06/04/16 02:54:59
>>188
結局体調不良を理由に、途中で帰ることにしてしまった。こういう時はエヴァのパイロットであることがありがたい。
教師は何の疑いもなく帰宅を許可してくれた。
立ち上がった横顔と背中に、見れないけれどアスカとトウジの視線が鋭く突き刺さってくるようで、いそいで鞄に持ち物を詰め込み教室を後にする。
「あんなところに居たらとてもじゃないけどもたないよ…」
また逃げ出してしまった自分を誤魔化すように、靴を履きかえながらつぶやく。
(せっかく勇気出してこっちから挨拶したのに…トウジ、どうして普通にしてくれないんだよ…)
自分のことを棚にあげて、避難めいた感情が出てきてしまう。
朝からの容赦ない熱気と、不愉快な気持ちで本当に気分が悪くなってしまいそうだ。
(もう帰って寝よう…。)
誰かに相談するなどということができないシンジには、どうしていいのか分からず、いつものように閉じこもることしかできなかった。