、私のっ……触ってからぁ……」
 少女が言葉になる声を喋れば喋る程シンジを挟んで向かい合っている犬を興奮させるらしく、犬の動きが乱暴になった。
 直接触れるように前立腺を刺激され、早く精を吐き出せと言わんばかりに性器を包む膣が襞と愛液をぶつけてくる。
 2箇所からの圧倒的な悦を前にシンジは制止の言葉を聞けずに叫んでいた。
「だ、駄目ッ……あ、うンンッ! 射っちゃ……あ、ああアアあぁァぁぁッ!!」
 射精。
 会陰からは痛い程の刺激が走り、鈴口が裂けてしまいそうな錯覚を伴いながら精が噴き出した。
 と言っても中出しした為に勢いは見る事等出来ず、性器をまるで取り囲むような膣壁相手に精は行き場を失って結合部からプシッと音を立てて潮吹きするかのように僅かな量を噴き出して見せる。
「は……あ、ぁ……射てる……お腹にいっぱいザーメン流されて……るぅ……」
 軽度のオーガズムを得る事が出来たのか膣は少し空洞を作り、これ以上は零すまいと入り口部分のみがキュッと締まった。
 また少女自身も顔を背けるように横に向けて開いた口からだらしなく唾液を垂らしている。
 動きが止まっていたらしい犬がワンテンポ遅れて射精した。
―ドプッ! ドク、ドクッ……ビュル、ビュッ
 1度では止まらない。初回で既に大量に吐き出した筈なのに、動物らしい形をした性器は大きさをそのままにシンジの肛を塞いだまま2度目の放出。更に栓をしたまま前後運動もせずに3度目の放出をする。

126:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:50:24
「……や、だ……」
 吐精した直後の気怠さでは余計に支配しようと犬の精が体を巡るのがわかる。力無くシンジは小さく呟いた。
 本来排泄する為にあるこの箇所から何か―液体固体問わず―を挿れられた事は何度も有った。1時間前に会ったばかりの男の精だって注がれた事が有る。
 しかし……人間のそれと犬のそれとは全然違う。直腸を通って流れ込んでくる異臭を放つ液体は、ただただ不快。
 主人たる少女が命を下す前に犬は漸く射しきって平常時の大きさになった性器を抜いて、そのままベッドを降りた。
 背中から漸く重荷が降りる。が、傷まで付けられた直腸は犬の精が満ち満ちたまま。
「あぁ……疲れたぁ」
 シンジよりも先に達した後の愉悦から戻ってきた少女は「退け」と言わんばかりの目でシンジを見上げてきた。
「……ごめん」
 何で謝るのだろう。そう自分でも疑問に思ったが、取り敢えず体を起こして少女の真横に横たえる。
「何だかつまらなかったわ。もっとこう……何度も何度もエクスタシーを得られるコイトスをイメージしてたんだけど、貴方じゃやっぱり役不足なのかしら」
 あれだけ大声を上げて我儘に振舞っても、それでも満足が出来ていないらしい。
 ごろん、とシンジに背を向けるように寝返りを打つ。
「まぁ貴方は私の可愛いペットの捌け口としては役に立ったみたいだし、これからあの男……あぁ、お父様の部下の男ね、あの嫌な男」
 相当嫌いなのか少し声が低くなった。
「あの男とコイトスする際に言ってやるのよ。僕のヴァジャイナは犬用の物なんです、って。犬のザーメンがタップリ入っているんです、って。……ねー?」

127:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/12 16:52:04
 最後の問い掛けはシンジに向いていなかった。証拠にワン、と犬が1つ吠えて返事をする。
 どこまで馬鹿にされているのだろう。頻繁にアスカが、そして稀に他の友人が自分に言う『馬鹿』とは違う。
 違う。全く違う。
 友人達の言葉の中には友情が含まれている。反対に少女の言葉はただ侮蔑するだけ。それも、対象は自分ではなく自分を通して別の人間。
 誰も、誰も彼もが自分を見てくれない。見てくれる事は無い。
 誰からでも、犬からですら親愛を注がれる少女とは正反対に。
 不思議と自然なまでに手がゆっくりと伸びていった。背を向けても己の疲労だけを理由に眠ってしまおうとする幼い少女の体へと。

続く。

128:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/12 16:57:12
リアルタイムktkr

お疲れサマンサタバサ
相変わらず上手いね
獣姦くるとは思わなんだ

お嬢にムカつきつつ、酷いことされちゃうシンジきゅんに興奮しちゃう俺は駄目な子

129:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/13 01:30:19
孔雀ネ申超乙!
いつも有り難う

130:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/13 01:57:38
シンジきゅんのチンコ長いでなんか興奮した

131:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/16 00:22:20
ネタが尽きない孔雀氏にかんぱい

132:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/19 12:49:57
乙なんだけど、とても怖い…切ない…
シンジが人として救われる日は、来るのだろうか…

133:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/19 18:23:29
トラウマになりそうなほどぞっとするけど、激しく続きが気になる

134:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/19 19:48:19
このシンジの結末すごい楽しみ
てかほんと守ってあげたい

135:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/20 13:31:14
確かに。がんがれ孔雀氏。

136:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:23:52
来ました。今度こそ終わります。
期待はしない方が良いです。どうせ俺が書いたら801で終わるんだから。

注意事項
・相手同じ
・珍しくシンジきゅんをMっぽくなくしてみた。つもり。

137:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:25:12
 シンジは伸ばした手で背を向けた少女の後ろから左手で腰を掴み、右手で左足の膝の下を持ち上げる。
「きゃ、な、何!? 何すんのよっ!!」
 この体勢では無理なので左手を放して腰を沈めさせ、殆んどうつ伏せの状態にさせてから、空いた左手でシンジは己の性器の根元を掴んだ。
 未だ背に重たく熱い感触が残っている気がする。
 背だけなら良い。肛にもしっかりと残っている。こちらは気がするだけではない。
 後ろから見ればさぞ恥ずかしい事になっているだろう。
 突然無理矢理拡げられて間が無い為締まらない肛から、人間の物ですらない精が微かな血液を交えてゆっくりと逆流しているのがハッキリとわかった。
 痛いという気持ち以上に今は不快で仕方無い。
 少女を掴む手に更に力が入る。
「何、何すんのよ! 放して! 逆らう気ぃ?」
 こんな事をさせた目の前の少女に同様の復讐をしたいが、すっかり大人しくなってベッドを降りて座っている犬がこの主人にもそんな真似をするとは思えない。
 ならば自分がするしか方法は無かった。
 例えそれが自ら犬と同じ世界に立つ事を意味しているとわかっても。
「!? ちょっ……」
 右手の全ての指に目一杯彼女の愛液を掬い付けて、その手をそのまま臀部へと滑らせる。
「放しなさいよ、疲れてるの。それにエイナスは嫌よ。私そっちの趣味は無いの」
 少女の言葉は聞かず尻肉の間に中指をつき立てた。
 垂れてきた愛液で微かに濡れている肛の感触が有る。
「な……ど、どこ触ってるのよ! 汚い所は嫌! 私嫌って言ったでしょ!」
 先の性交で少しほぐれた感の有る肛は言葉に合わせてヒクヒク動き、しっかりと押し当てた中指の侵入を防いでいた。

138:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:26:46
 しかし少女自らの潤滑油は虚しくもシンジの指を受け入れる。
―ズルッ
 入り口部分だけは固く閉ざしていたものの、熱くて恐らく汚い内部はヌルヌルとしながらシンジの細長い指を奥へ奥へと飲み込んでいく。
「や……は……」
 体に杭を打ち付けられたように体が硬直してしまった少女は、肛門性交の経験が恐らく無さそうだ。
 自称医者に買われた際「指を挿れてみればすぐわかる」と嬲られながら聞いた話を思い出す。
「い、いや……いや、止めて……」
 暴れればまた違うだろうが、少女の両手はしっかりとベッドのシーツを握っている。怯えで震えながら。
「さっき、あんなに僕が止めてって言っても止めなかったじゃないか」
 ぐっと指を中で折り曲げる。
「ウ……」
 あの幼い女の子の声とは違う低い呻き。
「だから僕も止めてって、痛いって言ったって止めない」
 目の前の子供以上に自分は子供だとわかっている。
 それでも悔しくて。
 金で買われる事はこんなにも馬鹿げていると理解しながら、止められず続けている事が益々馬鹿だと気付かされたのが悔しくて。
 少女への復讐ではなく、自分を辱めている自分への復讐に。
「い、ぎぃっ! や、嫌ぁ痛い!」
 煩い声が耳に入って抜けていく。
 気付けば挿入している指が人指し指と中指の2本に増え、2本共折り曲げた状態で引っ掻くような乱暴な出し入れを繰り返していた。
 これ程喚いていたって、やがてこんな不浄で不潔な穴を掻き混ぜられただけで絶頂を迎えられるようになる。
 何度か達せば痛い位が丁度良くなってくる。なってしまった。
「……煩い。煩い、煩い! 煩いッ!」
 犬の精には苛立ちを促進させる成分でも含まれているのだろうか。

139:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:28:13
 周囲と世界に対して卑屈であり続けたシンジの行き場の無い怒りが、やつあたりに自分ではなく目の前で背を見せている少女にだけ向かう。
―ズリュッ
 予告の1つも無く勢い良く指を引き抜いた。
「やあぁうっ!」
 体が指につられて排泄したくて、だが心は決して人前でしてはならないと訴えて仕方無いのだろう。
「さっき、こんな気持ちだったんだよ」
 さっきだけじゃない、いつだってそうだ。
 顔を近付けないまま、まるで独り言のように呟いたシンジは性的な興奮等全くしていないのに、先程射せなかったので勃起したままの性器を尻肉の間に擦り付ける。
「ひ……ま、待って、私ソドミーの趣味は無いの……お願い、そのままヴァジャイナに挿れて。ね……あ、謝るわ、犬に犯させた事は謝るから……」
「そんなに嫌なの?」
「そうよ! だって……あん、違うの、貴方のピナスが嫌じゃなくて、そこでスるのが……」
 シーツを掴む手がガタガタと震えている。
 恐ろしい程に性に開放的だった少女が、1つのプレイだと割り切れずにここまで嫌がるとは。
 加虐心は持ち合わせていないが、初めてはと締まりが強くて良いとどの客かの言葉が下半身と少女を強く掴む手に熱を持たせた。
「……あ、あのねっ! 私はお客様なのよ! 貴方にとって神様でしょ!?」
「神様?」
 手も擦り付ける腰も止まり、シンジは眉間に皺を寄せた。
「言うじゃない、お客様は神様だって!」
 確かにテレビか何かで聞いた事の有るキャッチフレーズだ。
 金が有れば何でも出来る。金さえ有れば神にもなれる。
 だがそんな神には簡単に逆らう事が出来る。
「じゃあこれからの分は差し引いた金額しか貰わないでおくよ」

140:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:29:30
「なっ……」
 いつの間にか性交をしたいのではなく、少女を傷付けたいだけになっていると、漸く気付けた。
―ぎし
「いっ! ヒ、イィい……
 膣とは違い肛は酷い抵抗を見せる。
 たいして大きくはないカリ首の大きさにすら限界らしく、引き裂かれる痛みに耐えるような悲鳴を殺した声を少女は漏らした。
「……くっ……痛いッ……」
 膣も決して緩くはなかったが、肛とそれを比べようがない。1度も外から開かれた事が無く、また潤滑油の量も全く違う。
 少女を苦しめてやりたいと思った罰が当たったのか、反対にシンジ自身が苦しめられている。
「この……っ!」
 乱暴に腰を前へ突き出すと、ぬるりと気色の悪い感触を伴って付け根まで飲み込まれた。
「ウっ! 痛い、痛いぃィ!」
 入り口―勿論本来は出口―部分は相当狭くきついのに対し、奥の方はそうでもない。寧ろ膣よりも自由が利きそうな程。
 但し入り口部分は狭いなんて言葉では片付けられない程に性器の根元をギリギリと締め付けてくる為、シンジの表情は必然的に辛そうなまま。
 容赦無く腰を引いて性器を半分以上出す。
「ぎ、いっ……痛いィっ……早く、全部抜いてぇ……」
 全て引き抜く勢いで腰を引いたが、カリが入り口部分で引っ掛かって簡単に抜け切らない。
 どんなに乱暴に動いても抜けてしまう無様な目には遭わない。
―ぎゅ、ぐ、ぎゅ、ぎゅっ
 単調なピストン運動を始める。
 潤滑油が充分ではないからか、それとも単に肛がきつ過ぎるからなのか、水音とは程遠いベタベタとした耳障りな音が部屋に響いた。
 そんな音を聞いても、主人がこんなにも酷い目に遭っていても、大型犬は姿に似合わず大人しくぽつんと座っている。

141:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:30:57
「か、あ、は、うっ、あぁっ……んっ、う、ウ」
 膣とは違い自ら濡れてくる事も絡み付いてくる事も無いが、純粋に空間と呼ぶにも狭すぎる肛は苦しさに近い快感を与えてきた。
 パンパンと当たる尻肉が恥骨に痛い。
「痛い……」
 少女が言葉ではない喘ぎか呻きを漏らす代わりに、シンジがしっかりと意味の有る言葉を呟いた。
 犬に肛を犯されていた時にも出ていた嫌な汗が止まらない。
 肛を拡げられる苦しみ以上に、性器を握り潰されそうな程の痛みが結合部で発生している。
 敏感な性器を何度も締め付けとそこからの開放を繰り返しているのに、確かに気持ち良い筈なのに、ちっとも達せそうにない。
 べったりした腸壁は次第に追い出そうともしなくなり、入ってくるのも出て行くのも純粋に受け入れるようにポッカリと開いた空洞に変わってきた。
 少し入り口がきついだけの、シンジが他者に言われて自慰をする時のような妙なゆとりの有る快感。
 もっと追い込まねばいつまで経っても達せない。
 両手でしっかりと腰を押さえて体を更に深く突き入れ、少女の体ごと動かす。
「は、あぅんッ!」
 胸や陰核等がベッドのシーツと擦れ、少女の中に痛みと苦しみ以外の明確な快楽が生じた。
 しかしそれで直腸が塗れる事は無い。肛の締め付けよりも繰り返す摩擦による痛みが腰を動かす事を拒み始める。
「ン、あぁ……もっと……」
 声音が変わった。甘い、甘くて温い雌らしい声色に。
 どこまでも彼女は快楽に変換させられる。自分は何をどうしても痛く苦しいのに。
―ズルっ
 両手で少女の体を押し退けながら腰を引くと、少し引っ掛かったが性器が汚い音を立てて抜けた。

142:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:32:34
 シンジは手を離して少女の体を投げ出し、同時に自分もまた性器は勃ったままだが体の力を抜き、ベッドの上に正座を崩して尻を付けたような座り方をする。
「アんっ! ……はぁ、あぅん……もう終わっちゃうのぉ……?」
 開放されてうつ伏せになった体を、上半身だけを振り返るように横に向けて少女はシンジの方を見た。
 汗と涙と恐らく鼻水まで付けて汚れた元来は綺麗な顔立ちが挑発している。
「……終わらないよ」
 明らかに怒りしかこもっていない声に少女は一瞬驚いて目を見開いた。
「きゃっ!?」
 膝立ちになったシンジは少女の前髪を掴み、抜けるのも構わずに顔と体を起こしてこちらへと、シンジの腰へと近付ける。
 唖然と開いた口に無理矢理性器を咥えさせた。
「口でするのは、する方は絶対気持ち良くなれないんだから」
 怒り……と言うよりも妬み、かもしれない。少女の目から見たあのたおやかで愛らしいシンジの顔は今や負の感情で染まっている。
「ずっと、ずっと僕だって辛かったんだから!」
 更に深く根元まで咥えさせるように顔を近付けさせて腰を押し付ける。先端が少女の喉の粘膜を突いた。
「ぐ、グっ!? あ、あがぁっ!」
 嘔吐感が込み上げてきたらしく、性器の先端で触れる粘液が舐めてもいないのに酸味が有るに違いない独特の痛い物に変わる。
 少女も苦しかろうとそのまま嘔吐したり、ましてや歯を立てたりしては更に酷い仕打ちが待っているかもしれないと考えたのか、既に真っ赤だった目に再び涙を溜めながらも抵抗しない。
「こ、のぉ……っ」
 両手で少女の顎を支えるように持ち、慣れない動きで腰を前後させるシンジ。

143:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:34:16
 何度もやらされてきた強制的な口奉仕は意外に難しい。
 腰を動かすだけで舌の腹が裏筋をねっとり舐めているような刺激が訪れて、敏感なシンジでは膝がガクガクと揺れてしまう。
「うぶっ……う、ウぅ……」
 遂に少女の目から涙がポロポロと、既に泣いていたので粒状ではないが零れ落ちた。
 体も顔も小さい少女は口も小さいので、咥内の肉が上下左右全ての方向から性器を包み込む。
 抜き差しを繰り返していると唾液に塗れた唇の感触と口の外の空気との温度差ですら悦になる。それでいて先端は熱い咥内と更に熱い喉という粘液で刺激が尽きない。
 鼻のうんと奥の、目頭と目頭の間がツンと痛み、一瞬白い世界が見えた。
「あ……い、イク……イッちゃ、う……」
 目を瞑り、汗だらけの頬を染めて、シンジはうわ言のように小さく呟く。
 性器を抜き取り、そして少女の頬に押し当てた。
「えっ……」
 口を開放されて何か尋ねようと少女が声を漏らす。
 ラストスパートとして、シンジは先端を柔らかい生まれたてを連想させる頬に押し付けたまま、何度かゴシゴシと根本から中辺りまでを擦り上げた。
「ンんぅっ!!」
――ドクン、どぴゅ、ぴゅぴゅっ、ぴゅっ
 射精。鈴口から1度大量に強い勢いで精が吹き飛び、次いで勢いを落とした精が2、3度飛び出してくる。
「あ、ふぁ……」
 シンジは後ろに倒れ込むようにバランスを崩し、そのままぺたりとまた膝を崩して両足を後ろに向けた座り方をする。前とは違い、背を丸めて。
 真っ白だった視界が開けて、徐々にシンジの意識がはっきりと戻ってくる。
 顔を上げて少女を見ると、顔の右半分がシンジの精でべっとりと濡れていて、目も開けない状態になっていた。

144:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:35:38
 口を半開きにし、呆然とこちらを見ている。いや、焦点は合っていない。
「あ、の……」
 シンジが掠れた声を掛ける。
「あ、あ……ぅあぁぁー!」
 叫んだ。いや、泣き出した。
「うっあっうぅっあぁーっ、あぁーっ、あぁぁーっ」
 遠くからでも見える腹部の異様なひきつりが心の奥からではなく腹の底から泣いているのがわかる。
「あ……あの、あ……」
 入った時はあんなに静かだった部屋に、ただ煩く少女の泣き声が響いていた。
 ごめん。
 普段嫌と言う程口から勝手に出てくる言葉が全く出てこない。
 謝り過ぎだと叱られた事すら有ったのに、何故か謝罪の言葉が喉の奥で鉛に変化してドロリと食道を伝って落ちる。
 口先だけで謝罪した所で何1つ変わらないだろう。それでも謝らねば。それしか泣き止ませる方法を知らない。
 自分が大泣きした時、どうしてもらえれば泣き止むか……と考えて、すぐに考えるのを止めた。
 物心ついてからシンジはこんなにも泣いた記憶が無くて。
 泣いても状況は変わらないし、周りの人々―主に大人―を困らせるだけ。
 ならば泣かない方が良い。どうしても悲しい時は布団の中で声を殺して誰にも見られないように泣けば他者に迷惑を掛けずに済む。
 迷惑を掛けなければ、捨てられる事も無い。
 そうだ、捨てられた時には彼女と同様に、もしかするとそれ以上に泣いていたかもしれない。
 駅のホームで、小さな体で、大きいけれど小さな子供の全てにしては小さい鞄の隣で。
 どんなに泣いても戻ってきてはくれないのに、迎えに来た大人を困惑させるだけなのに、嗚咽が一切止まらなかった。
 やがて時がその悲しみと寂しさを憎しみと虚しさに変えてくれた。

145:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:37:12
 泣き止む方法を知らないから、泣き止ませる方法もわからない。
―みしみしっ
 あれだけ暴れても静かに受けとめ続けたベッドから音がした。
 見ると犬が少女の方へ擦り寄り、少女もまた鼻はグズグズ言っているが泣きやんでいる。
 相変わらず犬らしく息を荒くしたまま、少女の顔を舐め始めた。
 人間同士の愛撫とは違う、親猫が産まれたばかりの子猫を舐める仕草。
 大泣きして顔をぐちゃぐちゃにしている涙も、美しい泣き顔には不要な汚い鼻水も、重力に従ってだいぶ見えなくなったシンジの精も、彼女の苦しみ全てを舐め取るように。
「……う、ありがと」
 抱き寄せて身を任せる姿。
 これなのかと、漸く頭が認識する。
―ぎゅ
 幼い少女も大きな犬も、シンジはまとめて抱き締めた。
「何よ……何なのよ、何してるのよ」
 厳しい口調だが腕から抜け出そうとはしない。
 脅えている、というよりは自棄になっているのか、少女は声をどんどん小さくしてゆく。
 犬の方も人1人抱き締めていると思わせる大きさなのに、雷に脅える
「何だって……いうのよ……貴方、私の事嫌いなんでしょ」
 好き嫌いで言えば好きではないが、何と言われようと今は離さない。少女と犬とが眠るまでは。

146:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/22 22:38:22
 ただ誰かが寄り添って、出来れば抱き締めてくれれば、それだけで涙は止まる。
 悲しくなくなる。寂しくなくなる。虚しさが消える。
 あの時せめて、こうしてあやしてもらえれば、きっともっと大声で泣いてしまう子供になっていた。
「嫌いなんでしょ? ねぇ、そうなんでしょ? だから……」
「違うよ、羨ましかっただけ」
 大声で泣き叫べる事も、それを無条件で慰めてくれる誰かが居る事も。
 大きな屋敷よりも立派な服よりも腐る程有る金よりも、そんなちっぽけだけど手に入らない事達が羨ましい。
 もし金を積む事で、股を開く事で手に入れられるのならば。
 有り得ないとどこからか否定される前に、皆で眠ってしまおう。
 まるで1人と1匹の間に入れてくれたような、犬の舌の感触を頬に受けながら。



147:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/23 01:50:09
(゚Д゚)ウマー

148:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/23 03:40:20
いや、すごい…
いつも感嘆の言葉しか出てこんわ


EOEチックなシンジに萌えた
やはり負の部分があってこそシンジ

149:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/23 04:26:51
アスカ

150:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/23 13:41:34
リアルすぎる官能描写にしばし呆然。
救いのある結末になんだかほっとしますた

151:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/23 14:04:33
ホストや娼婦の哀愁が性行為の中からにじみ出るのって、お世辞抜きにスゲーですわ。俺にはとても出来ん…

152:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/23 14:05:21
娼婦だった女性が保母さんを始めたら
意外に適職だったってケースがあるそうですが
風俗の世界って他人の意思に自分の視線を合わせる
サービス業なんだと気づかされる…マジでお疲れ様

153:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/24 21:12:41
孔雀氏乙!
でもってウマー( ゚ Д゚)

154:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/26 18:38:01
このシンジきゅんの最初のお仕事を読んでみたい…なんつて

相変わらず上手いなぁ…マジで

155:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/26 21:59:26
>>154に激しく同意

孔雀氏時間があればでいいが書いてくれないか・・・?


156:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/26 22:51:35
まあ名無しのリクエストとして頭の片隅にでも残してくれれば幸いです

孔雀神は好きなもん書いて。

てかマジ、読んだあとに自分って贅沢だなぁ~って思っちゃうよ。
あーこれを短編漫画で貞描いてw

157:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/27 14:03:26
同意。哀愁と神聖さがあるんだよな、この人の官能には

158:孔雀 ◆nULfbdzH0k
06/12/28 02:16:56
皆有難う

初仕事=脱童貞・処女って事?
そういうの苦手だから多分ご期待にそえないと思うけど、書いてみようと思います。

(´-`).。oO(年末年始休み無く仕事だから時間は無いけど

159:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/28 02:55:29
>>158
いつも乙っす。
いや、ほんと気が向いたらでいいです



間違いないなくwktkしとくけど

160:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/28 05:26:01
>>158
密かにwktkして待ってます

161:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/28 09:42:27
>>158
年末年始もお仕事とは大変ですね
身体に気をつけて無理しないでくださいね
こっそりwktkしてます

162:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/30 19:46:46
いつでも大丈夫です。待ってます。我らがネ申

163:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/01/05 17:38:05
同じく。

つ 旦 オチャドゾー

164:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/01/08 14:21:25
孔雀氏応援ほしゅ

165:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/01/08 17:33:01
密かにwktk

166:名無しが氏んでも代わりはいるもの
07/01/10 08:22:26
孔雀氏は必ず完結させてくれるから好き

167:孔雀 ◆nULfbdzH0k
07/01/10 21:40:41
>>163
頂きます。
やっぱ紅茶には砂糖だよね(´ω`)つ゚・旦
いやこれ絶対紅茶じゃないと思うけど。

そんなワケで投下に来ました。
初仕事だからってテカテカしててくれたみたいだけど、ご期待にそえられるかどうか微妙っす。

注意事項
・相手名無し男=ホモ
・スカトロ連想させる言葉がちらほら出てくる
・最終的にはやっぱりスカトロになってる
・微妙にネタバレなので、エヴァ2未プレイの人は5つ位後から読んで下さい。

168:孔雀 ◆nULfbdzH0k
07/01/10 21:43:20
 こうして教室の自分の席に座って耳を塞いでいると、幼い頃を思い出した。
 根も葉も無い噂話であったとしても、幼い子供の頃は言葉1つが充分に重たく、ましてやそれが根も葉も茎も花も果実までもが有る物だとしたら。
「援交やってる姉とか最悪じゃん」
「自分はクソ真面目なのにね」
「同じ血なんだから、自分もやってんじゃないの?」
 脳内でどんどん変換される。
―自分の母を殺した父か、どれ程可哀想な子なんだ―
―比べて随分と真面目に……多少大人しいが優等生然とした少年に育ってくれたね―
―よもや父を真似て自分も、なんて事は……―
 それでも未だ自分の事を悪く言うだけなら聞き流せた。
 何よりも辛いのは、父自身の事を言われた時。恐らく大半は自分が知らないだけの事実なのだろうし、ましてや自分が制止しても良い自分の事ではない。
「シンジぃ? どーかした?」
 相田ケンスケから掛けられた声に返事をせず、耳を塞いだまま横目で噂の張本人の方を見る。
 この黒い噂の種となっているのは彼女の姉だが、彼女自身はどう思っているのだろうか。
 洞木ヒカリは、幸いにも本当に聞こえていないようで、惣流・アスカ・ラングレーとにこやかに談笑していた。
 良かった。彼女は苦しんでいない。
 あの日の自分とは違う。
「良かった……」
 思わず呟いた碇シンジも失礼だとは思いつつ、やはりその噂を聞いた事が有った。
 優等生で学級委員長をも務めるヒカリの姉の素行がとてつもなく悪いという噂。
 高校生の彼女は話によると友人の交際相手だろうと「男と見れば寝取る」人間だという。シンジにはよくわからなかったが、取り敢えず極端に性の方面が解放的らしい。

169:孔雀 ◆nULfbdzH0k
07/01/10 21:44:43
 更に最近は所謂「援助交際」……と言えば未だ響きは良い、売春行為を繰り返しているとか。
 噂は噂に留まらず兄が別れさせられた、父親が金銭交渉に呼び止められた、しまいには学級で1番大人びている男子が声を掛けられた、ときている。
 最後の話は、学校名と学年とクラスを告げたら「嫌そうな顔をして途端に去っていった」との事から疑う方が逆に難しい。
「でもさぁ、やっぱ援交ってかなり儲かるらしいよ」
「そうなの? どの位?」
「知らないよ、やった事無いし」
「洞木さんに訊いてみれば?」
「訊けねー! あ、でもさ、洞木さん家って確かお姉さんと妹さん居るのに、お父さん1人しか働いてないんだよね?」
「あーそれ聞いたー、でも余り生活に困ってなさそう。家だってあの高台の方だっていうし」
「って言うかさ、もしかして、お姉さんの『パパ』のお金で生活してる?」
「洞木さんに訊いてみれば?」
「そればっか」
 そして再び笑い声。そろそろヒカリも自分の話だと気付いてしまう。……気付いてもらいたくない。
「シンジ! 顔真っ青やないか!!」
「え?」
 漸く両手を耳から離して顔を上げると、心配そうなケンスケと何故か憤って怒鳴った鈴原トウジが居た。
「どうしたんだよ、ずっと声掛けてたんだぜ?」
「腹でも痛いんか?」
 違うよ、と否定する為に首を左右に静かに振る。声が上手く出ない。
「ずっと耳押さえとったし、耳が痛いんか? 聞こえ悪いとか……一応保健室行こか?」
「今日は養護教諭休みだって、朝のHRで言ってただろ」
「ホンマ? ワシ朝遅刻してもうたから聞いとらんかったわ」
「そう言やそうだったな。……そうだシンジ、6時間目理科だし一層の事、早退しちまえば?」

170:孔雀 ◆nULfbdzH0k
07/01/10 21:46:21
 早退、というよりもそれはエスケープ。授業は出るのが至極当然のシンジからすると、その意見は眉間に皺が寄る物だった。
「そんな顔すんなよ。保健室に寝てたって楽になるとは限らないだろ? サボるってんじゃなくて、病院行けば良いんだし。どうせ理科だしさ。あの先生ならその辺の融通利くだろ?」
「そうなの?」
「おう」
 エスケープの常習犯たるケンスケの意見は果たして信用して良いのか否か。
「それに明日土曜で休みだろ? その次は日曜、次の登校は3日先。色々訊かれる事も無いって」
「ケンスケ、自分そないにシンジにサボらせたいんか?」
「そうじゃないけどさ、トウジだって心配だろ? シンジがこのまま倒れたらどうすんだよ。エヴァンリオンを動かせるのは、シンジしか居ないんだぜ!」
 過去に1度近くで見た操縦方法―両手でインダクションレバーをガチャガチャと動かすような動作―を真似るケンスケ。
 一応他にも、尚もヒカリと話し続けては大笑いしているアスカと、本日欠席のレイも操縦は出来るのだが。
「まぁ……そうかもしれへんけど……今日CD見に行こ言うとったやないか。ネルフ行かんくてもエエ日やって。……ま、具合悪いまんま連れてくつもりは有らへんけど。自分は行くんやろ?」
「勿論」
 話題を振られたケンスケは笑顔で答え、再びシンジの方を向く。
「大丈夫なら良いんだけどさ。何か辛そうだし」
 わからない。大丈夫かどうか。
 授業が始まればあの陰口にしては大きく悪口にしては小さい話はしなくなるだろう。
 だが……
「シンジぃー! 私、今日帰りこのまんまヒカリの家行って泊まるからぁー!」
 そんなに大声を出さずとも聞こえるのに、アスカは何が楽しいのか朗らかな声で言った。

171:孔雀 ◆nULfbdzH0k
07/01/10 21:47:13
「……ミサトさんに言って、僕、今日もう帰るから。早退する」
 大きな目を更に大きく丸くしたアスカの顔を見て、シンジは机の中の少ししかない授業道具を鞄に移し始める。
「やっぱり僕早退するよ」
 ヒカリは大丈夫だ。何故ならアスカが居るから。
 親友が居るのは心強い。今側に居る親友が、それを何より証明してくれている。
「そっか。気を付けて帰れよ。体も、それから誰にも見付からないように気を付けるのも忘れんな」
「ほんなら先生にはワシらが言うといたるわ」
「うん、宜しく」
 先程の毒気だらけの会話に呑まれてしまったのか、シンジの返事は弱々しかった。
 それでも心の奥底で「この2人があの時側に居てくれれば、また違ったのかもしれない」とは思えた。良い方向に変わっていたのだろうと。
 立ち上がり、片手に鞄を持って教室を出る。
 同時にチャイムが鳴った。6時間目の開始を告げる音だが、一向に2-Aには次の授業の理科教師が来ない。
 お陰でその教師にも、他の教師にも見られないで帰る事が出来る。全てにおいて都合が良かった。

 家へ帰ろうと思ったが、もしミサトが居ては何を言われるかわからない。噂話の声からは逃れられたからか、本調子ではないにしろ病院に行く程具合は悪くもない。
 照り付ける日光が酷く暑い。どこか建物の中に入って日除けをしたい。
 財布の中身は1,000円札が1枚と小銭が数枚。映画館に入るには少し心細いし、だからと言って喫茶店等に1人で入る方が余程気合が必要だ。
 こんなにも暑いのに、一体どうすれば良いのか……
「大丈夫かい?」
―トン
 不意に肩に手が置かれ、シンジは慌てて振り向く。
「っ! とう……」
 さん、ではない。
「何だか具合悪そうに見えたけれど」

172:孔雀 ◆nULfbdzH0k
07/01/10 21:48:02
 暑くてかいていた汗は一瞬冷や汗になり、すぐにまた普通の汗に戻った。
「君?」
 手を置いたまま不思議そうにしている長身の男は、父の碇ゲンドウには似ても似つかない男。
 背は高いが父には劣るし、口元の皺と髪の半分近くが白い辺りは父よりも年上に見える。
 ただその顔を隠す眼鏡は、色も形も父の掛けている物と全く同じだった。
「君? 聞こえているかい?」
「……え、あっ! あの! すみません……」
 話を散々無視していた事に気付いたシンジが焦って返答すると男は漸く手を放す。
「どうしたんだい? 聞こえなかったのかな? もし具合いが悪いなら、どこかで休まないと」
「違うんです。ちょっと……あの、父かと勘違いしてしまいました。驚かせてすみません」
「いやいや、それなら良いんだよ」
 皺の目立つ口元に緩やかな笑みを乗せる男は、紳士然とした優雅な印象が有った。
「私に君程若い子供は居ないさ。居るのはもう少し上の甥位だよ。幾つかわからないがその制服姿からして見た所15、6……おや? だとしたら学校はどうしたのかな?」
「学校、ですか……」
 見知らぬ人間に、素直に「サボりました」等と言うべきだろうか?
 もしかするとこの温厚そうなサングラスが浮いて見える男は警察か何かで、理由無くエスケープしたと知られたら補導されてしまうだろうか?
 ただでさえ嘘を吐けない性格のシンジが、こんな制服姿では何も言葉が思い付かない。
「私と同じでサボりかな?」
 いつの間にか足元を見ていた顔を上げると、男は眼鏡の奥で笑っているように見えた。
「ちょっと変わった仕事をしていてね。忙しい日は忙しいけれど、そうでない日はとことん暇で。こうして事務所……職場を抜け出してきたんだ」

173:孔雀 ◆nULfbdzH0k
07/01/10 21:49:03
 優しい笑顔と言葉に呑まれてシンジも自然と笑みを浮かべた。
「……私はこういう者だが、君、名前は?」
 暫し顔を見ていた男はグレーストライプのスーツの、ジャケットの内ポケットからケースらしき物を取り出し、カードサイズの紙切れを1枚差し出してきた。
 受け取ったそれを見ると、男の名前が中央に大きく、右側には恐らく会社名と役職名と思しき文字、そして左側には電話番号が書いてある。
「僕は碇シンジです」
 名刺から目を放さずに淡白に名乗る。
 役職名が『代表取締役』と有るが、これは会社で1番偉いのではなかろうか?
 そしてそれだけ偉い人間がこんな真っ昼間からサボり歩いて良いものだろうか? それはシンジには言えない事だが。
「余り詮索するつもりは無いけれど、もし君が『取引相手』を探しているなら私は相当良い相手になると思うよ?」
 急にぐっと顔を近付けて男は告げる。
 その顔に張り付いた表情は温和が好色に変わっている事に、未熟なシンジは未だ気付けない。
「それとも、誰かと会う約束が?」
「……あ、いえ特に、誰かと会う予定とか無いですけど……」
「そうか、良かった! 私は君のような子を探していたんだ。さ、こんなに暑くては日射病にもなりかねない。早い所移動しよう。どこか希望は有るかい?」
 何の事やら話が見えない。その隙を突いて男はシンジの肩を抱き寄せた。
「あっ……」
「おっと、人前じゃ駄目だったかな」すぐに手を放し「清純そうな外見で清らかな態度を見せる……君は自分の事をきちんとわかっているんだね」
 自分の事を理解している?
 シンジは今まで自分の周りに存在しなかった言葉に、眉間に皺を寄せる。
 誰も他人を理解出来ないし、それは自分が理解出来ないから。ではないのか。


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